JP2001192794A - 溶融亜鉛メッキ処理用ロール - Google Patents
溶融亜鉛メッキ処理用ロールInfo
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Abstract
ートロールを溶接補修するに際して容易にこれをできる
ようにする。また軸部にスリーブを嵌め合せて溶接する
作業を容易になし得るようにし、且つ併せて軸部とスリ
ーブとの熱膨張差を少なくして、その熱膨張差に起因し
てロールが振れを生じるのを防止する。 【解決手段】鋼板を亜鉛浴に浸漬して亜鉛メッキ処理す
る際に用いる、ロール本体20と両端部の軸部22とを
有するシンクロール16,サポートロール等溶融亜鉛メ
ッキ処理する際に用いるロールにおいて、ロール本体2
0をマルテンサイト系ステンレス鋼にて構成するととも
に、軸部22をオーステナイト系ステンレス鋼にてロー
ル本体20と別体に構成した上、軸部22をロール本体
20の嵌合孔26に差込嵌合して溶接し、それらを一体
的に組み付けるようにする。
Description
理用ロールに関する。
ッキ鋼板を得る工程で図7に示すようなロールが用いら
れている。同図において10は鋼板、12はメッキ槽、
14は亜鉛浴、16はその亜鉛浴14中に浸漬されたシ
ンクロール(溶融亜鉛メッキ処理用ロール)、18はメ
ッキ処理された亜鉛メッキ鋼板を引上げ支持するサポー
トロール(溶融亜鉛メッキ処理用ロール)である。
してオーステナイト系ステンレス鋼から成るものとマル
テンサイト系ステンレス鋼から成るものが用いられてい
た。またサポートロール18として、オーステナイト系
ステンレス鋼から成るもの,マルテンサイト系ステンレ
ス鋼から成るもの及び純鉄から成るものが用いられてい
た。
ール18は何れもロール本体と、軸受によって回転可能
に支持される両端部の軸部とが一体構造物として構成さ
れていた。即ち、シンクロール16についてはロール本
体と軸部とが例えば鋳造によって一体に成形され、また
サポートロール18については鍛造によってロール本体
と軸部とが一体に成形されていた。
いては通常の場合にZn−0.2重量%Alから成る溶
融亜鉛浴が使用されて来たが、近年になって亜鉛メッキ
層の高級化、即ち耐食性のより一層の向上のために溶融
亜鉛浴中のAl添加量を多くする(例えば溶融亜鉛浴中
に5〜55重量%Al及びその他の元素を添加する)傾
向があり、上記シンクロール16,サポートロール18
は厳しい腐食環境、摩耗し易い条件下で使用される。
は、ロール本体の表面に溶融亜鉛に対し高い耐食性を有
する粉体を溶射した状態で使用するようにしている。但
しシンクロール16,サポートロール18何れも軸部に
ついてはそのままであり、而してそれら軸部について
は、別途溶射又はプラズマアーク溶接によって高硬度高
耐食材の層を表面に形成処理したスリーブを外側に嵌め
合せて軸部に溶接接合し、そのスリーブを介して軸部を
軸受により回転可能に支持するようにしている。
としては通例オーステナイト系ステンレス鋼(SUS3
16等)から成るものが用いられており、従ってマルテ
ンサイト系ステンレス鋼から成るシンクロール或いはサ
ポートロールの場合、このようなスリーブを軸部の外側
に嵌め合せた状態で、溶接によりそれらを一体的に接合
すると、マルテンサイト系ステンレス鋼から成る軸部が
部分的に焼きが入った状態となって、軸部の材質が部分
的に劣化してしまう(低延性となる)。また溶接による
劣化を可及的に防ぐべく、溶接に際して予熱と後熱とを
行うことが必要となり、この場合溶接が大変面倒とな
る。
トロール18は亜鉛メッキ操業を続けるうちに軸部が腐
食して来るため、その腐食箇所を溶接補修することが行
われるが、この場合においても上記と同様に軸部が部分
的に劣化してしまい、また溶接に際して予熱,後熱が必
要となって、現場での溶接補修が困難であるといった問
題があった。
ているため、それらが加熱されたとき、例えばシンクロ
ール16を高温の亜鉛浴(亜鉛浴は約470℃程度の高
温である)14中に浸漬する際などに軸部及びスリーブ
が加熱されると、それら軸部とスリーブとで材質の違い
により熱膨張係数が異なって来るために、それらの熱膨
張差によって応力が発生し、これがロールの振れの原因
になる恐れがある等の不都合が生じていた。以上シンク
ロール,サポートロールを中心として説明したが、溶融
亜鉛メッキ処理用の他のロールにおいても同様の問題が
生じ得る。
処理用ロールはこのような課題を解決するために案出さ
れたものである。而して請求項1のものは、鋼板を亜鉛
浴に浸漬して亜鉛メッキ処理する際に用いる、ロール本
体と両端部の軸部とを有する溶融亜鉛メッキ処理用ロー
ルであって、前記ロール本体をマルテンサイト系ステン
レス鋼にて構成するとともに、前記軸部をオーステナイ
ト系ステンレス鋼にて該ロール本体と別体に構成した
上、該軸部を該ロール本体の嵌合孔に差込嵌合し、一体
的に組み付けたことを特徴とする。
記軸部を前記嵌合孔に差込嵌合した後、溶接接合して該
ロール本体に一体的に組み付けたことを特徴とする。
をロール本体と別体に構成し、そしてその軸部をロール
本体の嵌合孔に差込嵌合し、一体的に組み付けるように
なすとともに、そのロール本体についてはマルテンサイ
ト系ステンレス鋼にて、また軸部についてはこれとは別
材質のオーステナイト系ステンレス鋼にて構成してお
り、この場合軸部の材質がその外側に嵌め合わされるス
リーブと同材質のオーステナイト系ステンレス鋼である
ため、軸部とスリーブとを溶接する際に軸部が溶接によ
り部分的に劣化するのを防ぐことができ、軸部とスリー
ブとの溶接を容易に行い得るようになる。更にまた、腐
食に伴って軸部を溶接補修する際においても予熱及び後
熱が不要となり、現場での溶接補修を容易に行い得るよ
うになる。
となし得るため、使用中に熱膨張差によって応力が発生
するといったことを防止でき、従ってその応力に起因す
るロールの振れ等の不都合も解消することができる。
合した後、溶接接合してロール本体に一体的に組み付け
るようになすことができる(請求項2)。このようにす
ることで、軸部とロール本体とをそれぞれ別体に構成し
つつ、組付けによって強固に一体化することができ、ま
たその溶接接合に際して、軸部がオーステナイト系ステ
ンレス鋼から成っているため軸部を部分的に劣化させて
しまうといった問題も回避することができる。
説明する。図1において、16はシンクロール(溶融亜
鉛メッキ処理用ロール)で、18はサポートロール(溶
融亜鉛メッキ処理用ロール)である。ここでシンクロー
ル16は直径が約φ500mm程度のものであり、また
長さが2000mm程度の大型のものである。一方サポ
ートロール18は、直径が約φ250mm程度であり、
長さが2000mm程度のものである。
うにロール本体20と、図3にも示しているようにこれ
とは別体に構成された軸部22とを有している。ロール
本体20は内部が中空構造とされていて、図1にも示し
ているようにその内部から外部にかけて貫通する貫通孔
23が形成されている。
態のボス部24を有している。これらボス部24には、
その中心部に嵌合孔26が形成されており、そこに軸部
22が差込嵌合された上、溶接接合されてロール本体2
0に一体的に組み付けられている。
てその外側にスリーブ28が嵌め合わされて溶接接合さ
れ、そのスリーブ28を介して軸部22が軸受により回
転可能に支持される。本例において、ロール本体20は
マルテンサイト系ステンレス鋼から成っており、また一
方軸部22はオーステナイト系ステンレス鋼(SUS3
16又はSUS316L)から成っている。
しているようにロール本体30と、図5にも示している
ようにこれとは別体に構成された軸部32とを有してい
る。ロール本体30は軸方向両端部にボス部34を有し
ており、そのボス部34に形成された嵌合孔36に軸部
32が差込嵌合された上、溶接接合によりロール本体3
0に一体的に組み付けられている。このサポートロール
18もまた、軸部32においてその外側にスリーブ28
が嵌め合わされた上溶接接合され、そのスリーブ28を
介して軸部32が軸受により回転可能に支持される。
体30がマルテンサイト系ステンレス鋼から成ってお
り、また軸部32がオーステナイト系ステンレス鋼(S
US316又はSUS316L)から成っている。尚、
図2におけるスリーブ28及び図4におけるスリーブ2
8もまた、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS31
6)から成っている。
28とを同材質のオーステナイト系ステンレス鋼として
いるため、軸部22,32とスリーブ28とを溶接する
際に軸部22,32が溶接により部分的に劣化するのを
防ぐことができ、軸部22,32とスリーブ28との溶
接を容易に行うことができるとともに、腐食に伴って軸
部22,32を溶接補修する際、予熱及び後熱が不要で
あり、現場での溶接補修を容易に行うことができる。
膨張係数を同じとなし得るため、熱膨張差によって応力
が発生するといったことがなく、従ってその応力がシン
クロール16,サポートロール18の振れの原因になる
恐れがあるといった不都合を解消することができる。
ジなしの円筒形状のものとして示してあるが、図6に示
しているようにフランジ付きのスリーブ28を用いる場
合もあり、この場合同図に示しているように、溶接部3
8においてそのフランジ裏面を溶接するようになすこと
ができる。
くまで一例示であり、本発明は上記シンクロール,サポ
ートロール以外の溶融亜鉛メッキ処理用ロールに対して
適用することも可能であるなど、その主旨を逸脱しない
範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
トロールとを示す図である。
部とに分けた状態で示す図である。
軸部とに分けた状態で示す図である。
の図である。
ポートロールとともに示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼板を亜鉛浴に浸漬して亜鉛メッキ処理
する際に用いる、ロール本体と両端部の軸部とを有する
溶融亜鉛メッキ処理用ロールであって、 前記ロール本体をマルテンサイト系ステンレス鋼にて構
成するとともに、前記軸部をオーステナイト系ステンレ
ス鋼にて該ロール本体と別体に構成した上、該軸部を該
ロール本体の嵌合孔に差込嵌合し、一体的に組み付けた
ことを特徴とする溶融亜鉛メッキ処理用ロール。 - 【請求項2】 請求項1において、前記軸部を前記嵌合
孔に差込嵌合した後、溶接接合して該ロール本体に一体
的に組み付けたことを特徴とする溶融亜鉛メッキ処理用
ロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37506599A JP4419240B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 溶融亜鉛メッキ処理用ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37506599A JP4419240B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 溶融亜鉛メッキ処理用ロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001192794A true JP2001192794A (ja) | 2001-07-17 |
JP4419240B2 JP4419240B2 (ja) | 2010-02-24 |
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ID=18504909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37506599A Expired - Fee Related JP4419240B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 溶融亜鉛メッキ処理用ロール |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004043858A (ja) * | 2002-07-10 | 2004-02-12 | Jfe Steel Kk | 連続溶融金属めっき装置のシンクロール |
JP2005029831A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Nippon Steel Corp | 金属帯の連続溶融めっき装置 |
JP2007270244A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Jfe Steel Kk | 案内ロールおよび溶融金属鍍金装置 |
JP2018178160A (ja) * | 2017-04-05 | 2018-11-15 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属めっき処理用ロール |
CN114555852A (zh) * | 2019-12-09 | 2022-05-27 | 安赛乐米塔尔公司 | 辊连接件 |
JP7450670B2 (ja) | 2017-12-21 | 2024-03-15 | クリーブランド-クリフス スティール プロパティーズ、インク. | 溶融めっきラインで使用のためのロール |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37506599A patent/JP4419240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN114555852B (zh) * | 2019-12-09 | 2024-02-02 | 安赛乐米塔尔公司 | 辊连接件 |
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---|---|
JP4419240B2 (ja) | 2010-02-24 |
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