JP4108579B2 - 樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物、伸縮性部材に関し、さらに詳しくは、リサイクルが可能で、引張強度特性、低残留歪およびに応力保持性に優れた樹脂組成物および該樹脂組成物から得られる伸縮性不織布、および衛生用部材に関する。
例えば、ベビー用、大人用の使い捨ておむつの腰部、足部には、ずり落ち防止のため、伸縮性のエラストマーが使用されている。その材料として、ポリウレタン系樹脂、天然ゴム系樹脂、スチレン系ブロック共重合体・オレフィンブロック共重合系樹脂などが使用されている。
しかしながら、ポリウレタン系樹脂は、残留歪、応力保持性が良好であるが、高価であり耐水性および耐候性に劣り、また天然ゴム系樹脂は、ホットメルト接着剤との接着性が悪いという問題がある。その上、これらはリサイクルができず、しかも、焼却にも困難を伴うという問題がある。また、スチレン系ブロック共重合体・オレフィンブロック共重合系樹脂は、上記のリサイクルの問題、焼却時の問題は解決できるものの、応力保持性に乏しく、性能としては不十分であった。
特開平10−139951号公報には、特定の熱可塑性エラストマーと特定の低密度ポリエチレンとを特定の割合でブレンドして得られる樹脂組成物からなる伸縮性フィルムが開示されているが、このフィルムは、使い捨ておむつなどのずり落ち防止の用途に用いるには、応力の保持性などの性能が依然として不十分であった。(特許文献1)
また、エチレン・α- オレフィン共重合体とスチレン系ブロック共重合体の樹脂組成物からなる伸縮性繊維も開示されている。(特許文献2)
本願発明者らは、上記問題を解決するために鋭意研究し、エチレン・α- オレフィン共重合体とスチレン系ブロック共重合体およびとポリスチレン系ワックスの組み合わせに着目し、非常に狭い分子量分布(Mw/Mn)を持ち、密度とメルトフローレート(MFR2.16(190℃))が特定の範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体と、特定のメルトフローレート(MFR2.16(230℃))と特定の組成を持つスチレン系ブロック共重合体および特定のポリスチレン系ワックスとを特定割合で含有する樹脂組成物から、加工性を維持しつつ、優れた物性バランスを発現させることができる伸縮性不織布が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
特開平10−139951号公報 特開2003−105626号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、リサイクルが可能で、かつ、焼却が容易で、使い捨ておむつなどのずり落ち防止に好適に用いられる伸縮性不織布に適する樹脂組成物および該樹脂組成物から成る衛生用部材を提供することを目的としている。
本発明に係る伸縮性不織布に適する樹脂組成物は、
エチレン・1−ブテン共重合体(A)1050質量部スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)5090質量部[成分(A)および(B)の合計量は100質量部とする]と、ポリスチレン系ワックス(C)
からなり、前記エチレン・1−ブテン共重合体(A)が、
密度が0.857g/cm3〜0.910g/cm3であり、メルトフローレート(MFR2)(ASTM D1238、荷重2.16kg、190℃)が10〜100g/10分であり、GPC法に
より評価される分子量分布の指数:Mw/Mnが1.5〜3.0の範囲であり、
前記スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)が、
スチレン含量が10〜35質量%であり、メルトフローレート(MFR2)(ASTM D1238、荷重2.16kg、230℃)が1〜200g/10分以下であり、
前記ポリスチレン系ワックス(C)が、
前記エチレン・1−ブテン共重合体(A)および前記スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)の合計量100質量部に対して、0.515質量部含有することを特徴としている。
また、本発明に係る伸縮性不織布は前記樹脂組成物からなることを特徴としている。
また、本発明に係る積層体は、前記伸縮性不織布からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタンおよびポリエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の素材からなる不織布を有することを特徴としている。
また、本発明に係る衛生用部材は、前記伸縮性不織布または前記積層体からなることを特徴としている。
本発明によれば、流動性に優れた樹脂組成物を提供でき、該樹脂組成物から得られる伸縮性、応力保持性に優れた不織布およびフィルムを提供することができる。また本発明によれば、リサイクルが可能で、かつ、焼却が容易で、生理用品およびおむつなどのずり落ち防止に好適に用いられる伸縮性不織布を提供することができる。
以下、本発明に係る樹脂組成物およびその用途について具体的に説明する。
本発明に係る樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜95質量部、スチレン系ブロック共重合体(B)5〜95質量部[成分(A)および(B)の合計量は100重両部とする]に対し、ポリスチレン系ワックス(C)0.1〜20質量部からなっている。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素原子数3〜10のα- オレフィンとからなる非晶性ないし低結晶性のランダム共重合体であり、密度(ASTM D1505)が0.857〜0.910g/cm3、好ましくは0.860〜0.905g/cm3、より好ましくは0.875〜0.895g/cm3であって、メルトフローレート(ASTM D1238,190℃、荷重2.16kg)MFR2.16(190℃)が10〜100g/10分、好ましくは15〜80g/10分、さらに好ましくは30〜75g/10分であることが望ましい。本発明において、密度が上記範囲内であれば、伸長時に高応力を得ることができるほか、低残留歪、応力保持性に優れる不織布の成形品が得られ、上記範囲より高くなると残留歪が悪化し、実用的ではない。
エチレンと共重合させるα- オレフィンは、炭素原子数3〜20のα- オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げられる。これらのうちでも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましい。これらのα- オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
また、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレンから導かれる単位を75〜95モル%の量で、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導かれる単位を5〜25モル%の量で、好ましくはエチレンから導かれる単位を79〜94モル%の量で、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導かれる単位を6〜21モル%の量で、さらに好ましくはエチレンから導かれる単位を86〜90モル%の量で、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから導かれる単位を10〜14モル%の量で含有していることが望ましい。
また、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、これらの単位の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の重合性モノマーから導かれる単位を含有していてもよい。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)としては、具体的には、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・1-ブテン共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体、エチレン・1-オクテン共重合体などが挙げられる。これらの内でも、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-ヘキセン共重合体、エチレン・1-オクテン共重合体などが好ましく用いられ、特にエチレン・1-ブテン共重合体が好ましく用いられる。これらの共重合体は、ランダムあるいはブロック共重合体であるが、特にランダム共重合体であることが好ましい。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、X線回折法により測定される結晶化度が通常40%以下、好ましくは30%以下である。
また、このエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜3.0、好ましくは1.7〜2.5の範囲内にあることが好ましい。分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲内にあるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)を用いると、成形時の離形性に優れ、成型品のベトツキが少ない組成物が得られる。上記のようなエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、通常エラストマーとしての性質を示す。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)が、ASTM D 1238に準拠して190℃、荷重10kgの条件で測定したメルトフローレート(MFR10)と荷重2.16kgの条件で測定したメルトフローレート(MFR2.16)との比(MFR10/MFR2.16)が、下式
MFR10/MFR2.16 ≧ 6.0
好ましくは6.5≦MFR10/MFR2.16≦13
の関係を満たし、かつ、分子量分布(Mw/Mn)と前記メルトフローレート比とが、下式
Mw/Mn +5.0< MFR10/MFR2.16
の関係を満たしていると、流動性に優れた組成物が得られる。
本発明のエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は13C-NMRスペクトルにおけるTααに対するTαβの強度比(Tαβ/Tαα)が0.5以下、好ましくは0.4以下であるのが好ましい。
ここで13C-NMRスペクトルにおけるTααおよびTαβは、炭素数3以上のα-オレフィンから誘導される構成単位中のCH2のピーク強度であり、下記に示すように第3級炭素に対する位置が異なる2種類のCH2を意味している。
Figure 0004108579
このようなTαβ/Tαα強度比は、下記のようにして求めることができる。エチレン・α-オレフィン共重合体[B]の13C-NMRスペクトルを、たとえば日本電子(株)製JEOL-GX270 NMR測定装置を用いて測定する。測定は、試料濃度5質量%になるように調整されたヘキサクロロブタジエン/d6-ベンゼン=2/1(体積比)の混合溶液を用いて、67.8MHz、25℃、d6-ベンゼン(128ppm)基準で行う。測定された13C-NMRスペクトルを、リンデマンアダムスの提案(Analysis Chemistry43, p1245(1971))、J.C.Randall (Review Macromolecular Chemistry Physics, C29, 201(1989)) に従って解析してTαβ/Tαα強度比を求める。

また本発明のエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は13C-NMRスペクトルおよび下記一般式(1)から求められるB値が0.9〜1.5、好ましくは0.9〜1.3、さらには0.9〜1.2であるのが好ましい。
B値=[POE]/(2・[PE][PO]) …(1)
(式中、[PE]は共重合体中のエチレンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[PO]は共重合体中のα-オレフィンから誘導される構成単位の含有モル分率であり、[POE]は共重合体中の全ダイアド(dyad)連鎖に対するエチレン・α-オレフィン連鎖数の割合である。)このB値は、エチレン・α-オレフィン共重合体中のエチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンとの分布状態を表す指標であり、J.C.Randall (Macromolecules, 15, 353(1982)) 、J.Ray (Macromolecules, 10, 773(1977)) らの報告に基づいて求めることができる。
上記B値が大きいほど、エチレンまたはα-オレフィン共重合体のブロック的連鎖が短くなり、エチレンおよびα-オレフィンの分布が一様であり、共重合ゴムの組成分布が狭いことを示している。なおB値が1.0よりも小さくなるほどエチレン・α-オレフィン共重合体の組成分布は広くなり、取扱性が悪化するなどの悪い点がある。
上記のようなエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、バナジウム系触媒、チタン系触媒またはメタロセン系触媒などを用いる従来公知の方法により製造することができる。

スチレン系ブロック共重合体(B)
本発明のスチレン系ブロック共重合体(B)はビニル芳香族化合物を主体とする少なくとも2個の重合体ブロック(a)と、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロック(b)とから構成され、重合体ブロック(a)を構成するビニル芳香族化合物としては、スチレン 、α−メチルスチレン 、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン 、4−プロピルスチレン 、4−シクロヘキシルスチレン 、4−ドデシルスチレン 、2−エチル−4−ベンジルスチレン 、4−(フェニルブチル)スチレンなどが挙げられる。重合体ブロック(a)は、上記ビニル芳香族化合物の1種を単独で構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。本発明では、これらのうちでもスチレンがおよび/またはα−メチルスチレンが好適に用いられる。
重合体ブロック(b)を構成する共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、フェニルブタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエンなどが挙げられる。重合体ブロックBは、これらの共役ジエン化合物の1種単独で構成されていても、2種以上から構成されていてもよい。また、その後に水素添加されて二重結合が一部飽和/全て飽和された状態でも良い。
スチレン系ブロック共重合体(B)の具体例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、SISの水素添加物であるスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などが挙げられ。これらの中でもスチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などの水素添加型スチレン系ブロック共重合エラストマー(B)が耐候性の点で好ましい。
スチレン系ブロック共重合体(B)中のビニル芳香族化合物からなる重合体ブロック(a)の割合は、10〜35質量%、より好ましくは20〜35質量%、さらに好ましくは25〜30質量%の範囲である。35質量%を超えると残留歪が悪化し、その一方、10質量%を下回ると熱可塑性エラストマー組成物の機械的強度が低くなり、実用的ではない。
スチレン系ブロック共重合体(B)の数平均分子量は、通常50000〜140000であり、メルトフローレート(ASTM D1238,230℃、荷重2.16kg)MFR2.16(230℃)は、1〜200g/10分、好ましくは5〜100g/10分、更に好ましくは5〜80g/10分である。メルトフローレートが上記範囲内であれば、不織布成形時の成形性に優れる。
また、スチレン系ブロック共重合体(B)中の重合体ブロック(b)における共役ジエン単位のミクロ構造については特に限定はない。重合体ブロック(b)を構成する共役ジエン化合物としてブタジエンを単独で使用する場合には、1,2−結合含有量が20〜50モル%であるのが好ましく、35〜45モル%であるのがより好ましい。この範囲であれば、その後に水素添加されて二重結合が飽和された後にもエラストマー性を十分に保持できるからである。なお、重合体ブロックBを構成する共役ジエン化合物としてイソプレンを単独で使用する場合またはイソプレンとブタジエンを混合して使用する場合には1,2−結合および3,4−結合の合計量は、0〜80モル%、特には5〜70モル%とすることが好ましい。また、水添前の共重合体は、直鎖状、分岐状、星型のいずれでもよい。また、上記形態の単独物でも1種以上の混合物でも差支えない。
ビニル芳香族化合物の重合体ブロック(a)と共役ジエン化合物の重合体ブロック(b)の結合様式は、a−b−a型などのトリブロック共重合体、(a−b)n、(a−b)n−a、(a−b)nX(ここでnは2以上の整数、Xはカップリング残基)で示すマルチブロック共重合体が好ましく用いられる。
本発明で用いるスチレン系ブロック共重合体(B)の製法は特に制限されず、例えば、アニオン重合やカチオン重合などのイオン重合法、ラジカル重合法などによって製造することができる。例えば、従来既知のアニオン重合法によって製造する場合は、アルキルリチウム化合物を開始剤として、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の重合反応に不活性な有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物、共役ジエン化合物を逐次重合、またはカップリング等の方法でブロック共重合体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、既知の方法に従って不活性有機溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加することにより、重合体主鎖中の二重結合が水添され飽和された本発明の好ましいスチレン系ブロック共重合体(B)を製造することができる。
本発明で使用され得るスチレン系ブロック共重合体(B)としては、市販品を使用することもでき、例えば、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体としては、クレイトンポリマー社の商品名「クレイトン」や、旭化成工業株式会社の商品名「タフテック」「タフプレン」、株式会社クラレの商品名「セプトン」「ハイブラー」シリーズが挙げられる。

ポリスチレン系ワックス(C)
本発明に係るポリスチレン系ワックス(C)はモノビニル芳香族炭化水素の単独または共重合体であり、モノビニル芳香族炭化水素としてはスチレンおよびα- メチルスチレンが好ましく、スチレンが特に好ましい。ポリスチレン系ワックス(C)の分子量(数平均分子量)はスチレン系ブロック共重合体(B)の重合体ブロック(a)の分子量より小さい事が好ましく、スチレン系ブロック共重合体(B)の重合体ブロック(a)の分子量にもよるが、通常は1000〜20000 、好ましくは4000〜10000、より好ましくは4000〜8000である。分子量がスチレン系ブロック共重合体(B)の重合体ブロック(a)の分子量より小さいと、スチレン系ブロック共重合体との相溶性が向上し、引張強度が向上する。
上記のようなポリスチレン系ワックス(C)は、たとえばハイマー[三洋化成(株)製]等の商品名で製造販売されている。

樹脂組成物
本発明に係る樹脂組成物はエチレン・α−オレフィン共重合体(A)5〜95質量部、好ましくは10 〜 50質量部、より好ましくは10〜35質量部、スチレン系ブロック共重合体(B)5〜95質量部、好ましくは50〜90質量部、より好ましくは65〜90質量部(ここで成分(A)および(B)の合計量は100重両部とする)と、ポリスチレン系ワックス(C)からなり、前記ポリスチレン系ワックス(C)が、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)と前記スチレン系ブロック共重合体(B)100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)の量が上記範囲内にあると、得られる組成物の成形性が良好であり、伸長時に高応力を得ることができるほか、応力保持性に優れた伸縮性不織布等の成形品を得ることができる。
また、スチレン系ブロック共重合体(B)の量が上記範囲内にあると、成形品の永久歪みが減少し、さらに臭気、風合いが改善され、伸縮性、成形性も保持できるほか、伸長時に高応力を得ることができる。
またポリスチレン系ワックス(C)の量が上記範囲内にあると、伸張時に高応力を得ることができるほか、成形性が改善できる。

伸縮性不織布
本発明に係る伸縮性不織布は上記のエチレン・α- オレフィン共重合体(A)、スチレン系ブロック共重合体(B)およびポリスチレン系ワックス(C)を、種々の従来公知の方法で溶融混合して得られる組成物を用いることにより調製される。
すなわち、本発明に係る伸縮性不織布の調製に用いられる組成物は、上記各成分を同時に、または逐次的に、たとえばヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー等に装入して混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練装置で溶融混練することによって得られる。
この組成物中に、従来公知の耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、滑剤、スリップ剤、核剤、難燃剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤を、本発明の目的を損わない範囲で配合しておいてもよい。
本発明に係る伸縮性不織布を形成する繊維の繊維径は、通常1〜50μm程度であり、好ましくは5〜30μm程度である。
本発明に係る伸縮性不織布の目付量は、通常15〜150g/m2程度であり、好ましくは30〜90g/m2程度である。
本発明に係る伸縮性不織布の製造方法としては、従来公知の方法を採用することができ、たとえば上記樹脂組成物を溶融させて押出し、メルトブロー紡糸口金から紡糸された繊維を、高温高速の気体によって極細繊維流としてブロー紡糸し、捕集装置で極細繊維ウェブとし、必要に応じて熱融着処理することにより製造するメルトブローン法、たとえば上記樹脂組成物を溶融させて押出し、紡出されたフィラメントを冷却流体により冷却し、延伸空気によってフィラメントに張力を加えて所期の繊度とし、フィラメントを捕集ベルト上に捕集し、たとえば熱エンボス処理を行なうスパンボンド法などがある。
本発明に係る伸縮性不織布は、単独で伸縮性部材、たとえば紙おむつのギャザー、生理用ナプキン等の衛生材料の一部、湿布剤の基布等として用いることができ、また後述するように伸長性不織布と積層して用いることもできる。
本発明に係る伸縮性不織布の残留歪(後述の方法で測定した)は20%以下、好ましくは18%以下である。
また本発明に係る伸縮性不織布の(後述の方法で測定した)引張強度は1.00(N)以上、好ましくは1.10(N)以上、より好ましくは1.15(N)以上である。
また本発明に係る伸縮性不織布の(後述の方法で測定した)保持後強度は1.00(N)以上、好ましくは1.10(N)以上、より好ましくは1.15(N)以上である。

積層体
本発明に係る積層体は、本発明に係る不織布積層体は、少なくとも1層の伸長性不織布層と、少なくとも1層の伸縮性部材層とからなり、少なくとも一方の表面層が伸長性不織布層である積層体である。
本発明で用いられる伸長性不織布は、横方向の伸長率が100%以上、好ましくは200%以上である不織布である。また、伸長性不織布は、加工適性を損なわないために、縦方向において低伸長であって、ある程度の強度を有することが好ましく、5%伸長時の引張荷重が500g/50mm以上、好ましくは1000g/50mm以上である。
なお本発明において、「縦方向」とは、機械に不織布原反を供給する方向、すなわち、不織布原反の流れ方向を言い、「横方向」とは、機械に不織布原反を供給する方向に対して直角の方向、すなわち、不織布原反の流れ方向と直角の方向を言う。
この伸長性不織布を形成する繊維の材料樹脂としては、繊維を形成可能なものであれば特に限定されず、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等を使用することができ、特にポリオレフィンが好ましい。
伸長性不織布を製造する方法としては、加熱下に不織布を縦延伸する方法、または捲縮糸から不織布を形成する方法などが挙げられる。加熱下に不織布を縦延伸して伸長性不織布を製造する方法では、スパンボンド法、カード法等のいずれの方法による不織布をも使用することができる。その中でも、この縦延伸処理による幅縮みが大きく皺が発生し易いこと、また縦延伸処理によって横方向の強度が低下し易いことから、横方向の引張伸度が大きい捲縮糸からなる不織布や、引張強度の縦横比が小さい不織布が好ましい。
加熱下に不織布を縦延伸して伸長性不織布を製造する具体的な方法としては、例えば、国際公開:WO94/23109、特公昭62−11106号公報等に記載の方法に類似の方法が挙げられる。この方法においては、幅縮みを大きくするために、最終延伸倍率に到達するまでの延伸行路長(延伸処理中に速度差をつけている送り出しロールと引取りロールの間の距離)を長くするか、または多段延伸を行うことが好ましい。この縦延伸処理において、幅縮み量は、少なくとも60%以上となるように調整される。縦延伸は、送り出しロールと引取りロールの速度差を調整することによって行われ、延伸倍率が通常1.4〜1.8倍の範囲になるように調整される。また、行路長は、2.5m以上、好ましくは5m以上であることが望ましい。延伸速度は、幅縮み量を大きくするために、2500%/分以下、好ましくは1500%/分以下となるように調整される。また、加熱は、オーブン、赤外線ヒーター、熱ロール、熱板ヒーター等を用いて行うことができる。
捲縮糸からなる不織布を形成する方法としては、例えば、原料樹脂として、メルトフローレート(MFRA )が5〜20g/10分のポリオレフィンAと、メルトフローレートが(MFRA )+10〜(MFRA )+20g/10分のポリオレフィンBとを用い、ポリオレフィンAとポリオレフィンBとの質量比が10/90〜20/80となるように複合溶融紡糸法によって紡糸して、偏心芯鞘型の捲縮複合長繊維フィラメントを製造する。このとき、紡糸用ノズルの偏芯量は、0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上であるのが望ましい。次に、紡出されたフィラメントを冷却流体により冷却し、延伸空気によってフィラメントに張力を加えて所期の繊度とする。ここで、繊度が小さいほど、フィラメントの捲縮度が大きいめ、3d以下、好ましくは2d以下に調整される。紡糸されたフィラメントを捕集ベルト上に捕集し、交絡処理を行って伸長性不織布を得ることができる。交絡処理は、例えば、熱エンボス、ウォータージェット、ホットエアスルー、ニードルパンチ等による方法で行うことができる。
本発明に係る伸縮性不織布積層体は、少なくとも1層の(a)伸長性不織布層と、少なくとも1層の(b)伸縮性不織布からなる。その層構成は、少なくとも一方の表面層が(a)伸長性不織布からなる層であれば特に限定されないが、好ましくは(a)伸長性不織布/(b)伸縮性不織布、(a)伸長性不織布/(b)伸縮性不織布/(a)伸長性不織布の層構成である。なお、(a)伸長性不織布層と(b)伸縮性不織布とは、(a)伸長性不織布層の伸長方向と(b)伸縮性不織布の伸縮方向とが一致するように積層される。
本発明の伸縮性不織布積層体において、伸長性不織布および伸縮性不織布の目付量は、本発明の不織布積層体の用途、要求される品質、経済性等に応じて適宜選択することができる。
本発明の伸縮性不織布積層体の厚さは、用途、要求される品質、貼り合わせ等に応じて適宜選択することができる。
本発明の伸縮性不織布積層体の製造方法は、伸長性不織布と、伸縮性不織布とを積層し、両者を一体化して伸長性不織布からなる伸長層と伸縮性部材からなる伸縮層とを有する積層体を形成できる方法であれば、いずれの方法にしたがって行ってもよく、特に制限されない。たとえば伸長性不織布と伸縮性不織布とを重ね合わせ、加熱加圧により伸長性不織布と伸縮性不織布とを融着させる方法、伸長性不織布と伸縮性不織布とを、ホットメルト接着剤、溶剤系接着剤等の接着剤によって接着する方法等を採用することができる。
また溶融紡糸によって形成された繊維を伸長性不織布の上に直接堆積させて伸縮性不織布を形成した後、伸長性不織布と伸縮性不織布とを融着させる方法を採用することができる。伸長性不織布の上に、直接伸縮性不織布を形成する方法は、たとえば樹脂組成物の溶融(混練)物を伸長性不織布の表面に吹き付け、繊維を堆積させるメルトブローン法によって行うことができる。このとき、伸長性不織布に対して、溶融混練物が吹き付けられる側の面の反対側の面は負圧にして、メルトブローン法によって形成される繊維を吹き付け、堆積させると同時に、伸長性不織布とメルトブローン不織布を一体化させて、伸長性不織布からなる伸長層とメルトブローン不織布からなる伸縮層とを有する不織布積層体を得る。両不織布の一体化が不十分である場合は、加熱加圧エンボスロール等により十分に一体化させることができる。
接着剤によって伸長性不織布と伸縮性不織布とを接着する方法において用いられるホットメルト接着剤としては、たとえば酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系等の樹脂系接着剤、スチレン−ブタジエン系、スチレン−イソプレン系等のゴム系接着剤などが挙げられる。また、溶剤系接着剤としては、たとえばスチレン−ブタジエン系、スチレン−イソプレン系、ウレタン系等のゴム系接着剤、酢酸ビニル、塩化ビニル等の樹脂系の有機溶剤または水性エマルジョン接着剤などが挙げられる。これらの接着剤の中でも、スチレン−イソプレン系、スチレン−ブタジエン系等のゴム系のホットメルト接着剤が、伸長性不織布の特性である風合いを損なわない点で好ましい。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いたエチレン・1−ブテン共重合体の密度、MFR、B値、Tαβ強度比、分子量分布(Mw/Mn)、また、スチレン系ブロック共重合体のスチレン含量、数平均分子量、水素添加率、また、実施例および比較例で得られた伸縮性不織布について、残留歪、引張強度、応力保持性を下記の方法に従って測定した。
エチレン・1−ブテン共重合体の物性評価
(1)密度
密度は、ASTM D1505に従い、23℃にて求めた。
(2)MFR
MFRは、ASTM D1238に従い、190℃にて求めた。2.16kg荷重での測定値をMFR2、10kg荷重での測定値をMFR10とした。
(3)B値、Tαβ強度比
13C−NMRにより求めた。
(4)分子量分布(Mw/Mn)
ゲルパーミエーションクロマトグラフにより、オルトジクロロベンゼン溶媒、140℃にて求めた。
スチレン系ブロック共重合体の物性評価
(1)スチレン含量
スチレン含量は、重合に使用した各モノマー成分の質量から算出した。
(2)MFR
MFRは、ASTM D1238に従い、190℃、2.16kg荷重にて求めた。
(3)数平均分子量
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフによりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
(4)水素添加率
水素添加率は、水素添加前後におけるブロック共重合体のヨウ素価を測定し、その測定値より算出した。
ポリスチレン系ワックス(C)の物性評価
(1)数平均分子量
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフによりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
伸縮性不織布の物性評価
(1)残留歪
50mm幅の試験片を23℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセット(スパン間隔=l0 *1)、20mm/minのスピードで150%まで伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻し、直ちに同一スピードで伸張させ、荷重がゼロ以上に生じたときのスパン間隔=lを読み、次式で求めた。
Figure 0004108579
(2)引張強度
50mm幅の試験片を23℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセット(スパン間隔=l0 *1)、20mm/minのスピードで150%まで伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻し、直ちに同一スピードで150%まで伸長させた後、直ちに同一スピードで出発点まで戻した時の出発点から50%伸張時の引張強度を求めた。
*1 l0=30mm
(3)保持後強度
50mm幅の試験片を40℃雰囲気下で万能引張試験機(インストロン社製)にセット(スパン間隔=l0 *1))、50%まで伸長*2させした後変位を固定して2時間経過した後の強度=Nを測定した。
*1 l0=100mm
*2 500mm/min 。
[製造例1]
特開2003−073494号公報実施例に準じた方法でメタロセン触媒を用いてエチレン・1−ブテン共重合体(A−1)を製造した。エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)の性状を表1に示す。
Figure 0004108579
[製造例2]
特開2000−239635号公報実施例に準じた方法でアニオン重合法でスチレン系ブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)(B−1)を製造した。SEPS(B−1)の性状を表2に示す。
Figure 0004108579
[実施例1]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)30質量部と、スチレン系ブロック共重合体
(B−1)70質量部[A―1およびB−1の合計量は100質量部とする]と、ポリスチレン系ワックス(商品名:ハイマーST-95 三洋化成(株)製、数平均分子量Mn=4000
)5質量部をヘンシェルミキサーで混合後、2軸混練押出機(日本製鋼所(株)製、型式TEX―30)を用いて240℃で溶融混練して、ペレットを作成した。
上記ペレットを、シリンダー温度300℃、ダイス温度300℃、ダイス内エアー温度290℃、単孔吐出量0.35g/分、捕集距離150mm、エアー量200Nm3/mの条件のメルトブローン法によって、60/m3の不織布を成形した。得られた伸縮性不織布は、平均繊維系16μmであった。
次いで、この伸縮性不織布の、残留歪、保持後強度、引張強度を上記方法に従って測定した。その結果を表3に示す。
[実施例2]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)30質量部と、スチレン系ブロック共重合体
(B−1)70質量部[A―1およびB−1の合計量は100質量部とする]と、ポリスチ
レン系ワックス(商品名:ハイマーST-95 三洋化成(株)製、数平均分子量Mn=4000
)10質量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の物性を表3に示す。
[実施例3]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)50質量部と、スチレン系ブロック共重合体
(B−1)50質量部[A―1およびB−1の合計量は100質量部とする]と、ポリスチレン系ワックス(商品名:ハイマーST-95 三洋化成(株)製)5質量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の物性を表3に示す。
[比較例1]
スチレン系ブロック共重合体(B−1)100質量部と、ポリスチレン系ワックス(商品名:ハイマーST-95 三洋化成(株)製)5質量部としてペレットを作成した。上記ペレットをメルトブローン法により成形を試みたが糸切れが発生して伸縮性不織布を得ることはできなかった。
[比較例2]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)30質量部と、スチレン系ブロック共重合体(B−1)70質量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の物性を表3に示す。
[比較例3]
エチレン・1−ブテン共重合体(A−1)30質量部と、スチレン系ブロック共重合体
(B−1)70質量部[A―1およびB−1の合計量は100質量部とする]と、PS((PS) 商品名:G120K 日本ポリスチレン(株)製、MFR=30g/10min、数平均分子量Mn=180
000)5質量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の物性を表3に示す。
[比較例4]
低密度ポリエチレン((LDPE) 商品名:FL60 三井デュポンポリケミカル(株)製、MFR=70g/10min、915g/cm3)30質量部と、スチレン系ブロック共重合体(B−1)70質量部[LDPEおよびB−1の合計量は100質量部とする]と、ポリスチレン系ワックス(商品名:ハイマーST-95 三洋化成(株)製)5質量部とした以外は実施例1と同様にして伸縮性不織布を得た。得られた伸縮性不織布の物性を表3に示す。
Figure 0004108579
本発明によれば、流動性に優れた樹脂組成物を提供でき、該樹脂組成物から得られる伸縮性、応力保持性に優れた不織布およびフィルムを提供することができる。また本発明によれば、リサイクルが可能で、かつ、焼却が容易で、生理用品およびおむつなどのずり落ち防止に好適に用いられる伸縮性不織布を提供することができる。


Claims (4)

  1. エチレン・1−ブテン共重合体(A)1050質量部
    スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)5090質量部[成分(A)および(B)の合計量は100質量部とする]と、
    ポリスチレン系ワックス(C)
    からなり、前記エチレン・1−ブテン共重合体(A)が、
    密度が0.857g/cm3〜0.910g/cm3であり、メルトフローレート(MFR2)(ASTM D1238、荷重2.16kg、190℃)が10〜100g/10分であり、GPC法に
    より評価される分子量分布の指数:Mw/Mnが1.5〜3.0の範囲であり、
    前記スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)が、
    スチレン含量が10〜35質量%であり、メルトフローレート(MFR2)(ASTM D1238、荷重2.16kg、230℃)が1〜200g/10分以下であり、
    前記ポリスチレン系ワックス(C)が、
    前記エチレン・1−ブテン共重合体(A)および前記スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはこれらの水素添加重合体(B)の合計量100質量部に対して、0.515質量部含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物からなることを特徴とする伸縮性繊維または伸縮性不織布。
  3. 請求項に記載の伸縮性不織布からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタンおよびポリエステルからなる群から選ばれる少なくとも一種の素材からなる不織布の層を有することを特徴とする積層体。
  4. 請求項に記載の伸縮性不織布または請求項に記載の積層体からなることを特徴とする衛生用部材。
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