JP2001189123A - 電界放射型電子源およびその製造方法 - Google Patents
電界放射型電子源およびその製造方法Info
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Abstract
する。 【解決手段】p形シリコン基板16の主表面に形成した
n形領域8aと、導電性薄膜よりなる表面電極7との間
に半導体層であるドリフト部6aが設けられる。ドリフ
ト部6aは陽極酸化処理によって多孔質化された領域を
有し、多孔質化された領域の厚み寸法は2μmを超えな
い範囲に設定される。n形領域8aと表面電極7との間
に表面電極7を高電位側として電圧を印加すると、ドリ
フト部6aに作用する電界によりn形領域8aから注入
された電子がドリフト部6aをドリフトし表面電極7を
通して放出される。ここで、多孔質化された領域の厚み
が薄いことによって、多孔質化された領域でのトンネル
の確率が向上するとともに散乱される電子が低減し、表
面電極7を通して放出される電子の量が大きくなる。
Description
て電界放射により電子線を放射するようにした電界放射
型電子源およびその製造方法に関するものである。
報に開示されているようにシリコン基板などの単結晶の
半導体基板を用い、その半導体基板の一表面を陽極酸化
することにより多孔質半導体層(ポーラスシリコン層)
を形成して、その多孔質半導体層上に金属薄膜を形成
し、半導体基板と金属薄膜との間に電圧を印加して電子
を放射させるように構成した電界放射型電子源(半導体
冷電子放出素子)が知られている。
は、単結晶の半導体基板が必須構成であるから大面積化
が困難であって、平面ディスプレイ装置のように大面積
の電子源を要する用途には適していないものである。
0−272340号、特願平10−272342号など
において大面積化の可能な電界放射型電子源を提案し
た。これらの電子源は、導電性基板と金属薄膜からなる
表面電極との間に、多孔質多結晶半導体層(たとえば、
多孔質化された多結晶シリコン層)を急速熱酸化(RT
O)技術によって急速熱酸化することによって形成した
強電界ドリフト層を介在させた構造を有し、導電性基板
から強電界ドリフト層に注入された電子が強電界ドリフ
ト層においてドリフトするようになっている。この種の
電界放射型電子源は、たとえば図8に示すように、導電
性基板としてのn形シリコン基板11の主表面側に、酸
化した多孔質多結晶シリコン層よりなる強電界ドリフト
層6のドリフト部6a(図示する構成では強電界ドリフ
ト層6の全体がドリフト部6aとして機能する)を介し
て金属薄膜よりなる表面電極7が積層され、n形シリコ
ン基板11の裏面にオーミック電極2が積層された形状
に形成される。
出させるには、図9に示すように、表面電極7に対向配
置されたコレクタ電極12を設け、表面電極7とコレク
タ電極12との間を真空とした状態で、表面電極7がn
形シリコン基板11(オーミック電極2)に対して高電
位側となるように表面電極7とn形シリコン基板11と
の間に直流電圧Vpsを印加するとともに、コレクタ電
極12が表面電極7に対して高電位側となるようにコレ
クタ電極12と表面電極7との間に直流電圧Vcを印加
する。各直流電圧Vps,Vcを適宜に設定すれば、n
形シリコン基板11から注入された電子が強電界ドリフ
ト層6をドリフトし表面電極7を通して放出される(な
お、図9中の一点鎖線は表面電極7を通して放出された
電子e-の流れを示す)。表面電極7には仕事関数の小
さな材料が採用され、表面電極7の膜厚は10〜15n
m程度に設定されている。
6aは、図10に示すように、柱状の多結晶シリコンか
らなるグレイン21と、グレイン21の表面に形成され
た薄いシリコン酸化膜22と、多結晶シリコンのグレイ
ン21の間に介在するナノメータオーダの微結晶シリコ
ン23と、微結晶シリコン23の表面に形成され微結晶
シリコン23の結晶粒径よりも小さい膜厚の絶縁膜であ
るシリコン酸化膜24とを少なくとも含むと考えられ
る。このドリフト部6aは上述した処理を行う前の多結
晶シリコンに含まれていたグレインの表面が多孔質化
し、残されたグレイン21で結晶状態が維持されている
ものと考えられる。したがって、ドリフト部6aに印加
された電界の大部分はシリコン酸化膜24を集中的に通
り、注入された電子e- はグレイン21の間でシリコン
酸化膜24を通る強電界により加速され図10の矢印A
の向き(図10中の上向き)にドリフトする。なお、ド
リフト部6aの表面に到達した電子はホットエレクトロ
ンであると考えられ、表面電極7を容易にトンネルし真
空中に放出される。
は、表面電極7とオーミック電極2との間に流れる電流
をダイオード電流Ipsと呼び、コレクタ電極12と表
面電極7との間に流れる電流を放出電子電流Ieと呼ぶ
ことにすれば(図9参照)、ダイオード電流Ipsに対
する放出電子電流Ieの比率(=Ie/Ips)が大き
いほど電子放出効率が高くなる。なお、この電界放射型
電子源では、表面電極7とオーミック電極2との間に印
加する直流電圧Vpsを10〜20V程度の低電圧とし
ても電子を放出させることができる。また、この電界放
射型電子源は、電子放出特性の真空度依存性が小さく、
しかも電子放出時にポッピング現象が発生せず、電子を
高い電子放出効率で安定して放出することができる。
としてn形シリコン基板11を用いているが、n形シリ
コン基板11に代えてガラス基板のような絶縁性基板上
にITO膜のような導電体層を形成した基板を用いるこ
ともでき、このような構成の導電性基板を用いると、電
子源の大面積化および低コスト化が可能になる。このよ
うな構成の導電性基板の一例を図11に示す。図11に
示す導電性基板は、ガラス基板よりなる絶縁性基板13
と、絶縁性基板13の上に形成したITO膜よりなる導
電体層8bとで構成した導電性基板を用いており、導電
体層8bには強電界ドリフト層6(つまりドリフト層6
a)を介して金属薄膜よりなる表面電極7が形成が積層
されている。この電界放射型電子源では、強電界ドリフ
ト層6が導電体層8bの上にノンドープの多結晶シリコ
ン層を堆積させた後に、多結晶シリコン層を陽極酸化処
理にて多孔質化し、さらに酸化あるいは窒化することに
より形成されている。
放出させるには、図8に示した電界放射型電子源と同様
に表面電極7に対向配置されたコレクタ電極12を設け
る。つまり、図12に示すように、表面電極7とコレク
タ電極12との間を真空とした状態で、表面電極7が導
電体層8bに対して高電位側となるように表面電極7と
導電体層8bとの間に直流電圧Vpsを印加するととも
に、コレクタ電極12が表面電極7に対して高電位側と
なるようにコレクタ電極12と表面電極7との間に直流
電圧Vcを印加する。各直流電圧Vps,Vcを適宜に
設定すれば、導電体層8bから注入された電子が強電界
ドリフト層6をドリフトし表面電極7を通して放出され
る(なお、図12中の一点鎖線は表面電極7を通して放
出された電子e- の流れを示す)。
は上述した多孔質半導体層からなるドリフト部6aが形
成された強電界ドリフト層6を有する電界放射型電子源
では、多孔質化された領域の厚み寸法が電子の放出量に
依存しているという知見を得た。すなわち、多孔質化さ
れたドリフト部6aがなければ電子は放出されないが、
図13に示すように、多孔質化された領域の厚み寸法が
大きいほど電子の放出量が小さくなる傾向がある。とく
に2μmを超えると電子の放出量が極端に低下してい
る。このように多孔質化された領域の厚み寸法が2μm
を超えるような電界放射型電子源をディスプレイ装置の
電子源に用いるとすれば、ディスプレイ装置を実用的な
輝度で発光させることができないという不都合が生じ
る。上述のように電子の放出量が多孔質化された領域の
厚み寸法に依存するのは、多孔質化された領域では微結
晶シリコン23で電子が散乱するからであると考えられ
る。すなわち、微結晶シリコン23により電子が散乱さ
れると電子のエネルギが減少するから、多孔質化された
領域の厚み寸法が大きいほどドリフト部6aを通過する
電子のエネルギが低減され、結局は表面電極7を通過で
きなくなるのである。
あり、その目的は、電子の放出効率が高い電界放射型電
子源およびその製造方法を提供することにある。
の電極となる導電性基板と、導電性薄膜よりなり他方の
電極となる表面電極と、導電性基板と表面電極との間に
設けられ陽極酸化処理により多孔質化された領域を有す
る半導体層であるドリフト部とを有し、導電性基板と表
面電極との間に表面電極を高電位側として電圧を印加し
たときにドリフト部に作用する電界により導電性基板か
ら注入された電子がドリフトして表面電極を通して放出
されるようにし、ドリフト部における多孔質化された領
域の厚みを薄くしたことを特徴とする。この構成によれ
ば、多孔質化された領域の厚みが薄いことによって、多
孔質化された領域でのトンネルの確率が向上するととも
に散乱される電子が低減するから、表面電極を通して放
出される電子の量が大きくなり、結果的に従来構成より
も電子量を大きくできる。
導体基板に不純物をドープすることにより導電性領域を
形成したもの、ガラス基板のような絶縁性基板の表面に
金属薄膜を形成したものを含むものとする。
て、前記ドリフト部における多孔質化された領域の厚み
が2μmを超えないことを特徴とする。この寸法を選択
することによって電子の放出効率が高くなる。
2の発明において、前記ドリフト部における多孔質化さ
れた領域が、単結晶シリコンと多結晶シリコンとアモル
ファスシリコンとから選択されることを特徴とする。こ
の構成によれば、ドリフト部を形成する半導体層に駆動
回路を構成する素子などを形成することができ、駆動回
路と一体化した電子源を提供することが可能になる。
3の発明において、多孔質化された領域の厚みが表面電
極と導電性基板との距離にほぼ等しいことを特徴とす
る。この構成によれば、導電性基板と表面電極との間に
電圧を印加することにより生じる電界の大部分が多孔質
化された領域に作用することになり、電界を無駄なく電
子の放出に利用できて電子の放出効率が高くなる。
て、前記ドリフト部が2μmを超えない厚み寸法である
ことを特徴とする。この構成によれば、導電性基板上に
形成されるドリフト部とドリフト部以外の部位との間に
段差がほとんど形成されず、ドリフト部とドリフト部以
外に跨る形で表面電極を形成しても表面電極に形成され
る段差が大きくならず、表面電極の断線や高抵抗化を防
止することができ、かつ表面電極を容易に形成すること
ができる。
5の発明において、前記ドリフト部における電子放出側
の表面が平滑であることを特徴とする。この構成によれ
ば、ドリフト部において電子を放出する面が平滑である
ことによって、放出される電子の広がりが少なくなる。
その結果、高精細なディスプレイの電子源のように電子
の放出方向の角度範囲を狭くすることが要求される装置
への応用が可能である。
て、前記ドリフト部における電子放出側の凹凸の最大振
幅がドリフト部における多孔質化された領域の厚み寸法
以下であることを特徴とする。この構成によれば、ドリ
フト部における多孔質化された領域の厚み寸法に対して
ドリフト部における電子放出側の凹凸の程度が少ないか
ら、ドリフト部における電子放出側の表面の法線方向の
分布が比較的小さくなり、放出される電子の広がりが少
なくなる。その結果、高精細なディスプレイの電子源の
ように電子の放出方向の角度範囲を狭くすることが要求
される装置への応用が可能である。
て、前記導電性基板の厚み方向に直交する仮想基準面に
対する前記ドリフト部における表面の法線方向の角度分
布が、前記ドリフト部から放出される電子の前記仮想基
準面に対する放出方向として許容される角度分布範囲内
であることを特徴とする。この構成によれば、電子の放
出方向のばらつきが少なく放出される電子の広がりが少
なくなる。その結果、高精細なディスプレイの電子源の
ように電子の放出方向の角度範囲を狭くすることが要求
される装置への応用が可能である。
射型電子源の製造方法であって、前記導電性基板が絶縁
性基板の表面側にフッ酸に対する耐食性を有する導電体
層を形成したものであり、前記ドリフト部となる半導体
層を2μmを超えない厚み寸法で導電体層の表面側に形
成した後に、フッ酸を含むエッチャントを用いて半導体
層に陽極酸化処理を施すことにより半導体層の厚み寸法
の全体に達する多孔質化された領域を形成することを特
徴とする。この方法によれば、ドリフト部となる半導体
層において多孔質化された領域の深さが半導体層の厚み
寸法の全体に達し、しかも導電体層がエッチャントに含
まれるフッ酸に対して耐食性を有していることにより、
多孔質化された領域が導電体層に達すると多孔質化が終
了することになり、半導体層の厚みの管理によって陽極
酸化処理における多孔質化された領域の厚みの制御が可
能になり、ドリフト部の作成が容易になる。その結果、
電子の放出量のばらつきが小さくなる。
放射型電子源の製造方法であって、陽極酸化処理におけ
る電荷量によって前記ドリフト部における多孔質化され
た領域の厚みを制御することを特徴とする。この方法に
よれば、電荷量の制御によってドリフト部における多孔
質化された領域を所望の厚み寸法に制御することができ
る。
おいて、前記電荷量が通電時間によって制御されること
を特徴とする。この方法によれば、多孔質化された領域
の多孔度を一定に保ちながら多孔質化された領域の厚み
寸法を制御することができ、仕様の異なる電子源を容易
に製造することができる。
おいて、前記陽極酸化処理においてパルス状の電流を間
欠的に通電するようにし、前記電荷量がパルス状の電流
を通電する回数によって制御されることを特徴とする。
この方法によれば、電流を間欠的に流して陽極酸化の進
行速度を比較的小さくすることができるから、連続的に
通電する場合に比較すると、多孔質化される領域の厚み
寸法の制御が容易である。
放射型電子源の製造方法であって、前記陽極酸化処理で
は、前記導電性基板と前記ドリフト部となる半導体層と
を備える被処理物を対極とともにエッチャントに浸漬し
た状態で、前記ドリフト部における多孔質化された領域
の厚み寸法が均一になるように導電性基板と対極との間
にパルス状の電流を極性を交互に反転して通電し、前記
ドリフト部における多孔質化された領域が所望の厚み寸
法になるようにパルス状の電流を通電する回数で電荷量
を制御することを特徴とする。この方法では、パルス状
の電流を極性が交互に反転するように通電するから、半
導体層の多孔質化と、電解によるガスの発生とが交互に
繰り返されることになる。つまり、多孔質化された領域
は電流が流れやすくなり半導体層を多孔質化する期間に
多孔質化が促進された部位の近傍ほど電解中の期間にガ
スが多く発生するのであって、次に多孔質化を行うとき
にはガスが多く発生した部位ほど多孔質化が抑制される
ことになるから、多孔質化の進行が速い部位は、次回の
多孔質化の際には進行が抑制されることになる。このよ
うな動作の繰り返しによって、多孔質化された領域の厚
みをほぼ均一にすることが可能になる。また、多孔質化
された領域の厚み寸法が局所的に導電性基板に到達する
ことがなく、導電性基板にエッチャントが触れることに
よって導電性基板が腐食される可能性を低減することが
できる。
おいて、導電性基板を正極とする期間におけるパルス状
の電流の1回当たりの電荷量を制御することを特徴とす
る。この方法では、多孔質化の進行速度を調節すること
ができる。
おいて、導電性基板を負極とする期間におけるパルス状
の電流の1回当たりの電荷量を制御することを特徴とす
る。この方法では電解時のガスの発生量を調節すること
ができ、多孔質化の抑制の程度を調節することができ
る。
放射型電子源の製造方法であって、前記ドリフト部とな
る半導体層における電子放出側の表面を平滑化する過程
を含むことを特徴とする。この方法によれば、ドリフト
部において電子を放出する面を平滑化することができ、
放出される電子の広がりが少なくなる。その結果、高精
細なディスプレイの電子源のように電子の放出方向の角
度範囲を狭くすることが要求される装置への応用が可能
である。
放射型電子源において、前記導電性基板において前記ド
リフト部となる半導体層が形成される表面を平滑化する
過程を含むことを特徴とする。この方法によれば、ドリ
フト部となる半導体層を平滑化された表面に形成するこ
とができるから、結果的にドリフト部となる半導体層の
表面も平滑化されやすくなる。
放射型電子源の製造方法であって、前記陽極酸化処理で
は、前記導電性基板と前記ドリフト部となる半導体層と
を備える被処理物を対極とともにエッチャントに浸漬し
た状態で導電性基板と対極との間に通電し、導電性基板
と対極との間の印加電圧が規定の閾値に達すると陽極酸
化処理を終了することを特徴とする。この構成によれ
ば、ドリフト部において多孔質化される領域の深さを正
確に制御することができ、導電性基板の損傷や電子放出
量のばらつきを低減することができる。しかも新たな過
程を追加する必要がなく、印加電圧を管理するだけであ
るから、コスト増を伴わずに容易に実現することができ
る。
おいて、陽極酸化処理の終了前には初期よりも導電性基
板と対極との間の電流密度を低減することを特徴とす
る。この構成によれば、陽極酸化処理の終了前には電流
密度を低減しているから、陽極酸化処理の処理時間にず
れが生じても多孔質化の程度に大きな差が生じることが
なく、多孔質化の程度の制御が容易になる。しかも、陽
極酸化処理の初期には電流密度を大きくしているから、
陽極酸化処理の処理時間が極端に長くなることはない。
では、図1に示すように、電界放射型電子源(以下、電
子源という)10に対向してガラス基板14を配設し、
ガラス基板14における電子源10との対向面にコレク
タ電極12および蛍光体層15を設けることによってデ
ィスプレイ装置を構成する例を示す。蛍光体層15はコ
レクタ電極12の表面に塗布されており、電子源10か
ら放射される電子により可視光を発光する。また、ガラ
ス基板14は図示しないスペーサによって電子源10と
離間させてあり、ガラス基板14と電子源10との間に
形成される気密空間を真空にしてある。
いし図3に示すように、p形シリコン基板16の主表面
側に導電体層としての複数本のn形領域8aがストライ
プ状に形成された導電性基板と、各n形領域8aにそれ
ぞれ重なる形でストライプ状に形成された多孔質多結晶
シリコンよりなるドリフト部6aおよびドリフト部6a
の間を埋めてドリフト部6aと面一となった多結晶シリ
コンよりなる分離部6bを有する強電界ドリフト層6
と、強電界ドリフト層6の上でドリフト部6aおよび分
離部6bに跨ってn形領域8aに直交する方向のストラ
イプ状に形成された複数本の導電性薄膜(たとえば、金
薄膜)よりなる表面電極7とを備えている。
成されたn形領域8aと、n形領域8aに直交するスト
ライプ状に形成された表面電極7との間に強電界ドリフ
ト層6のドリフト部6aが挟まれているから、表面電極
7とn形領域8aとの組を適宜選択して選択した組間に
電圧を印加することにより、選択された表面電極7とn
形領域8aとの交点に相当する部位のドリフト部6aに
のみ強電界が作用して電子が放出される。つまり、表面
電極7とn形領域8aとからなる格子の格子点に電子源
を配置したことに相当し、電圧を印加する表面電極7と
n形領域8aとの組を選択することによって所望の格子
点から電子を放出させることが可能になる。なお、n形
領域8aへのコンタクトは、図2に示すようにドリフト
部6aの端部をエッチングしてn形領域8aの表面の一
部を露出させることにより形成され、電線Wを介して外
部回路に接続される。なお、n形領域8aは、キャリア
濃度を1×1018〜5×1019cm-3としてあり、n形
領域8aと表面電極7との間に印加する電圧は10〜3
0V程度になっている。
製造過程について説明する。まず図4(a)に示す構造
を得るために、p形シリコン基板16の主表面上に熱拡
散用あるいはイオン注入用のマスクを設け、次に熱拡散
技術あるいはイオン注入技術によってp形シリコン基板
16内の主表面側にリン(P)などのドーパントを導入
することによりストライプ状のn形領域8aを形成し、
最後にマスクを除去する。
ン基板16の主表面上にLPCVD法により膜厚が1.
5μmのノンドープの多結晶シリコン層3を形成するこ
とにより図4(b)に示す構造が得られる。ただし、多
結晶シリコン層3の成膜方法は、LPCVD法に限定さ
れるものではなく、たとえばスパッタ法あるいはプラズ
マCVD法によってアモルファスシリコン層を形成した
後、アモルファスシリコン層に対してアニール処理を行
うことにより結晶化させて多結晶シリコン層3を形成す
る方法でもよい。
層としてのフォトレジスト層を塗布形成し、フォトリソ
グラフィ技術によってn形領域8aの上方の部位を開孔
することにより図4(c)のようにストライプ状にパタ
ーニングされたレジスト層9が形成される。
示しないオーミック電極を形成した後、前記レジスト層
9をマスクとして利用し陽極酸化処理を施すことによ
り、多結晶シリコン層3に多孔質多結晶シリコンのドリ
フト部6aを形成する。陽極酸化は、図5に示す装置を
用いて行われる。すなわち、フッ酸とエタノールと水と
を適量混合したエッチャントを投入した処理層31を恒
温水槽32の中に入れてエッチャントの温度を制御し、
図4(c)のように導電性基板と多結晶シリコン層3と
が形成された被処理物30のp形シリコン基板16と白
金電極である対極33とをエッチャントに浸漬してp形
シリコン基板16と対極33との間に通電する。この間
には多結晶シリコン層3の露出した部分にランプ34か
らの光照射を行う。p形シリコン基板16と対極33と
の間に通電する電流パターンは、ファンクションジェネ
レータ35およびガルバノスタット36により制御され
る。つまり、ファンクションジェネレータ35では通電
電流の極性および通電時間を制御し、ガルバノスタット
36では通電電流の電流値を制御する。
形シリコン基板16を正極として連続的に通電する。通
電期間や電流密度は、エッチャントの組成およびエッチ
ャントの温度によって適宜に設定される。つまり、エッ
チャントの組成やエッチャントの温度によって陽極酸化
処理時の電荷量が調節される。上述のようにフッ酸とエ
タノールと水とを混合したエッチャントを用いる場合に
は、エッチャントの温度を0℃から室温の温度範囲に制
御し、電流密度が1〜200mA/cm2 になるように
電流を通電するのが望ましい。本実施形態のように、陽
極酸化処理の際に電流密度を一定にし、全体の電荷量を
処理時間によって制御する場合には、電界量に応じて多
孔質化された領域の深さが決まるから、陽極酸化処理の
処理時間を短くすることによって多孔質化される部位の
多孔度を変えずに厚み寸法を小さくすることができる。
目安としては、陽極酸化処理において電流密度を25m
A/cm2 とし6秒間の通電を行うことで多孔質化され
た領域の厚みを2μmを超えないように薄く形成するこ
とが可能である。
イプ状の多孔質多結晶シリコン層が形成され、これがド
リフト部6aになる。その後、レジスト層9を除去する
ことにより図4(d)に示す構造が得られる。
置を用い、乾燥酸素雰囲気中で多孔質多結晶シリコン層
5を急速熱酸化(RTO)することによって、熱酸化さ
れた多孔質多結晶シリコンよりなるドリフト部6aが形
成され、図4(e)に示す構造が得られる。
イプ状の開口パターンを有するメタルマスクを用いて蒸
着法によって、金薄膜よりなるストライプ状の表面電極
7が形成され、図4(f)に示す構造の電子源10が得
られる。表面電極7は膜厚を10nmとしてある。表面
電極7のパターニング方法としては、フォトリソグラフ
ィ技術およびエッチング技術を利用してもよいし、フォ
トリソグラフィ技術およびリフトオフ法を利用してもよ
い。
p形シリコン基板16を採用し、導電体層としてn形領
域8aを採用しているが、導電性基板はp形シリコン基
板に限定されるものではなく、導電体層もn形領域8a
に限定されるものではない。たとえば、ガラスのような
絶縁性基板にクロムのような金属薄膜からなる導電体層
を設けたものを導電性基板として用いてもよい。強電界
ドリフト層6は多結晶シリコン層5を用いて形成されて
いるが、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、シリ
コン以外の半導体も採用することが可能である。表面電
極7の材料は仕事関数が小さければよく、金のほかにア
ルミニウム、クロム、タングステン、ニッケル、白金、
あるいはこれらの金属の合金なども使用可能である。さ
らに、表面電極7の膜厚を10nmとしたが膜厚につい
ても適宜に選択することができる。
に通電する代わりに、電流をパルス状に通電してもよ
い。パルス状に通電すれば通電が間欠的に行われ、連続
して通電する場合よりも陽極酸化の進行速度を小さくす
ることが可能になるから、多孔質化される領域の厚み寸
法の制御が容易である。
において多孔質化された領域の厚みが2μm以下である
から、図6(a)に示すように、強電界ドリフト層6の
厚み寸法に占める多孔質化された領域Dpの割合が比較
的小さくなり、図6(b)に示すように、電子eの放出
方向がドリフト部6aの表面の凹凸の影響を受けやすく
なる。理想的には、図7(a)のようにドリフト部6a
の表面を平面化するのが望ましく、ドリフト部6aの電
子放出側の表面を完全な平面とすることができれば、図
7(b)のように、電子eの放出方向がドリフト部6a
の表面に直交する方向に揃うことになり、電子の広がり
がもっとも小さくなると考えられる。
施す装置を利用して電解研磨法によりドリフト部6aの
表面の平滑化を行う。ここに、表面の平滑化とは、表面
の凹凸の振幅を小さくしかつ滑らかに連続させるように
加工することを意味している。具体的には、フッ酸とエ
タノールと水とを適量混合した電解液を投入した処理層
31を恒温水槽32の中に入れて電解液の温度を制御
し、図4(c)のように、導電性基板と多結晶シリコン
層3とが形成された被処理物30のp形シリコン基板1
6と白金電極である対極33とを電解液に浸漬してp形
シリコン基板16と対極33との間に適宜の通電時間だ
け通電する。このときの電流密度を1.5mA/cm2
以下もしくは200mA/cm2以上とする(なお、通
電電流の電流値はガルバノスタット36により制御され
る)ことにより、多結晶シリコン層3が多孔質化されず
に多結晶シリコン層3の表面が電解研磨され、多結晶シ
リコン層3の表面を平滑化することができる。すなわ
ち、多結晶シリコン層3の堆積時におけるグレインの成
長に起因した多結晶シリコン層3の表面の凹凸を低減す
ることができる。なお、ドリフト部6aにおいて多孔質
化された部位の厚みと表面の凹凸の程度とは相対的なも
のであり、ドリフト部6aの厚み寸法が2μmを超えな
いという制限下で図8(a)のように多孔質化された領
域Dpが強電界ドリフト層6に占める厚み寸法の割合を
大きくし、図8(b)のように、ドリフト部6aの凹凸
の最大振幅がドリフト部6aにおいて多孔質化された領
域Dpの厚み寸法以下になるようにすれば、電子eの放
出方向のばらつきを低減することができる。実際には導
電性基板の厚み方向に直交する仮想基準面を設定し、仮
想基準面に対するドリフト部6aの表面の法線方向の角
度分布が、ドリフト部6aから放出される電子eの仮想
基準面に対する放出方向として許容される角度分布範囲
内になるように平滑化する。ここに、電子eの放出方向
として許容される角度分布範囲は、たとえば、ディスプ
レイ装置の電子源に用いる場合であれば画素の大きさに
より規定される。つまり、ディスプレイ装置の電子源で
あれば高精細であるほと電子eの放出方向の角度分布を
小さくすることが要求されるから、上述のようにドリフ
ト部6aの電子放出側の表面を平滑化したことによっ
て、高精細のディスプレイ装置に用いることが可能にな
る。
レジスト層9を利用したが、マスク層としてストライプ
状に形成した酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を利用し
てもよく、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を利用した
場合には、陽極酸化処理後にマスク層を除去する工程は
不要である。また、マスクとしてストライプ状に形成し
た酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を利用する場合に
は、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜よりなるマスク層
を反応性イオンエッチング(RIE)法によりパターニ
ングし、続けて多結晶シリコン層3の表面の平滑化が可
能になるから、平滑化のために別途の過程を追加するこ
となく低コストで陽極酸化処理前の多結晶シリコン層3
の表面を平滑化することができ、ドリフト部6aの平滑
化の過程を含みながらもコスト増を抑制することができ
る。
面を平滑化しているが、n形領域8aをストライプ状に
形成したp形シリコン基板16の表面(つまり、導電性
基板の表面)を平滑化し、この導電性基板の上に多結晶
シリコン層3を形成すればドリフト部6aの電子放出側
の表面の凹凸の低減に寄与する。したがって、多結晶シ
リコン層3の表面だけではなく導電性基板の表面も平滑
化するのが望ましい。
は、陽極酸化処理を定電流で行う電流パターンとした
が、本実施形態における電流パターンでは、p形シリコ
ン基板16を正極とする期間と負極とする期間を交互に
設けてあり、各期間にそれぞれパルス状の電流を通電す
るものである。
化はp形シリコン基板16を正極とする期間に進行し、
多孔質化された領域は電流が流れやすくなる。一方、p
形シリコン基板16を負極とする期間には電解によるガ
スが多孔質化された領域付近に発生し、次にp形シリコ
ン基板16を正極とするときの多孔質化を抑制すること
になる。つまり、p形シリコン基板16を正極とする期
間において多孔質化の進行が速い部位は、次回の多孔質
化の際には進行が抑制されることになる。このような動
作の繰り返しによって、図9のように、多孔質化された
領域Dpはほぼ均一な厚みになる。
(つまりパルス幅)や1回当たりの電流密度は、エッチ
ャントの組成およびエッチャントの温度によって適宜に
設定される。つまり、エッチャントの組成やエッチャン
トの温度によって陽極酸化処理時の電荷量が調節され
る。第1の実施の形態と同様にフッ酸とエタノールと水
とを混合したエッチャントを用いる場合には、エッチャ
ントの温度を0℃から室温の温度範囲に制御し、p形シ
リコン基板16を正極とする期間には電流密度が1〜2
00mA/cm2 、p形シリコン基板16を負極とする
期間には電流密度が−2〜−100mA/cm2 になる
ようにパルス状の電流を通電するのが望ましい。また、
正極とする期間においてパルス状の電流の時間幅は1秒
以下とするのが望ましい。
方向を交互に変化させるとともに電流をパルス状に通電
したことによって、ドリフト部6aにおいて多孔質化さ
れた領域Dpの厚みがほぼ均一になっているから、多孔
質化された領域の一部分がn形領域8aに先に到達しな
いように制御することによって、n形領域8aのエッチ
ャントによる損傷を防止することができる。また、ドリ
フト部6aにおいて多孔質化された領域Dpの厚みをほ
ぼ均一にした結果として、n形領域8aと表面電極7と
の組として選択されたドリフト部6aでは、ほぼ全面か
ら電子を放出させることが可能になり、多孔質化された
領域Dpの厚みが不均一である場合に比較すると、電子
の放出効率が高まるとともに電子の放出量が多くなる。
他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
ラス基板の一表面に導電体層としての白金薄膜を設けた
ものを導電性基板として用いる。ガラス基板の材料は製
造過程における処理温度に応じて、石英ガラス、無アル
カリガラス、低アルカリガラス、ソーダライムガラスか
ら選択される。また、導電体層として白金を選択してい
るのはフッ酸に対して耐食性を有するからである。
ある絶縁性基板13の一表面にスパッタ法によって0.
2μmの白金薄膜を導電体層8bとして形成し、その
後、図10(a)のように、イオンミリングによって導
電体層8bをストライプ状にパターニングする。
3および導電体層8bを覆うようにノンドープの多結晶
シリコン層3を0.5μmの厚みになるように成膜し、
さらに図10(c)のように、導電体層8bの上の多結
晶シリコン層3を残すようにしてRIEによるパターニ
ングを行う。このパターンニングにより強電界ドリフト
層6におけるドリフト部6aとなる部位のパターンが形
成されることになる。そこで、導電体層8bを一方の電
極として第1の実施の形態または第2の実施の形態と同
様の陽極酸化処理を行い、多結晶シリコン層3の多孔質
化を行う。多孔質化の深さは多結晶シリコン層3の厚み
にほぼ等しくし、多孔質化の領域を導電体層8bにほぼ
到達させる。ここで、陽極酸化処理の際にエッチャント
がフッ酸を含んでいても導電体層8bはフッ酸に対する
耐食性を有するから導電体層8bが腐食されることはな
い。陽極酸化処理の後には、ランプアニール装置を用
い、乾燥酸素雰囲気中で急速熱酸化(RTO)すること
によって、熱酸化された多孔質多結晶シリコンよりなる
ドリフト部6aが形成される。
板13およびドリフト部6aを覆うようにEB蒸着法に
よって金薄膜を形成し、パターニングによってストライ
プ状の表面電極7が形成され、電子源10を形成するこ
とができる。
多結晶シリコン層3を設けているから、電子源の周辺部
分で多結晶シリコン層3に半導体素子を形成することに
よって電子源の駆動回路などを絶縁性基板13に一括し
て形成することができる。
孔質化の領域の厚みが多結晶シリコン層3の厚みにほぼ
等しいから、ドリフト層6aにおける多孔質化された領
域に全電圧が印加されることになり、印加した電圧を無
駄なく電子の放出に利用することができて電子の放出量
を大きくすることができる。また、本実施形態では導電
性基板として絶縁性基板13に導電体層8bを設けたも
のを用いているが、フッ酸に対する耐食性を有する材料
であれば白金以外でもよく、他の導電性材料を耐食性材
料で保護することにより導電体層を形成してもよい。他
の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
極酸化処理の際の条件について考察する。図11は多結
晶シリコン層3の厚み寸法が1.5μmであって、陽極
酸化処理における電流密度を25mA/cm2 としたと
きの陽極酸化時間と印加電圧(オペレーション電圧)と
の関係を示している。図から明らかなように、電流密度
が一定になるように制御すると、印加電圧は多孔質化の
進行に伴って(つまり、時間経過に伴って)徐々に低下
する。ただし、エッチャントの成分のばらつき、エッチ
ャントの温度のばらつき、陽極酸化処理の際に照射する
光の強度などによって印加電圧にはばらつきが生じ、印
加電圧の変動幅ΔVは時間経過に伴って増大する。この
ような印加電圧のばらつきがあると多孔質化される領域
の深さにばらつきが生じることになる。そこで、本実施
形態では印加電圧について適宜の閾値Vthを設定し、
印加電圧が閾値Vthに達したときに陽極酸化処理を終
了させている。ここでは、エッチャントの組成をエタノ
ール:フッ酸:水=2:1:1とするとともに、被処理
物30にランプ34からの光照射を行い、電流密度を一
定(25mA/cm2)とするという条件の下で、閾値
Vthを1.0Vに設定した例を示す。
は、陽極酸化処理を行う際に電流密度(25mA/cm
2 )および通電時間(6秒間)を一定にしていたから、
図12に示す制御になる。この制御を行うことによって
陽極酸化処理により多孔質化される領域の体積をほぼ一
定にすることができる。一方、ドリフト部6aにはグレ
イン21が含まれるから、多孔質化された領域の体積が
等しくても多孔質化された領域の深さが異なる場合もあ
る。そこで、本実施形態では多孔質化された領域の深さ
を一定にするために、印加電圧が設定した閾値Vthに
達したときに陽極酸化処理を終了するようにしている。
陽極酸化処理の終了を印加電圧によって管理することに
より、ドリフト部6aの厚み方向における多孔質化され
た領域の深さの制御を精度よく行うことが可能になる。
定するだけでも多孔質化された領域の深さを管理するこ
とが可能になるが、図13に示すように、陽極酸化処理
の初期には電流密度を比較的大きくし、陽極酸化処理の
終了前には電流密度を低減すれば、陽極酸化の終了時刻
のずれに対する多孔質化のばらつきが少なくなり、多孔
質化された領域の深さの制御がより容易になる。なお、
図13(a)は陽極酸化処理の初期には電流密度を一定
にしておき陽極酸化処理の終了前に電流密度を徐々に低
減させる制御であり、図13(b)は陽極酸化処理の時
間経過に伴って電流密度を徐々に低減させる制御であ
り、図13(c)は陽極酸化処理の初期と終了前とで電
流密度を2段階に変化させる制御であって、陽極酸化処
理の初期には電流密度を大きく設定し終了前には電流密
度を小さく設定している。ただし、これらの制御は典型
例を示すものであり、これらの制御例に限定する趣旨で
はない。いずれの制御においても陽極酸化処理の終了は
印加電圧について設定した閾値Vthで決定される。他
の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
電性基板と、導電性薄膜よりなり他方の電極となる表面
電極と、導電性基板と表面電極との間に設けられ陽極酸
化処理により多孔質化された領域を有する半導体層であ
るドリフト部とを有し、導電性基板と表面電極との間に
表面電極を高電位側として電圧を印加したときにドリフ
ト部に作用する電界により導電性基板から注入された電
子がドリフトして表面電極を通して放出されるように
し、ドリフト部における多孔質化された領域の厚みを薄
くしたものであり、多孔質化された領域の厚みを薄くし
たことによって、多孔質化された領域でのトンネルの確
率が向上するとともに散乱される電子が低減するから、
表面電極を通して放出される電子の量が大きくなり、結
果的に従来構成よりも電子量を大きくできるという利点
がある。
て、前記ドリフト部における多孔質化された領域の厚み
が2μmを超えないものであり、この範囲の寸法とする
ことによって電子の放出効率が高くなるという利点があ
る。
2の発明において、前記ドリフト部における多孔質化さ
れた領域が、単結晶シリコンと多結晶シリコンとアモル
ファスシリコンとから選択されるものであり、ドリフト
部を形成する半導体層に駆動回路を構成する素子などを
形成することができ、駆動回路と一体化した電子源を提
供することが可能になるという利点がある。
3の発明において、多孔質化された領域の厚みが表面電
極と導電性基板との距離にほぼ等しいものであり、導電
性基板と表面電極との間に電圧を印加することにより生
じる電界の大部分が多孔質化された領域に作用すること
になり、電界を無駄なく電子の放出に利用できて電子の
放出効率が高くなるという利点がある。
て、前記ドリフト部が2μmを超えない厚み寸法である
から、導電性基板上に形成されるドリフト部とドリフト
部以外の部位との間に段差がほとんど形成されず、ドリ
フト部とドリフト部以外に跨る形で表面電極を形成して
も表面電極に形成される段差が大きくならず、表面電極
の断線や高抵抗化を防止することができ、かつ表面電極
を容易に形成することができる。
5の発明において、前記ドリフト部における電子放出側
の表面が平滑であるから、ドリフト部において電子を放
出する面が平滑であることによって、放出される電子の
広がりが少なくなるという利点があり、その結果、高精
細なディスプレイの電子源のように電子の放出方向の角
度範囲を狭くすることが要求される装置への応用が可能
である効果がある。
て、前記ドリフト部における電子放出側の凹凸の最大振
幅がドリフト部における多孔質化された領域の厚み寸法
以下とされており、ドリフト部における多孔質化された
領域の厚み寸法に対してドリフト部における電子放出側
の凹凸の程度が少ないから、ドリフト部における電子放
出側の表面の法線方向の分布が比較的小さくなり、放出
される電子の広がりが少なくなる。その結果、高精細な
ディスプレイの電子源のように電子の放出方向の角度範
囲を狭くすることが要求される装置への応用が可能であ
るという利点がある。
て、前記導電性基板の厚み方向に直交する仮想基準面に
対する前記ドリフト部における表面の法線方向の角度分
布を、前記ドリフト部から放出される電子の前記仮想基
準面に対する放出方向として許容される角度分布範囲内
でとしたものであるから、電子の放出方向のばらつきが
少なく放出される電子の広がりが少なくなるという利点
があり、その結果、高精細なディスプレイの電子源のよ
うに電子の放出方向の角度範囲を狭くすることが要求さ
れる装置への応用が可能である。
射型電子源の製造方法であって、前記導電性基板が絶縁
性基板の表面側にフッ酸に対する耐食性を有する導電体
層を形成したものであり、前記ドリフト部となる半導体
層を2μmを超えない厚み寸法で導電体層の表面側に形
成した後に、フッ酸を含むエッチャントを用いて半導体
層に陽極酸化処理を施すことにより半導体層の厚み寸法
の全体に達する多孔質化された領域を形成しており、ド
リフト部となる半導体層において多孔質化された領域の
深さが半導体層の厚み寸法の全体に達し、しかも導電体
層がエッチャントに含まれるフッ酸に対して耐食性を有
していることにより、多孔質化された領域が導電体層に
達すると多孔質化が終了することになり、半導体層の厚
みの管理によって陽極酸化処理における多孔質化された
領域の厚みの制御が可能になり、ドリフト部の作成が容
易になる。その結果、電子の放出量のばらつきが小さく
なる。
放射型電子源の製造方法であって、陽極酸化処理におけ
る電荷量によって前記ドリフト部における多孔質化され
た領域の厚みを制御することを特徴とし、電荷量の制御
によってドリフト部における多孔質化された領域を所望
の厚み寸法に制御することができるという利点がある。
おいて、前記電荷量が通電時間によって制御されること
を特徴とし、多孔質化された領域の多孔度を一定に保ち
ながら多孔質化された領域の厚み寸法を制御することが
でき、仕様の異なる電子源を容易に製造することができ
るという利点がある。
おいて、前記陽極酸化処理においてパルス状の電流を間
欠的に通電するようにし、前記電荷量がパルス状の電流
を通電する回数によって制御されることを特徴とし、電
流を間欠的に流して陽極酸化の進行速度を比較的小さく
することができるから、連続的に通電する場合に比較す
ると、多孔質化される領域の厚み寸法の制御が容易であ
るという利点がある。
放射型電子源の製造方法であって、前記陽極酸化処理で
は、前記導電性基板と前記半導体層とを備える被処理物
を対極とともにエッチャントに浸漬した状態で、前記ド
リフト部における多孔質化された領域の厚み寸法が均一
になるように導電性基板と対極との間にパルス状の電流
を極性を交互に反転して通電し、前記ドリフト部におけ
る多孔質化された領域が所望の厚み寸法になるようにパ
ルス状の電流を通電する回数で電荷量を制御することを
特徴とし、パルス状の電流を極性が交互に反転するよう
に通電するから、半導体層の多孔質化と、電解によるガ
スの発生とが交互に繰り返されることになり、多孔質化
された領域の厚みをほぼ均一にすることが可能になる。
その結果、多孔質化された領域の厚み寸法が局所的に導
電性基板に到達することがなく、導電性基板にエッチャ
ントが触れることによって導電性基板が腐食される可能
性を低減することができる。
おいて、導電性基板を正極とする期間におけるパルス状
の電流の1回当たりの電荷量を制御することを特徴と
し、多孔質化の進行速度を調節することができる。
おいて、導電性基板を負極とする期間におけるパルス状
の電流の1回当たりの電荷量を制御することを特徴と
し、電解時のガスの発生量を調節することができ、多孔
質化の抑制の程度を調節することができる。
放射型電子源の製造方法であって、前記ドリフト部とな
る半導体層における電子放出側の表面を平滑化する過程
を含むことを特徴とし、ドリフト部において電子を放出
する面を平滑化することができ、放出される電子の広が
りが少なくなる。その結果、高精細なディスプレイの電
子源のように電子の放出方向の角度範囲を狭くすること
が要求される装置への応用が可能である。
放射型電子源において、前記導電性基板において前記ド
リフト部となる半導体層が形成される表面を平滑化する
過程を含むことを特徴とし、ドリフト部となる半導体層
を平滑化された表面に形成することができるから、結果
的にドリフト部となる半導体層の表面も平滑化されやす
くなる。
放射型電子源の製造方法であって、前記陽極酸化処理で
は、前記導電性基板と前記ドリフト部となる半導体層と
を備える被処理物を対極とともにエッチャントに浸漬し
た状態で導電性基板と対極との間に通電し、導電性基板
と対極との間の印加電圧が規定の閾値に達すると陽極酸
化処理を終了することを特徴とし、ドリフト部において
多孔質化される領域の深さを正確に制御することがで
き、導電性基板の損傷や電子放出量のばらつきを低減す
ることができる。しかも新たな過程を追加する必要がな
く、印加電圧を管理するだけであるから、コスト増を伴
わずに容易に実現することができる。
おいて、陽極酸化処理の終了前には初期よりも導電性基
板と対極との間の電流密度を低減することを特徴とし、
陽極酸化処理の終了前には電流密度を低減しているか
ら、陽極酸化処理の処理時間にずれが生じても多孔質化
の程度に大きな差が生じることがなく、多孔質化の程度
の制御が容易になる。しかも、陽極酸化処理の初期には
電流密度を大きくしているから、陽極酸化処理の処理時
間が極端に長くなることはない。
ある。
要部拡大断面図である。
要部拡大断面図である。
部断面図、(b)は要部拡大断面図である。
ある。
程図である。
である。
示す動作説明図である。
示す動作説明図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 一方の電極となる導電性基板と、導電性
薄膜よりなり他方の電極となる表面電極と、導電性基板
と表面電極との間に設けられ陽極酸化処理により多孔質
化された領域を有する半導体層であるドリフト部とを有
し、導電性基板と表面電極との間に表面電極を高電位側
として電圧を印加したときにドリフト部に作用する電界
により導電性基板から注入された電子がドリフトして表
面電極を通して放出されるようにし、ドリフト部におけ
る多孔質化された領域の厚みを薄くしたことを特徴とす
る電界放射型電子源。 - 【請求項2】 前記ドリフト部における多孔質化された
領域の厚みが2μmを超えないことを特徴とする請求項
1記載の電界放射型電子源。 - 【請求項3】 前記ドリフト部における多孔質化された
領域が、単結晶シリコンと多結晶シリコンとアモルファ
スシリコンとから選択されることを特徴とする請求項1
または請求項2記載の電界放射型電子源。 - 【請求項4】 多孔質化された領域の厚みが表面電極と
導電性基板との距離にほぼ等しいことを特徴とする請求
項1ないし請求項3のいずれかに記載の電界放射型電子
源。 - 【請求項5】 前記ドリフト部が2μmを超えない厚み
寸法であることを特徴とする請求項4記載の電界放射型
電子源。 - 【請求項6】 前記ドリフト部における電子放出側の表
面が平滑であることを特徴とする請求項1ないし請求項
5のいずれか1項に記載の電界放射型電子源。 - 【請求項7】 前記ドリフト部における電子放出側の凹
凸の最大振幅がドリフト部における多孔質化された領域
の厚み寸法以下であることを特徴とする請求項6記載の
電界放射型電子源。 - 【請求項8】 前記導電性基板の厚み方向に直交する仮
想基準面に対する前記ドリフト部における表面の法線方
向の角度分布が、前記ドリフト部から放出される電子の
前記仮想基準面に対する放出方向として許容される角度
分布範囲内であることを特徴とする請求項6記載の電界
放射型電子源。 - 【請求項9】 請求項1記載の電界放射型電子源の製造
方法であって、前記導電性基板が絶縁性基板の表面側に
フッ酸に対する耐食性を有する導電体層を形成したもの
であり、前記ドリフト部となる半導体層を2μmを超え
ない厚み寸法で導電体層の表面側に形成した後に、フッ
酸を含むエッチャントを用いて半導体層に陽極酸化処理
を施すことにより半導体層の厚み寸法の全体に達する多
孔質化された領域を形成することを特徴とする電界放射
型電子源の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1記載の電界放射型電子源の製
造方法であって、陽極酸化処理における電荷量によって
前記ドリフト部における多孔質化された領域の厚みを制
御することを特徴とする電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項11】 前記電荷量が通電時間によって制御さ
れることを特徴とする請求項10記載の電界放射型電子
源の製造方法。 - 【請求項12】 前記陽極酸化処理においてパルス状の
電流を間欠的に通電するようにし、前記電荷量がパルス
状の電流を通電する回数によって制御されることを特徴
とする請求項10記載の電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項13】 請求項1記載の電界放射型電子源の製
造方法であって、前記陽極酸化処理では、前記導電性基
板と前記ドリフト部となる半導体層とを備える被処理物
を対極とともにエッチャントに浸漬した状態で、前記ド
リフト部における多孔質化された領域の厚み寸法が均一
になるように導電性基板と対極との間にパルス状の電流
を極性を交互に反転して通電し、前記ドリフト部におけ
る多孔質化された領域が所望の厚み寸法になるようにパ
ルス状の電流を通電する回数で電荷量を制御することを
特徴とする電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項14】 導電性基板を正極とする期間における
パルス状の電流の1回当たりの電荷量を制御することを
特徴とする請求項13記載の電界放射型電子源の製造方
法。 - 【請求項15】 導電性基板を負極とする期間における
パルス状の電流の1回当たりの電荷量を制御することを
特徴とする請求項13記載の電界放射型電子源の製造方
法。 - 【請求項16】 請求項1記載の電界放射型電子源の製
造方法であって、前記ドリフト部となる半導体層におけ
る電子放出側の表面を平滑化する過程を含むことを特徴
とする電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項17】 請求項1記載の電界放射型電子源の製
造方法であって、前記導電性基板において前記ドリフト
部となる半導体層が形成される表面を平滑化する過程を
含むことを特徴とする電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項18】 請求項1記載の電界放射型電子源の製
造方法であって、前記陽極酸化処理では、前記導電性基
板と前記ドリフト部となる半導体層とを備える被処理物
を対極とともにエッチャントに浸漬した状態で導電性基
板と対極との間に通電し、導電性基板と対極との間の印
加電圧が規定の閾値に達すると陽極酸化処理を終了する
ことを特徴とする電界放射型電子源の製造方法。 - 【請求項19】 陽極酸化処理の終了前には初期よりも
導電性基板と対極との間の電流密度を低減することを特
徴とする請求項18記載の電界放射型電子源の製造方
法。
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