JP2001200457A - 不織布 - Google Patents

不織布

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JP2001200457A
JP2001200457A JP2000009187A JP2000009187A JP2001200457A JP 2001200457 A JP2001200457 A JP 2001200457A JP 2000009187 A JP2000009187 A JP 2000009187A JP 2000009187 A JP2000009187 A JP 2000009187A JP 2001200457 A JP2001200457 A JP 2001200457A
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Hiroki Nakajima
弘樹 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伸縮性および柔軟性に優れた、湿布基布など
に好適な不織布を提供すること。 【解決手段】(A)ビニル結合含量が30%以下のポリ
ブタジエンブロックと、(B)(i)ビニル結合含量が
30%を越える共役ジエンの重合体ブロック、または
(ii)ビニル芳香族化合物成分含量が50重量%未満で
あり、かつ共役ジエン成分部分のビニル結合含量が30
%を越える共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダ
ム共重合体ブロックとを有している共役ジエン系ブロッ
ク共重合体の共役ジエン成分部分の二重結合が80%以
上飽和した水添ジエン系重合体を重合体成分として含有
していることを特徴とする不織布が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水添ジエン系共重
合体を重合体成分として含有し、特に伸縮性に優れ、柔
軟性、加工性、耐溶剤性、ロール引き出し性が良好な不
織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、伸縮性不織布に関する要望は
各種業界において盛んであり、種々の不織布が出されて
いる。例えば、湿布基材として繊維の捲縮を利用した伸
縮性不織布などがある。しかし、伸びや弾性回復性など
は不十分である。また、ポリマーとして、ポリアミド
系、ポリオレフィン系、ポリエステル系のエラストマー
が用いられているが、十分な伸長性は得られない。ポリ
ウレタンによる不織布は伸縮性の点で良好であるが、加
工時の熱安定性や分解ガス発生の問題があり、また湿布
基材などに使用するには目が粗く湿布薬を塗布しにくい
という欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、伸縮
性および柔軟性に優れ、湿布基布などに好適に用いるこ
とができる不織布を提供することにある。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明によれば、下記の
不織布が提供されて、本発明の上記目的が達成される。 1.(A)ビニル結合含量が30%以下のポリブタジエ
ンブロックと、(B)(i)ビニル結合含量が30%を
越える共役ジエンの重合体ブロック、または(ii)ビニ
ル芳香族化合物成分含量が50重量%未満であり、かつ
共役ジエン成分部分のビニル結合含量が30%を越える
共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合体
ブロックとを有している共役ジエン系ブロック共重合体
の共役ジエン成分部分の二重結合が80%以上飽和した
水添ジエン系重合体を重合体成分として含有しているこ
とを特徴とする不織布。 2.さらにポリオレフィン系樹脂を、上記水添ジエン系
重合体との合計量のうち、99重量%以下含有している
ことを特徴とする請求項1に記載の不織布。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の不織布についてよ
り詳細に説明する。 〔1〕水添ジエン系共重合体 本発明の不織布が重合体成分として含有している水添ジ
エン系共重合体は、共役ジエン系ブロック共重合体の共
役ジエン成分部分の二重結合が80%以上、好ましくは
90%以上飽和している。そして、上記共役ジエン系ブ
ロック共重合体は、(A)ビニル結合含量が30%以
下、好ましくは25%以下のポリブタジエンブロック
(以下、「ブロック(A)」ともいう)と、(B)
(i)ビニル結合含量が30%を越える、好ましくは3
5%以上の共役ジエン重合体ブロック、または(ii)ビ
ニル芳香族化合物成分含量が50重量%未満、好ましく
は1〜40重量%であり、かつ共役ジエン成分部分のビ
ニル結合含量が30%を越える、好ましくは35%以上
の共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合
体ブロック(以下、(i)と(ii)のブロックを併せて
「ブロック(B)」ともいう)とを有しているブロック
共重合体である。好ましい共役ジエン系共重合体は、上
記ブロック(A)およびブロック(B)に加えて、ビニ
ル芳香族化合物成分を50重量%以上、好ましくは70
重量%以上含有するビニル芳香族化合物重合体ブロック
(C)(以下、「ブロック(C)」ともいう)を有して
いるブロック共重合体である。
【0006】共役ジエン系重合体の共役ジエンとして
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−
メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエ
ン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブ
チル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げ
られる。工業的に有利に利用でき、また物性の優れた水
添ジエン系重合体を得る観点から、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、
1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。また
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルス
チレン、p―メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチル
スチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレ
ン、ビニルピリジンなどが挙げられる。なかでも、スチ
レン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0007】共役ジエン系ブロック重合体は、カップリ
ング剤の使用により重合体分子鎖がカップリング残基を
介して延長または分岐された重合体であってもよい。こ
の際用いられるカップリング剤としては、例えばアジピ
ン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラ
ン、四塩化ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラク
ロロ錫、ブチルトリクロロ錫、ジメチルクロロケイ素、
テトラクロロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、
1,4−クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリ
ル)エタン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシア
ネート、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなど
が挙げられる。
【0008】本発明の不織布に含有される水添ジエン系
重合体は、上記共役ジエン系ブロック共重合体の共役ジ
エン部分の二重結合が80%以上、好ましくは90%以
上飽和されている。80%未満では耐候性、耐熱性等が
低下し好ましくない。
【0009】水添ジエン系共重合体として、酸無水物
基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソ
シアネート基およびエポキシ基から選ばれた少なくとも
1種の官能基を有する変性水添ジエン系共重合体を用い
てもよい。さらには、上記未変性の水添ジエン系共重合
体と変性水添ジエン系共重合体とを任意の割合でブレン
ドしたものも水添ジエン系共重合体として用いることが
できる。
【0010】また、水添ジエン系重合体として、2種以
上の水添前の共役ジエン系ブロック共重合体のブレンド
物を水素添加したものや2種以上の水添ジエン系重合体
をブレンドしたものを用いることができる。
【0011】水添ジエン系重合体の重量平均分子量は、
GPC法により測定されたポリスチレン換算値として、
1〜70万が好ましく、より好ましくは5〜60万であ
る。重量平均分子量が1万未満では、水添ジエン系重合
体をペレット化した場合、ブロッキングしやすくなり、
かつ下記するポリオレフィン系樹脂を併用した場合に、
不織布の機械的強度が低下する。一方、70万を越える
と、流動性、加工性等が劣り、好ましくない。
【0012】水添ジエン系重合体は、例えば特開平3−
72512号公報第4頁右上欄第13行〜第6頁左下第
1行、特開平5−271325号公報第3頁左欄42行
〜第7頁右欄19行、特開平5−271327号公報第
3頁左欄36行〜第7頁右欄31行、特開平3−128
957号公報第4頁右上欄第8行〜第6頁左下欄第7
行、特開平2−133406号公報第4頁左下欄13行
〜第5頁左下欄10行に記載されている方法などによっ
て製造することができる。
【0013】水添ジエン系重合体は、不織布に10〜9
0重量%含有されるのが好ましく、15〜85重量%含
有されるのがより好ましい。
【0014】〔2〕ポリオレフィン系樹脂 本発明の不織布の重合体成分として水添ジエン系重合体
と併用することができるポリオレフィン系樹脂は、1種
または2種以上のモノオレフィンを高圧法、中圧法、お
よび低圧法のいずれかによる重合法から製造される結晶
性樹脂であり、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1である。これら好ましいポリオレフ
ィン樹脂は、単独重合体であってもよく、下記のコモノ
マーとの共重合体であってもよい。
【0015】上記の好ましいポリオレフィン系樹脂を製
造するための好ましいコモノマーとしては、例えば、エ
チレン(主たる重合体がポリエチレンの場合は除く)を
はじめ、プロピレン(主たる重合体がポリプロピレンの
場合は除く)、ブテン−1(主たる重合体がポリブテン
−1である場合は除く)、ペンテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1などの直鎖状α−オレ
フィン、4−メチルペンテン−1、2−メチルプロペン
−1、3−メチルペンテン−1、5−メチルヘキセン−
1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテ
ン−1などの分岐状α−オレフィン;これらのα−オレ
フィンと共重合できるアクリル酸、メタクリル酸、エタ
クリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのジカル
ボン酸やそのモノエステル、メチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル
酸またはメタクリル酸エステル、酢酸ビニルや、プロピ
オン酸ビニルなどの飽和カルボン酸のビニルエステル;
スチレン、α−スチレン、p−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸、
無水シトラコン酸、無水アコニット酸などの酸無水物;
アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのα,β−
不飽和ニトリル;1,4−ヘキサジエン、ジシクロペン
タジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマ
ーさらにアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミ
ド;などが挙げられる。
【0016】これらの共重合可能なコモノマーは単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。こ
れら共重合成分の量としては、好ましくは30重量%以
下、より好ましくは20重量%以下である。これらを共
重合した場合の共重合体の様式については特に制限はな
く、例えばランダム型、ブロック型、グラフト型、これ
らの混合型などいずれであってもよい。
【0017】ポリオレフィン系樹脂として使用される好
ましい共重合体としては、プロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−ブテン−1共重合体、ブテン−1−エ
チレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘ
キセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、
エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−
nブチルアクリレート共重合体が挙げられる。これらポ
リオレフィン系樹脂は単独であるいは2種以上を併用し
て用いることができる。
【0018】さらに、オレフィン系重合体は、上記で説
明したオレフィン系重合体に、酸無水物基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基、
エポキシ基などの官能基から選ばれた少なくとも1種の
官能基を導入した変性ポリオレフィン重合体であっても
よい。
【0019】ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン
系樹脂と水添ジエン系重合体との合計量の0〜99重量
%、好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは1
5〜85重量%占めるように用いられる。ポリオレフィ
ン系樹脂が99重量%を越えて配合された場合、柔軟
性、伸縮性が低下する。
【0020】本発明の不織布を構成する重合体成分は、
必要に応じて従来公知の方法により、硫黄架橋、過酸化
物架橋、金属イオン架橋、シラン架橋、樹脂架橋などの
架橋を行うこともできる。
【0021】本発明の不織布は、各種成形法にて製造で
きるが、通常メルトブローンと称される直接成形法、す
なわち熱可塑性の材料を溶融紡糸し、これを高速の気体
によって繊維流とした後、シート状に捕集して不織布を
製造する方法が適している。この場合、水添ジエン系重
合体、ポリオレフィン系樹脂を押出機などで予め混練し
て組成物とし、それを不織布製造用の押出機に供給して
製造することも可能であり、また所定量の水添ジエン系
重合体、ポリオレフィン系樹脂を計量・混合したものを
直接、不織布製造用の押出機に供給して製造することも
できる。不織布製造の前に、予め混練して組成物とする
場合、例えば各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダ
ー、ロールなどの公知の混練機、およびそれらを組み合
わせた混練機により溶融混練した組成物を得ることがで
きる。また、各成分を一括で混合してもよく、任意の成
分をあらかじめ予備混合したのち、残りの成分を混合し
てもよい。
【0022】本発明の不織布は、通常の不織布材料であ
るポリプロピレンなどと同様の容易さで成形することが
可能であり、溶融粘度、ポリマー吐出量、噴射流体の量
をいろいろ変更することで、任意の不織布を得ることが
可能である。また、本発明の不織布は、エレクトレット
加工を施してエレクトレット不織布とすることも可能で
ある。
【0023】水添ジエン系重合体、ポリオレフィン系樹
脂を含有する本発明の不織布には、必要に応じて各種添
加剤、例えば老化防止剤、熱安定剤、耐候剤、金属不活
性剤、紫外線吸収剤、光安定剤、銅害防止剤などの安定
剤、防菌・防かび剤、分散剤、軟化剤、可塑剤、結晶核
剤、難燃剤、粘着付与剤、発泡剤、発泡助剤、酸化チタ
ン、カーボンブラックなどの着色剤、フェライトなどの
金属粉末、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊維、炭素
繊維、アラミド繊維などの有機繊維、複合繊維、チタン
酸カリウムウィスカーなどの無機ウィスカー、ガラスビ
ーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、アスベスト、
マイカ、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、ケイ酸カル
シウム、ハイドロタルサイト、カオリン、けい藻土、グ
ラファイト、軽石、エボ粉、コットンフロック、コルク
粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂、ポリマービーズなどの
充填剤またはこれらの混合物、ポリオレフィンワック
ス、セルロースパウダー、ゴム粉などの充填剤、低分子
量ポリマーなどを配合して用いることができる。また、
本発明の不織布の効果を損なわない程度に、ゴム質重合
体、本発明の不織布の必須成分である特定された水添ジ
エン系重合体以外の水添ジエン系重合体、熱可塑性樹脂
などを適宜配合することができる。非晶性のポリオレフ
ィン系重合体、特にEBM(エチレン−ブテン−1共重
合体)、EPM、EPDM、EVA、メタロセン系重合
触媒によって得られる非晶性エチレン系共重合体、また
はこれらを酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミノ基、イソシアネート基、およびエポキシ基か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基で変性した官能基変
性体等を配合しても構わない。
【0024】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例、比較例中の部および%は、
特に断らない限り重量基準である。また、実施例、比較
例中の各種測定は、下記の方法に拠った。 (1)ビニル芳香族化合物成分含量 679cm- 1のフェニル基の吸収をもとに、赤外分析法
により測定した。 (2)共役ジエン成分部分のビニル結合含量 赤外分析法を用い、モレロ法により算出した。 (3)共役ジエン成分部分の水添率 四塩化炭素を溶媒に用い、90MHz、1H−NMRス
ペクトルから算出した。 (4)水添ジエン系重合体の重量平均分子量 重量平均分子量(以下、「分子量」ともいう)は、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用
い、ポリスチレン換算で求めた。
【0025】(5)加工性 メルトブローンでの加工性を以下の基準で判定した。 ◎:加工性良好であり、幅広い条件で良好な不織布を得
ることができた。 ○:加工性に問題なく、通常の条件で不織布を得ること
ができた。 ×:溶融時の流動性が低い、もしくは噴出した繊維が凝
集、膠着するなど、通常の条件で均一な不織布が得られ
ない。 (6)不織布物性(伸度(%)、10%伸張時の応力) 不織布物性は、JIS L1092に従って測定した。 (7)耐溶剤性 成形品をn−ヘプタンに23℃、24時間浸積した後の
外観を以下の基準で判定した。 ○:目視上、変化が認められなかった。 △:多少、膨潤した。 ×:膨潤した。 (8)ロール巻き不織布のロール引き出し性 ロール巻き不織布を自由に回転する軸へセットし、10
m/分の速度で引き取る時の不織布と不織布の剥離の安
定性を以下の基準で評価した。 ○:問題なく引き出せた。 ×:不織布相互の膠着のため、剥離が不安定で引き出し
ができなかった。
【0026】実施例および比較例に示す配合に用いられ
る各種の成分は、以下の通りである。 (水添ジエン系重合体)下記表1に示す構造を有する水
添ジエン系重合体。
【0027】
【表1】 *:ブタジエン成分のビニル結合含量 BD:ブタジエン ST:スチレン
【0028】(ポリオレフィン系樹脂) P−1;日本ポリケム(株)製 低密度ポリエチレン、
LJ900N、MFR:45g/10分(190℃、
2.16kg荷重) P−2;ダウ・ケミカル製 エチレン−オクテン−1共
重合体、ENGAGE8402、MFR:30g/10
分(190℃、2.16kg荷重) P−3;日本ポリオレフィン(株)製 プロピレン−エ
チレンランダム共重合体、MD772H、MFR:30
g/10分(230℃、2.16kg荷重)
【0029】(ゴム質重合体) EP;日本合成ゴム(株)製、エチレン・プロピレン共
重合体ゴム、EP02P、ムーニー粘度24(ML1+
4、100℃)
【0030】実施例1〜12、比較例1〜3 水添ジエン系重合体、ポリオレフィン系樹脂を一軸押出
機で溶融混合してペレットとした後、不織布製造用押出
機で溶融後、メルトブローン紡糸装置にて不織布とし
た。物性評価の結果を表2〜4に示した。表2〜4に示
す実施例1〜12の結果から、本発明の不織布は、表5
に示す比較例1〜3に比べて加工性、伸縮性、柔軟性、
耐溶剤性、ロール引き出し性のバランスに優れることが
わかる。また、表4に示す実施例11、12は、本発明
の水添ジエン系重合体とともに本発明で特定される水添
ジエン系重合体以外の水添ジエン系重合体、あるいはゴ
ム質重合体を用いた場合であり、いずれも加工性、伸縮
性、柔軟性、耐溶剤性、ロール引き出し性のバランスに
優れることがわかる。
【0031】これに対し、比較例1は、重合体成分とし
てポリオレフィン系樹脂のみを配合しているため、柔軟
性に劣る。比較例2は、水添ジエン系重合体として本発
明で特定されている範囲外のものを用いているため、耐
溶剤に劣る。比較例3は、水添ジエン系重合体を用い
ず、ゴム質重合体(エチレン・プロピレン共重合体ゴム
を用いているため、耐溶剤性およびロール引き出し性に
劣る。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明の不織布は、ロール巻きからの引
き出し性が良好であるため、各種製品への加工時のハン
ドリング性に優れ、しかも高伸長、高弾性で低モジュラ
スであるため、湿布基布などに好適である。また、ウレ
タン弾性繊維などに比べて熱安定性に優れているため、
加工時のガスの発生や分解の問題もなく、また耐候性も
良好であるので、各種用途に使用できる。具体的には、
本発明の伸縮性不織布は、上記の湿布基布のほかに、外
科用・工業用などの各種マスク、クリーンルーム用エア
フィルター、血液フィルター、油水分離フィルターなど
の各種フィルター、バッテリー用電極セパレーター、衣
料用絶縁材や保温材、防護服、使い捨て下着などの各種
衣料資材、ワイパー、吸油材・油水分離材、シーツ、お
むつ、合成皮革、手術用ガウン、医療用使い捨て製品な
どの医療用品、その他の衛材、作業服、建築用断熱材な
どの各種断熱材、コーヒーバッグ、米飯包装用シートな
どの食品包装材料、エレクトレット加工を施したエレク
トレットフィルター、自動車用天井表皮材、防音材、基
材、断熱材、クッション材、スピーカー防塵材、エアク
リーナー材、インシュレーター表皮、バッキング材、接
着不織布シート、ドアトリムなどの各種自動車用部材、
複写機のクリーニング材などの各種クリーニング材、カ
ーペットの表皮・裏材、農業捲布、木材ドレーン材、ス
ポーツシューズ表皮などの靴用部材、カバン用部材、工
業用シール材、ワイピング材など種々の用途に好適に使
用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビニル結合含量が30%以下のポ
    リブタジエンブロックと、(B)(i)ビニル結合含量
    が30%を越える共役ジエンの重合体ブロック、または
    (ii)ビニル芳香族化合物成分含量が50重量%未満で
    あり、かつ共役ジエン成分部分のビニル結合含量が30
    %を越える共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダ
    ム共重合体ブロックとを有している共役ジエン系ブロッ
    ク共重合体の共役ジエン成分部分の二重結合が80%以
    上飽和した水添ジエン系重合体を重合体成分として含有
    していることを特徴とする不織布。
  2. 【請求項2】 さらにポリオレフィン系樹脂を、上記水
    添ジエン系重合体との合計量のうち、99重量%以下含
    有していることを特徴とする請求項1に記載の不織布。
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JP2007136350A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Yoroshiku:Kk レンジフード用フィルタ
WO2007066826A1 (ja) * 2005-12-09 2007-06-14 Sumitomo Chemical Company, Limited 油水分離フィルター及び油水分離装置
CN103952859A (zh) * 2014-04-17 2014-07-30 深圳市中纺滤材无纺布有限公司 一种高效低阻纤维复合过滤材料的生产方法

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