JP2001200199A - 表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シート - Google Patents
表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シートInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の表面塗工剤は、水性インクの定着性及
び乾燥性に優れ、特にインクジエット記録用シートに用
いた場合、該記録シート表面から速やかに水性インクを
吸収し、フェザーリング及び色抜けのない鮮明な画像を
形成する記録シートを提供するものである。 【解決手段】(a)(メタ)アクリル酸エステル類及び
(b)カチオン性モノマー、更に必要に応じて(c)ス
チレン系モノマーを含有するモノマー混合物を共重合し
て得られるカチオン性基含有共重合体の有機酸もしくは
無機酸の塩、または該第四級アンモニウム塩を有効成分
とする表面塗工剤およびそれを用いたインクジェット記
録用シート。
び乾燥性に優れ、特にインクジエット記録用シートに用
いた場合、該記録シート表面から速やかに水性インクを
吸収し、フェザーリング及び色抜けのない鮮明な画像を
形成する記録シートを提供するものである。 【解決手段】(a)(メタ)アクリル酸エステル類及び
(b)カチオン性モノマー、更に必要に応じて(c)ス
チレン系モノマーを含有するモノマー混合物を共重合し
て得られるカチオン性基含有共重合体の有機酸もしくは
無機酸の塩、または該第四級アンモニウム塩を有効成分
とする表面塗工剤およびそれを用いたインクジェット記
録用シート。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面塗工剤及びそれ
を用いたインクジェット記録用シートに関するものであ
り、更に詳しくは、水性インクの定着性及び乾燥性に優
れ、特にインクジェット記録用シートに用いた場合、該
記録シート表面から速やかに水性インクを吸収し、フェ
ザーリング及び色抜けのない、鮮明な画像を形成する効
果を有する表面塗工剤及びインクジェット記録シートを
提供するものである。
を用いたインクジェット記録用シートに関するものであ
り、更に詳しくは、水性インクの定着性及び乾燥性に優
れ、特にインクジェット記録用シートに用いた場合、該
記録シート表面から速やかに水性インクを吸収し、フェ
ザーリング及び色抜けのない、鮮明な画像を形成する効
果を有する表面塗工剤及びインクジェット記録シートを
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、インクジェット記録方式
は、インクの微小液滴を発生、飛翔させて記録シートに
付着させ、画像や文字などの記録を行うものであり、低
騒音で高速記録が可能、多色化が容易等の優れた特性を
持っているので近時急速に普及してきた。
は、インクの微小液滴を発生、飛翔させて記録シートに
付着させ、画像や文字などの記録を行うものであり、低
騒音で高速記録が可能、多色化が容易等の優れた特性を
持っているので近時急速に普及してきた。
【0003】インクジェット記録用インクには主として
水溶性染料が用いられ、一部には顔料の水性分散液が用
いられている。また、これら水性インクには多価アルコ
ール類等の水溶性溶媒類が水と共に用いられるのが一般
的である。
水溶性染料が用いられ、一部には顔料の水性分散液が用
いられている。また、これら水性インクには多価アルコ
ール類等の水溶性溶媒類が水と共に用いられるのが一般
的である。
【0004】これらのインクジェット記録用インクを用
いて画像形成を行う記録用シートとしては、インクを速
やかに吸収し、且つ定着させ、形成画像のフェザーリン
グがなく、鮮明であり、色むらや濃度むらがなく、均一
な画像を形成できることが要求されており、これらの要
求を満たすには、シート基材に何らかの表面処理を施す
必要があり、各種の表面塗工剤が提案されている。例え
ば特開平1−280579号公報には、木材パルプと軽
質炭酸カルシウムを主成分とし、中性サイズ剤を内添し
た紙であって、ステキヒトサイズ度が5×(坪量/6
4)2以上、25×(坪量/64)2以下、水抽出pH
4.5〜7.5の範囲であるインクジェット記録用紙が
開示されている。また、特許第2667162号公報に
は(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩を含
む水溶性重合物を含有した塗料を支持体に塗工して高度
に耐水化されたインクジェット記録用塗工シートを開示
している。特開平6−92012号公報には、2級アミ
ンとエピハロヒドリンとを反応させて得られたカチオン
性樹脂を記録紙表面に含有する黄変性がなく、耐水性及
び耐光性に優れたインクジェット記録用紙を開示してい
る。特開平8−95282号公報には、スチレン−α,
β-不飽和ジカルボン酸半エステル−(メタ)アクリル
酸共重合体を有効成分とする表面サイズ剤を塗工してイ
ンクジェット印字適性に優れた記録用紙を開示してい
る。特開平8−108618号公報には、ベンジル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩
を有効成分とした発色性、耐水性及び耐光性に優れたイ
ンクジェット記録用添加物及び記録媒体を開示してい
る。特開平8−216504号公報には、(メタ)アク
リル酸エステル50〜100モル%とノニオン性単量体
0〜50モル%の割合で重合した重合物を内添又は塗工
し、発色性、耐水性、耐候性、耐光性に優れた記録画像
を形成する記録材料を開示している。特開平9−300
810号公報には、顔料及び接着剤を含有する下塗り塗
料層を設けた支持体にアルキルアミド基を有する(メ
タ)アクリル系樹脂を含有する層を形成したインクジェ
ット記録用紙を開示している。特開平11−22732
4号公報には、セルロースパルプ、多孔性填料を主成分
とする支持体に、水溶性高分子、カチオン性スチレンア
クリル共重合体エピクロルヒドリン四級化物、カチオン
性アクリルエステルモノマー共重合物からなる塗工液を
用いた記録用紙が開示されている。しかしながら、前記
各公報に開示されているインクジェット記録用シートは
一応のインクジェット適性を有するものの、最近の益々
の高速化、多色化に対してまだまだ不十分である。この
高速化、多色化に対応できるさらに優れたインク吸収性
を有し、フェザーリング及び裏抜けのない、鮮明な画像
を形成するインクジェット記録用シートの開発が強く求
められている。
いて画像形成を行う記録用シートとしては、インクを速
やかに吸収し、且つ定着させ、形成画像のフェザーリン
グがなく、鮮明であり、色むらや濃度むらがなく、均一
な画像を形成できることが要求されており、これらの要
求を満たすには、シート基材に何らかの表面処理を施す
必要があり、各種の表面塗工剤が提案されている。例え
ば特開平1−280579号公報には、木材パルプと軽
質炭酸カルシウムを主成分とし、中性サイズ剤を内添し
た紙であって、ステキヒトサイズ度が5×(坪量/6
4)2以上、25×(坪量/64)2以下、水抽出pH
4.5〜7.5の範囲であるインクジェット記録用紙が
開示されている。また、特許第2667162号公報に
は(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩を含
む水溶性重合物を含有した塗料を支持体に塗工して高度
に耐水化されたインクジェット記録用塗工シートを開示
している。特開平6−92012号公報には、2級アミ
ンとエピハロヒドリンとを反応させて得られたカチオン
性樹脂を記録紙表面に含有する黄変性がなく、耐水性及
び耐光性に優れたインクジェット記録用紙を開示してい
る。特開平8−95282号公報には、スチレン−α,
β-不飽和ジカルボン酸半エステル−(メタ)アクリル
酸共重合体を有効成分とする表面サイズ剤を塗工してイ
ンクジェット印字適性に優れた記録用紙を開示してい
る。特開平8−108618号公報には、ベンジル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩
を有効成分とした発色性、耐水性及び耐光性に優れたイ
ンクジェット記録用添加物及び記録媒体を開示してい
る。特開平8−216504号公報には、(メタ)アク
リル酸エステル50〜100モル%とノニオン性単量体
0〜50モル%の割合で重合した重合物を内添又は塗工
し、発色性、耐水性、耐候性、耐光性に優れた記録画像
を形成する記録材料を開示している。特開平9−300
810号公報には、顔料及び接着剤を含有する下塗り塗
料層を設けた支持体にアルキルアミド基を有する(メ
タ)アクリル系樹脂を含有する層を形成したインクジェ
ット記録用紙を開示している。特開平11−22732
4号公報には、セルロースパルプ、多孔性填料を主成分
とする支持体に、水溶性高分子、カチオン性スチレンア
クリル共重合体エピクロルヒドリン四級化物、カチオン
性アクリルエステルモノマー共重合物からなる塗工液を
用いた記録用紙が開示されている。しかしながら、前記
各公報に開示されているインクジェット記録用シートは
一応のインクジェット適性を有するものの、最近の益々
の高速化、多色化に対してまだまだ不十分である。この
高速化、多色化に対応できるさらに優れたインク吸収性
を有し、フェザーリング及び裏抜けのない、鮮明な画像
を形成するインクジェット記録用シートの開発が強く求
められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状を鑑み、本
発明者等はインクジェット記録方式により形成された文
字や画像がシャープであり、色調が鮮明であり、水性イ
ンクを速やかに吸収し、フェザーリング及び色抜けのな
い表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シ
ートを提供することを技術的課題として鋭意研究の結
果、本発明を完成するに至ったものである。
発明者等はインクジェット記録方式により形成された文
字や画像がシャープであり、色調が鮮明であり、水性イ
ンクを速やかに吸収し、フェザーリング及び色抜けのな
い表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シ
ートを提供することを技術的課題として鋭意研究の結
果、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は下記
の構成を有する表面塗工剤及びそれを用いたインクジェ
ット記録用シートに関するものである。
の構成を有する表面塗工剤及びそれを用いたインクジェ
ット記録用シートに関するものである。
【0007】請求項1の発明は、(a)(メタ)アクリ
ル酸エステル及び(b)カチオン性モノマーを含有する
モノマー混合物を共重合して得られるカチオン性基含有
共重合体を有効成分とする表面塗工剤という構成からな
る。
ル酸エステル及び(b)カチオン性モノマーを含有する
モノマー混合物を共重合して得られるカチオン性基含有
共重合体を有効成分とする表面塗工剤という構成からな
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1におけるカチ
オン性基含有共重合体を構成するモノマーとして、更に
(c)スチレン系モノマーを含有してなる表面塗工剤と
いう構成からなる。
オン性基含有共重合体を構成するモノマーとして、更に
(c)スチレン系モノマーを含有してなる表面塗工剤と
いう構成からなる。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2におけ
るカチオン性基含有共重合体を構成するモノマー成分の
重量比率として、(a)(メタ)アクリル酸エステル2
0〜95重量%、(b)カチオン性モノマー5〜40重
量%及び(c)スチレン系モノマー0〜50重量%であ
る表面塗工剤という構成からなる。
るカチオン性基含有共重合体を構成するモノマー成分の
重量比率として、(a)(メタ)アクリル酸エステル2
0〜95重量%、(b)カチオン性モノマー5〜40重
量%及び(c)スチレン系モノマー0〜50重量%であ
る表面塗工剤という構成からなる。
【0010】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の表面塗工剤をシート基材に塗工してなること
を特徴とするインクジェット記録用シートという構成か
らなる。
かに記載の表面塗工剤をシート基材に塗工してなること
を特徴とするインクジェット記録用シートという構成か
らなる。
【0011】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
に用いる(a)(メタ)アクリル酸エステルとしては、
下記一般式(1): CH2=CR1−COOR2 ……(1) で表わされる。(ただし、R1はH又はCH3を示し、R
2は炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基またはヒ
ドロキシル基を示す)。例えば、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n-ブチル、(メタ)アクリル酸iso-ブチル、(メタ)
アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチ
ル、(メタ)アクリル酸n-アミル、(メタ)アクリル
酸iso-アミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸ラウリル等が挙げられる。これらの(メタ)ア
クリル酸エステルの中でもR2が炭素数1〜4のアルキル
基である(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、更に
(メタ)アクリル酸エステルの中でもメタクリル酸メチ
ルが好ましい効果が得られる。
に用いる(a)(メタ)アクリル酸エステルとしては、
下記一般式(1): CH2=CR1−COOR2 ……(1) で表わされる。(ただし、R1はH又はCH3を示し、R
2は炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基またはヒ
ドロキシル基を示す)。例えば、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n-ブチル、(メタ)アクリル酸iso-ブチル、(メタ)
アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチ
ル、(メタ)アクリル酸n-アミル、(メタ)アクリル
酸iso-アミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸ラウリル等が挙げられる。これらの(メタ)ア
クリル酸エステルの中でもR2が炭素数1〜4のアルキル
基である(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、更に
(メタ)アクリル酸エステルの中でもメタクリル酸メチ
ルが好ましい効果が得られる。
【0012】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
に用いる(b)カチオン性モノマーとしては、ジメチル
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタアク
リルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、
ジエチルアミノプロピルメタアクリルアミド、アリルア
ミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー、又は
これらの塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、乳酸、スルフ
ァミン酸等有機酸もしくは無機酸の塩類、または該アミ
ノ基含有モノマーとジメチル硫酸、アリルクロライド、
ベンジルクロライド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリ
ン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エチレ
ンクロルヒドリン、エチレンブロモヒドリン、メチルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル等のグ
リシジルエーテル、グリシドール、2,3−ブチレンオ
キサイド、イソブチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、メチルハライド、エチルハライド、モノクロル酢
酸、モノクロル酢酸エステル、グリシジルメチルアンモ
ニウムクロライド等の四級化剤で4級化して得られるカ
チオン性モノマーの第4級アンモニウム塩などの使用が
可能であり、これらのモノマー成分の一種を単独で、又
はニ種以上を併用することができる。
に用いる(b)カチオン性モノマーとしては、ジメチル
アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタアク
リルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、
ジエチルアミノプロピルメタアクリルアミド、アリルア
ミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー、又は
これらの塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、乳酸、スルフ
ァミン酸等有機酸もしくは無機酸の塩類、または該アミ
ノ基含有モノマーとジメチル硫酸、アリルクロライド、
ベンジルクロライド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリ
ン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エチレ
ンクロルヒドリン、エチレンブロモヒドリン、メチルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル等のグ
リシジルエーテル、グリシドール、2,3−ブチレンオ
キサイド、イソブチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、メチルハライド、エチルハライド、モノクロル酢
酸、モノクロル酢酸エステル、グリシジルメチルアンモ
ニウムクロライド等の四級化剤で4級化して得られるカ
チオン性モノマーの第4級アンモニウム塩などの使用が
可能であり、これらのモノマー成分の一種を単独で、又
はニ種以上を併用することができる。
【0013】また、予め調製したアミノ基を有するカチ
オン性基含有共重合体(有機酸もしくは無機酸塩)を4
級化剤で4級化することにより、該アミノ基を第4級ア
ンモニウム塩にしてもよい。
オン性基含有共重合体(有機酸もしくは無機酸塩)を4
級化剤で4級化することにより、該アミノ基を第4級ア
ンモニウム塩にしてもよい。
【0014】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
に用いる(c)スチレン系モノマーとしては、下記一般
式−(2):
に用いる(c)スチレン系モノマーとしては、下記一般
式−(2):
【0015】
【化1】
【0016】(ただし、式中R3はH又はCH3を示し、
R4はH、CH3、CH2CH3、CH(CH3)2又はC
(CH3)3を表わす)で示される少なくとも一つのスチ
レン系モノマーが挙げられる。これらスチレン系モノマ
ーの中でもR3とR4がHであるスチレンの利用が好まし
い。
R4はH、CH3、CH2CH3、CH(CH3)2又はC
(CH3)3を表わす)で示される少なくとも一つのスチ
レン系モノマーが挙げられる。これらスチレン系モノマ
ーの中でもR3とR4がHであるスチレンの利用が好まし
い。
【0017】特に、本発明においてカチオン性基含有共
重合体の有機酸もしくは無機酸塩と四級化剤との反応生
成物、あるいは予め四級化剤と反応したカチオン性モノ
マーからなるカチオン性基含有共重合体の有機酸あるい
は無機酸の塩を有効成分とする表面塗工剤が、より優れ
たインクジェット適性を付与することができる。
重合体の有機酸もしくは無機酸塩と四級化剤との反応生
成物、あるいは予め四級化剤と反応したカチオン性モノ
マーからなるカチオン性基含有共重合体の有機酸あるい
は無機酸の塩を有効成分とする表面塗工剤が、より優れ
たインクジェット適性を付与することができる。
【0018】更に本発明の効果を損なわない範囲で、他
のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アリルアルコール、ジ(メタ)アクリレート、ジビ
ニルエステル類、ジビニルベンゼン等の架橋性ビニルモ
ノマー、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、無水マ
レイン酸半エステル、スチレンスルホン酸等のアニオン
性モノマーなどの各種モノマー類を共重合することが可
能である。
のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アリルアルコール、ジ(メタ)アクリレート、ジビ
ニルエステル類、ジビニルベンゼン等の架橋性ビニルモ
ノマー、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、無水マ
レイン酸半エステル、スチレンスルホン酸等のアニオン
性モノマーなどの各種モノマー類を共重合することが可
能である。
【0019】本発明のカチオン性基含有共重合体におい
て、モノマー成分の重量比率としては、(a)(メタ)
アクリル酸エステル20〜95重量%、(b)カチオン
性モノマー5〜40重量%及び(c)スチレン系モノマ
ー0〜50重量%であり、好ましくは(a)(メタ)ア
クリル酸エステル30〜70重量%、(b)カチオン性
モノマー15〜35重量%及び(c)スチレン系モノマ
ー0〜40重量%である。
て、モノマー成分の重量比率としては、(a)(メタ)
アクリル酸エステル20〜95重量%、(b)カチオン
性モノマー5〜40重量%及び(c)スチレン系モノマ
ー0〜50重量%であり、好ましくは(a)(メタ)ア
クリル酸エステル30〜70重量%、(b)カチオン性
モノマー15〜35重量%及び(c)スチレン系モノマ
ー0〜40重量%である。
【0020】更に、前記(a)(メタ)アクリル酸エス
テルのなかでもメタクリル酸メチルの利用が好ましく、
該メタクリル酸メチルが全モノマーの30〜70重量%
であるカチオン性基含有共重合体が、特に優れたインク
ジェット適性を発揮する。
テルのなかでもメタクリル酸メチルの利用が好ましく、
該メタクリル酸メチルが全モノマーの30〜70重量%
であるカチオン性基含有共重合体が、特に優れたインク
ジェット適性を発揮する。
【0021】前記(b)カチオン性モノマー が40重
量%を超えるか、あるいは前記(a)(メタ)アクリル
酸エステル20重量%未満、更に前記(c)スチレン系
モノマーが50重量%を超えると何れの場合もインクの
吸収性に問題が有り、また(b)カチオン性モノマーが
5重量%未満の場合は、水分散性に問題が有る。
量%を超えるか、あるいは前記(a)(メタ)アクリル
酸エステル20重量%未満、更に前記(c)スチレン系
モノマーが50重量%を超えると何れの場合もインクの
吸収性に問題が有り、また(b)カチオン性モノマーが
5重量%未満の場合は、水分散性に問題が有る。
【0022】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
のモノマー成分である(c)スチレン系モノマーは、イ
ンクの吸収性を調整するために必要に応じて用いられ
る。
のモノマー成分である(c)スチレン系モノマーは、イ
ンクの吸収性を調整するために必要に応じて用いられ
る。
【0023】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
に用いるカチオン性モノマーの50〜100%が第4級
アンモニウム塩である場合、更に好ましい本発明の効果
が発揮される。
に用いるカチオン性モノマーの50〜100%が第4級
アンモニウム塩である場合、更に好ましい本発明の効果
が発揮される。
【0024】本発明におけるカチオン性基含有共重合体
の重量平均分子量としては5,000〜50,000の範囲が好ま
しい。
の重量平均分子量としては5,000〜50,000の範囲が好ま
しい。
【0025】本発明において、カチオン性基含有共重合
体の製造方法としては特に限定されず、溶液重合法、懸
濁重合法、乳化重合法などの各種公知の重合方法が使用
できる。これらの中でも溶液重合法が好ましい。溶液重
合法としては、反応容器に前記モノマー(a)成分、
(b)成分、(c)成分、溶媒及び重合開始剤を仕込み
十分混合し、窒素気流中で反応系内を昇温し、溶媒の還
流温度で反応時間4〜8時間程度の反応条件下で重合する
か、または反応容器に溶媒を仕込み、別の容器に用意し
た前記モノマー(a)成分、(b)成分、(c)成分と
重合開始剤の混合物を窒素気流中で前記溶媒の還流温度
以下で2〜3時間程度連続滴下した後、その温度で、4
〜8時間程度重合し、重合終了後有機酸もしくは無機酸
で中和し水に溶解して得られ、必要により溶媒を溜去し
て、カチオン性基含有共重合体の水溶液を得る。なお、
重合に際してはメルカプタン、アゾチオール類、nード
デシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、ジサ
ルファイドなどの連鎖移動剤を用いることもできる。
体の製造方法としては特に限定されず、溶液重合法、懸
濁重合法、乳化重合法などの各種公知の重合方法が使用
できる。これらの中でも溶液重合法が好ましい。溶液重
合法としては、反応容器に前記モノマー(a)成分、
(b)成分、(c)成分、溶媒及び重合開始剤を仕込み
十分混合し、窒素気流中で反応系内を昇温し、溶媒の還
流温度で反応時間4〜8時間程度の反応条件下で重合する
か、または反応容器に溶媒を仕込み、別の容器に用意し
た前記モノマー(a)成分、(b)成分、(c)成分と
重合開始剤の混合物を窒素気流中で前記溶媒の還流温度
以下で2〜3時間程度連続滴下した後、その温度で、4
〜8時間程度重合し、重合終了後有機酸もしくは無機酸
で中和し水に溶解して得られ、必要により溶媒を溜去し
て、カチオン性基含有共重合体の水溶液を得る。なお、
重合に際してはメルカプタン、アゾチオール類、nード
デシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、ジサ
ルファイドなどの連鎖移動剤を用いることもできる。
【0026】前記溶媒としては、低級アルコールまたは
水と低級アルコールからなる混合溶媒を使用することが
好ましい。低級アルコールとしては、エチルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、iso-ブチルアルコール、ter
t-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、iso-プロピルアルコールなどが例示で
きる。重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウムなどの過硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4ジメチルバレ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(-2−メチルブチロニ
トリル)などのアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、クメン
ハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イ
ソブチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなど
の過酸化物など各種公知のものを使用できる。該重合開
始剤の使用量は反応速度、分子量など考慮して適宜決定
できるが、通常はモノマー全量に対して0.5〜5重量
%程度が好ましい。
水と低級アルコールからなる混合溶媒を使用することが
好ましい。低級アルコールとしては、エチルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、iso-ブチルアルコール、ter
t-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、iso-プロピルアルコールなどが例示で
きる。重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウムなどの過硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4ジメチルバレ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(-2−メチルブチロニ
トリル)などのアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、クメン
ハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イ
ソブチルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなど
の過酸化物など各種公知のものを使用できる。該重合開
始剤の使用量は反応速度、分子量など考慮して適宜決定
できるが、通常はモノマー全量に対して0.5〜5重量
%程度が好ましい。
【0027】また、カチオン性基含有共重合体(有機酸
もしくは無機酸塩)と四級化剤との反応生成物の製造方
法は、前記カチオン性基含有共重合体、またはその有機
酸もしくは無機酸の塩の水溶液に四級化剤を加えて温度
40〜90℃、0.5〜4時間程度反応し、必要があれ
ば脱溶媒をして反応生成物である表面塗工剤を得ること
ができる。
もしくは無機酸塩)と四級化剤との反応生成物の製造方
法は、前記カチオン性基含有共重合体、またはその有機
酸もしくは無機酸の塩の水溶液に四級化剤を加えて温度
40〜90℃、0.5〜4時間程度反応し、必要があれ
ば脱溶媒をして反応生成物である表面塗工剤を得ること
ができる。
【0028】本発明における表面塗工剤の塗工量として
は、0.01〜5g/m2が好ましく、更に好ましく
は、0.1〜1.0g/m2である。
は、0.01〜5g/m2が好ましく、更に好ましく
は、0.1〜1.0g/m2である。
【0029】本発明の表面塗工剤を塗工した記録シ−ト
は、ステキヒトサイズ度が低く、そのためにインクの吸
収性が速く、インクを吸収すると同時にカチオン性基含
有共重合体、ならびに四級化したカチオン性基含有共重
合体とインクが結合することにより強力に定着し、乾燥
が速やかになされ、形成された文字や画像がシャープで
鮮明なフェザーリング及び色抜けのないインクジェット
記録用シートを提供するものである。
は、ステキヒトサイズ度が低く、そのためにインクの吸
収性が速く、インクを吸収すると同時にカチオン性基含
有共重合体、ならびに四級化したカチオン性基含有共重
合体とインクが結合することにより強力に定着し、乾燥
が速やかになされ、形成された文字や画像がシャープで
鮮明なフェザーリング及び色抜けのないインクジェット
記録用シートを提供するものである。
【0030】本発明のインクジェット記録用シートは、
シート基材に前記の表面塗工剤を塗工することによって
得られるが、使用できるシート基材としては上質紙、中
質紙、コート紙、新聞用紙、各種情報用紙、インクジェ
ット記録を必要とする各種特殊紙、板紙等の各種紙、合
成紙、OHPシート等のプラスチック材等を挙げること
ができる。
シート基材に前記の表面塗工剤を塗工することによって
得られるが、使用できるシート基材としては上質紙、中
質紙、コート紙、新聞用紙、各種情報用紙、インクジェ
ット記録を必要とする各種特殊紙、板紙等の各種紙、合
成紙、OHPシート等のプラスチック材等を挙げること
ができる。
【0031】本発明のインクジェット記録用シートは、
前記各種シート基材に本発明の表面塗工剤を公知の方法
で塗工することによって得られるが、他の各種の塗工用
添加物を併用することは何ら差し支えなく、また望まし
いケースも多い。この塗工用添加剤としては、耐水化
剤、クレー、酸化チタン、炭酸カルシウム、コロイダル
シリカ等の無機顔料類、カチオン澱粉、酸化澱粉、エス
テル化澱粉等の変性澱粉類、ポリビニルアルコール、ア
クリルアミド系ポリマー類、他の無機塩、界面活性剤、
スラコン剤、消泡剤を挙げることができる。
前記各種シート基材に本発明の表面塗工剤を公知の方法
で塗工することによって得られるが、他の各種の塗工用
添加物を併用することは何ら差し支えなく、また望まし
いケースも多い。この塗工用添加剤としては、耐水化
剤、クレー、酸化チタン、炭酸カルシウム、コロイダル
シリカ等の無機顔料類、カチオン澱粉、酸化澱粉、エス
テル化澱粉等の変性澱粉類、ポリビニルアルコール、ア
クリルアミド系ポリマー類、他の無機塩、界面活性剤、
スラコン剤、消泡剤を挙げることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態を挙
げれば次の通りである。なお、以下において特に断らな
い限り、%とあるのは重量%、部とあるのは重量部を表
わす。
げれば次の通りである。なお、以下において特に断らな
い限り、%とあるのは重量%、部とあるのは重量部を表
わす。
【0033】・表面塗工剤の調製 攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下漏斗を備えた4ッ口
フラスコにイソプロピルアルコール70部を仕込み、還流
温度まで昇温し、還流温度に保持されているイソプロピ
ルアルコール中へメタクリル酸メチル30部、メタクリ
ル酸n−ブチル20部、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート30部、スチレン20部及び 2,2 ’-アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5部からなる混合溶液を2時間か
けて滴下し、しかる後その温度を維持させたまま5時間
反応した。次いで35%塩酸溶液16.9部及び水20
0部を添加し溶解させ、反応溶液中のイソプロピルアル
コールを溜去してカチオン性基含有共重合体である表面
塗工剤を得た。その性状は固形分 33%、pH3.0
であった。
フラスコにイソプロピルアルコール70部を仕込み、還流
温度まで昇温し、還流温度に保持されているイソプロピ
ルアルコール中へメタクリル酸メチル30部、メタクリ
ル酸n−ブチル20部、ジエチルアミノエチルメタクリ
レート30部、スチレン20部及び 2,2 ’-アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5部からなる混合溶液を2時間か
けて滴下し、しかる後その温度を維持させたまま5時間
反応した。次いで35%塩酸溶液16.9部及び水20
0部を添加し溶解させ、反応溶液中のイソプロピルアル
コールを溜去してカチオン性基含有共重合体である表面
塗工剤を得た。その性状は固形分 33%、pH3.0
であった。
【0034】・表面塗工剤の性能評価 前記で得られた表面塗工剤について性能評価を行った。
その結果を表2に示す。 1、表面塗工剤を塗工する原紙 未塗工上質中性紙:坪量 65g/m2紙中灰分(炭酸カ
ルシウム)10%、ステキヒトサイズ度0秒 2、表面塗工方法 塗工液の調製:本発明の表面塗工剤濃度0.33%と酸
化澱粉濃度8%の混合水溶液8.33%(有効成分)を
含有する前記表面塗工液を付着量が、30g/m2(本発
明の前記表面塗工剤濃度の塗工量 0.1g/m2+酸化
澱粉2.4g/m2に相当)になるように未塗工中性紙に
バーコータ−を用いて塗工し、回転ドライヤーを用いて
90℃で、2分間乾燥し、塗工シートを得た。その塗工
シートの紙質評価をした。 3、表面塗工剤塗工シートの紙質評価 (1)フェザーリング性の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J、インク;
Canon BCI-21黒)を使用して、黒の罫線を格子状に印字
し、その印字のフェザーリングの発生状態を目視して、
次の3段階評価を行った。 〇:フェザーリングの発生無し。 △:わずかにフェザーリングの発生有り。 ×:多数フェザーリングの発生有り。 (2)インク吸収性の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J)を使用し
て、イエロ−、シアン、マゼンタ、ブラックの4色をベ
タ印刷(1cm×1cmの正方形)し、その印字部を非印字
部に向けて指でなぞり、非印字部にインクが付着しなく
なるまでの時間をインクの定着時間(秒)とする。その
度合いを次の3段階で評価。 〇: 5秒未満。 △: 5以上〜20秒未満。 ×: 20秒以上。 (3)光学度の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J)を使用
して、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色を
ベタ印刷(10cm×10cmの正方形)し、その印字部の
光学濃度をマクベス光学濃度計(KOLLMORUGENCORPORATI
ON製;MACBETH RD933)にて測定する。 (4)サイズ効果(ステキヒトサイズ度) JISP8122 “紙のステキヒトサイズ度試験方
法”に準じる。
その結果を表2に示す。 1、表面塗工剤を塗工する原紙 未塗工上質中性紙:坪量 65g/m2紙中灰分(炭酸カ
ルシウム)10%、ステキヒトサイズ度0秒 2、表面塗工方法 塗工液の調製:本発明の表面塗工剤濃度0.33%と酸
化澱粉濃度8%の混合水溶液8.33%(有効成分)を
含有する前記表面塗工液を付着量が、30g/m2(本発
明の前記表面塗工剤濃度の塗工量 0.1g/m2+酸化
澱粉2.4g/m2に相当)になるように未塗工中性紙に
バーコータ−を用いて塗工し、回転ドライヤーを用いて
90℃で、2分間乾燥し、塗工シートを得た。その塗工
シートの紙質評価をした。 3、表面塗工剤塗工シートの紙質評価 (1)フェザーリング性の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J、インク;
Canon BCI-21黒)を使用して、黒の罫線を格子状に印字
し、その印字のフェザーリングの発生状態を目視して、
次の3段階評価を行った。 〇:フェザーリングの発生無し。 △:わずかにフェザーリングの発生有り。 ×:多数フェザーリングの発生有り。 (2)インク吸収性の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J)を使用し
て、イエロ−、シアン、マゼンタ、ブラックの4色をベ
タ印刷(1cm×1cmの正方形)し、その印字部を非印字
部に向けて指でなぞり、非印字部にインクが付着しなく
なるまでの時間をインクの定着時間(秒)とする。その
度合いを次の3段階で評価。 〇: 5秒未満。 △: 5以上〜20秒未満。 ×: 20秒以上。 (3)光学度の試験方法 塗工シートに、プリンター(Canon BJC-430J)を使用
して、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色を
ベタ印刷(10cm×10cmの正方形)し、その印字部の
光学濃度をマクベス光学濃度計(KOLLMORUGENCORPORATI
ON製;MACBETH RD933)にて測定する。 (4)サイズ効果(ステキヒトサイズ度) JISP8122 “紙のステキヒトサイズ度試験方
法”に準じる。
【0035】
【実施例】以下に実施例、比較例を挙げて本発明をより
詳しく説明する。
詳しく説明する。
【0036】[実施例1]攪拌機、温度計、還流冷却器、
滴下漏斗を備えた4ッ口フラスコにイソプロピルアルコ
ール70部を仕込み、還流温度まで昇温し、還流温度に保
持されているイソプロピルアルコール中へ、メタアクリ
ル酸メチル30部、メタアクリル酸n−ブチル20部、
ジエチルアミノエチルメタクリレート30部、スチレン
20部及び 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.
5部からなる混合溶液を2時間かけて滴下し、しかる後
その温度を維持させたまま5時間反応した。次いで反応
溶液中のイソプロピルアルコールを溜去してから35%
塩酸溶液16.9部及び水200部を添加し溶解させ、
これにエピクロルヒドリン15部を加えて80〜85℃で2
時間反応を行いカチオン性基含有共重合体である表面塗
工剤を得た。その組成と性状を表1に示す。
滴下漏斗を備えた4ッ口フラスコにイソプロピルアルコ
ール70部を仕込み、還流温度まで昇温し、還流温度に保
持されているイソプロピルアルコール中へ、メタアクリ
ル酸メチル30部、メタアクリル酸n−ブチル20部、
ジエチルアミノエチルメタクリレート30部、スチレン
20部及び 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.
5部からなる混合溶液を2時間かけて滴下し、しかる後
その温度を維持させたまま5時間反応した。次いで反応
溶液中のイソプロピルアルコールを溜去してから35%
塩酸溶液16.9部及び水200部を添加し溶解させ、
これにエピクロルヒドリン15部を加えて80〜85℃で2
時間反応を行いカチオン性基含有共重合体である表面塗
工剤を得た。その組成と性状を表1に示す。
【0037】[実施例2〜9]実施例1において、モノマ
ー、四級化剤の種類と使用量を表1の通り変えた以外は
実施例1と同様の方法で実施例2〜9のカチオン性基含
有共重合体である表面塗工剤を得た。その組成と性状を
表1に示す。
ー、四級化剤の種類と使用量を表1の通り変えた以外は
実施例1と同様の方法で実施例2〜9のカチオン性基含
有共重合体である表面塗工剤を得た。その組成と性状を
表1に示す。
【0038】[比較例1〜3]実施例1において、モノマ
ー、四級化剤の種類と使用量を表1の通り変えた以外は
実施例1と同様の方法で比較例1〜3の共重合体である
表面塗工剤を得た。その組成と性状を表1に示す。
ー、四級化剤の種類と使用量を表1の通り変えた以外は
実施例1と同様の方法で比較例1〜3の共重合体である
表面塗工剤を得た。その組成と性状を表1に示す。
【0039】
【表1】表面塗工剤の組成と性状 表1中 (※):四級化剤の個数/カチオン性基含有共重合体のカチオン性
基1個 MMA:メタクリル酸メチル、 EA:アクリル酸エチル、nBM
A:メタクリル酸nブチル、iBMA: メタクリル酸イソブチ
ル、HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル、DM:ジメチル
アミノエチルメタクリレート、DEC:ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート−塩化メチル四級化塩、DE:ジエチル
アミノエチルメタクリレートDMAPAA:ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、St:スチレン、EPC:エピクロル
ヒドリン、Bzclベンジルクロライド ・表面塗工剤の性能評価 前記実施例1〜9、比較例1〜3、参考例1〜2の各表
面塗工剤のインクジェット適性、インク吸収性を発明の
実施の形態に準じて評価した。その結果を表2に示す。
基1個 MMA:メタクリル酸メチル、 EA:アクリル酸エチル、nBM
A:メタクリル酸nブチル、iBMA: メタクリル酸イソブチ
ル、HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル、DM:ジメチル
アミノエチルメタクリレート、DEC:ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート−塩化メチル四級化塩、DE:ジエチル
アミノエチルメタクリレートDMAPAA:ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、St:スチレン、EPC:エピクロル
ヒドリン、Bzclベンジルクロライド ・表面塗工剤の性能評価 前記実施例1〜9、比較例1〜3、参考例1〜2の各表
面塗工剤のインクジェット適性、インク吸収性を発明の
実施の形態に準じて評価した。その結果を表2に示す。
【0040】
【表2】表面塗工剤の性能評価
【0041】参考例1:酸化澱粉を固形分2.4g/m2塗
工(表面塗工剤無し) 参考例2:アニオン性スチレンアクリル系表面サイズ剤
(商品名:コロパールM−150−3:星光化学工業
(株)製)
工(表面塗工剤無し) 参考例2:アニオン性スチレンアクリル系表面サイズ剤
(商品名:コロパールM−150−3:星光化学工業
(株)製)
【0042】
【発明の効果】本発明の表面塗工剤は、水性インクの定
着性及び乾燥性に優れ、特にインクジェット記録用シー
トに用いた場合、該記録シート表面から速やかに水性イ
ンクを吸収し、フェザーリング及び色抜けのない鮮明な
画像を形成するインクジェット記録用シートを提供する
ものである。
着性及び乾燥性に優れ、特にインクジェット記録用シー
トに用いた場合、該記録シート表面から速やかに水性イ
ンクを吸収し、フェザーリング及び色抜けのない鮮明な
画像を形成するインクジェット記録用シートを提供する
ものである。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)(メタ)アクリル酸エステル及び
(b)カチオン性モノマーを含有するモノマー混合物を
共重合して得られるカチオン性基含有共重合体を有効成
分とすることを特徴とする表面塗工剤。 - 【請求項2】カチオン性基含有共重合体を構成するモノ
マーとして、更に(c)スチレン系モノマーを含有して
なる請求項1に記載の表面塗工剤。 - 【請求項3】カチオン性基含有共重合体を構成するモノ
マー成分の重量比率として、(a)(メタ)アクリル酸
エステル20〜95重量%、(b)カチオン性モノマー
5〜40重量%及び(c)スチレン系モノマー0〜50
重量%である請求項1又は2に記載の表面塗工剤。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の表面塗工
剤をシート基材に塗工してなることを特徴とするインク
ジェット記録用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010859A JP2001200199A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000010859A JP2001200199A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001200199A true JP2001200199A (ja) | 2001-07-24 |
Family
ID=18538821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000010859A Pending JP2001200199A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 表面塗工剤及びそれを用いたインクジェット記録用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001200199A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006161259A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-22 | Harima Chem Inc | カチオン性表面サイズ剤、及び当該サイズ剤を塗工した紙 |
JP2007119944A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Harima Chem Inc | オフセット印刷での耐版汚れ適性を有するカチオン性表面サイズ剤及びこれを塗工した新聞用紙 |
JP2008248399A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Nippon Paper Industries Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
JP2008248452A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 中性新聞用紙 |
-
2000
- 2000-01-19 JP JP2000010859A patent/JP2001200199A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006161259A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-22 | Harima Chem Inc | カチオン性表面サイズ剤、及び当該サイズ剤を塗工した紙 |
JP2007119944A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Harima Chem Inc | オフセット印刷での耐版汚れ適性を有するカチオン性表面サイズ剤及びこれを塗工した新聞用紙 |
JP2008248399A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Nippon Paper Industries Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
JP2008248452A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 中性新聞用紙 |
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