JP2001191458A - 食品包装資材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食中毒菌等を吸着でき、また有機物を分解し
て、良好に食品を鮮度保持できる包装資材の提供を目的
とする。 【構成】 食品を包み又は入れることのできる包装シー
ト１には、アパタイトと二酸化チタンが混在したコーテ
ィング層３が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、食品を包み又は入れ
ることのできる包装資材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、食品の流通過程と
か、家庭内において、食品をフイルム等で包むとか、ト
レイに入れる等しているが、食品には次第に雑菌等が繁
殖してくる可能性が大であり、鮮度保持が困難なもので
あった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の問
題点に鑑み案出したものであって、食品の雑菌の繁殖を
防ぎ、良好に鮮度保持できる食品包装資材を提供せんこ
とを目的とし、その第１の要旨は、食品を包み又は入れ
ることのできる包装資材であって、該包装資材には、ア
パタイトと二酸化チタンが混在したコーティング層が形
成されていることである。また、第２の要旨は、光を通
すことのできるフイルムに前記コーティング層が形成さ
れていることである。また、第３の要旨は、食品用トレ
イの内側に前記コーティング層が形成されていることで
ある。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、食品を包むことのできる包装シート１の
断面拡大構成図であり、この包装シート１は、透明また
は半透明で光りを通すことのできる透光フイルム２と、
この透光フイルム２にコーティングされたコーティング
層３で構成されており、このコーティング層３は、リン
酸カルシウムであるアパタイトと、二酸化チタンの混合
物で構成され、アパタイトの粉末と二酸化チタンの粉末
の混合物に接着剤を混ぜてノリ状にしたものを、前記透
光フイルム２に塗布し、常温で乾燥させてコーティング
層３としたものであり、乾燥状態では、このコーティン
グ層３は透光フイルム２と共に可撓性を呈し、自由に曲
げたり、折り畳んだりして、食品を包むことができるも
のである。

【０００５】コーティング層３を内側にして、食品を包
むことにより、コーティング層３に混在されたアパタイ
トが、食中毒菌である大腸菌等を内部に吸着させて逃が
すことがなく、大腸菌とかカビ等の菌を良好にアパタイ
トで吸着保持させることができる。また、混在されてい
る二酸化チタンは光触媒であり、透光フイルム２から光
が差し込むことにより、有機物を良好に分解し、食品の
鮮度を保持できるものとなる。

【０００６】従って、このような包装シート１で食品を
包んでおけば、食中毒菌等が繁殖することなく、良好に
鮮度保持できるものとなる。このような包装シート１
を、例えば、図２に示すように、トレイ４内に食品を入
れ、その上面に貼着等しておけば、トレイ４内の食品の
雑菌の繁殖を防ぎ、良好に食品の鮮度保持ができるもの
となる。

【０００７】なお、図３に示すように、アパタイトと二
酸化チタンを混在させて、トレイ４の内側に塗布して、
コーティング層３を形成させておくことにより、このト
レイ４内に食品を入れて、上面をフイルム６で密閉して
おくと、コーティング層３のアパタイトで菌とかカビを
吸着し、二酸化チタンで有機物を分解して、良好に鮮度
保持できるものとなる。

【０００８】例えば、食品５がイチゴである場合に、イ
チゴに発生するカビを完全になくすことができることが
実証されており、フイルム６で密閉しておけば、トレイ
４内の酸素を前記コーティング層３で分解して、トレイ
４の内部を自然に真空状態に保つことができるものとな
る。

【０００９】また、米袋の内側にコーティング層３を形
成させておき、このような米袋内に米を入れて密閉して
おくと、米袋内の酸素が分解され、内部が真空状態とな
り、従来のように虫が付くことが全くなく、良好に米を
鮮度保持できるものである。なお、その他、饅頭とかパ
ンの袋の内側にコーティング層３を形成させておいて
も、同様にカビ等の発生をなくして、良好に鮮度保持で
きるものである。

【００１０】このように、コーティング層３を形成した
トレイ，袋，フイルム，シート等で食品を包むことによ
り、確実に無菌状態で鮮度保持できるものとなるため、
従来のように食品に菌の発生を抑える添加物等を添加す
る必要がなく、食品添加物を少なくすることができる派
生的な効果が生じ、添加物の少ない食品であれば、アレ
ルギー性疾患を少なくすることができるものである。ま
た、輸入食品の場合に、鮮度保持のために大量の消毒剤
を使用しなければならないが、コーティング層３を有す
る包装資材で包装して輸送すれば鮮度保持でき、消毒を
少なくすることができる派生的な効果が出る。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、食品を包み又は入れることの
できる包装資材であって、該包装資材には、アパタイト
と二酸化チタンが混在したコーティング層が形成されて
いることにより、アパタイトが良好に食品に繁殖する菌
を吸着して逃がすことなく、また、二酸化チタンが良好
に有機物を分解して、食品を確実に鮮度保持できる効果
を有する。

【００１２】また、光を通すことのできるフイルムに前
記コーティング層が形成されていることにより、コーテ
ィング層を有するフイルムで食品を包むことにより、良
好に食品のカビとか菌の発生を防ぎ、鮮度保持できるも
のとなる。

【００１３】また、食品用トレイの内側に前記コーティ
ング層が形成されていることにより、このようなトレイ
内に食品を入れて確実に鮮度保持できるものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の食品を包むことのできる包装シー
トの断面拡大図である。

【図２】このような包装シートをトレイの上面に貼着し
た状態の断面構成図である。

【図３】第２実施例を示し、トレイの内側にコーティン
グ層を形成した断面構成図である。

【符号の説明】

１ 包装シート ２ 透光フイルム ３ コーティング層 ４ トレイ ５ 食品 ６ フイルム

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 食品を包み又は入れることのできる包装
   資材であって、該包装資材には、アパタイトと二酸化チ
   タンが混在したコーティング層が形成されていることを
   特徴とする食品包装資材。
2. 【請求項２】 光を通すことのできるフイルムに前記コ
   ーティング層が形成されていることを特徴とする請求項
   １に記載の食品包装資材。
3. 【請求項３】 食品用トレイの内側に前記コーティング
   層が形成されていることを特徴とする請求項１に記載の
   食品包装資材。