JP2001189520A - 光源装置およびそれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

光源装置およびそれを用いた投射型表示装置

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JP2001189520A JP37514799A JP37514799A JP2001189520A JP 2001189520 A JP2001189520 A JP 2001189520A JP 37514799 A JP37514799 A JP 37514799A JP 37514799 A JP37514799 A JP 37514799A JP 2001189520 A JP2001189520 A JP 2001189520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スペックルノイズを十分に低減でき、しかもシ
ステムの簡素化、装置の小型化、コストの大幅な低減を
可能とする光源装置およびそれを用いた投射型表示装置
を提供する。 【解決手段】R,G,B発光用レーザダイオードLD1
11,LD112,LD113、および所定の変調方式
に従って発光色に相当する映像信号に基づく駆動電流の
制御により、各レーザダイオードLD111,LD11
2,LD113を電流パルス駆動して、各レーザダイオ
ードLD111,LD112,LD113をインコヒー
レントな状態で発光させて、インコヒーレントな赤色光
信号ビームLR、緑色光信号ビームLG、および青色光
信号ビームLBを出射させるレーザ変調駆動回路112
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザを用
いた光源装置およびそれを用いた投射型表示装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】レーザを光源として利用する、レーザビ
ームディスプレイは、自然な色再現を可能とする広い色
度範囲と、レーザの高出力光ビームの利用による高輝度
化の可能性という、表示装置として優れた特長を備えて
いる。したがって、レーザビームディスプレイは、今
後、普及が期待されるホームシアター用高精細・大型デ
ィスプレイの有力な候補の一つである。
【0003】一方、いわゆる、スペックルといわれる、
レーザビームディスプレイに特有の、目がチカチカする
ような画面のチラツキは、映像鑑賞者に不快感や、目な
どの疲労を強いる原因となっている。この欠点は、現
在、レーザビームディスプレイの、映画などの長時間コ
ンテンツ再生の用途への展開に大きな制約を与える要因
の一つになっている。したがって、スペックルノイズの
解消は、レーザディスプレイ実用化の大きな技術課題の
一つとなっている。
【0004】そもそも、スペックルは、レーザ光に固有
の優れたコヒーレンス性を備えるレーザ光ビームが、ス
クリーンで反射され、そのランダムな波面が、人の目の
網膜上で相互に干渉して発生する。そして、従来のレー
ザディスプレイにおいて、コヒーレントなレーザビーム
をスクリーンに投射した場合に生じるスペックルノイズ
は、映像品質を低下させる大きな要因である。
【0005】従来、このスペックルノイズを解消するた
めに、いくつかの方法が提案されている。スペックルノ
イズ解消のアプローチとして、以下のような、二つの方
式が知られている("Laser Speckle and Related Pheno
mena", J. C. Dainty ed., Springer-Verlag, p. 127)
。すなわち、第1の方式は、拡散板であるスクリーン
を振動させる方式であり、第2の方式は、バンドルファ
イバによる方式である。
【0006】具体的な提案としては、次のようなものが
挙げられる。
【0007】拡散板であるスクリーンを振動させる第1
の方式としては、たとえば特開平3−40694号公報
に提示された方法が挙げられる。この例では、拡散板を
振動させるために、表面超音波を利用するとしている。
そのために、スクリーン側辺に超音波発生器を設置する
必要がある。
【0008】第2の方式の場合、バンドルを構成する各
々のファイバ長の差を、レーザ光の可干渉長以上に設定
する。各々のファイバから出射される光ビームは、相互
に位相相関が失われるため、再度合波した単一ビームに
よるスクリーン上の映像におけるスペックルノイズは低
減されることとなる。この方法は、空間光変調器のため
の光源として使用する、連続発振レーザ光に適用する場
合に有効である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第1の方式では、スクリーン側辺に超音波発生器を設
置する必要が生じることから、ディスプレイ装置の構成
が複雑になり、スクリーンの製作設置上の困難さ、シス
テムコストの増加を招く。特に、大画面ディスプレイの
場合、その不利益がいっそう顕著になると考えられる。
【0010】また、第2の方式の場合、この方式を、レ
ーザディスプレイのような、走査ビームを高速変調した
光信号系に適用する場合、ファイバ長の差により生じる
遅延時間差を付けた映像信号を重畳することと等価であ
る。その結果生じる映像信号の鈍りは、必然的に画面解
像度を制限させることとなる。すなわち、ドットクロッ
ク以上の信号伝搬時間の遅延は、信号間干渉による、信
号のSN比の低下を招き映像品質を劣化させる。映像信
号の変調帯域幅はファイバ長の差により生じる遅延時間
で制約を受けることとなる。そのために、高品質な高精
細投射型ディスプレイへ適用する場合、ファイバ長の制
約を受けるため、必要とするスペックル低減に充分な効
果が得られない。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、スペックルノイズを十分に低減
でき、しかもシステムの簡素化、装置の小型化、コスト
の大幅な低減を可能とする光源装置およびそれを用いた
投射型表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光源装置は、変調電流を受けて駆動される
半導体レーザと、上記半導体レーザの緩和振動が生じる
ような急峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、
緩和振動が収束する程度、あるいはそれより短いパルス
幅の、矩形パルス状の変調電流を生成して上記半導体レ
ーザに印加するレーザ変調駆動回路とを有する。
【0013】また、本発明の光源装置は、変調電流を受
けてそれぞれ異なる波長の光を出射する複数の半導体レ
ーザと、上記各半導体レーザの緩和振動が生じるような
急峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、緩和振
動が収束する程度、あるいはそれより短いパルス幅の、
矩形パルス状の変調電流を生成して上記各半導体レーザ
に印加するレーザ変調駆動回路とを有する。
【0014】また、本光源装置は、好適には、上記複数
の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段を有す
る。
【0015】また、本発明の光源装置は、変調電流を受
けて駆動される半導体レーザと、上記半導体レーザの緩
和振動周波数付近、あるいはそれ以上の高周波数の正弦
波状変調電流を生成して上記半導体レーザに印加するレ
ーザ変調駆動回路とを有する。
【0016】また、本発明の光源装置は、変調電流を受
けてそれぞれ異なる波長の光を出射する複数の半導体レ
ーザと、上記各半導体レーザの緩和振動周波数付近、あ
るいはそれ以上の高周波数の正弦波状変調電流を生成し
て上記各半導体レーザに印加するレーザ変調駆動回路と
を有する。
【0017】また、本光源装置は、好適には、上記複数
の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段を有す
る。
【0018】また、本発明は、一定周期の変調電流を受
けて駆動される少なくとも一つの半導体レーザを有する
光源装置であって、上記変調周期に同期して、映像信号
により上記半導体レーザをオンオフ制御することにより
光出力をパルス幅変調するレーザ変調駆動回路を有す
る。
【0019】また、本発明は、一定周期の変調電流を受
けてそれぞれ異なる波長の光を出射する複数の半導体レ
ーザを有する光源装置であって、上記変調周期に同期し
て、映像信号により上記各半導体レーザをオンオフ制御
することにより光出力をパルス幅変調するレーザ変調駆
動回路を有する。
【0020】また、本光源装置は、好適には、上記複数
の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段を有す
る。
【0021】また、本発明の光源装置は、緩和振動状態
で動作するように一定周期の変調電流で駆動される半導
体レーザと、上記半導体レーザを駆動する変調電流を生
成し、かつデジタル映像信号のドットデータ値と、半導
体レーザを緩和振動状態で動作させ得るパルス駆動電流
の周波数であるパルス駆動周波数のカウント値とを比較
し、比較結果に応じて、上記変調電流の上記半導体レー
ザへの印加、非印加状態を制御して半導体レーザの光出
力を時間幅変調するレーザ変調駆動回路とを有する。
【0022】また、本発明の光源装置は、緩和振動状態
で動作するように一定周期の変調電流で駆動され、それ
ぞれデジタル映像信号の赤色(R)、緑色(G)、およ
び青色(B)に対応する波長帯の光を出射する複数の半
導体レーザと、上記半導体レーザを駆動する変調電流を
生成し、かつデジタル映像信号の赤色(R)、緑色
(G)、および青色(B)各色のドットデータ値と、半
導体レーザを緩和振動状態で動作させ得るパルス駆動電
流の周波数であるパルス駆動周波数のカウント値とを比
較し、比較結果に応じて、上記変調電流の対応する上記
各半導体レーザへの印加、非印加状態を制御して各半導
体レーザの光出力を時間幅変調するレーザ変調駆動回路
とを有する。
【0023】また、本発明では、好適には、上記レーザ
変調駆動回路は、デジタル映像信号のドットデータ値
と、周期が半導体レーザを駆動する変調電流の変調周期
の整数倍に整合するように調整された上記パルス駆動周
波数の基準クロックの累計カウント値とを比較し、当該
基準クロックの累計カウント値が上記ドットデータ値に
達するまでは変調電流を対応する上記半導体レーザに印
加し、基準クロックの累計カウント値が上記ドットデー
タ値に達すると、変調電流の印加を停止する
【0024】また、好適には、上記複数の半導体レーザ
の出射光を合波する光合波手段を有する。
【0025】また、本発明の光源装置は、緩和振動状態
で動作するように一定周期の変調電流で駆動され、デジ
タル映像信号のドットデータの量子化ビット数に等しい
数で、それぞれが各ビットに対応されていて、各光強度
が対応するビット位の重みに比例した光を出射する複数
の半導体レーザと、映像データのビットデータのうち値
が真であるビット位に対応する半導体レーザに変調電流
を印加して光出力を変調するレーザ変調駆動回路と、上
記各半導体レーザの出射光を合波する光合波手段とを有
する。
【0026】また、本発明の光源装置は、緩和振動状態
で動作するように一定周期の変調電流で駆動され、デジ
タル映像信号の赤色(R)のドットデータの量子化ビッ
ト数に等しい数で、それぞれが各ビットに対応されてい
て、各光強度が対応するビット位の重みに比例し、かつ
赤色(R)に対応する波長帯の光を出射する複数の半導
体レーザと、赤色(R)映像データのビットデータのう
ち値が真であるビット位に対応する半導体レーザに変調
電流を印加して光出力を変調するレーザ変調駆動回路
と、上記各半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
とを含む第1の回路と、緩和振動状態で動作するように
一定周期の変調電流で駆動され、デジタル映像信号の緑
色(G)のドットデータの量子化ビット数に等しい数
で、それぞれが各ビットに対応されていて、各光強度が
対応するビット位の重みに比例し、かつ緑色(G)に対
応する波長帯の光を出射する複数の半導体レーザと、緑
色(G)映像データのビットデータのうち値が真である
ビット位に対応する半導体レーザに変調電流を印加して
光出力を変調するレーザ変調駆動回路と、上記各半導体
レーザの出射光を合波する光合波手段とを含む第2の回
路と、緩和振動状態で動作するように一定周期の変調電
流で駆動され、デジタル映像信号の青色(B)のドット
データの量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビ
ットに対応されていて、各光強度が対応するビット位の
重みに比例し、かつ青色(B)に対応する波長帯の光を
出射する複数の半導体レーザと、青色(B)映像データ
のビットデータのうち値が真であるビット位に対応する
半導体レーザに変調電流を印加して光出力を変調するレ
ーザ変調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射光を合
波する光合波手段とを含む第3の回路とを有する。
【0027】また、本発明では、好適には、レーザ変調
駆動回路は、値が真であるビット位に対応する半導体レ
ーザを、当該半導体レーザを緩和振動状態で動作させる
得るパルス駆動電流の周波数であるパルス駆動周波数の
連続パルス列により、映像データクロックにより定まる
一定時間の間駆動する。
【0028】また、本発明では、上記第1、第2、およ
び第3の回路のうちの少なくとも一つの回路の各半導体
レーザの光強度は、2のベキ乗に比例するように調整さ
れている。
【0029】また、本発明では、好適には、上記各レー
ザ変調駆動回路は、所定の直流バイアス電流を電流パル
スに重畳して上記変調電流を生成する。
【0030】また、本発明の投射型表示装置は、変調電
流を受けて駆動される半導体レーザと、上記半導体レー
ザの緩和振動が生じるような急峻なパルス状の立ち上が
り波形を備え、かつ、緩和振動が収束する程度、あるい
はそれより短いパルス幅の、矩形パルス状の変調電流を
生成して上記半導体レーザに印加するレーザ変調駆動回
路とを有する光源装置と、上記半導体レーザから出射さ
れた変調光を投射対象に投射する投射部とを有する。
【0031】また、本発明の投射型表示装置は、変調電
流を受けてそれぞれ異なる波長の光を出射する複数の半
導体レーザと、上記各半導体レーザの緩和振動が生じる
ような急峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、
緩和振動が収束する程度、あるいはそれより短いパルス
幅の、矩形パルス状の変調電流を生成して上記各半導体
レーザに印加するレーザ変調駆動回路とを有する光源装
置と、上記複数の半導体レーザの出射光を合波する光合
波手段と、上記光合波手段による合波変調光を投射対象
に投射する投射部とを有する。
【0032】また、本発明の投射型表示装置は、変調電
流を受けて駆動される半導体レーザと、上記半導体レー
ザの緩和振動周波数付近、あるいはそれ以上の高周波数
の正弦波状変調電流を生成して上記半導体レーザに印加
するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置と、上記半
導体レーザから出射された変調光を投射対象に投射する
投射部とを有する。
【0033】また、本発明の投射型表示装置は、変調電
流を受けてそれぞれ異なる波長の光を出射する複数の半
導体レーザと、上記各半導体レーザの緩和振動周波数付
近、あるいはそれ以上の高周波数の正弦波状変調電流を
生成して上記各半導体レーザに印加するレーザ変調駆動
回路とを有する光源装置と、上記複数の半導体レーザの
出射光を合波する光合波手段と、上記光合波手段による
合波変調光を投射対象に投射する投射部とを有する。
【0034】また、本発明の投射型表示装置は、一定周
期の変調電流を受けて駆動される少なくとも一つの半導
体レーザと、上記変調周期に同期して、映像信号により
上記半導体レーザをオンオフ制御することにより光出力
をパルス幅変調するレーザ変調駆動回路を有する光源装
置と、上記半導体レーザから出射された変調光を投射対
象に投射する投射部とを有する。
【0035】また、本発明の投射型表示装置は、一定周
期の変調電流を受けてそれぞれ異なる波長の光を出射す
る複数の半導体レーザと、上記変調周期に同期して、映
像信号により上記各半導体レーザをオンオフ制御するこ
とにより光出力をパルス幅変調するレーザ変調駆動回路
とを有する光源装置と、上記複数の半導体レーザの出射
光を合波する光合波手段と、上記光合波手段による合波
変調光を投射対象に投射する投射部とを有する。
【0036】また、本発明の投射型表示装置は、緩和振
動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆動され
る半導体レーザと、上記半導体レーザを駆動する変調電
流を生成し、かつデジタル映像信号のドットデータ値
と、半導体レーザを緩和振動状態で動作させ得るパルス
駆動電流の周波数であるパルス駆動周波数のカウント値
とを比較し、比較結果に応じて、上記変調電流の上記半
導体レーザへの印加、非印加状態を制御して半導体レー
ザの光出力を時間幅変調するレーザ変調駆動回路とを有
する光源装置と、上記半導体レーザから出射された変調
光を投射対象に投射する投射部とを有する。
【0037】また、本発明の投射型表示装置は、緩和振
動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆動さ
れ、それぞれデジタル映像信号の赤色(R)、緑色
(G)、および青色(B)に対応する波長帯の光を出射
する複数の半導体レーザと、上記半導体レーザを駆動す
る変調電流を生成し、かつデジタル映像信号の赤色
(R)、緑色(G)、および青色(B)各色のドットデ
ータ値と、半導体レーザを緩和振動状態で動作させ得る
パルス駆動電流の周波数であるパルス駆動周波数のカウ
ント値とを比較し、比較結果に応じて、上記変調電流の
対応する上記各半導体レーザへの印加、非印加状態を制
御して各半導体レーザの光出力を時間幅変調するレーザ
変調駆動回路とを有する光源装置と、上記複数の半導体
レーザの出射光を合波する光合波手段と、上記光合波手
段による合波変調光を投射対象に投射する投射部とを有
する。
【0038】また、本発明の投射型表示装置は、緩和振
動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆動さ
れ、デジタル映像信号のドットデータの量子化ビット数
に等しい数で、それぞれが各ビットに対応されていて、
各光強度が対応するビット位の重みに比例した光を出射
する複数の半導体レーザと、映像データのビットデータ
のうち値が真であるビット位に対応する半導体レーザに
変調電流を印加して光出力を変調するレーザ変調駆動回
路と、上記各半導体レーザの出射光を合波する光合波手
段とを有する光源装置と、上記光合波手段から出射され
た変調光を投射対象に投射する投射部とを有する。
【0039】また、本発明の投射型表示装置は、緩和振
動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆動さ
れ、デジタル映像信号の赤色(R)のドットデータの量
子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビットに対応
されていて、各光強度が対応するビット位の重みに比例
し、かつ赤色(R)に対応する波長帯の光を出射する複
数の半導体レーザと、赤色(R)映像データのビットデ
ータのうち値が真であるビット位に対応する半導体レー
ザに変調電流を印加して光出力を変調するレーザ変調駆
動回路と、上記各半導体レーザの出射光を合波する光合
波手段とを含む第1の回路と、緩和振動状態で動作する
ように一定周期の変調電流で駆動され、デジタル映像信
号の緑色(G)のドットデータの量子化ビット数に等し
い数で、それぞれが各ビットに対応されていて、各光強
度が対応するビット位の重みに比例し、かつ緑色(G)
に対応する波長帯の光を出射する複数の半導体レーザ
と、緑色(G)映像データのビットデータのうち値が真
であるビット位に対応する半導体レーザに変調電流を印
加して光出力を変調するレーザ変調駆動回路と、上記各
半導体レーザの出射光を合波する光合波手段とを含む第
2の回路と、緩和振動状態で動作するように一定周期の
変調電流で駆動され、デジタル映像信号の青色(B)の
ドットデータの量子化ビット数に等しい数で、それぞれ
が各ビットに対応されていて、各光強度が対応するビッ
ト位の重みに比例し、かつ青色(B)に対応する波長帯
の光を出射する複数の半導体レーザと、青色(B)映像
データのビットデータのうち値が真であるビット位に対
応する半導体レーザに変調電流を印加して光出力を変調
するレーザ変調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射
光を合波する光合波手段とを含む第3の回路とを有する
光源装置と、上記第1の回路、第2の回路、および第3
の回路の各出射光を合波する光合波手段と、上記光合波
手段による第1の回路、第2の回路、および第3の回路
の各出射光を合波光を投射対象に投射する投射部とを有
する。
【0040】本発明によれば、基本的には、半導体レー
ザをパルス駆動する際に生じる、素子固有の緩和振動状
態で、半導体レーザビームのコヒーレンスが著しく低下
することに着目している。そこで、レーザ変調駆動回路
により、たとえば、その緩和振動が収束する時間にほぼ
等しいパルス幅の電流パルス、あるいは、それより短い
電流パルス、あるいは緩和振動周波数付近、あるいはそ
れ以上の高周波数の正弦波状変調電流を半導体レーザに
印加して駆動して、スペックルノイズの根本要因となる
レーザ光自身固有のコヒーレンス性を低減させて、指向
性の高い、インコヒーレント光ビームを得る。これによ
り、この光源装置を採用した投射型表示装置において
は、スペックルのないスクリーン映像が実現される。そ
のメリットは、従来の方式で必要とされた、装置、機構
の追加は不要となり、その結果、システムの簡素化、装
置の小型化、コストの大幅な低減を可能とする点にあ
る。複数のレーザ光線の合波により、強度変調性能の向
上、ドットクロックの高速化が図られる。
【0041】また、本発明によれば、たとえばレーザ変
調駆動回路において、デジタル映像信号の赤色(R)、
緑色(G)、および青色(B)各色のドットデータ値
と、半導体レーザを緩和振動状態で動作させ得るパルス
駆動電流の周波数であるパルス駆動周波数のカウント値
とが比較される。そして、比較結果に応じて、変調電流
の対応する各半導体レーザへの印加、非印加状態が制御
されて各半導体レーザの光出力が時間幅変調される。
【0042】より具体的には、レーザ変調駆動回路にお
いては、デジタル映像信号のドットデータ値と、周期が
半導体レーザを駆動する変調電流の変調周期の整数倍に
整合するように調整されたパルス駆動周波数の基準クロ
ックの累計カウント値とが比較される。比較の結果、基
準クロックの累計カウント値がドットデータ値に達する
までは変調電流が対応する半導体レーザに印加される。
そして、基準クロックの累計カウント値が上記ドットデ
ータ値に達すると、変調電流の印加が停止される。
【0043】また、本発明によれば、レーザ変調駆動回
路において、映像データのビットデータのうち値が真で
あるビット位に対応する半導体レーザに変調電流が印加
される。これにより、半導体レーザは、緩和振動状態で
動作し、半導体レーザから光強度が対応するビット位の
重みに比例した光が出射される。より具体的には、レー
ザ変調駆動回路おいては、値が真であるビット位に対応
する半導体レーザは、半導体レーザを緩和振動状態で動
作させる得るパルス駆動電流の周波数であるパルス駆動
周波数の連続パルス列により、映像データクロックによ
り定まる一定時間の間駆動される。
【0044】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は、本発明に係る光源装置を採用した光ビーム投射
型ディスプレイの第1の実施形態を示すシステム構成図
である。
【0045】本光ビーム投射型ディスプレイ10は、光
源装置11、光増幅合波部12、および投射部としての
光走査部13を主構成要素として有している。なお、光
源装置11と光増幅合波部12により本発明に係る光源
装置が構成される場合もある。
【0046】光源装置11は、多色光源部111、およ
びレーザ変調駆動回路112により構成されている。
【0047】多色光源部111は、色の3原色である赤
色(R)、緑色(G)、青色(B)の光ビームを発光す
るR発光用レーザダイオードLD111、G発光用レー
ザレーザダイオードLD112、およびB発光用レーザ
ダイオードLD113により構成されている。
【0048】R発光用レーザダイオードLD111は、
レーザ変調駆動回路112によりインコヒーレントな状
態で発光するように電流パルス駆動されて、インコヒー
レントな赤色光信号ビームLRを光増幅合波部12に出
射する。このR発光用レーザダイオードLD111とし
ては、たとえば波長650nm付近に発振波長を有する
AlGaInP系のレーザダイオードが適用可能であ
る。
【0049】G発光用レーザダイオードLD112は、
レーザ変調駆動回路112によりインコヒーレントな状
態で発光するように電流パルス駆動されて、インコヒー
レントな緑色光信号ビームLGを光増幅合波部12に出
射する。このG発光用レーザダイオードLD112とし
ては、たとえば波長520nm付近に発振波長を有する
ZnMgSSe系のレーザダイオードが適用可能であ
る。
【0050】B発光用レーザダイオードLD113は、
レーザ変調駆動回路112によりインコヒーレントな状
態で発光するように電流パルス駆動されて、インコヒー
レントな青色光信号ビームLBを光増幅合波部12に出
射する。このB発光用レーザダイオードLD113とし
ては、たとえば波長485nm付近に発振波長を有する
ZnMgSSe系のレーザダイオードが適用可能であ
る。
【0051】レーザ変調駆動回路112は、後述する変
調方式に従って発光色に相当する映像信号に基づく駆動
電流の制御により、各レーザダイオードLD111,L
D112,LD113を電流パルス駆動して、各レーザ
ダイオードLD111,LD112,LD113をイン
コヒーレントな状態で発光させて、インコヒーレントな
赤色光信号ビームLR、緑色光信号ビームLG、および
青色光信号ビームLBを出射させる。
【0052】具体的には、レーザ変調駆動回路112
は、多色光源部111の各レーザダイオードLD11
1,LD112,LD113を、たとえば緩和振動が生
じるような急峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、か
つ、緩和振動が収束する程度、あるいはそれより短いパ
ルス幅の、矩形パルス状の変調電流で駆動する。あるい
は、直流バイアス電流を重畳した、緩和振動が生じるよ
うな急峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、緩
和振動が収束する程度、あるいはそれより短いパルス幅
の、矩形パルス状の変調電流で駆動する。あるいは、緩
和振動周波数付近、あるいはそれ以上の高周波数の正弦
波状変調電流で駆動する。あるいは、直流バイアス電流
を重畳した、緩和振動周波数付近、あるいはそれ以上の
高周波数の正弦波状変調電流で駆動する。
【0053】このように、本実施形態に係るレーザ変調
駆動回路112は、多色光源部111におけるR発光用
レーザダイオードLD111、G発光用レーザダイオー
ドLD112、およびB発光用レーザダイオードLD1
13を、インコヒーレントな状態でレーザ発光させるた
めに、素子固有の緩和振動状態時を対象にした電流パル
スで駆動するように構成している。これは、半導体レー
ザをパルス駆動する際に生じる、素子固有の緩和振動状
態で、半導体レーザビームのコヒーレンスが著しく低下
するからである。そこで、本実施形態に係る光ビーム光
源装置11は、その緩和振動が収束する時間にほぼ等し
いパルス幅の電流パルス、あるいは、それより短い電流
パルスをレーザダイオード(半導体レーザ)に印加して
駆動して、スペックルのないスクリーン映像を実現す
る、指向性の高い、インコヒーレント光ビームを得るよ
うに構成されている。
【0054】以下に、半導体レーザの直接変調によるコ
ヒーレンス性の低減について、図面に関連付けて説明す
る。
【0055】<緩和振動について>半導体レーザの光出
力は、駆動電流を変化させることで容易に変調可能であ
り、半導体レーザの大きな特長の一つとなっている。一
般に、変調速度は、1GHz以上に達することが知られ
ている。
【0056】半導体レーザのデジタル変調は、「半導体
レーザの直接変調」を説明するための図2に示すよう
に、パルス電流振幅を直流バイアス電流Ibに重畳した
駆動電流を半導体レーザに注入して行う。光出力パルス
OPULは、図に示すような、半導体レーザの光出力電
流特性に従って、電流振幅パルスIPULが光パルスに
変調されて得られることになる。ここで、直流バイアス
電流Ibは、発振遅れ時間と関係する。すなわち、直流
バイアス電流Ibが発振しきい電流に比較してより小さ
くなるほど、発振遅れ時間はより大きくなる。その場
合、電流パルスの時間幅内での発振時間は短くなり、一
光パルスあたりの光出力が低下することになる。また、
直流バイアス電流Ibは、発振しきい電流Ith以下の
値に設定されることが好ましい。その理由は、ひとつに
は、仮に、直流バイアス電流Ibを発振しきい電流It
h以上の値に設定した場合、当然の結果として、投射ス
クリーン映像のコントラストが劣化するからである。
【0057】さて、半導体レーザを上記のような条件で
パルス変調駆動を行うとすると、図3(c)の右下の符
号(d)を付した図中に示す、光パルス出力波形が観察
される。この図3(c)中の図3(d)の横軸は時間、
縦軸は光強度をそれぞれ示している。図3(d)に示す
ようにのパルス発振開始時、からにかけて、光出力
波形は、振幅が徐々に減衰する減衰振動を示し、やが
て、付近の一定値に収束する。このからにかけて
観察される振動現象が緩和振動と呼ばれる。ステップ状
の駆動電流が半導体レーザに注入されたとき、半導体レ
ーザの活性層内での注入キャリア密度と光子密度の、過
渡応答時の位相のズレにより生じる現象である。
【0058】パルス発振開始時の場合、図3(a)に
示すように、緩和振動中の発光スペクトル(縦モード)
は、図のように多モード化する。緩和振動中は、注入キ
ャリア密度が定常時のしきい注入キャリア密度を中心に
上下に変動する。注入キャリア密度が高くなり、しきい
利得Gth(n)を超える利得スペクトルの波長範囲が
広がると、その波長範囲内の縦モードが発振することと
なる。
【0059】図4は、多モード発振状態での半導体レー
ザのスペクトル例としての、光パルス駆動発振時の波長
スペクトルを示す図である(池上徹彦:応用物理 3
9、p.1046(1970)参照)。図4に示すよう
に、多モード化した発振スペクトルと、スペクトル幅の
広がった個々の発振モードのスペクトルが観察される。
この緩和振動動作中の半導体レーザから放射される光ビ
ームは、互いに位相の相関関係を持たない多数のレーザ
モードからの光ビームの重ね合わせで構成される。その
結果、そのコヒーレンス性は大幅に低減する。このよう
な低コヒーレンスの光ビームを投射型ディスプレイの光
源として使用することにより、レーザ光のコヒーレンス
性に起因するスペックルノイズを解消することが可能と
なる。
【0060】図5は、たとえば緩和振動の減衰時間に相
当する、あるいは、それより短いパルス幅の電流信号パ
ルスを、半導体レーザに注入する場合を示す図である。
その際、注入する駆動電流は、電流信号パルスIPUL
のみ、あるいは、直流バイアス電流とともに、重畳させ
たものでもよい。その結果、放射される光出力信号パル
ス波形OPULは、図5(b)に示すように、減衰する
緩和振動の周期数個分を切り出した形状となる。このよ
うなパルス波形の光出力信号ビームは、低コヒーレンス
となる。通常、半導体レーザの緩和振動の減衰時間は、
数nsec以下なので、注入される電流信号のパルス幅
は、光出力のパルス幅が数nsec未満となるように調
整される。
【0061】本第1の実施形態に係る光源装置11にお
けるレーザ変調駆動回路112は、上記の半導体レーザ
からインコヒーレントな光ビームを生成可能とするため
に、充分短いパルス駆動電流の周波数(以下、パルス駆
動周波数、と呼ぶ。)を基本クロックとして採用して、
デジタル映像信号を光変調信号に変換する。
【0062】具体的には、本第1の実施形態に係るレー
ザ変調駆動回路112は、R発光用レーザダイオードL
D111、G発光用レーザダイオードLD112、およ
びB発光用レーザダイオードLD113に駆動用電流パ
ルスを印加するLD(レーザダイオード)パルスドライ
バ1121,1122,1123と、LDパルスドライ
バ1121,1122,1123の電流パルス数を制御
する変調制御部1124により構成されている。変調制
御部1124は、デジタル映像信号のRGB各色のドッ
トデータ値と、レーザダイオード(半導体レーザ)をパ
ルス駆動するパルス駆動周波数をカウンタでカウントし
た値をデータコンパレータで比較して、パルス制御ゲー
トを開閉し、この開閉により、LDパルスドライバ11
21,1122,1123にレーザダイオードLD11
1,LD112,LD113を駆動する電流パルス数を
制御させて、光出力強度を変調する。この第1の実施形
態に係るレーザ変調駆動回路112によるいわゆるパル
スカウント法は、デジタル映像信号に対する親和性に秀
でた映像信号変調方式であり、基本的には、パルスコー
ド変調(PCM)方式の一種である。
【0063】図6は、本第1の実施形態に係るパルスカ
ウント法を採用したレーザ変調駆動回路の構成例を示す
ブロック図、図7は図6の回路の各部の入出力波形例を
示すタイミングチャートである。なお、図6では、RG
B3色中の1色の単色光源、たとえばRの変調駆動回路
のみを対象として示している。GおよびBに関する変調
駆動回路も図6の回路構成と同様となることから、ここ
では、1色のRの変調駆動回路についてのみ詳述し、G
およびBに関する変調駆動回路についての説明は省略す
る。
【0064】図6に示すように、変調制御部1124
は、デジタルビデオ信号ソース11241、データレジ
スタ11242、パルスジェネレータ11243、パル
スカウンタ11244、データコンパレータ1124
5、およびパルスコントロールゲート11246により
構成されている。
【0065】デジタルビデオ信号ソース11241は、
図7(a)に示すようなビデオ信号クロックVSCと図
7(b)に示すようなビデオ信号データVSDを、デー
タレジスタ11241に送信する。ここで、ビデオ信号
データVSDは、たとえば8ビット、あるいは10ビッ
トからなる、マルチビットのパラレル信号とする。
【0066】データレジスタ11242は、ビデオ信号
クロックVSCを受信すると、ビデオ信号データVSD
のレベルが安定するまで一定時間待って、ビデオ信号デ
ータVSDを取り込む。そののち、データレジスタ11
242は、ビデオ信号データVSDを図7(c)に示す
ようなデータバリッド信号DVLとともにデータコンパ
レータ11245に出力する。また、それと同時に、デ
ータレジスタ11242は、データバリッド信号DVL
をパルスカウンタ11244に出力する。
【0067】一方、パルスジェネレータ11243は、
上記のパルス駆動周波数で発振する連続パルス列である
図7(e)に示すようなドライブパルスクロックDPC
を生成して、パルスカウンタ11244、およびパルス
コントロールゲート11246に出力する。
【0068】パルスカウンタ11244は、データレジ
スタ11242からのデータバリッド信号DVLの入力
をトリガとして、パルスジェネレータ11243から入
力した連続パルス列であるドライブパルスクロックDP
Cのパルス数の計数を開始し、その計測値を逐次、デー
タコンパレータ11245に出力する。
【0069】データコンパレータ11245は、データ
レジスタ11242からのデータバリッド信号VLSの
入力により、ビデオ信号データVSDを取り込む。次
に、データコンパレータ11245は、パルスカウンタ
11244から連続パルス列の計測値の入力をトリガと
して、パルスコントロールゲート11246に、ゲート
オープン信号GOSをイネーブル状態で出力する。ここ
で、ゲートオープン信号GOSとは、パルスコントロー
ルゲート11246のゲートを制御して、パルスカウン
タ11244からの連続パルス列であるドライブパルス
クロックDPCをLDパルスドライバ1121に送出す
ることを制御する信号である。次に、データコンパレー
タ11245は、パルスカウンタ11244からの連続
パルス列の計測値と、ビデオ信号データVSDを逐次、
比較して、両者が等価となった時点で、ゲートオープン
信号GOSをディセイブルで出力する。
【0070】パルスコントロールゲート11246は、
データコンパレータ11245からの、イネーブルのゲ
ートオープン信号GOSをトリガとして、パルスジェネ
レータ11243が生成するパルス駆動周波数の連続パ
ルス列であるドライブパルスクロックDPCを、LDパ
ルスドライバ1121に出力する。また、パルスコント
ロールゲート11246は、ディセイブルのゲートオー
プン信号GOSをトリガとして、パルスジェネレータ1
1243が生成するパルス駆動周波数の連続パルス列
の、LDパルスドライバ1121への出力を停止する。
【0071】LDパルスドライバ1121は、パルスコ
ントロールゲート11246から受信する、変調された
パルス信号に従い、ドライブ電流パルスDCPを出力し
て、レーザダイオードLD111を駆動する。その場
合、直流バイアス電流を適宜調整して重畳する。
【0072】光増幅合波部12は、光増幅器121,1
22,123、および光合波器124により構成されて
いる。
【0073】光増幅器121は、光源装置11のR発光
用レーザダイオードLD111から変調されて出射され
た赤色光ビームLRを必要な輝度まで増幅し、光合波器
124に出射する。
【0074】光増幅器122は、光源装置11のG発光
用レーザダイオードLD112から変調されて出射され
た緑色光ビームLGを必要な輝度まで増幅し、光合波器
124に出射する。
【0075】光増幅器123は、光源装置11のB発光
用レーザダイオードLD113から変調されて出射され
た青色光ビームLBを必要な輝度まで増幅し、光合波器
124に出射する。
【0076】光合波器124は、光増幅器121で増幅
された赤色光ビームALR、光増幅器122で増幅され
た緑色光ビームALG、および光増幅器123で増幅さ
れた青色光ビームALBを合波し、その合波光O12を
光走査部13に出射する。光合波器124は、多色光信
号ビームを一本の光ビームに合波する光学系、たとえば
光カプラにより構成される。
【0077】なお、光増幅器121〜123としては、
たとえば、母材として、PMMA、シリカガラスなどを
用いる。また、信号光が効率よく増幅媒体中を導波され
るように、屈折率を調節したコア部、クラッド層から構
成されるファイバ光導波路が用いられる。そのコア部
に、たとえば、有機色素、あるいは、希土類イオンをド
ープした光増幅媒体は、光増幅媒体に増幅利得を与える
励起光源(図では、省略)により効率よく励起される。
ここで、励起光源は、コア部にドープした色素やイオン
に固有の、吸収断面積の大きい光吸収波長に整合した発
光波長の光ビームを放射する固体レーザ、あるいは、半
導体レーザである。その光ビームは、光増幅媒体を励起
して、光信号増幅に充分な利得が生ずるに充分な強度を
備える。さらに、光増幅器は、励起光、および、信号光
を光増幅媒体に効率よく結合させる光学系(図では、省
略)を有する。
【0078】光走査部13は、増幅された光ビームO1
2を投射対象であるスクリーン14画面に投射して、ラ
スター走査し映像を再生する。具体的には、光ビームを
ライン方向(通常、水平方向)、および、フレーム方向
(通常、垂直方向)に走査する光ビーム走査系と、変調
された光ビームがスクリーン14上に適切に収束するよ
うに、光ビームをコリメートする、あるいは、適切に光
ビームを収束する、など、調節のための光学系からな
る。たとえば、図8に示すように、ライン方向走査に、
回転式ポリコンミラー131、また、フレーム方向走査
に、ガルバノミラー132などが使用される。
【0079】次に、上記構成による動作を説明する。
【0080】まず、デジタルビデオ信号ソース1124
1によりビデオ信号クロックVSCとビデオ信号データ
VSDが、データレジスタ11242に送信される。デ
ータレジスタ11242においては、ビデオ信号クロッ
クVSCが供給されると、ビデオ信号データVSDのレ
ベルが安定するまで一定時間待って、ビデオ信号データ
VSDが取り込まれる。そして、データレジスタ112
42では、取り込んだビデオ信号データVSDが、生成
したデータバリッド信号DVLとともにデータコンパレ
ータ11245に出力される。また、データレジスタ1
1242で生成されたデータバリッド信号DVLは、パ
ルスカウンタ11244に出力される。
【0081】一方、パルスジェネレータ11243にお
いて、パルス駆動周波数で発振する連続パルス列である
ドライブパルスクロックDPCが生成されて、パルスカ
ウンタ11244、およびパルスコントロールゲート1
1246に出力される。
【0082】パルスカウンタ11244では、データレ
ジスタ11242からのデータバリッド信号DVLの入
力をトリガとして、パルスジェネレータ11243から
入力した連続パルス列であるドライブパルスクロックD
PCのパルス数の計数が開始され、その計測値が逐次、
データコンパレータ11245に出力される。データコ
ンパレータ11245では、データレジスタ11242
からのデータバリッド信号VLSの入力により、ビデオ
信号データVSDが取り込まれる。次に、データコンパ
レータ11245では、パルスカウンタ11244から
連続パルス列の計測値の入力をトリガとして、パルスコ
ントロールゲート11246に、ゲートオープン信号G
OSがイネーブル状態で出力される。
【0083】パルスコントロールゲート11246で
は、データコンパレータ11245からの、イネーブル
のゲートオープン信号GOSをトリガとして、パルスジ
ェネレータ11243により生成されたパルス駆動周波
数の連続パルス列であるドライブパルスクロックDPC
が、LDパルスドライバ1121に出力される。なお、
このとき、データコンパレータ11245においては、
パルスカウンタ11244からの連続パルス列の計測値
と、ビデオ信号データVSDが逐次、比較され、両者が
等価となった時点で、ゲートオープン信号GOSがディ
セイブル状態に切り換えられて出力される。そして、パ
ルスコントロールゲート11246では、ディセイブル
のゲートオープン信号GOSをトリガとして、パルスジ
ェネレータ11243により生成されたパルス駆動周波
数の連続パルス列の、LDパルスドライバ1121(1
122,1123)への出力が停止される。
【0084】以上の動作が3原色R,G,Bについて行
われる。
【0085】そして、各LDパルスドライバ1121,
1122,1123では、パルスコントロールゲート1
1246から受信する、変調されたパルス信号に従い、
直流バイアス電流が適宜調整されて重畳されたドライブ
電流パルスDCPがレーザダイオードLD111,LD
112,LD113に出力される。
【0086】R発光用レーザダイオードLD111で
は、LDパルスドライバ1121からのドライブ電流パ
ルスDCPが、映像信号で変調されたインコヒーレント
な赤色光信号ビームLRに変換されて、光増幅合波部1
2の光増幅器121に出射される。G発光用レーザダイ
オードLD112では、LDパルスドライバ1122か
らのドライブ電流パルスDCPが、映像信号で変調され
たインコヒーレントな緑色光信号ビームLGに変換され
て、光増幅合波部12の光増幅器122に出射される。
同様に、B発光用レーザダイオードLD113では、L
Dパルスドライバ1123からのドライブ電流パルスD
CPが、映像信号で変調されたインコヒーレントな青色
光信号ビームLBに変換されて、光増幅合波部12の光
増幅器123に出射される。
【0087】光増幅合波部12では、光増幅器121〜
123で各変調された光信号ビームLR,LG,LBが
必要な輝度まで増幅され、光合波器124に出射され
る。そして、光合波器124において、光増幅器121
で増幅された赤色光ビームALR、光増幅器122で増
幅された緑色光ビームALG、および光増幅器123で
増幅された青色光ビームALBが合波されて、その合波
光O12が光走査部13に出射される。
【0088】以上のように、RGB3色のそれぞれにつ
いて変調、増幅され、合波された光ビームO12は、光
走査部13により映像スクリーン14上に投射され、所
望の高精細映像が表示される。
【0089】次に、以上に述べたパルスカウント法を採
用した変調方式について、具体的な数値例を以下に示
す。
【0090】例として、HDTVの、1920ドット×
1080ドット、毎秒30フレームの高精細映像信号を
考える。ドットクロックは、毎秒62.2メガビット、
色分解能は、RGBそれぞれ8ビット表示で、256階
調とすると、1色あたりの映像信号のデータレートは、
毎秒16.0ギガビットとなる。これに、パルスカウン
ト法を適用する場合、半導体レーザをパルス駆動するパ
ルス駆動周波数は、毎秒16.0ギガビットとなる。パ
ルス周期は、62.5ピコ秒、光パルス幅は、ほぼ3
1.25ピコ秒となる。この値は、緩和振動が収束する
時間、数ナノ秒に比べて十分に短いので、インコヒーレ
ントな光ビームが放射される。そして、8ビットの色信
号に応じて、16.1ナノ秒のドットクロック周期内に
0〜256個の光パルスが生成され、光信号変調された
光ビームとして放射される。
【0091】以上のように、本第1の実施形態によれ
ば、R,G,B発光用レーザダイオードLD111,L
D112,LD113、および所定の変調方式に従って
発光色に相当する映像信号に基づく駆動電流の制御によ
り、各レーザダイオードLD111,LD112,LD
113を電流パルス駆動して、各レーザダイオードLD
111,LD112,LD113をインコヒーレントな
状態で発光させて、インコヒーレントな赤色光信号ビー
ムLR、緑色光信号ビームLG、および青色光信号ビー
ムLBを出射させるレーザ変調駆動回路112を設けた
ので、スペックルノイズのない、良好な大画面映像を実
現できる。また、構成が簡単なため、安価な投射型ディ
スプレイを実現可能である。また、光源に単色性の半導
体レーザを使用するため、色再現性の高い投射型ディス
プレイを実現可能である。
【0092】第2実施形態 図9は、本発明に係る光源装置を採用した光ビーム投射
型ディスプレイの第2の実施形態を示すシステム構成図
である。
【0093】本第2の実施形態が上述した第1の実施形
態と異なる点は、光源装置におけるデジタル映像信号の
変調方式が異なる点にある。本第2の実施形態の光源装
置21では、図6に関連付けて説明したパルスカウント
法を採用した回路に代えて、デジタル映像信号のRGB
3色の各ドットデータの量子化ビット数に等しい数の光
源(レーザダイオード)を備え、その各光源が各ビット
に対応されていて、その相当するビット位の重みに比例
した出力の光信号ビームを出力するように調整する重み
付け重畳法を採用している。
【0094】この重み付け重畳法は、基本的には、パル
スコード変調(PCM)方式の一種である。
【0095】この光源装置21では、入力された映像デ
ータの、その値が真であるビット位に相当する各光源
は、パルス駆動周波数の連続パルス列により、映像デー
タクロックにより定まるある一定時間の間、発光する。
ドットクロック毎のタイミングで、各光源の光ビームを
単一ビームに合波して、映像データに比例する変調出力
を生成する。このように、デジタル映像信号に並列処理
するので、この重み付け重畳法は、高速な映像信号との
親和性に秀でた映像信号変調方式である。映像信号の並
列処理が可能であり、超高精細映像の表示に適する方式
である。
【0096】以下、図面に関連付けて具体的な構成を説
明をする。なお、図9の光源装置21は、RGB3色中
の1色の単色光源の変調駆動回路を対象として示してお
り、実際には同様の回路がRGB3色分設けられる。こ
こでは、RGB3色中の1色の単色光源、具体的には赤
色(R)用の第1の回路を対象として説明する。実際に
は、緑色(G)用の第2の回路、並びに青色(B)用の
第3の回路が設けられるが、図8では省略している。
【0097】本光ビーム投射型ディスプレイ20は、光
源装置21、光増幅合波部22、および投射部としての
光走査部23を主構成要素として有している。
【0098】光源装置21は、光源部211、レーザ変
調駆動回路212、および光合波部213により構成さ
れている。
【0099】光源部211は、緩和振動状態で動作し、
インコヒーレントな状態で発光するように一定周期の変
調電流で駆動される、たとえばN個のR発光用レーザダ
イオードLD211〜LD21Nを有している。これら
のR発光用レーザダイオードLD211〜LD21Nと
しては、たとえば波長650nm付近に発振波長を有す
るAlGaInP系のレーザダイオードが適用可能であ
るが、各レーザダイオードLD211〜LD21Nは、
光パワーが1、2、4、8、…、2N と、2のべき乗に
比例するように調整されている。
【0100】すなわち、Nがデジタル映像信号のRGB
3色の各ドットデータの量子化ビット数に等しい数に相
当する。たとえば、8ビットでる場合には、N=8であ
る。この場合、レーザダイオードLD211の光パワー
を「1」とすると、レーザダイオードLD212の光パ
ワーは「2」、レーザダイオードLD213の光パワー
は「4」、レーザダイオードLD214の光パワーは
「8」、レーザダイオードLD215の光パワーは「1
6」、レーザダイオードLD216の光パワーは「3
2」、レーザダイオードLD217の光パワーは「6
4」、およびレーザダイオードLD218の光パワーは
「128」となる。
【0101】なお、図示しない第2の回路および第3の
回路の光源部も、それぞれN個のG発光用レーザダイオ
ードおよびB発光用レーザダイオードを用いて同様に構
成される。
【0102】レーザ変調駆動回路212は、入力された
映像データの、その値が真であるビット位に相当する各
光源としてのレーザダイオードLD211〜LD21N
を、パルス駆動周波数の連続パルス列により、映像デー
タクロックにより定まるある一定時間の間、発光させ
る。
【0103】レーザ変調駆動回路212は、図9に示す
ように、デジタルビデオ信号ソース2121、データレ
ジスタ2122、パルスジェネレータ2123、パルス
コントロールゲート21241〜2124N、およびL
D(レーザダイオード)パルスドライバ21251〜2
125Nを有している。
【0104】図10は、図9のレーザ変調駆動回路の各
部の入出力波形例を示すタイミングチャートである。以
下に、図9のレーザ変調駆動回路の各構成要素の機能に
ついて、図10に関連付けて説明する。
【0105】デジタルビデオ信号ソース2121は、図
10(a)に示すようなビデオ信号クロックVSCとビ
デオ信号データVSDを、データレジスタ2122に送
信する。ここで、ビデオ信号データVSDは、たとえば
8ビット、あるいは10ビットからなる、マルチビット
のパラレル信号とする。
【0106】データレジスタ2122は、ビデオ信号ク
ロックVSCを受信すると、ビデオ信号データVSDの
レベルが安定するまで一定時間待って、ビデオ信号デー
タVSDを取り込む。そして、データレジスタ2122
は、取り込んだビデオ信号データVSDの各ビット位の
値に従って、図10(b)〜(d)に示すようなビデオ
データ信号VDSch1〜VDSchNを各パルスコン
トロールゲート21241〜2124Nにそれぞれ出力
する。なお、チャネルは通常ch0から始まるが、本実
施形態では、ch1から始まるものとする。
【0107】一方、パルスジェネレータ2123は、上
記のパルス駆動周波数で発振する連続パルス例である図
10(e)に示すようなドライブパルスクロックDPC
を生成して、各パルスコントロールゲート21241〜
2124Nにそれぞれ出力する。
【0108】パルスコントロールゲート21241〜2
124Nは、データレジスタ2122から入力した、ビ
デオデータ信号VDSch1〜VDSchNの値により
パルスジェネレータ2123が生成するパルス駆動周波
数の連続パルス列であるドライブパルスクロックDPC
のLDパルスドライバ21251〜2125Nへの出力
を制御する。具体的には、パルスコントロールゲート2
1241〜2124Nは、ビデオデータ信号VDSch
1〜VDSchNの値が真の場合,データレジスタ21
22からの、ビデオデータ信号VDSch1〜VDSc
hNをトリガとして、パルスジェネレータ2123が生
成するパルス駆動周波数の連続パルス列であるドライブ
パルスクロックDPCを、対応するLDパルスドライバ
21251〜2125Nに出力する。そして、パルスコ
ントロールゲート21241〜2124Nは、各チャネ
ル共通のある一定の時間が経過した後、その出力を停止
する。パルスコントロールゲート12241〜1224
Nは、ビデオデータ信号VDSch1〜VDSchNの
値が偽の場合は、連続パルス列であるドライブパルスク
ロックDPCを、LDパルスドライバ21251〜21
25Nに出力しない。
【0109】各LDパルスドライバ21251〜212
5Nは、パルスコントロールゲート21241〜212
4Nから受信する、変調されたパルス信号に従い、ドラ
イブ電流パルスDCP1〜DCPNを出力して、レーザ
ダイオードLD211〜LD21Nを駆動する。その場
合、直流バイアス電流を適宜調整して重畳する。
【0110】光合波部213は、光源部211から出射
される各ビット位に相当する重み付けされた光信号ビー
ムLR1〜LRNを合波し、この合波光O213を光増
幅合波部22に出射する。光合波部213は、たとえば
Y分枝型カプラ、アレー導波路型カプラ、融着ファイバ
型カプラ等の光カプラにより構成される。
【0111】光増幅合波部22は、光増幅器221,2
22,223、および光合波器224により構成されて
いる。
【0112】光増幅器221は、光源装置21のR発光
用光合波部213から出射された変調合波光O213を
必要な輝度まで増幅し、光合波器224に出射する。
【0113】光増幅器222は、光源装置21の図示し
ないG発光用光合波部から出射された変調合波光を必要
な輝度まで増幅し、光合波器224に出射する。
【0114】光増幅器223は、光源装置21の図示し
ないB発光用光合波部から出射された変調合波光を必要
な輝度まで増幅し、光合波器224に出射する。
【0115】光合波器224は、光増幅器221で増幅
された赤色合波光、光増幅器222で増幅された緑色合
波光、および光増幅器223で増幅された青色合波光を
合波し、その合波光O22を光走査部23に出射する。
光合波器124は、多色光信号ビームを一本の光ビーム
に合波する光学系、たとえば光カプラにより構成され
る。
【0116】なお、光増幅器221〜223としては、
第1の実施形態の場合と同様に、たとえば、母材とし
て、PMMA、シリカガラスなどを用いる。また、信号
光が効率よく増幅媒体中を導波されるように、屈折率を
調節したコア部、クラッド層から構成されるファイバ光
導波路が用いられる。そのコア部に、たとえば、有機色
素、あるいは、希土類イオンをドープした光増幅媒体
は、光増幅媒体に増幅利得を与える励起光源(図では、
省略)により効率よく励起される。ここで、励起光源
は、コア部にドープした色素やイオンに固有の、吸収断
面積の大きい光吸収波長に整合した発光波長の光ビーム
を放射する固体レーザ、あるいは、半導体レーザであ
る。その光ビームは、光増幅媒体を励起して、光信号増
幅に充分な利得が生ずるに充分な強度を備える。さら
に、光増幅器は、励起光、および、信号光を光増幅媒体
に効率よく結合させる光学系(図では、省略)を有す
る。
【0117】光走査部23は、増幅された光ビームO2
2をスクリーン24画面に投射して、ラスター走査し映
像を再生する。具体的には、光ビームをライン方向(通
常、水平方向)、および、フレーム方向(通常、垂直方
向)に走査する光ビーム走査系と、変調された光ビーム
がスクリーン24上に適切に収束するように、光ビーム
をコリメートする、あるいは、適切に光ビームを収束す
る、など、調節のための光学系からなる。
【0118】次に、上記構成による動作を説明する。ま
ず、デジタルビデオ信号ソース2121により、ビデオ
信号クロックVSCとビデオ信号データVSDが、デー
タレジスタ2122に送信される。データレジスタ21
22においては、ビデオ信号クロックVSCを受信する
と、ビデオ信号データVSDのレベルが安定するまで一
定時間待って、ビデオ信号データVSDが取り込まれ
る。そして、データレジスタ2122では、取り込んだ
ビデオ信号データVSDの各ビット位の値に従って、ビ
デオデータ信号VDSch1〜VDSchNが各パルス
コントロールゲート21241〜2124Nにそれぞれ
出力される。
【0119】一方、パルスジェネレータ2123におい
て、パルス駆動周波数で発振する連続パルス例であるド
ライブパルスクロックDPCが生成されて、各パルスコ
ントロールゲート21241〜2124Nにそれぞれ出
力される。
【0120】パルスコントロールゲート21241〜2
124Nでは、データレジスタ2122から入力した、
ビデオデータ信号VDSch1〜VDSchNの値によ
りパルスジェネレータ2123により生成されたパルス
駆動周波数の連続パルス列であるドライブパルスクロッ
クDPCのLDパルスドライバ21251〜2125N
への出力が制御される。すなわち、パルスコントロール
ゲート21241〜2124Nでは、ビデオデータ信号
VDSch1〜VDSchNの値が真の場合,データレ
ジスタ2122からの、ビデオデータ信号VDSch1
〜VDSchNをトリガとして、供給されたドライブパ
ルスクロックDPCが、対応するLDパルスドライバ2
1251〜2125Nに出力され、一定時間経過した
後、その出力が停止される。また、パルスコントロール
ゲート21241〜2124Nでは、ビデオデータ信号
VDSch1〜VDSchNの値が偽の場合は、連続パ
ルス列であるドライブパルスクロックDPCは、LDパ
ルスドライバ21251〜2125Nに出力されない。
【0121】そして、各LDパルスドライバ21251
〜2125Nでは、パルスコントロールゲート2124
1〜2124Nから受信する、変調されたパルス信号に
従い、直流バイアス電流が適宜調整されて重畳されたド
ライブ電流パルスDCP1〜DCPNがレーザダイオー
ドLD211〜LD21Nに出力される。各レーザダイ
オードLD211〜LD21Nは、光パワーが1、2、
4、8、…、2N と、2のべき乗に比例するように調整
されており、各レーザダイオードLD211〜LD21
Nから、図10(f)〜(i)に示すような、重み付け
された光ビームLR1〜LRNが光合波部213出射さ
れる。
【0122】光合波部213では、光源部211から出
射される各ビット位に相当する重み付けされた光信号ビ
ームLR1〜LRNが合波され、この合波光O213が
光増幅合波部22に出射される。
【0123】以上の動作が3原色R,G,Bについて行
われる。
【0124】光増幅合波部22では、光増幅器221で
光源装置21のR発光用光合波部213から出射された
変調合波光O213が必要な輝度まで増幅され、光合波
器224に出射される。同様に、光増幅器222で光源
装置21の図示しないG発光用光合波部から出射された
変調合波光が必要な輝度まで増幅され、光合波器224
に出射され、光増幅器223で、光源装置21の図示し
ないB発光用光合波部から出射された変調合波光が必要
な輝度まで増幅し、光合波器224に出射される。そし
て、光合波器224では、光増幅器221で増幅された
赤色合波光、光増幅器222で増幅された緑色合波光、
および光増幅器223で増幅された青色合波光が合波さ
れ、その合波光O22が光走査部23に出射される。
【0125】以上のように、RGB3色のそれぞれにつ
いて変調、増幅され、合波された多色光ビームO22
は、光走査部23により映像スクリーン24上に投射さ
れ、所望の高精細映像が表示される。
【0126】次に、以上に述べた重み付け重畳法を採用
した変調方式について、具体的な数値例を以下に示す。
【0127】ここでは、HDTVの9倍の画素密度に相
当する、5760ドット×3240ドット、毎秒60フ
レームの高精細映像信号を考える。ドットクロックは、
毎秒1.12ギガビット、色分解能は、RGBそれぞれ
10ビット表示で、1024階調とすると、一色あたり
の映像信号のデータレートは、毎秒1146ギガビット
となる。
【0128】これに、重み付け重畳法を適用する場合、
一つの色当たり、レーザダイオード(半導体レーザ)を
10個ずつ用意して、その光出力の比を、1、2、4、
8、16、32、64、128、256、512と調節
する。その方法は、たとえば、一つは、各半導体レーザ
の駆動電流振幅を制御して、光出力の比を上記のように
調整する。また、一つは、各半導体レーザの光出力は、
同じ値になるように駆動電流を設定したのち、その光ビ
ームの光軸上にニュートラルデンシティフィルター等の
光減衰作用を備える光学部品を設置して、上記の比の値
に調整することが可能である。
【0129】重み付け重畳法の特長として、10ビット
の映像信号は並列処理されるため、個々の半導体レーザ
は映像信号のドットクロック周波数で駆動されることに
なる。すなわち、この例の場合は、パルス駆動周波数は
毎秒1.12ギガビットである。このパルス駆動周波数
の値は、パルスカウント法により駆動する場合に比べる
と、3桁ほど低い駆動周波数となるので、駆動回路の設
計製作がより容易となり、製造コストが低減できる利点
がある。
【0130】このように、光出力が調整された各光ビー
ムを合波装置により合波して一本の光ビームにすること
により、上記の方法による映像信号で変調された光信号
ビームが生成される。この光ビームを走査して、高品質
映像を投射することが可能となる。
【0131】本第2の実施形態によれば、上述した第1
の実施形態の効果と同様の効果を得られることはもとよ
り、駆動回路の設計製作がより容易となり、製造コスト
が低減できる利点がある。
【0132】なお、具体的に記述しないが、パルスカウ
ント法と重み付け重畳法の折衷法も可能である。すなわ
ち、複数の光源を、ドットクロックの数倍のパルス駆動
周波数で変調し、その各光ビームを合波して、単一のビ
ームとし、この光ビームを走査して、高品質映像を投射
生成する方法である。以上の方法の選択は、投射型ディ
スプレイシステムの要求性能により、決定されることに
なる。
【0133】また、上述したプロジェクタに採用した本
発明に係る光源装置は、たとえば2次元、あるいは、1
次元空間光変調器(たとえば、LCD、DMD、IL
A、GLVなど)を備えたプロジェクタ用光源装置とし
て適用することも可能であることはいうまでもない。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スペックルノイズのない、良好な大画面映像を実現でき
る。また、構成が簡単なため、安価な投射型ディスプレ
イを実現可能である。また、光源に単色性の半導体レー
ザを使用するため、色再現性の高い投射型ディスプレイ
を実現可能である。また、いわゆる重み付け重畳法を採
用することにより、駆動回路の設計製作がより容易とな
り、製造コストが低減できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光源装置を用いた光ビーム投射型
ディスプレイの第1の実施形態を示すシステム構成図で
ある。
【図2】半導体レーザの直接変調を説明するための図で
ある。
【図3】半導体レーザを所定の条件でパルス変調駆動す
るときの緩和振動時の多数縦モード等を説明するための
図である。
【図4】多モード発振状態での半導体レーザのスペクト
ル例としての光パルス駆動発振時の波長スペクトルを示
す図である。
【図5】緩和振動の減衰時間に相当する、あるいはそれ
より短いパルス幅の電流信号パルスを半導体レーザに注
入する場合を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係るパルスカウント法を採用
したレーザ変調駆動回路の構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】図6の回路の各部の入出力波形例を示すタイミ
ングチャートである。
【図8】光走査部の構成例を説明するための図である。
【図9】本発明に係る光源装置を用いた光ビーム投射型
ディスプレイの第2の実施形態を示すシステム構成図で
ある。
【図10】図9の回路の各部の入出力波形例を示すタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
10…光ビーム投射型ディスプレイ、11…光源装置、
111…多色光源部、、112…レーザ変調駆動回路、
LD111…赤色光ビーム用レーザダイオード、LD1
12…緑色光ビーム用レーザダイオード、LD113…
青色光ビーム用レーザダイオード、12…光増幅合波
部、1211〜123…光増幅器、124…光合波器、
13…光走査部、20…光ビーム投射型ディスプレイ、
21…光源装置、211…光源部、LD211〜LD2
1N…レーザダイオード、212…レーザ変調駆動回
路、213…光合波部、22…光増幅合波部、23…光
走査部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C080 AA18 CC02 CC03 DD01 DD12 DD22 DD27 EE29 EE30 FF14 JJ02 JJ04 JJ05 JJ06 5F073 AB25 BA09 CA14 CA22 EA12 EA29 GA24 GA25 5G435 AA04 AA17 DD04 DD18 EE30 GG10 GG28 GG46 LL15

Claims (90)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変調電流を受けて駆動される半導体レー
    ザと、 上記半導体レーザの緩和振動が生じるような急峻なパル
    ス状の立ち上がり波形を備え、かつ、緩和振動が収束す
    る程度、あるいはそれより短いパルス幅の、矩形パルス
    状の変調電流を生成して上記半導体レーザに印加するレ
    ーザ変調駆動回路とを有する光源装置。
  2. 【請求項2】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直流
    バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を生
    成する請求項1記載の光源装置。
  3. 【請求項3】 変調電流を受けてそれぞれ異なる波長の
    光を出射する複数の半導体レーザと、 上記各半導体レーザの緩和振動が生じるような急峻なパ
    ルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、緩和振動が収束
    する程度、あるいはそれより短いパルス幅の、矩形パル
    ス状の変調電流を生成して上記各半導体レーザに印加す
    るレーザ変調駆動回路とを有する光源装置。
  4. 【請求項4】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直流
    バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を生
    成する請求項3記載の光源装置。
  5. 【請求項5】 上記複数の半導体レーザの出射光を合波
    する光合波手段を有する請求項3記載の光源装置。
  6. 【請求項6】 上記複数の半導体レーザの出射光を合波
    する光合波手段を有する請求項4記載の光源装置。
  7. 【請求項7】 変調電流を受けて駆動される半導体レー
    ザと、 上記半導体レーザの緩和振動周波数付近、あるいはそれ
    以上の高周波数の正弦波状変調電流を生成して上記半導
    体レーザに印加するレーザ変調駆動回路とを有する光源
    装置。
  8. 【請求項8】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直流
    バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を生
    成する請求項7記載の光源装置。
  9. 【請求項9】 変調電流を受けてそれぞれ異なる波長の
    光を出射する複数の半導体レーザと、 上記各半導体レーザの緩和振動周波数付近、あるいはそ
    れ以上の高周波数の正弦波状変調電流を生成して上記各
    半導体レーザに印加するレーザ変調駆動回路とを有する
    光源装置。
  10. 【請求項10】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項9記載の光源装置。
  11. 【請求項11】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項9記載の光源装置。
  12. 【請求項12】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項10記載の光源装置。
  13. 【請求項13】 一定周期の変調電流を受けて駆動され
    る少なくとも一つの半導体レーザを有する光源装置であ
    って、 上記変調周期に同期して、映像信号により上記半導体レ
    ーザをオンオフ制御することにより光出力をパルス幅変
    調するレーザ変調駆動回路を有する光源装置。
  14. 【請求項14】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項13記載の光源装置。
  15. 【請求項15】 一定周期の変調電流を受けてそれぞれ
    異なる波長の光を出射する複数の半導体レーザを有する
    光源装置であって、 上記変調周期に同期して、映像信号により上記各半導体
    レーザをオンオフ制御することにより光出力をパルス幅
    変調するレーザ変調駆動回路を有する光源装置。
  16. 【請求項16】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項15記載の光源装置。
  17. 【請求項17】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項15記載の光源装置。
  18. 【請求項18】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項16記載の光源装置。
  19. 【請求項19】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動される半導体レーザと、 上記半導体レーザを駆動する変調電流を生成し、かつデ
    ジタル映像信号のドットデータ値と、半導体レーザを緩
    和振動状態で動作させ得るパルス駆動電流の周波数であ
    るパルス駆動周波数のカウント値とを比較し、比較結果
    に応じて、上記変調電流の上記半導体レーザへの印加、
    非印加状態を制御して半導体レーザの光出力を時間幅変
    調するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置。
  20. 【請求項20】 上記レーザ変調駆動回路は、デジタル
    映像信号のドットデータ値と、周期が半導体レーザを駆
    動する変調電流の変調周期の整数倍に整合するように調
    整された上記パルス駆動周波数の基準クロックの累計カ
    ウント値とを比較し、当該基準クロックの累計カウント
    値が上記ドットデータ値に達するまでは変調電流を上記
    半導体レーザに印加し、基準クロックの累計カウント値
    が上記ドットデータ値に達すると、変調電流の印加を停
    止する請求項19記載の光源装置。
  21. 【請求項21】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項19記載の光源装置。
  22. 【請求項22】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項20記載の光源装置。
  23. 【請求項23】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、それぞれデジタル映像信号の
    赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)に対応する
    波長帯の光を出射する複数の半導体レーザと、 上記半導体レーザを駆動する変調電流を生成し、かつデ
    ジタル映像信号の赤色(R)、緑色(G)、および青色
    (B)各色のドットデータ値と、半導体レーザを緩和振
    動状態で動作させ得るパルス駆動電流の周波数であるパ
    ルス駆動周波数のカウント値とを比較し、比較結果に応
    じて、上記変調電流の対応する上記各半導体レーザへの
    印加、非印加状態を制御して各半導体レーザの光出力を
    時間幅変調するレーザ変調駆動回路とを有する光源装
    置。
  24. 【請求項24】 上記レーザ変調駆動回路は、デジタル
    映像信号のドットデータ値と、周期が半導体レーザを駆
    動する変調電流の変調周期の整数倍に整合するように調
    整された上記パルス駆動周波数の基準クロックの累計カ
    ウント値とを比較し、当該基準クロックの累計カウント
    値が上記ドットデータ値に達するまでは変調電流を対応
    する上記半導体レーザに印加し、基準クロックの累計カ
    ウント値が上記ドットデータ値に達すると、変調電流の
    印加を停止する請求項23記載の光源装置。
  25. 【請求項25】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項23記載の光源装置。
  26. 【請求項26】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項24記載の光源装置。
  27. 【請求項27】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項23記載の光源装置。
  28. 【請求項28】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項24記載の光源装置。
  29. 【請求項29】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項25記載の光源装置。
  30. 【請求項30】 上記複数の半導体レーザの出射光を合
    波する光合波手段を有する請求項26記載の光源装置。
  31. 【請求項31】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、デジタル映像信号のドットデ
    ータの量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビッ
    トに対応されていて、各光強度が対応するビット位の重
    みに比例した光を出射する複数の半導体レーザと、 映像データのビットデータのうち値が真であるビット位
    に対応する半導体レーザに変調電流を印加して光出力を
    変調するレーザ変調駆動回路と、 上記各半導体レーザの出射光を合波する光合波手段とを
    有する光源装置。
  32. 【請求項32】 上記レーザ変調駆動回路は、値が真で
    あるビット位に対応する半導体レーザを、当該半導体レ
    ーザを緩和振動状態で動作させる得るパルス駆動電流の
    周波数であるパルス駆動周波数の連続パルス列により、
    映像データクロックにより定まる一定時間の間駆動する
    請求項31記載の光源装置。
  33. 【請求項33】 上記各半導体レーザの光強度は、2の
    ベキ乗に比例するように調整されている請求項31記載
    の光源装置。
  34. 【請求項34】 上記各半導体レーザの光強度は、2の
    ベキ乗に比例するように調整されている請求項32記載
    の光源装置。
  35. 【請求項35】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項31記載の光源装置。
  36. 【請求項36】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項32記載の光源装置。
  37. 【請求項37】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項33記載の光源装置。
  38. 【請求項38】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項34記載の光源装置。
  39. 【請求項39】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、デジタル映像信号の赤色
    (R)のドットデータの量子化ビット数に等しい数で、
    それぞれが各ビットに対応されていて、各光強度が対応
    するビット位の重みに比例し、かつ赤色(R)に対応す
    る波長帯の光を出射する複数の半導体レーザと、赤色
    (R)映像データのビットデータのうち値が真であるビ
    ット位に対応する半導体レーザに変調電流を印加して光
    出力を変調するレーザ変調駆動回路と、上記各半導体レ
    ーザの出射光を合波する光合波手段とを含む第1の回路
    と、 緩和振動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆
    動され、デジタル映像信号の緑色(G)のドットデータ
    の量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビットに
    対応されていて、各光強度が対応するビット位の重みに
    比例し、かつ緑色(G)に対応する波長帯の光を出射す
    る複数の半導体レーザと、緑色(G)映像データのビッ
    トデータのうち値が真であるビット位に対応する半導体
    レーザに変調電流を印加して光出力を変調するレーザ変
    調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射光を合波する
    光合波手段とを含む第2の回路と、 緩和振動状態で動作するように一定周期の変調電流で駆
    動され、デジタル映像信号の青色(B)のドットデータ
    の量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビットに
    対応されていて、各光強度が対応するビット位の重みに
    比例し、かつ青色(B)に対応する波長帯の光を出射す
    る複数の半導体レーザと、青色(B)映像データのビッ
    トデータのうち値が真であるビット位に対応する半導体
    レーザに変調電流を印加して光出力を変調するレーザ変
    調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射光を合波する
    光合波手段とを含む第3の回路とを有する光源装置。
  40. 【請求項40】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    値が真であるビット位に対応する半導体レーザを、当該
    半導体レーザを緩和振動状態で動作させる得るパルス駆
    動電流の周波数であるパルス駆動周波数の連続パルス列
    により、映像データクロックにより定まる一定時間の間
    駆動する請求項39記載の光源装置。
  41. 【請求項41】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路の各半導体レーザの光強度
    は、2のベキ乗に比例するように調整されている請求項
    39記載の光源装置。
  42. 【請求項42】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路の各半導体レーザの光強度
    は、2のベキ乗に比例するように調整されている請求項
    40記載の光源装置。
  43. 【請求項43】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項39記載の光源装置。
  44. 【請求項44】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項40記載の光源装置。
  45. 【請求項45】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項41記載の光源装置。
  46. 【請求項46】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項42記載の光源装置。
  47. 【請求項47】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項39記載の光源装置。
  48. 【請求項48】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項40記載の光源装置。
  49. 【請求項49】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項41記載の光源装置。
  50. 【請求項50】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項42記載の光源装置。
  51. 【請求項51】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項43記載の光源装置。
  52. 【請求項52】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項44記載の光源装置。
  53. 【請求項53】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項45記載の光源装置。
  54. 【請求項54】 上記第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波する光合波手段を有する請
    求項46記載の光源装置。
  55. 【請求項55】 変調電流を受けて駆動される半導体レ
    ーザと、上記半導体レーザの緩和振動が生じるような急
    峻なパルス状の立ち上がり波形を備え、かつ、緩和振動
    が収束する程度、あるいはそれより短いパルス幅の、矩
    形パルス状の変調電流を生成して上記半導体レーザに印
    加するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置と、 上記半導体レーザから出射された変調光を投射対象に投
    射する投射部とを有する投射型表示装置。
  56. 【請求項56】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項55記載の投射型表示装置。
  57. 【請求項57】 変調電流を受けてそれぞれ異なる波長
    の光を出射する複数の半導体レーザと、上記各半導体レ
    ーザの緩和振動が生じるような急峻なパルス状の立ち上
    がり波形を備え、かつ、緩和振動が収束する程度、ある
    いはそれより短いパルス幅の、矩形パルス状の変調電流
    を生成して上記各半導体レーザに印加するレーザ変調駆
    動回路とを有する光源装置と、 上記複数の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
    と、 上記光合波手段による合波変調光を投射対象に投射する
    投射部とを有する投射型表示装置。
  58. 【請求項58】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項57記載の投射型表示装置。
  59. 【請求項59】 変調電流を受けて駆動される半導体レ
    ーザと、上記半導体レーザの緩和振動周波数付近、ある
    いはそれ以上の高周波数の正弦波状変調電流を生成して
    上記半導体レーザに印加するレーザ変調駆動回路とを有
    する光源装置と、 上記半導体レーザから出射された変調光を投射対象に投
    射する投射部とを有する投射型表示装置。
  60. 【請求項60】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項59記載の投射型表示装置。
  61. 【請求項61】 変調電流を受けてそれぞれ異なる波長
    の光を出射する複数の半導体レーザと、上記各半導体レ
    ーザの緩和振動周波数付近、あるいはそれ以上の高周波
    数の正弦波状変調電流を生成して上記各半導体レーザに
    印加するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置と、 上記複数の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
    と、 上記光合波手段による合波変調光を投射対象に投射する
    投射部とを有する投射型表示装置。
  62. 【請求項62】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項61記載の投射型表示装置。
  63. 【請求項63】 一定周期の変調電流を受けて駆動され
    る少なくとも一つの半導体レーザと、上記変調周期に同
    期して、映像信号により上記半導体レーザをオンオフ制
    御することにより光出力をパルス幅変調するレーザ変調
    駆動回路を有する光源装置と、 上記半導体レーザから出射された変調光を投射対象に投
    射する投射部とを有する投射型表示装置。
  64. 【請求項64】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項63記載の投射型表示装置。
  65. 【請求項65】 一定周期の変調電流を受けてそれぞれ
    異なる波長の光を出射する複数の半導体レーザと、上記
    変調周期に同期して、映像信号により上記各半導体レー
    ザをオンオフ制御することにより光出力をパルス幅変調
    するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置と、 上記複数の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
    と、 上記光合波手段による合波変調光を投射対象に投射する
    投射部とを有する投射型表示装置。
  66. 【請求項66】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項65記載の投射型表示装置。
  67. 【請求項67】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動される半導体レーザと、上記半導体
    レーザを駆動する変調電流を生成し、かつデジタル映像
    信号のドットデータ値と、半導体レーザを緩和振動状態
    で動作させ得るパルス駆動電流の周波数であるパルス駆
    動周波数のカウント値とを比較し、比較結果に応じて、
    上記変調電流の上記半導体レーザへの印加、非印加状態
    を制御して半導体レーザの光出力を時間幅変調するレー
    ザ変調駆動回路とを有する光源装置と、 上記半導体レーザから出射された変調光を投射対象に投
    射する投射部とを有する投射型表示装置。
  68. 【請求項68】 上記レーザ変調駆動回路は、デジタル
    映像信号のドットデータ値と、周期が半導体レーザを駆
    動する変調電流の変調周期の整数倍に整合するように調
    整された上記パルス駆動周波数の基準クロックの累計カ
    ウント値とを比較し、当該基準クロックの累計カウント
    値が上記ドットデータ値に達するまでは変調電流を上記
    半導体レーザに印加し、基準クロックの累計カウント値
    が上記ドットデータ値に達すると、変調電流の印加を停
    止する請求項67記載の投射型表示装置。
  69. 【請求項69】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項67記載の投射型表示装置。
  70. 【請求項70】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項68記載の投射型表示装置。
  71. 【請求項71】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、それぞれデジタル映像信号の
    赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)に対応する
    波長帯の光を出射する複数の半導体レーザと、上記半導
    体レーザを駆動する変調電流を生成し、かつデジタル映
    像信号の赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)各
    色のドットデータ値と、半導体レーザを緩和振動状態で
    動作させ得るパルス駆動電流の周波数であるパルス駆動
    周波数のカウント値とを比較し、比較結果に応じて、上
    記変調電流の対応する上記各半導体レーザへの印加、非
    印加状態を制御して各半導体レーザの光出力を時間幅変
    調するレーザ変調駆動回路とを有する光源装置と、 上記複数の半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
    と、上記光合波手段による合波変調光を投射対象に投射
    する投射部とを有する投射型表示装置。
  72. 【請求項72】 上記レーザ変調駆動回路は、デジタル
    映像信号のドットデータ値と、周期が半導体レーザを駆
    動する変調電流の変調周期の整数倍に整合するように調
    整された上記パルス駆動周波数の基準クロックの累計カ
    ウント値とを比較し、当該基準クロックの累計カウント
    値が上記ドットデータ値に達するまでは変調電流を対応
    する上記半導体レーザに印加し、基準クロックの累計カ
    ウント値が上記ドットデータ値に達すると、変調電流の
    印加を停止する請求項71記載の投射型表示装置。
  73. 【請求項73】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項71記載の投射型表示装置。
  74. 【請求項74】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項72記載の投射型表示装置。
  75. 【請求項75】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、デジタル映像信号のドットデ
    ータの量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビッ
    トに対応されていて、各光強度が対応するビット位の重
    みに比例した光を出射する複数の半導体レーザと、映像
    データのビットデータのうち値が真であるビット位に対
    応する半導体レーザに変調電流を印加して光出力を変調
    するレーザ変調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射
    光を合波する光合波手段とを有する光源装置と、 上記光合波手段から出射された変調光を投射対象に投射
    する投射部とを有する投射型表示装置。
  76. 【請求項76】 上記レーザ変調駆動回路は、値が真で
    あるビット位に対応する半導体レーザを、当該半導体レ
    ーザを緩和振動状態で動作させる得るパルス駆動電流の
    周波数であるパルス駆動周波数の連続パルス列により、
    映像データクロックにより定まる一定時間の間駆動する
    請求項75記載の投射型表示装置。
  77. 【請求項77】 上記各半導体レーザの光強度は、2の
    ベキ乗に比例するように調整されている請求項75記載
    の投射型表示装置。
  78. 【請求項78】 上記各半導体レーザの光強度は、2の
    ベキ乗に比例するように調整されている請求項77記載
    の投射型表示装置。
  79. 【請求項79】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項75記載の投射型表示装置。
  80. 【請求項80】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項76記載の投射型表示装置。
  81. 【請求項81】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項77記載の投射型表示装置。
  82. 【請求項82】 上記レーザ変調駆動回路は、所定の直
    流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変調電流を
    生成する請求項78記載の投射型表示装置。
  83. 【請求項83】 緩和振動状態で動作するように一定周
    期の変調電流で駆動され、デジタル映像信号の赤色
    (R)のドットデータの量子化ビット数に等しい数で、
    それぞれが各ビットに対応されていて、各光強度が対応
    するビット位の重みに比例し、かつ赤色(R)に対応す
    る波長帯の光を出射する複数の半導体レーザと、赤色
    (R)映像データのビットデータのうち値が真であるビ
    ット位に対応する半導体レーザに変調電流を印加して光
    出力を変調するレーザ変調駆動回路と、上記各半導体レ
    ーザの出射光を合波する光合波手段とを含む第1の回路
    と、緩和振動状態で動作するように一定周期の変調電流
    で駆動され、デジタル映像信号の緑色(G)のドットデ
    ータの量子化ビット数に等しい数で、それぞれが各ビッ
    トに対応されていて、各光強度が対応するビット位の重
    みに比例し、かつ緑色(G)に対応する波長帯の光を出
    射する複数の半導体レーザと、緑色(G)映像データの
    ビットデータのうち値が真であるビット位に対応する半
    導体レーザに変調電流を印加して光出力を変調するレー
    ザ変調駆動回路と、上記各半導体レーザの出射光を合波
    する光合波手段とを含む第2の回路と、緩和振動状態で
    動作するように一定周期の変調電流で駆動され、デジタ
    ル映像信号の青色(B)のドットデータの量子化ビット
    数に等しい数で、それぞれが各ビットに対応されてい
    て、各光強度が対応するビット位の重みに比例し、かつ
    青色(B)に対応する波長帯の光を出射する複数の半導
    体レーザと、青色(B)映像データのビットデータのう
    ち値が真であるビット位に対応する半導体レーザに変調
    電流を印加して光出力を変調するレーザ変調駆動回路
    と、上記各半導体レーザの出射光を合波する光合波手段
    とを含む第3の回路とを有する光源装置と、 上記第1の回路、第2の回路、および第3の回路の各出
    射光を合波する光合波手段と、 上記光合波手段による第1の回路、第2の回路、および
    第3の回路の各出射光を合波光を投射対象に投射する投
    射部とを有する投射型表示装置。
  84. 【請求項84】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    値が真であるビット位に対応する半導体レーザを、当該
    半導体レーザを緩和振動状態で動作させる得るパルス駆
    動電流の周波数であるパルス駆動周波数の連続パルス列
    により、映像データクロックにより定まる一定時間の間
    駆動する請求項83記載の投射型表示装置。
  85. 【請求項85】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路の各半導体レーザの光強度
    は、2のベキ乗に比例するように調整されている請求項
    83記載の投射型表示装置。
  86. 【請求項86】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路の各半導体レーザの光強度
    は、2のベキ乗に比例するように調整されている請求項
    84記載の投射型表示装置。
  87. 【請求項87】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項83記載の投射型表示装置。
  88. 【請求項88】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項84記載の投射型表示装置。
  89. 【請求項89】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項85記載の投射型表示装置。
  90. 【請求項90】 上記第1、第2、および第3の回路の
    うちの少なくとも一つの回路のレーザ変調駆動回路は、
    所定の直流バイアス電流を電流パルスに重畳して上記変
    調電流を生成する請求項86記載の投射型表示装置。
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