JP2001197735A - 降圧型コンバータ - Google Patents

降圧型コンバータ

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JP2001197735A
JP2001197735A JP34592199A JP34592199A JP2001197735A JP 2001197735 A JP2001197735 A JP 2001197735A JP 34592199 A JP34592199 A JP 34592199A JP 34592199 A JP34592199 A JP 34592199A JP 2001197735 A JP2001197735 A JP 2001197735A
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精一 安沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換効率の向上、発生ノイズの低減、および
装置の小型化を図り得る降圧型コンバータを提供する。 【解決手段】 スイッチ素子12、チョークコイル1
3、蓄電手段CA、およびスイッチ素子12のオン期間
にチョークコイル13に蓄積された蓄積エネルギーを蓄
電手段CAに放出させる転流用素子14を有する主回路
2と、スイッチ素子12のスイッチングを制御する制御
回路15とを備えた降圧型コンバータ1において、蓄積
エネルギーの放出状態を検出する検出手段13bを備
え、制御回路15は、検出手段13bの検出結果VLBに
基づいて蓄積エネルギーの放出完了を判別した時および
その判別時から所定時間経過時のいずれかの時点でスイ
ッチ素子12をオン状態に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力電圧を降圧し
て直流電圧を生成する降圧型コンバータ、その降圧型コ
ンバータを備えた充電装置およびフォワード型スイッチ
ング電源装置、並びにスイッチング制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の降圧型コンバータを用いた充電
装置として、図12に示す充電装置41が従来から知ら
れている。この充電装置41は、簡易な構成のチョッパ
ー方式によって例えば電池などの蓄電素子42を高効率
で充電可能に構成されている。この充電装置41では、
図外の制御回路が、まず、図13(a)に示すように、
スイッチ素子51をオン状態に制御する。この際には、
脈流または安定化された直流電圧などの入力電圧VINに
基づく充電電流I11が、スイッチ素子51、チョークコ
イル52、およびコンデンサ53からなる電流経路を流
れ、これにより、コンデンサ53が充電される。また、
これと同時に、コンデンサ53の充電電圧が出力電圧V
O として出力されることにより、充電装置41に接続さ
れた蓄電素子42が充電される。一方、スイッチ素子5
1がオフ状態に制御されると、充電電流I11が流れた際
にチョークコイル52に蓄積したエネルギーに基づい
て、同図(b)に示すフライホイール電流IF11 が、チ
ョークコイル52、コンデンサ53および転流ダイオー
ド54からなる電流経路を流れ、これにより、コンデン
サ53が充電されると共に蓄電素子42も充電される。
このように、この充電装置41では、スイッチ素子51
をオン/オフ制御することにより、同図(b)に示すよ
うに、そのオン期間およびオフ期間の両期間において、
充電電流I11またはフライホイール電流IF11 でコンデ
ンサ53が充電される。この結果、蓄電素子42は、コ
ンデンサ53の蓄電エネルギーによって連続的に充電さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
充電装置41には、以下の問題点がある。すなわち、充
電装置41では、図13(a),(b)に示すように、
フライホイール電流IF11 が転流ダイオード54を流れ
ている状態でスイッチ素子51がオン状態に制御されて
いる。この場合、転流ダイオード54は、スイッチ素子
51がオフ状態のときには、フライホイール電流IF11
が流れることによってオン状態になり、スイッチ素子5
1がオン状態のときには、入力電圧VINによって逆バイ
アスされるため、通常、オフ状態となる。しかし、ダイ
オードは、一般的には、順方向電流が完全に流れなくな
ってから所定時間(リカバリータイムtrr)を経過した
時点で初めて逆方向電流の流れを阻止する。したがっ
て、スイッチ素子51がオン状態に制御された直後で
は、同図(c)に示すように、転流ダイオード54の両
端の電圧VD が入力電圧VINの電圧まで上昇しない現象
が生じる。つまり、ダイオードがオン状態を維持してい
る。このため、図12に示すように、入力電圧VINのプ
ラス入力端子、スイッチ素子51、転流ダイオード5
4、および入力電圧VINのマイナス入力端子からなる電
流経路を短絡電流IS が流れることになる。この結果、
この充電装置41には、短絡電流IS が流れることに起
因して、損失が増大して変換効率が低下すると共に、ノ
イズが発生するという問題点がある。
【0004】一方、スイッチ素子51に対するスイッチ
ング周期を固定することにより、フライホイール電流I
F11 が完全に流れなくなってからスイッチ素子51をオ
ン状態に制御することも可能であり、かかる制御方式に
よれば、短絡電流IS の発生を防止することができる。
しかし、かかる制御方式を採用した場合、コンデンサ5
3に充電電流が供給されない期間が生じるため、充電電
流の平均電流値が低下する結果、蓄電素子42を十分に
充電するまでに長時間を要してしまうという他の問題が
発生する。さらに、この場合、チョークコイル52のイ
ンダクタンスを小さくして充電電流を大きな電流にする
ことによって、充電時間を短縮することも可能である。
しかし、かかる制御方式の場合には、スイッチ素子51
に大電流用スイッチ素子を用いる必要があるため、装置
のコストアップを招くと共に、チョークコイル52の巻
線を太くしたり、鉄心を大きくしたりする必要が生じる
ため、チョークコイル52の大型化、ひいては充電装置
の大型化を招くという他の問題が生じる。
【0005】また、充電装置41における充電電流I11
のピーク電流値は、通常、入力電圧VINおよび出力電圧
VO 間の入出力電圧差と、チョークコイル52のインダ
クタンスとに応じて増減する。したがって、設計段階に
おいてチョークコイル52のインダクタンスを小さい値
に規定した場合、入出力電圧差が大きくなると、それに
伴って充電電流I11のピーク電流値が大きくなるため、
スイッチ素子51のオン期間を短くしなければならな
い。したがって、この場合には、充電電流の平均電流値
が小さくなるため、充電時間に長時間を要するという問
題が生じる。逆に、チョークコイル52のインダクタン
スを大きく規定した場合、入出力電圧差が大きいときで
あっても、充電電流I11のピーク電流値をある程度小さ
い値に制限することができる。しかし、この場合には、
チョークコイル52が大型化すると共に、入出力電圧差
が小さいときに充電電流の平均電流値が小さくなるた
め、充電時間に長時間を要するという問題が生じる。
【0006】さらに、一般的には、スイッチ素子51と
してFETが用いられており、このFETは、図13に
示すように、スイッチ素子51と、スイッチ素子51に
並列接続される寄生容量51aとで等価的に表される。
一方、転流ダイオード54にフライホイール電流IF11
が流れている状態では、転流ダイオード54の両端電圧
が1V程度にクランプされるため、寄生容量51aの両
端の電圧VS は、ほぼ入力電圧VINの電圧値まで充電さ
れている。したがって、転流ダイオード54にフライホ
イール電流IF11 が流れている状態でスイッチ素子51
がオン状態に制御された場合、寄生容量51aがスイッ
チ素子51で短絡されるため、寄生容量51aの充電エ
ネルギーがスイッチ素子51のスイッチングによって損
失される。このため、従来の充電装置41には、スイッ
チ素子51のスイッチング損失に起因して装置全体とし
ての変換効率が低下しているという問題点がある。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、変換効率の向上、発生ノイズの低減、
および装置の小型化を図り得る降圧型コンバータ、充電
装置、フォワード型スイッチング電源装置並びにスイッ
チング制御方法を提供することを主目的とする。また、
充電時間の短縮化を図り得る充電装置を提供することを
他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の降圧型コンバータは、スイッチ素子、チョ
ークコイル、蓄電手段、およびスイッチ素子のオン期間
にチョークコイルに蓄積された蓄積エネルギーを蓄電手
段に放出させる転流用素子を有する主回路と、スイッチ
素子のスイッチングを制御する制御回路とを備えた降圧
型コンバータにおいて、蓄積エネルギーの放出状態を検
出する検出手段を備え、制御回路は、検出手段の検出結
果に基づいて蓄積エネルギーの放出完了を判別した時お
よびその判別時から所定時間経過時のいずれかの時点で
スイッチ素子をオン状態に制御することを特徴とする。
【0009】この場合、スイッチ素子を流れる電流が所
定値に達したときに制御回路がスイッチ素子をオフ状態
に制御するのが好ましい。また、制御回路に対して、電
流が流れることによって発熱する装置内素子の温度に基
づいて所定値を可変させるのがさらに好ましい。
【0010】また、蓄電手段の蓄電電圧が所定電圧を超
えた状態では、所定値を可変するのが好ましい。さら
に、蓄電手段の蓄電電圧が所定電圧を超えた状態では、
蓄電電圧が所定電圧を超える以前のオン時間よりも短く
なるように、制御回路がスイッチ素子のオン時間を制御
することもできる。
【0011】加えて、チョークコイルがトランスの一次
巻線で構成され、検出手段がトランスの二次巻線の誘起
電圧に基づいて蓄積エネルギーの放出状態を検出するの
が好ましい。この場合、転流用素子を電界効果型トラン
ジスタで構成することができ、その電界効果型トランジ
スタを検出手段の検出信号によってスイッチング制御す
るのが好ましい。
【0012】また、蓄電手段が電気二重層コンデンサお
よびイオン電池のいずれかで構成されているのが望まし
く、電気二重層コンデンサと、電解コンデンサとを並列
接続して蓄電手段を構成するのがより望ましい。
【0013】さらに、制御回路は、スイッチ素子に等価
的に並列接続された容量性素子にチョークコイルによる
蓄積エネルギーの放出時において蓄積されている蓄積電
荷の一部または全部が放出された状態のときに、スイッ
チ素子をオン状態に制御することができる。この場合、
少なくとも容量性素子、チョークコイルおよび蓄電手段
による共振現象によって容量性素子の蓄積電荷の一部ま
たは全部が放出された状態のときに、スイッチ素子をオ
ン状態に制御するのが好ましい。また、蓄積エネルギー
の放出完了の時点からスイッチ素子をオン状態に制御す
るまでの時間を調整可能に制御回路を構成するのがより
好ましい。
【0014】また、共振現象における共振条件を調整可
能な調整手段を備えるのが好ましく、この調整手段とし
ては、そのインダクタンス値が可変制御可能でチョーク
コイルとして機能する可変インダクタ、およびスイッチ
素子に並列接続されるコンデンサの少なくとも1つ以上
で構成することができる。
【0015】また、容量性素子の両端間における共振電
圧の振幅値を調整可能な振幅値調整回路を備えることも
できる。この場合、振幅値調整回路としては、チョーク
コイルとして機能する直列接続された第1の巻線および
第2の巻線を有し第2の巻線を介して蓄積エネルギーを
放出するオートトランスを採用することができる。ま
た、振幅値調整回路として、チョークコイルとして機能
する第2の巻線、および第2の巻線に直列接続された第
1の巻線を有し第1および第2の巻線を介して蓄積エネ
ルギーを放出するオートトランスを採用することもでき
る。さらに、振幅値調整回路として、チョークコイルと
して機能する第1の巻線とその第1の巻線に磁気結合す
る第2の巻線とを有し第2の巻線を介して蓄積エネルギ
ーを放出する絶縁トランスを採用することもできる。
【0016】また、請求項1から20のいずれかに記載
の降圧型コンバータを備えて充電装置を構成することが
できる。この場合、主回路をN個(Nは自然数)備え
て、制御回路が、N個の主回路各々におけるスイッチ素
子のオンタイミングが互いに異なるように制御すること
ができる。この場合、制御回路がN個の主回路各々にお
けるスイッチ素子のオンタイミングをほぼ1/N周期ず
つシフトさせて制御するのが好ましい。
【0017】さらに、入力巻線および出力巻線を有する
トランスと、入力巻線に直列接続されると共に制御回路
によってスイッチ素子に同期してスイッチング制御され
るメインスイッチング素子と、出力巻線側に配設された
請求項1から10のいずれかに記載の降圧型コンバータ
における主回路と、スイッチ素子およびメインスイッチ
ング素子のスイッチングを制御する制御回路とを備える
ことで、フォワード型スイッチング電源装置が構成され
る。
【0018】また、請求項25記載のスイッチング制御
方法は、スイッチ素子をオン状態に制御することにより
チョークコイルを介して蓄電手段に電流を供給すると共
にチョークコイルにエネルギーを蓄積させ、スイッチ素
子をオフ状態に制御することによりチョークコイルの蓄
積エネルギーを転流用素子を介して蓄電素子に供給する
降圧型コンバータにおけるスイッチング制御方法におい
て、チョークコイルに蓄積されたエネルギーの放出状態
を判別し、蓄積されたエネルギーの放出完了判別時以降
にスイッチ素子をオン状態に制御することを特徴とす
る。
【0019】この場合、スイッチ素子を流れる電流が所
定値に達したときにスイッチ素子をオフ状態に制御する
のが好ましく、スイッチ素子に等価的に並列接続された
容量性素子にチョークコイルによる蓄積エネルギーの放
出時において蓄積されている蓄積電荷の一部または全部
が放出された状態のときにスイッチ素子をオン状態に制
御するのがさらに好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る降圧型コンバータ、充電装置、フォワード型ス
イッチング電源装置およびスイッチング制御方法の好適
な実施の形態について説明する。
【0021】最初に、本発明に係る降圧型コンバータの
動作原理について説明する。
【0022】図1に示すように、降圧型コンバータ1
は、主回路2を備え、この主回路2は、コンデンサ10
と、例えばFETで構成されたスイッチ素子12と、本
発明におけるチョークコイルに相当する一次巻線13a
および本発明における検出手段に相当する二次巻線13
bを有するトランス13と、本発明における転流用素子
に相当する転流ダイオード14と、本発明における蓄電
手段に相当するコンデンサCAとで構成されている。ま
た、降圧型コンバータ1は、主回路2内のスイッチ素子
12のオン/オフをスイッチング制御する制御回路15
を備えている。
【0023】スイッチ素子12は、制御回路15の制御
下で、スイッチング周波数制御方式およびPWM(Puls
e Width Modulation)制御方式の両制御方式に従ってオ
ン/オフ制御され、等価的には、寄生容量12aと、寄
生ダイオード12bとが並列接続されている。また、ス
イッチ素子12には、本発明における調整手段に相当す
るコンデンサ12cが並列接続されている。なお、以下
の説明において、理解を容易にするために、寄生ダイオ
ード12bの順方向電圧を0Vとみなすこととする。ト
ランス13は、スイッチ素子12がオン状態のオン期間
においては、電流I1 が一次巻線13aを流れることに
より、その巻始め側端子が巻き終わり側端子に対して正
電圧となる電圧VLBを二次巻線13bから出力し、スイ
ッチ素子12がオフ状態のオフ期間においては、フリー
ホイーリング電流IF が一次巻線13aを流れることに
より、その巻始め側端子が巻き終わり側端子に対して負
電圧となる電圧VLBを二次巻線13bから出力する。
【0024】一方、制御回路15は、トランス13の二
次巻線13bに誘起する電圧VLBを監視することによ
り、トランス13の蓄積エネルギーの放出完了を判別
し、その判別時から所定時間を経過した時点で、スイッ
チ素子12をオン状態に制御する。
【0025】次に、降圧型コンバータ1の動作につい
て、図2を参照して説明する。
【0026】この降圧型コンバータ1では、起動後の状
態では、まず、図2(a)に示すように、制御回路15
が、スイッチ素子12をオン状態に制御する。この際に
は、入力電圧VINに基づく電流I1 が、プラス入力端
子、スイッチ素子12、トランス13の一次巻線13
a、コンデンサCA、およびマイナス入力端子からなる
電流経路を流れ、これにより、コンデンサCAが充電さ
れると共にトランス13に励磁エネルギーが蓄積され
る。この場合、電流I1 は、同図(b)に示すように、
その電流値が時間の経過と共に徐々に増加する。また、
この期間では、トランス13の二次巻線13bの両端に
電圧VLBが誘起し、この電圧VLBは、同図(c)に示す
ように、二次巻線13bの巻始め側端子が巻き終わり側
端子に対して正電圧となる。
【0027】次いで、制御回路15が、スイッチ素子1
2をオフ状態に制御すると、トランス13に蓄積されて
いる励磁エネルギーに基づくフリーホイーリング電流I
F が、一次巻線13aの巻き終わり側端子、コンデンサ
CA、転流ダイオード14、および一次巻線13aの巻
き始め側端子からなる電流経路を流れる。この場合、フ
リーホイーリング電流IF は、図2(d)に示すよう
に、その電流値が時間の経過と共に徐々に低下する。同
時に、トランス13の二次巻線13bの両端に誘起する
電圧VLBは、同図(c)に示すように、二次巻線13b
の巻始め側端子が巻き終わり側端子に対して負電圧とな
る。また、この際には、スイッチ素子12の両端電圧
(電圧値V2 とする)は、入力電圧VINの電圧値(電圧
値V1 とする)とほぼ等しい状態を維持する。やがて、
トランス13の励磁エネルギーが放出し終わると、同図
(d)に示すように、フリーホイーリング電流IF が流
れなくなる。この際には、トランス13の二次巻線13
bの両端に誘起していた電圧VLBの電圧値が、同図
(c)に示すように、上昇し始める。
【0028】また、この際には、転流ダイオード14が
オフ状態になり、この状態では、スイッチ素子12の両
端電圧とコンデンサCAの両端の電圧(電圧値V3 とす
る)との加算値は、入力電圧VINの電圧値と比較して、
ほぼ電圧値V3 だけ高い電圧となる。したがって、マイ
ナス入力端子、コンデンサCA、トランス13の一次巻
線13a、寄生容量12aおよびコンデンサ12cの並
列回路、並びにプラス入力端子からなる電流経路を電流
I2 が流れる。この場合、電流I2 は、スイッチ素子1
2の両端電圧(電圧値V2 )とコンデンサCAの両端電
圧(電圧値V3)との加算値が、入力電圧VINの電圧値
V1 と等しくなるまで(つまり、電圧値V2 が電圧値
(V1 −V3 )と等しくなるまで)流れ続ける。したが
って、この際には、電圧VLBは、図2(c)に示すよう
に徐々に上昇する。一方、電圧値V2 が電圧値(V1 −
V3 )と等しくなった時点では、トランス13は、一次
巻線13aを流れていた電流I2 によって励磁されてい
るため、その励磁エネルギーがなくなるまで、電流I2
を継続して流れ続けさせる。なお、電流I2 が流れ続け
ている間において、寄生容量12aおよびコンデンサ1
2cの電荷が放出し終わったときには、電流I2 は、寄
生ダイオード12bを介してその電流経路内を流れるこ
とになる。一方、この励磁エネルギーが放出された時点
では、入力電圧VINの電圧値V1 が、スイッチ素子12
の両端電圧(電圧値V2 )とコンデンサCAの両端電圧
(電圧値V3 )との加算値よりも高い電圧になるため、
電流I2とは逆向きの電流経路で電流I3 が流れること
になる。
【0029】したがって、本発明における共振回路に相
当するこの電流経路内で、図2(e)に示すように、直
列共振現象が発生する。この場合、スイッチ素子12の
両端の電圧値V2 は、入力電圧VINの電圧値V1 から徐
々に低下し、0Vに達した以降の状態では、寄生ダイオ
ード12bによってクランプされて0Vに制限される。
なお、正確には、絶対値が寄生ダイオード12bの順方
向電圧(約1V)と等しいマイナス電圧に制限される。
また、電圧値V2 は、寄生ダイオード12bによって電
圧制限されないとした場合には、直列共振が始まってか
ら直列共振における周期Tの1/2の時間が経過した時
点で、最も低下する。なお、寄生ダイオード12bによ
って電圧制限されないとした場合、電圧値V2 は、下記
の式が成立するのを条件として、0V以下となり、電
圧値V3 の2倍の電圧と電圧値V1 とが等しいときに、
電圧値V2 の最低値が0Vとなる。また、直列共振の周
期Tは、コンデンサ10,CAの容量が寄生容量12a
およびコンデンサ12cの容量と比較して十分に大きい
ため、寄生容量12aおよびコンデンサ12cの並列容
量と、トランス13における一次巻線13aのインダク
タンス値とで決定される。 2・V3 ≧V1 ・・・・・式
【0030】このため、この降圧型コンバータ1では、
制御回路15は、電圧VLBの上昇を判別した時から例え
ば直列共振の1/2周期が経過した時点で、スイッチ素
子12をオン状態に制御する。これは、スイッチ素子1
2の両端の電圧(電圧値V2)がほぼ0Vの状態(つま
り、寄生容量12aおよびコンデンサ12cの蓄積電荷
が放出された状態)のため、いわゆる0ボルトスイッチ
が行われることを意味する。なお、本明細書では、寄生
容量12aおよびコンデンサ12cにおける蓄積電荷の
一部または全部が放出された状態でスイッチ素子12を
オン状態またはオフ状態に制御する方式を総称して「0
ボルトスイッチ」という。また、スイッチ素子12がオ
ン状態に制御される過渡的状態におけるスイッチ素子1
2自身による半導体損失は、その電流経路内に存在する
トランス13の一次巻線13aによって電流がほぼ0A
に制限されるため、殆ど無視することができる。逆に、
スイッチ素子12のオフ時には、スイッチ素子12の両
端に並列接続されている寄生容量12aおよびコンデン
サ12cに電流が流れて充電されるため、スイッチ素子
12には極めて僅かな電流I1 しか流れない。したがっ
て、この際にも0ボルトスイッチが行われる。このた
め、コンデンサ12cは、スイッチ素子12がオフ状態
に制御される際の0ボルトスイッチの達成に貢献する。
この場合、寄生容量12aおよびコンデンサ12cに蓄
積された電荷は、直列共振によってコンデンサ10に回
生される。このため、その電荷の蓄積自体に起因する電
力損失は極めて僅かなものとなる。このように、スイッ
チ素子12をオン/オフ制御する際のスイッチング損失
の低下を防止することができるため、降圧型コンバータ
1の変換効率を格段に向上させることができる。
【0031】なお、降圧型コンバータ1の設計仕様によ
っては、上記式を満たすことができずに、スイッチ素
子12の両端電圧(電圧値V2 )が0Vに達しない状態
でスイッチ素子12をオン状態に制御する場合もあり得
る。しかし、そのような場合であっても、電圧値V2 が
入力電圧VINの電圧値V1 と等しい状態でオン状態に制
御される従来方式と比較して、装置の変換効率を十分に
向上させることができる。以後、制御回路15が、上記
の処理を繰り返すことにより、電流I1 とフライホイー
ル電流IF との合成電流としての電流IC1によってコン
デンサCAが電圧値V3 に充電され、この両端電圧が出
力電圧VO として負荷に供給される。
【0032】一方、制御回路15に内蔵の半導体には、
固有の遅延時間が存在する。このため、その遅延時間が
直列共振の1/2周期よりも長い場合、確実なる0ボル
トスイッチが困難となる。このため、コンデンサ12c
の容量値およびトランス13の一次巻線13aのインダ
クタンス値の一方または双方を、その遅延時間を考慮し
た値に規定することにより、直列共振の周期Tを自在に
変えることができ、これにより、0ボルトスイッチの確
実化が可能となる。この場合、一次巻線13aのインダ
クタンス値を可変する方法については、出願人が既に提
案している可変誘導性素子をトランス13に採用するこ
とで確実かつ容易に、しかも無段階で連続的に可変する
ことができる(特願平7−303757号参照)。ま
た、トランス13が蓄積エネルギーの放出を完了した時
点からスイッチ素子12をオン状態に制御するまでの時
間を調整する遅延回路を制御回路15に内蔵させること
もでき、この場合にも、スイッチ素子12の両端電圧
(電圧値V2 )が0Vの状態の時点でスイッチ素子12
をオン状態に制御することもできる。
【0033】以上のように、この降圧型コンバータ1に
よれば、スイッチ素子12を0ボルトスイッチさせるこ
とにより、装置の変換効率を格段に向上させることがで
きる。具体的には、発明者の実験によれば、数KWの出
力電力を生成する降圧型コンバータの場合、98%の超
高効率を達成できたのが確認されている。また、スイッ
チ素子12がオン状態に制御される際には、転流ダイオ
ード14が完全にオフ状態のため、短絡電流の発生を防
止することもでき、これにより、短絡電流に起因するノ
イズの発生も防止することができる。なお、上記構成に
おいて、転流ダイオード14に代えて、FETなどのス
イッチ素子を採用することもできる。
【0034】一方、設計仕様によって上記式を満たさ
ない場合であっても、スイッチ素子12を0ボルトスイ
ッチさせることも可能であり、かかる場合に好適に用い
られる降圧型コンバータ1Aの構成および動作につい
て、図3を参照して説明する。なお、以下、降圧型コン
バータ1の構成要素と機能が同じ構成要素については、
同一の符号を付して重複した説明を省略し、同一の動作
についても重複した説明を省略する。
【0035】この降圧型コンバータ1Aの主回路2a
は、降圧型コンバータ1の主回路2とは異なり、本発明
における振幅値調整回路に相当するトランス16を備え
ている。このトランス16は、その接続点に中間タップ
が形成されると共に直列接続された第1巻線16aおよ
び第2巻線16bと、第1巻線16aおよび第2巻線1
6bに磁気結合する第3巻線16cとを備え、第1巻線
16aおよび第2巻線16bがオートトランスとして機
能する。この場合、第1巻線16aおよび第2巻線16
bは、巻数N1および巻数N2でそれぞれ巻き回され、
両者が相まって降圧型コンバータ1におけるトランス1
3の一次巻線13aと同一機能を有している。なお、第
1巻線16aおよび第2巻線16bは、それぞれ請求項
18記載の発明における第1の巻線および第2の巻線を
構成する。また、第3巻線16cは、電圧VLBを検出す
るための巻線であって、降圧型コンバータ1における二
次巻線13bと同一の機能を有する。
【0036】この降圧型コンバータ1Aでは、スイッチ
素子12のオン状態制御時には、電流I1 が第1巻線1
6aおよび第2巻線16bの直列回路を流れることによ
り、トランス16は、励磁されてエネルギーを蓄積す
る。一方、スイッチ素子12がオフ状態に制御された際
には、トランス16の蓄積エネルギーに基づくフライホ
イール電流IF が、第2巻線16bの巻き終わり側端
子、コンデンサCA、転流ダイオード14、および第2
巻線16bの巻始め側端子からなる電流経路を流れる。
この際には、第1巻線16aの両端に、下記の式で表
される電圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり
側端子が巻始め側端子に対して正電圧となる。 Va=N1 ・V3 /N2 ・・・・式
【0037】この際には、寄生容量12aおよびコンデ
ンサ12cの両端電圧としての電圧値V2 は、電圧Va
との加算値が電圧値V1 と等しいため、電圧値V1 より
も電圧Va分高い電圧値となる。このため、直列共振時
における共振電圧波形の振幅値は、降圧型コンバータ1
における共振電圧波形の振幅値よりも電圧Va分大きく
なる。したがって、直列共振時において電圧値V2 が0
V以下となるための条件は、図2(e)において、トラ
ンス16における蓄積エネルギーの放出完了時点での電
圧値V2 (V1 +Va)が電圧値(V1 −V3 )の2倍
の電圧よりも高い電圧であることが条件とされるため、
下記の式で表される。 (2+N1/N2)・V3 ≧V1 ・・・・・式
【0038】上記式によれば、入力電圧VINの電圧値
V1 が出力電圧VO の電圧値V3 よりも2倍以上高い電
圧となる設計仕様の場合であっても、巻数N1,N2を
適宜規定することにより、直列共振時におけるスイッチ
素子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V以下に低下さ
せることができる。つまり、この場合、0ボルトスイッ
チが可能なことを意味する。
【0039】次に、オートトランス型のトランス16に
代えて絶縁型のトランスを用いた降圧型コンバータ1B
の構成および動作について説明する。
【0040】図4に示すように、降圧型コンバータ1B
の主回路2bは、巻数(N1+N2)の第1巻線17a
と、巻数N2の第2巻線17bと、トランス13の二次
巻線13bと同一機能を有する第3巻線17cとが巻き
回されたトランス17を備えている。この場合、第1巻
線17aおよび第2巻線17bは、それぞれ請求項20
記載の発明における第1の巻線および第2の巻線を構成
する。
【0041】この降圧型コンバータ1Bでは、降圧型コ
ンバータ1Aと同様にして、スイッチ素子12がオフ状
態に制御された際には、トランス17の蓄積エネルギー
に基づくフライホイール電流IF が、第2巻線17bの
巻き終わり側端子、コンデンサCA、転流ダイオード1
4、および第2巻線17bの巻始め側端子からなる電流
経路を流れる。この際には、第1巻線17aの両端に、
上記式で表される電圧Vaが発生し、この電圧Va
も、巻き終わり側端子が巻始め側端子に対して正電圧と
なる。このため、この降圧型コンバータ1Bにおいて
も、降圧型コンバータ1Aと同様にして、直列共振時に
おいて電圧値V2 が0V以下となるための条件は、上記
式で表される。したがって、この構成によっても、0
ボルトスイッチが可能となる。
【0042】なお、上記したように、寄生容量12aお
よびコンデンサ12cに蓄積された電荷は直列共振時に
コンデンサ10に回生されるため、その電荷の蓄積自体
による電力損失は僅かではある。しかし、電圧値V2 が
必要以上に大きい場合には、その僅かな電力損失が超高
効率化を達成するための妨げとなる。このように電圧値
V2 が必要以上に大きくなるケースは、入力電圧VINの
電圧値V1 が出力電圧VO の電圧値V3 に近づいた場合
に生じる。特に充電装置では、むしろその必要性が多
く、例えば、入力電圧VINが5Vで出力電圧VO が3.
3Vという設計仕様のように、入力電圧VINの電圧値V
1 が出力電圧VO の電圧値V3 の2倍以内となるケース
がある。このため、このような場合には、図5,6に示
す構成を採用することで、電圧値V2 を任意の電圧値に
低下させることができる。なお、両図においては、以下
の説明に必要な構成のみを図示する。
【0043】図5に示すように、降圧型コンバータ1C
は、トランス16の第1巻線16aについての接続が降
圧型コンバータ1Aとは異なっている。具体的には、第
1巻線16aおよび第2巻線16bの接続点としての中
間タップにスイッチ素子12の一端が接続され、かつ第
1巻線16aの巻始め側端子に転流ダイオード14のカ
ソードが接続されている。この場合、第1巻線16aお
よび第2巻線16bは、それぞれ請求項19記載の発明
における第1の巻線および第2の巻線を構成する。
【0044】この降圧型コンバータ1Cでは、スイッチ
素子12がオン状態のときには、電流I1 がトランス1
6の第2巻線16bを流れる。一方、スイッチ素子12
がオフ状態のときには、フライホイール電流IF が第1
巻線16aおよび第2巻線16bを流れる。そして、そ
の際には、第1巻線16aの両端には、下記の式で表
される電圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり
側端子が巻始め側端子に対して正電圧となる。 Va=N1 ・V3 /(N1 +N2 )・・式
【0045】したがって、この際には、スイッチ素子1
2の両端電圧としての電圧値V2 は、電圧Vaとの加算
値が電圧値V1 と等しいため、電圧値V1 よりも電圧V
a分低い電圧値となる。このため、直列共振時における
共振電圧波形の振幅値は、降圧型コンバータ1における
共振電圧波形の振幅値よりも電圧Va分小さくなる。し
たがって、直列共振時において電圧値V2 が0V以下と
なるための条件は、図2(e)において、トランス16
における蓄積エネルギーの放出完了時点での電圧値V2
(V1 −Va)が電圧値(V1 −V3 )の2倍の電圧よ
りも高い電圧であることが条件とされるため、下記の
式で表される。 (2−N1/(N1 +N2))・V3 ≧V1 ・・・式
【0046】上記式によれば、巻数N1,N2を適宜
規定することにより、直列共振時における共振電圧波形
の振幅値を必要以上に大きくすることなく、スイッチ素
子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V以下に低下させ
ることができる。
【0047】また、図6に示す降圧型コンバータ1D
は、トランス17の第1巻線17aおよび第2巻線17
bについての接続が降圧型コンバータ1Bとは異なって
いる。具体的には、第2巻線17bがスイッチ素子12
の一端とコンデンサCAのプラス側端子の間に接続さ
れ、第1巻線17aが転流ダイオード14のカソードと
コンデンサCAのプラス側端子との間に接続されてい
る。この場合、第1巻線17aおよび第2巻線17b
は、それぞれ請求項20記載の発明における第2の巻線
および第1の巻線を構成する。この降圧型コンバータ1
Dでは、スイッチ素子12がオン状態のときには、電流
I1 がトランス17の第2巻線17bを流れる。一方、
スイッチ素子12がオフ状態のときには、フライホイー
ル電流IF が第1巻線17aを流れる。そして、その際
には、第2巻線17bの両端には、上記式で表される
電圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり側端子
が巻始め側端子に対して正電圧となる。したがって、降
圧型コンバータ1Cと同様にして、直列共振時における
共振電圧波形の振幅値を必要以上に大きくすることな
く、スイッチ素子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V
以下に低下させることができる。
【0048】次に、本発明に係る降圧型コンバータを充
電装置に適用した実施の形態について、図7,8を参照
して説明する。
【0049】図7に示すように、充電装置1Eは、例え
ば、リチウムイオン電池や、電気二重層コンデンサなど
の端子間電圧が大幅に変動するコンデンサCAを充電す
るのに適しており、全体として降圧チョッパー型回路で
構成されている。具体的には、充電装置1Eは、主回路
2cを備え、この主回路2cは、スイッチ素子12を流
れる電流検出手段として機能するカレントトランス11
と、例えばFETやトランジスタで構成されたスイッチ
素子12と、トランス13と、転流ダイオード14とで
構成されている。また、充電装置1Eは、制御回路15
を備え、この制御回路15には、例えばスイッチ素子1
2の温度を検出する温度センサ18が接続されている。
【0050】カレントトランス11は、一次巻線11a
および二次巻線11bを備え、一次巻線11aを電流I
1 が流れる際に、その電流I1 に比例する電流を二次巻
線11bから出力する。一方、制御回路15は、カレン
トトランス11の二次巻線11bの両端に接続される負
荷回路を内蔵しており、その負荷回路に発生する電圧に
基づいて電流I1 の電流値を監視し、電流I1 が予め規
定された基準電流値IR に達したときにスイッチ素子1
2をオフ状態に制御する。また、制御回路15は、トラ
ンス13の二次巻線13bに誘起する電圧VLBを監視す
ることにより、トランス13から出力されるフリーホイ
ーリング電流IF によるコンデンサCAに対する充電電
流の供給停止状態(つまり、トランス13の蓄積エネル
ギーの放出)を検出し、その際には、制御回路15は、
スイッチ素子12をオン状態に制御する。さらに、制御
回路15は、出力電圧VO の電圧値を監視し、所定電圧
に達したときに、コンデンサCAに供給する電流IC1の
平均電流値を低下させる。
【0051】次に、充電装置1Eの動作について、図8
を参照して説明する。
【0052】この充電装置1Eでは、充電開始時には、
まず、図8(a)に示すように、制御回路15がスイッ
チ素子12をオン状態に制御する。この際には、入力電
圧VINに基づく電流I1 が、プラス入力端子、カレント
トランス11の一次巻線11a、スイッチ素子12、ト
ランス13の一次巻線13a、コンデンサCA、および
マイナス入力端子からなる電流経路を流れ、これによ
り、コンデンサCAが充電されると共にトランス13に
励磁エネルギーが蓄積される。この場合、電流I1 は、
同図(b)に示すように、その電流値が時間の経過と共
に徐々に増加する。また、この期間では、トランス13
の二次巻線13bの両端に電圧VLBが誘起し、この電圧
VLBは、同図(c)に示すように、二次巻線13bの巻
始め側端子が巻き終わり側端子に対して正電圧となる。
また、この期間では、制御回路15は、内蔵の負荷回路
の両端電圧(つまり、二次巻線11bの両端電圧)を監
視し、電流I1 の電流値が同図(b)に示す基準電流値
IR に達するまでスイッチ素子12をオン状態に維持す
る。続いて、制御回路15は、電流I1 の電流値が基準
電流値IR に達したと判別した時点(または、超えたと
判別した時点)で、スイッチ素子12をオフ状態に制御
する。
【0053】スイッチ素子12がオフ状態に制御される
と、トランス13に蓄積されている励磁エネルギーに基
づくフリーホイーリング電流IF が、一次巻線13aの
巻き終わり側端子、コンデンサCA、転流ダイオード1
4、および一次巻線13aの巻き始め側端子からなる電
流経路を流れる。この場合、フリーホイーリング電流I
F は、図8(d)に示すように、その電流値が時間の経
過と共に徐々に低下する。同時に、トランス13の二次
巻線13bの両端に誘起する電圧VLBは、同図(c)に
示すように、二次巻線13bの巻始め側端子が巻き終わ
り側端子に対して負電圧となる。やがて、トランス13
の励磁エネルギーが放出し終わると、同図(d)に示す
ように、フリーホイーリング電流IF が流れなくなる。
この際には、トランス13の二次巻線13bの両端に誘
起していた電圧VLBの電圧値が、同図(c)に示すよう
に、急上昇する。
【0054】この際には、制御回路15は、電圧VLBの
急上昇を検出した時点で、図8(a)に示すように、ス
イッチ素子12をオン状態に制御する。この際には、転
流ダイオード14がオン状態からオフ状態に完全に移行
しているため、転流ダイオード14を介して入力電圧V
INが短絡することに起因する短絡電流の発生が阻止さ
れ、これにより、損失を防止して変換効率を向上するこ
とができると共にノイズの発生も防止することができ
る。なお、電流I1 の平均電流値を極力大きくするとい
う観点からは、電圧VLBの急上昇を検出した時点で速や
かにスイッチ素子12をオン状態に制御するのが好まし
く、環境条件の変化などを考慮して転流ダイオード14
に短絡電流が流れるのを確実に防止するという観点から
は、転流ダイオード14の逆回復時間よりも若干長目の
時間が経過した時点でスイッチ素子12をオン状態に制
御するのが好ましい。
【0055】以後、制御回路15が、上記の処理を繰り
返すことにより、図8(e)に示すように、電流I1 と
フリーホイーリング電流IF とが合成された電流IC1に
よってコンデンサCAが充電される。この場合、スイッ
チ素子12のオン期間とオフ期間とがほぼ連続している
ため、電流IC1の平均電流値IA は、スイッチ素子12
のスイッチング周期やディーティー比に影響されること
なく、同図(e)に示すように、常に基準電流値IR の
ほぼ1/2の電流値となる。
【0056】なお、制御回路15によるスイッチ素子1
2に対するオン/オフスイッチングの周期は、電流I1
の電流値が基準電流値IR に達するまでの時間が入力電
圧VINと出力電圧VO との入出力電圧差に応じて変化す
るため、入出力電圧差が大きいときには、短い時間とな
り、逆に、入出力電圧差が小さいときには、長い時間と
なる。また、スイッチ素子12のオン/オフスイッチン
グの周期に対するオン期間のディーティー比は、出力電
圧VO が高いときほどトランス13が励磁エネルギーを
早く放出するため、出力電圧VO の電圧値が高いときほ
ど小さくなり、逆に、出力電圧VO の電圧値が低いとき
ほど大きくなる。このため、スイッチ素子12は、制御
回路15によって周波数制御方式およびPWM制御方式
の両制御方式による自励発振方式でオン/オフ制御され
ることになる。したがって、周波数固定のPWM制御方
式などと比較して、コンデンサCAに供給する電流IC1
の供給休止期間が生じないため、充電時間を短縮するこ
とができる。
【0057】一方、充電が進行すると、コンデンサCA
が満充電状態に近づくため、出力電圧VO の電圧値が上
昇する。この場合、出力電圧VO がコンデンサCAの定
格充電電圧を超えると、過充電状態になるため、コンデ
ンサCAの破損や短寿命化を招くおそれがある。このた
め、制御回路15は、出力電圧VO の電圧値を監視し、
出力電圧VO がコンデンサCAの定格充電電圧(本発明
における所定電圧に相当する)に達したとき(または、
超えたとき)には、電流IC1の平均電流値を小さくする
ように、スイッチ素子12のオン/オフ制御を実行す
る。具体的には、2通りの制御方法があり、1つ目の制
御方法として、制御回路15は、スイッチ素子12のオ
ン時間を、出力電圧VO がコンデンサCAの定格充電電
圧に達する以前のオン時間よりも短くなるように制御す
る。また、2つ目の制御方法として、制御回路15は、
実質的には、1つ目の制御方法とほぼ等価の方式である
が、基準電流値IR の電流値を小さく可変し、その可変
後の基準電流値IR に達した時点でスイッチ素子12を
オフ状態に制御する。これらの制御方式を採用すること
により、電流I1 のピーク電流値が低下する。この場
合、電流IC1の平均電流は、そのピーク電流値の低下に
連動して低下し、電流I1 のピーク電流値のほぼ1/2
の電流値に自動的に維持される。さらに、制御回路15
は、温度センサ18のセンサ信号に基づいて、スイッチ
素子12の温度が定格温度まで達したと判別したときに
は、電流I1 の電流値が基準電流値IR よりも小さい電
流値に達した時点でスイッチ素子12をオフ状態に制御
する。これにより、電流IC1の平均電流が減少するた
め、スイッチ素子12の温度上昇による破壊を防止する
ことができる。
【0058】以上のように、この充電装置1Eによれ
ば、電流I1 の電流値が基準電流値IR に達したときに
自動的にスイッチ素子12がオフ状態に制御されるた
め、入力電圧VINと出力電圧VO との入出力電圧差が大
きくなったとしても、電流I1 のピーク電流値が基準電
流値IR に自動的に制限されることになる。したがっ
て、スイッチ素子12に大電流の電流I1 が流れること
を防止することができ、これにより、スイッチ素子12
の電流破壊を確実に防止することができる。また、電流
I1 の変化分が大きくなるため、トランス13の一次巻
線13aのインダクタンスを小さい値に規定することが
できるため、小型のトランス13を用いることができる
結果、充電装置1Eの小型化を図ることができる。
【0059】なお、図7に示すように、直列共振の周期
に対する影響を排除することが可能な大容量のコンデン
サ10(または電池や定電圧源など)を入力電圧VINの
入力側に配設することにより、降圧型コンバータ1と同
様にして、スイッチ素子12を0ボルトスイッチ方式で
オン状態に制御することもできる。この場合、直列共振
の周期は、カレントトランス11の一次巻線11aのイ
ンダクタンス、スイッチ素子12に等価的に並列接続さ
れる容量、およびトランス13の一次巻線13aのイン
ダクタンスで決定される。
【0060】次に、図9を参照して、他の実施形態に係
る充電装置1Fの構成および動作について説明する。な
お、充電装置1Eと同一の構成要素については同一の符
号を付して重複した説明を省略し、主として充電装置1
Eとは異なる構成および動作について説明する。
【0061】同図に示すように、充電装置1Fは、充電
装置1Eにおける主回路2cに加えて、カレントトラン
ス21、スイッチ素子22、トランス23および転流ダ
イオード24からなる主回路2dを備えると共に両主回
路2c,2d内の各スイッチ素子12,22のオン/オ
フを制御する制御回路25を備えて構成されている。な
お、主回路2dの各構成要素は主回路2cの対応する各
構成要素と同一に構成されている。
【0062】この充電装置1Fでは、制御回路25が、
スイッチ素子12,22に対して、オンタイミングが互
いに異なるようにオン/オフ制御する。具体的には、制
御回路25は、スイッチ素子12をオン状態に制御した
後、そのオン/オフスイッチングのほぼ1/2周期を経
過した時点でスイッチ素子22をオン状態に制御する。
したがって、両主回路2c,2dによってコンデンサC
Aに供給される充電電流IC は、主回路2cによって供
給される電流IC1と、主回路2dによって供給される充
電電流IC2との合成電流となる。この場合、図10に示
すように、両電流IC1,IC2のピーク電流値を共に基準
電流値IR に制限すれば、充電電流ICの平均電流値IA
は、基準電流値IR と等しくなる。したがって、充電
電流ICの平均電流値IA を大きくすることができるた
め、充電電流IC のピーク電流値を大きくすることな
く、充電時間を短縮することができる。また、この充電
装置1Fでは、両電流IC1,IC2の電流位相がほぼ18
0度移相されているため、充電電流IC に含まれる出力
リップルが低減される。なお、必ずしも充電装置1Fの
ように180度移相しなくてもよく、両スイッチ素子1
2,22のオンタイミングが互いに異なるように制御す
ればよい。ただし、主回路をN個配設した場合、そのN
個の主回路における各スイッチ素子のオンタイミングを
1/N周期ずつ移相させることにより、充電電流IC に
含まれる出力リップルを最も低減することができる。
【0063】次に、次に本発明に係る降圧型コンバータ
をフォワード型のスイッチング電源装置に適用した実施
の形態について、図11を参照して説明する。
【0064】同図に示すように、電源装置1Gは、トラ
ンス31を備え、トランス31の一次巻線31aには、
カレントトランス11の一次巻線11aと、本発明にお
けるメインスイッチング素子に相当するスイッチ素子3
2とが直列接続されている。また、電源装置1Gは、制
御回路15,25と同じ機能を少なくとも有する制御回
路35を備えている。一方、トランス31の二次巻線3
1b側には、本発明における降圧型コンバータに相当す
る主回路2eが配設されている。この場合、主回路2e
は、スイッチ素子12と、トランス33の一次巻線33
aと、コンデンサCAと、本発明における転流用素子に
相当するFET34を備えて構成されている。
【0065】トランス33は、2つの二次巻線33b,
33cを備え、二次巻線33bは、降圧型コンバータ1
におけるトランス13の二次巻線13bと同一機能を有
し、制御回路35に接続されている。一方、二次巻線3
3cの巻始め側端子はアース電位に接続され、巻き終わ
り側端子は、FET34のゲートに接続されている。こ
のため、この電源装置1Gでは、二次巻線33cの誘起
電圧でFET34のオン/オフを直接的に制御すること
ができるため、極めて簡易に構成することができる。さ
らに、コンデンサCAは、直列接続された複数の電気二
重層型のコンデンサC1〜C4と、高周波損失の少ない
電解コンデンサC5との並列接続回路で構成されてい
る。
【0066】この電源装置1Gでは、起動後、まず、制
御回路35が、スイッチ素子32,12を同期してオン
状態に制御する。これにより、入力電圧VINに基づく電
流I1Aが、プラス入力端子、カレントトランス11の一
次巻線11a、トランス31の一次巻線31a、スイッ
チ素子32およびマイナス入力端子からなる電流経路を
流れ、これにより、トランス31の二次巻線31bに電
圧が誘起する。この際には、その誘起電圧に基づく電流
I1 が、二次巻線31bの巻始め側端子、スイッチ素子
12、トランス33の一次巻線33a、コンデンサC
A、および二次巻線31bの巻き終わり側端子からなる
電流経路を流れ、これによりコンデンサCAが充電され
ると共にトランス33に励磁エネルギーが蓄積される。
この期間では、トランス33の二次巻線33cの両端に
電圧VLBが誘起し、この電圧VLBは、二次巻線33cの
巻終わり側端子が巻き始め側端子に対して負電圧とな
る。したがって、FET34は、オフ状態を維持する。
また、この期間では、制御回路35は、内蔵の負荷回路
の両端電圧(つまり、カレントトランス11における二
次巻線11bの両端電圧)を監視し、電流I1Aの電流値
が基準電流値IR に達するまでスイッチ素子32,12
をオン状態に維持する。続いて、制御回路35は、電流
I1Aの電流値が基準電流値IR に達したと判別した(ま
たは、超えたと判別した)時点で、スイッチ素子32,
12をオフ状態に制御する。
【0067】スイッチ素子32,12がオフ状態に制御
されると、トランス33に蓄積されている励磁エネルギ
ーに基づくフリーホイーリング電流IF が放出される。
この際には、トランス33の二次巻線33cの両端に誘
起する電圧VLBは、二次巻線33cの巻始め側端子が巻
き終わり側端子に対して負電圧となるため、FET34
が自動的にオン状態に制御される。このため、フライホ
イール電流IF が、一次巻線33aの巻き終わり側端
子、コンデンサCA、FET34、および一次巻線33
aの巻き始め側端子からなる電流経路を流れる。やが
て、トランス33の励磁エネルギーが放出し終わると、
フリーホイーリング電流IF が流れなくなり、この際に
は、トランス33の二次巻線33b,33cの両端に誘
起していた電圧VLBの電圧値が急上昇し、FET34が
オフ状態に制御される。
【0068】この際には、制御回路35は、電圧VLBの
急上昇を検出した時点で、スイッチ素子32,12をオ
ン状態に制御する。この際にも、FET34がオン状態
からオフ状態に完全に移行しているため、FET34を
介してトランス31における二次巻線31bの誘起電圧
が短絡することに起因する短絡電流の発生が阻止され、
これにより、損失を防止して変換効率を向上することが
できると共にノイズの発生を防止することもできる。
【0069】以後、制御回路35が、上記の処理を繰り
返すことにより、電流I1 とフリーホイーリング電流I
F とが合成された充電電流によってコンデンサCAが充
電される。この場合、コンデンサCAが、高周波特性の
よい電解コンデンサC5を備えて構成されているため、
急激な過負荷状態への変動の際には、電解コンデンサC
5から出力電流を瞬時に供給することができる。また、
脈流を入力電圧VINとする場合、脈流の谷間の期間では
主回路2eによる電力生成が困難となる。しかし、この
期間において、大容量の電気二重層型のコンデンサC1
〜C4から出力電圧VO を出力させることにより、その
谷間の期間においても、出力電圧VO を安定して負荷に
供給することができる。このため、トランス31の一次
巻線31a側の一次回路をコンデンサレス回路で構成す
ることができ、この構成を採用した場合には、入力力率
を大幅に向上させることができる。さらに、コンデンサ
CAが大容量の蓄電が可能な電気二重層コンデンサC1
〜C4を備えて構成されているため、通常状態では、負
荷に対して安定して大電流を供給することができる。
【0070】以上のように、この電源装置1Gによれ
ば、FET34がオフ状態に制御された後にスイッチ素
子32,12がオン状態に制御されるため、変換効率を
向上させることができると共にノイズの発生を防止する
ことができる。また、トランス33における二次巻線3
3cの誘起電圧でFET34のオン/オフを制御するこ
とにより、FET34のスイッチング制御回路を極めて
簡易に構成することができる。また、出願人が既に提案
している充電技術(特願平11−306244号)を適
用することもできる。この場合、トランス33に複数の
二次巻線を設け、各二次巻線から放出されるフライホイ
ール電流IF を各コンデンサC1〜C4に別々に供給す
ることで、電気エネルギーを各コンデンサC1〜C4に
最も効率よく蓄電させることができる。
【0071】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に限定されず、その構成を適宜変更することができ
る。例えば、降圧型コンバータ1では、本発明における
チョークコイルの蓄積エネルギー放出完了を検出するた
めに、トランス13の二次巻線13bに誘起する電圧V
LBを監視しているが、これに限らず、転流ダイオード1
4(電源装置1GにおいてはFET34)を流れるフリ
ーホイーリング電流IFを監視する構成を採用すること
もできる。この場合、例えば、転流ダイオード14のカ
ソード、およびトランス13における一次巻線13aの
巻始め側端子間にカレントトランスを配設すればよく、
この際には、トランス13に代えてチョークコイルを用
いることができる。ただし、本発明における検出手段と
してトランス13を採用する構成の場合、トランス13
に二次巻線13bを追加するだけでよいため、カレント
トランスを別途用いる構成と比較して、コストの上昇を
抑えることができる。また、充電装置1E,1Fでは、
出力電圧VO を平滑するためのコンデンサを用いない構
成を採用したが、平滑用コンデンサを配設してもよい。
さらに、本発明の実施の形態に係る充電装置1E,1F
では、電気二重層コンデンサやイオン電池を充電する例
について説明したが、これに限らず、他の種類のコンデ
ンサおよび電池などを充電することができるのは勿論で
ある。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る降圧型コン
バータによれば、制御回路が検出手段の検出結果に基づ
いて蓄積エネルギーの放出完了を判別した時およびその
判別時から所定時間経過時のいずれかの時点でスイッチ
素子をオン状態に制御することにより、装置の変換効率
の向上、発生ノイズの低減、および装置の小型化を図る
ことができる。また、制御回路が、スイッチ素子を流れ
る電流が所定値に達したときにスイッチ素子をオフ状態
に制御することにより、蓄電手段に適正な電流を供給す
ることができる。さらに、制御回路が、装置内素子の温
度に基づいて所定値を可変することにより、温度上昇に
起因する装置内素子の破損を防止することができる。
【0073】また、制御回路が、蓄電手段の蓄電電圧が
所定電圧を超えた状態では、所定値を可変したり、蓄電
手段の蓄電電圧が所定電圧を超えた状態では、蓄電電圧
が所定電圧を超える以前のオン時間よりも短くなるよう
に、スイッチ素子のオン時間を制御したりすることによ
り、蓄電手段の過充電を防止することができ、これによ
り、蓄電手段の破損や短寿命化を防止することができ
る。
【0074】さらに、チョークコイルをトランスの一次
巻線で構成し、検出手段が、トランスの二次巻線の誘起
電圧に基づいて蓄積エネルギーの放出状態を検出するこ
とにより、簡易な構成でありながら蓄積エネルギーの放
出状態を確実に検出することができる。この場合、検出
手段をトランスの第2の巻線で構成したことにより、カ
レントトランスなどを用いる構成と比較して、装置のコ
ストを抑えることができる。
【0075】また、転流用素子として電界効果型トラン
ジスタで構成することによりスイッチング損失を極力小
さくすることができる。また、電界効果型トランジスタ
を検出手段の検出結果としての検出信号によってスイッ
チング制御することで、極めて簡易に構成することがで
きると共に確実にスイッチング制御することができる。
【0076】さらに、大容量の蓄電が可能な電気二重層
コンデンサおよびイオン電池のいずれかで蓄電手段を構
成することにより、一次回路をコンデンサレス回路で構
成することができ、これにより、入力力率を大幅に向上
させることができると共に、負荷に対して安定して大電
流を供給することができる。
【0077】一方、電気二重層コンデンサと、高周波特
性のよい電解コンデンサとを並列接続して蓄電手段を構
成した場合、急激な過負荷状態への変動の際に、電解コ
ンデンサから出力電流を確実かつ瞬時に供給することが
できる。
【0078】また、制御回路が、スイッチ素子に等価的
に並列接続された容量性素子にチョークコイルによる蓄
積エネルギーの放出時において蓄積されている蓄積電荷
の一部または全部が放出された状態のときに、スイッチ
素子をオン状態に制御することにより、0ボルトスイッ
チを実現することができ、これにより、変換効率を格段
に向上させることができる。この場合、制御回路が、少
なくとも容量性素子、チョークコイルおよび蓄電手段に
よる共振現象によって容量性素子の蓄積電荷の一部また
は全部が放出された状態のときに、スイッチ素子をオン
状態に制御するのが好ましい。
【0079】また、蓄積エネルギーの放出完了の時点か
らスイッチ素子をオン状態に制御するまでの時間を調整
可能に制御回路を構成したり、共振現象における共振条
件を調整可能な調整手段を備えたりすることにより、確
実に0ボルトスイッチを行うことができ、これにより、
装置の変換効率を格段に向上させることができる。さら
に、そのインダクタンス値が可変制御可能でチョークコ
イルとして機能する可変インダクタで調整手段を構成す
ることにより、無段階で共振条件を調整することができ
る。また、スイッチ素子に並列接続されるコンデンサで
調整手段を構成することにより、極めて簡易かつ安価に
構成することができる。
【0080】また、容量性素子の両端間における共振電
圧の振幅値を調整可能な振幅値調整回路を備えることに
より、入力電圧や出力電圧の電圧値に左右されずに、確
実に0ボルトスイッチを行うことができる。
【0081】また、本発明に係る充電装置によれば、制
御回路が、チョークコイルの蓄積エネルギーの放出完了
を判別した時およびその判別時から所定時間経過時のい
ずれかの時点でスイッチ素子をオン状態に制御すること
により、転流用素子を介しての入力電圧の短絡に起因す
る短絡電流の発生を確実に防止することができるため、
変換効率を向上させることができると共にノイズの発生
を防止することができる。また、充電電流を連続して蓄
電手段に供給することができるため、充電電流の平均電
流値を大きくすることができ、これにより、充電時間を
短縮することができる。さらに、スイッチ素子を流れる
電流の電流値が第1所定値に達したときにスイッチ素子
をオフ状態に制御することにより、充電電流のピーク電
流値を抑えることができる結果、チョークコイルのイン
ダクタンスを小さくすることができ、これにより、チョ
ークコイルの小型化、ひいては充電装置の小型化を図る
ことができる。また、端子電圧の変動幅が大きい電気二
重層コンデンサやイオン電池などの蓄電手段を充電する
際にも、平均電流値がほぼ一定の充電電流で充電するこ
とができるため、充電時間の短縮および均一化を図るこ
とができる。
【0082】さらに、制御回路がN個の主回路各々にお
けるスイッチ素子のオンタイミングが互いに異なるよう
に制御することにより、充電電流に重畳される出力リッ
プルを低減することができる。また、制御回路が、N個
の主回路各々におけるスイッチ素子のオンタイミングを
ほぼ1/N周期ずつシフトさせて制御することにより、
充電電流に重畳される出力リップルを最も低減すること
ができる。
【0083】加えて、本発明に係るフォワード型スイッ
チング電源装置によれば、装置の変換効率の向上、発生
ノイズの低減、および装置の小型化を図ることができ
る。
【0084】また、本発明に係るスイッチング制御方法
によれば、降圧型コンバータの変換効率の向上、発生ノ
イズの低減、および小型化を図ることができる。この場
合、スイッチ素子を流れる電流が所定値に達したときに
スイッチ素子をオフ状態に制御することにより、蓄電手
段に適正な電流を供給することができる。さらに、スイ
ッチ素子に等価的に並列接続された容量性素子にチョー
クコイルによる蓄積エネルギーの放出時において蓄積さ
れている蓄積電荷の一部または全部が放出された状態の
ときにスイッチ素子をオン状態に制御することにより、
確実に0ボルトスイッチを行うことができ、これによ
り、装置の変換効率を格段に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
の回路図である。
【図2】降圧型コンバータ1の動作を説明するための信
号波形図等であって、(a)はスイッチ素子12の動作
状態を示す動作状態図、(b)は電流I1 の電流波形
図、(c)は電圧VLBの電圧波形図、(d)はフリーホ
イーリング電流IF の電流波形図、(e)は電圧V2 の
電圧波形図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Aの回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Bの回路図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Cの回路図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Dの回路図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る充電装置1Eの回路
図である。
【図8】充電装置1Eの動作を説明するための過渡現象
を除いた概念的な信号波形図等であって、(a)はスイ
ッチ素子12の動作状態を示す動作状態図、(b)は充
電電流I1 の電流波形図、(c)は電圧VLBの電圧波形
図、(d)はフリーホイーリング電流IF の電流波形
図、(e)は電流IC1の電流波形図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る充電装置1Fの
回路図である。
【図10】充電装置1Fにおける充電電流IC の電流波
形図である。
【図11】電源装置1Gの回路図である。
【図12】従来の充電装置41の回路図である。
【図13】従来の充電装置41の動作を説明するための
信号波形図等であって、(a)はスイッチ素子51の動
作状態を示す動作状態図、(b)は充電電流の電流波形
図、(c)は電圧VD の電圧波形図である。
【符号の説明】
1,1A〜1D 降圧型コンバータ 1E,1F 充電装置 1G 電源装置 2,2a〜2e 主回路 10,12c,C1〜C4 コンデンサ 11,21 カレントトランス 12,22,32 スイッチ素子 12a 寄生容量 13,16,17,23,31,33 トランス 13a 一次巻線 13b 二次巻線 14,24 転流ダイオード 15,25,35 制御回路 16a,17a 第1巻線 16b,17b 第2巻線 34 FET CA コンデンサ C5 電解コンデンサ VLB 電圧
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月11日(2000.8.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 降圧型コンバータ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力電圧を降圧し
て直流電圧を生成する降圧型コンバータに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の降圧型コンバータを用いた充電
装置として、図12に示す充電装置41が従来から知ら
れている。この充電装置41は、簡易な構成のチョッパ
ー方式によって例えば電池などの蓄電素子42を高効率
で充電可能に構成されている。この充電装置41では、
図外の制御回路が、まず、図13(a)に示すように、
スイッチ素子51をオン状態に制御する。この際には、
脈流または安定化された直流電圧などの入力電圧VINに
基づく充電電流I11が、スイッチ素子51、チョークコ
イル52、およびコンデンサ53からなる電流経路を流
れ、これにより、コンデンサ53が充電される。また、
これと同時に、コンデンサ53の充電電圧が出力電圧V
O として出力されることにより、充電装置41に接続さ
れた蓄電素子42が充電される。一方、スイッチ素子5
1がオフ状態に制御されると、充電電流I11が流れた際
にチョークコイル52に蓄積したエネルギーに基づい
て、同図(b)に示すフライホイール電流IF11 が、チ
ョークコイル52、コンデンサ53および転流ダイオー
ド54からなる電流経路を流れ、これにより、コンデン
サ53が充電されると共に蓄電素子42も充電される。
このように、この充電装置41では、スイッチ素子51
をオン/オフ制御することにより、同図(b)に示すよ
うに、そのオン期間およびオフ期間の両期間において、
充電電流I11またはフライホイール電流IF11 でコンデ
ンサ53が充電される。この結果、蓄電素子42は、コ
ンデンサ53の蓄電エネルギーによって連続的に充電さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
充電装置41には、以下の問題点がある。すなわち、充
電装置41では、図13(a),(b)に示すように、
フライホイール電流IF11 が転流ダイオード54を流れ
ている状態でスイッチ素子51がオン状態に制御されて
いる。この場合、転流ダイオード54は、スイッチ素子
51がオフ状態のときには、フライホイール電流IF11
が流れることによってオン状態になり、スイッチ素子5
1がオン状態のときには、入力電圧VINによって逆バイ
アスされるため、通常、オフ状態となる。しかし、ダイ
オードは、一般的には、順方向電流が完全に流れなくな
ってから所定時間(リカバリータイムtrr)を経過した
時点で初めて逆方向電流の流れを阻止する。したがっ
て、スイッチ素子51がオン状態に制御された直後で
は、同図(c)に示すように、転流ダイオード54の両
端の電圧VD が入力電圧VINの電圧まで上昇しない現象
が生じる。つまり、ダイオードがオン状態を維持してい
る。このため、図12に示すように、入力電圧VINのプ
ラス入力端子、スイッチ素子51、転流ダイオード5
4、および入力電圧VINのマイナス入力端子からなる電
流経路を短絡電流IS が流れることになる。この結果、
この充電装置41には、短絡電流IS が流れることに起
因して、損失が増大して変換効率が低下すると共に、ノ
イズが発生するという問題点がある。
【0004】一方、スイッチ素子51に対するスイッチ
ング周期を固定することにより、フライホイール電流I
F11 が完全に流れなくなってからスイッチ素子51をオ
ン状態に制御することも可能であり、かかる制御方式に
よれば、短絡電流IS の発生を防止することができる。
しかし、かかる制御方式を採用した場合、コンデンサ5
3に充電電流が供給されない期間が生じるため、充電電
流の平均電流値が低下する結果、蓄電素子42を十分に
充電するまでに長時間を要してしまうという他の問題が
発生する。さらに、この場合、チョークコイル52のイ
ンダクタンスを小さくして充電電流を大きな電流にする
ことによって、充電時間を短縮することも可能である。
しかし、かかる制御方式の場合には、スイッチ素子51
に大電流用スイッチ素子を用いる必要があるため、装置
のコストアップを招くと共に、チョークコイル52の巻
線を太くしたり、鉄心を大きくしたりする必要が生じる
ため、チョークコイル52の大型化、ひいては充電装置
の大型化を招くという他の問題が生じる。
【0005】また、充電装置41における充電電流I11
のピーク電流値は、通常、入力電圧VINおよび出力電圧
VO 間の入出力電圧差と、チョークコイル52のインダ
クタンスとに応じて増減する。したがって、設計段階に
おいてチョークコイル52のインダクタンスを小さい値
に規定した場合、入出力電圧差が大きくなると、それに
伴って充電電流I11のピーク電流値が大きくなるため、
スイッチ素子51のオン期間を短くしなければならな
い。したがって、この場合には、充電電流の平均電流値
が小さくなるため、充電時間に長時間を要するという問
題が生じる。逆に、チョークコイル52のインダクタン
スを大きく規定した場合、入出力電圧差が大きいときで
あっても、充電電流I11のピーク電流値をある程度小さ
い値に制限することができる。しかし、この場合には、
チョークコイル52が大型化すると共に、入出力電圧差
が小さいときに充電電流の平均電流値が小さくなるた
め、充電時間に長時間を要するという問題が生じる。
【0006】さらに、一般的には、スイッチ素子51と
してFETが用いられており、このFETは、図13に
示すように、スイッチ素子51と、スイッチ素子51に
並列接続される寄生容量51aとで等価的に表される。
一方、転流ダイオード54にフライホイール電流IF11
が流れている状態では、転流ダイオード54の両端電圧
が1V程度にクランプされるため、寄生容量51aの両
端の電圧VS は、ほぼ入力電圧VINの電圧値まで充電さ
れている。したがって、転流ダイオード54にフライホ
イール電流IF11 が流れている状態でスイッチ素子51
がオン状態に制御された場合、寄生容量51aがスイッ
チ素子51で短絡されるため、寄生容量51aの充電エ
ネルギーがスイッチ素子51のスイッチングによって損
失される。このため、従来の充電装置41には、スイッ
チ素子51のスイッチング損失に起因して装置全体とし
ての変換効率が低下しているという問題点がある。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたものであり、変換効率の向上、発生ノイズの低減、
および装置の小型化を図り得る降圧型コンバータを提供
することを主目的とする
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の降圧型コンバータは、供給される電流によ
って蓄電する蓄電手段を備えると共に、入力電圧をスイ
ッチングするスイッチ素子と、スイッチ素子と蓄電手段
の一端との間に接続されスイッチ素子を流れる電流によ
ってエネルギーを蓄積するチョークコイルと、蓄電手段
の他端とチョークコイルとの間に接続されスイッチ素子
のオフ時にチョークコイルから蓄積エネルギーを蓄電手
段に放出させる転流用素子、スイッチ素子をオン状態
に制御すると共にスイッチ素子を流れる電流が所定値に
達したときにスイッチ素子をオフ状態に制御する制御回
路とを備えた降圧型コンバータにおいて、チョークコイ
ル、蓄電手段および転流用素子からなる直列回路を流れ
るフライホイール電流、またはチョークコイルの両端に
発生する電圧を検出することによりチョークコイルによ
蓄積エネルギーの放出状態を検出する検出手段を備
え、制御回路は、検出手段によって蓄積エネルギーの放
出完了が検出された後にスイッチ素子の両端間電圧が最
も低下した時点でスイッチ素子をオン状態に制御するこ
とを特徴とする。
【0009】この場合、制御回路が、電流が流れること
によって発熱する装置内素子の温度が上昇したときに、
所定値を小さくして、スイッチ素子を流れる電流がその
小さくした所定値に達した時点でスイッチ素子をオフ状
態に制御するのが好ましい。
【0010】また、制御回路が、蓄電手段の蓄電電圧が
所定電圧を超えた状態では、所定値を小さくして、スイ
ッチ素子を流れる電流がその小さくした所定値に達した
時点でスイッチ素子をオフ状態に制御するのが好まし
い。
【0011】加えて、チョークコイルが、スイッチ素子
および蓄電手段の間に接続された一次巻線と、二次巻線
とを有し、その二次巻線が検出手段を構成するのが好ま
しい。
【0012】また、チョークコイルが、直列接続された
第1の巻線および第2の巻線を備えて構成され、両巻線
が、スイッチ素子と蓄電素子との間に接続され、その第
2の巻線が、転流用素子と蓄電素子との間に接続されて
いることが好ましい。さらに、チョークコイルが、直列
接続された第1の巻線および第2の巻線を備えて構成さ
れ、その第2の巻線が、スイッチ素子と蓄電素子との間
に接続され、両巻線が、転流用素子と蓄電素子との間に
接続されているのも好ましい。また、チョークコイル
が、第1の巻線と、その第1の巻線に磁気結合する第2
の巻線とを備えて構成され、その第1の巻線が、スイッ
チ素子と蓄電素子との間に接続され、第2の巻線が、転
流用素子と蓄電素子との間に接続されているのも好まし
い。
【0013】また、スイッチ素子のオフ時にオン状態に
移行してチョークコイルから蓄積エネルギーを放出させ
る電界効果型トランジスタで転流用素子を構成すること
ができる。
【0014】さらに、そのインダクタンス値を制御可能
な可変インダクタでチョークコイルを構成するのが好ま
しい。
【0015】また、本発明に係る降圧コンバータは、供
給される電流によって蓄電する蓄電手段を備えると共
に、入力電圧をスイッチングするスイッチ素子と、スイ
ッチ素子と蓄電手段の一端との間に接続されスイッチ素
子を流れる電流によってエネルギーを蓄積するチョーク
コイルと、蓄電手段の他端とチョークコイルとの間に接
続されスイッチ素子のオフ時にチョークコイルから蓄積
エネルギーを蓄電手段に放出させる転流用素子とを有す
る主回路を複数備え、かつ、各スイッチ素子を別個にそ
れぞれオン状態に制御すると共に各スイッチ素子を流れ
る電流が所定値に達したときに各スイッチ素子をオフ状
態に制御することによって各スイッチ素子のオン/オフ
の位相を異ならせる制御回路とを備えた降圧型コンバー
タであって、各チョークコイル、蓄電手段および各転流
用素子からなる各直列回路をそれぞれ流れる各フライホ
イール電流、または各チョークコイルの両端にそれぞれ
発生する各電圧を検出することにより各チョークコイル
による蓄積エネルギーの放出状態を検出する検出手段を
各主回路毎に備え、制御回路は、各主回路毎に、検出手
段によって蓄積エネルギーの放出完了が検出された後に
スイッチ素子の両端間電圧が最も低下した時点でスイッ
チ素子をオン状態に制御することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る降圧型コンバータの好適な実施の形態について
説明する。
【0017】最初に、本発明に係る降圧型コンバータの
動作原理について説明する。
【0018】図1に示すように、降圧型コンバータ1
は、主回路2と、本発明における蓄電手段に相当するコ
ンデンサCAとを備え、この主回路2は、コンデンサ1
0と、例えばFETで構成されたスイッチ素子12と、
本発明におけるチョークコイルに相当する一次巻線13
aおよび本発明における検出手段に相当する二次巻線1
3bを有するトランス13と、本発明における転流用素
子に相当する転流ダイオード14で構成されている。
また、降圧型コンバータ1は、主回路2内のスイッチ素
子12のオン/オフをスイッチング制御する制御回路1
5を備えている。
【0019】スイッチ素子12は、制御回路15の制御
下で、スイッチング周波数制御方式およびPWM(Puls
e Width Modulation)制御方式の両制御方式に従ってオ
ン/オフ制御され、等価的には、寄生容量12aと、寄
生ダイオード12bとが並列接続されている。また、ス
イッチ素子12には、コンデンサ12cが並列接続され
ている。なお、以下の説明において、理解を容易にする
ために、寄生ダイオード12bの順方向電圧を0Vとみ
なすこととする。トランス13は、スイッチ素子12が
オン状態のオン期間においては、電流I1 が一次巻線1
3aを流れることにより、その巻始め側端子が巻き終わ
り側端子に対して正電圧となる電圧VLBを二次巻線13
bから出力し、スイッチ素子12がオフ状態のオフ期間
においては、その巻始め側端子が巻き終わり側端子に対
して負電圧となる電圧VLBを二次巻線13bから出力す
る。
【0020】一方、制御回路15は、トランス13の二
次巻線13bに誘起する電圧VLBを監視することによ
り、トランス13の蓄積エネルギーの放出完了を判別
し、その判別時から所定時間を経過した時点で、スイッ
チ素子12をオン状態に制御する。
【0021】次に、降圧型コンバータ1の動作につい
て、図2を参照して説明する。
【0022】この降圧型コンバータ1では、起動後の状
態では、まず、図2(a)に示すように、制御回路15
が、スイッチ素子12をオン状態に制御する。この際に
は、入力電圧VINに基づく電流I1 が、プラス入力端
子、スイッチ素子12、トランス13の一次巻線13
a、コンデンサCA、およびマイナス入力端子からなる
電流経路を流れ、これにより、コンデンサCAが充電さ
れると共にトランス13に励磁エネルギーが蓄積され
る。この場合、電流I1 は、同図(b)に示すように、
その電流値が時間の経過と共に徐々に増加する。また、
この期間では、トランス13の二次巻線13bの両端に
電圧VLBが誘起し、この電圧VLBは、同図(c)に示す
ように、二次巻線13bの巻始め側端子が巻き終わり側
端子に対して正電圧となる。
【0023】次いで、制御回路15が、スイッチ素子1
2をオフ状態に制御すると、トランス13に蓄積されて
いる励磁エネルギーに基づくフライホイール電流IF
が、一次巻線13aの巻き終わり側端子、コンデンサC
A、転流ダイオード14、および一次巻線13aの巻き
始め側端子からなる電流経路を流れる。この場合、フラ
イホイール電流IF は、図2(d)に示すように、その
電流値が時間の経過と共に徐々に低下する。同時に、ト
ランス13の二次巻線13bの両端に誘起する電圧VLB
は、同図(c)に示すように、二次巻線13bの巻始め
側端子が巻き終わり側端子に対して負電圧となる。ま
た、この際には、スイッチ素子12の両端電圧(電圧値
V2 とする)は、入力電圧VINの電圧値(電圧値V1 と
する)とほぼ等しい状態を維持する。やがて、トランス
13の励磁エネルギーが放出し終わると、同図(d)に
示すように、フライホイール電流IF が流れなくなる。
この際には、トランス13の二次巻線13bの両端に誘
起していた電圧VLBの電圧値が、同図(c)に示すよう
に、上昇し始める。
【0024】また、この際には、転流ダイオード14が
オフ状態になり、この状態では、スイッチ素子12の両
端電圧とコンデンサCAの両端の電圧(電圧値V3 とす
る)との加算値は、入力電圧VINの電圧値と比較して、
ほぼ電圧値V3 だけ高い電圧となる。したがって、マイ
ナス入力端子、コンデンサCA、トランス13の一次巻
線13a、寄生容量12aおよびコンデンサ12cの並
列回路、並びにプラス入力端子からなる電流経路を電流
I2 が流れる。この場合、電流I2 は、スイッチ素子1
2の両端電圧(電圧値V2 )とコンデンサCAの両端電
圧(電圧値V3)との加算値が、入力電圧VINの電圧値
V1 と等しくなるまで(つまり、電圧値V2 が電圧値
(V1 −V3 )と等しくなるまで)流れ続ける。したが
って、この際には、電圧VLBは、図2(c)に示すよう
に徐々に上昇する。一方、電圧値V2 が電圧値(V1 −
V3 )と等しくなった時点では、トランス13は、一次
巻線13aを流れていた電流I2 によって励磁されてい
るため、その励磁エネルギーがなくなるまで、電流I2
を継続して流れ続けさせる。なお、電流I2 が流れ続け
ている間において、寄生容量12aおよびコンデンサ1
2cの電荷が放出し終わったときには、電流I2 は、寄
生ダイオード12bを介してその電流経路内を流れるこ
とになる。一方、この励磁エネルギーが放出された時点
では、入力電圧VINの電圧値V1 が、スイッチ素子12
の両端電圧(電圧値V2 )とコンデンサCAの両端電圧
(電圧値V3 )との加算値よりも高い電圧になるため、
電流I2とは逆向きの電流経路で電流I3 が流れること
になる。
【0025】したがって、共振回路に相当するこの電流
経路内で、図2(e)に示すように、直列共振現象が発
生する。この場合、スイッチ素子12の両端の電圧値V
2 は、入力電圧VINの電圧値V1 から徐々に低下し、0
Vに達した以降の状態では、寄生ダイオード12bによ
ってクランプされて0Vに制限される。なお、正確に
は、絶対値が寄生ダイオード12bの順方向電圧(約1
V)と等しいマイナス電圧に制限される。また、電圧値
V2 は、寄生ダイオード12bによって電圧制限されな
いとした場合には、直列共振が始まってから直列共振に
おける周期Tの1/2の時間が経過した時点で、最も低
下する。なお、寄生ダイオード12bによって電圧制限
されないとした場合、電圧値V2 は、下記の式が成立
するのを条件として、0V以下となり、電圧値V3 の2
倍の電圧と電圧値V1 とが等しいときに、電圧値V2 の
最低値が0Vとなる。また、直列共振の周期Tは、コン
デンサ10,CAの容量が寄生容量12aおよびコンデ
ンサ12cの容量と比較して十分に大きいため、寄生容
量12aおよびコンデンサ12cの並列容量と、トラン
ス13における一次巻線13aのインダクタンス値とで
決定される。 2・V3 ≧V1 ・・・・・式
【0026】このため、この降圧型コンバータ1では、
制御回路15は、電圧VLBの上昇を判別した時から例え
ば直列共振の1/2周期が経過した時点で、スイッチ素
子12をオン状態に制御する。これは、スイッチ素子1
2の両端の電圧(電圧値V2)がほぼ0Vの状態(つま
り、寄生容量12aおよびコンデンサ12cの蓄積電荷
が放出された状態)のため、いわゆる0ボルトスイッチ
が行われることを意味する。なお、本明細書では、寄生
容量12aおよびコンデンサ12cにおける蓄積電荷の
一部または全部が放出された状態でスイッチ素子12を
オン状態またはオフ状態に制御する方式を総称して「0
ボルトスイッチ」という。また、スイッチ素子12がオ
ン状態に制御される過渡的状態におけるスイッチ素子1
2自身による半導体損失は、その電流経路内に存在する
トランス13の一次巻線13aによって電流がほぼ0A
に制限されるため、殆ど無視することができる。逆に、
スイッチ素子12のオフ時には、スイッチ素子12の両
端に並列接続されている寄生容量12aおよびコンデン
サ12cに電流が流れて充電されるため、スイッチ素子
12には極めて僅かな電流I1 しか流れない。したがっ
て、この際にも0ボルトスイッチが行われる。このた
め、コンデンサ12cは、スイッチ素子12がオフ状態
に制御される際の0ボルトスイッチの達成に貢献する。
この場合、寄生容量12aおよびコンデンサ12cに蓄
積された電荷は、直列共振によってコンデンサ10に回
生される。このため、その電荷の蓄積自体に起因する電
力損失は極めて僅かなものとなる。このように、スイッ
チ素子12をオン/オフ制御する際のスイッチング損失
の低下を防止することができるため、降圧型コンバータ
1の変換効率を格段に向上させることができる。
【0027】なお、降圧型コンバータ1の設計仕様によ
っては、上記式を満たすことができずに、スイッチ素
子12の両端電圧(電圧値V2 )が0Vに達しない状態
でスイッチ素子12をオン状態に制御する場合もあり得
る。しかし、そのような場合であっても、電圧値V2 が
入力電圧VINの電圧値V1 と等しい状態でオン状態に制
御される従来方式と比較して、装置の変換効率を十分に
向上させることができる。以後、制御回路15が、上記
の処理を繰り返すことにより、電流I1 とフライホイー
ル電流IF との合成電流としての電流IC1によってコン
デンサCAが電圧値V3 に充電され、この両端電圧が出
力電圧VO として負荷に供給される。
【0028】一方、制御回路15に内蔵の半導体には、
固有の遅延時間が存在する。このため、その遅延時間が
直列共振の1/2周期よりも長い場合、確実なる0ボル
トスイッチが困難となる。このため、コンデンサ12c
の容量値およびトランス13の一次巻線13aのインダ
クタンス値の一方または双方を、その遅延時間を考慮し
た値に規定することにより、直列共振の周期Tを自在に
変えることができ、これにより、0ボルトスイッチの確
実化が可能となる。この場合、一次巻線13aのインダ
クタンス値を可変する方法については、出願人が既に提
案している可変誘導性素子をトランス13に採用するこ
とで確実かつ容易に、しかも無段階で連続的に可変する
ことができる(特願平7−303757号参照)。ま
た、トランス13が蓄積エネルギーの放出を完了した時
点からスイッチ素子12をオン状態に制御するまでの時
間を調整する遅延回路を制御回路15に内蔵させること
もでき、この場合にも、スイッチ素子12の両端電圧
(電圧値V2 )が0Vの状態の時点でスイッチ素子12
をオン状態に制御することもできる。
【0029】以上のように、この降圧型コンバータ1に
よれば、スイッチ素子12を0ボルトスイッチさせるこ
とにより、装置の変換効率を格段に向上させることがで
きる。具体的には、発明者の実験によれば、数KWの出
力電力を生成する降圧型コンバータの場合、98%の超
高効率を達成できたのが確認されている。また、スイッ
チ素子12がオン状態に制御される際には、転流ダイオ
ード14が完全にオフ状態のため、短絡電流の発生を防
止することもでき、これにより、短絡電流に起因するノ
イズの発生も防止することができる。なお、上記構成に
おいて、転流ダイオード14に代えて、FETなどのス
イッチ素子を採用することもできる。
【0030】一方、設計仕様によって上記式を満たさ
ない場合であっても、スイッチ素子12を0ボルトスイ
ッチさせることも可能であり、かかる場合に好適に用い
られる降圧型コンバータ1Aの構成および動作につい
て、図3を参照して説明する。なお、以下、降圧型コン
バータ1の構成要素と機能が同じ構成要素については、
同一の符号を付して重複した説明を省略し、同一の動作
についても重複した説明を省略する。
【0031】この降圧型コンバータ1Aの主回路2a
は、降圧型コンバータ1の主回路2とは異なり、振幅値
調整回路を構成するトランス16を備えている。このト
ランス16は、その接続点に中間タップが形成されると
共に直列接続された第1巻線16aおよび第2巻線16
bと、第1巻線16aおよび第2巻線16bに磁気結合
する第3巻線16cとを備え、第1巻線16aおよび第
2巻線16bがオートトランスとして機能する。この場
合、第1巻線16aおよび第2巻線16bは、巻数N1
および巻数N2でそれぞれ巻き回され、両者が相まって
降圧型コンバータ1におけるトランス13の一次巻線1
3aと同一機能を有している。なお、第1巻線16aお
よび第2巻線16bは、それぞれ請求項記載の発明に
おける第1の巻線および第2の巻線を構成する。また、
第3巻線16cは、電圧VLBを検出するための巻線であ
って、降圧型コンバータ1における二次巻線13bと同
一の機能を有する。
【0032】この降圧型コンバータ1Aでは、スイッチ
素子12のオン状態制御時には、電流I1 が第1巻線1
6aおよび第2巻線16bの直列回路を流れることによ
り、トランス16は、励磁されてエネルギーを蓄積す
る。一方、スイッチ素子12がオフ状態に制御された際
には、トランス16の蓄積エネルギーに基づくフライホ
イール電流IF が、第2巻線16bの巻き終わり側端
子、コンデンサCA、転流ダイオード14、および第2
巻線16bの巻始め側端子からなる電流経路を流れる。
この際には、第1巻線16aの両端に、下記の式で表
される電圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり
側端子が巻始め側端子に対して正電圧となる。 Va=N1 ・V3 /N2 ・・・・式
【0033】この際には、寄生容量12aおよびコンデ
ンサ12cの両端電圧としての電圧値V2 は、電圧Va
との加算値が電圧値V1 と等しいため、電圧値V1 より
も電圧Va分高い電圧値となる。このため、直列共振時
における共振電圧波形の振幅値は、降圧型コンバータ1
における共振電圧波形の振幅値よりも電圧Va分大きく
なる。したがって、直列共振時において電圧値V2 が0
V以下となるための条件は、図2(e)において、トラ
ンス16における蓄積エネルギーの放出完了時点での電
圧値V2 (V1 +Va)が電圧値(V1 −V3 )の2倍
の電圧よりも高い電圧であることが条件とされるため、
下記の式で表される。 (2+N1/N2)・V3 ≧V1 ・・・・・式
【0034】上記式によれば、入力電圧VINの電圧値
V1 が出力電圧VO の電圧値V3 よりも2倍以上高い電
圧となる設計仕様の場合であっても、巻数N1,N2を
適宜規定することにより、直列共振時におけるスイッチ
素子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V以下に低下さ
せることができる。つまり、この場合、0ボルトスイッ
チが可能なことを意味する。
【0035】次に、オートトランス型のトランス16に
代えて絶縁型のトランスを用いた降圧型コンバータ1B
の構成および動作について説明する。
【0036】図4に示すように、降圧型コンバータ1B
の主回路2bは、巻数(N1+N2)の第1巻線17a
と、巻数N2の第2巻線17bと、トランス13の二次
巻線13bと同一機能を有する第3巻線17cとが巻き
回されたトランス17を備えている。この場合、第1巻
線17aおよび第2巻線17bは、それぞれ請求項
載の発明における第1の巻線および第2の巻線を構成す
る。
【0037】この降圧型コンバータ1Bでは、降圧型コ
ンバータ1Aと同様にして、スイッチ素子12がオフ状
態に制御された際には、トランス17の蓄積エネルギー
に基づくフライホイール電流IF が、第2巻線17bの
巻き終わり側端子、コンデンサCA、転流ダイオード1
4、および第2巻線17bの巻始め側端子からなる電流
経路を流れる。この際には、第1巻線17aの両端に、
上記式で表される電圧Vaが発生し、この電圧Va
も、巻き終わり側端子が巻始め側端子に対して正電圧と
なる。このため、この降圧型コンバータ1Bにおいて
も、降圧型コンバータ1Aと同様にして、直列共振時に
おいて電圧値V2 が0V以下となるための条件は、上記
式で表される。したがって、この構成によっても、0
ボルトスイッチが可能となる。
【0038】なお、上記したように、寄生容量12aお
よびコンデンサ12cに蓄積された電荷は直列共振時に
コンデンサ10に回生されるため、その電荷の蓄積自体
による電力損失は僅かではある。しかし、電圧値V2 が
必要以上に大きい場合には、その僅かな電力損失が超高
効率化を達成するための妨げとなる。このように電圧値
V2 が必要以上に大きくなるケースは、入力電圧VINの
電圧値V1 が出力電圧VO の電圧値V3 に近づいた場合
に生じる。特に充電装置では、むしろその必要性が多
く、例えば、入力電圧VINが5Vで出力電圧VO が3.
3Vという設計仕様のように、入力電圧VINの電圧値V
1 が出力電圧VO の電圧値V3 の2倍以内となるケース
がある。このため、このような場合には、図5,6に示
す構成を採用することで、電圧値V2 を任意の電圧値に
低下させることができる。なお、両図においては、以下
の説明に必要な構成のみを図示する。
【0039】図5に示すように、降圧型コンバータ1C
は、トランス16の第1巻線16aについての接続が降
圧型コンバータ1Aとは異なっている。具体的には、第
1巻線16aおよび第2巻線16bの接続点としての中
間タップにスイッチ素子12の一端が接続され、かつ第
1巻線16aの巻始め側端子に転流ダイオード14のカ
ソードが接続されている。この場合、第1巻線16aお
よび第2巻線16bは、それぞれ請求項記載の発明に
おける第1の巻線および第2の巻線を構成する。
【0040】この降圧型コンバータ1Cでは、スイッチ
素子12がオン状態のときには、電流I1 がトランス1
6の第2巻線16bを流れる。一方、スイッチ素子12
がオフ状態のときには、フライホイール電流IF が第1
巻線16aおよび第2巻線16bを流れる。そして、そ
の際には、第1巻線16aの両端には、下記の式で表
される電圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり
側端子が巻始め側端子に対して正電圧となる。 Va=N1 ・V3 /(N1 +N2 )・・式
【0041】したがって、この際には、スイッチ素子1
2の両端電圧としての電圧値V2 は、電圧Vaとの加算
値が電圧値V1 と等しいため、電圧値V1 よりも電圧V
a分低い電圧値となる。このため、直列共振時における
共振電圧波形の振幅値は、降圧型コンバータ1における
共振電圧波形の振幅値よりも電圧Va分小さくなる。し
たがって、直列共振時において電圧値V2 が0V以下と
なるための条件は、図2(e)において、トランス16
における蓄積エネルギーの放出完了時点での電圧値V2
(V1 −Va)が電圧値(V1 −V3 )の2倍の電圧よ
りも高い電圧であることが条件とされるため、下記の
式で表される。 (2−N1/(N1 +N2))・V3 ≧V1 ・・・式
【0042】上記式によれば、巻数N1,N2を適宜
規定することにより、直列共振時における共振電圧波形
の振幅値を必要以上に大きくすることなく、スイッチ素
子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V以下に低下させ
ることができる。
【0043】また、図6に示す降圧型コンバータ1D
は、トランス17の第1巻線17aおよび第2巻線17
bについての接続が降圧型コンバータ1Bとは異なって
いる。具体的には、第2巻線17bがスイッチ素子12
の一端とコンデンサCAのプラス側端子の間に接続さ
れ、第1巻線17aが転流ダイオード14のカソードと
コンデンサCAのプラス側端子との間に接続されてい
る。この場合、第1巻線17aおよび第2巻線17b
は、それぞれ請求項記載の発明における第2の巻線お
よび第1の巻線を構成する。この降圧型コンバータ1D
では、スイッチ素子12がオン状態のときには、電流I
1 がトランス17の第2巻線17bを流れる。一方、ス
イッチ素子12がオフ状態のときには、フライホイール
電流IF が第1巻線17aを流れる。そして、その際に
は、第2巻線17bの両端には、上記式で表される電
圧Vaが発生し、この電圧Vaは、巻き終わり側端子が
巻始め側端子に対して正電圧となる。したがって、降圧
型コンバータ1Cと同様にして、直列共振時における共
振電圧波形の振幅値を必要以上に大きくすることなく、
スイッチ素子12の両端電圧(電圧値V2 )を0V以下
に低下させることができる。
【0044】次に、本発明に係る降圧型コンバータを充
電装置に適用した実施の形態について、図7,8を参照
して説明する。
【0045】図7に示すように、充電装置1Eは、例え
ば、リチウムイオン電池や、電気二重層コンデンサなど
の端子間電圧が大幅に変動するコンデンサCAを充電す
るのに適しており、全体として降圧チョッパー型回路で
構成されている。具体的には、充電装置1Eは、主回路
2cを備え、この主回路2cは、スイッチ素子12を流
れる電流検出手段として機能するカレントトランス11
と、例えばFETやトランジスタで構成されたスイッチ
素子12と、トランス13と、転流ダイオード14とで
構成されている。また、充電装置1Eは、制御回路15
を備え、この制御回路15には、例えばスイッチ素子1
2の温度を検出する温度センサ18が接続されている。
【0046】カレントトランス11は、一次巻線11a
および二次巻線11bを備え、一次巻線11aを電流I
1 が流れる際に、その電流I1 に比例する電流を二次巻
線11bから出力する。一方、制御回路15は、カレン
トトランス11の二次巻線11bの両端に接続される負
荷回路を内蔵しており、その負荷回路に発生する電圧に
基づいて電流I1 の電流値を監視し、電流I1 が予め規
定された基準電流値IR に達したときにスイッチ素子1
2をオフ状態に制御する。また、制御回路15は、トラ
ンス13の二次巻線13bに誘起する電圧VLBを監視す
ることにより、トランス13から出力されるフライホイ
ール電流IF によるコンデンサCAに対する充電電流の
供給停止状態(つまり、トランス13の蓄積エネルギー
の放出)を検出し、その際には、制御回路15は、スイ
ッチ素子12をオン状態に制御する。さらに、制御回路
15は、出力電圧VO の電圧値を監視し、所定電圧に達
したときに、コンデンサCAに供給する電流IC1の平均
電流値を低下させる。
【0047】次に、充電装置1Eの動作について、図8
を参照して説明する。
【0048】この充電装置1Eでは、充電開始時には、
まず、図8(a)に示すように、制御回路15がスイッ
チ素子12をオン状態に制御する。この際には、入力電
圧VINに基づく電流I1 が、プラス入力端子、カレント
トランス11の一次巻線11a、スイッチ素子12、ト
ランス13の一次巻線13a、コンデンサCA、および
マイナス入力端子からなる電流経路を流れ、これによ
り、コンデンサCAが充電されると共にトランス13に
励磁エネルギーが蓄積される。この場合、電流I1 は、
同図(b)に示すように、その電流値が時間の経過と共
に徐々に増加する。また、この期間では、トランス13
の二次巻線13bの両端に電圧VLBが誘起し、この電圧
VLBは、同図(c)に示すように、二次巻線13bの巻
始め側端子が巻き終わり側端子に対して正電圧となる。
また、この期間では、制御回路15は、内蔵の負荷回路
の両端電圧(つまり、二次巻線11bの両端電圧)を監
視し、電流I1 の電流値が同図(b)に示す基準電流値
IR に達するまでスイッチ素子12をオン状態に維持す
る。続いて、制御回路15は、電流I1 の電流値が基準
電流値IR に達したと判別した時点(または、超えたと
判別した時点)で、スイッチ素子12をオフ状態に制御
する。
【0049】スイッチ素子12がオフ状態に制御される
と、トランス13に蓄積されている励磁エネルギーに基
づくフライホイール電流IF が、一次巻線13aの巻き
終わり側端子、コンデンサCA、転流ダイオード14、
および一次巻線13aの巻き始め側端子からなる電流経
路を流れる。この場合、フライホイール電流IF は、図
8(d)に示すように、その電流値が時間の経過と共に
徐々に低下する。同時に、トランス13の二次巻線13
bの両端に誘起する電圧VLBは、同図(c)に示すよう
に、二次巻線13bの巻始め側端子が巻き終わり側端子
に対して負電圧となる。やがて、トランス13の励磁エ
ネルギーが放出し終わると、同図(d)に示すように、
フライホイール電流IF が流れなくなる。この際には、
トランス13の二次巻線13bの両端に誘起していた電
圧VLBの電圧値が、同図(c)に示すように、急上昇す
る。
【0050】この際には、制御回路15は、電圧VLBの
急上昇を検出した時点で、図8(a)に示すように、ス
イッチ素子12をオン状態に制御する。この際には、転
流ダイオード14がオン状態からオフ状態に移行してい
るため、転流ダイオード14を介して入力電圧VINが短
絡することに起因する短絡電流の発生が阻止され、これ
により、損失を防止して変換効率を向上することができ
ると共にノイズの発生も防止することができる。なお、
電流I1 の平均電流値を極力大きくするという観点から
は、電圧VLBの急上昇を検出した時点で速やかにスイッ
チ素子12をオン状態に制御するのが好ましく、環境条
件の変化などを考慮して転流ダイオード14に短絡電流
が流れるのを確実に防止するという観点からは、転流ダ
イオード14の逆回復時間よりも若干長目の時間が経過
した時点でスイッチ素子12をオン状態に制御するのが
好ましい。
【0051】以後、制御回路15が、上記の処理を繰り
返すことにより、図8(e)に示すように、電流I1 と
フライホイール電流IF とが合成された電流IC1によっ
てコンデンサCAが充電される。この場合、スイッチ素
子12のオン期間とオフ期間とがほぼ連続しているた
め、電流IC1の平均電流値IA は、スイッチ素子12の
スイッチング周期やディーティー比に影響されることな
く、同図(e)に示すように、常に基準電流値IR のほ
ぼ1/2の電流値となる。
【0052】なお、制御回路15によるスイッチ素子1
2に対するオン/オフスイッチングの周期は、電流I1
の電流値が基準電流値IR に達するまでの時間が入力電
圧VINと出力電圧VO との入出力電圧差に応じて変化す
るため、入出力電圧差が大きいときには、短い時間とな
り、逆に、入出力電圧差が小さいときには、長い時間と
なる。また、スイッチ素子12のオン/オフスイッチン
グの周期に対するオン期間のディーティー比は、出力電
圧VO が高いときほどトランス13が励磁エネルギーを
早く放出するため、出力電圧VO の電圧値が高いときほ
ど小さくなり、逆に、出力電圧VO の電圧値が低いとき
ほど大きくなる。このため、スイッチ素子12は、制御
回路15によって周波数制御方式およびPWM制御方式
の両制御方式による自励発振方式でオン/オフ制御され
ることになる。したがって、周波数固定のPWM制御方
式などと比較して、コンデンサCAに供給する電流IC1
の供給休止期間が生じないため、充電時間を短縮するこ
とができる。
【0053】一方、充電が進行すると、コンデンサCA
が満充電状態に近づくため、出力電圧VO の電圧値が上
昇する。この場合、出力電圧VO がコンデンサCAの定
格充電電圧を超えると、過充電状態になるため、コンデ
ンサCAの破損や短寿命化を招くおそれがある。このた
め、制御回路15は、出力電圧VO の電圧値を監視し、
出力電圧VO がコンデンサCAの定格充電電圧(本発明
における所定電圧に相当する)に達したとき(または、
超えたとき)には、電流IC1の平均電流値を小さくする
ように、スイッチ素子12のオン/オフ制御を実行す
る。具体的には、2通りの制御方法があり、1つ目の制
御方法として、制御回路15は、スイッチ素子12のオ
ン時間を、出力電圧VO がコンデンサCAの定格充電電
圧に達する以前のオン時間よりも短くなるように制御す
る。また、2つ目の制御方法として、制御回路15は、
実質的には、1つ目の制御方法とほぼ等価の方式である
が、基準電流値IR の電流値を小さく可変し、その可変
後の基準電流値IR に達した時点でスイッチ素子12を
オフ状態に制御する。これらの制御方式を採用すること
により、電流I1 のピーク電流値が低下する。この場
合、電流IC1の平均電流は、そのピーク電流値の低下に
連動して低下し、電流I1 のピーク電流値のほぼ1/2
の電流値に自動的に維持される。さらに、制御回路15
は、温度センサ18のセンサ信号に基づいて、スイッチ
素子12の温度が定格温度まで達したと判別したときに
は、電流I1 の電流値が基準電流値IR よりも小さい電
流値に達した時点でスイッチ素子12をオフ状態に制御
する。これにより、電流IC1の平均電流が減少するた
め、スイッチ素子12の温度上昇による破壊を防止する
ことができる。
【0054】以上のように、この充電装置1Eによれ
ば、電流I1 の電流値が基準電流値IR に達したときに
自動的にスイッチ素子12がオフ状態に制御されるた
め、入力電圧VINと出力電圧VO との入出力電圧差が大
きくなったとしても、電流I1 のピーク電流値が基準電
流値IR に自動的に制限されることになる。したがっ
て、スイッチ素子12に大電流の電流I1 が流れること
を防止することができ、これにより、スイッチ素子12
の電流破壊を確実に防止することができる。また、電流
I1 の変化分が大きくなるため、トランス13の一次巻
線13aのインダクタンスを小さい値に規定することが
できるため、小型のトランス13を用いることができる
結果、充電装置1Eの小型化を図ることができる。
【0055】なお、図7に示すように、直列共振の周期
に対する影響を排除することが可能な大容量のコンデン
サ10(または電池や定電圧源など)を入力電圧VINの
入力側に配設することにより、降圧型コンバータ1と同
様にして、スイッチ素子12を0ボルトスイッチ方式で
オン状態に制御することもできる。この場合、直列共振
の周期は、カレントトランス11の一次巻線11aのイ
ンダクタンス、スイッチ素子12に等価的に並列接続さ
れる容量、およびトランス13の一次巻線13aのイン
ダクタンスで決定される。
【0056】次に、図9を参照して、他の実施形態に係
る充電装置1Fの構成および動作について説明する。な
お、充電装置1Eと同一の構成要素については同一の符
号を付して重複した説明を省略し、主として充電装置1
Eとは異なる構成および動作について説明する。
【0057】同図に示すように、充電装置1Fは、充電
装置1Eにおける主回路2cに加えて、カレントトラン
ス21、スイッチ素子22、トランス23および転流ダ
イオード24からなる主回路2dを備えると共に両主回
路2c,2d内の各スイッチ素子12,22のオン/オ
フを制御する制御回路25を備えて構成されている。な
お、主回路2dの各構成要素は主回路2cの対応する各
構成要素と同一に構成されている。
【0058】この充電装置1Fでは、制御回路25が、
スイッチ素子12,22に対して、オンタイミングが互
いに異なるようにオン/オフ制御する。具体的には、制
御回路25は、スイッチ素子12をオン状態に制御した
後、そのオン/オフスイッチングのほぼ1/2周期を経
過した時点でスイッチ素子22をオン状態に制御する。
したがって、両主回路2c,2dによってコンデンサC
Aに供給される充電電流IC は、主回路2cによって供
給される電流IC1と、主回路2dによって供給される充
電電流IC2との合成電流となる。この場合、図10に示
すように、両電流IC1,IC2のピーク電流値を共に基準
電流値IR に制限すれば、充電電流ICの平均電流値IA
は、基準電流値IR と等しくなる。したがって、充電
電流ICの平均電流値IA を大きくすることができるた
め、充電電流IC のピーク電流値を大きくすることな
く、充電時間を短縮することができる。また、この充電
装置1Fでは、両電流IC1,IC2の電流位相がほぼ18
0度移相されているため、充電電流IC に含まれる出力
リップルが低減される。なお、必ずしも充電装置1Fの
ように180度移相しなくてもよく、両スイッチ素子1
2,22のオンタイミングが互いに異なるように制御す
ればよい。ただし、主回路をN個配設した場合、そのN
個の主回路における各スイッチ素子のオンタイミングを
1/N周期ずつ移相させることにより、充電電流IC に
含まれる出力リップルを最も低減することができる。
【0059】次に、次に本発明に係る降圧型コンバータ
をフォワード型のスイッチング電源装置に適用した実施
の形態について、図11を参照して説明する。
【0060】同図に示すように、電源装置1Gは、トラ
ンス31を備え、トランス31の一次巻線31aには、
カレントトランス11の一次巻線11aと、スイッチ素
子32とが直列接続されている。また、電源装置1G
は、制御回路15,25と同じ機能を少なくとも有する
制御回路35を備えている。一方、トランス31の二次
巻線31b側には、主回路2eと、コンデンサCAと
配設されている。この場合、主回路2eは、スイッチ素
子12と、トランス33の一次巻線33aと、転流用素
子に相当するFET34を備えて構成されている。
【0061】トランス33は、2つの二次巻線33b,
33cを備え、二次巻線33bは、降圧型コンバータ1
におけるトランス13の二次巻線13bと同一機能を有
し、制御回路35に接続されている。一方、二次巻線3
3cの巻始め側端子はアース電位に接続され、巻き終わ
り側端子は、FET34のゲートに接続されている。こ
のため、この電源装置1Gでは、二次巻線33cの誘起
電圧でFET34のオン/オフを直接的に制御すること
ができるため、極めて簡易に構成することができる。さ
らに、コンデンサCAは、直列接続された複数の電気二
重層型のコンデンサC1〜C4と、高周波損失の少ない
電解コンデンサC5との並列接続回路で構成されてい
る。
【0062】この電源装置1Gでは、起動後、まず、制
御回路35が、スイッチ素子32,12を同期してオン
状態に制御する。これにより、入力電圧VINに基づく電
流I1Aが、プラス入力端子、カレントトランス11の一
次巻線11a、トランス31の一次巻線31a、スイッ
チ素子32およびマイナス入力端子からなる電流経路を
流れ、これにより、トランス31の二次巻線31bに電
圧が誘起する。この際には、その誘起電圧に基づく電流
I1 が、二次巻線31bの巻始め側端子、スイッチ素子
12、トランス33の一次巻線33a、コンデンサC
A、および二次巻線31bの巻き終わり側端子からなる
電流経路を流れ、これによりコンデンサCAが充電され
ると共にトランス33に励磁エネルギーが蓄積される。
この期間では、トランス33の二次巻線33cの両端に
電圧VLBが誘起し、この電圧VLBは、二次巻線33cの
巻終わり側端子が巻き始め側端子に対して負電圧とな
る。したがって、FET34は、オフ状態を維持する。
また、この期間では、制御回路35は、内蔵の負荷回路
の両端電圧(つまり、カレントトランス11における二
次巻線11bの両端電圧)を監視し、電流I1Aの電流値
が基準電流値IR に達するまでスイッチ素子32,12
をオン状態に維持する。続いて、制御回路35は、電流
I1Aの電流値が基準電流値IR に達したと判別した(ま
たは、超えたと判別した)時点で、スイッチ素子32,
12をオフ状態に制御する。
【0063】スイッチ素子32,12がオフ状態に制御
されると、トランス33に蓄積されている励磁エネルギ
ーに基づくフライホイール電流IF が放出される。この
際には、トランス33の二次巻線33cの両端に誘起す
る電圧VLBは、二次巻線33cの巻始め側端子が巻き終
わり側端子に対して負電圧となるため、FET34が自
動的にオン状態に制御される。このため、フライホイー
ル電流IF が、一次巻線33aの巻き終わり側端子、コ
ンデンサCA、FET34、および一次巻線33aの巻
き始め側端子からなる電流経路を流れる。やがて、トラ
ンス33の励磁エネルギーが放出し終わると、フライホ
イール電流IF が流れなくなり、この際には、トランス
33の二次巻線33b,33cの両端に誘起していた電
圧VLBの電圧値が急上昇し、FET34がオフ状態に制
御される。
【0064】この際には、制御回路35は、電圧VLBの
急上昇を検出した時点で、スイッチ素子32,12をオ
ン状態に制御する。この際にも、FET34がオン状態
からオフ状態に完全に移行しているため、FET34を
介してトランス31における二次巻線31bの誘起電圧
が短絡することに起因する短絡電流の発生が阻止され、
これにより、損失を防止して変換効率を向上することが
できると共にノイズの発生を防止することもできる。
【0065】以後、制御回路35が、上記の処理を繰り
返すことにより、電流I1 とフライホイール電流IF と
が合成された充電電流によってコンデンサCAが充電さ
れる。この場合、コンデンサCAが、高周波特性のよい
電解コンデンサC5を備えて構成されているため、急激
な過負荷状態への変動の際には、電解コンデンサC5か
ら出力電流を瞬時に供給することができる。また、脈流
を入力電圧VINとする場合、脈流の谷間の期間では主回
路2eによる電力生成が困難となる。しかし、この期間
において、大容量の電気二重層型のコンデンサC1〜C
4から出力電圧VO を出力させることにより、その谷間
の期間においても、出力電圧VO を安定して負荷に供給
することができる。このため、トランス31の一次巻線
31a側の一次回路をコンデンサレス回路で構成するこ
とができ、この構成を採用した場合には、入力力率を大
幅に向上させることができる。さらに、コンデンサCA
が大容量の蓄電が可能な電気二重層コンデンサC1〜C
4を備えて構成されているため、通常状態では、負荷に
対して安定して大電流を供給することができる。
【0066】以上のように、この電源装置1Gによれ
ば、FET34がオフ状態に制御された後にスイッチ素
子32,12がオン状態に制御されるため、変換効率を
向上させることができると共にノイズの発生を防止する
ことができる。また、トランス33における二次巻線3
3cの誘起電圧でFET34のオン/オフを制御するこ
とにより、FET34のスイッチング制御回路を極めて
簡易に構成することができる。また、出願人が既に提案
している充電技術(特願平11−306244号)を適
用することもできる。この場合、トランス33に複数の
二次巻線を設け、各二次巻線から放出されるフライホイ
ール電流IF を各コンデンサC1〜C4に別々に供給す
ることで、電気エネルギーを各コンデンサC1〜C4に
最も効率よく蓄電させることができる。
【0067】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に限定されず、その構成を適宜変更することができ
る。例えば、降圧型コンバータ1では、本発明における
チョークコイルの蓄積エネルギー放出完了を検出するた
めに、トランス13の二次巻線13bに誘起する電圧V
LBを監視しているが、これに限らず、転流ダイオード1
4(電源装置1GにおいてはFET34)を流れるフラ
イホイール電流IF を監視する構成を採用することもで
きる。この場合、例えば、転流ダイオード14のカソー
ド、およびトランス13における一次巻線13aの巻始
め側端子間にカレントトランスを配設すればよく、この
際には、トランス13に代えてチョークコイルを用いる
ことができる。ただし、本発明における検出手段として
トランス13を採用する構成の場合、トランス13に二
次巻線13bを追加するだけでよいため、カレントトラ
ンスを別途用いる構成と比較して、コストの上昇を抑え
ることができる。また、充電装置1E,1Fでは、出力
電圧VO を平滑するためのコンデンサを用いない構成を
採用したが、平滑用コンデンサを配設してもよい。さら
に、本発明の実施の形態に係る充電装置1E,1Fで
は、電気二重層コンデンサやイオン電池を充電する例に
ついて説明したが、これに限らず、他の種類のコンデン
サおよび電池などを充電することができるのは勿論であ
る。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る降圧型コン
バータによれば、制御回路が、検出手段によって蓄積エ
ネルギーの放出完了が検出された後にスイッチ素子の両
端間電圧が最も低下した時点でスイッチ素子をオン状態
に制御することにより、0ボルトスイッチを実現するこ
とができ、これにより、装置の変換効率の格段の向上、
発生ノイズの低減、および装置の小型化を図ることがで
きる。また、制御回路が、装置内素子の温度が上昇した
ときに、所定値を小さくして、スイッチ素子を流れる電
流がその小さくした所定値に達した時点でスイッチ素子
をオフ状態に制御することにより、温度上昇に起因する
装置内素子の破損を防止することができる。
【0069】また、制御回路が、蓄電手段の蓄電電圧が
所定電圧を超えた状態では、所定値を小さくして、スイ
ッチ素子を流れる電流がその小さくした所定値に達した
時点でスイッチ素子をオフ状態に制御することにより、
蓄電手段の過充電を防止することができ、これにより、
蓄電手段の破損や短寿命化を防止することができる。
【0070】さらに、チョークコイルが、スイッチ素子
および蓄電手段の間に接続された一次巻線と、二次巻線
とを有し、その二次巻線で検出手段を構成することによ
り、簡易な構成でありながら蓄積エネルギーの放出状態
を確実に検出することができる。この場合、検出手段を
二次巻線で構成したことにより、カレントトランスなど
を用いる構成と比較して、装置のコストを抑えることが
できる。
【0071】また、チョークコイルの両巻線をスイッチ
素子と蓄電素子との間に接続すると共に第2の巻線を転
流用素子と蓄電素子との間に接続したり、チョークコイ
ルの第2の巻線をスイッチ素子と蓄電素子との間に接続
すると共に両巻線を転流用素子と蓄電素子との間に接続
したり、チョークコイルの第1の巻線をスイッチ素子と
蓄電素子との間に接続すると共に第1の巻線に磁気結合
する第2の巻線を転流用素子と蓄電素子との間に接続し
たりすることにより、入力電圧や出力電圧の電圧値に左
右されずに、確実に0ボルトスイッチを行うことができ
る。
【0072】また、スイッチ素子のオフ時にオン状態に
移行してチョークコイルから蓄積エネルギーを放出させ
る電界効果型トランジスタで転流用素子を構成すること
によりスイッチング損失を極力小さくすることができ
る。この場合、電界効果型トランジスタを検出手段の検
出結果としての検出信号によってスイッチング制御する
ことで、極めて簡易に構成することができると共に確実
にスイッチング制御することができる。
【0073】また、そのインダクタンス値が制御可能な
可変インダクタでチョークコイルを構成することによ
り、0ボルトスイッチを行う際の共振回路の共振条件を
無段階で調整することができる。
【0074】また、本発明に係る降圧コンバータによれ
ば、制御回路が複数の主回路各々における各スイッチ素
子のオン/オフの位相を異ならせるように制御すること
により、蓄電素子を充電する電流に重畳される出力リッ
プルを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
の回路図である。
【図2】降圧型コンバータ1の動作を説明するための信
号波形図等であって、(a)はスイッチ素子12の動作
状態を示す動作状態図、(b)は電流I1 の電流波形
図、(c)は電圧VLBの電圧波形図、(d)はフライホ
イール電流IF の電流波形図、(e)は電圧V2 の電圧
波形図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Aの回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Bの回路図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Cの回路図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る降圧型コンバータ1
Dの回路図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る充電装置1Eの回路
図である。
【図8】充電装置1Eの動作を説明するための過渡現象
を除いた概念的な信号波形図等であって、(a)はスイ
ッチ素子12の動作状態を示す動作状態図、(b)は充
電電流I1 の電流波形図、(c)は電圧VLBの電圧波形
図、(d)はフライホイール電流IF の電流波形図、
(e)は電流IC1の電流波形図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る充電装置1Fの
回路図である。
【図10】充電装置1Fにおける充電電流IC の電流波
形図である。
【図11】電源装置1Gの回路図である。
【図12】従来の充電装置41の回路図である。
【図13】従来の充電装置41の動作を説明するための
信号波形図等であって、(a)はスイッチ素子51の動
作状態を示す動作状態図、(b)は充電電流の電流波形
図、(c)は電圧VD の電圧波形図である。
【符号の説明】 1,1A〜1D 降圧型コンバータ 1E,1F 充電装置 1G 電源装置 2,2a〜2e 主回路 10,12c,C1〜C4 コンデンサ 11,21 カレントトランス 12,22,32 スイッチ素子 12a 寄生容量 13,16,17,23,31,33 トランス 13a 一次巻線 13b 二次巻線 14,24 転流ダイオード 15,25,35 制御回路 16a,17a 第1巻線 16b,17b 第2巻線 34 FET CA コンデンサ C5 電解コンデンサ VLB 電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H730 AA02 AA14 AA15 AS17 BB13 BB23 BB52 BB72 BB82 EE02 EE08 EE10 EE14 EE23 FD01 FD31 FD41 FD61

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチ素子、チョークコイル、蓄電手
    段、および前記スイッチ素子のオン期間に前記チョーク
    コイルに蓄積された蓄積エネルギーを前記蓄電手段に放
    出させる転流用素子を有する主回路と、前記スイッチ素
    子のスイッチングを制御する制御回路とを備えた降圧型
    コンバータにおいて、 前記蓄積エネルギーの放出状態を検出する検出手段を備
    え、前記制御回路は、前記検出手段の検出結果に基づい
    て前記蓄積エネルギーの放出完了を判別した時およびそ
    の判別時から所定時間経過時のいずれかの時点で前記ス
    イッチ素子をオン状態に制御することを特徴とする降圧
    型コンバータ。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記スイッチ素子を流
    れる電流が所定値に達したときに前記スイッチ素子をオ
    フ状態に制御することを特徴とする請求項1記載の降圧
    型コンバータ。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、電流が流れることによ
    って発熱する装置内素子の温度に基づいて前記所定値を
    可変することを特徴とする請求項2記載の降圧型コンバ
    ータ。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記蓄電手段の蓄電電
    圧が所定電圧を超えた状態では、前記所定値を可変する
    ことを特徴とする請求項2または3記載の降圧型コンバ
    ータ。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、前記蓄電手段の蓄電電
    圧が所定電圧を超えた状態では、前記蓄電電圧が前記所
    定電圧を超える以前のオン時間よりも短くなるように、
    前記スイッチ素子のオン時間を制御することを特徴とす
    る請求項2または3記載の降圧型コンバータ。
  6. 【請求項6】 前記チョークコイルは、トランスの一次
    巻線で構成され、前記検出手段は、前記トランスの二次
    巻線の誘起電圧に基づいて前記蓄積エネルギーの放出状
    態を検出することを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の降圧型コンバータ。
  7. 【請求項7】 前記転流用素子は、電界効果型トランジ
    スタで構成されていることを特徴とする請求項1から6
    のいずれかに記載の降圧型コンバータ。
  8. 【請求項8】 前記電界効果型トランジスタは、前記検
    出手段の前記検出結果としての検出信号によってスイッ
    チング制御されることを特徴とする請求項7記載の降圧
    型コンバータ。
  9. 【請求項9】 前記蓄電手段は、電気二重層コンデンサ
    およびイオン電池のいずれかで構成されていることを特
    徴とする請求項1から8のいずれかに記載の降圧型コン
    バータ。
  10. 【請求項10】 前記蓄電手段は、前記電気二重層コン
    デンサと、電解コンデンサとを並列接続して構成されて
    いることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載
    の降圧型コンバータ。
  11. 【請求項11】 前記制御回路は、前記スイッチ素子に
    等価的に並列接続された容量性素子に前記チョークコイ
    ルによる前記蓄積エネルギーの放出時において蓄積され
    ている蓄積電荷の一部または全部が放出された状態のと
    きに、当該スイッチ素子をオン状態に制御することを特
    徴とする請求項1から10のいずれかに記載の降圧型コ
    ンバータ。
  12. 【請求項12】 前記制御回路は、少なくとも前記容量
    性素子、前記チョークコイルおよび前記蓄電手段による
    共振現象によって当該容量性素子の前記蓄積電荷の一部
    または全部が放出された状態のときに、当該スイッチ素
    子をオン状態に制御することを特徴とする請求項11記
    載の降圧型コンバータ。
  13. 【請求項13】 前記制御回路は、前記蓄積エネルギー
    の放出完了の時点から前記スイッチ素子をオン状態に制
    御するまでの時間を調整可能に構成されていることを特
    徴とする請求項11または12記載の降圧型コンバー
    タ。
  14. 【請求項14】 前記共振現象における共振条件を調整
    可能な調整手段を備えていることを特徴とする請求項1
    2または13記載の降圧型コンバータ。
  15. 【請求項15】 前記調整手段は、そのインダクタンス
    値が可変制御可能で前記チョークコイルとして機能する
    可変インダクタで構成されていることを特徴とする請求
    項14記載の降圧型コンバータ。
  16. 【請求項16】 前記調整手段は、前記スイッチ素子に
    並列接続されるコンデンサであることを特徴とする請求
    項14記載の降圧型コンバータ。
  17. 【請求項17】 前記容量性素子の両端間における共振
    電圧の振幅値を調整可能な振幅値調整回路を備えている
    ことを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載
    の降圧型コンバータ。
  18. 【請求項18】 前記振幅値調整回路は、前記チョーク
    コイルとして機能する直列接続された第1の巻線および
    第2の巻線を有し当該第2の巻線を介して前記蓄積エネ
    ルギーを放出するオートトランスで構成されていること
    を特徴とする請求項17記載の降圧型コンバータ。
  19. 【請求項19】 前記振幅値調整回路は、前記チョーク
    コイルとして機能する第2の巻線、および当該第2の巻
    線に直列接続された第1の巻線を有し当該第1および第
    2の巻線を介して前記蓄積エネルギーを放出するオート
    トランスで構成されていることを特徴とする請求項17
    記載の降圧型コンバータ。
  20. 【請求項20】 前記振幅値調整回路は、前記チョーク
    コイルとして機能する第1の巻線とその第1の巻線に磁
    気結合する第2の巻線とを有し当該第2の巻線を介して
    前記蓄積エネルギーを放出する絶縁トランスで構成され
    ることを特徴とする請求項17記載の降圧型コンバー
    タ。
  21. 【請求項21】 請求項1から20のいずれかに記載の
    降圧型コンバータを備えていることを特徴とする充電装
    置。
  22. 【請求項22】 前記主回路をN個(Nは自然数)備
    え、前記制御回路は、前記N個の主回路各々における前
    記スイッチ素子のオンタイミングが互いに異なるように
    制御することを特徴とする請求項21記載の充電装置。
  23. 【請求項23】 前記制御回路は、前記N個の主回路各
    々における前記スイッチ素子のオンタイミングをほぼ1
    /N周期ずつシフトさせて制御することを特徴とする請
    求項22記載の充電装置。
  24. 【請求項24】 入力巻線および出力巻線を有するトラ
    ンスと、前記入力巻線に直列接続されると共に前記制御
    回路によって前記スイッチ素子に同期してスイッチング
    制御されるメインスイッチング素子と、前記出力巻線側
    に配設された請求項1から10のいずれかに記載の降圧
    型コンバータにおける前記主回路と、前記スイッチ素子
    および前記メインスイッチング素子のスイッチングを制
    御する制御回路とを備えていることを特徴とするフォワ
    ード型スイッチング電源装置。
  25. 【請求項25】 スイッチ素子をオン状態に制御するこ
    とによりチョークコイルを介して蓄電手段に電流を供給
    すると共に当該チョークコイルにエネルギーを蓄積さ
    せ、前記スイッチ素子をオフ状態に制御することにより
    前記チョークコイルの蓄積エネルギーを転流用素子を介
    して前記蓄電素子に供給する降圧型コンバータにおける
    スイッチング制御方法において、 前記チョークコイルに蓄積されたエネルギーの放出状態
    を判別し、前記蓄積されたエネルギーの放出完了判別時
    以降に前記スイッチ素子をオン状態に制御することを特
    徴とするスイッチング制御方法。
  26. 【請求項26】 前記スイッチ素子を流れる電流が所定
    値に達したときに前記スイッチ素子をオフ状態に制御す
    ることを特徴とする請求項25記載のスイッチング制御
    方法。
  27. 【請求項27】 前記スイッチ素子に等価的に並列接続
    された容量性素子に前記チョークコイルによる前記蓄積
    エネルギーの放出時において蓄積されている蓄積電荷の
    一部または全部が放出された状態のときに当該スイッチ
    素子をオン状態に制御することを特徴とする請求項25
    または26記載のスイッチング制御方法。
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