JP2001200306A - リング状マンテルの接続方法 - Google Patents
リング状マンテルの接続方法Info
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Abstract
とができるリング状マンテルの接続方法を提供する。 【解決手段】 片側溶接するリング状マンテルの接続方
法において以下の工程を有する。(1)第1又は第2の
リング状マンテル20、15の何れか一方側に予め第1
の裏当て金13を取付けておく。(2)第1又は第2の
リング状マンテル20、15の接合端部24、25の肌
合わせを行う。(3)他方側の第1又は第2のリング状
マンテル20、15の接合端部24、25に、予め複数
に分割された第2の裏当て金14を、第1の裏当て金1
3に対向状態で当接させて固定する。(4)第1、第2
の裏当て金13、14を炉外側から溶削して開先部30
を形成する。(5)開先部30を炉外側から溶接して、
第1、第2のリング状マンテル20、15を強固に接続
する。
Description
修の場合に採用されるリング状マンテルの接続方法に関
する。
内で円周方向に4〜8片に分割された短冊形のマンテル
片の溶接を避け、高炉櫓外で予めリング状に形成された
マンテルを高炉櫓内に搬入し、既に搬入されたリング状
マンテルと、上下に肌合わせし、溶接することにより高
炉マンテルを構築する工法が採用されている。この工法
では、短冊状マンテルの工法に比し、狭い高炉櫓内の作
業現場での溶接作業を減ずる(横シームの溶接のみ)こ
とができることから作業性の向上と、工期短縮が可能と
なる。最近、一層の工期短縮を目的に、炉内側にステー
ブクーラ等の炉体冷却部材、及び/又は、炉内側の耐火
物を取付けたリング状マンテルを予め高炉櫓外で形成
し、高炉櫓内に搬入後、先行して高炉櫓内に置かれ、リ
ング状に構築されたリング状マンテルとの肌合わせをし
て、溶接する工法が開発されている。しかしこの工法で
は、炉内側に形成されたステーブクーラ等が障害とな
り、上下のリング状マンテル間の肌合わせ後に炉内側か
らのマンテル接続溶接作業が行えないことから、炉外側
からの片面溶接での強固な溶接接続の確保が必要であ
る。このため、例えば、特開平10−81905号公報
に開示された工法が開発され採用されている。この方法
では、上下のリング状マンテルの接合部の炉内側に予め
それぞれ裏当て金を取付けておき、裏当て金の板端面を
互いに接触させた後、接触面を炉外側からガウジングし
て溶接ルートギャップを形成し、裏波溶接ビードを出し
て溶接することを特徴としている。この方法は、片面溶
接で信頼性の高いリング状マンテル間の接合を可能とす
る優れた工法である。
来の接続方法では、上下のリング状マンテルに取付けら
れた裏当て金を炉体の円周方向で精度良く、それぞれの
上下端面で当接させることが必要である。このため、以
下の問題点があった。 (1)高い精度の真円度で、リング状マンテルを製作す
る必要がある。 (2)ステーブ等の炉内側取付け物を設置した状態で、
高炉櫓内への搬送から肌合わせまで、製作時の精度を保
つためには、リング状マンテルの変形を防止するための
従来以上に強固な補強材(ステー)を取付ける必要があ
る。 (3)上下のリング状マンテルの肌合わせ作業を精度よ
く行う必要がある。 このように、製作から据え付けまでの精度を保持するた
めにリング状マンテルの製作費用の上昇と強化された補
強材にかかる追加の費用、肌合わせ調整作業費用の増大
となった。また、上記の条件が満たされないとき、円周
方向の一部で裏当て金端面の当接ができず、目違いや空
隙を残す場合や、逆に一部で強く接触し、リング状マン
テルから裏当て金が脱落する等のトラブルの発生の可能
性があり、リング状マンテルの肌合わせ状況に合わせた
裏当て金の調整が不可能なため、信頼性の高いリング状
マンテル間の溶接接続が得られない可能性がある。本発
明はかかる事情に鑑みてなされたもので、信頼性の高い
マンテル間の溶接接続を得ることができるリング状マン
テルの接続方法を提供することを目的とする。
係るリング状マンテルの接続方法は、高炉の炉体マンテ
ルの少なくとも一部を構成する第1のリング状マンテル
を予め高炉櫓外で製作し、これを前記高炉櫓内に搬入し
て、予め前記高炉櫓内に配置された第2のリング状マン
テルに、前記第1、第2のリング状マンテルの内側に分
離して対向配置された第1、第2の裏当て金を用いて炉
外側から片側溶接するリング状マンテルの接続方法にお
いて、以下の工程を有する。 (1)前記第1又は第2のリング状マンテルの何れか一
方側に、予め前記第1の裏当て金を取付けておく。 (2)前記第1及び第2のリング状マンテルの接合端部
の肌合わせを行う。 (3)他方側の前記第1又は第2のリング状マンテルの
接合端部に、予め複数に分割された前記第2の裏当て金
を、前記第1の裏当て金に対向状態で当接させて固定す
る。 (4)前記第1、第2の裏当て金を炉外側から溶削して
開先部を形成する。 (5)前記開先部を炉外側から溶接して、前記第1、第
2のリング状マンテルを強固に接続する。
クーラ等の炉体冷却部材及び耐火物を取付けていない鉄
皮だけの状態も含む。なお、リング状マンテルとは、リ
ング状に分割されたマンテル(単体)をいい、、複数の
リング状マンテルが接続されたものをリング状マンテル
ブロックとする。本発明に係るリング状マンテルの接続
方法において、前記分割された第2の裏当て金を、前記
第1の裏当て金に対して下側に配置し、前記第2の裏当
て金を、下側に配置された前記第1又は第2のリング状
マンテルの接合端部の炉内側に設けられた載置台上に仮
置きしておき、前記第1、第2のリング状マンテルを肌
合わせした後、前記第2の裏当て金に固定された操作棒
を介して該第2の裏当て金を移動し、前記第1の裏当て
金に対向状態で当接させることも可能である。このよう
に構成することによって、第2の裏当て金を第1の裏当
て金に容易かつ正確に当接させた状態で、下側に配置さ
れた第1又は第2のリング状マンテルに固定することが
できる。
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。図1〜図3に示すように、本発明
の一実施の形態に係るリング状マンテルの接続方法は、
高炉10の炉体マンテル11の少なくとも一部を構成す
る第1のリング状マンテルを、予め高炉櫓12外でリン
グ状に製作し、これを高炉櫓12内に搬入して、予め高
炉櫓12内に配置された第2のリング状マンテルに、第
1、第2のリング状マンテルの内側に分離して対向配置
された第1、第2の裏当て金13、14を用いて炉外側
から片側溶接する方法である。ここで、上下で対となっ
て接続される各リング状マンテル15〜20のうち、予
め(先行して)高炉櫓12内に配置されている方を第2
のリング状マンテルとし、後から高炉櫓12内に搬入さ
れてくる方を第1のリング状マンテルとし、複数のリン
グ状マンテルが接続された塊をリング状マンテルブロッ
クとして説明する。例えば、図3に示すように、リング
状マンテルブロック38は、リング状マンテル16〜2
0が接続されたものである。
炉10においては、高炉基礎22上に予めリング状マン
テル15が設置されており、高炉櫓12内には既に接合
されたリング状マンテル16〜19からなるリング状マ
ンテルブロックに、台車23によって搬入されたリング
状マンテル20が接続されてリング状マンテルブロック
38が形成され、このリング状マンテルブロック38
が、高炉櫓12に設置された複数のリフトジャッキ21
で昇降可能に吊り支持された状態にある。ここでは、リ
ング状マンテルブロック38のリング状マンテル20を
第1のリング状マンテルとし、リング状マンテル15を
第2のリング状マンテルとしてその接続方法を説明す
る。 (第1工程)図1に示すように、リング状マンテル15
とリング状マンテル20は、それぞれ外側に設けられた
鉄皮34と、その内側には図示されないボルトを介して
鉄皮34に取付けられたステーブクーラ31を有してい
る。リング状マンテル20の接合端部24の炉内側には
予め(高炉櫓12内に搬入前に)第1の裏当て金13
を、その下端位置が接合端部24より下方に突出するよ
うにして溶接しておく。そして、リング状マンテルブロ
ック38をリフトジャッキ21によって上昇させ、台車
23を高炉櫓12外に戻す。
8のリング状マンテル20と、これに接続するリング状
マンテル15のそれぞれの接合端部24、25を、リン
グ状マンテルブロック38をリフトジャッキ21で吊り
下げた状態で肌合わせする。このときの高さ方向の位置
は、第1の裏当て金13の下端位置が接合端部25より
5mm程度上方になるようにしている。なお、予め周方
向に複数に分割された第2の裏当て金14は、リング状
マンテル20、15の肌合わせの前に、裏側に複数の操
作棒28をねじ固定しておき、リング状マンテル15の
接合端部25の炉内側に設けられた載置台29上に仮置
きしておく。 (第3工程)第2の裏当て金14を、操作棒28を介し
て移動し、第2の裏当て金14の当接部27を前記第1
の裏当て金13の当接部26に対向状態で当接させる。
次いで、第2の裏当て金14を炉外側からリング状マン
テル15に溶接固定する。溶接固定後に操作棒28を第
2の裏当て金14から取外す。溶接時にはリング状マン
テルブロック38はリフトジャッキ21によって吊り下
げられており、第2の裏当て金14には上方からの押圧
力が加わらないので、固定は点付けでよい。
2の裏当て金13、14を炉外側から溶削して開先部3
0を形成する。 (第5工程)開先部30を炉外側から溶接して、リング
状マンテル15、20を強固に接続する。続いて、図
2、図4に示すように、第1、第2の裏当て金13、1
4が設置された部分の横目地36にシールプレート3
2、33を取付ける。シールプレート32、33は、鉄
皮34とステーブクーラ31の間の隙間にキャスタブル
耐火物を流し込むときの漏れ防止のために使用される。
なお、ステーブクーラ31の縦目地部分には、予めシー
ルプレート39、40が取付けられている。
側に伸延する着脱可能な操作棒37が取付けられてい
る。このシールプレート32、33は、リング状マンテ
ル15、20の接続時には、複数の冷却パイプの座35
を避けた位置で、且つ、第3工程での操作棒28による
第2の裏当て金14の当接作業と干渉しない位置に配置
され、操作棒37をステーブクーラ31に掛止した状態
で仮支持されている。操作棒37を操作することによっ
てシールプレート32、33を横目地36に沿って配置
し、ボルト等で固定し、そして、シールプレート32、
33の固定後に操作棒37を取外す。その後シールプレ
ート39の上部縦目地には新たにシールプレートを外挿
して取付ける。以上の工程によって、リング状マンテル
15、20を接続することができる。
明してきたが、本発明は、前記実施の形態に限定される
ものではなく、例えば、前記実施の形態においては、第
1、第2のリング状マンテルがそれぞれ上、下に位置す
る場合について説明したが、これが逆になる場合、例え
ば、リング状マンテル19、18をそれぞれ第1、第2
のリング状マンテルとするときにも本発明は適用され
る。また、第1、第2の裏当て金の上、下が逆になる場
合もある。さらに、第2の裏当て金14は、第1、第2
のリング状マンテルの肌合わせ後に、横目地36の隙間
から操作棒28を操作して挿入し、固定することも可能
である。また、リング状マンテルにステーブクーラが取
付けられていない場合においても本発明を使用すること
ができる。
の接続方法においては、第2の裏当て金を第1、第2の
リング状マンテルを肌合わせした後に固定するので、接
合端部に固定した場合に発生する第1、第2の裏当て金
の脱落を防止することができると共に、肌合わせ状況に
応じて両裏当て金を正確に当接させて、容易に開先部を
形成できるため、リング状マンテルの接続作業の経済性
を向上させることができ、信頼性の高いマンテル間の溶
接接続を得ることができる。特に、請求項2記載のリン
グ状マンテルにおいては、操作棒を使用するので、第2
の裏当て金を短時間で容易かつ正確に固定することがで
きる。
の接続方法によって接続されるリング状マンテルの接続
部分の部分断面図である。
れるリング状マンテルの接続部分の部分断面図である。
の説明図である。
れるリング状マンテルのシールプレートの取付け部を示
す説明図である。
3:第1の裏当て金、14:第2の裏当て金、15〜2
0:リング状マンテル、21:リフトジャッキ、22:
高炉基礎、23:台車、24、25:接合端部、26、
27:当接部、28:操作棒、29:載置台、30:開
先部、31:ステーブクーラ、32、33:シールプレ
ート、34:鉄皮、35:冷却パイプの座、36:横目
地、37:操作棒、38:リング状マンテルブロック、
39、40:シールプレート
Claims (2)
- 【請求項1】 高炉の炉体マンテルの少なくとも一部を
構成する第1のリング状マンテルを予め高炉櫓外で製作
し、これを前記高炉櫓内に搬入して、予め前記高炉櫓内
に配置された第2のリング状マンテルに、前記第1、第
2のリング状マンテルの内側に分離して対向配置された
第1、第2の裏当て金を用いて炉外側から片側溶接する
リング状マンテルの接続方法において、以下の工程を有
することを特徴とするリング状マンテルの接続方法。 (1)前記第1又は第2のリング状マンテルの何れか一
方側に、予め前記第1の裏当て金を取付けておく。 (2)前記第1及び第2のリング状マンテルの接合端部
の肌合わせを行う。 (3)他方側の前記第1又は第2のリング状マンテルの
接合端部に、予め複数に分割された前記第2の裏当て金
を、前記第1の裏当て金に対向状態で当接させて固定す
る。 (4)前記第1、第2の裏当て金を炉外側から溶削して
開先部を形成する。 (5)前記開先部を炉外側から溶接して、前記第1、第
2のリング状マンテルを強固に接続する。 - 【請求項2】 請求項1記載のリング状マンテルの接続
方法において、前記分割された第2の裏当て金は、前記
第1の裏当て金に対して下側に配置され、前記第2の裏
当て金を、下側に配置された前記第1又は第2のリング
状マンテルの接合端部の炉内側に設けられた載置台上に
仮置きしておき、前記第1、第2のリング状マンテルを
肌合わせした後、前記第2の裏当て金に固定された操作
棒を介して該第2の裏当て金を移動し、前記第1の裏当
て金に対向状態で当接させることを特徴とするリング状
マンテルの接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000009089A JP4592858B2 (ja) | 2000-01-18 | 2000-01-18 | リング状マンテルの接続方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4592858B2 JP4592858B2 (ja) | 2010-12-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08206827A (ja) * | 1995-02-06 | 1996-08-13 | Japan Steel & Tube Constr Co Ltd | 横向き溶接法 |
JPH1081905A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-03-31 | Kawasaki Steel Corp | 炉体リングブロックの接続方法 |
-
2000
- 2000-01-18 JP JP2000009089A patent/JP4592858B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH08206827A (ja) * | 1995-02-06 | 1996-08-13 | Japan Steel & Tube Constr Co Ltd | 横向き溶接法 |
JPH1081905A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-03-31 | Kawasaki Steel Corp | 炉体リングブロックの接続方法 |
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