JP2001189925A - 移動物体監視システム - Google Patents

移動物体監視システム

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JP2001189925A
JP2001189925A JP37536999A JP37536999A JP2001189925A JP 2001189925 A JP2001189925 A JP 2001189925A JP 37536999 A JP37536999 A JP 37536999A JP 37536999 A JP37536999 A JP 37536999A JP 2001189925 A JP2001189925 A JP 2001189925A
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JP37536999A
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English (en)
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Toshiyuki Ueda
敏之 植田
Nao Shinohara
菜緒 篠原
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GLOWING SHINKO KK
Original Assignee
GLOWING SHINKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の移動物体監視システムでは、先に検出
対象となる移動物体29を特定した後でなければ装置構
成などを決定することかできず、特に検知線30を用い
た場合にはその検知線30のみで移動物体29を捉える
必要があるため、非常に高機能の部品などを使用しなけ
ればならないなどの課題があった。 【解決手段】 各検知線30の左右に補助検知線31,
32を設定し、それらの線30,31,32で総合的に
移動物体29の検出判定を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば、工事現
場、保安地域、工場の生産ライン、駅などの監視領域や
計測器などを撮像素子で撮像し、その撮像素子で撮像さ
れた二次元的な輝度分布情報に基づいてクレーン、人、
加工物、計器の針などの移動物体を検知する移動物体監
視システムに係り、これに基づいて工場の生産ラインの
製品の流れの監視や、社内の人の流れの監視や、計測値
の監視などに利用することができる移動物体監視システ
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のCCDセンサなどの撮像
素子で撮像された二次元的な輝度分布情報に基づいて移
動物体を検知する移動物体監視システムには、当該CC
Dセンサの全ての画素について輝度値変化を判定し、こ
の判定に基づいて移動物体の検知を行うものや、当該C
CDセンサの一部の画素に関してのみ輝度値変化判定を
行い、これに基づいて移動物体の検知を行うものがあ
る。そして、後者の場合には、判定に係る画素数を前者
の場合に比べて削減することができるので、判定処理系
などの処理能力が低くとも移動物体の検知判定を行って
警報などを出力することが可能となる。このような技術
を開示するものとして特開平3−209993号公報や
特開平3−242602号公報などがある。
【0003】図11は従来の移動物体監視システムの構
成を示すシステム構成図である。図において、81は監
視領域、82は当該監視領域81を撮像して輝度分布情
報(画像)を出力するCCDカメラ、83はCCDカメ
ラ82で撮像された画像を処理して判定結果を出力する
処理装置、84は当該撮像画像や判定結果を表示する表
示装置である。
【0004】次に動作について説明する。図12は従来
の移動物体監視システムにおける検知線の設定方法を説
明するための説明図である。図において、85は表示装
置84に表示された撮像画像、86はそれぞれ当該画像
に対して設定された検知線、87は当該表示装置84と
ともに用いられて検知線86を設定するタッチペンであ
る。そして、このタッチペン87で撮像画像をなぞるこ
とで、上記各検知線86は設定される。
【0005】図13はこのように設定された検知線86
により人などの移動物体を検知する時の検知処理を説明
するための説明図である。図において、88は人、89
は人88よりも小さい犬である。そして、同図に示すよ
うに、検知線86と撮像画像上の人88や犬89が重な
ることにより、当該検知線86上の受光素子の輝度が変
化し、この変化を検出することで移動物体である人8
8,犬89を検出することができる。
【0006】そして、同図においては更に、2本の検知
線86を所定の間隔にて平行に設定しているので、それ
らが同時に検知判定するか否かに応じて移動物体の大き
さ、ひいては移動物体の種類(人88と犬89と)を判
別することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動物体監視シ
ステムは以上のように構成されているので、予め想定さ
れた移動物体に応じてシステムを形成する必要があり、
ひいては検知すべき移動物体毎に移動物体監視システム
を新たに形成しなければならないなどの課題があった。
【0008】具体的に説明する。CCDセンサなどの撮
像素子は各画素毎に設けられた受光素子に光量に応じた
電荷を蓄電し、処理装置83はそれを読み出して輝度分
布情報を生成する。従って、処理装置83が1つの輝度
分布情報を生成するためには一定の時間(所謂フレーム
レート)が必然的に必要である。
【0009】他方、移動物体はこのフレームレートに関
係することなく移動する。従って、このフレームレート
の制限のもとで移動物体を撮像して検知しようとする場
合には、それぞれの移動物体の大きさや速度に応じて決
まる撮像素子上の移動速度に応じてそれを確実に撮像で
きるフレームレートとなるように、ひいてはそれを処理
して判定することができるように移動物体監視システム
を作りこむ必要がある。また、そのためには設置位置が
予め想定されていなければならない。
【0010】特に、CCDセンサの一部の画素について
輝度値変化を判定する場合には、その判定に係る画素の
位置において上記移動物体が検知できるようにしなけれ
ばならず、画像全体において判定する場合に比べて更に
高速のフレームレートにて撮像する必要が生じ、単に特
別な作りこみが必要であるというだけではなく、実際に
そのような高速のフレームレートにて撮像して処理する
ことが実現不可能となってしまうこともある。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、撮像素子の輝度分布情報に基づい
て各種の移動物体を検知することができ、ひいては高速
に移動する小さい移動物体であったとしてもそれを撮像
して検知することができる移動物体監視システムを得る
ことを目的とする。
【0012】同時に、検知しようとする移動物体の移動
速度や大きさにかかわらず、しかも、予め撮像装置の設
置位置を特定することなく、任意の速度で移動する任意
の大きさの移動物体の検知が可能である移動物体監視シ
ステムを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る移動物体
監視システムは、所定の撮像時間毎に撮像素子で撮像し
た二次元的な輝度分布情報を出力する撮像装置と、上記
輝度分布情報に基づいて画像を表示する表示装置と、上
記撮像素子上の所望の位置と対応付けて検知線を設定す
るとともに、上記撮像時間あるいはそれの整数倍の時間
における検知対象の移動物体の撮像素子上の移動距離を
基本とする間隔にて当該検知線と平行な補助検知線を設
定する監視設定装置と、上記輝度分布情報が入力され、
上記各補助検知線および検知線のそれぞれの設定位置に
おける輝度変化に基づいて上記移動物体の検知判定を行
う監視装置本体と、上記監視装置本体において上記移動
物体が検知されたと判定されたら警報を出力する警報装
置とを備えるものである。
【0014】この発明に係る移動物体監視システムは、
監視設定装置が、隣接する補助検知線あるいは検知線と
の間隔が、移動物体の撮像素子上の大きさ以下となるよ
うに補助検知線を追加設定するものである。
【0015】この発明に係る移動物体監視システムは、
監視装置本体が、各補助検知線および検知線毎に、連続
して撮像された2つの輝度分布情報における輝度差が所
定値以上であったときに移動物体を検知したと判定する
ものである。
【0016】この発明に係る移動物体監視システムは、
補助検知線および検知線が、撮像時間における移動物体
の撮像素子上の移動距離毎に設定され、監視装置本体
が、連続して撮像された2つの輝度分布情報において各
補助検知線および検知線毎に輝度変化を判定し、更に、
撮像順において前の輝度分布情報における輝度変化が生
じた補助検知線あるいは検知線の位置から、後の輝度分
布情報における輝度変化が生じた補助検知線あるいは検
知線の位置への方向を上記移動物体の移動方向として判
定するものである。
【0017】この発明に係る移動物体監視システムは、
補助検知線が検知線の左右それぞれに少なくとも1本ず
つ設定されているものである。
【0018】この発明に係る移動物体監視システムは、
監視設定装置が、隣接する補助検知線あるいは検知線と
の間隔が、移動物体の撮像素子上の大きさの半分以下と
なるように補助検知線を追加設定し、監視装置本体が、
補助検知線および検知線のうち複数の線において同時に
輝度変化を検知した場合に上記移動物体を検知したと判
定するものである。
【0019】この発明に係る移動物体監視システムは、
監視装置本体が、各補助検知線および検知線毎の輝度差
判定において、各線上において隣接する複数の画素毎に
輝度差判定を行うものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による移
動物体監視システムの全体構成を示すシステム構成図で
ある。図において、1は一定のフレームレート毎に図示
外のCCDセンサで撮像した二次元的な輝度分布情報を
出力するCCDカメラ、2は上記フレームレートに同期
して、この輝度分布情報に基づいて各種の監視処理を実
施する監視処理ユニット、3は監視処理ユニット2と図
示外の遠方の集中監視装置などと接続され、監視処理ユ
ニット2が移動物体を検知した際に出力する警報信号な
どが通信される通信回線、4は監視処理ユニット2に接
続され、この監視処理ユニット2から出力されるモニタ
情報に基づいて上記輝度分布情報などを表示するモニタ
ーデバイス、5は監視処理ユニット2に接続され、検知
線の設定処理などの際に利用されるポインティングデバ
イスである。なお、この監視処理ユニット2は同図の破
線にて示すように複数のCCDカメラ1,・・・,1が
同時に接続できるようになっている。
【0021】図2はこの発明の実施の形態1による監視
処理ユニット2の内部回路構成を示すブロック図であ
る。図において、6はCCDカメラ1から入力されるア
ナログ方式の輝度分布情報をサンプリングしてデジタル
方式の輝度分布情報に変換するA/Dコンバータ、7は
このデジタル方式に変換された輝度分布情報を一時的に
記憶する入力画像バッファ、8は入力画像バッファ7に
記憶されている画像のJPEG(Joint Phot
ographic Experts Group)方式
などで静止画圧縮処理を行う画像圧縮部、9はこの画像
圧縮部8にて圧縮された輝度分布情報を一時的に記憶す
る圧縮画像バッファである。
【0022】10は予めポインティングデバイス5によ
り設定された検知線および補助検知線の輝度分布情報に
おける検知位置情報を記憶する検知位置バッファ、11
は上記入力画像バッファ7に記憶されている輝度分布情
報からこの検知位置情報における輝度情報を抽出して検
知位置輝度情報として出力する検知情報切出部、12は
この検知情報切出部11で切出された検知位置輝度情報
の色相を例えばRGB(Red−Green−Blu
e)から輝度信号などに変換する色相変換部、13はこ
の色相変換部12で色相変換された検知位置輝度情報を
記憶する現在切出画像バッファ、14は現在切出画像バ
ッファ13が1つ前に記憶していた検知位置輝度情報を
記憶する前回切出画像バッファ、15は現在切出画像バ
ッファ13に記憶された現在画像の検知位置輝度情報と
前回切出画像バッファ14に記憶された前回の画像の検
知位置輝度情報とを各補助検知線および検知線毎に且つ
各画素毎に比較し、各線を構成する各画素の輝度差が所
定の値以上となったら各線毎に検出したと判定する線別
判定部、16はこの線別判定部15から出力される各線
毎の判定結果を記憶する判定結果バッファ、17はこの
判定結果バッファ16の記憶内容に基づいてトータルの
移動物体の検知判定を行い、検知したと判断した場合に
は検知信号を出力し、誤検知と判断した場合には誤検知
信号を出力する総合判定部である。また、18は上記検
知信号が出力される検知信号線、19は上記誤検知信号
が出力される誤検知信号線である。
【0023】20は多数の輝度分布情報を蓄積すること
ができる大容量ハードディスクデバイス、21は上記圧
縮画像バッファ9から大容量ハードディスクデバイス2
0へ圧縮された輝度分布情報を出力するための信号線、
22は上記検知信号線18および誤検知信号線19が接
続され、検知信号および誤検知信号の少なくともいずれ
か一方が入力されたら現在画像保存信号を出力する論理
和回路、23は上記信号線21上に設けられ、この現在
画像保存信号が入力されたら閉じて圧縮された輝度分布
情報を大容量ハードディスクデバイス20に入力される
スイッチである。
【0024】24は入力画像バッファ7から輝度分布情
報が入力されると共に上記検知位置情報および上記検知
信号が入力され、当該輝度分布情報上に、検知位置情報
の位置に検知信号の有無に応じた色(例えば通常時は
緑、検出時は赤などの)にて検知線や補助検知線のイメ
ージを合成して監視画像情報を生成する画像構成部、2
5はこの監視画像情報が入力され、複数のCCDカメラ
1,・・・,1が同時に接続された場合にそれらの間で
切り替えてあるいは複数を同時に表示するように合成し
て表示画像情報を生成し、これをモニターデバイス4へ
出力する表示切替部である。
【0025】26は上記検知信号が入力され、複数のC
CDカメラ1,・・・,1が同時に接続された場合には
いずれかのCCDカメラ1において移動物体が検知され
たと判定されたら外部検知信号を通信回線3へ出力する
論理和回路、27は上記誤検知信号が入力され、複数の
CCDカメラ1,・・・,1が同時に接続された場合に
はいずれかのCCDカメラ1において誤って移動物体が
検知されたと判定されたら外部誤検知信号を通信回線3
へ出力する論理和回路である。
【0026】なお、上記構成において各種のバッファ
7,9,13,14,16などには全てフレームレート
に同期する信号が入力されてこの同期信号に基づいて新
たな情報の記憶処理を実施しする。また、任意の2つの
バッファ(例えば7と13)の間の一連の回路(部)
(例えば11,12)はこのフレームレートの期間のな
かでそれぞれの処理を実施するように構成されている。
【0027】次に検知線および補助検知線の設定処理に
ついて説明する。図3はこの発明の実施の形態1による
検知線および補助検知線の基本的な設定方法を説明する
ための説明図(その1)である。図において、28は1
つのCCDカメラ1の輝度分布情報に基づいてその撮像
画面全体を表示した場合のモニターデバイス4の表示画
面、29は監視すべき移動物体である人の撮像画像、3
0は例えば侵入禁止領域と非禁止領域との境界線上に設
置された検知線、31および32はそれぞれこの検知線
30の設定の際にその画面上左右に平行に設定される補
助検知線である。また、検知線30の左右において対に
なって設定される1組の補助検知線31,32同士の間
隔を以下においては線幅とよぶ。
【0028】図4はこの発明の実施の形態1による検知
線30および補助検知線31,32の基本的な設定方法
を説明するための説明図(その2)である。図におい
て、33は1つのCCDカメラ1の輝度分布情報に基づ
いてその撮像画面全体を表示した場合のモニターデバイ
ス4の表示画面、34は監視すべき移動物体である人の
撮像画像、35はそれぞれ例えば侵入禁止領域と非禁止
領域との境界線上に設置された検知線、36および37
はそれぞれこの検知線35の設定の際にその画面上左右
に設定される補助検知線である。また、同図において矢
印と×との組み合わせは当該矢印方向からの侵入を禁止
する侵入禁止領域であることを意味し、矢印と○との組
み合わせは当該矢印方向からの侵入を許可する非禁止領
域であることを意味している。
【0029】そして、これらの図に示すように、検知線
30,35は侵入禁止領域と非禁止領域との境界表示画
面上の位置に重なった位置に設定する。このとき、各補
助検知線31,32,36,37と検知線30,35と
の間隔は、監視対象となる移動物体(人)の情報に基づ
いて、フレームレートの時間間隔における移動物体
(人)の撮像画面上の移動距離と等しい間隔となるよう
に設定される。そして、これらの検知線30,35およ
び複数の補助検知線31,32,36,37の撮像画面
上の位置情報がCCDセンサ上の画素位置情報に変換さ
れ、その検出に係る画素位置情報の集合情報として各補
助検知線31,32,36,37および検知線30,3
5の検知位置情報が上記検知位置バッファ10に記憶さ
れる。なお、これらの一連の設定処理はポインティング
デバイス5などを用いつつ図示外の設定部において実施
される。
【0030】次にこのような一対の補助検知線31,3
2,36,37および検知線30,35の検知位置情報
が検知位置バッファ10に記憶された状態での監視処理
について説明する。
【0031】A/Dコンバータ6がCCDカメラ1から
入力されるアナログ方式の輝度分布情報をサンプリング
してデジタル方式の輝度分布情報に変換している状態
で、当該CCDカメラ1のフレームレートに同期した最
初の同期信号が入力画像バッファ7に入力されると、こ
の入力画像バッファ7はこのデジタル方式に変換された
輝度分布情報を一時的に記憶する。
【0032】2つ目の同期信号が入力されると、上述し
た各構成部は次の輝度分布情報に対して同様の処理を実
行する。他方で、画像圧縮部8は入力画像バッファ7に
記憶されている画像に対して静止画圧縮処理を行って、
この圧縮された輝度分布情報は圧縮画像バッファ9に一
時的に記憶される。また、検知情報切出部11は、検知
位置バッファ10に記憶されている検知線30,35お
よび補助検知線31,32,36,37の輝度分布情報
における検知位置情報に基づいて、当該検知位置情報の
位置の画素の輝度情報を抽出して検知位置輝度情報を出
力し、色相変換部12はこの検知位置輝度情報の色相を
変換し、この色相変換された検知位置輝度情報が現在切
出画像バッファ13に記憶される。また、前回切出画像
バッファ14は現在切出画像バッファ13に記憶されて
いた検知位置輝度情報を記憶する。
【0033】3つ目の同期信号が入力されると、上述し
た各構成部は次の輝度分布情報に対して同様の処理を実
行する。他方で、線別判定部15は、現在切出画像バッ
ファ13に記憶された現在画像の検知位置輝度情報と前
回切出画像バッファ14に記憶された前回の画像の検知
位置輝度情報とを各補助検知線31,32,36,37
および検知線30,35毎に且つ各画素毎に比較し、各
線を構成する任意の画素の輝度差が所定の値以上となっ
たら各線毎に移動物体を検出したと判定し、この線別判
定部15から出力される各線毎の判定結果が判定結果バ
ッファ16に記憶される。
【0034】4つ目の同期信号が入力されると、上述し
た各構成部は次の輝度分布情報に対して同様の処理を実
行する。他方で、総合判定部17は判定結果バッファ1
6の記憶内容に基づいてトータルの移動物体の検知判定
を行い、移動物体を検知したと判断した場合には検知信
号を出力し、誤検知と判断した場合には誤検知信号を出
力する。
【0035】そして、検知信号線18に検知信号が出力
されるかあるいは誤検知信号線19に誤検知信号が出力
されると、スイッチ23が閉じられて圧縮画像バッファ
9から大容量ハードディスクデバイス20へ圧縮された
輝度分布情報が出力され、この画像が大容量ハードディ
スクデバイス20に蓄積される。また、この大容量ハー
ドディスクデバイス20に最終的に蓄積する画像は例え
ば最後に画像のみを蓄積するようにしてもよい。なお、
圧縮画像バッファ9は、同期信号の2周期分の間、圧縮
された各輝度分布情報を記憶保持するように構成されて
おり、検知したと判断した時点よりも1つ前および2つ
前の時点の画像が記憶保持されることになる。
【0036】また、検知信号線18に検知信号が出力さ
れると、画像構成部24は、入力画像バッファ7から入
力された画像情報上に、検知位置情報の位置に検知信号
の有無に応じた色にて検知線30,35や補助検知線3
1,32,36,37のイメージを合成して監視画像情
報を生成し、表示切替部25は、他のCCDカメラ1,
・・・,1からの監視画像情報を含めてこの監視画像情
報に基づいて表示画像情報を生成し、モニターデバイス
4はこれを表示する。なお、この間、画像構成部24は
入力画像バッファ7から出力された画像を保持する。
【0037】更に、論理和回路26は上記検知信号に基
づいて外部検知信号を通信回線3へ出力し、論理和回路
27は上記誤検知信号に基づいて外部誤検知信号を通信
回線3へ出力する。
【0038】なお、これ以降においては同期信号が入力
される度に、上述した各構成部は次の輝度分布情報に対
して同様の処理を実行し、これにより継続的に監視を続
ける。
【0039】図5はこの一連の監視処理において総合判
定部17の実施する判定処理を模式的に説明するための
説明図である。図において、38は検知線、39,40
はそれぞれこの検知線38の左右に設定された補助検知
線、41は監視に係る移動物体、42はこの移動物体4
1の移動方向、43は時刻T0のタイミングにおける移
動物体41の位置、44は時刻T0からフレームレート
1つ分だけ経過したタイミング(T1)における移動物
体41の位置、45は時刻T0からフレームレート2つ
分だけ経過したタイミング(T2)における移動物体4
1の位置、46は時刻T0からフレームレート3つ分だ
け経過したタイミング(T3)における移動物体41の
位置、47は時刻T0からフレームレート4つ分だけ経
過したタイミング(T4)における移動物体41の位
置、48は時刻T0からフレームレート5つ分だけ経過
したタイミング(T5)における移動物体41の位置で
ある。
【0040】そして、同図に示すように、時刻T0のタ
イミングにおいて移動物体41は最初に検出され、その
結果、外部検知信号が出力される。移動物体41が右側
の補助検知線40を通過する時刻T5まで当該外部検知
信号は出力され続ける。同時に、その間の輝度分布情報
は圧縮されて大容量ハードディスクデバイス20に蓄積
される。従って、監視人はこの外部検知信号に基づいて
人などの侵入があったことを瞬時に察知し、且つ、その
ときの輝度分布情報を大容量ハードディスクデバイス2
0から読み出すことで、どのような侵入がなされたのか
を的確に判断することができる。
【0041】なお、同図においては、線幅が移動物体4
1の移動方向42のCCDセンサ上の長さよりも狭く設
定されているので、時刻T1,T2,T3,T4のタイ
ミングにおいては複数の線において移動物体41が検出
されている。
【0042】図6はこの実施の形態1に係る移動物体監
視システムの利用方法の一例を説明するための斜視図で
ある。図において、49は監視区域、50から54はそ
れぞれ各CCDカメラ1,・・・,1の撮像画面、55
から59はそれぞれ上記監視区域49の各撮像画面5
0,・・・,54に写像した虚像、60から64はそれ
ぞれ各撮像画面50,・・・,54において虚像55,
・・・,59の周囲に設定された検知線である。そし
て、このように複数の方向から1つの監視区域49を監
視するように複数のCCDカメラ1,・・・,1を設置
するとともに、各撮像画像50,・・・,54において
監視区域49の周囲に検知線60,・・・,64を設定
することで、監視区域49内への不審物(人)の侵入な
どを正確に且つ確実に検知することが可能となる。
【0043】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、フレームレート毎にCCDセンサで撮像した二次元
的な輝度分布情報を出力するCCDカメラ1と、上記輝
度分布情報に基づいて画像を表示するモニターデバイス
4と、上記CCDセンサ上の所望の位置と対応付けて検
知線30,35,38を設定するとともに、上記フレー
ムレートにおける検知対象の移動物体29,34,41
のCCDセンサ上の移動距離に等しい間隔にて当該検知
線30,35,38と平行な補助検知線31,32,3
6,37,39,40を設定する設定部と、上記輝度分
布情報が入力され、上記各補助検知線31,32,3
6,37,39,40および検知線30,35,38の
それぞれの設定位置における輝度変化に基づいて上記移
動物体29,34,41の検知判定を行う線別判定部1
5および総合判定部17と、上記線別判定部15および
総合判定部17において上記移動物体29,34,41
が検知されたと判定されたら外部検知信号を出力する論
理和回路26とを備えるので、検知線30,35,38
とそれに平行に設定された補助検知線31,32,3
6,37,39,40とで移動物体29,34,41の
検知判定を行うことができる。
【0044】従って、CCDセンサのフレームレートで
は検知線30,35,38の設定位置において撮像され
ず、その結果、移動物体29,34,41を検知するこ
とができないような場合であったとしても、その検知線
30,35,38に対してフレームレートにおける検知
対象の移動物体29,34,41のCCDセンサ上の移
動距離を基本とする間隔の位置に補助検知線31,3
2,36,37,39,40が設定されているので、そ
の補助検知線31,32,36,37,39,40にて
移動物体29,34,41を検知することができる。
【0045】その結果、CCDセンサのフレームレート
としては全ての画素において検知を行う程度のものにし
つつ、そのフレームレートにかかわらず移動する移動物
体29,34,41であったとしてもそれを撮像して検
知することができる効果がある。
【0046】また、検知線30,35,38と補助検知
線31,32,36,37,39,40との間隔など
は、システムを形成した後に対象とする移動物体29,
34,41に応じて設定することができるので、検知し
ようとする移動物体29,34,41の移動速度や大き
さにかかわらず、しかも、予めCCDカメラ1の設置位
置を特定することなく、任意の速度で移動する任意の大
きさの移動物体29,34,41を汎用的に検知させる
ことが可能である。
【0047】この実施の形態1によれば、線別判定部1
5および総合判定部17が、各補助検知線31,32,
36,37,39,40および検知線30,35,38
毎に、連続して撮像された2つの輝度分布情報における
輝度差が所定値以上であったときに移動物体29,3
4,41を検知したと判定するので、短い時間間隔で撮
像された2つの輝度分布情報に基づいて正確に移動物体
29,34,41を検知することができる。その結果、
例えば屋外などを撮像したりして撮像エリアの平均輝度
が昼と夜とで大きく変動してしまうような場合には、各
輝度分布情報における輝度値の絶対的な変化に基づいて
移動物体検知を行おうとするとその閾値の設定によって
は誤検知をしてしまう場合があるが、そのような問題を
生ずることなく正確に移動物体29,34,41を検知
することができる効果がある。その結果、格段のメンテ
ナンスなどを必要とすることなく、あらゆる状況下にて
屋外の24時間365日の不断の監視が可能となる。
【0048】なお、この実施の形態1では、線別判定部
15は、各線を構成する各画素の輝度差が所定の値以上
となったら各線毎に検出したと判定するように構成して
いるが、他にも例えば、各線における総画素数に対する
輝度差が発生した画素数の比などをも考慮して検出判定
するようにしてもよい。そして、上記所定の値を低くす
ればするほど判定感度は高くなり、また、比が小さけれ
ば小さいほど判定レベルは高くなる。
【0049】実施の形態2.次に監視に係る移動物体の
フレームレートあたりの撮像画面上の移動距離が、移動
物体の当該移動方向における撮像画面上の長さよりも大
きい場合の補助検知線の設定処理について説明する。移
動物体監視システムの構成は実施の形態1と同様であ
る。図7はこのような状態における検知線および補助検
知線の設定を説明するための設定図である。同図(a)
は実施の形態1による補助検知線の設定を説明するため
の図であり、同図(b)は実施の形態2による補助検知
線の設定を説明するための図である。これらの図におい
て、65はCCDカメラ1の監視領域、66は時刻T0
ときの移動物体の位置、67は時刻T0からフレームレ
ート1つ分経過した時刻T1のときの移動物体の位置、
68は時刻T0からフレームレート2つ分経過した時刻
T2のときの移動物体の位置、69は時刻T0からフレ
ームレート3つ分経過した時刻T3のときの移動物体の
位置、70は時刻T0からフレームレート4つ分経過し
た時刻T4のときの移動物体の位置である。71は移動
物体の移動方向、72はこの移動方向71に垂直に設定
された検知線、73はそれぞれ上記フレームレート1つ
分の時間における移動物体の撮像画面上の移動距離に等
しい距離だけ検知線72から離間して平行に設定された
補助検知線、74は各補助検知線73と検知線72との
間を線同士の間隔が移動物体の移動方向71の撮像画面
上の長さよりも狭くなるように追加された補助検知線で
ある。これ以外の動作は実施の形態1と同様である。
【0050】そして、このようにフレームレート1つ分
時間における移動物体の撮像画面上の移動距離に等しい
距離だけ検知線72から離間して平行に設定される補助
検知線73を設定し、更に当該補助検知線73と検知線
72との間に、線同士の間隔が移動物体の移動方向71
の撮像画面上の長さよりも狭くなるように補助検知線7
4を追加することで、上記移動物体の移動条件の下で
は、CCDセンサの撮像タイミングと移動物体の通過タ
イミングとが非同期に発生する事象であるがために同図
(a)においては移動物体を確実に検出することができ
るとはいえないが、同図(b)に示すようにこの実施の
形態2においては移動物体を確実に検出することができ
るようになる。
【0051】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、設定部が、隣接する検知線72,補助検知線73同
士の間隔が、移動物体のCCDセンサ上の大きさ以下と
なるように補助検知線74を追加設定するので、例えば
移動物体の移動速度が速く且つ大きさが小さい場合など
のように移動物体の移動速度と大きさとの関係に起因し
て、単にフレームレートにおける検知対象の移動物体の
CCDセンサ上の移動距離に等しい間隔にて当該検知線
72と平行な補助検知線73を設定するだけでは確実に
当該移動物体を検知することができないような場合であ
ったとしても、確実に当該移動物体を検知することがで
きる効果がある。
【0052】実施の形態3.図8はこの発明の実施の形
態3による監視処理ユニットの内部回路構成を示すブロ
ック図である。図において、75は検知線において移動
物体が検出されたと判断された場合には、前回の判定結
果において移動物体を検出したと判定された補助検知線
が右側であるのかあるいは左側であるのかを判定し、そ
の側から移動物体が移動してきたと判断し、更に、その
移動方向の判定結果を検知信号に重畳して出力する機能
が追加された総合判定部である。これ以外の構成は実施
の形態2と同様であり説明を省略する。
【0053】次に動作について説明する。4つ目以降の
同期信号が入力されると、総合判定部75は、判定結果
バッファ16の記憶内容に基づいてトータルの移動物体
の検知判定を行うとともに、検知線において移動物体が
検出されたと判断された場合には、前回の判定結果にお
いて移動物体を検出したと判定された補助検知線が当該
検知線の右側であるのかあるいは左側であるのかを判定
し、その方向から移動物体が移動してきたと判断し、更
に、その移動方向の判定結果を検知信号に重畳して出力
する。これ以外の構成は実施の形態1と同様であり説明
を省略する。
【0054】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、補助検知線および検知線が、フレームレートにおけ
る移動物体のCCDセンサ上の移動距離毎に設定され、
線別判定部15および総合判定部75が、連続して撮像
された2つの輝度分布情報において各補助検知線および
検知線毎に輝度変化を判定し、更に、撮像順において前
の輝度分布情報における輝度変化が生じた補助検知線の
位置から、後の輝度分布情報における輝度変化が生じた
検知線の位置への方向を上記移動物体の移動方向として
判定するので、単に移動物体の検知ができるだけでな
く、その移動方向についても正確に判定することができ
る効果がある。従って、例えば夜間においては人の出入
りを禁止するような監視についても好適に適用すること
ができる。
【0055】特に、補助検知線を検知線の左右それぞれ
に少なくとも1本ずつ設定するとともに、当該検知線に
おいて移動物体を検知したタイミングにおいてその移動
方向を判定するようにしているので、判定処理において
分岐処理などを使用することなく統一された判断処理に
より、簡易な構成にて確実に移動方向を判定することが
できる効果がある。
【0056】なお、最も右側の補助検知線73と最も左
側の補助検知線73との間隔が、フレームレート当たり
の移動物体のCCDセンサ上の移動距離の2倍となるよ
うに設定しているので、必ず複数の撮像画面において移
動物体を撮像することができる。従って、それらの間で
も検知順に従って移動方向を判定するようにすれば、移
動方向の判定もより確実に行うことができる。
【0057】実施の形態4.図9はこの発明の実施の形
態4による監視処理ユニットの内部回路構成を示すブロ
ック図である。図において、76は複数の補助検知線と
検知線との中から隣接する2つ以上の線において移動物
体が検出されたと判断される場合に、移動物体を検出し
たと判定して検知信号を出力するように検知判定の仕方
が変更された総合判定部である。
【0058】また、この発明の実施の形態4に係る移動
物体監視システムでは、設定部が、フレームレート1つ
分の時間における移動物体の撮像画面上の移動距離に等
しい距離だけ検知線から離間して平行に補助検知線を設
定し、更に当該補助検知線と検知線との間を線同士の間
隔が移動物体の移動方向の撮像画面上の長さの半分より
も狭くなるように補助検知線を追加している。これ以外
の構成は実施の形態3と同様であり説明を省略する。
【0059】そして、このようにフレームレート1つ分
の時間における移動物体の撮像画面上の移動距離に等し
い距離だけ検知線から離間して平行に設定される補助検
知線を設定し、更にその補助検知線と当該検知線との間
に、線同士の間隔が移動物体の移動方向の撮像画面上の
長さの半分よりも狭くなるように補助検知線を追加する
とともに、総合判定部76においては隣接する複数の線
(検知線、補助検知線)において同時に検知された場合
のみに検知信号を出力するようにしたので、1つの検知
線(補助検知線)において例えば風で舞ったごみなどに
よって誤った検知判定がなされた場合であったとして
も、それにより誤って検知信号を出力してしまうことを
効果的に防止することができる効果がある。また、この
検知線(含む補助検知線)同士の間隔を上記条件の範囲
内で適当に設定することにより、撮像画面上でそれより
も小さく撮像される移動物体を区別し、その小さな監視
対象外の物体の移動に基づいて誤って検知信号を出力し
てしまうことも効果的に防止することができる。
【0060】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、設定部が、隣接する線同士の間隔が、移動物体のC
CDセンサ上の大きさの半分以下となるように補助検知
線を追加設定し、線別判定部15および総合判定部76
が、補助検知線および検知線のうちの2つ線において同
時に輝度変化を検知した場合においてのみ移動物体を検
知したと判定するので、実施の形態1の図5の場合のよ
うに1つの線における誤検知によって誤って移動物体を
検知したと判定してしまうことがなくなる効果がある。
従って、誤った警報出力を禁止することができ、より確
実な判定が可能となる。しかも、例えば人の出入りは禁
止しないが車の出入りを禁止するようなエリアの監視な
どのように監視対象物を特定して監視することができ
る。
【0061】実施の形態5.図10はこの発明の実施の
形態5による線別判定部15の各補助検知線および検知
線毎の比較判定処理を説明するための説明図である。同
図において、方眼の各交差位置にCCDセンサの各画素
に対応する受光素子が配設されているものとする。ま
た、77は設定された検知線(含む補助検知線)、78
はそれぞれこの検知線77上に存在すると特定された受
光素子、79はそれぞれ検知線77の一端側から順番に
一定数(この例では4つ)の受光素子78,・・・,7
8毎に設定される輝度判定グループ、80はこの輝度判
定グループ79にて上記複数の受光素子をグルーピング
した際の不足分を埋め合わせるために輝度判定グループ
79に追加された受光素子である。そして、線別判定部
15は例えば各輝度判定グループ79毎に平均輝度を演
算し、その平均輝度の輝度差が所定の値以上となったら
各線毎に検出したと判定する。これ以外の構成および動
作は実施の形態4と同様であり説明を省略する。
【0062】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、線別判定部15が、各検知線77毎の輝度差判定に
おいて、各検知線77上において隣接する4つの画素
(受光素子)毎に輝度差判定を行うので、1つの画素に
おける誤検知によって誤って移動物体を検知したと判定
してしまうことがなくなる効果がある。従って、誤った
警報出力を禁止することができ、より確実な判定が可能
となる。
【0063】なお、以降の説明においては検知線および
補助検知線が直線状の線分として設定されている場合に
ついて説明しているが、これが曲線状の線分であったと
しても同様の効果を得ることができることはいうまでも
ない。
【0064】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、所定
の撮像時間毎に撮像素子で撮像した二次元的な輝度分布
情報を出力する撮像装置と、上記輝度分布情報に基づい
て画像を表示する表示装置と、上記撮像素子上の所望の
位置と対応付けて検知線を設定するとともに、上記撮像
時間あるいはそれの整数倍の時間における検知対象の移
動物体の撮像素子上の移動距離を基本とする間隔にて当
該検知線と平行な補助検知線を設定する監視設定装置
と、上記輝度分布情報が入力され、上記各補助検知線お
よび検知線のそれぞれの設定位置における輝度変化に基
づいて上記移動物体の検知判定を行う監視装置本体と、
上記監視装置本体において上記移動物体が検知されたと
判定されたら警報を出力する警報装置とを備えるので、
検知線とそれに平行に設定された補助検知線とで移動物
体の検知判定を行うことができる。
【0065】従って、撮像素子の撮像時間間隔では検知
線の設定位置において撮像されず、その結果、移動物体
を検知することができないような場合であったとして
も、その検知線に対して撮像時間あるいはそれの整数倍
の時間における検知対象の移動物体の撮像素子上の移動
距離を基本とする間隔の位置に補助検知線が設定されて
いるので、その補助検知線にて移動物体を検知すること
ができる。
【0066】その結果、撮像素子の撮像時間間隔として
は全ての画素において検知を行う程度のものにしつつ、
その撮像時間間隔にかかわらず移動物体であったとして
もそれを撮像して検知することができる効果がある。
【0067】また、検知線と補助検知線との間隔など
は、システムを形成した後に対象とする移動物体に応じ
て設定することができるので、検知しようとする移動物
体の移動速度や大きさにかかわらず、しかも、予め撮像
装置の設置位置を特定することなく、任意の速度で移動
する任意の大きさの移動物体を汎用的に検知させること
が可能である。
【0068】この発明によれば、監視設定装置が、隣接
する補助検知線あるいは検知線との間隔が、移動物体の
撮像素子上の大きさ以下となるように補助検知線を追加
設定するので、例えば移動物体の移動速度が速く且つ大
きさが小さい場合などのように移動物体の移動速度と大
きさとの関係のために、単に上記撮像時間あるいはそれ
の整数倍の時間における検知対象の移動物体の撮像素子
上の移動距離を基本とする間隔にて当該検知線と平行な
補助検知線を設定するだけでは確実に当該移動物体を検
知することができないような場合であったとしても、確
実に当該移動物体を検知することができる効果がある。
【0069】この発明によれば、監視装置本体が、各補
助検知線および検知線毎に、連続して撮像された2つの
輝度分布情報における輝度差が所定値以上であったとき
に移動物体を検知したと判定するので、短い時間間隔で
撮像された2つの輝度分布情報に基づいて正確に移動物
体を検知することができる。その結果、例えば屋外など
を撮像したりして撮像エリアの平均輝度が大きく変動し
てしまうような場合には、各輝度分布情報における輝度
値の絶対的な変化に基づいて移動物体検知を行おうとす
るとその閾値の設定によっては誤検知をしてしまう場合
があるが、そのような問題を生ずることなく正確に移動
物体を検知することができる効果がある。その結果、格
段のメンテナンスなどを必要とすることなく、あらゆる
状況下にて屋外の24時間365日の不断の監視が可能
となる。
【0070】この発明によれば、補助検知線および検知
線が、撮像時間における移動物体の撮像素子上の移動距
離毎に設定され、監視装置本体が、連続して撮像された
2つの輝度分布情報において各補助検知線および検知線
毎に輝度変化を判定し、更に、撮像順において前の輝度
分布情報における輝度変化が生じた補助検知線あるいは
検知線の位置から、後の輝度分布情報における輝度変化
が生じた補助検知線あるいは検知線の位置への方向を上
記移動物体の移動方向として判定するので、単に移動物
体の検知ができるだけでなく、その移動方向についても
正確に判定することができる効果がある。従って、例え
ば夜間においては人の出入りを禁止するような監視につ
いても好適に適用することができる。
【0071】特に、補助検知線を検知線の左右それぞれ
に少なくとも1本ずつ設定すれば、当該検知線において
移動物体を検知したタイミングにおいてその移動方向を
も判定することができるので、判定処理に分岐処理など
を使用することなく統一された判断処理により、簡易な
構成にて確実に移動方向を判定することができる効果が
ある。
【0072】この発明によれば、監視設定装置が、隣接
する補助検知線あるいは検知線との間隔が、移動物体の
撮像素子上の大きさの半分以下となるように補助検知線
を追加設定し、監視装置本体が、補助検知線および検知
線のうち複数の線において同時に輝度変化を検知した場
合に上記移動物体を検知したと判定するので、1つの線
における誤検知によって誤って移動物体を検知したと判
定してしまうことがなくなる効果がある。従って、誤っ
た警報出力を禁止することができ、より確実な判定が可
能となる。しかも、例えば人の出入りは禁止しないが車
の出入りを禁止するようなエリアの監視などのように監
視対象物を特定して監視することができる。
【0073】この発明によれば、監視装置本体が、各補
助検知線および検知線毎の輝度差判定において、各線上
において隣接する複数の画素毎に輝度差判定を行うの
で、1つの画素における誤検知によって誤って移動物体
を検知したと判定してしまうことがなくなる効果があ
る。従って、誤った警報出力を禁止することができ、よ
り確実な判定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による移動物体監視シ
ステムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による監視処理ユニッ
トの内部回路構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1による検知線および補
助検知線の基本的な設定方法を説明するための説明図
(その1)である。
【図4】この発明の実施の形態1による検知線および補
助検知線の基本的な設定方法を説明するための説明図
(その2)である。
【図5】この一連の監視処理において総合判定部の実施
する判定処理を模式的に説明するための説明図である。
【図6】この実施の形態1に係る移動物体監視システム
の利用方法の一例を説明するための斜視図である。
【図7】このような状態における検知線および補助検知
線の設定を説明するための設定図である。
【図8】この発明の実施の形態3による監視処理ユニッ
トの内部回路構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態4による監視処理ユニッ
トの内部回路構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態5による線別判定部の
各補助検知線および検知線毎の比較判定処理を説明する
ための説明図である。
【図11】従来の移動物体監視システムの構成を示すシ
ステム構成図である。
【図12】従来の移動物体監視システムにおける検知線
の設定方法を説明するための説明図である。
【図13】従来の移動物体監視システムにおいて、設定
された検知線により人などの移動物体を検知する時の検
知処理を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 CCDカメラ 2 監視処理ユニット 3 通信回線 4 モニターデバイス 5 ポインティングデバイス 6 A/Dコンバータ 7 入力画像バッファ 8 画像圧縮部 9 圧縮画像バッファ 10 検知位置バッファ 11 検知情報切出部 12 色相変換部 13 現在切出画像バッファ 14 前回切出画像バッファ 15 線別判定部 16 判定結果バッファ 17 総合判定部 18 検知信号線 19 誤検知信号線 20 大容量ハードディスクデバイス 21 信号線 22 論理和回路 23 スイッチ 24 画像構成部 25 表示切替部 26 論理和回路 27 論理和回路 28 モニターデバイスの表示画面 29 人の撮像画像 30 検知線 31,32 補助検知線 33 モニターデバイスの表示画面 34 人の撮像画像 35 検知線 36,37 補助検知線 38 検知線 39,40 補助検知線 41 移動物体 42 移動物体の移動方向 43 時刻T0のタイミングにおける移動物体の位置 44 時刻T0からフレームレート1つ分だけ経過した
タイミング(T1)における移動物体の位置 45 時刻T0からフレームレート2つ分だけ経過した
タイミング(T2)における移動物体の位置 46 時刻T0からフレームレート3つ分だけ経過した
タイミング(T3)における移動物体の位置 47 時刻T0からフレームレート4つ分だけ経過した
タイミング(T4)における移動物体の位置 48 時刻T0からフレームレート5つ分だけ経過した
タイミング(T5)における移動物体の位置 49 監視区域 50,・・・,54 撮像画面 55,・・・,59 監視区域の各撮像画面での虚像 60,・・・,64 検知線 65 CCDカメラの監視領域 66 時刻T0ときの移動物体の位置 67 時刻T0からフレームレート1つ分経過した時刻
T1のときの移動物体の位置 68 時刻T0からフレームレート2つ分経過した時刻
T2のときの移動物体の位置 69 時刻T0からフレームレート3つ分経過した時刻
T3のときの移動物体の位置 70 時刻T0からフレームレート4つ分経過した時刻
T4のときの移動物体の位置 71 移動物体の移動方向 72 検知線 73 補助検知線 74 補助検知線 75 総合判定部 76 総合判定部 77 検知線(含む補助検知線) 78 受光素子 79 輝度判定グループ 80 受光素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の撮像時間毎に撮像素子で撮像した
    二次元的な輝度分布情報を出力する撮像装置と、 上記輝度分布情報に基づいて画像を表示する表示装置
    と、 上記撮像素子上の所望の位置と対応付けて検知線を設定
    するとともに、上記撮像時間あるいはそれの整数倍の時
    間における検知対象の移動物体の撮像素子上の移動距離
    を基本とする間隔にて当該検知線と平行な補助検知線を
    設定する監視設定装置と、 上記輝度分布情報が入力され、上記各補助検知線および
    検知線のそれぞれの設定位置における輝度変化に基づい
    て上記移動物体の検知判定を行う監視装置本体と、 上記監視装置本体において上記移動物体が検知されたと
    判定されたら警報を出力する警報装置とを備える移動物
    体監視システム。
  2. 【請求項2】 監視設定装置は、隣接する補助検知線あ
    るいは検知線との間隔が、移動物体の撮像素子上の大き
    さ以下となるように補助検知線を追加設定することを特
    徴とする請求項1記載の移動物体監視システム。
  3. 【請求項3】 監視装置本体は、各補助検知線および検
    知線毎に、連続して撮像された2つの輝度分布情報にお
    ける輝度差が所定値以上であったときに移動物体を検知
    したと判定することを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の移動物体監視システム。
  4. 【請求項4】 補助検知線および検知線は、撮像時間に
    おける移動物体の撮像素子上の移動距離毎に設定され、
    監視装置本体は、連続して撮像された2つの輝度分布情
    報において各補助検知線および検知線毎に輝度変化を判
    定し、更に、撮像順において前の輝度分布情報における
    輝度変化が生じた補助検知線あるいは検知線の位置か
    ら、後の輝度分布情報における輝度変化が生じた補助検
    知線あるいは検知線の位置への方向を上記移動物体の移
    動方向として判定することを特徴とする請求項1記載の
    移動物体監視システム。
  5. 【請求項5】 補助検知線は検知線の左右それぞれに少
    なくとも1本ずつ設定されていることを特徴とする請求
    項4記載の移動物体監視システム。
  6. 【請求項6】 監視設定装置は、隣接する補助検知線あ
    るいは検知線との間隔が、移動物体の撮像素子上の大き
    さの半分以下となるように補助検知線を追加設定し、 監視装置本体は、補助検知線および検知線のうち複数の
    線において同時に輝度変化を検知した場合に上記移動物
    体を検知したと判定することを特徴とする請求項1記載
    の移動物体監視システム。
  7. 【請求項7】 監視装置本体は、各補助検知線および検
    知線毎の輝度差判定において、各線上において隣接する
    複数の画素毎に輝度差判定を行うことを特徴とする請求
    項1記載の移動物体監視システム。
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