JP2001200831A - 電子写真装置用導電性ローラ - Google Patents

電子写真装置用導電性ローラ

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JP2001200831A
JP2001200831A JP2000008204A JP2000008204A JP2001200831A JP 2001200831 A JP2001200831 A JP 2001200831A JP 2000008204 A JP2000008204 A JP 2000008204A JP 2000008204 A JP2000008204 A JP 2000008204A JP 2001200831 A JP2001200831 A JP 2001200831A
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conductive
roller
conductive roller
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resistance adjusting
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Yasunori Mikata
康範 見方
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温低湿から高温多湿まで広い環境条件下
で、安定した体積固有抵抗を有する導電性ローラ1を実
現する。 【解決手段】 電荷付与のための導電性ローラ1では、
導電性軸体2の外周面に導電弾性層3を形成し、その導
電弾性層3の外周面に抵抗調整層4を形成する。この抵
抗調整層4の製造にあたっては、体積固有抵抗1013Ω
・cmを超えるベース樹脂、たとえばポリカーボネート
系ポリウレタンに、導電性フィラとしてカーボンブラッ
クを添加分散し、抵抗調整層4の体積固有抵抗は、10
10〜1013Ω・cmにする。感光体上の静電潜像は、現
像装置の負極性のトナーによって顕像化され、転写ロー
ラによってトナー像が記録紙上に転写され、転写時に正
極性に変化した残留トナーは、帯電ローラから導電性ロ
ーラ1に接触し、負極性に変化されて、現像装置で回収
され、クリーナレス方式の清掃が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に用
いる導電性ローラに関し、特にクリーニングローラ、帯
電ローラ、転写ローラなどに好適に用いられる導電性ロ
ーラに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置において用いられるこれら
の導電性ローラは、その使用する場所によっては、その
表面の体積固有抵抗が1010Ω・cm以上であることが
要求されることがある。導電性ローラの表面をこのよう
な高い体積固有抵抗にするため、従来高い体積固有抵抗
を有する樹脂をそのまま用いることが行われている。樹
脂は、イオン導電性によって電流を通し、このイオン導
電性は、樹脂中の親水基によってもたらされる。したが
ってこのような樹脂の体積固有抵抗は、低温低湿時には
増大し、高温多湿には減少するため、環境安定性が悪
く、電子写真における画像品質が環境条件によって左右
されるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するために成されたもので、その目的は少なくと
も表面の体積固有抵抗が、低温低湿から高温多湿までの
広い環境条件下で安定している導電性ローラを提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、良導電性軸体
と、軸体の外周面に設けられた導電弾性層と、導電弾性
層の外周面に設けられ、体積固有抵抗が1013Ω・cm
を超えるベース樹脂に導電性フィラを添加分散して成
り、体積固有抵抗が1010〜1013Ω・cmにされた抵
抗調整層とから成ることを特徴とする導電性ローラであ
る。
【0005】本発明に従えば、導電性軸体の外周面に導
電弾性層を形成し、さらにその外周面に抵抗調整層を同
心に形成するに際し、体積固有抵抗が1013Ω・cmを
超える高抵抗樹脂に、導電性フィラを添加分散し、体積
固有抵抗が1010〜1013Ω・cmに調整したものを用
いる。このような高い体積固有抵抗を有する樹脂では、
親水基が少なく、したがってたとえば室温10℃、相対
湿度10%である低温低湿から、たとえば室温35℃、
相対湿度85%のような高温多湿までの広い環境条件下
で、安定した体積固有抵抗が維持される。導電性フィラ
の添加分散によって抵抗調整層が、前述の範囲の体積固
有抵抗に調整される。こうして本発明では、親水基を多
く含む合成樹脂を用いることがないので、環境安定性が
向上された希望する体積固有抵抗を有する導電性ローラ
が実現される。
【0006】また本発明は、前記導電性フィラがカーボ
ンブラックであり、抵抗調整層における添加分散量が5
〜15重量%であることを特徴とする。
【0007】本発明に従えば、導電性フィラとしてカー
ボンブラックが好適である。カーボンブラックは、目的
とする抵抗調整層の体積固有抵抗によって、導電性の異
なるものが適宜選択して用いられる。良導電性のカーボ
ンブラックを少量、たとえば5重量%未満ベース樹脂に
添加分散させて、1013Ω・cm程度の高い体積固有抵
抗に調整することも可能であるが、分散安定性に欠け、
耐電圧に問題を生じる。したがって、ストラクチャ構造
の発達した良導電性でない塗料などに一般に用いられる
カーボンブラックを5〜15重量%添加するのが分散性
がよく、導電弾性層の変形に追従できる柔軟性を確保で
きるので好ましい。1つの指標として平均粒子径30〜
100nm、比表面積70〜150m2/g、DBP吸
油量50〜100mL/100gのカーボンブラックが
好ましい。
【0008】また本発明は、前記抵抗調整層表面で測定
したマイクロ硬度が30〜50度であることを特徴とす
る。
【0009】本発明に従う導電性ローラは、マイクロ硬
度が50度以下であるので、帯電ローラまたは感光体な
どの相手材に接触したとき、それに伴って変形し、一定
のニップ幅で帯電ローラまたは感光体などの相手材との
間で充分な電荷を授受できる。導電性ローラのマイクロ
硬度が50度を超えると、ローラが相手材に接触したと
き、これに伴って変形しにくく、相手材との間の摩擦が
増大し、相手材および導電性ローラの回転トルクを大き
くし、さらに相手材を摩耗したり損傷したりする上にト
ナーがローラ表面や感光体表面に固着して、異常画像を
生じやすくなる。また、ローラのマイクロ硬度が30度
より小さくなると、ローラの形状や所定寸法を確保する
のが困難となるので、前記範囲とされる。なお、マイク
ロ硬度とは、導電性ローラを固定し、ローラ最外周(本
願の抵抗調整層)に上方から軸心に向かって表面硬度計
(高分子計器社製MD−1)を当てて測定した硬度であ
る。
【0010】また本発明は、前記抵抗調整層に用いられ
るベース樹脂が、100%伸長時の引張応力を3.0〜
5.0MPaとすることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、抵抗調整層を構成する合
成樹脂の100%伸長時の引張応力(100%モジュラ
ス)が3.0〜5.0MPaである。これによって帯電
ローラまたは直円筒感光ドラムなどの相手材に接触した
導電ローラを、相手材に従って変形させ、相手材から離
れたとき、外形を円柱状に復元する。100%伸長時の
引張応力が5.0MPaを超えると、相手材に接触した
とき、相手材に従って変形しにくくなり、またこれが
3.0MPa未満では、応力不足のため摩耗や層のはが
れが生じやすくなり、実用上使用できなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
電荷付与部材として用いられる導電性ローラの軸線に直
角な断面図である。導電性ローラ1は基本的に、導電性
軸体2と、その軸体2の外周面に形成される導電弾性層
3と、導電弾性層3の外周面に形成される抵抗調整層4
とから成る。軸体2は、両端を軸支したり、駆動部品を
嵌合するため精密加工をした細長い直円柱状であり、金
属、たとえば鉄、アルミニウム合金、ステンレス鋼など
が好適に用いられる。
【0013】図2は、図1に示される導電性ローラ1を
備える電子写真装置であるレーザプリンタ5の一部を示
す断面図である。直円柱状ドラムである感光体6は、帯
電ローラ7によって、たとえば負の電荷がその表面に均
一に付加されて感光体6の表面が均一に負の極性に帯電
される。感光体6は、図2の矢符8で示されるように、
帯電ローラ7から露光領域9に向けて回転駆動される。
この露光領域9では、露光手段11からのレーザ光によ
って画像が露光され、露光部分の電荷が中和されて静電
潜像が形成される。
【0014】感光体6はさらに回転駆動されて、現像装
置12で現像ローラ13によって1成分系トナー14が
供給される。このトナー14は、現像装置12において
撹拌手段15などによって相互に摩擦接触し、負の摩擦
帯電極性に摩擦帯電している。現像ローラ13には、−
400Vの電位が与えられる。したがってこの負極性の
トナー14は、現像ローラ13から、感光体6の露光さ
れて中和された露光部分に静電吸引力によって付着さ
れ、静電潜像が顕像化され、トナー像16が形成され
る。このトナー像16は、感光体6の回転に従い、転写
ローラ17の働きによって、転写媒体である記録紙18
上に静電力によって転写され、こうして記録紙18上に
は、トナー像19が転写される。トナー像19は、記録
紙18に、加熱または圧力などの作用によって定着され
る。転写ローラ17は、導電性ローラであって、たとえ
ば+1000Vの電位が印加される。
【0015】感光体6は剛性であり、接地電位に保たれ
たアルミニウムなどの金属から成るドラム本体の外周面
に感光層が形成されて構成される。帯電ローラ7は、導
電性軸体23の外周面に導電弾性層24が形成されて構
成される。この帯電ローラ7の軸体23には、電源25
によって−1500Vの電位V1が印加される。帯電ロ
ーラ7は、感光体6の表面の感光層を、たとえば−60
0Vに一様に帯電させる。電荷付与のための導電性ロー
ラ1の軸体2には、電源26が、帯電ローラ7の軸体2
との間に接続される。この電源26の電位V2は、たと
えば−1000Vである。こうして電荷付与のための導
電性ローラ1の軸体2には、接地電位に対してV3(=
V1+V2=−2500V)の電位が印加された状態と
なっている。こうして帯電ローラ7に与えられる電位V
1(=−1500V)は、現像装置12におけるトナー
14の現像時の正規の摩擦帯電極性と同一極性、すなわ
ちこの実施例では負極性の電位が印加される。電荷付与
のための導電性ローラ1に印加される電位V3(=V1
+V2)は、現像装置12におけるトナー14の現像時
の摩擦帯電極性と同一極性、すなわち負極性であって、
その電位V3の絶対値|V3|は、帯電ローラ7に与え
られる電位の絶対値|V1|を超える値である。
【0016】感光体6の表面には、転写後、残留トナー
21が残留して付着している。この残留トナー21は、
転写ローラ17による転写後、現像時の摩擦帯電極性と
は逆極性である正極性に帯電しているものがある。正極
性に帯電した残留トナー21は、感光体6の表面から帯
電ローラ7の表面に移動し、参照符28で示されるよう
に、帯電ローラ7の表面から導電性ローラ1に接触し、
摺擦される。帯電付与の導電性ローラ1の働きによっ
て、残留トナー21,28は、現像装置12における現
像時の帯電極性、すなわち負極性に帯電され、参照符3
1で示されるように帯電ローラ7から感光体6上に参照
符32で示されるように移り、これによって現像装置1
2でトナー32が回収される。したがって残留トナー2
1によって感光体6の表面および帯電ローラ7の表面が
クリーナレス方式で清掃処理されることになる。
【0017】電荷付与のための導電性ローラ1の抵抗調
整層4は、体積固有抵抗106〜1013Ω・cmを有
し、好ましくは1010〜1013Ω・cmに選ばれる。抵
抗調整層4の体積固有抵抗が、106Ω・cm未満で
は、残留トナー21の摩擦帯電が困難になり、また10
13Ω・cmを超えると、電位V3の印加による効果が不
充分になる。こうして特に体積固有抵抗が1010〜10
13Ω・cmでは、低温低湿から高温多湿までの広い環境
条件下で、安定した体積固有抵抗を保つことができる。
【0018】電荷付与の導電性ローラ1の抵抗調整層4
は、現像装置12におけるトナー14の正規の摩擦帯電
による極性、たとえばこの実施の形態では負極性に対し
て、摩擦帯電序列の逆極性となる合成樹脂材料を含む。
トナー14の少なくとも外周面の材料が、スチレンアク
リル樹脂であって、電荷付与の導電性ローラ1の抵抗調
整層4がたとえばポリカーボネートウレタン樹脂をベー
スとする場合、トナー14と導電性ローラ1との摩擦接
触によって、導電性ローラ1の抵抗調整層4は正極性に
帯電し、帯電ローラ7の表面上のトナー28は、現像装
置12における正規の負極性に変化されることになる。
【0019】また摩擦帯電序列から抵抗調整層に用いら
れるベース樹脂としては、前記ポリカーボネートウレタ
ン樹脂の他に、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂などが用いられる。こうして電荷付与の導電性
ローラ1の抵抗調整層4が、摩擦帯電序列でトナー14
の正規の極性とは逆極性に選ばれることによって、さら
にその導電性ローラ1にトナー14の正規のたとえば負
極性と同一極性である電位V3が印加されることによっ
て、転写後の残留トナー21,28を、トナー14の正
規の負極性に確実に変化させることができるようにな
る。
【0020】抵抗調整層4を、前述の体積固有抵抗10
6〜1013Ω・cm、好ましくは1010〜1013Ω・c
mに構成するために、本発明では、体積固有抵抗1013
Ω・cmを超える合成樹脂に、導電性フィラを添加分散
する。導電性フィラは、カーボンブラックなどのカーボ
ン粒子であってもよく、または金属粒子、またはその酸
化物の粒子であってもよく、たとえば酸化チタン、酸化
すずまたは酸化亜鉛の粒子であってもよい。カーボンブ
ラックを用いる場合、抵抗調整層における添加量を5〜
15重量%にすることによって、目標の体積固有抵抗と
して変形追従性が得られやすい。また指標として平均粒
子径30〜100nm、比表面積70〜150m2
g、DBP吸油量50〜100mL/100g程度のカ
ーボンブラックが好ましく用いられる。
【0021】図3は、本発明の実施の他の形態における
レーザプリンタ5の簡略化した断面図である。この実施
の形態は前述の実施の形態に類似し、対応する部分には
同一の参照符を付す。注目すべきはこの実施の形態で
は、電荷付与の導電性ローラ1は、転写ローラ17と帯
電ローラ7との間で感光体6の表面に接触するようにし
て配置される。この導電性ローラ1には、前述のように
負極性の電位V3が印加される。そのほかの構成は、前
述の実施の形態と同様である。
【0022】転写後に感光体6上に残留している正極性
の残留トナー21aは、導電性ローラ1の抵抗調整層4
に摩擦接触することによって、またその導電性ローラ1
に印加されている電位V3の働きによって、負極性に変
化される。この負極性のトナー21bは、感光体6上を
移動し、また帯電ローラ7から感光体6上を移動し、現
像装置12で現像ローラ13に回収される。こうして感
光体6のクリーナレス方式の清掃処理が行われる。
【0023】本発明は、レーザプリンタだけでなく、複
写機、ファクシミリ装置およびそのほかの電子写真装置
に関連して広範囲に実施することができる。本発明の導
電性ローラは、感光体6の残留トナーの電荷を変化する
ために用いることができるだけでなく、帯電ローラ7、
転写ローラ17およびそのほかの電子写真装置において
用いられる各種のローラとして用いることができる。感
光体6は、前述のドラム状だけでなく、ベルト状であっ
てもよい。
【0024】図4は、導電性ローラ1の導電弾性層3を
形成する工程を説明するための断面図である。図5は、
導電性ローラ1の導電弾性層3上に抵抗調整層4を形成
する工程を説明するための断面図である。これらの図面
を参照して以下に、実施例を述べる。
【0025】実施例 ポリオールとしてポリイソプレン(出光興産社製)98
%にカーボンブラックを2%添加分散させ、これにイソ
シアネートとしてTDI(日本ポリウレタン社製T−8
0)をイソシアネートインデックスが1.05になるよ
うに混合し、触媒(東ソー社製TOYOCAT−NP)
を0.2%添加して導電弾性層原液34(図4参照)を
得た。
【0026】図4(1)に示すように下金型36に直円
筒状中金型37を組込んだ金型35内に、上金型38を
取除いた状態で、導電弾性層原液34を注入する。中金
型37の内径は約7mmφとなるように研削され、長さ
は約200mmである。次に図4(2)のように軸体2
の一方端を上金型38から挿入し、原液中を通して下金
型36の中心に設けた凹所39に挿入する。軸体2の他
方端は、図4(3)に示されるように、上金型38の中
心に設けた凹所40に軸体の他方端が入るようにして上
金型38を中金型37に取付ける。軸体2は、外径5m
mφ、長さ240mmの鋼棒(材質は快削鋼SUM23
B−D)を6〜8μmの厚さで無電解ニッケルめっきし
たものを使用した。図4(3)の状態では、軸体2の軸
線と、中金型37の内周面の軸線とは一致している。
【0027】図4(3)のように下金型36、中金型3
7および上金型38を組立てた金型35は、150±5
℃で約1時間加熱し、原液34を金型内で架橋硬化す
る。その後、脱型して図4(4)に示されるように80
℃で12時間加熱して、後架橋する。次に研削盤で外周
面を外径7mmφに研削して軸体2に厚み1mmの導電
弾性層3を形成した。
【0028】こうして形成された導電弾性層3の外周面
上に、図5に示すようにして、抵抗調整層4を形成す
る。先ず、図5(1)に示されるように、ポリカーボネ
ート系ポリウレタン(大日精化工業社製ME8220L
P)100重量部に、カーボンブラック(三菱化学社製
MHI5732)13部と表面平滑剤(東亜合成社製G
S−30)0.2部とを添加混合し、これをメチルエチ
ルケトンとジメチルホルムアミドとの1:1の希釈溶剤
150部に溶解した抵抗調整層原液42に容器41内で
導電弾性層3を浸漬する。その後、軸体2とともに、導
電弾性層3を引上げ、図5(2)に示されるように、乾
燥して、導電弾性層3上に厚み約80μmの抵抗調整層
4を構成し、本発明の導電性ローラ1を得た。
【0029】本導電性ローラ1の抵抗調整層4の体積固
有抵抗は1011Ω・cmであり、バラツキは少なく、耐
電圧は2000V以上であった。体積固有抵抗の環境変
動値は10以下であった。この環境変動値というのは、
室温15℃、相対湿度10%RHである低温低湿におけ
る抵抗調整層4の体積固有抵抗R1と、室温25℃、相
対湿度85%RHである高温多湿時における抵抗調整層
4の体積固有抵抗R2との比率R1/R2である。
【0030】また導電性ローラ1としてのマイクロ硬度
は45度、抵抗調整層4を塗工する前の状態で35度で
あった。なお前述のポリカーボネートポリウレタンME
8220LPのみの単独の体積固有抵抗は1014Ω・c
mであった。
【0031】図2のレーザプリンタ5において、トナー
14は、その少なくとも外周面がスチレンアクリルトナ
ーであり、抵抗調整層4のポリカーボネート系ポリウレ
タンは、摩擦帯電序列で前記トナーに対して正極性であ
る。図2に示される実施の形態において、レーザプリン
タ5で黒領域が6%である原稿の複写100枚行ったと
ころ、電荷付与の導電性ローラ1、帯電ローラ7および
感光体6上の転写後の残留トナーによる汚れは見られな
かった。
【0032】比較例1 軸体2の外周面に、同軸に導電弾性層3を前述の実施例
と同様に構成し、日本工業規格JIS−A硬度80、体
積固有抵抗1011Ω・cmのポリエステル系熱可塑性ポ
リウレタン(大日精化工業社製ME3148LP)にカ
ーボンブラック(三菱化学社製MA7)を体積固有抵抗
が1010Ω・cmとなるように添加分散した。前述の実
施例と同じ表面平滑剤と希釈溶剤とを使って抵抗調整層
原液42を得、これに軸体2とともに導電弾性層3を浸
漬して厚み80μmの抵抗調整層4を導電弾性層3上に
構成した導電性ローラを得た。この導電性ローラの体積
抵抗値の前記環境変動値は約100となった。
【0033】比較例2 抵抗調整層原液42に用いる導電性付与剤としてのカー
ボンブラックの代りにケッチンブラックを用いた以外は
前記の実施例と同様にして導電性ローラを得た。ケッチ
ンブラックはカーボンブラックよりも導電性がよく、カ
ーボンブラックよりも少量の添加で平均体積抵抗値が1
11Ω・cmとなり、前記環境変動値は、約100とな
り、また体積固有抵抗のバラツキが大きく、印加電圧は
1500Vでリークした。
【0034】比較例3 実施例における抵抗調整層4として用いられるポリカー
ボネート系ポリウレタンの代りに、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)樹脂(三井フロロケミカル社製テ
フロン)を用いた。このテフロンは、前述のトナーに対
して、摩擦帯電序列で負極性である。抵抗調整層4の体
積固有抵抗は、1012Ω・cmに調整された。実施例と
同様に図2のレーザプリンタ5で複写を行ったところ、
電荷付与の導電性ローラ1および帯電ローラ7上に、転
写後の残留トナーによる汚れが確認された。
【0035】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、高い体積固
有抵抗を有するベース樹脂に、導電性フィラを添加分散
し、導電性ローラの抵抗調整層の体積固有抵抗を1010
〜10 13Ω・cmに調整することによって親水基が少な
いベース樹脂を用い、低温低湿から高温多湿にわたる広
い環境条件下で、安定した体積固有抵抗を有する抵抗調
整層を実現することができるようになる。
【0036】請求項2の本発明によれば、導電性フィラ
として、良導電性でないカーボンブラックを5〜15重
量%添加することによって、ベース樹脂にカーボンブラ
ックを容易に均一に分散させることができ、導電弾性層
の変形に追従でき、しかも体積固有抵抗の環境依存性を
小さくすることができるようになる。
【0037】請求項3および4の本発明によれば、硬度
を低くし、導電性ローラが圧接する相手材、たとえば帯
電ローラや感光体などに沿って変形しやすく、しかも耐
久性に優れたものになる。
【0038】このように導電性ローラが相手材に沿って
変形しやすくなることによって、その相手材の回転トル
クの上昇を引起こさないので、相手材の回転変動に伴う
画像トラブルを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の電荷付与部材として用
いられる導電性ローラの軸線に直角な断面図である。
【図2】図1に示される導電性ローラ1を備えるレーザ
プリンタなどの電子写真装置5の一部を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の実施の他の形態におけるレーザプリン
タ5の簡略化した断面図である。
【図4】導電性ローラ1の導電弾性層3を形成する工程
を説明するための断面図である。
【図5】導電性ローラ1の導電弾性層3上に抵抗調整層
4を形成する工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 導電性ローラ 2 軸体 3 導電弾性層 4 抵抗調整層 5 レーザプリンタ 6 感光体 7 帯電ローラ 12 現像装置 13 現像ローラ 17 転写ローラ 21,28 残留トナー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月12日(2001.1.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 電子写真装置用導電性ローラ
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に用
いる導電性ローラに関し、特にクリーニングローラ、帯
電ローラ、転写ローラなどに好適に用いられる電子写真
装置用導電性ローラに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するために成されたもので、その目的は少なくと
も表面の体積固有抵抗が、低温低湿から高温多湿までの
広い環境条件下で安定している電子写真装置用導電性ロ
ーラを提供することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、良導電性軸体
と、軸体の外周面に設けられた導電弾性層と、導電弾性
層の外周面に設けられ、体積固有抵抗が1013Ω・cm
を超えるベース樹脂に導電性フィラを添加分散して成
り、体積固有抵抗が1010〜1013Ω・cmにされた抵
抗調整層とから成ることを特徴とする電子写真装置用導
電性ローラである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また本発明は、良導電性軸体と、軸体の外
周面に設けられた導電弾性層と、導電弾性層の外周面に
設けられ、体積固有抵抗が1013Ω・cmを超えるベー
ス樹脂にカーボンブラックを添加分散して成り、体積固
有抵抗が1010〜1013Ω・cmにされた抵抗調整層で
あって、カーボンブラックは、抵抗調整層における添加
分散量が5〜15重量%であり、平均粒子径30〜10
0nm、比表面積70〜150m2/gである抵抗調整
層とから成ることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明に従えば、カーボンブラックの平均
粒子径30〜100nm、比表面積70〜150m2
gに選ぶことによって、カーボンブラックの分散安定性
を向上し、導電性ローラの耐電圧を向上することがで
き、また適切な柔軟性を確保することが容易である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】本発明は、レーザプリンタだけでなく、複
写機、ファクシミリ装置およびそのほかの電子写真装置
に関連して広範囲に実施することができる。本発明の導
電性ローラは、感光体6の残留トナーの電荷を変化する
ために用いることができるだけでなく、帯電ローラ7、
転写ローラ17およびそのほかの電子写真装置において
用いられる各種のローラとして用いることができる。感
光体6は、前述のドラム状だけでなく、ベルト状であっ
てもよい。導電性ローラのマイクロ硬度を、50度以下
とすることによって、帯電ローラまたは感光体などの相
手材に接触したとき、それに伴って変形し、一定のニッ
プ幅で帯電ローラまたは感光体などの相手材との間で充
分な電荷を授受できる。導電性ローラのマイクロ硬度が
50度を超えると、ローラが相手材に接触したとき、こ
れに伴って変形しにくく、相手材との間の摩擦が増大
し、相手材および導電性ローラの回転トルクを大きく
し、さらに相手材を摩耗したり損傷したりする上にトナ
ーがローラ表面や感光体表面に固着して、異常画像を生
じやすくなる。また、導電性ローラのマイクロ硬度が3
0度より小さくなると、ローラの形状や所定寸法を確保
するのが困難となる。マイクロ硬度とは、導電性ローラ
を固定し、ローラ最外周(本願の抵抗調整層)に上方か
ら軸心に向かって表面硬度計(高分子計器社製MD−
1)を当てて測定した硬度である。導電性ローラにおけ
る抵抗調整層を構成する合成樹脂の100%伸長時の引
張応力(100%モジュラス)を3.0〜5.0MPa
とする。これによって帯電ローラまたは直円筒感光ドラ
ムなどの相手材に接触した導電ローラを、相手材に従っ
て変形させ、相手材から離れたとき、外形を円柱状に復
元する。100%伸長時の引張応力が5.0MPaを超
えると、相手材に接触したとき、相手材に従って変形し
にくくなり、またこれが3.0MPa未満では、応力不
足のため摩耗や層のはがれが生じやすくなり、実用上使
用できなくなる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】請求項3の本発明によれば、カーボンブラ
ックの分散安定性が向上され、耐電圧が向上され、適切
な柔軟性を確保することができる電子写真装置用導電性
ローラが実現される。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】削除
フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 EE11 2H032 AA05 2H034 BC03 BC04 BC05 BC09 3J103 AA02 AA14 AA23 FA01 FA02 FA12 FA30 GA02 GA52 GA58 GA64 GA74 HA03 HA06 HA12 HA19 HA20 HA22 HA52

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良導電性軸体と、 軸体の外周面に設けられた導電弾性層と、 導電弾性層の外周面に設けられ、体積固有抵抗が1013
    Ω・cmを超えるベース樹脂に導電性フィラを添加分散
    して成り、体積固有抵抗が1010〜1013Ω・cmにさ
    れた抵抗調整層とから成ることを特徴とする導電性ロー
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記導電性フィラがカーボンブラックで
    あり、抵抗調整層における添加分散量が5〜15重量%
    であることを特徴とする請求項1記載の導電性ローラ。
  3. 【請求項3】 前記抵抗調整層表面で測定したマイクロ
    硬度が30〜50度であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の導電性ローラ。
  4. 【請求項4】 前記抵抗調整層に用いられるベース樹脂
    が、100%伸長時の引張応力を3.0〜5.0MPa
    とすることを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記
    載の導電性ローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101172130B1 (ko) 2008-09-30 2012-08-10 캐논 가부시끼가이샤 현상 롤러, 현상 롤러의 제조 방법, 프로세스 카트리지, 및 전자 사진 장치
JP2016102905A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 キヤノン株式会社 画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP2016110052A (ja) * 2014-11-28 2016-06-20 キヤノン株式会社 画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法

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JP2016102905A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 キヤノン株式会社 画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP2016110052A (ja) * 2014-11-28 2016-06-20 キヤノン株式会社 画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法

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