JP2001195037A - Ac型プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

Ac型プラズマディスプレイ装置

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JP2001195037A
JP2001195037A JP2000310432A JP2000310432A JP2001195037A JP 2001195037 A JP2001195037 A JP 2001195037A JP 2000310432 A JP2000310432 A JP 2000310432A JP 2000310432 A JP2000310432 A JP 2000310432A JP 2001195037 A JP2001195037 A JP 2001195037A
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sustain
conductor
electrodes
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JP2000310432A
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Inventor
Taichi Shino
太一 志野
Takio Okamoto
太喜男 岡本
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 AC型プラズマディスプレイ装置において、
電磁波の発生が極めて少なく輝度むらのない優れた表示
品質を有するパネルを提供することを目的とする。 【解決手段】 2つの基板が放電空間を挟んで配置さ
れ、一方の前記基板上に行を構成する互いに隣接した走
査電極10および維持電極11が複数設けられ、前記走
査電極10と前記維持電極11との間に維持パルス電圧
を印加した時に、前記走査電極10と前記維持電極11
とに流れる電流によって発生する電磁波と逆極性の電磁
波を発生する機能をもつ導体12を有するものである。
この構成により、走査電極10と維持電極11とに流れ
る電流によって放出される電磁波と、導体12に流れる
電流によって放出される電磁波とが打ち消し合うことと
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョン受像機
および情報表示端末等の画像表示に用いるAC型プラズ
マディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプラズマディスプレイ装置のパネ
ル構造およびその駆動装置を図10に示す。従来のパネ
ル1は、対をなす走査電極と維持電極との間に発生させ
た維持放電によって蛍光体を発光させて表示を行うもの
であって、2M行の対をなす走査電極SCNjおよび維
持電極SUSj(j=1〜2M)と、これらに直交対向
して配置されたN列のデータ電極Di(i=1〜N)と
によって、2M行×N列のマトリクス構成をなしてい
る。
【0003】この対をなす走査電極SCNjおよび維持
電極SUSjと、データ電極Diとの交差部には放電セル
が形成される。このパネル1では、対をなす走査電極S
CN jおよび維持電極SUSjは互いにパネルの逆方向に
引き出されている。また、隣接する行の走査電極同士お
よび維持電極同士は、互いにパネルの逆方向に引き出さ
れている。
【0004】すなわち、奇数行の走査電極SCN1、S
CN3、…SCN2M-1は、パネル1の左側に引き出さ
れ、これらを駆動する走査電極駆動回路2aと接続され
ており、奇数行の維持電極SUS1、SUS3、…SUS
2M-1は、パネル1の右側に引き出され、これらを駆動す
る維持電極駆動回路3aと接続されている。また、偶数
行の走査電極SCN2、SCN4、…SCN2Mは、パネル
1の右側に引き出され、これらを駆動する走査電極駆動
回路2bと接続されており、偶数行の維持電極SU
2、SUS4、…SUS2Mは、パネル1の左側に引き出
され、これらを駆動する維持電極駆動回路3bと接続さ
れている。さらに、データ電極D1〜DNは、パネル1の
上側に引き出され、これらを駆動するデータ電極駆動回
路4と接続されている。
【0005】従来のパネル1では、維持放電を起こすた
めの維持パルス電圧を維持電極または走査電極に印加し
たとき、発光には寄与しない非常に時間幅の短いパルス
電流が各行に流れるために各行で電磁波が発生するが、
その電流は隣接する行では互いに逆方向に流れるため、
発生する電磁波は互いに逆極性となり打ち消し合うとい
うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、走査電極駆動
回路2aの動作と走査電極駆動回路2bの動作、および
維持電極駆動回路3aの動作と維持電極駆動回路3bの
動作とがずれ、隣接する行において維持パルス電圧の印
加されるタイミングが少しでもずれると、パルス電流の
発生するタイミングがずれるので電磁波が打ち消し合わ
なくなる。このためパネル外部に電磁波が放射され、他
の電子機器の誤動作等の原因になるという問題が判明し
た。
【0007】このパネル外部への電磁波放射を防止する
ために、すべての走査電極SCN1〜SCN2Mと維持電
極SUS1〜SUS2Mとを同じ方向、例えばパネルの左
側に引き出してそれぞれ走査電極駆動回路、維持電極駆
動回路と接続することが考えられる。この場合、各行の
走査電極および維持電極にそれぞれ同時に同じ大きさの
電流が逆方向に流れるため、この逆方向に流れる電流に
よって発生する電磁波が互いに打ち消し合う。その結
果、パネルの外部に電磁波が放射されないようにするこ
とができる。
【0008】しかし、このパネルの場合、電流が走査電
極駆動回路からある放電セルまでに流れる経路の長さ
と、その放電セルから維持電極駆動回路までに流れる経
路の長さとの和は、パネル内における放電セルの位置に
よって異なる。すなわち、パネルの右側に比べて左側に
ある放電セルの方が電流の流れる経路の長さが短い。し
たがって、電極の抵抗値による電圧降下の影響で、各放
電セルにおいて走査電極と維持電極との間にかかる電圧
は放電セルによって異なったものとなり、放電の強さが
かわるため輝度むらが発生するという課題がある。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、電磁波の発生が極めて少なく輝度
むらのない優れた表示品質を有するパネルを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のAC型プラズマディスプレイ装置は、2つの
基板が放電空間を挟んで配置され、一方の前記基板上に
行を構成する互いに隣接した走査電極および維持電極が
複数設けられ、前記走査電極と前記維持電極との間に維
持パルス電圧を印加した時に、前記走査電極と前記維持
電極とに流れる電流によって発生する電磁波と逆極性の
電磁波を発生する機能をもつ導体を有するものである。
【0011】この構成により、走査電極と維持電極とに
流れる電流によって放出される電磁波と、導体に流れる
電流によって放出される電磁波とが打ち消し合うことと
なる。
【0012】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の請求項1に記
載の発明は、放電空間が形成されるように対向配置した
少なくとも一方が透明な一対の基板と、この基板のうち
一方の基板上に行方向に複数対配列して形成しかつ走査
電極および維持電極とで対をなす表示電極とを備え、前
記基板上に、前記表示電極とほぼ平行となるように配置
されかつ前記表示電極に維持パルス電圧を印加した時に
前記表示電極に流れる電流によって発生する電磁波と逆
極性の電磁波を発生する導体を設けたものである。
【0013】また、本発明の請求項8に記載の発明は、
走査電極および維持電極とで対をなす複数列の表示電極
をストライプ状に配列して設けかつ前記表示電極を覆う
ように誘電体層を形成した透明な第一の絶縁基板と、こ
の第一の絶縁基板との間に放電空間を形成するように対
向配置しかつ前記表示電極と直交する方向に複数列のデ
ータ電極を配列して設けた第二の絶縁基板とを備え、前
記第一の絶縁基板上に、前記表示電極とほぼ平行となる
ように配置されるとともに前記走査電極または維持電極
と駆動回路との間に接続される導体を設けたものであ
る。
【0014】そして、このような本発明において、導体
は、複数の表示電極それぞれに設けている。さらに、表
示電極と導体の配列順序が、隣り合った行において逆に
設定されるように配列している。
【0015】また、誘電体層上の行間の領域に、導体と
ほぼ平行に障壁を設けている。さらに、障壁を光吸収性
材料により構成している。
【0016】図1に、本発明の第一の実施形態によるプ
ラズマディスプレイ装置のパネル構造およびその駆動装
置を示しており、図1において、図10に示す従来の構
成と同一部分については、同一番号を付している。
【0017】図1に示すように、パネル5は2M行の対
をなす走査電極SCNjおよび維持電極SUSj(j=1
〜2M)からなる表示電極と、これらに直交対向したN
列のデータ電極Di(i=1〜N)とが設けられてい
る。すなわち、互いに隣接する走査電極SCNjと維持
電極SUSjとによって行を構成し、データ電極Diによ
って列を構成している。そして、それら行と列との交差
部には放電セルが形成され、2M×N個の放電セルがマ
トリクス状に形成されている。
【0018】また、それぞれの行には走査電極SCNj
および維持電極SUSjに平行な導体CWjが、走査電極
SCNjと維持電極SUSjとに挟まれないように維持電
極SUSjに隣接して配置され、導体CWjと維持電極S
USjとが電気的に接続されている。図1では、各行に
おいて走査電極SCNj、維持電極SUSj、導体CW j
の順に配列されているが、導体CWj、維持電極SU
j、走査電極SCNjの順や、導体CWj、走査電極S
CNj、維持電極SUSjの順に配列してもよい。
【0019】走査電極SCN1〜SCN2Mはパネル5の
左側から走査電極駆動回路6に接続され、また導体CW
1〜CW2Mは、パネル5の右側においてそれぞれ維持電
極SUS1〜SUS2Mと電気的に接続されるとともに、
パネル5の左側から維持電極駆動回路7に接続されてい
る。さらにデータ電極D1〜DNはパネルの上側からデー
タ電極駆動回路4に接続されている。
【0020】このパネル5の一実施例を図2に示す。図
2はパネル5の一部を切欠いて示す斜視図であり、図2
において、ガラス基板からなる透明な前面側の第一の絶
縁基板8上には、誘電体層9で覆われた複数列のストラ
イプ状の走査電極10(SCNj)、維持電極11(S
USj)および導体12(CWj)が行方向にほぼ平行に
配列して形成されている。また、誘電体層9の上にはM
gOからなる保護膜13が設けられている。
【0021】前記走査電極10は透明電極10aおよび
これと重なった母線10bで構成され、同様に維持電極
11は透明電極11aおよびこれと重なった母線11b
で構成されている。すなわち、一般に透明電極の抵抗値
は高いため、銀等からなる母線を透明電極の端部に重ね
て設けることにより、電極としての抵抗値を下げるよう
に構成している。また、前記導体12は銀等からなる低
抵抗値の材料で形成されている。
【0022】さらに、ガラス基板からなる第二の絶縁基
板14上には、前記走査電極10および維持電極11と
直交するように複数のデータ電極15(Di)がほぼ平
行に列方向に配列して形成され、そしてデータ電極15
間にはデータ電極15と平行な隔壁16が設けられてい
る。すなわち、前記走査電極10および維持電極11
と、データ電極15との交差部に放電セルが構成される
こととなる。
【0023】前記データ電極15の表面と隔壁16の側
面には蛍光体17が設けられ、そして第一の絶縁基板8
と第二の絶縁基板14とが間に放電空間18を形成する
ように対向して配置されている。また、第一の絶縁基板
8と第二の絶縁基板14と隔壁16とで囲まれた放電空
間18には放電ガスとしてヘリウム、ネオン、アルゴン
の内の少なくとも一種とキセノンとの混合ガスが封入さ
れている。
【0024】このパネル5は対をなす走査電極10と維
持電極11との間で維持放電を行うものであり、導体1
2と次の行の走査電極10との間では誤放電が起きない
ように、導体12と次の行の走査電極10との間隔は十
分に広く設定されている。
【0025】次に、上記構成のパネルを駆動する方法を
説明する。図3はこのパネルの動作駆動タイミング図で
あり、図1ないし図3を用いて動作を説明する。
【0026】まず、書き込み期間に、維持電極駆動回路
7により、導体CW1〜CW2Mを通じて、全ての維持電
極SUS1〜SUS2Mを0(V)に保持する。1行目の
走査において、データ電極D1〜DNの内の表示を行う放
電セルに対応する所定のデータ電極Diにデータ電極駆
動回路4から正の書き込みパルス電圧+VW(V)、1
行目の走査電極SCN1に走査電極駆動回路6から負の
走査パルス電圧−VS(V)をそれぞれ印加すると、所
定のデータ電極Diと走査電極SCN1との交差部にある
放電セルにおいて書き込み放電が起こる。続いて、1行
目の走査と同様に、2行目から2M行目まで走査を行う
ことによって、表示を行う放電セルにおいて書き込み放
電が起こる。
【0027】書き込み期間に続く維持期間において、ま
ず、導体CW1〜CW2Mを通じて全ての維持電極SUS1
〜SUS2Mに、維持電極駆動回路7から負の維持パルス
電圧−Vm(V)を印加すると、書き込み放電を起こし
た放電セルにおいて、走査電極SCNjと維持電極SU
jとの間に最初の維持放電が発生し、走査電極駆動回
路6から走査電極SCNj、維持電極SUSj、導体CW
jを経て維持電極駆動回路7に向かう維持放電電流が流
れる。続いて順次、全ての走査電極SCN1〜SC
2M、および、導体CW1〜CW2Mを通じて全ての維持
電極SUS1〜SUS 2Mに、それぞれ走査電極駆動回路
6、および、維持電極駆動回路7から負の維持パルス電
圧−Vm(V)を交互に印加することにより、書き込み
放電を起こした放電セルにおいて、走査電極SCNj
維持電極SUSjとの間に維持放電が継続して行われ、
維持電極駆動回路7から導体CWj、維持電極SUSj
走査電極SCNjを経て走査電極駆動回路6に向かう維
持放電電流と、走査電極駆動回路6から走査電極SCN
j、維持電極SUSj、導体CWjを経て維持電極駆動回
路7に向かう維持放電電流とが交互に流れる。この継続
する維持放電による発光を表示に用いる。
【0028】続く消去期間において、導体CW1〜CW
2Mを通じて全ての維持電極SUS1〜SUS2Mに維持電
極駆動回路7から負の細幅消去パルス電圧−Ve(V)
を印加して、消去放電を起こして維持放電を停止させ
る。以上の動作によりパネルの一画面が表示される。
【0029】次に、このパネルおよびその駆動装置の作
用効果について述べる。
【0030】図1に示すパネル5の一部である(2J−
1)行目と2J行目の電極配列図を図4に示す。図4中
には、維持期間において最初に維持パルス電圧を印加し
たときに流れる電流を矢印で示している。このときの維
持パルス電圧波形および電流波形を図5に示す。図5
(a)は維持電極SUS2J-1に維持電極駆動回路7から
維持パルス電圧−Vm(V)が印加されたときの維持電
極SUS2J-1から見た走査電極SCN2J-1の電圧波形、
図5(b)はこのとき走査電極駆動回路6から走査電極
SCN2J-1、維持電極SUS2J-1に流れる電流波形、図
5(c)は導体CW2J-1に流れる電流波形をそれぞれ示
している。ここで、電流波形は、パネルの左側から右側
に流れる方向を正としている。
【0031】図5(b)、(c)に示すように、維持パ
ルス電圧を印加したときに流れる維持放電電流はIdお
よびIcからなり、Idは実際の発光に寄与する放電電
流であり、維持パルス電圧印加時から少し遅れて、ゆっ
くり流れる。一方、Icは走査電極と維持電極との間の
静電容量成分に流れる電流であり、非常に時間幅が狭く
鋭いピーク波形をしており、発光に対しては無効の電流
で、電磁波の発生原因となるものである。なお、図5に
おいては、説明の都合上、時間軸の目盛りを前半と後半
で違えて表示している。
【0032】図4から分かるように、走査電極駆動回路
6から走査電極SCN2J-1と維持電極SUS2J-1とに流
れる維持放電電流(太い実線矢印)は、太い破線矢印で
示すように導体CW2J-1を経て維持電極駆動回路7に至
る。すなわち、図5(b)、(c)にそれぞれ示すよう
に、走査電極SCN2J-1、維持電極SUS2J-1に流れる
電流と導体CW2J-1に流れる電流とは大きさが同じで互
いに逆方向になっており、これらの電流波形には時間的
なずれが生じない。このため、これらの電流によって放
出される電磁波は、互いに逆極性となり打ち消し合うこ
とになる。
【0033】以下、継続して発生する維持放電におい
て、前述したのと同様なことが起こる。すなわち、対を
なす走査電極SCN2J-1と維持電極SUS2J-1とに流れ
る電流によって放出される電磁波と、導体CW2J-1に流
れる電流によって放出される電磁波とは互いに逆極性に
なり、電磁波が互いに打ち消される。したがって、パネ
ルの外部に電磁波が放射されるのを抑制でき、他の電子
機器が誤動作することを防止できる。
【0034】また、隣接する走査電極SCN2Jと導体C
2J-1との間には誘電体層9が形成されているため、走
査電極SCN2J、誘電体層9および導体CW2J-1が静電
容量を構成し、導体CW2J-1に維持パルス電圧−V
m(V)が印加されると、この静電容量には電流が流れ
る。この静電容量に流れる電流(細い破線矢印)は、走
査電極駆動回路6から走査電極SCN2J、導体CW2J-1
を経て維持電極駆動回路7に至るように流れるため、同
じ量の電流が同時に逆方向に流れることになる。したが
って、走査電極SCN2Jに流れる電流によって放出され
る電磁波と、導体CW2J-1に流れる電流によって放出さ
れる電磁波とは互いに逆極性になり、これらの電磁波は
互いに打ち消される。
【0035】よって、(2J−1)行目と2J行目のそ
れぞれに流れる維持放電電流による電磁波は打ち消さ
れ、(2J−1)行目と2J行目の行間に流れる電流に
よる電磁波も打ち消される。また、(2J−1)行目と
(2J−2)行目の行間、および2J行目と(2J+
1)行目の行間にそれぞれ流れる電流による電磁波も同
様に打ち消される。したがって、(2J−1)行目と2
J行目に流れる電流による電磁波はすべて打ち消され
る。
【0036】以上の説明は、(2J−1)行目と2J行
目の電極における作用効果について記載したが、他の行
についても同様な作用効果が得られるのは明らかであ
る。
【0037】すなわち、維持放電時に走査電極SCNj
と維持電極SUSjとに流れる電流と、導体CWjに流れ
る電流とは、同時に逆方向に流れるので、走査電極SC
jと維持電極SUSjとに流れる電流によって発生する
電磁波と、導体CWjに流れる電流によって発生する電
磁波とは、それらの極性が互いに逆となるため、完全に
打ち消される。また、導体CWjと隣接する次の行の走
査電極SCNj+1との間の静電容量に流れる電流は互い
に逆方向であるので、この電流による電磁波も単独に打
ち消される。したがって、パネル外部へ電磁波が放射さ
れることを抑制することができる。
【0038】また、本実施形態のパネルでは、走査電極
をパネル5の左側から走査電極駆動回路6に接続し、ま
た導体をパネル5の右側においてそれぞれ維持電極に電
気的に接続するとともに、パネル5の左側から維持電極
駆動回路7に接続しているため、維持放電時において、
電流が走査電極駆動回路6からある放電セルまでに流れ
る経路の長さと、その放電セルから維持電極駆動回路7
までに電流が流れる経路の長さとの和は、パネル内にお
ける放電セルの位置によらず一定となる。したがって、
各放電セルにおいて走査電極と維持電極との間にかかる
電圧はほぼ同じとなり、ほぼ同じ強さの維持放電が得ら
れるので、輝度むらがほとんど発生しないという作用効
果が得られる。
【0039】本発明によるパネルの第二の実施例を図6
に示す。図6(a)、(b)はそれぞれ図2のA−A’
断面、B−B’断面に相当するものである。すなわち、
この図6に示す実施例のパネルにおいては、誘電体層9
で覆われかつ隣り合う行で隣接する導体12と走査電極
10との間の行間の領域における誘電体層9上に障壁1
9を設けたものである。この障壁19は図6中に実線で
示している。また、障壁19は、図6(a)中に破線で
示すように、ある行の維持電極11の端部から、次の行
の走査電極10の端部にまで、行間に跨がって設けるこ
ともできる。このように障壁19を設けることにより、
隣り合う行で隣接する導体12と走査電極10との間に
電圧がかかったとき、その導体12と走査電極10との
間の放電空間18における電界がかなり弱くなり、その
結果、行間の導体12と走査電極10との間に誤放電が
生じるのをさらに確実に防止することができる。
【0040】また、図7(a)、(b)にこのパネルの
他の例を示しており、この図7に示す例では、障壁19
の形状を、前述の行方向の部分に加え、列方向に対して
も隔壁16上に配置されるように、隔壁16とほぼ一致
した位置にも設け、井桁状としたものである。このパネ
ルにおいても、導体12と次の行において隣接する走査
電極10との間の放電空間18における電界がかなり弱
くなり、その結果、導体12と次の行の走査電極10と
の間に誤放電が生じるのをさらに確実に防止することが
できる。
【0041】また、図6および図7に示す障壁19を光
吸収性材料によって形成することにより、外光の反射光
量を抑制してパネルのコントラストを高めることができ
る。この光吸収性材料としては、誘電体層9等と同様の
ガラス材料に酸化ルテニウム、二酸化マンガン、酸化ク
ロム、酸化ニッケル等を混ぜたものを使用することがで
きる。
【0042】なお、上記の実施の形態では、走査電極駆
動回路を走査電極に接続し、維持電極駆動回路を維持電
極に接続した導体に接続した例について説明したが、導
体と走査電極とを電気的に接続して、走査電極駆動回路
を導体に接続し、維持電極駆動回路を維持電極に接続す
ることにより、走査電極と維持電極とに流れる電流と導
体に流れる電流とが互いに逆方向になるように構成して
もよい。
【0043】次に、本発明の第二の実施の形態としての
パネルおよびその駆動装置を図8に示す。この図8に示
すパネル20においては、上記実施の形態のパネル5と
は走査電極SCNj、維持電極SUSjおよび導体CWj
の配置と接続状態が異なる。
【0044】すなわち、奇数行では走査電極SCNj
維持電極SUSj、導体CWjの順に配列され、偶数行で
は導体CWj、維持電極SUSj、走査電極SCNjの順
に配列されており、導体CWjと維持電極SUSjとが電
気的に接続されている。走査電極SCN1〜SCN2M
パネルの左側から走査電極駆動回路6に接続されてお
り、導体CW1〜CW2Mは、パネルの右側において維持
電極SUS1〜SUS2Mと電気的に接続され、パネルの
左側から維持電極駆動回路7に接続されている。さらに
データ電極D1〜DNはパネルの上側からデータ電極駆動
回路4に接続されている。
【0045】この図8から分かるように、このパネル2
0は偶数行と奇数行とで同じ電圧のかかる走査電極SC
2Jおよび走査電極SCN2J+1が隣接しているので、書
き込み動作において走査電極に順次印加される走査パル
ス電圧によって、データ電極と偶数行にある走査電極と
の間に書き込み放電を起こしたときに、この放電に誘発
されて、この偶数行にある走査電極に続く奇数行の走査
電極とデータ電極との間に誤った書き込み放電が起こら
ないように、隣り合う走査電極間の間隔はできるだけ広
く設定されている。
【0046】このパネル20の駆動方法は、図3の動作
駆動タイミング図を用いて説明した第一の実施の形態の
駆動方法と同じである。ここで、本発明の第二の実施の
形態によるパネルおよびその駆動装置の作用効果につい
て述べる。
【0047】図8に示すパネル20の電極配列の一部と
して、(2J−1)行目と2J行目の電極配列図を図9
に示す。図9中には、維持期間の最初の維持放電時に流
れる維持放電電流を示している。図9から分かるよう
に、走査電極駆動回路6から対をなす走査電極SCN
2J-1と維持電極SUS2J-1とに流れる維持放電電流は導
体CW2J-1を経て維持電極駆動回路7に流れるので、走
査電極SCN2J-1と維持電極SUS2J-1とに流れる維持
放電の電流(太い実線矢印)の方向と導体CW2J-1に流
れる電流(太い点線矢印)の方向が互いに逆方向になっ
ている。これらの電流は、繰り返されて継続する維持放
電において、走査電極駆動回路6および維持電極駆動回
路7の内、どちらかの駆動回路から供給されて流れる電
流であるので、常に同時に、逆方向に流れる電流とな
る。したがって、維持放電時に、対をなす走査電極SC
2J-1から維持電極SUS2J-1に流れる電流によって放
出される電磁波と、導体CW2J-1に流れる電流によって
放出される電磁波とは逆極性となり、電磁波が互いに打
ち消される。また、例えば走査電極SCN2J-2と次の行
の走査電極SCN2J-1、維持電極SUS2J-1と導体CW
2J-1、導体CW2J-1と導体CW2Jとはそれぞれ常に同電
位であるので、これらの間の静電容量に流れる電流は常
に零である。したがって、この部分からは電磁波は発生
せず、トータルとしてパネル外部に放射される電磁波は
零となる。
【0048】以上の説明は、(2J−1)行目と2J行
目の電極における作用効果についてであるが、他の行に
ついても同様であり、パネルの外部へ電磁波が放射され
ることを抑制することができる。
【0049】また、隣接する走査電極間の誘電体層9上
に、第一の実施形態で説明したものと同様な障壁を設け
ることにより、ある行で起こした書き込み放電に誘発さ
れてその隣の行で誤った書き込み放電が起こるのを防止
することができる。
【0050】なお、本発明の第二の実施の形態として説
明したパネルおよびその駆動装置は、各行に形成された
走査電極、維持電極および導体の配列を、奇数行では走
査電極、維持電極、導体の順に配列し、偶数行では導
体、維持電極、走査電極の順に配列した例について説明
したが、奇数行では導体、維持電極、走査電極の順に配
列し、偶数行では奇数行での配列と逆である走査電極、
維持電極、導体の順に配列してもよい。また、導体と走
査電極とを電気的に接続し、走査電極駆動回路を導体に
接続し、維持電極駆動回路を維持電極に接続することに
より、走査電極と維持電極とに流れる電流と導体に流れ
る電流とが互いに逆方向になるようにしてもよい。
【0051】また、以上の各実施の形態では、各行に導
体を配置した例について説明したが、複数行の走査電極
および維持電極に対応して1つの導体を設け、複数行の
走査電極および維持電極に流れる電流の合計が、その1
つの導体を流れるようにしてもよい。例えば、パネルの
端部に1つの導体を設け、全ての走査電極および維持電
極に流れる電流の合計がその1つの導体に流れるように
してもよい。この場合、各行に導体を設けた場合に比べ
て電磁波の打ち消し効果が弱まるが、パネルの大きさ等
によっては、他の電子機器に影響を与えない範囲でパネ
ル外部への電磁波放射を抑制することができる。
【0052】さらに、本発明は、上記説明以外の構成の
AC型プラズマディスプレイ装置や駆動方法にも当ては
まるものである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパネル
は、2つの基板が放電空間を挟んで配置され、一方の前
記基板上に複数の走査電極および維持電極が行方向に設
けられ、前記走査電極と前記維持電極との間に維持パル
ス電圧の印加した時に、前記走査電極と前記維持電極と
に流れる電流によって発生する電磁波と逆極性の電磁波
を発生する機能をもつ導体を有しているので、パネルか
ら発生する電磁波を極めて少なくすることができ、他の
電子機器の誤動作を引き起こすことのないパネルを得る
ことができる。また、画像表示したときに輝度むらが抑
制された表示品質の高いパネルを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態によるプラズマディ
スプレイ装置のパネルおよびその駆動装置を示す概略構
成図
【図2】同パネルの一例を一部を切欠いて示す斜視図
【図3】同パネルの動作駆動タイミング図
【図4】同パネルの一部電極配列と駆動装置を示す説明
【図5】図4に示す電極に印加されるパルス電圧と維持
放電電流を示す特性図
【図6】(a)、(b)は同パネルの他の例を示し、図
2のA−A’線、B−B’線で切断した断面図
【図7】(a)、(b)は図6に示すパネルの変形例を
示す断面図
【図8】本発明の第二の実施の形態によるパネルおよび
その駆動装置を示す概略構成図
【図9】同パネルの一部電極配列と駆動装置を示す説明
【図10】従来のパネルおよびその駆動装置を示す概略
構成図
【符号の説明】
4 データ電極駆動回路 5、20 パネル 6 走査電極駆動回路 7 維持電極駆動回路 8 第一の絶縁基板 9 誘電体層 10 走査電極 11 維持電極 12 導体 13 保護膜 14 第二の絶縁基板 15 データ電極 16 隔壁 17 蛍光体 18 放電空間 19 障壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC02 GC04 GC11 GC20 LA05 LA18 MA02 MA08 MA20 5C080 AA05 BB05 DD05 DD12 HH02 HH04 HH05 JJ02 JJ04 JJ06 5C094 AA06 AA21 BA31 CA19 DA14 DA15 EA04 EA07 EA10 EB02 EC04 FB12 FB15 FB16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間が形成されるように対向配置し
    た少なくとも一方が透明な一対の基板と、この基板のう
    ち一方の基板上に行方向に複数対配列して形成しかつ走
    査電極および維持電極とで対をなす表示電極とを備え、
    前記基板上に、前記表示電極とほぼ平行となるように配
    置されかつ前記表示電極に維持パルス電圧を印加した時
    に前記表示電極に流れる電流によって発生する電磁波と
    逆極性の電磁波を発生する導体を設けたAC型プラズマ
    ディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 導体は、走査電極および維持電極のいず
    れか一方と接続されていることを特徴とする請求項1に
    記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 導体は、複数の表示電極それぞれに設け
    たことを特徴とする請求項1または2に記載のAC型プ
    ラズマディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 表示電極と導体の配列順序が、隣り合っ
    た行において逆に設定されるように配列した請求項3に
    記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 表示電極および導体を誘電体層で覆うと
    ともに、その誘電体層上の行間の領域に前記導体とほぼ
    平行に障壁を設けた請求項1に記載のAC型プラズマデ
    ィスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 障壁が光吸収性材料からなる請求項5記
    載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 表示電極に維持パルス電圧を印加した時
    に、導体に流れる電流を前記表示電極に流れる電流と逆
    方向とした請求項1に記載のAC型プラズマディスプレ
    イ装置。
  8. 【請求項8】 走査電極および維持電極とで対をなす複
    数列の表示電極をストライプ状に配列して設けかつ前記
    表示電極を覆うように誘電体層を形成した透明な第一の
    絶縁基板と、この第一の絶縁基板との間に放電空間を形
    成するように対向配置しかつ前記表示電極と直交する方
    向に複数列のデータ電極を配列して設けた第二の絶縁基
    板とを備え、前記第一の絶縁基板上に、前記表示電極と
    ほぼ平行となるように配置されるとともに前記走査電極
    または維持電極と駆動回路との間に接続される導体を設
    けたAC型プラズマディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 誘電体層上の行間の領域に、導体とほぼ
    平行に障壁を設けた請求項8に記載のAC型プラズマデ
    ィスプレイ装置。
  10. 【請求項10】 障壁が光吸収性材料からなる請求項9
    記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  11. 【請求項11】 表示電極に維持パルス電圧を印加した
    時に、導体に流れる電流を前記表示電極に流れる電流と
    逆方向とした請求項8に記載のAC型プラズマディスプ
    レイ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006079084A (ja) * 2004-09-07 2006-03-23 Lg Electronics Inc プラズマディスプレイ装置
JP2010073527A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Panasonic Corp プラズマディスプレイパネル
WO2010038294A1 (ja) * 2008-10-01 2010-04-08 日立プラズマディスプレイ株式会社 プラズマディスプレイ装置
KR100962676B1 (ko) 2008-12-08 2010-06-11 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 장치
WO2014142139A1 (ja) * 2013-03-13 2014-09-18 凸版印刷株式会社 表示装置

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