JP2001199866A - メラノサイトのデンドライトの伸長抑制剤及びそれを含有する化粧料 - Google Patents

メラノサイトのデンドライトの伸長抑制剤及びそれを含有する化粧料

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JP2001199866A JP2000013607A JP2000013607A JP2001199866A JP 2001199866 A JP2001199866 A JP 2001199866A JP 2000013607 A JP2000013607 A JP 2000013607A JP 2000013607 A JP2000013607 A JP 2000013607A JP 2001199866 A JP2001199866 A JP 2001199866A
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Yuko Saito
優子 斉藤
Yutaka Ota
豊 太田
Satoshi Suzuki
聡 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎症を伴った色素異常やソバカスなどの色素
異常に対して有効な予防或いは改善手段を提供する。 【解決手段】 ミカン科オウバクのエッセンスからな
る、メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤を化粧料な
どの皮膚外用剤に含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メラノサイトのデ
ンドライト伸長抑制剤及び化粧料などの皮膚外用剤に関
し、更に詳細には、メラノサイトのデンドライト伸長抑
制剤により、メラノサイトとマクロファージの相互作用
を抑制するのに好適な、メラノサイトとマクロファージ
が関与する皮膚現象対応用の皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】メラノサイトは動物において、色素に係
わる生命現象の主役となっていることは既に知られてい
ることであるが、かかる色素であるメラニンがメラノサ
イトで産生され、どの様な経緯で表皮細胞に移動してい
くかについては、未だ詳細には知られておらず、かかる
メラニン顆粒の移動には、マクロファージが関与してい
る場合が少なくないことのみが知られているにすぎな
い。かかるマクロファージの関与については、メラノサ
イトのデンドライトの伸長因子(DEF)を産生するこ
とにより為されていることが指摘されているが、この様
な伸長因子の働きを抑制する試みや、抑制することによ
りメラノサイトのデンドライトの伸長を抑制すること、
該デンドライトの伸長抑制により、メラニン顆粒の移動
を抑制し、皮膚が黒化するのを防ぐ試みは全く為されて
いない。更に、ミカン科の植物であるオウバクのエッセ
ンスにこの様なメラノサイトの伸長抑制作用が有ること
も全く知られていない。
【0003】他方、メラノサイトによって産生されるメ
ラニン顆粒の異常によって生じる色素異常の解決は、美
しい白い肌を具現化するための人類永年の解決課題であ
り、この為、種々の努力が為され、多くの成果が得られ
てきており、そのメカニズムについても様々なものが得
られているが、メラノサイトのデンドライトの伸長抑制
に着目したものはなく、この様なメカニズムにより、光
の関与する色素異常であって、炎症を伴う色素異常症の
予防や改善などの対応に有用であることは全く知られて
いない。又、炎症を伴った色素異常やソバカスなどの色
素異常に対して、従来良く知られているアスコルビン酸
などのメラニン生成阻害剤の効果が今ひとつであり、こ
の様な色素異常の予防或いは改善手段の開発が望まれて
いた。
【0004】更に、ミカン科オウバクのエッセンスは、
抗菌作用や抗炎症作用を有していることは既に知られて
いることであるが、このものがメラノサイトのデンドラ
イト伸長を抑制する作用を有していることは全く知られ
ておらず、従って、このものを含有する化粧料などの皮
膚外用剤がメラノサイトのデンドライト伸長を抑制し、
以て、色素異常、取り分け、光が関与し、炎症を伴って
起こる色素異常の予防と改善に有用であることは全く知
られていないことであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、炎症を伴った色素異常やソバ
カスなどの色素異常に対して有効な予防或いは改善手段
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】この様な状況に鑑みて、本発明者ら
は、炎症を伴った色素異常やソバカスなどの色素異常に
対して有効な予防或いは改善手段を求めて、鋭意研究を
重ねた結果、ミカン科オウバクのエッセンスに優れたメ
ラノサイトのデンドライトの伸長抑制作用を見出し、か
かる作用を有する物質を皮膚外用剤に含有させることに
より、この様な皮膚外用剤により、炎症を伴った色素異
常やソバカスなどの色素異常の予防・改善に有用である
ことを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発
明は次に示す技術に関するものである。 (1)ミカン科オウバクのエッセンスからなる、メラノ
サイトの伸長抑制剤。 (2)エッセンスが樹皮の極性溶媒による抽出物である
ことを特徴とする、(1)に記載のメラノサイトのデン
ドライトの伸長抑制剤。 (3)デンドライトの伸長抑制が、マクロファージ由来
のデンドライト伸長促進因子の抑制作用に起因すること
を特徴とする、(1)又は(2)に記載のメラノサイト
の伸長抑制剤。 (4)(1)〜(3)何れか1項に記載のメラノサイト
の伸長抑制剤を含有することを特徴とする、メラノサイ
トとマクロファージが関与する皮膚現象対応用の皮膚外
用剤。 (5)化粧料であることを特徴とする、(4に記載のメ
ラノサイトとマクロファージが関与する皮膚現象対応用
の皮膚外用剤。 (6)メラノサイトとマクロファージが関与する皮膚現
象が、光による炎症を伴った、皮膚の黒化現象或いはソ
バカスである、(4)又は(5)に記載のメラノサイト
とマクロファージが関与する皮膚現象対応用の皮膚外用
剤。以下、本発明について、実施の形態を中心に詳細に
説明を加える。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)本発明のメラノサイトのデ
ンドライトの伸長抑制剤 本発明のメラノサイトのデンドライトの伸長抑制剤は、
ミカン科オウバクのエッセンスからなる。ここで、エッ
センスとは、かかる植物の植物体それ自身、植物体を乾
燥或いは細切、粉砕など加工した加工物、植物体乃至は
その加工物を溶媒で抽出した抽出物、抽出物の溶媒を除
去した、溶媒除去物、抽出物乃至はその溶媒除去物をカ
ラムクロマトグラフィーや液液抽出で精製した精製分画
物などの総称を意味する。これらの内、本発明のメラノ
サイトのデンドライトの伸長抑制剤としては、溶媒抽出
物乃至はその溶媒除去物が好ましく例示でき、かかる溶
媒としては、極性溶媒が特に好ましく例示できる。この
様な極性溶媒としては、例えば、水、エタノール、メタ
ノール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコー
ルなどのアルコール類、酢酸エチルや蟻酸メチルなどの
エステル類、アセトンやメチルエチルケトンなどのケト
ン類、クロロホルムや塩化メチレン等のハロゲン化炭化
水素類、アセトニトリル等のニトリル類、ジエチルエー
テルやテトラヒドロフランなどのエーテル類から選ばれ
る1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。これらの
内、特に好ましいものは、水及び/又はアルコール類で
ある。この様な抽出物を作成するには、植物体乃至はそ
の加工物に1〜10倍量の溶媒を加え、室温であれば数
日、沸点付近の温度であれば数時間浸漬すればよい。し
かる後に、不溶物を濾過などで除去し、必要に応じて減
圧濃縮や凍結乾燥により溶媒除去することが出来る。こ
の様な溶媒抽出に用いる植物体の部位としては、有効な
物質が植物体全体に分布しているため特段の限定はない
が、地上部が好ましく例示でき、中でも樹皮の部分が、
この様な成分が多く含まれており、特に好ましい。かく
して得られた、本発明のメラノサイトのデンドライトの
伸長抑制剤である、ミカン科オウバクのエッセンスは、
メラノサイトがデンドライトを伸長するのを抑制する作
用に優れ、以て、メラノサイトより皮膚組織へメラニン
顆粒が移動するのを抑制し、この様なメラニン顆粒の移
動をメカニズムとする、光照射時に生じる、炎症を伴っ
た黒化やソバカスなどの色素異常を予防或いは改善する
作用を有する。この様な作用は、マクロファージが放出
するメラノサイトのデンドライトの伸長因子がメラノサ
イトに働きかけるのを阻害することを機序としていると
考えられる。勿論、色素異常が、メラニン顆粒の産生に
あたってこの様なルートをとることから、本発明のメラ
ノサイトのデンドライト伸長抑制剤は、光照射による炎
症を伴った黒化やソバカス以外の色素異常も抑制する
が、この様な色素異常は他の手段でも予防や改善が可能
であるため、本発明の効果の特徴は前記の光照射時に生
じる、炎症を伴った黒化やソバカスなどの色素異常を予
防或いは改善する作用と言える。
【0008】(2)本発明のメラノサイトとマクロファ
ージが関与する皮膚現象対応用の皮膚外用剤 本発明のメラノサイトのデンドライト伸長抑制剤は、マ
クロファージが放出するメラノサイトのデンドライトの
伸長因子がメラノサイトに働きかけるのを阻害すること
を機序としているので、メラノサイトとマクロファージ
とが協調的に働く生命現象を抑制することが出来、この
様なメラノサイトのデンドライト伸長抑制剤を、皮膚外
用剤に含有させることにより、メラノサイトとマクロフ
ァージが関与する皮膚現象へ対応する事が出来る。即
ち、本発明の皮膚外用剤は、メラノサイトとマクロファ
ージが関与する皮膚現象対応用であって、本発明のメラ
ノサイトのデンドライト伸長抑制剤を含有することを特
徴とする。ここで、本発明で言う皮膚外用剤とは、皮膚
に外用で適用される組成物の総称であって、貼付剤を含
む皮膚外用医薬や洗浄剤を含む化粧料が好ましく例示で
き、これらの内では、化粧料であることが特に好まし
い。これは、本発明のメラノサイトのデンドライト伸長
抑制剤の安全性が高く、作用が穏やかであるためであ
る。メラノサイトとマクロファージが関与する皮膚現象
としては、特に好ましくは前述の光照射による炎症を伴
った黒化やソバカスなどの色素異常がまず一番重要な課
題として挙げられるが、その他炎症反応なども含まれ
る。本発明のメラノサイトとマクロファージが関与する
皮膚現象対応用の皮膚外用剤に於ける、メラノサイトの
デンドライト伸長抑制剤の好ましい含有量は、皮膚外用
剤全量に対して、0.001重量%〜10重量%であ
り、更に好ましくは0.01重量%〜5重量%である。
これは、少なすぎるとデンドライトの伸長抑制作用が発
揮されない場合があり、多すぎても効果が頭打ちになり
他の処方成分の自由度損なうことがあるからである。
【0009】本発明のメラノサイトとマクロファージが
関与する皮膚現象対応用の皮膚外用剤は、上記必須成分
以外に、通常化粧料や皮膚外用医薬で使用される任意の
成分を含有することが出来る。かかる任意成分として
は、例えば、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタ
リンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワ
ックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、
オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ス
テアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、
オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチル
ドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エス
テルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等の
アニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界
面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界
面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグ
リセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレ
ングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等
の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を含有することがで
きる。勿論、従来のメラニン産生抑制剤である、アスコ
ルビン酸類やアルブチンなどのハイドロキノン類を含有
することも相乗的な効果を発揮する場合があり、有利で
ある。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて更に詳細に本発明につ
いて説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ、限
定を受けないことは言うまでもない。
【0011】<実施例1>ミカン科オウバクの樹皮50
0gに5lの1,3−ブタンジオールを加え、攪拌しな
がら2時間、90℃で加熱し、室温まで冷却した後、濾
過して不溶物を取り除き、本発明のメラノサイトのデン
ドライト伸長抑制剤1を得た。
【0012】<実施例2>ミカン科オウバクの樹皮50
0gに5lの水を加え、攪拌しながら2時間、90℃で
加熱し、室温まで冷却した後、濾過して不溶物を取り除
き、しかる後、凍結乾燥し、本発明のメラノサイトのデ
ンドライト伸長抑制剤2を得た。
【0013】<実施例3>ミカン科オウバクの樹皮50
0gに5lのエタノールを加え、攪拌しながら2時間、
90℃で加熱し、室温まで冷却した後、濾過して不溶物
を取り除き、しかる後、減圧乾固し、本発明のメラノサ
イトのデンドライト伸長抑制剤3を得た。
【0014】<実施例4>上記実施例1のメラノサイト
のデンドライト伸長抑制剤1を用いて、デンドライト伸
長抑制作用を調べた。即ち、予め常法に従い、マウス腹
腔より、マクロファージを回収し、10%FBS加イー
グルの最少培地で希釈し、2×106セル/mlの濃度
のマクロファージ液を調整しておいた。このものを90
μlずつ35mmシャーレに分注し、これに0.05m
W/cm2で20分間の紫外線照射を行った。これらの
メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤を溶媒に溶かし
て加え37℃で1晩培養した。又、他方マウスの尾を切
り、尾の表皮を細かく刻みシャーレに入れ0.5%トリ
プシンにて37℃で一晩処理し、ピンセットを用いて、
表皮と真皮に分離し、表皮のみを回収し、0.5%トリ
プシンにて37℃で20分間処理し、フィルター濾過で
メラノサイトのみを濾液として集めた。このメラノサイ
トを含む濾液を、イーグルの最少培地に10%FBS、
10-4MのIBMX及び10ng/mlのTPAを加え
た培地で、37℃、48時間培養した。これを同培地で
懸濁させ、96穴ウェルに1000セル/ウェルずつ分
注し、37℃で一晩培養した。メラノサイトの培地を捨
て、PBSで3回洗浄した後、10%FBS加イーグル
の最少培地35μlに置換した。これに前記検体を含む
マクロファージの培養上清35μlずつ添加し、37℃
で二晩培養し、光学顕微鏡下写真撮影を行い、この写真
よりデンドライトの長さを測定した。結果を図1に示
す。これより、本発明のメラノサイトのデンドライト伸
長抑制剤はデンドライト伸長の抑制作用に優れることが
分かる。 (検体) 1)メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤1の1,3
ブタンジオール溶液(0.05%) 2)1,3ブタンジオール(ポジティブコントロール) 3)マクロファージ上清を加えない(ネガティブコント
ロール)
【0015】<実施例5>実施例4と同様に、検体を下
記の如くに変え同様の検討を行った。結果を図2に示
す。これより、本発明のメラノサイトのデンドライト伸
長抑制剤はデンドライト伸長の抑制作用に優れることが
分かる。 (検体) 1)メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤2のジメチ
ルスルホキシド溶液(0.0005%) 2)ジメチルスルホキシド(ポジティブコントロール) 3)マクロファージ上清を加えない(ネガティブコント
ロール)
【0016】<実施例6>実施例4と同様に、検体を下
記の如くに変え同様の検討を行った。結果を図2に示
す。これより、本発明のメラノサイトのデンドライト伸
長抑制剤はデンドライト伸長の抑制作用に優れることが
分かる。 (検体) 1)メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤3のジメチ
ルスルホキシド溶液(0.0005%) 2)ジメチルスルホキシド(ポジティブコントロール) 3)マクロファージ上清を加えない(ネガティブコント
ロール)
【0017】<実施例7>上記メラノサイトのデンドラ
イト伸長抑制剤1〜3のメラノサイトに対する毒性を、
MTTアッセイにて、スクリーニングしたが、何れもベ
ヒクルである、1,3−ブタンジオール及びジメチルス
ルホキサイドと同等であり、メラノサイトに対する毒性
は認められなかった。
【0018】<実施例8>上記メラノサイトのデンドラ
イト伸長抑制剤1〜3のマクロファージに対する毒性
を、細胞数計測にて、スクリーニングしたが、何れもベ
ヒクルである、1,3−ブタンジオール及びジメチルス
ルホキサイドと同等であり、マクロファージに対する毒
性は認められなかった。
【0019】<実施例9>下記に示す処方に従って化粧
水を作成した。即ち、処方成分を80℃で加熱、溶解さ
せ、攪拌冷却して、化粧水を得た。この化粧水を用い
て、紫外線照射に起因する、炎症を伴った黒化の改善作
用を調べた。即ち、人の上腕内側部に2cm×4cmの
部位を4つ設け、2日間にわたって、最少紅斑量の1.
5倍の紫外線照射をこれらの部位に行い炎症を伴った黒
化を起こさせた。これらの部位の標準白色板に対するΔ
L値を測定し、これらのそれぞれの部位に下記化粧水、
下記化粧水中のデンドライト伸長抑制剤1を水に置換し
たもの(対照品)、同じくデンドライト伸長抑制剤1を
アスコルビン酸ナトリウムに置換したもの(比較品
1)、デンドライト伸長抑制剤1をグルタチオンに置換
したもの(比較品2)で、1日1回28日間連日処理
し、再び標準白色板に対するΔL値を測定し、これらよ
り、(処置後のΔL値)−(処置前のΔL値)を算出し
たところ、対照品が0.5、本発明の化粧水が1.2、
比較品1が0.7、比較品2が0.6であり、本発明の
皮膚外用剤である化粧水が、紫外線照射によって生じ
た、炎症を伴った黒化に対して優れた改善効果があるこ
とがわかった。 メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤1 0.1重量部 グリセリン 5 重量部 硫酸化トレハロースナトリウム 0.1重量部 ヘパリン類似物質 0.1重量部 エタノール 5 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 メチルパラベン 0.1重量部 水 84.6重量部
【0020】<実施例9>下記に示す処方に従って化粧
水を作成した。即ち、処方成分を80℃で加熱、溶解さ
せ、攪拌冷却して、化粧水を得た。この化粧水を用い
て、紫外線照射に起因する、炎症を伴った黒化の改善作
用を調べた。即ち、人の上腕内側部に2cm×4cmの
部位を4つ設け、2日間にわたって、最少紅斑量の1.
5倍の紫外線照射をこれらの部位に行い炎症を伴った黒
化を起こさせた。これらの部位の標準白色板に対するΔ
L値を測定し、これらのそれぞれの部位に下記化粧水、
下記化粧水中のデンドライト伸長抑制剤2を水に置換し
たもの(対照品)、同じくデンドライト伸長抑制剤2を
アスコルビン酸ナトリウムに置換したもの(比較品
1)、デンドライト伸長抑制剤2をグルタチオンに置換
したもの(比較品2)で、1日1回28日間連日処理
し、再び標準白色板に対するΔL値を測定し、これらよ
り、(処置後のΔL値)−(処置前のΔL値)を算出し
たところ、対照品が0.5、本発明の化粧水が1.5、
比較品1が0.7、比較品2が0.6であり、本発明の
皮膚外用剤である化粧水が、紫外線照射によって生じ
た、炎症を伴った黒化に対して優れた改善効果があるこ
とがわかった。 メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤2 0.1重量部 グリセリン 5 重量部 硫酸化トレハロースナトリウム 0.1重量部 ヘパリン類似物質 0.1重量部 エタノール 5 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 メチルパラベン 0.1重量部 水 84.6重量部
【0021】<実施例9>下記に示す処方に従って化粧
水を作成した。即ち、処方成分を80℃で加熱、溶解さ
せ、攪拌冷却して、化粧水を得た。この化粧水を用い
て、紫外線照射に起因する、炎症を伴った黒化の改善作
用を調べた。即ち、人の上腕内側部に2cm×4cmの
部位を4つ設け、2日間にわたって、最少紅斑量の1.
5倍の紫外線照射をこれらの部位に行い炎症を伴った黒
化を起こさせた。これらの部位の標準白色板に対するΔ
L値を測定し、これらのそれぞれの部位に下記化粧水、
下記化粧水中のデンドライト伸長抑制剤3を水に置換し
たもの(対照品)、同じくデンドライト伸長抑制剤3を
アスコルビン酸ナトリウムに置換したもの(比較品
1)、デンドライト伸長抑制剤3をグルタチオンに置換
したもの(比較品2)で、1日1回28日間連日処理
し、再び標準白色板に対するΔL値を測定し、これらよ
り、(処置後のΔL値)−(処置前のΔL値)を算出し
たところ、対照品が0.5、本発明の化粧水が1.8、
比較品1が0.7、比較品2が0.6であり、本発明の
皮膚外用剤である化粧水が、紫外線照射によって生じ
た、炎症を伴った黒化に対して優れた改善効果があるこ
とがわかった。 メラノサイトのデンドライト伸長抑制剤3 0.1重量部 グリセリン 5 重量部 硫酸化トレハロースナトリウム 0.1重量部 ヘパリン類似物質 0.1重量部 エタノール 5 重量部 1,3−ブタンジオール 5 重量部 メチルパラベン 0.1重量部 水 84.6重量部
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、炎症を伴った色素異常
やソバカスなどの色素異常に対して有効な予防或いは改
善手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例4の結果を示す図である。
【図2】 実施例5,6の結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/00 A61P 17/00 43/00 105 43/00 105 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AC102 AC122 AC482 AD212 BB51 CC04 DD23 DD27 EE13 EE16 FF01 FF05 4C088 AB62 AC06 BA10 CA06 MA04 MA63 NA14 ZA89 ZB21 ZC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミカン科オウバクのエッセンスからな
    る、メラノサイトのデンドライトの伸長抑制剤。
  2. 【請求項2】 エッセンスが樹皮の極性溶媒による抽出
    物であることを特徴とする、請求項1に記載のメラノサ
    イトのデンドライトの伸長抑制剤。
  3. 【請求項3】 デンドライトの伸長抑制が、マクロファ
    ージ由来のデンドライト伸長促進因子の抑制作用に起因
    することを特徴とする、請求項1又は2に記載のメラノ
    サイトの伸長抑制剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れか1項に記載のメラノ
    サイトの伸長抑制剤を含有することを特徴とする、メラ
    ノサイトとマクロファージが関与する皮膚現象対応用の
    皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 化粧料であることを特徴とする、請求項
    4に記載のメラノサイトとマクロファージが関与する皮
    膚現象対応用の皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 メラノサイトとマクロファージが関与す
    る皮膚現象が、光による炎症を伴った、皮膚の黒化現象
    或いはソバカスである、請求項4又は5に記載のメラノ
    サイトとマクロファージが関与する皮膚現象対応用の皮
    膚外用剤。
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