JP2003113574A - 伸縮性メルトブロー不織布及びこれを用いた繊維製品 - Google Patents

伸縮性メルトブロー不織布及びこれを用いた繊維製品

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JP2003113574A
JP2003113574A JP2001309827A JP2001309827A JP2003113574A JP 2003113574 A JP2003113574 A JP 2003113574A JP 2001309827 A JP2001309827 A JP 2001309827A JP 2001309827 A JP2001309827 A JP 2001309827A JP 2003113574 A JP2003113574 A JP 2003113574A
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stretchable
meltblown nonwoven
copolymer
ethylene
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JP2001309827A
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Yoshimi Tsujiyama
義実 辻山
Naonobu Minamizawa
尚伸 南澤
Koichi Hatada
浩一 畑田
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JNC Corp
JNC Fibers Corp
Original Assignee
Chisso Polypro Fiber Co Ltd
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた伸縮性と適度な伸長時応力を有し、燃焼
時の有毒ガス発生がなく、リサイクル可能で複雑な製造
工程を要しない安価な伸縮性不織布及びこれを用いた繊
維製品を提供する。 【解決手段】結晶化度が0〜50%であり、数平均分子
量(Mn)が30000〜60000であるオレフィン
系共重合体成分(A)20〜80重量%、及び水添スチ
レンジエン共重合体、スチレン/エチレン・ブチレン/
オレフィン結晶ブロック共重合体、エラストメリックポ
リプロピレン、プロピレン・エチレンブロック共重合体
から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマー成
分(B)80〜20重量%を含有する組成物からなる伸
縮性メルトブロー不織布及びこれを用いた繊維製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮性メルトブロ
ー不織布及びこれを用いた繊維製品に関する。詳しくは
優れた伸縮性と適度な伸長時応力を有し、かつ燃焼時の
有毒ガス発生がなく、かつリサイクル可能な、繊維製品
としての用途に最適な伸縮性メルトブロー不織布及びこ
れを用いた繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】伸縮性不織布は、ゴム状弾性を示して伸
縮するため弾性不織布とも呼ばれ、近年各種用途に用い
られその用途が拡大している。特に、身体へのフィット
性を向上させる目的で、例えば使い捨ておむつ、衣類、
キャップ、包帯、テープ等に使用されている。それらに
要求される性能は、適度なフィット感、ゴム状弾性、伸
縮性である。この様な性能を満たすものとして特にポリ
ウレタン伸縮性不織布が最も多く利用されている。しか
し、ポリウレタン伸縮性不織布には燃焼時の有毒ガスの
発生、リサイクル不可、高価格、複雑な製造工程等の問
題があり、これらの問題の無い伸縮性不織布の開発が望
まれている。
【0003】特開平9−105056号公報には、エチ
レン・α−オレフィン共重合体とスチレン/エチレン・
ブチレン/スチレンブロック共重合体とを含む組成物か
らなるメルトブロー不織布が提案されている。しかし、
メルトブロー法では、比較的高温度で樹脂を加工するた
めスチレンブロックの破壊が起こりやすく、得られる不
織布の伸縮性が低下するという問題があった。
【0004】また、特開平11−012908号公報に
は、水添ジエン系重合体と数平均分子量20000以下
の結晶性低分子量ポリオレフィンを含有する伸縮性不織
布が提案されている。この伸縮性不織布には、不織布の
製造が困難な上、破断伸度が200%未満で大変脆く、
伸縮性が低く、かつ伸長時の応力が極端に高いという問
題があった。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た伸縮性と適度な伸長時応力を有し、燃焼時の有毒ガス
発生がなく、リサイクル可能で複雑な製造工程を要しな
い安価な伸縮性不織布及びこれを用いた繊維製品を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、結晶化度が0
〜50%であり、数平均分子量(Mn)が30000〜
60000であるオレフィン系共重合体成分(A)20
〜80重量%、及び水添スチレンジエン共重合体、スチ
レン/エチレン・ブチレン/オレフィン結晶ブロック共
重合体、エラストメリックポリプロピレン、プロピレン
・エチレンブロック共重合体から選ばれる少なくとも1
種の熱可塑性エラストマー成分(B)80〜20重量%
を含有する組成物からなる伸縮性メルトブロー不織布及
びこれを用いた繊維製品が、本発明の目的を達成し得る
見通しを得、その知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0007】本発明は以下により構成される。 (1)結晶化度が0〜50%であり、数平均分子量(M
n)が30000〜60000であるオレフィン系共重
合体成分(A)20〜80重量%、及び水添スチレンジ
エン共重合体、スチレン/エチレン・ブチレン/オレフ
ィン結晶ブロック共重合体、エラストメリックポリプロ
ピレン、プロピレン・エチレンブロック共重合体から選
ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマー成分
(B)80〜20重量%を含有する組成物からなること
を特徴とする伸縮性メルトブロー不織布。
【0008】(2)オレフィン系共重合体成分(A)
が、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共
重合体もしくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレ
フィンとの共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)
が1.5〜4であることを特徴とする前記(1)項記載
の伸縮性メルトブロー不織布。
【0009】(3)伸縮性メルトブロー不織布を構成す
る繊維の平均繊維径が1〜24μmであることを特徴と
する前記(1)もしくは(2)項記載の伸縮性メルトブ
ロー不織布。
【0010】(4)伸縮性メルトブロー不織布の100
%伸長時の伸長回復率が90%以上、100%伸長時の
応力が目付100g/m換算で100〜300cN/
25mmであることを特徴とする前記(1)〜(3)項
のいずれか1項記載の伸縮性メルトブロー不織布。
【0011】(5)前記(1)〜(4)項のいずれか1
項記載の伸縮性メルトブロー不織布に、前記伸縮性メル
トブロー不織布以外の伸縮性不織布、フィルム、ネッ
ト、編物、織物から選ばれる少なくとも1種を積層して
なる複合化伸縮性メルトブロー不織布。
【0012】(6)前記(1)〜(4)項のいずれか1
項記載の伸縮性メルトブロー不織布、もしくは前記
(5)記載の複合化伸縮性メルトブロー不織布を用いて
なる繊維製品。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の伸縮性メルトブロー不織布は、オレフィン系共重
合体成分(A)(以下、成分(A)という)20〜80
重量%、及び水添スチレンジエン共重合体、スチレン/
エチレン・ブチレン/オレフィン結晶ブロック共重合
体、エラストメリックポリプロピレン、プロピレン・エ
チレンブロック共重合体から選ばれる少なくとも1種の
熱可塑性エラストマー成分(B)(以下、成分(B)と
いう)80〜20重量%を含有する組成物から構成され
る伸縮性メルトブロー不織布である。
【0014】前記成分(A)は、オレフィン系単量体の
共重合体であり、X線回折によって測定される結晶化度
が0〜50%、好ましくは5〜40%であり、数平均分
子量(Mn)が30000〜60000、好ましくは3
0000〜50000である。結晶化度が50%を大き
く超えると、得られるメルトブロー不織布の伸縮性が極
端に低下し、かつ伸長時の応力も極端に高くなるため、
結晶化度は0〜50%でなければならない。また、数平
均分子量(Mn)が30000より大幅に小さいと、メ
ルトブロー不織布の製造が困難なうえに不織布化できて
も不織布の破断伸度は200%に達せず適度な伸長時応
力が得られない。数平均分子量(Mn)が60000よ
り大幅に大きいと、繊維の強力が強くなるため、これに
よって構成される不織布の締め付け力も強くなるが、成
分(A)のオレフィン系共重合体の流動性が悪化し繊維
化が困難になる。従って数平均分子量(Mn)は300
00〜60000でなければならない。
【0015】成分(A)のオレフィン系共重合体は、エ
チレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体
もしくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィン
との共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.
5〜4であることが好ましい。炭素数3〜10のα−オ
レフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、3
−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン
等が挙げられる。また、これらに架橋用ジエンモノマー
を加えた三元共重合体も含まれ、代表的にはエチレン・
プロピレン・ジエンゴム、エチレン・ブテン・ジエンゴ
ムが挙げられる。前記のα−オレフィンのなかでは1−
ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテ
ンが好ましい。これらのα−オレフィンは、1種単独で
または2種以上組合せて用いることができる。
【0016】前記オレフィン系共重合体の中で成分
(A)としては、エチレン・α−オレフィン共重合体が
好ましく、特にエチレン・オクテン共重合体、エチレン
・ブテン共重合体が好ましい。また成分(A)のオレフ
ィン系共重合体の分子量分布(Mw/Mn=重量平均分
子量/数平均分子量)は、曳糸性の点から1.5〜4で
あることが好ましい。成分(A)のオレフィン系共重合
体の具体例としては、エンゲージ(商品名、デュポンダ
ウエラストマージャパン(株)製)、タフマー(商品
名、三井化学(株)製)等があげられる。また成分
(A)のオレフィン系共重合体はメタロセン触媒によっ
て製造されたものであっても構わない。
【0017】本発明において成分(B)は、水添スチレ
ンジエン共重合体,スチレン/エチレン・ブチレン/オ
レフィン結晶ブロック共重合体,エラストメリックポリ
プロピレン,プロピレン・エチレンブロックコポリマー
から選ばれる少なくとも1種である。
【0018】前記水添スチレンジエン共重合体は、共役
ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合
体の共役二重結合が飽和された水添ジエン系重合体であ
る。詳しくは、少なくとも1種の共役ジエンと3〜50
重量%の芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体であ
って分子量分布(Mw/Mn)が10以下であり、かつ
共重合体中のジエン部分のビニル結合含有率が10〜9
0重量%である共重合体のオレフィン性不飽和結合の少
なくとも70%が水素添加された水添ジエン系共重合体
である。
【0019】前記ランダム共重合体に用いられる共役ジ
エン単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエン、2,2−ジメチルブタ
ジエン、3−エチルブタジエン等が挙げられる。中でも
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ンが好ましく、1,3−ブタジエンが更に好ましい。ま
た、前記ランダム共重合体に用いられるビニル芳香族化
合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルナフタレン
等が挙げられ、中でもスチレン、p−メチルスチレン、
p−エチルスチレンが好ましく、スチレンが更に好まし
い。
【0020】前記スチレン/エチレン・ブチレン/オレ
フィン結晶ブロック共重合体は、1,2−結合含量が2
5重量%以下であるポリブタジエン重合体ブロック
(a)と、共役ジエン化合物または共役ジエン化合物を
70重量%以上含有するビニル芳香族化合物−共役ジエ
ン化合物ランダム共重合体であり、かつ共役ジエン部分
の1,2−及び3,4−結合含量が25〜70重量%で
ある重合体ブロック(b)、ビニル芳香族化合物を80
重量%以上含有する共重合体ブロック(c)とからなる
(a)−(b)−(c)ブロック共重合体、または前記
ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して延
長または分岐されたブロック共重合体であり、全体に占
める各ブロック(a)/(b)/(c)の比率が5〜3
0重量%/30〜80重量%/10〜35重量%のブロ
ック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の二重結合
が70%以上飽和され、数平均分子量が40000〜7
00000である水添ジエン系共重合体である。
【0021】前記ビニル芳香族化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブ
チルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−
p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−ア
ミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられ、特
にスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。前記スチ
レン・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック共重
合体の具体例としては、ダイナロン(商品名、JSR
(株)製)等が挙げられる。
【0022】前記エラストメリックポリプロピレンは、
ポリマー鎖が結晶性のアイソタクチックポリプロピレン
もしくはシンジオタクチックポリプロピレンからなるハ
ードセグメントと、非晶性のアタクチックポリプロピレ
ンからなるソフトセグメントとから構成されたステレオ
ブロック構造を有する。前記エラストメリックポリプロ
ピレンには、単独重合体及び共重合体が含まれ、共重合
体はプロピレン単位に加えて、分子中にプロピレン単位
以外の他のオレフィン単位、例えばエチレン、ブチレ
ン、ペンテンまたはヘキセン単位を含有してもよい。こ
れらは鎖構造中に実質的に立体規則性ブロック配列を有
し、ポリマー鎖中に選択的に配列された例えばアイソタ
クチックポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレ
ン序列のブロックよりなる。
【0023】前記エラストメリックポリプロピレンは、
米国特許第4335225号明細書に開示された有機T
i、ZrまたはHf化合物と金属酸化物、例えばAl2
3、TiO2、SiO2またはMgOとの反応によって
得られる特殊の触媒を用いて重合する技術、同第452
2982号明細書に記載されたメタロセン触媒をアルミ
ノキサンと併用して重合する技術、同第5188768
号明細書に開示されたマグネシウム−アルコキシドと四
価チタンの塩化物とを基礎とする触媒を用いて特別な電
子供与体の存在下に重合する技術等によって得ることが
できる。
【0024】前記プロピレン・エチレンブロック共重合
体は、ポリプロピレンとポリ(エチレン−co−プロピ
レン)とがブレンドの状態で存在しているのではなく、
ポリプロピレンセグメントとポリ(エチレン−co−プ
ロピレン)セグメントが化学的に結合(共有結合)して
いるポリプロピレン−b−ポリ(エチレン−co−プロ
ピレン)を含んでなるプロピレン・エチレンブロック共
重合体である。前記プロピレン・エチレンブロック共重
合体は、重量平均分子量(Mw)が10万以上であり、
ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメント含有量
が5重量%〜100重量%未満であり、かつ全エチレン
含有量が2〜95重量%である。
【0025】前記プロピレン・エチレンブロック共重合
体は、国際公開番号WO00/23489に開示された
技術、即ち、チタン及びハロゲンあるいはチタン、マグ
ネシウム及びハロゲンからなる固体触媒成分とトリエチ
ルアルミニウム等の有機金属化合物からなるオレフィン
重合触媒の存在下に、必要に応じて電子供与性化合物を
添加して、重合反応器、好ましくは特開平9−8734
3号公報に例示してあるような管型重合反応器を使用し
て、好ましくは液相法で初めに重合領域(i)にて短時
間で所定量のポリプロピレンセグメントを合成した後、
直ちに、後流にある重合領域(ii)にて短時間で所定量
のポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントを合
成することによって得ることができる。
【0026】本発明の伸縮性メルトブロー不織布を構成
する組成物の成分混合比率は、成分(A)20〜80重
量%、好ましくは30〜70重量%、成分(B)80〜
20重量%、好ましくは70〜30重量%である。成分
(A)は、メルトブロー不織布に対して、主として伸長
時の応力を付与し、成分(B)は、主として伸縮性を付
与する成分である。成分(A)が20重量%未満の場
合、得られる不織布は、伸縮性は良好であるが伸長時応
力が不十分である。また、成分(B)が20重量%未満
であると伸長時応力は良好であるが、伸縮性が不十分と
なる。従って伸縮性と伸長時応力の両性能を満たすため
には、成分(A)が20〜80重量%、(B)が80〜
20重量%の比率であることが必要である。
【0027】本発明の伸縮性メルトブロー不織布の製造
に用いられる成分(A)と成分(B)とからなる組成物
には、必要に応じて各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分
岐剤、艶消剤、着色剤、ゴム等の柔軟性付与剤、その他
各種の改良剤等を配合することができる。
【0028】尚、前記組成物には、スチレン系エラスト
マーであるスチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブ
ロック共重合体とスチレン/エチレン・プロピレン/ス
チレンブロック共重合体を配合しないことが望ましい。
不織布の風合や隠蔽性を高めるためには、構成する繊維
を細くする必要があり、そのためには、通常、押出機を
高温度にし繊維化前樹脂粘度を低下させる方法が採られ
る。特にメルトブロー法で組成物を不織布化する場合に
は、高温度が必要である。前記の2種の共重合体は、押
出機温度260℃を大きく超えて加熱した場合、得られ
る繊維もしくは不織布の伸縮性が低下して100%伸長
回復率が90%未満になるおそれがある。
【0029】本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、前
記組成物を、成分(A)と成分(B)の軟化点以上で溶
融混練し紡糸口金より押出して微細な溶融物とし、この
溶融物を高速の加熱気体流と接触させて微細な繊維と
し、この微細繊維を多孔質支持体に捕集して不織布とす
るメルトブロー法によって得られる。メルトブロー法に
よって作られたメルトブロー不織布は、これを構成する
繊維が微細であるため、風合い、隠蔽性、通気性が良好
である。また、メルトブロー法は、一工程で原料投入か
ら不織布の完成迄を実施できる簡単な製造方法であり好
ましい。
【0030】本発明の伸縮性メルトブロー不織布を構成
する繊維の平均繊維径は、好ましくは1〜50μm、更
に好ましくは1〜24μmである。構成する繊維が細い
ほど、不織布の風合や隠蔽性は良好となるが、製造コス
トと不織布性能の両者を考慮すると、平均繊維径は5〜
24μmの範囲が好ましい。また、本発明の伸縮性メル
トブロー不織布の目付は、好ましくは5〜300g/m
、より好ましくは20〜200g/m、更に好まし
くは50〜150g/mである。
【0031】本発明の伸縮性メルトブロー不織布には、
目的に応じてポイントボンド加工、ソニックボンド加
工、ウォータージェット加工、ニードルパンチ加工、レ
ジンボンド加工のいずれか一つ以上の加工を行っても構
わない。
【0032】本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、1
00%伸長時の伸長回復率が90%以上あることが好ま
しい。伸長回復率は伸縮性の指標であり、一般的に伸長
回復率が90%以上の不織布が良好な伸縮性不織布もし
くは弾性不織布と呼ばれる。例えばおむつに使用されて
いる伸縮性不織布への要求は100%伸長時の伸長回復
率が90%以上である。
【0033】また、本発明の伸縮性メルトブロー不織布
は、製品にした時の適度な締付け力が得られる点におい
て100%伸長時応力(縦方向(MD)と横方向(C
D)の相乗平均値)が、不織布の目付100g/m
り、100〜300cN/25mmであることが好まし
く、100%伸長時応力がこの範囲であれば、この不織
布を例えば幼児用使い捨ておむつのウエスト部分に使用
した場合、排泄物の漏れもおむつの脱げも起こらず、過
度の締付けによる肌かぶれも起こらない。
【0034】本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、そ
の伸縮性を阻害しない範囲で前記伸縮性メルトブロー不
織布以外の伸縮性をもった不織布、フィルム、ネット、
編物、織物から選ばれた少なくとも1種の布帛と積層さ
せ、複合化伸縮性メルトブロー不織布として使用するこ
とができる。前記布帛は、20%伸長させた時の伸長回
復率が90%以上であることが好ましく、例えば、スチ
レン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリ
エステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー
等の熱可塑性エラストマー樹脂からなるメルトブロー不
織布、フィルム、ネット、及びこれら熱可塑性エラスト
マー樹脂からなる繊維の編織物が挙げられる。また、エ
ラストマー素材ではなく捲縮にて構造的伸縮性をもたせ
た不織布、織物、編物も挙げられるがこれらに限るもの
ではない。
【0035】本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、繊
維製品として例えば使い捨ておむつ用伸縮性部材、おむ
つ用伸縮性部材、生理用品用伸縮性部材、おむつカバー
用伸縮性部材等の衛生材料の伸縮性部材、伸縮性テー
プ、絆創膏、衣服用伸縮性部材、帽子、マスク、手袋、
サポーター、伸縮性包帯、湿布材の基布、すべり止め基
布、振動吸収材、指サック、フィルター、セパレータ
ー、スパンデックス及びゴム紐代替品等の用途に好適に
用いることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例によって本
発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比
較例における測定結果は下記の方法にしたがった。
【0037】(1)結晶化度 装置:日本電子(株)製広角X線回折装置[JDX−82
00T型]。線源:CuKa線、出力:50KV−15
0mA。スキャニング速度:2θ=5°〜35°に対し
1°/分。レシービングスリット:0.2mm。
【0038】(2)分子量分布(Mw/Mn)、数平均分
子量(Mn) GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ
ー)によって求めた。
【0039】(3)メルトフローレート(以下、MFRと
いう) MFRは、JIS K 7210に準処して測定した。
測定条件は表1〜4に記載した。
【0040】(4)不織布の伸長回復率と伸長時応力 幅2.5cm長さ20cmの試験片を縦方向(MD)と
横方向(CD)について各3枚ずつ用意する。引張試験
機(オートグラフAG−G、島津製作所(株))を用
い、チャック間を10cmに設定し試験片を固定した。
引張速度300mm/分で100%まで伸長させた後同
じ速度で0%まで戻し、伸縮性不織布に掛かる応力付加
を0とした。その直後、再び同じ速度で100%まで伸
長させ、応力付加が再び始まる時の伸びた長さをLmm
とした。伸長回復率は下記式1にしたがって求めた。縦
方向の伸長回復率平均値と横方向の伸長回復率平均値を
求め、さらに下記式2によって縦方向と横方向の相乗平
均値を求め100%伸長回復率とした。 100%伸長時の伸長回復率(%)=(100−L)/100×100 式1 伸長回復率相乗平均値=(縦方向の平均値×横方向の平均値)1/2 式 2 この時の応力を目付100g/mの不織布に換算した
値を100%伸長した時の応力とし、伸長回復率と同様
に式2にて縦方向と横方向の相乗平均値を求め100%
伸長時応力とした。
【0041】(5)不織布を構成する繊維の平均繊維径 不織布の任意の5ヶ所から縦10mm横10mmの不織布片
(合計5枚)を切り取り、電子顕微鏡にて表面を観察し
た。1枚の不織布片から20本の繊維径を測定しこれを
5枚の不織布片にて測定し、合計100本の繊維径の平
均値を算出した。
【0042】(6)不織布の風合 縦10cm横10cmの不織布を用意する。10人のパ
ネラーに不織布を触ってもらい風合を判断する。10人
のパネラーが10段階評価を行い、全員の合計点数で評
価した。従って、最低0点から最高100点となる。
【0043】(7)使い捨ておむつ装着試験 プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・
インク社製PAMPERSすくすくパンツ(パンツ型使
い捨ておむつ)Lサイズのウエスト部分両脇にあるネッ
ト状伸縮性素材を剥ぎ取り、実施例で得られた不織布を
ウエスト部分に貼り付けたパンツ型使い捨ておむつを5
枚作製し、5人の幼児に使用して、過度の締付けや肌か
ぶれの有無、さらに排泄物の漏れの有無を観察した。
【0044】本発明の実施例において使用した材料は以
下の通りである。成分(A) ・A−1:エチレン・1−オクテン共重合体、結晶化度
=5%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−
オクテン含有率=24重量% ・A−2:エチレン・1−オクテン共重合体、結晶化度
=0%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−
オクテン含有率=30重量% ・A−3:エチレン・1−オクテン共重合体、結晶化度
=50%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1
−オクテン含有率=12重量% ・A−4:エチレン・1−オクテン共重合体、結晶化度
=5%、Mn=30000、Mw/Mn=2.0、1−
オクテン含有率=24重量% ・A−5:エチレン・1−ブテン共重合体、結晶化度=
5%、Mn=50000、Mw/Mn=2.0、1−ブ
テン含有率=24重量% ・A−6:エチレン・1−オクテン共重合体、結晶化度
=5%、Mn=60000、Mw/Mn=2.0、1−
オクテン含有率=24重量% ・A−7:エチレン・プロピレン共重合体、結晶化度=
60%、Mn=60000、Mw/Mn=2.0、プロ
ピレン含有率=7重量% ・A−8:エチレン・プロピレン共重合体、結晶化度=
10%、Mn=15000、Mw/Mn=2.0、プロ
ピレン含有率=20重量% ・A−9:エチレン・プロピレン共重合体、結晶化度=
60%、Mn=15000、Mw/Mn=2.0、プロ
ピレン含有率=7重量%
【0045】成分(B) ・B−1:スチレン/エチレン・ブチレン/オレフィン
結晶ブロック共重合体、MFR(230℃荷重21.1
8N)=5.6g/10分、スチレン含有率=10重量
%(DYNARON 4600P JSR(株)製) ・B−2:水添スチレンジエン共重合体、MFR(23
0℃ 荷重21.18N)=3.5g/10分、スチレ
ン含有率=10重量%(DYNARON 1320P
JSR(株)製) ・B−3:エラストメリックポリプロピレン、MFR
(230℃、21.18N)=3.5g/10分、密度
=0.88g/cm3 ・B−4:プロピレン・エチレンブロックコポリマー、
ポリ(エチレン−co−プロピレン)セグメントの含有
率=20.4重量%、エチレン含有率=6.8重量%、
MFR(230℃、21.18N)=1.9g/10
分、密度=0.90g/ cm3 ・B−5:スチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブ
ロック共重合体、MFR(200℃ 荷重21.18
N)=8g/10分、スチレン含有率=13重量%(K
RATON G 1657 クレイトンポリマージャパ
ン(株)製) ・B−6:スチレン/エチレン・プロピレン/スチレン
ブロック共重合体、MFR(230℃ 荷重21.18
N)=2.4g/10分、スチレン含有率=30重量%
(SEPTON 2007 クラレ(株)製)
【0046】実施例1〜5 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−1を用
い、表1に示す混合率にて配合し、得られた各組成物を
メルトブロー不織布の原料樹脂として用いた。
【0047】スクリュー(30mm径)、加熱体、及び
ギアポンプを有する押出機、紡糸口金(孔径0.3m
m、孔数501ホール、有効幅500mm)、圧空発生
装置及び空気加熱機、ポリエステル製ネットを備えた捕
集コンベアー、及び巻取機からなるメルトブロー不織布
製造装置を用いて不織布の製造を行った。押出機に原料
樹脂を投入し、加熱体により270℃で原料樹脂を加熱
溶融させ、溶融原料樹脂を紡糸口金から単孔当たり0.
14g/分の紡糸速度で、400℃、98kPa(ゲー
ジ圧)の高圧加熱空気流中に吐出させて、溶融原料樹脂
を繊維状にし、1.3m/分の速度で走行しているポリ
エステル製ネットの捕集コンベアー上に吹き付けた。捕
集コンベアーは、紡糸口金から30cmの距離に設置し
た。吹き付けた高圧加熱空気は捕集コンベアーの裏側に
設けた吸引装置で除去した。捕集コンベアーにて搬送さ
れた不織布を巻取機にてロール状に巻取りメルトブロー
不織布を得た。得られたメルトブロー不織布の評価・試
験結果を表1に示す。
【0048】いずれの実施例においても良好な伸縮性、
伸長時応力、風合に優れた伸縮性不織布であった。ま
た、実施例1と実施例2で得られたメルトブロー不織布
は使い捨ておむつ装着試験でも、締め付け不足による紙
おむつのズレや脱げも起こらず、排泄物の漏れも無かっ
た。更に、立体捲縮ポリオレフィンステープルファイバ
ーからなる目付100g/mの伸縮性不織布を用意
し、実施例1のメルトブロー不織布とウォータージェッ
トを用いて交絡させ複合化伸縮性不織布を作成した。で
きた複合化伸縮性不織布を膝用サポーターとして使用し
た。前記サポーターを5枚作成し、5人のモニターの膝
に24時間巻いていたが全員過度の締付けによるかぶれ
及び締め付け跡が残らなかった。また締め付け不足によ
るサポーターのズレや脱げも無かった。
【0049】実施例6〜10 成分(A)としてA−1〜A−6、成分(B)としてB
−1を用い、混合比率をそれぞれ50重量%/50重量
%として配合し、得られた各組成物をメルトブロー不織
布の原料樹脂として用いた。上記原料樹脂を用いて、実
施例1と同様の加工条件及び製造装置を用いてメルトブ
ロー法により不織布を製造した。ただし、平均繊維径を
20μm程度に統一するため、高圧加熱空気の圧力を9
8〜147kPa(ゲージ圧)の間で調整した。得られ
たメルトブロー不織布の評価・試験結果を表2に示す。
いずれの実施例においても良好な伸縮性、伸長時応力、
風合に優れた伸縮性不織布であった。
【0050】実施例11〜13 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−2、B
−3、B−4を用い、混合比率をそれぞれ50重量%/
50重量%として配合し、得られた各組成物をメルトブ
ロー不織布の原料樹脂として用いた。上記原料樹脂を用
いて、実施例1と同様の加工条件及び製造装置を用いメ
ルトブロー法により不織布を製造した。ただし、平均繊
維径を20μm程度に統一するため、高圧加熱空気の圧
力を98〜147kPa(ゲージ圧)の間で調整した。
得られたメルトブロー不織布の評価・試験結果を表3に
示す。いずれの実施例においても良好な伸縮性、伸長時
応力、風合に優れた伸縮性不織布であった。
【0051】実施例14〜18 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−1を用
い、混合比率をそれぞれ50重量%/50重量%として
配合し、得られた各組成物をメルトブロー不織布の原料
樹脂として用いた。上記原料樹脂を用いて、高圧加熱空
気の圧力(ゲージ圧)を、実施例14では108kP
a、実施例15では127kPa、実施例16では14
7kPa、実施例17では88kPa、実施例18では
78kPaとした以外は実施例1と同様の加工条件及び
製造装置を用いメルトブロー法により不織布を製造し
た。得られた伸縮性メルトブロー不織布の評価・試験結
果を表4に示す。いずれの実施例においても良好な伸縮
性、伸長時応力、風合に優れた伸縮性不織布であった。
【0052】比較例1 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−1を用
い混合比率を90重量%/10重量%として配合し、得
られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として用
いた。上記原料樹脂を用いて、実施例1と同様の加工条
件及び製造装置を用いてメルトブロー法により不織布を
製造した。得られたメルトブロー不織布の評価・試験結
果を表5に示す。得られたメルトブロー不織布は、10
0%伸長回復率が88%と低く、また、100%伸長時
応力が310cN/25mmと高く、満足できる性能を
示さなかった。
【0053】比較例2 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−1を用
い、混合比率を10重量%/90重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、実施例1と同様の加工
条件及び製造装置を用いてメルトブロー法により不織布
を製造した。得られたメルトブロー不織布の評価・試験
結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織布は、1
00%伸長回復率は高かったが、100%伸長時応力が
95cN/25mmと低く、満足できる性能を示さなか
った。
【0054】比較例3 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−5を用
い、混合比率を50重量%/50重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、実施例1と同様の加工
条件及び製造装置を用いてメルトブロー法により不織布
を製造した。得られたメルトブロー不織布の評価・試験
結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織布は、1
00%伸長回復率が85%で満足できる性能を示さなか
った。
【0055】比較例4 成分(A)としてA−1、成分(B)としてB−6を用
い、混合比率を50重量%/50重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、実施例1と同様の加工
条件及び製造装置を用いてメルトブロー法により不織布
を製造した。得られたメルトブロー不織布の評価・試験
結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織布は、1
00%伸長回復率が86%で、満足できる性能を示さな
かった。
【0056】比較例5 成分(A)としてA−7、成分(B)としてB−1を用
い、混合比率を50重量%/50重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、実施例1と同様の加工
条件及び製造装置を用いてメルトブロー法により不織布
を製造した。得られたメルトブロー不織布の評価・試験
結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織布は、1
00%伸長回復率が50%と低く、100%伸長時応力
も720cN/25mmと極端に高くなり、満足できる
性能を示さなかった。
【0057】比較例6 成分(A)としてA−8、成分(B)としてB−1を用
い、混合比率を50重量%/50重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、高圧加熱空気の圧力
(ゲージ圧)を、78kPaとした以外は実施例1と同
様の加工条件及び製造装置を用いてメルトブロー法によ
り不織布を製造した。得られたメルトブロー不織布の評
価・試験結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織
布は、100%に伸長する以前に不織布が破断してしま
い、測定不可能であり、当然製品として使用できるもの
ではなかった。
【0058】比較例7 成分(A)としてA−9、成分(B)としてB−1を用
い、混合比率を50重量%/50重量%として配合し、
得られた組成物をメルトブロー不織布の原料樹脂として
用いた。上記原料樹脂を用いて、高圧加熱空気の圧力
(ゲージ圧)を、78kPaとした以外は実施例1と同
様の加工条件及び製造装置を用いてメルトブロー法によ
り不織布を製造した。得られたメルトブロー不織布の評
価・試験結果を表5に示す。得られたメルトブロー不織
布は、100%に伸長する以前に不織布が破断してしま
い、測定不可能であり、当然製品として使用できるもの
ではなかった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【発明の効果】本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、
優れた伸縮性と適度な伸長時応力を有し、燃焼時の有毒
ガス発生がなく、かつリサイクル可能で複雑な製造工程
を必要としない安価な優れた伸縮性不織布である。その
ため本発明の伸縮性メルトブロー不織布は、使い捨てお
むつ用伸縮性部材、おむつ用伸縮性部材、生理用品用伸
縮性部材、おむつカバー用伸縮性部材等の衛生材料の伸
縮性部材、伸縮性テープ、絆創膏、衣服用伸縮性部材、
衣料用芯地、衣料用絶縁材や保温材、防護服、帽子、マ
スク、手袋、サポーター、伸縮性包帯、湿布材の基布、
すべり止め基布、振動吸収材、指サック、クリーンルー
ム用エアフィルター、血液フィルター、油水分離フィル
ター等の各種フィルター、エレクトレット加工を施した
エレクトレットフィルター、セパレーター、断熱材、コ
ーヒーバッグ、食品包装材料、自動車用天井表皮材、防
音材、基材、クッション材、スピーカー防塵材、エア・
クリーナー材、インシュレーター表皮、バッキング材、
接着不織布シート、ドアトリム等の各種自動車用部材、
複写機のクリーニング材等の各種クリーニング材、カー
ペットの表材・裏材、農業捲布、木材ドレーン材、スポ
ーツシューズ表皮等の靴用部材、カバン用部材、工業用
シール材、ワイピング材、シーツ等の繊維製品としての
用途に好適に用いることができる。
フロントページの続き (72)発明者 畑田 浩一 滋賀県守山市川田町230 チッソポリプロ 繊維株式会社繊維開発研究所内 Fターム(参考) 4L047 AA14 AB10 BA04 BA08 BA23 CA04 CA05 CA06 CA19 CB10 CC04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶化度が0〜50%であり、数平均分子
    量(Mn)が30000〜60000であるオレフィン
    系共重合体成分(A)20〜80重量%、及び水添スチ
    レンジエン共重合体、スチレン/エチレン・ブチレン/
    オレフィン結晶ブロック共重合体、エラストメリックポ
    リプロピレン、プロピレン・エチレンブロック共重合体
    から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性エラストマー成
    分(B)80〜20重量%を含有する組成物からなるこ
    とを特徴とする伸縮性メルトブロー不織布。
  2. 【請求項2】オレフィン系共重合体成分(A)が、エチ
    レンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体も
    しくはプロピレンと炭素数4〜10のα−オレフィンと
    の共重合体であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.5
    〜4であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性メル
    トブロー不織布。
  3. 【請求項3】伸縮性メルトブロー不織布を構成する繊維
    の平均繊維径が1〜24μmであることを特徴とする請
    求項1もしくは2記載の伸縮性メルトブロー不織布。
  4. 【請求項4】伸縮性メルトブロー不織布の100%伸長
    時の伸長回復率が90%以上、100%伸長時の応力が
    目付100g/m換算で100〜300cN/25m
    mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載の伸縮性メルトブロー不織布。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載の伸縮性
    メルトブロー不織布に、前記伸縮性メルトブロー不織布
    以外の伸縮性不織布、フィルム、ネット、編物、織物か
    ら選ばれる少なくとも1種を積層してなる複合化伸縮性
    メルトブロー不織布。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項記載の伸縮性
    メルトブロー不織布、もしくは請求項5記載の複合化伸
    縮性メルトブロー不織布を用いてなる繊維製品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8043984B2 (en) * 2003-12-31 2011-10-25 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Single sided stretch bonded laminates, and methods of making same
JP2015083110A (ja) * 2013-09-17 2015-04-30 株式会社ナガイマーケティング研究所 パンツ型おむつカバー及びそのカバーに使われる水溶性パッド
CN112708175A (zh) * 2020-12-14 2021-04-27 广东金发科技有限公司 一种复合功能母粒及其制备方法和应用
CN115038829A (zh) * 2019-12-03 2022-09-09 3M创新有限公司 芳族杂环熔体添加剂

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