JP2001197668A - 電力系統の直列補償装置 - Google Patents

電力系統の直列補償装置

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JP2001197668A
JP2001197668A JP2000002313A JP2000002313A JP2001197668A JP 2001197668 A JP2001197668 A JP 2001197668A JP 2000002313 A JP2000002313 A JP 2000002313A JP 2000002313 A JP2000002313 A JP 2000002313A JP 2001197668 A JP2001197668 A JP 2001197668A
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accident
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English (en)
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Yukio Kadota
田 行 生 門
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/50Arrangements for eliminating or reducing asymmetry in polyphase networks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイリスタバイパス回路を設けたりすること
なく、直列コンデンサ及び変換器を電圧上昇及び過電流
から保護する。 【解決手段】 本発明に係る電力系統の直列補償装置
は、交流電力系統に直列に接続された無効電力補償用の
直列コンデンサ(13)と、この直列コンデンサ(1
3)に並列に接続された補償電流発生装置(14)と、
直列コンデンサ(13)に並列に接続された過電圧保護
用の非線形抵抗素子(15)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電力系統に直
列に接続された無効電力補償用の直列コンデンサを備え
た直列補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の直列補償装置の基本回路構成を図
10に示す。図10は三相交流電力系統を例示するもの
であって、交流系統電圧源1に、線路リアクタンス3を
有する交流送電線2が接続され、その交流送電線2に直
列に、無効電力補償用の直列トランス4の二次巻線が各
相別に接続されている。直列トランス4の一次巻線は三
角結線され、電圧形変換器8の交流端子に接続されてい
る。電圧形変換器8は、直流電圧源5と、自己消弧形ス
イッチング素子及びそれに逆並列接続されたフリーホイ
ーリングダイオードからなる電圧形インバータ回路6と
によって構成されている。電圧形インバータ回路6は与
えられた電圧指令値に従った出力電圧を発生するように
PWM制御回路9によって制御される。電圧形変換器8
の交流端子には、直列トランス4のほかに、星形結線の
フィルタ回路10、及び各相ごとに逆並列接続された一
対のサイリスタからなる三角結線のバイパス回路12が
接続されている。
【0003】図10の回路における電圧形変換器8は、
PWM制御回路9から出力されるスイッチングパターン
に従って、直列トランス4の二次巻線に電圧指令値に対
応する任意の交流出力電圧Voを発生する。この交流出
力電圧Voは交流送電線2の端子電圧に重畳される。い
ま、簡単のため、直列トランス4の巻数比を1/1と
し、交流系統電圧源1の電圧(=交流系統電圧)をV
s、線路リアクタンス3の電圧降下をVr、電圧形変換
器8の出力電圧すなわち直列トランス4の出力電圧を上
述のごとくVo、交流系統電流をIs、交流送電線2に
おける直列トランス4の電源側の電圧をV1、負荷側の
電圧をV2としたときの電圧電流ベクトル図を図11に
示す。
【0004】線路リアクタンス3には交流系統電流Is
が流れることによって電圧降下Vrが生じ、電圧V1
は、ベクトル的に、 V1=Vs+Vr となる。電圧形変換器8の出力電圧Voは図に斜線で示
した円の内部で任意に調整することができ、 V2=V1+Vo=Vs+Vr+Vo となる。電圧成分Vr+Voが交流送電線2の見かけ上
のインピーダンス電圧となり、電圧変換器8の制御によ
って交流送電線2の線路リアクタンス3を可変にしたの
と等価な効果を得ることができる。
【0005】フィルタ回路10は電圧変換器8の出力電
圧から高周波成分を除去するために設けられているもの
であり、バイパス回路12はこれを導通状態にすること
によって電圧変換器8の出力端を短絡することができ
る。交流送電線2に地絡事故等が発生した場合、交流送
電線2には非常に大きな電流すなわち過電流が流れる。
このとき、もしバイパス回路12が設けられていないと
すると、その過電流は直列トランス4を介して電圧変換
器8を流れるので、この電圧変換器8を過電流に耐え得
る容量をもって設計する必要があり、機器として大形の
ものとなる。しかるに、バイパス回路12を設けておく
ことにより、送電線事故等により過電流が生じたとき、
その過電流をバイパス回路12に吸収することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10に例示したよう
な従来装置においては、送電線事故による送電線2の過
電流をバイパス回路12内を環流させて電圧形変換器8
の保護を行うため、バイパス回路12は送電線2の過電
流に十分耐える容量をもって設計する必要があり、バイ
パス回路12が大容量・大形のものになってしまってい
た。
【0007】また従来装置では、系統事故の期間中はバ
イパス回路12で直列トランス4の端子間が短絡され、
電圧形変換器8はゲートブロックにより運転を停止す
る。系統事故除去後に再び系統インピーダンス補償動作
に復帰させるためには、バイパス回路12を遮断してか
ら電圧形変換器8を運転するといった手順が必要であ
り、復帰動作に時間がかかっていた。
【0008】従って本発明は、サイリスタバイパス回路
を設けたりすることなく、直列コンデンサ及び変換器を
電圧上昇及び過電流から保護し得る、電力系統の直列補
償装置を提供することを目的とする。
【0009】さらに本発明は、系統事故除去後に迅速に
系統インピーダンス補償動作へと復帰させ得る、電力系
統の直列補償装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明の電力系統の直列補償装置は、
交流電力系統に直列に接続された無効電力補償用の直列
コンデンサと、この直列コンデンサに並列に接続された
補償電流発生装置と、直列コンデンサに並列に接続され
た過電圧保護用の非線形抵抗素子とを備えたものであ
る。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
電力系統の直列補償装置において、補償電流発生装置
は、直列コンデンサに並列に接続された二次巻線を有す
るトランスと、このトランスに交流電流を供給する電流
形変換器とによって構成されていることを特徴とする。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2に記載の
電力系統の直列補償装置において、交流電力系統の事故
を検出する事故検出手段と、この事故検出手段によって
系統事故が検出されたとき電流形変換器の少なくとも同
一相に属する正負2アームを同時にオンして短絡させる
短絡制御手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1に記載の
電力系統の直列補償装置において、補償電流発生装置
は、直列コンデンサに並列に接続された二次巻線を有す
るトランスと、このトランスに交流電流を供給する電圧
形変換器と、この電圧形変換器の出力電流を制御する電
流制御回路とによって構成されていることを特徴とす
る。
【0014】請求項5に係る発明は、請求項4に記載の
電力系統の直列補償装置において、交流電力系統の事故
を検出する事故検出手段と、この事故検出手段によって
系統事故が検出されたとき電圧形変換器をゲートブロッ
クするオフ制御手段とをさらに備えたことを特徴とす
る。
【0015】請求項6に係る発明は、請求項4に記載の
電力系統の直列補償装置において、交流電力系統の事故
を検出する事故検出手段と、この事故検出手段によって
系統事故が検出されたとき電圧形変換器の出力電流を制
御して系統事故期間中であっても電圧形変換器の運転を
継続させるオン制御手段とをさらに備えたことを特徴と
する。
【0016】請求項7に係る発明は、請求項4に記載の
電力系統の直列補償装置において、電圧形変換器を介し
て直列コンデンサの電圧を制御する電圧制御回路と、交
流電力系統の事故を検出する事故検出手段と、この事故
検出手段によって系統事故が検出されたとき電圧形変換
器の出力電圧を制御して系統事故期間中であっても電圧
形変換器の運転を継続させるオン制御手段とをさらに備
えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>図1は請求項1
に係る発明の実施の形態を示す単線結線図である。図1
において、交流系統電圧源1、交流送電線2、及び線路
リアクタンス3は、それぞれ図10に示した従来装置と
同一の構成部分であり、互いに同一符号を付して示して
いる。図1の装置においては、交流送電線2に直列に接
続された直列補償用の直列コンデンサ13が接続されて
おり、その両端に補償電流発生装置14の出力端が接続
され、さらに非線形抵抗素子15が並列に接続されてい
る。補償電流発生装置14の出力電流を制御することに
より、直列コンデンサ13に発生する電圧を調節するこ
とができる。
【0018】図2に示す電圧電流ベクトル図を参照して
図1の装置の動作を説明する。ここでは便宜上、系統電
流Isは一定であるとする。補償電流発生装置14は任
意の出力電流Ioを出力することができ、直列コンデン
サ13を流れる直列コンデンサ電流Icは、 Ic=Is+Io である。従って、電流Ioを制御することにより直列コ
ンデンサ電流Icを調節することができることになる。
直列コンデンサ13の電圧すなわち直列コンデンサ電圧
Vcは直列コンデンサ電流Icより位相が90度進んだ
向きに発生する。いま、図2に示すように、補償電流発
生装置14の出力電流Ioを系統電流Isと同相である
とすると、直列コンデンサ電流Icは系統電流Isと同
相で大きさのみを変化させることができる。これによっ
て直列コンデンサ電圧Vcは系統電流Isと90度の位
相差をもって変化するので、直列コンデンサ13が送電
線2と直列に発生するインピーダンスを調整することが
できることになる。
【0019】図3は、図1の装置に設けられている非線
形抵抗素子15のインピーダンス特性を示すものであ
る。非線形抵抗素子15の保護動作レベルVtは、イン
ピーダンスが急激に低下する電圧である。非線形抵抗素
子15は、端子間電圧Vcが保護動作レベルVtより低
い領域では高インピーダンスZoを呈し、これにはほと
んど電流が流れない。従って回路動作上、非線形抵抗素
子15を接続していないものとして取扱うことができ
る。
【0020】送電線2に地絡等の系統事故が発生して系
統電流Isが増大した場合の挙動について検討する。こ
の場合、補償電流発生装置14の出力電流Ioが流れて
いる条件のもとで、系統電流Isが直列コンデンサ13
を流れて直列コンデンサ電圧Vcを上昇させる。直列コ
ンデンサ電圧Vcが上昇し、保護動作レベルVtに達す
ると、非線形抵抗素子15は低インピーダンス状態とな
り、系統電流Isは大部分が非線形抵抗素子15を通し
て流れることになる。このようにして、非線形抵抗素子
15を接続することにより、直列コンデンサ13に対す
る電圧上昇及び過電流を抑制することができ、同時に補
償電流発生装置14を過電圧から保護することができ
る。
【0021】以上のようにして、従来の直列補償装置で
用いられたサイリスタバイパス回路を必要とすることな
く直列コンデンサ13及び補償電流発生装置14を電圧
上昇及び過電流から保護することができる。従って、よ
り低コストで少設置スペースの直列補償装置を提供する
ことができる。さらに、従来のバイパス回路はサイリス
タをオンオフ制御するための独自の制御回路を必要とし
たが、非線形抵抗素子15はそのような制御回路を必要
としないので、高速保護動作を達成することができ、信
頼性の向上に寄与することができる。
【0022】<実施の形態2>図4は請求項2に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。図4に示す直列補
償装置においては、補償電流発生装置として、電流形変
換器18及び直列トランス4が設けられている。電流形
変換器18は直流電流源16と、自己消弧形スイッチン
グ素子からなる電流形インバータ回路17とによって構
成されている。直列トランス4の一次巻線は三角結線さ
れ、電流形インバータ回路17の出力交流端子に接続さ
れている。直列トランス4の二次巻線は各相ごとに直列
コンデンサ13に並列に接続されている。電流形インバ
ータ回路17には、電流指令値からそのスイッチングパ
ターンを決定するPWM制御回路19が付属している。
PWM制御回路19は電流指令値を受け、電流形インバ
ータ回路17に対しスイッチング信号を出力する。電流
形インバータ回路17はスイッチング信号に従ってオン
オフ動作を行い、電流指令値に対応するPWM交流電流
を出力する。この出力交流電流は直列トランス4を介し
て直列コンデンサ13を流れる。これにより、直列コン
デンサ13の端子電圧を制御し、送電線2の実効線路イ
ンピーダンスを制御する。
【0023】送電線2に地絡等の系統事故が発生すると
系統電流Isが増大し、直列コンデンサ13の端子電圧
Vcが上昇する。直列コンデンサ電圧Vcが非線形抵抗
素子15の保護動作レベルVtを超えると、非線形抵抗
素子15が低インピーダンスとなり、増大した系統電流
Isは非線形抵抗素子15を通して流れ、直列コンデン
サ13を電圧上昇から保護すると同時に、電流形インバ
ータ回路17を過電圧から保護する。
【0024】以上により、従来の直列補償装置で用いら
れたサイリスタバイパス回路を必要とすことなく構成の
簡単な非線形抵抗素子15によって直列補償装置を系統
事故時の過電流から保護することができる。従って、低
コストで少設置スペースの直列補償装置を提供すること
ができる。さらに、従来のサイリスタバイパス回路はサ
イリスタをオンオフ制御するための独自の制御回路を必
要としたが、非線形抵抗素子15は制御回路を必要とし
ないので、高速保護動作を達成することができ、保護装
置の信頼性も向上する。
【0025】<実施の形態3>図5は請求項3に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。この装置の特徴
は、図4に示す装置に対して送電線2の電圧及び電流を
検出する系統電圧電流検出器20と、この検出器の出力
信号に基づいて系統事故を判定する系統事故判定回路2
1とを付加し、その判定結果をPWM制御回路19に送
出するようにしたことにある。系統事故判定回路21は
検出器20によって検出された電圧及び電流を表す検出
信号に基づいて系統事故が発生したかどうかを判定し、
もし系統事故発生と判定すればPWM制御回路19を介
して電流形インバータ回路17の少なくとも1相の正負
両アームを同時にオン制御し直流端子間を短絡する。こ
れにより電流形変換器18の出力電流をゼロにし、これ
を機能的に送電線2から切り離す。
【0026】系統事故判定回路21によって系統事故が
除去されたと判定されれば、電流形変換器18は運転を
再開して再び系統インピーダンス補償動作を行う。
【0027】以上のように系統事故の期間中に電流形変
換器18を停止することにより、簡単な回路構成及び制
御回路のもとで電流形変換器18を保護することができ
る。また、系統事故除去後に速やかに系統インピーダン
ス補償動作に復帰することができる。
【0028】<実施の形態4>図6は請求項4に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。この装置の特徴
は、図4に示す装置における電流形変換器18を図10
に示すような電圧形変換器8に置換するとともに、電圧
形インバータ回路6の出力電流を検出する電流検出器2
2と、その検出電流をフィードバックする電流制御回路
23とを付加し、電流制御ループを形成したことにあ
る。電流制御回路23は電流検出器22によって検出さ
れた電圧形インバータ回路6の出力電流を別途与えられ
た電流指令値と比較し、その偏差を小さくするような制
御信号をPWM制御回路9に送出する。PWM制御回路
9は入力された制御信号に基づいて電流偏差を減少させ
るように電圧形インバータ回路6の出力電流を制御す
る。
【0029】電圧形変換器8の出力電流は、その出力電
圧と直列コンデンサ13の端子電圧との差、及び直列ト
ランス4の漏れインダクタンスによって決定されるの
で、電圧形変換器8の出力電圧が制御可能であれば変換
器出力電流を制御することができる。これにより直列コ
ンデンサ電圧Vcを可変として送電線2の実効線路イン
ピーダンスを制御することができる。
【0030】図6の装置において地絡等の系統事故が発
生すると系統電流Isが増大し、直列コンデンサ13の
端子電圧Vcが上昇する。直列コンデンサ電圧Vcが非
線形抵抗素子15の保護動作レベルVtを超えると、増
大した系統電流Isは非線形抵抗素子15を通して流
れ、直列コンデンサ13を電圧上昇から保護することが
できる。直列コンデンサ電圧Vcの上昇を抑制すること
によって、直列コンデンサ13を保護するとともに、電
圧形変換器8を過電流から保護することができる。
【0031】このようして、従来の直列補償装置で用い
られたサイリスタバイパス回路を必要とすることなく簡
単な構成の非線形抵抗素子によって補償電流発生装置を
過電流から保護することができ、従って、より低コスト
で少設置スペースの直列補償装置を提供することができ
る。さらに、従来のサイリスタバイパス回路はサイリス
タをオンオフ制御するための独自の制御回路を必要とし
たが、非線形抵抗素子15は制御回路を必要としないの
で、高速保護動作を達成することができ、信頼性の向上
に寄与することができる。
【0032】<実施の形態5>図7は請求項5に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。この装置の特徴
は、図6に示す装置に対して、送電線2の電圧及び電流
を検出する系統電圧電流検出器20と、この検出器20
の出力信号に基づいて系統事故を判定する系統事故判定
回路21とを付加的に設け、その判定結果をPWM制御
回路9に送出するようにしたことにある。系統事故判定
回路21の機能は図5を参照して説明した系統事故判定
回路21のそれと同一である。
【0033】系統事故判定回路21によって系統事故発
生と判定されれば、PWM制御回路9を介して電圧形イ
ンバータ回路6の全ての自己消弧形スイッチング素子を
オフとし、電圧形変換器8を送電線2から切り離す。そ
の後に系統事故判定回路21によって系統事故が除去さ
れたと判定されれば、速やかに運転を再開して再び系統
インピーダンス補償動作を行う。
【0034】以上のように系統事故の期間中に電圧形変
換器8を停止することにより、簡単な回路構成及び制御
回路のもとで電圧形変換器8を保護することができる。
また、系統事故除去後に速やかに系統インピーダンス補
償動作に復帰することができる。
【0035】<実施の形態6>図8は請求項6に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。この装置において
は、直列コンデンサ電圧Vcを検出する電圧検出回路2
4と、直列コンデンサ電圧Vcをフィードバック量とし
てコンデンサ電圧Vcのフィードバック制御を行う直列
コンデンサ電圧制御回路25と、系統事故判定回路21
の出力信号に従って制御される制御指令切替回路26と
が付加的に設けられている。
【0036】電圧制御回路25は、検出されたコンデン
サ電圧Vcとコンデンサ電圧指令値とを比較し、その偏
差を減少させるための電流制御信号を制御指令切替回路
26に送出する。制御指令切替回路26には変換器出力
電流を制御するための電流指令値と、電圧制御回路25
からの電流制御信号とが入力されており、そのいずれか
を系統事故判定回路21の判定結果に従って選択的に電
流制御回路23へ送出する。なお、電圧変換器8の出力
電圧の最大値に対して非線形抵抗素子15の保護動作レ
ベルを低くとり、系統事故発生期間中に直列コンデンサ
13に発生する電圧(直列コンデンサ電圧Vc)を電圧
形インバータ回路6が出力できるように保護動作レベル
を設定する。
【0037】この装置は基本的には直列コンデンサ13
の電圧Vcを制御する回路であり、系統事故判定回路2
1が系統事故ではないと判定しているときは、御指令切
替回路26は電圧制御回路25からの電流制御信号を電
流制御回路23へ送出し、コンデンサ電圧Vcがコンデ
ンサ電圧指令値に一致するようなフィードバック制御を
行う。系統事故判定回路21が系統事故発生と判定して
いるときは、制御指令切替回路26は電流指令値を電流
制御回路23へ送出し、電圧変換器8の出力電流が電流
指令値、例えばゼロに一致するようなフィードバック制
御を行わせる。
【0038】仮に電流指令値がゼロであるとすると、系
統事故時の直列コンデンサ電圧Vcに対して電圧変換器
8は同等の電圧を出力し得ることから、系統事故の期間
中も出力電流をゼロに制御したまま電圧変換器8の運転
を継続することができる。また、非線形抵抗素子15の
保護動作レベルの設定いかんによって、系統事故発生前
に変換器が出力していた電流を系統事故期間中も出力し
て運転を継続することができる。
【0039】以上のように、系統事故期間中でも変換器
を停止することなく運転を継続させることが可能にな
り、また変換器が運転状態のまま系統事故除去による送
電線2の定常復帰を果たすため、非常に高速に直列補償
動作へと復帰させることができる。
【0040】<実施の形態7>図9は請求項7に係る発
明の実施の形態を示す結線図である。この装置は、設け
られている個々の回路要素は図8の装置とほとんど同等
であるが、それらの配置位置と入力指令値が多少異な
る。ここでは、制御指令切替回路26と電圧制御回路2
5の相対位置が図8の場合と逆になっており、制御指令
切替回路26が制御ループの最外側に配置されている。
系統電圧電流検出器20によって検出された系統電圧電
流信号は系統事故判定回路21に導入され、ここで系統
事故が発生したかどうかの判定を行う。制御指令切替回
路26に対してコンデンサ電圧指令値と系統事故時電圧
指令値とが入力されており、系統事故の有無に従って両
入力指令値のいずれかを選択的に電圧制御回路25へと
送出する。常時は、制御指令切替回路26はコンデンサ
電圧指令値を電圧制御回路25へ送出し、コンデンサ電
圧Vcが電圧指令値に一致するようにフィードバック制
御している。もし、ここで系統事故判定回路21により
系統事故が発生したと判定されれば、事故判定信号が制
御指令切替回路26に送出され、直列コンデンサ電圧制
御回路25への電圧指令値をコンデンサ電圧指令値から
系統事故時電圧指令値へと切り替えられる。
【0041】この装置でも、電圧変換器8の出力電圧の
最大値に対して非線形抵抗素子15の保護動作レベルを
低くとり、系統事故発生期間中に直列コンデンサ13に
発生する電圧(直列コンデンサ電圧Vc)を電圧形変換
器8が出力できるように保護動作レベルを設定する。
【0042】ここで系統事故時の電圧指令に系統事故発
生期間中の直列コンデンサ電圧Vcをそのまま使用した
とする。非線形抵抗素子15の保護動作レベル設定によ
って電圧形変換器8は系統事故の期間中でもコンデンサ
電圧を出力できるので、変換器出力電圧と直列コンデン
サ電圧が等しいために出力電流をほとんどゼロにしたま
ま運転を継続することができる。
【0043】これによって、系統事故期間中でも電圧変
換器8を停止することなく運転を継続させることがで
き、また変換器が運転状態のまま系統事故除去による送
電線2の定常復帰を遂行できるため、非常に高速に直列
補償動作へと復帰することができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、直
列コンデンサと並列に補償電流発生装置を接続し、直列
コンデンサと並列に非線形抵抗素子を設置し、系統事故
時の過電流による直列コンデンサ電圧を抑制する。これ
により、簡単な保護装置で、系統事故に伴う過電流・過
電圧から直列コンデンサと補償電流発生装置を保護する
ことができる。また、系統事故期間中も変換器を停止さ
せずに運転を継続することにより、系統事故除去後に速
やかに直列補償動作へと復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の実施の形態を例示する単
線結線図。
【図2】図1に示す装置の動作を説明するための電圧電
流ベクトル図。
【図3】図1の装置に用いる非線形抵抗素子のインピー
ダンス特性を示す線図。
【図4】請求項2に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図5】請求項3に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図6】請求項4に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図7】請求項5に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図8】請求項6に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図9】請求項7に係る発明の実施の形態を例示する結
線図。
【図10】従来装置の構成例を示す結線図。
【図11】図10の装置の動作を説明するための電圧電
流ベクトル図。
【符号の説明】
1 交流系統電圧源 2 交流送電線 3 交流送電線の線路リアクタンス 4 直列トランス 5 直流電圧源 6 電圧形インバータ回路 8 電圧形変換器 9 PWM制御回路 10 フィルタ回路 12 サイリスタバイパス回路 13 直列コンデンサ 14 補償電流発生装置 15 非線形抵抗素子 16 直流電流源 17 電流形インバータ回路 18 電流形変換器 19 PWM制御回路 20 系統電圧電流検出器 21 系統事故判定回路 22 出力電流検出回路 23 電流制御回路 24 直列コンデンサ電圧検出回路 25 直列コンデンサ電圧制御回路 26 制御指令切替回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5G066 DA04 DA07 FB01 FB11 FC06 5H007 AA02 CA03 CB05 CC01 CC32 DB01 DC02 DC05 EA02 FA01 FA03 5H420 BB16 CC04 DD03 EA03 EA27 EA45 EB09 FF03 FF04 LL02 LL05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電力系統に直列に接続された無効電力
    補償用の直列コンデンサと、この直列コンデンサに並列
    に接続された補償電流発生装置と、前記直列コンデンサ
    に並列に接続された過電圧保護用の非線形抵抗素子とを
    備えた電力系統の直列補償装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記補償電流発生装置は、前記直列コンデン
    サに並列に接続された二次巻線を有するトランスと、こ
    のトランスに交流電流を供給する電流形変換器とによっ
    て構成されている電力系統の直列補償装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記交流電力系統の事故を検出する事故検出
    手段と、この事故検出手段によって系統事故が検出され
    たとき前記電流形変換器の少なくとも同一相に属する正
    負2アームを同時にオンして短絡させる短絡制御手段と
    をさらに備えた電力系統の直列補償装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記補償電流発生装置は、前記直列コンデン
    サに並列に接続された二次巻線を有するトランスと、こ
    のトランスに交流電流を供給する電圧形変換器と、この
    電圧形変換器の出力電流を制御する電流制御回路とによ
    って構成されている電力系統の直列補償装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記交流電力系統の事故を検出する事故検出
    手段と、この事故検出手段によって系統事故が検出され
    たとき前記電圧形変換器をゲートブロックするオフ制御
    手段とをさらに備えた電力系統の直列補償装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記交流電力系統の事故を検出する事故検出
    手段と、この事故検出手段によって系統事故が検出され
    たとき前記電圧形変換器の出力電流を制御して系統事故
    期間中であっても前記電圧形変換器の運転を継続させる
    オン制御手段とをさらに備えた電力系統の直列補償装
    置。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の電力系統の直列補償装置
    において、前記電圧形変換器を介して前記直列コンデン
    サの電圧を制御する電圧制御回路と、前記交流電力系統
    の事故を検出する事故検出手段と、この事故検出手段に
    よって系統事故が検出されたとき前記電圧形変換器の出
    力電圧を制御して系統事故期間中であっても前記電圧形
    変換器の運転を継続させるオン制御手段とをさらに備え
    た電力系統の直列補償装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010044621A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Toshiba Corp 無効電力補償装置の地絡検出装置
KR20180066031A (ko) 2015-09-03 2018-06-18 가부시끼가이샤 도시바 전압 변동 억제 장치 및 방법

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