JP2000092708A - 高調波電流抑制装置 - Google Patents

高調波電流抑制装置

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JP2000092708A
JP2000092708A JP10264421A JP26442198A JP2000092708A JP 2000092708 A JP2000092708 A JP 2000092708A JP 10264421 A JP10264421 A JP 10264421A JP 26442198 A JP26442198 A JP 26442198A JP 2000092708 A JP2000092708 A JP 2000092708A
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harmonic
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receiving device
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JP10264421A
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Masato Ikeda
正人 池田
Mitsugi Aeba
貢 饗庭
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高調波LCフィルタ、アクテイブフィルタか
ら生じる問題を解決する高調波抑制装置4を提供する。 【解決する手段】 高調波電流を含む交流電流を発生す
る受電装置3と交流電源1とを接続する電力線2に直列
に接続され、前記交流電流の基本周波数に共振周波数を
有する直列素子5と、直列素子と受電装置との相間また
は該電力線と受電装置側の星形結線の中性点Nとの間に
接続され、前記高調波電流に含まれる少なくとも1つの
高調波周波数に共振周波数を有する並列素子6と、を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電源へと結
合されたひとつの電力線に受電装置から流れる高調波電
流を抑制する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば工場において同一の三相交
流電源系統の受電側に単機大容量のサイリスタ変換装置
を複数接続し、負荷に整流された直流電流を供給するシ
ステムが構築されている。図6は工場の電力供給システ
ムの一例を示し、電力は三相交流電源1から給電線2を
介して工場内の需要設備3にそれぞれ供給される。需要
設備3には、変圧器、サイリスタ整流器、定電流制御装
置および負荷などがそれぞれ設けられている。サイリス
タ整流器はその電力変換動作において高調波を発生し、
このため給電線2に流れる交流電流には高調波電流を含
むことになる。また、需要設備が複数個、同一の三相交
流電源系統に接続されている場合は、各需要設備では独
立した別個のサイリスタ制御が行われるため、各給電線
に流れる交流電流はそれぞれ異なる大きさ、位相角の高
調波電流を含むことになる。
【0003】需要家系統において高調波抑制対策を施す
ほか、給電線に直接、高調波発生機器が接続される場合
があるから、高調波LCフィルタ、アクテイブフィルタ
などを組み合わせて需要家の責任分岐点での高調波電流
の流出と高調波電圧歪みを抑制することが実用的であ
る。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】高調波LCフィルタ、
アクテイブフィルタによる高調波抑制対策には次のよう
な問題がある。高調波LCフィルタによる問題として、 (1)電源インピーダンスが変化すると高調波抑制効果
が変化する。 (2)電源インピーダンスに含まれる容量性の要素によ
り、電源系統の定数が変化した場合、高調波の拡大現象
を引き起こすことがある。 (3)他の系統からの高調波電流を吸収し、高調波LC
フィルタに過負荷現象を引き起こすことがある。 (4)高調波LCフィルタの定数設定には、考慮すべき
多数の条件がある。
【0005】アクテイブフィルタによる問題として、 (1)補償対象として検出した負荷電流に進相コンデン
サ電流、あるいは高調波フィルタ電流などの容量性電流
が含まれていると補償動作が不安定となる。 (2)高速制御を要求される高次高調波の抑制に限界が
ある。 (3)アクテイブフィルタの定数設定には、考慮すべき
多数の条件がある。 一方、過渡状態、即ち変圧器への励磁突入電流、系統の
事故電流にはさまざまな非論理高調波が含まれ、電力系
統に振動電流を発生したり、絶縁を破壊する場合があ
る。
【0006】この発明は、上述の高調波LCフィルタ、
アクテイブフィルタから生じる問題を解決する高調波抑
制装置を提供することである。この発明の他の目的は、
上述の問題に加えて負荷側において過負荷、短絡が発生
した場合に、その過電流によって上昇した各素子の極間
電圧による絶縁破壊の発生を防止できる、高調波抑制装
置を提供することである。この発明の他の目的は、上述
の問題に加えて振動性電流の発生を防止できるようにし
た、高調波抑制システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の高調波電流抑
制装置は、高調波電流を含む交流電流を発生する受電装
置と交流電源とを接続する電力線に直列に接続され、前
記交流電流の基本周波数に共振周波数を有する直列素子
と、前記直列素子と受電装置と間の各電力線の相間また
は該電力線と受電装置側の星形結線の中性点との間に接
続され、前記高調波電流に含まれる少なくとも1つの高
調波周波数に共振周波数を有する並列素子と、を備えて
いる。
【0008】また、この発明の高調波電流抑制装置は、
高調波電流を含む交流電流を発生する受電装置と交流電
源とを接続する電力線に直列に接続され、前記交流電流
の基本周波数に共振周波数を有する直列素子と、直列素
子と受電装置との間の各電力線の相間または該電力線と
受電装置側の星形結線の中性点との間に接続され、高調
波電流に含まれる少なくとも1つの高調波周波数に共振
周波数を有する並列素子と、直列素子の交流電源側と直
列素子の前記受電装置側とにそれぞれ流れる電流の比率
を測定する比率測定手段と、直列素子の入力端および出
力端を接続する短絡線を遮断する第1の遮断器と、電力
線の相間の並列素子接続を遮断する第2の遮断器と、比
率測定手段からの測定信号に応答して前記第1および第
2の遮断器の開閉を制御する制御手段と、を含む。
【0009】また、 この発明の高調波電流抑制装置
は、直列素子のリアクトルと並列に第1の非線形抵抗素
子を、直列素子のコンデンサと並列に第2の非線形抵抗
素子を接続してなる。また、この発明の振動電流抑制方
法は、比率測定手段により所定の電流比率を計測する
と、第1の遮断器を開放状態から投入して直列素子の両
端を短絡すると共に第2の遮断器を投入状態から開放し
て前記並列素子を電力線から遮断する段階と、比率測定
手段からの電流比率が安全基準になると第2の遮断器を
投入する段階と、比率測定手段からの電流比率が再び安
全基準になると前記第1の遮断器を開放する段階と、を
含む。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な一実施形態
について説明する。図1は、工場への電力供給システム
に設けられた高調波抑制装置4の概略等価回路図を示
し、説明を簡単にするために三相の電力供給システムの
うち一相分のみを例示している。図1において、電源1
のインピーダンスがZ0(n)として示されている。高調波
電流抑制装置4は、1相分の給電線2の電源側に接続さ
れたインピーダンスZs(n)を有する直列素子5と、この
給電線2と他の相の給電線間であって、需要設備3(受
電装置:負荷)側に接続されたインピーダンスZp(n)
有する並列素子6とを備えている。並列素子6は、図1
に示すように、給電線2と、三相の各給電線に接続され
た需要設備が星形結線された中性点Nとの間に接続され
ても良い。また、並列素子6は、三相の給電線の各二相
間に接続されても良い。直列素子5は、三相の各給電線
にそれぞれ接続される。
【0011】図2は、図1に示す電源インピーダンスZ
0、直列素子5のインピーダンスZs (n)、並列素子6の
インピーダンスZp(n)の構成要素をさらに詳細に示した
ものである。即ち、電源インピーダンスZ0は、抵抗
0、リアクトルL0の直列回路として、インピーダンス
s(n)は、抵抗Rs、リアクトルLs、コンデンサCs
直列回路として構成されている。並列素子6のインピィ
ーダンスZp(n)は、三相交流回路において発生する理論
高調波次数nの高調波周波数に共振周波数nfを持つ直
列抵抗Rn、直列リアクルLn、直列コンデンサCnから
構成される。
【0012】図2においては、インピィーダンスZp(n)
は、高調波次数n=5、…、i、…、25の各場合にお
ける直列抵抗R5、Ri、R25を、直列リアクルL5
i、L25を、直列コンデンサC5、Ci、C25をそれぞ
れ示している。ここで、定常状態において対象となるの
は、通常、ひずみ波対象三相交流であるから、直流、偶
数調波および電力系統にあるΔ巻線を還流する3倍数高
調波は存在しない。従って、発生理論高調波次数nは、
n=6m±1(m=1、2、3…)である。なお、本発
明は、発生する高調波次数nが如何なる場合においても
並列素子6のインピィーダンスZp(n)を適宜選択するこ
とにより対処できる。
【0013】次に、図1に示す高調波電流抑制装置の原
理について説明する。高調波電流抑制装置4の電源側の
電圧をV1(n)、電流I1(n)とし、負荷側つまり高調波発
生側の電圧をV2(n)、I2(n)とすれば、
【数1】 V1(n)=(1+Zs(n)/Zp(n))V2(n)+Zs(n)・I2(n)1(n)= 1/Zp(n)・V2(n)+I2(n) …(1) 図1のa点から負荷側をみたインピーダンスZ1(n)は、
n=1の基本周波数においては、Zs(n)=Rsになり、
また、n>1のときZs(n)≫Zp(n)になるから
【数2】 Z1=Rs1=Zs(n) …(2) になる。
【0014】また、図1のb点から負荷側をみたインピ
ーダンスZ2(n)は、n=1の基本周波数においては、Z
s(n)=Rsになり、また、n>1のときZs(n)≫Zp(n)
になるから
【数3】 Z2=Rs2=Zs(n) …(3) になる。
【0015】上述の式から次の結論が得られる。 (1)基本周波数においては電源側a、bからみたイン
ピーダンスZ1、Z2は共に虚数部は零になり実数部Rs
のみとなる。従って、定常状態においてRsを小さく抑
えれば、直列インピーダンスの影響は小さくなる。 (2)高調波周波数においては、電源側aから見たイン
ピーダンスZ1はZs(n)の誘導性インピーダンスが支配
的になり、電源インピーダンスZ0≪Z1となるから電源
側に存在する高調波電流は電源側に流入し負荷側には流
入しない。 (3)高調波周波数においては、電源側bから見たイン
ピーダンスZ2はまたZs(n)の誘導性インピーダンスが
支配的になり、Z0≪Z2となるから負荷側に存在する高
調波電流は電源側に流出することなく、ほとんど並列イ
ンピーダンスZp(n)に吸収することができる。 (4)電源側a点における電圧歪みは、電源インピーダ
ンスZ0と電源に流入する高周波電流I1(n)の積によっ
て生じる高調波電圧降下によって発生する。しかし、
(3)に述べたように負荷側に存在する高調波電流は電
源側に流出することなくI1(n)≒0であるから電圧歪み
は生じない。 (5)負荷側に存在する高調波電流は、直列素子のイン
ピーダンスが高いため、並列インピーダンスZp(n)に流
入する。そこでそれぞれの分路次数が共振次数であるた
め虚数部は零になり、実数部Riのみが存在することに
なる。従って、負荷側b点における電圧歪みは並列イン
ピーダンスZp(n)に含まれるZi(n)の抵抗Riにより決
定される。即ち、n=iおける抵抗Ri(実際の回路で
はインダクタンスに含まれる抵抗分)に比例する。Ri
を小さくすれば電圧歪みは小さくなり、Ri=0では電
圧歪みは生じない。基本周波数が変動した場合には、Z
i(n)に虚数部が存在するため、電圧歪みは大きくなる。 (6)基本波負荷電流I2(1)の過渡的変化については直
列インピーダンスの複エネルギー回路となって時定数τ
=2Ls/Rsとなり、Lsが電源インピーダンスL0より
相当大きいため時定数は大きくなり、急激な過渡変動が
抑制される。
【0016】本高調波抑制装置は、上記(1)から
(6)までの結論から次に示す特徴が導かれる。即ち、
上記(1)により、本高調波制御装置における高調波の
拡大現象は生じない。上記(2)により、電源インピー
ダンスが変化しても高調波のキャンセル効果は変わらな
い。上記(3)により、電源側の他の系統からの高調波
電流はほとんど吸収しない。上記(4)および(5)に
より、複雑な系統条件その他を考慮することはない。上
記(6)により、アクテイブな高速制御を必要とせず
に、高次高調波の抑制を確実に行える。上記(1)から
(6)により、定常状態における高調波抑制効果は、従
来の高調波LCフィルタ、アクテイブフィルタに比べ格
段に良好である。
【0017】図1および図2に示す高調波抑制装置にお
いては、上述した優れた高調波抑制効果を有するもの
の、負荷(需要設備)3側において過負荷、短絡が発生す
ると、過電流により直列素子5を構成する直列LC回路
の直列リアクトルLs、直列コンデンサCsにそれぞれの
極間電圧上昇を招き、このため絶縁破壊を生じる恐れが
ある。
【0018】図3は、前記絶縁破壊を防止する過電圧保
護付き高調波抑制装置を示す。図3において、直列素子
5の直列リアクトルLsの両端(極間)に非線形抵抗RLS
が接続され、直列コンデンサCsの両端(極間)に非線形
抵抗RCSが接続されている他は、図2の構成と同様であ
る。CsとLsの極間電圧値は等しいから、図4に示すよ
うに、直列リアクトルLs が大きく直列コンデンサCs
が小さいほど、また直列素子5を通過する電流I1が大
きいほど極間電圧は大きくなる。従って、制限したい極
間電圧以下で抵抗値が小さくなる非線形抵抗素子を用い
ることによりそれぞれの極間電圧を制限することができ
る。なお、直列リアクトルLsの選定については、異常
電圧および負荷電流変化時の時定数低減の観点からは小
さくした方が好ましく、高調波電流の通過阻止効果から
は大きいほうが好ましい。電源リアクタンスL0の数十
倍あれば、阻止効果は実用に供する。
【0019】また、図1、図2および図3に示す高調波
制御装置においては、変圧器などの励起突入電流のよう
に非論理高調波を含む高調波電流が流れると電源側に振
動性電流が流れ、高調波抑制効果を損なう。図5は、前
記振動性電流抑制手段を備えた高調波抑制装置を示す。
図5が図4と異なるのは、電源1と直列素子5との間の
給電線2には変流器CT1が、直列素子5と負荷3の間
の給電線2には変流器CT2がそれぞれ設けられる。変
流器CT1、変流器CT2から検出された電流は比率作動
継電器7に与えられる。さらに、比率作動継電器7の出
力はA/D変換器を介して制御回路11に与えられる。
また、直列素子5の入力側と出力側は、平常時は開放状
態にある直列素子用遮断器(CB1)8を介して短絡線
9により接続されている。また、給電線2と並列素子6
とを結ぶ電線には平常時は投入状態にある並列素子用遮
断器(CB2)10が結合されている。制御回路11
は、比率作動継電器7から入力する比率の大きさを表わ
す比率作動信号が第1の一定時間(この例では数十ミリ
秒)継続して出力されている場合は短絡事故と判断し、
抑制動作信号をD/A変換器を経て直列素子用遮断器8
および並列素子用遮断器10に対して出力し、直列素子
用遮断器8を投入して直列素子5の両端を短絡すると共
に、並列素子用遮断器10を開放して給電線2から並列
素子6を切り離す。また、制御回路11は、前記抑制動
作信号の出力時以降に前記比率作動信号の入力が停止し
て振動電流が安定した直後に第1の解除動作信号を出力
し、並列素子用遮断器10を投入して並列素子6を給電
線2に接続する。そして、制御回路11は、第1の解除
動作信号の出力時以降に前記比率作動信号の入力が再び
停止して振動電流が再び安定する直後に第2の解除信号
を出力して直列素子用遮断器8を開放して平常状態に復
帰させる。
【0020】なお、この実施例においては制御回路11
が抑制動作信号を出力した後、比率作動信号の入力を監
視し、その入力がない場合は安定であると判断して直後
に第1および第2の解除信号を出力する構成としている。
これに限定されず、制御回路11は、入力する比率作動
信号を記憶された値と比較し、上記抑制動作信号を出力
した後、さらに振動電流の安定を示す第2の所定値に達
した場合に前記第1の解除信号を出力し、さらに前記第
2の所定値(または第2の所定の値と異なる第3の値)
に達した場合に前記第2の解除信号を出力し、前記直列
素子用遮断器8および並列素子用遮断器10の開閉を動
作させるように構成しても良い。
【0021】次に、本発明の高調波抑制効果を確かめる
ために行ったシミュレーションについて説明する。
【表1】 表1に示すシステム定数において、Rs、Ls、Csは直
列素子、R5…R25、L5…L25、C5…C25は並列素子
のそれぞれの高調波次数における値を示している。Qs
=ωLs/Rs、Qi=iωLi/Ri(iは高調波次数を表
わす)である。電源インピーダンスR0=0.03
[Ω]、L0=1.0[mH]、f=50[Hz]、Qs
=Qi=300、V1=1,000[V]の条件下におい
て、表1のシステム定数を使用し、負荷側に基本波電流
2=1,000[A]、i次高調波電流I2(i)=1,
000/i[A]が流れた場合における高調波抑制シス
テムの定常状態におけるコンピュータ・シミュレーショ
ンを行った結果を表2に示す。
【0022】
【表2】 表2を参照すると、電源側高調波電流I1(n)は各次高調
波において0.07[A]以下、総合しても0.097
[A]以下に抑制されている。電源側の高調波電圧歪率
dV1(n)は0.00001[pu]に抑制されている。
また、負荷側の高調波電圧歪率dV2(n)は各次高調波に
おいて0.00001[pu]に抑制され、総合しても
0.0026[pu]に抑制されている。並列素子に流
入する抑制分高調波電流I3(n)と発生高調波電流I2(n)
はほぼ同じであり、発生した高調波電流はほぼ並列素子
に吸収されていることが確認される。
【0023】表1に示すシステム定数において、非線形
抵抗RLS、RCSは共に2,500[V]以上の電圧抵抗
値が減少するものを使用し、図3に示す過電圧保護機能
を備えた高調波抑制装置において三相完全短絡が発生し
た場合のコンピュータ・シミュレーションを実施する
と、直列素子の極間電圧をほぼ33,000[V]に、
そして過電流を3,000[A]程度に抑制されること
が確認された。さらに、リアクトルLS、コンデンサCS
の極間電圧は、132%に抑えることができた。また、
振動的過渡現象は発生しないことが確認された。
【0024】図5に示す振動性電流抑制手段を備えた高
調波抑制装置において、表1に示すシステム定数におい
て上述した振動電流抑制方法のコンピュータ・シミュレ
ーションを実施した。この結果、非論理高調波を含む変
圧器の励磁突入電流などの論理高調波以外の高調波成分
を有する比率作動電流が比率作動継電器により検出され
た。また、比率作動電流の検出に基づき出力制動作信号
により直列素子用遮断器を投入する共に、並列素子用遮
断器を開放することにより電源側の振動電流を抑制でき
た。さらに、突入電流の安定後に並列素子用遮断器を投
入し、再び安定後に直列素子用遮断器を開放することに
より電源側の振動電流と負荷側の異常電圧を抑制でき
た。上記実施例においては三相交流の場合について説明
したが、本発明は単相、二相、六相など相数に関係なく
交流電流に含まれる高調波電流の抑制に適用することが
できる。
【0025】
【発明の効果】本発明の高調波電流抑制装置によれば、
受電側の負荷に流れる高調波電流の状態とは無関係に、
給電線に流れる高調波電流を確実にかつ顕著に抑制する
ことができる。各給電線ごとに個別に高調波電流を抑制
することができるので、工場等のあらゆる状況に適用す
ることができ、汎用性に優れ大掛かりな設備を必要とし
ない。また本発明は、直列素子に非線形抵抗素子を接続
することにより過電圧保護機能を備えることができる。
さらに本発明は、変流器、比率作動継電器、遮断器、制
御回路を備えることにより給電線に発生した突入電流に
対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高調波電流抑制装置の抑制原理を説明
する概略構成図ある。
【図2】図1に示す電源インピーダンス、直列素子のイ
ンピーダンス、並列素子のインピーダンスの構成要素を
さらに詳細に示す回路図である。
【図3】過電圧保護付き高調波抑制装置を示す回路構成
図である。
【図4】直列リアクトルLs 、直列コンデンサCsの極
間電圧と通過電流I1の関係を示す図である。
【図5】振動性電流抑制手段を備えた高調波抑制装置を
示す回路構成図である。
【図6】従来の工場への電力供給システムの概略構成図
ある。
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 給電線 3 需要設備 4 高周波電流抑
制装置 5 直列素子 6 並列素子 7 比率作動継電
器 8 直列素子用遮
断器 9 短絡線 10 並列素子用
遮断器 11 制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高調波電流を含む交流電流を発生する受
    電装置と交流電源とを接続する電力線に直列に接続さ
    れ、前記交流電流の基本周波数に共振周波数を有する直
    列素子と、 前記直列素子と受電装置との間の各電力線の相間または
    該電力線と受電装置側の星形結線の中性点との間に接続
    され、前記高調波電流に含まれる少なくとも1つの高調
    波周波数に共振周波数を有する並列素子と、 を備えた、高調波電流抑制装置。
  2. 【請求項2】 高調波電流を含む交流電流を発生する受
    電装置と交流電源とを接続する電力線に直列に接続さ
    れ、前記交流電流の基本周波数に共振周波数を有する直
    列素子と、 前記直列素子と受電装置との間の各電力線の相間または
    該電力線と受電装置側の星形結線の中性点との間に接続
    され、前記高調波電流に含まれる少なくとも1つの高調
    波周波数に共振周波数を有する並列素子と、 前記直列素子の交流電源側と直列素子の前記受電装置側
    とにそれぞれ流れる電流の比率を測定する比率測定手段
    と、 前記直列素子の入力端および出力端を接続する短絡線を
    遮断する第1の遮断器と、 前記並列素子と前記電力線と間の接続を遮断する第2の
    遮断器と、 前記比率測定手段からの測定信号に応答して前記第1お
    よび第2の遮断器の開閉を制御する制御手段と、を含む
    高調波電流抑制装置。
  3. 【請求項3】 前記直列素子と前記並列素子はリアクト
    ルとコンデンサを含むLC回路であり、前記並列素子は
    前記高調波電流に含まれる高調波次数にそれぞれ共振す
    る共振周波数を有する複数のLC回路を含み、各LC回
    路は電力線の相間に並列に接続されている、請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の高調波電流抑制装置。
  4. 【請求項4】 前記直列素子のリアクトルと並列に第1
    の非線形抵抗素子を、前記直列素子のコンデンサと並列
    に第2の非線形抵抗素子を接続してなる、請求項3に記
    載の高調波電流抑制装置。
  5. 【請求項5】 高調波電流を含む交流電流を発生する受
    電装置と交流電源とを接続する電力線に直列に接続さ
    れ、前記交流電流の基本周波数に共振周波数を有する直
    列素子と、前記直列素子と受電装置との間の各電力線の
    相間または該電力線と受電装置側の星形結線の中性点と
    の間に接続され、前記高調波電流に含まれる少なくとも
    1つの高調波周波数に共振周波数を有する並列素子と、
    前記直列素子の交流電源側と直列素子の前記受電装置側
    とにそれぞれ流れる電流の比率を測定する比率測定手段
    と、前記直列素子の入力端および出力端を接続する短絡
    線を遮断する第1の遮断器と、前記電力線の相間の前記
    並列素子接続を遮断する第2の遮断器と、を含む高調波
    電流抑制装置における振動電流抑制方法であって、 前記比率測定手段により所定の電流比率を計測すると遮
    断動作信号を出力し、前記第1の遮断器を開放状態から
    投入して前記直列素子の両端を短絡すると共に前記第2
    の遮断器を投入状態から開放して前記並列素子を前記電
    力線から遮断する段階と、 前記比率測定手段からの電流比率が安全基準になると前
    記第2の遮断器を投入する段階と、 前記比率測定手段からの電流比率が再び安全基準になる
    と前記第1の遮断器を開放する段階と、 を含む振動電流抑制方法。
  6. 【請求項6】 前記遮断動作信号は所定の比率を計測し
    てから所定時間後に出力され、前記安全基準は、前記第
    2の遮断器の開放から前記第2の遮断器の投入までの第1
    の経過時間であり、そして前記第2の遮断器の投入から
    前記第1の遮断器の開放までの第2の経過時間である、
    請求項5に記載の高調波電流抑制方法。
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