JP2001192605A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP2001192605A JP2000004094A JP2000004094A JP2001192605A JP 2001192605 A JP2001192605 A JP 2001192605A JP 2000004094 A JP2000004094 A JP 2000004094A JP 2000004094 A JP2000004094 A JP 2000004094A JP 2001192605 A JP2001192605 A JP 2001192605A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低臭、低毒性で、大気汚染への影響が小さく、
作業性、仕上り性が良好で、乾燥性、硬化性、長期耐候
性、耐汚染性、及び塗装直後からの汚れの染み込み抵抗
性に優れる塗料を得る。 【解決手段】全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭
化水素である塗料組成物であって、(A)分散形樹脂を
含み、アミン価が0.05〜5KOHmg/gである有
機系樹脂、(B)テトラアルコキシシランの平均縮合度
4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアルキル基が炭
素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在しているもの
とし、その混在比率が炭素数4〜12のアルキル基が該
縮合物中の全アルキル基の5〜50%である化合物、を
含有し、(A)の樹脂固形分100重量部に対して、
(B)をSiO2換算で1.0〜50.0重量部含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、ガラス、磁
器タイル、コンクリート、サイディングボード、押出成
形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用さ
れる塗料組成物に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来より、建築物、土木構築物等の躯体の
保護、意匠性の付与および、美観性の向上のため塗装仕
上げが行われており、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素系溶剤を媒体とする強溶剤形塗料が多く用いられ
ている。これに対し、近年、環境や健康に対する意識が
高まっており、人体に対する毒性や、作業上の安全性等
の点、さらには大気汚染に及ぼす影響を考慮し、このよ
うな芳香族炭化水素系溶剤の使用を抑える動きが強まっ
ている。
【0003】このような動きに対応するため、塗料とし
ては、脂肪族炭化水素系溶剤を用いる弱溶剤形塗料への
転換が要望されるようになってきた。このような弱溶剤
形塗料は、強溶剤形塗料に比べ、低毒性であり、作業上
の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さ
いという長所をもつため、環境対応型の塗料として好ま
しいものである。
【0004】また、塗装方法としては、従来頻繁に用い
られてきたスプレー塗装に代わり、ローラー塗装や刷毛
塗装等が注目されている。スプレー塗装では、被塗物に
塗着せずに飛散する塗料の割合が高く、大気中に放出さ
れる溶剤量も多くなるのに対し、ローラー塗装や刷毛塗
装では、被塗物に直に塗装を行うため、材料を無駄なく
使用することができ、周辺に及ぼす影響も小さい。但
し、このような塗装方法を用いる場合は特に、たれを発
生せず、レベリング性が良好で、仕上り性に優れること
が要求される。
【0005】さらに、形成された塗膜に対しては、耐汚
染性、耐候性に優れるものが望まれている。このような
耐汚染性、耐候性に優れる塗料を使用すれば、長期にわ
たって美観性を保つことができ、さらに塗膜寿命が長く
なることから、塗り替え周期を延長できるようになる。
反対に、形成された塗膜が早期に汚れたり、劣化してし
まったりすると、頻繁に塗装を施さなければならず、そ
の度に溶剤を放出することとなり、結果的に溶剤放出量
が増加してしまう。
【0006】一方、近年、熟練作業者の減少が社会問題
化しており、当業界においても懸念されている。これに
対し、経験の浅い作業者、あるいは一般消費者が塗装を
行っても使いやすく、仕上り性が良好であること、ま
た、塗装後は長期にわたり美観性、躯体保護性を維持
し、メンテナンスフリーであることが望まれている。こ
のような面からも、溶剤の臭気、毒性が低減され、作業
性、仕上り性が良好で、耐汚染性、耐候性に優れた材料
の必要性が高まっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】汚染防止形高耐久性塗
料としては、WO94/06870号公報で、塗料中に
特定のオルガノシリケートおよび/又はその縮合物を配
合することが提案されている。これは、特定のオルガノ
シリケートを配合することにより、塗膜表面を親水性に
し、油性の汚染物質を付着しにくくし、付着した場合で
も降雨等の水滴とともに洗い流してしまうという技術で
ある。
【0008】しかし、このような汚染防止形高耐久性塗
料は、一般的には、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素系溶剤を媒体とする強溶剤形塗料がほとんどであ
る。脂肪族炭化水素系溶剤を媒体とする弱溶剤形塗料へ
該公報の技術を適用しても、樹脂フィルムが白濁した
り、短期間の屋外暴露で汚れが発生したりしてしまうた
め、満足できるものは得られない。弱溶剤系塗料では、
単に一般のアルキルシリケートを添加するだけでは実用
性の高い塗料を得ることはできないのが実状である。
【0009】また、弱溶剤形塗料は、環境対応型の塗料
として好ましいものであるが、一般に、強溶剤形塗料に
比べ乾燥性が劣るという問題がある。これは、弱溶剤形
塗料に用いる脂肪族炭化水素系溶剤が、芳香族炭化水素
系溶剤に比べ高沸点で揮発性が低いことに起因している
ものであり、弱溶剤形塗料に共通の問題である。特に、
温度、湿度等の条件によっては、強溶剤形塗料に比べ、
塗膜の乾燥・硬化に著しく時間を要する場合がある。こ
のような場合は、所望の塗膜物性が発現されるのにも時
間を要することとなり、乾燥・硬化の過程で付着する汚
れに対しても、十分な抵抗性は発揮されないことがあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るため、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、分散型
樹脂を含有し、かつ、官能基としてアミノ基を特定量含
有する樹脂を結合剤として用い、この樹脂に、特定の構
造を有するテトラアルコキシシラン低縮合物を配合する
ことにより、低臭、低毒性で、大気汚染への影響が小さ
く、作業においてはたれを生じ難く、比較的厚膜で塗装
でき、レベリング性が良好で美観性に優れ、塗装後の乾
燥性・硬化性が良好で、長期耐候性に優れ、塗装直後か
ら低汚染性を発現し、汚れの染み込み抵抗性に優れる塗
料が得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】即ち、本発明は下記の塗料組成物に係るも
のである。 1.塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭
化水素である塗料組成物であって、(A)分散形樹脂を
含み、アミン価が0.05〜5KOHmg/gである有
機系樹脂、(B)テトラアルコキシシランの平均縮合度
4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアルキル基が炭
素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在しているもの
とし、その混在比率が炭素数4〜12のアルキル基が該
縮合物中の全アルキル基の5〜50%である化合物、を
含有し、(A)の樹脂固形分100重量部に対して、
(B)をSiO2換算で1.0〜50.0重量部含有す
ることを特徴とする塗料組成物。 2.(A)成分が、アミン価0.05〜5KOHmg/
g、水酸基価15〜100KOHmg/gであるポリオ
ール化合物を含み、さらに、(C)イソシアネート化合
物を(A)の樹脂固形分100重量部に対して、NCO
/OH比率で0.7〜2.0となるように含有すること
を特徴とする1.記載の塗料組成物。 3.さらに、(D)繰り返し単位の数が2〜40のポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平均分子量1
50〜3500のアルコキシシラン化合物を、(A)の
樹脂固形分100重量部に対して、固形分で0.1〜2
0重量部含有することを特徴とする1.または2.に記
載の塗料組成物。 4.全樹脂固形分のうち、30重量%以上が分散形樹脂
であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の
塗料組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態に
基づき詳細に説明する。
【0013】本発明組成物は、溶剤として主に脂肪族炭
化水素を用い、(A)分散形樹脂を含み、官能基として
アミノ基を特定量含有する有機系樹脂と、(B)特定構
造のテトラアルコキシシラン縮合物を含有するものであ
る。本発明では、その作用機構は明らかではないが、ア
ミノ基が特定量存在する樹脂と、特定構造のテトラアル
コキシシラン縮合物を組み合わせることにより、両者の
内部エネルギーの相違によりシラン化合物の表面配向性
が高まり、迅速に塗膜表面に無機層を形成できるととも
に、塗膜全体の乾燥性・硬化性も向上し、長期耐候性に
優れ、塗装直後から低汚染性を発現し、汚れの染み込み
抵抗性に優れる塗膜が得られる。また、分散型樹脂を含
むことにより、適度なチキソ性が付与され、たれが生じ
難く、比較的厚膜で塗付でき、かつレベリング性に優れ
た塗料とすることができる。
【0014】[溶剤]本発明の塗料組成物は、溶剤とし
て非水系溶剤を用いるもので、全溶剤のうち、50重量
%以上が脂肪族炭化水素である所謂弱溶剤形の塗料組成
物である。このような脂肪族炭化水素系溶剤は、芳香族
炭化水素系溶剤に比べ、低毒性であり、作業上の安全性
が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいという
特徴をもつものである。脂肪族炭化水素系溶剤として
は、例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタ
ン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ド
デカンのほか、テルピン油やミネラルスピリットなどが
例示できる。このような脂肪族炭化水素系溶剤の他に
は、通常塗料に用いられる非水系溶剤を使用することも
可能であるが、その比率は50重量%未満とする。この
ような非水系溶剤としては、トルエン、キシレン、ソル
ベントナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどが例示できる。本発明では、この様な非水系溶
剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭化水素となるよう
に1種又は2種以上を組み合わせて使用する。脂肪族炭
化水素が50重量%より少ない場合は、臭気が強くなり
作業安全性が低下したり、既存塗膜上に塗装を行った際
にリフティングを発生したりするおそれがある。
【0015】[(A)有機系樹脂]本発明では、分散形
樹脂を含み、アミン価が0.05〜5KOHmg/gで
ある有機系樹脂を使用する。
【0016】(A)成分は、アミン価が0.05〜5K
OHmg/g、好ましくは0.1〜3KOHmg/gの
ものである。即ち、全樹脂中のアミン価がこのような範
囲内となるように、樹脂骨格中にアミノ基を有するもの
である。アミン価がこのような範囲内であることによ
り、塗膜表面での無機層の形成、塗膜全体の乾燥性・硬
化性向上に寄与し、塗装直後から汚れの染み込み抵抗
性、さらには長期耐候性に優れる塗膜が得られる。
【0017】アミノ基を付与するための化合物として
は、具体的には、第1級アミノ基含有モノマー、第2級
アミノ基含有モノマー、第3級アミノ基含有モノマーが
あげられ、これらモノマーから選ばれる1種または2種
以上を使用することができる。
【0018】第1級アミノ基含有モノマーとしては、例
えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチ
ル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アク
リレート、アミノブチル(メタ)アクリレート、p−ア
ミノスチレン、アリルアミンなどが挙げられる。
【0019】第2級アミノ基含有モノマーとしては、例
えば、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メ
タ)アクリルアミド,N−メチロールアクリルアミド、
N−(4−アニリノフェニル)メタアクリルアミドなど
があげられる。
【0020】第3級アミノ基含有モノマーとしては、例
えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレー
ト、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノ
プロピル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノブチル
(メタ)アクリレート、ジヘキシルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジオクチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートなどのアクリル酸またはメタアクリル酸のエ
ステル;ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノブチル
(メタ)アクリルアミド、メチルエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジブチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ
オクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの
(メタ)アクリルアミド化合物;ジメチルアミノエチル
スチレン、ジエチルアミノエチルスチレン、ジプロピル
アミノエチルスチレン、ジオクチルアミノエチルスチレ
ンなどのスチレン誘導体;2−ビニルピリジン、4−ビ
ニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、5−
エチル−2−ビニルピリジンなどのピリジル基含有ビニ
ル化合物があげられる。
【0021】(A)成分は、非水系溶剤中に分散してい
るもの(分散形樹脂)を含むものである。分散形樹脂
は、非水系溶剤中に樹脂粒子として分散しているもので
あり、非水系溶剤に溶解可能な樹脂部分と溶解しない樹
脂部分の両方を合わせ持っているものである。非水系溶
剤に溶解可能な樹脂部分とは、非水系溶剤への溶解度が
99.0重量%以上のものである。これは、非水系溶剤
の種類によるが、最終的に分散させる非水系溶剤へ溶解
するものであればよい。逆に、非水系溶剤に溶解しない
樹脂部分とは、非水系溶剤へ全く溶解しないか、又は極
少量(例えば、溶解度が1.0重量%未満)のものであ
る。これも、非水系溶剤の種類によるが、最終的に分散
させる非水系溶剤にほとんど溶解しないものを用いれば
よい。(A)成分においては、全樹脂固形分中に分散形
樹脂を30重量%以上含むことが望ましい。これによ
り、粘性挙動として適度なチキソ性が付与され、たれが
生じ難く、比較的厚膜で塗付でき、かつレベリング性が
良好で、仕上り性に優れた塗料とすることができる。な
お、(A)成分としては、分散形樹脂と、非水系溶剤に
溶解しているタイプの溶解形樹脂を併用することもでき
る。
【0022】(A)成分のSPは、通常、6.5〜9.
5のものを使用するが、このようなSPのものを使用す
ることにより、弱溶剤とよばれる溶解力の弱い溶剤類に
も溶解および/又は分散可能となり、弱溶剤形の塗料と
することができる。
【0023】このような本発明の(A)成分は、重量平
均分子量が5000〜200000のものが使用でき
る。特に、分散形樹脂においては、50000〜200
000、さらには70000〜150000のものを使
用することが好ましい。重量平均分子量が5000より
小さい場合は、塗料として適度な粘性が得られず、各塗
膜物性に劣り、逆に200000より大きい場合は、塗
膜の鮮映性や光沢の低下が見られるので好ましくない。
【0024】(A)成分のガラス転移点は−10℃〜1
50℃、さらには10℃〜100℃であることが好まし
い。−10℃より低い時は汚染除去性、汚染回復性が劣
り、150℃より高い時は可撓性、耐久性が劣ることに
なる。
【0025】(A)成分の樹脂の種類としては、アミノ
基を含有する共重合体であれば、特に限定されず、例え
ば、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹
脂、アルキド系樹脂等、あるいはアルキド変性アクリル
樹脂、ポリエステル変性アクリル樹脂等の変性樹脂等、
各種樹脂の1種または2種以上が使用可能である。本発
明では、架橋反応によって耐久性を向上できる点等か
ら、官能基として水酸基を含有する化合物、即ちポリオ
ール化合物が好ましく使用される。
【0026】(ポリオール化合物)ポリオール化合物
は、アミノ基及び水酸基を併有するアミノ基含有ポリオ
ール化合物を含み、全体のアミン価が0.05〜5KO
Hmg/g(好ましくは0.1〜3KOHmg/g)、
水酸基価が15〜100KOHmg/gである化合物で
ある。アミノ基としては、第1級アミノ基、第2級アミ
ノ基、第3級アミノ基から選ばれる1種以上のアミノ基
が使用できるが、特に窒素原子に3個の炭素が結合した
第3級アミノ基を含有するポリオールを最も好適に使用
することができる。これは、第1級アミノ基、第2級ア
ミノ基に存在するNH基が、イソシアネート化合物のN
CO基と反応しやすく、ウレタン結合生成よりも速く反
応して尿素結合を形成し、塗膜の性質に多少影響を及ぼ
すためである。ただし、たとえNH基が存在していたと
しても、全体の含有量を適宜調整すれば、NHを有する
アミノ基を使用しても実用上は問題ない。
【0027】アミノ基含有ポリオールは、ポリウレタン
技術分野、特にポリウレタン樹脂塗料の技術分野におい
て一般的に使用されるポリオールの骨格中にアミノ基を
組み込むことによって得られる。また、アミノ基含有ポ
リオールと他のポリオールを混合して用いることもでき
る。
【0028】ポリオールとしては、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等
があげられる。以下に各ポリオールを例示する。 ポリエーテルポリオール ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビト
ール、シュークロース等の多価アルコールの1種又は2
種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は
2種以上を付加して得られるポリオール類、および、前
記多価アルコールにテトラヒドロフランを開環重合によ
り付加して得られるポリオキシテトラメチレンポリオー
ル類が例示できる。
【0029】ポリエステルポリオール ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトールあるいはその他の低分子量多価アルコール
の1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スペリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の
低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上
との縮合重合体、プロピオラクトン、カプロラクトン、
バレロラクトン等の開環エステル類の開環重合体等のポ
リオール類が例示できる。
【0030】アクリルポリオール アクリル共重合体において、アクリル酸β−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸β−ヒドロキシ
ブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸
β−ヒドロキシペンチル等のアクリル酸のヒドロキシア
ルキルエステル又はメタクリル酸の同様なヒドロキシア
ルキルエステル、さらにグリセリン、トリメチロールプ
ロパン等の多価アルコールのアクリル酸モノエステル又
はこれらと同様なメタクリル酸モノエステル、N−メチ
ロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリルア
ミド等の水酸基を有するモノエチレン性不飽和モノマー
を共重合モノマー等の1分子中に2以上の水酸基を有す
るアクリルポリールが使用できる。
【0031】その他のポリオール その他、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオ
ール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリ
オール、ポリエステル−ポリエーテルポリオール、アク
リロニトリルやスチレン等の重合体をビニル付加ないし
分散せしめたポリマーポリオール、ウレア分散ポリオー
ル、カーボネートポリオール等が本発明のポリオールと
して使用することが可能である。
【0032】このようなポリオールのうち、特に、本発
明の組成物から形成される塗膜の耐候性を考慮した場合
には、アクリルポリオールを使用することが望ましい。
【0033】ポリオールを用いる場合、(A)成分は、
水酸基価15〜100KOHmg/gのものが使用でき
る。水酸基価が15KOHmg/gより小さい場合に
は、架橋密度が低いため、各種塗膜物性、耐汚染性が劣
り、逆に、100KOHmg/gより大きい場合は、架
橋密度が高くなり(B)テトラアルコキシシラン低縮合
物の表面配向性が阻害されるため好ましくない。
【0034】(A)成分においては、フッ素を含有する
ポリオールを使用することにより、長期の耐候性、汚染
防止効果をさらに改善することができる。このようなポ
リオールは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフル
オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のパーフル
オロオレフィン類、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンな
どのフルオロオレフィンを共重合することによって得る
ことができる。
【0035】[(B)テトラアルコキシシラン低縮合
物]本発明では、特定構造のテトラアルコキシシラン低
縮合物(以下、「(B)成分」という)を配合する。こ
の(B)成分は、テトラアルコキシシランの平均縮合度
4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアルキル基が炭
素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在しているもの
とし、その混在比率が炭素数4〜12のアルキル基が該
縮合物中の全アルキル基の5〜50%の化合物である。
【0036】(B)成分は、テトラアルコキシシランの
低縮合物であるが、高縮合度(平均縮合度が10より大
きいもの)、高分子量のものは、製造が難しく、粘度上
昇等により取り扱いが不便であるため好ましくない。逆
に、平均縮合度が3以下で、低分子量のものは、揮発性
が高くなりやはり取り扱いが不便であるため好ましくな
い。
【0037】また、(B)成分中のアルキル基が、炭素
数1〜3と炭素数4〜12のものが混在していることに
より、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上し、表面配
向性に優れ、塗膜物性の優れた塗膜が形成できるもので
ある。アルキル基の部分が炭素数が1〜3のアルキル基
のみの場合、(A)成分との相溶性が悪く、表面配向性
が悪いので好ましくない。また、炭素数が4〜12のア
ルキル基のみの場合は、耐汚染性が著しく悪くなり好ま
しくない。炭素数13以上のアルキル基が存在する場合
も、耐汚染性が悪くなるので好ましくない。また、アル
キル基の炭素数が大きくなればなるほど、前述した加水
分解反応は起こりにくくなる傾向にあるので、炭素数が
大きいアルキル基ばかりが存在することは好ましくな
い。(B)成分は、該低縮合物の全体のアルキル基のう
ち、約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基となる
ようにしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の耐汚染
性に優れるため好ましいものとなる。
【0038】本発明の(B)成分は以下のような方法に
より製造することが可能であるが、これに限定されるも
のではない。 一般式
【化1】 (式中、R〜Rは炭素数1〜3のアルキル基と炭素
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
表されるテトラアルコキシシランを平均縮合度4〜1
0、重量平均分子量が500〜2500となるように縮
合させる。縮合方法は、公知の方法による。
【0039】式中、R〜Rのアルキル基の部分が、
炭素数1〜3のものと炭素数4〜12のものが混在して
いることにより、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上
し、表面配向性に優れ、塗膜物性の優れた塗膜が形成で
きるものである。このようなテトラアルコキシシランを
縮合して、低縮合物とした際に、全体のアルキル基のう
ち、約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基となる
ようにしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の耐汚染
性に優れるため好ましいものとなるが、炭素数4〜12
のアルキル基が全体の約5〜50%となるようにするた
めに、縮合の際に、他のアルキルシリケート(アルキル
基の炭素数は1〜3であるもの)を混合して縮合するの
は有効な手段である。
【0040】具体例としては、モノブトキシトリメトキ
シシラン、モノペントキシトリメトキシシラン、モノヘ
トキシトリメトキシシラン、ジブトキシジエトキシシラ
ン等の低縮合物があげられるが、これに限定されるもの
ではない。
【0041】(a)一般式
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基とし、nは4
〜10の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物(以下、「(a)成分」という)を、(b)一般
【化3】 (式中、Rは炭素数4〜12のアルキル基とする)で
表されるアルコール(以下、「(b)成分」という)を
用いて、(a)成分のアルキル基部分の約5〜50%を
エステル交換する。
【0042】(a)成分としては、具体的にはテトラメ
チルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n
−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケー
トなどの低縮合物があげられる。特に、テトラメチルシ
リケートやテトラエチルシリケートが一般的である。平
均縮合度は4〜10が好ましく、平均縮合度が大きくて
も小さくても、取り扱いが不便になるので好ましくな
い。(b)成分としては、具体的にはn−ブチルアルコ
ール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコー
ル、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、n
−ウンデシルアルコール、n−ドデシルアルコールが例
示できる。
【0043】(a)成分を(b)成分によりエステル交
換する際には、(a)成分の全てのアルキル基(R
を(b)成分のアルキル基(R)にエステル交換して
しまうのではなく、(a)成分のアルキル基のうち全体
の約5〜50%をエステル交換したものを使用する。そ
の交換比率は、(a)成分1モルに対して、(b)成分
を1〜12モル用いて、エステル交換させるとよい。こ
の交換比率は、(a)成分の平均縮合度によって適宜調
整するが(a)成分のアルキル基のうち全体の約5〜5
0%をエステル交換することにより、(A)成分との相
溶性や、塗膜の耐汚染性が優れたものとすることができ
る。このエステル交換率が低くなると、相溶性が悪くな
り、表面配向性が十分でなくなる。また、エステル交換
率が高くなると、加水分解反応を起こしにくくなり、塗
膜が親水性になりにくく、耐汚染性が悪くなる傾向にあ
る。
【0044】このようにして製造した(B)成分は、
(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して、SiO
換算で1.0〜50.0重量部、好適には2.0〜3
0.0重量部配合することができる。これは、1.0重
量部未満では塗膜の親水性が十分でないため耐汚染性に
劣り、50.0重量部を越えると、硬化塗膜の外観が悪
化したり、クラックが発生するといった問題が出てくる
ためである。
【0045】ここでSiO換算とは、アルコキシシラ
ンやシリケートなどのSi−O結合をもつ化合物を、完
全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ
(SiO)となって残る重量分にて表したものであ
る。一般に、アルコキシシランやシリケートは、水と反
応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらに
シラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反
応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行う
と、シリカ(SiO )となる。これらの反応は
【化4】 という反応式で表されるが、この反応式をもとに残るシ
リカ成分の量を換算したものである。実際の計算は、
【数1】 の式により行った。
【0046】[(C)イソシアネート](A)成分にポ
リオールを含有する場合は、イソシアネート(以下
「(C)成分」という)を配合して架橋硬化させて塗膜
を形成する。このような硬化剤としては、バーノックD
N−990、同DN−991、同DN−992(共に大
日本インキ化学工業株式会社製)、デュラネートTSA
(旭化成工業株式会社製)、タケネートD−177N
(武田薬品工業株式会社製)、デスモデュールZ−42
70(住友バイエルウレタン株式会社製)などが例示で
きる。これらの硬化剤は、溶解力の弱い溶剤へも溶解す
るので、好適に使用できる。その他、トルエンジイソシ
アネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(pure−MDI)、ポリメリックMD
I、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイ
ソシアネート(IPDI)、水添XDI、水添MDI等
のイソシアネートモノマーをアロハネート、ビウレッ
ト、2量化(ウレチジオン)、3量化(イソシアヌレー
ト)、アダクト化、カルボジイミド反応等により、誘導
体化したもの、及びそれらの混合物などを溶解力の強い
溶剤に溶解して使用することも可能である。
【0047】さらに、これらの(C)成分は、アルコー
ル類、フェノール類、ε−カプロラクタム、オキシム
類、活性メチレン化合物類などのブロック剤を用いたブ
ロックイソシアネートの形態でも使用できる。これら
も、溶剤による溶液として使用することが好ましい。
【0048】これらの(C)成分と(A)成分との混合
は、NCO/OH比率で0.7〜2.0、好ましくは
0.8〜1.5となるような比率で行う。このときNC
O/OH比率が0.7より小さいと、塗膜の架橋率が低
くなり、硬化性、耐久性が劣るほか、汚染物質が塗膜の
密度の粗い分子内へ潜り込むため、塗膜の洗浄を行って
も汚染物質が除去しにくく、汚染回復性に劣ることにな
る。逆に、2.0よりも大きいと、未反応のイソシアネ
ートが残存し、初期の乾燥性を悪化させるため、タック
と呼ばれる表面のべたつきが発生し、汚染物質が物理的
に付着してしまうため、かえって初期汚染性に劣ること
になる。
【0049】[(D)ポリアルキレンオキサイド鎖含有
アルコキシシラン化合物]次に本発明では、(D)ポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有するアルコキシシラン化
合物(以下「(D)成分」という)をさらに加えること
により、塗膜表面をさらに初期より親水性にすることが
可能になり、初期より優れた耐汚染性を得ることが可能
である。(D)成分は、アルキレンオキサイドの繰り返
し単位と、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基を
有する化合物である。かかる(D)成分のポリアルキレ
ンオキサイド繰り返し単位は、そのアルキレン部分の炭
素数は2〜4であり、繰り返し単位の数は2〜40、好
ましくは2〜20である。
【0050】このような(D)成分は、そのポリアルキ
レンオキサイド鎖の両末端がアルコキシシリル基であっ
てもよく、一端がアルコキシシリル基であって、他端が
その他の官能基であってもよい。このような片末端に有
することのできる官能基としては、例えば、ビニル基、
ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネー
ト基、メルカプト基等が挙げられる。特にヒドロキシル
基(水酸基)であるものの使用が好ましい。また、該官
能基は、アルコキシシリル基との間にウレタン結合、尿
素結合、シロキサン結合、アミド結合、エーテル結合等
を介して結合されたものであっても良い。
【0051】これらの(D)成分は、例えば、ポリアル
キレンオキサイド鎖含有化合物と、アルコキシシリル基
含有化合物(以下カップリング剤という。)を反応させ
て合成したものが使用できる。
【0052】前記ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合
物は、重量平均分子量が150〜3500が好ましく、
200〜1500がさらに好ましい。重量平均分子量が
150未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の親水性
に劣り、降雨による汚染物質の洗浄効果が得られず、重
量平均分子量が3500を越える場合、硬化物の耐水性
や硬度が低下する。
【0053】このようなポリアルキレンオキサイド鎖含
有化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチ
レン−プロピレングリコール、ポリエチレン−テトラメ
チレングリコール、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリオキシエチレンジグリコール酸、ポリエチ
レングリコールビニルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジビニルエーテル、ポリエチレングリコールアリルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテルなど
が挙げられる。また、該ポリアルキレンオキサイド鎖含
有化合物は、1種もしくは2種以上の組み合わせから選
択することができる。2種以上のモノマーを使用する場
合は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体で
あっても構わない。
【0054】一方、カップリング剤は、例えば、一分子
中に、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基とその
ほかの置換基を有する化合物である。カップリング剤と
しては具体的には、例えば、β−(3、4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネー
ト官能性シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シランなどが挙げられる。
【0055】(D)成分の合成は、特に限定されない
が、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物とカップリ
ング剤とを別々に用意し、例えば重合性二重結合を有す
る各化合物についてはラジカル重合開始剤を用いて共重
合させる他、アミノ基/エポキシ基、イソシアネート基
/水酸基またはイソシアネート基/アミノ基等の付加反
応など公知の方法によって合成することができる。ま
た、第1級、第2級アミノ基等の活性水素基を有するア
ルコキシシリル化合物にエチレンオキサイドを開環付加
せしめる方法によっても合成可能である。
【0056】ラジカル重合開始剤を用いて共重合させる
場合は、重合性二重結合を有するポリアルキレンオキサ
イド鎖含有化合物の少なくとも1種以上と、カップリン
グ剤の少なくとも1種以上を非反応性の適当な溶媒中で
反応させて得ることができる。この際、使用されるラジ
カル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、2,5−
ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,3−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
t−ブチルパーベンゾエートなどのパーエステル化合
物、アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチルアゾブ
チレートなどのアゾ化合物、および有機過酸化物などが
挙げられる。
【0057】重合性二重結合を有するポリアルキレンオ
キサイド鎖含有化合物としては、例えば、ポリエチレン
グリコールビニルエーテルを用いることができ、カップ
リング剤には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシランおよびγ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシランなどを単独もしくは2種以上の組み合わせで使
用できる。
【0058】イソシアネート/ポリオールの付加反応に
より合成する場合、例えばポリアルキレンオキサイド鎖
含有化合物には、ポリエチレングリコールなどの末端に
ヒドロキシル基を有する化合物と、カップリング剤には
イソシアネート含有カップリング剤などのイソシアネー
ト基を有する化合物を混合し合成させる。この合成方法
においては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジマレートまたはジオクチルスズジマレートなどの、ポ
リウレタン合成の分野において周知の有機金属系反応触
媒を使用することも可能である。
【0059】上述の反応によって合成される(D)成分
としては、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物の両
末端又は片末端にカップリング剤を付加したものが得ら
れるが、これらは、それぞれ単独で使用してもよく、ま
た混合物として使用してもよい。
【0060】これら(D)成分の中で、アルキレンオキ
サイド鎖がエチレンオキサイド鎖であり片末端が水酸基
であるものが、本発明の汚染防止効果、すなわち耐汚染
性ならびに染み込み抵抗性等が高いため最も好ましい。
【0061】(D)成分の配合割合は、(A)成分の樹
脂固形分100重量部に対し、固形分で0.1〜20重
量部、好ましくは0.2〜10重量部である。0.1重
量部未満では効果が見られず、20重量部を越えると、
樹脂との相溶性、硬化物の耐水性などが劣る結果とな
る。
【0062】[その他]本発明の塗料組成物では
(A)、(B)成分および(C)成分(さらに、(D)
成分を添加しても良い)による透明(クリヤー)塗膜の
他、着色顔料を配合して、着色(エナメル)塗膜として
もよい、このような着色顔料としては、酸化チタン、酸
化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、
クロム酸鉛(モリブデートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化
鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等の無機系顔
料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキ
ノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イ
ソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシア
ニン系、キノフタロン系等の有機顔料が使用できる。
【0063】また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも
可能である。特に、艶消し塗膜を形成する場合には、塗
膜表面における耐汚染効果を損なうことの最も少ないホ
ワイトカーボン、珪藻土を使用することが最適である。
なお、これらの無機物質を塗料に添加する際に、粉体表
面をカップリング剤で処理したり、塗料にカップリング
剤を添加することは好ましい手段である。
【0064】本発明の塗料組成物には、通常塗料に配合
することが可能な各種添加剤を本発明の効果に影響しな
い程度に配合することが可能である。このような添加剤
としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、
レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、
艶消し剤、紫外線吸収剤等があげられる。
【0065】[適用面・塗装方法]本発明の塗料組成物
は、金属、ガラス、磁器タイル、コンクリート、サイデ
ィングボード、押出成形板、プラスチック等の各種素材
の表面仕上げに使用することができ、主に建築物、土木
構築物等の躯体の保護に使用するものである。このと
き、本発明の塗料組成物は最終の仕上面に施されている
ものであり、基材に直接塗装することもできるし、何ら
かの表面処理(下地処理等)を施した上に塗装すること
も可能であるが特に限定されるものではない。
【0066】また、本発明の塗料組成物は、各種添加剤
類を加えて塗料化した後、通常、脂肪族炭化水素系溶剤
で希釈して塗装を行う。塗装方法としては、例えば、刷
毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコータ
ー、フローコーター等、種々の方法を用いることができ
る。特に、本発明組成物は、たれを生じ難く、厚膜で塗
装でき、レベリング性も良好であることから、刷毛塗
装、ローラー塗装での適性が高い。
【0067】本発明組成物は、全体の50重量%以上が
脂肪族炭化水素であるので、改修工事にも好適に用いる
ことができる。これは、溶解力の強い溶剤を使用した塗
料を再塗装すると、リフティングと呼ばれる旧塗膜のち
ぢみ現象が発生するが、脂肪族炭化水素が50%重量以
上含有されている場合は、このようなリフティング現象
が発生しないためである。
【0068】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。
【0069】(合成例1)アルコキシシラン化合物1合
成例 重量平均分子量500、平均縮合度約4、不揮発分10
0%のメチルシリケート(以下、「メチルシリケート
A」という)100重量部に対して、n−ブチルアルコ
ール44.4重量部と、触媒としてジブチルスズジラウ
レート0.03重量部を添加し、混合後、75℃で8時
間脱メタノール反応を行い、アルコキシシラン化合物1
を合成した。このアルコキシシラン化合物1のエステル
交換率は約30%であり、900℃にて焼成して得られ
たシリカ残量比率40.7重量%であった。
【0070】(合成例2)アルコキシシラン化合物2合
成例 重量平均分子量1000、平均縮合度約8、不揮発分1
00%のメチルシリケート(以下、「メチルシリケート
B」とい)100重量部に対して、n−ヘプチルアルコ
ール58.0重量部、ジブチルスズジラウレート0.0
3重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルコキシシ
ラン化合物2を合成した。このアルコキシシラン化合物
2のエステル交換率は約27%であり、シリカ残量比率
は39.4重量%であった。
【0071】(合成例3)ポリアルキレンオキサイド鎖
含有アルコキシシラン化合物合成例 加熱装置、撹拌器、還流装置、脱水装置、温度計を備え
た反応槽に、ポリエチレングリコール200(平均分子
量200;和光純薬株式会社製)20重量部と、イソシ
アネート含有シランであるY−9030(日本ユニカー
株式会社製)54.3重量部と、ジブチルスズジラウレ
ート0.05重量部とを仕込み、50℃にて8時間反応
させ、淡黄色のポリエチレンオキサイド鎖含有アルコキ
シシラン化合物を得た。このポリエチレンオキサイド鎖
含有アルコキシシラン化合物の重量平均分子量は、ゲル
浸透クロマトグラフィー(以下GPCという)のポリス
チレン換算により測定した結果800であった。
【0072】(塗料作製)表1に示すような樹脂、表2
に示すような原料を用いて、表3に示す配合にて塗料を
作製した。作製した塗料を用いて、以下に示す各試験を
行った。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】(試験方法) 1.作業性・仕上り性 900×1800×6mmのスレート板に、SK#10
00プライマー(エポキシ樹脂系下塗材、エスケー化研
製)を乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー塗装し、
標準状態(気温20℃、湿度65%)で16時間乾燥を
行った。次に、作製した塗料組成物を塗付量120g/
でローラー塗装した。このときのたれ発生の有無、
レベリングの状態を目視によって確認した。たれが発生
せず、レベリング性も良好なものを○、たれが発生した
ものまたはレベリング性が劣るものを×として評価を行
った。
【0077】2.汚れの染み込み抵抗性 150×75×0.8mmのアルミ板に、SK#100
0プライマーを乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー
塗装し、標準状態で16時間乾燥を行った。次に、作製
した塗料組成物を乾燥膜厚が40μmとなるようにスプ
レー塗装し試験体を作製した。作製した試験体を、標準
状態で24〜168時間乾燥養生した後、JISK54
00 8.10 耐汚染性試験に準じ、塗膜面に15重
量%カーボンブラック水分散ペースト液を、直径20m
m、高さ5mmとなるように滴下し、標準状態で12時
間放置した。その後流水中にて洗浄し、塗膜表面の汚染
の程度を目視により評価した。評価は以下の通り。 ○:痕跡なし △:痕跡有り ×:著しい痕跡有り
【0078】3.耐候性 2と同様にして試験体を作製した。これらについて、促
進耐候性試験機としてスーパーUVテスター(岩崎電気
株式会社製)を用い、光照射6時間・結露2時間(計8
時間)を1サイクルとして30サイクルまで試験を行っ
た。評価は30サイクル後の光沢保持率を測定すること
によって行った。 ○:光沢保持率80%以上 △:光沢保持率70〜80% ×:光沢保持率70%未満
【0079】
【表4】
【0080】(結果)各試験の結果を表4に示す。本発
明組成物である実施例1〜5では、いずれの試験におい
ても優れた結果となった。一方、アミノ基を含有しない
樹脂を用いた比較例1では、初期の汚れの染み込み抵抗
性が十分ではなかった。アミン価が過剰な樹脂を用いた
比較例2では、汚れの染み込み抵抗性に劣った。溶解形
樹脂のみを用いた比較例3では、作業性・仕上り性に劣
り、また、初期の汚れの染み込み抵抗性が十分ではなか
った。アルコキシシラン化合物としてメチルシリケート
を使用した比較例4、5では、汚れの染み込み抵抗性に
劣り、耐候性も十分ではなかった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、低臭、低毒性で、大気
汚染への影響が小さく、作業においてはたれを生じ難
く、比較的厚膜で塗装でき、レベリング性が良好で美観
性に優れ、塗装後の乾燥性・硬化性が良好で、塗装直後
から汚れの染み込み抵抗性、さらには長期耐候性、耐汚
染性に優れる弱溶剤形の塗料が得られる。さらに、ポリ
アルキレンオキサイド鎖含有アルコキシシラン化合物を
加えることにより、一段と塗膜表面を親水化し、耐汚染
性に優れる塗料とすることができる。また、本発明組成
物は、既存塗膜上に塗装を行ってもリフティングの問題
がほとんどなく、特に改修工事に好適に用いることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC091 CG141 CG171 CH201 CK041 DG051 DG111 DG131 DG191 DG271 DG281 DG291 DG301 DL022 DL052 GA03 GA09 JA02 KA06 MA07 MA10 NA01 NA05 NA07 PB05 PC02 PC03 PC04 PC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が
    脂肪族炭化水素である塗料組成物であって、(A)分散
    形樹脂を含み、アミン価が0.05〜5KOHmg/g
    である有機系樹脂、(B)テトラアルコキシシランの平
    均縮合度4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアルキ
    ル基が炭素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在して
    いるものとし、その混在比率が炭素数4〜12のアルキ
    ル基が該縮合物中の全アルキル基の5〜50%である化
    合物、を含有し、(A)の樹脂固形分100重量部に対
    して、(B)をSiO2換算で1.0〜50.0重量部
    含有することを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分が、アミン価0.05〜5KO
    Hmg/g、水酸基価15〜100KOHmg/gであ
    るポリオール化合物を含み、さらに、(C)イソシアネ
    ート化合物を(A)の樹脂固形分100重量部に対し
    て、NCO/OH比率で0.7〜2.0となるように含
    有することを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】さらに、(D)繰り返し単位の数が2〜4
    0のポリアルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平均
    分子量150〜3500のアルコキシシラン化合物を、
    (A)の樹脂固形分100重量部に対して、固形分で
    0.1〜20重量部含有することを特徴とする請求項1
    または2に記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】全樹脂固形分のうち、30重量%以上が分
    散形樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の塗料組成物。
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