JP2001188191A - 偏向走査装置 - Google Patents

偏向走査装置

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JP2001188191A
JP2001188191A JP37215699A JP37215699A JP2001188191A JP 2001188191 A JP2001188191 A JP 2001188191A JP 37215699 A JP37215699 A JP 37215699A JP 37215699 A JP37215699 A JP 37215699A JP 2001188191 A JP2001188191 A JP 2001188191A
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polygon mirror
scanning device
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rotor
rotating
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Kazumi Sato
一身 佐藤
Shinya Kumagai
真也 熊谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送中の落下等による動バランスの悪化や部
品の損傷等を防ぐ。 【解決手段】 回転多面鏡1を支持する支持部材5はロ
ータマグネット6と一体であり、ロータマグネット6と
ステータ8からなるモータによって回転駆動される。回
転多面鏡1を回転支持する軸受は、回転軸2とスリーブ
3からなるラジアル軸受部と、回転軸2とスリーブ3の
下端に設けられた第1、第2の永久磁石9a,9bを用
いた磁気による非接触なスラスト軸受部を有する。落下
時等においてスラスト方向の荷重がかかると動バランス
の悪化等のトラブルを生じるため、スリーブ3と支持部
材5の対向部位に弾性部材12を設けて衝撃を緩和す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタやレーザファクシミリ等に用いられる偏向走査装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやレーザファクシ
ミリ等に用いられる偏向走査装置は、高速回転する回転
多面鏡によってレーザビーム等の光ビームを偏向走査
し、得られた走査光を回転ドラム上の感光体に結像させ
て静電潜像を形成し、感光体の静電潜像を現像装置によ
ってトナー像に顕像化し、これを記録紙等の記録媒体に
転写して定着装置へ送り、記録媒体上のトナーを加熱定
着させることで印刷(プリント)が行なわれる。
【0003】近年、このような偏向走査装置ではますま
す高速化や高精度化が進み、これに対応するために、回
転多面鏡の軸受部には、低騒音で回転精度の高い非接触
型の動圧流体軸受が用いられている。
【0004】図10は、一従来例による偏向走査装置の
主要部を示す。これは、特開平11−14929号公報
に開示されたもので、複数の反射面101aを有する回
転多面鏡101と、これと一体的に回転する回転軸10
2と、回転軸102を回転自在に嵌合させたスリーブ1
03を有し、スリーブ103は軸受ハウジング104と
一体である。
【0005】スリーブ103は、セラミック材からなる
回転軸102を回転自在に嵌合させ、回転軸102の上
部には、アルミニウム、黄銅等の金属製の支持部材10
5が焼嵌め等により固着されており、支持部材105の
外周部に後述するモータの一部を構成するプラスチック
製のロータマグネット106が接着等によって固着され
ている。また、支持部材105上の回転多面鏡101
は、板ばね105a、押さえ部材105b等により押圧
され、回転軸102と一体化されている。
【0006】軸受ハウジング104上に固定された基板
107上には、コイル108aとコア108bを含むス
テータ108がロータマグネット106に対向するよう
に配置され、両者によって駆動用のモータが構成されて
いる。
【0007】スリーブ103の下端には第1の永久磁石
109aが取り付けられており、この第1の永久磁石1
09aに対向する位置において、第2の永久磁石109
bが回転軸102に固着されている。また、第1の永久
磁石109aの下端部に、空気溜りSを形成するための
カバー110が取り付けられている。
【0008】第1の永久磁石109aと第2の永久磁石
109bとは、軸方向に垂直な方向(軸の半径方向)に
向かい合った磁極が異種の磁極となるように構成されて
いる。このことにより、回転軸102は2つの永久磁石
109a, 109bの間に働く磁気力により浮上され、
回転軸102とカバー110の間には空気溜りSが生じ
ることになる。カバー110には空気溜りSと外部を連
通させる空気抜き穴が設けられ、この空気抜きには、着
脱自在なプラグ111が取り付けられている。
【0009】モータの駆動によって回転軸102が回転
すると、回転軸102とスリーブ103の間に空気膜が
形成され、これによって回転軸102がラジアル方向に
支持される。また、第1、第2の永久磁石109a, 1
09bの間に働く磁気力により、回転軸102がスラス
ト方向に支持される。このとき、空気溜りS内の空気は
回転軸102の上下動を減衰するように作用し、回転軸
102を安定した浮上位置に保持する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、近年の装置の高速化によって、磁気に
よるスラスト軸受等の非接触な軸受を用いた場合には以
下のような問題が生じる。
【0011】まず、装置の搬送時、輸送時の振動や、落
下等によってスラスト方向に力が加わった場合、空気溜
りの減衰効果によってある程度まで接触を防止できる
が、空気溜りの形状条件(容積や圧縮比)に制限がある
場合や、永久磁石によるスラスト磁気を強くできない場
合は、落下等で強い衝撃が加わったり、搬送や輸送時の
継続的な振動によって回転部が共振等を起こすと、例え
ば、スリーブとその上の支持部材(フランジ)が激しく
衝突し、回転多面鏡の動バランス等を初期状態から悪化
させてしまう。回転多面鏡の回転数が低い場合はそれほ
ど問題とはならないが、高速回転の場合には、僅かな動
バランスの変動が画像に悪影響を及ぼすとともに、騒音
の増大や耐久性の劣化を招く結果となる。
【0012】加えて、回転軸等がセラミックのような焼
結によって生成される軸受材料の場合には、特に衝撃荷
重に弱く、落下による衝突時の接触等によって割れや欠
けを発生してしまい、軸受特性の劣化を招くという未解
決の課題があった。
【0013】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、回転多面鏡やロータ
マグネットを含む回転部と、ステータや動圧軸受のスリ
ーブ等を含む固定部の間のスラスト方向の接触による動
バランスの悪化や回転軸等の損傷を効果的に回避できる
偏向走査装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の偏向走査装置は、光ビームを偏向走査する
回転多面鏡と、該回転多面鏡を回転支持する軸受手段
と、前記回転多面鏡と一体的に結合されたロータとこれ
に対向するステータからなるモータと、前記ステータを
含む固定部と前記ロータを含む回転部がスラスト方向に
対向する部位で、該一対の対向部位の少なくとも一方に
配設された緩衝手段を有することを特徴とする。
【0015】光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該
回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面鏡
と一体的に結合されたロータとこれに対向するステータ
からなるモータと、前記回転多面鏡を支持する支持部材
と前記軸受手段の固定部材がスラスト方向に対向する部
位で、該一対の対向部位の少なくとも一方に配設された
緩衝手段を有するとよい。
【0016】光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該
回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面鏡
と一体的に結合されたロータとこれに対向するステータ
からなるモータと、前記ロータと前記ステータと一体で
ある基板がスラスト方向に対向する部位で、該一対の対
向部位の少なくとも一方に配設された緩衝手段を有する
偏向走査装置でもよい。
【0017】光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該
回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面鏡
と一体的に結合されたロータとこれに対向するステータ
からなるモータと、前記軸受手段のスラスト方向のカバ
ーと前記ロータと一体である回転部材がスラスト方向に
対向する部位で、該一対の対向部位の少なくとも一方に
配設された緩衝手段を有する偏向走査装置でもよい。
【0018】光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該
回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面鏡
と一体的に結合されたロータとこれに対向するステータ
からなるモータを有し、前記ステータのインシュレータ
が、前記回転多面鏡を支持する支持部材と前記軸受手段
の固定部材がスラスト方向に対向する部位で、該一対の
対向部位の間に突出する突出部を備えていることを特徴
とする偏向走査装置でもよい。
【0019】光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、該
回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面鏡
と一体的に結合されたロータとこれに対向するステータ
からなるモータを有し、前記軸受手段の、スラスト方向
のカバーに対向するスラスト軸受部の磁気部材が弾性材
料によって作られていることを特徴とする偏向走査装置
でもよい。
【0020】
【作用】回転多面鏡を支持する支持部材やロータと、こ
れらに対してスラスト方向に対向するステータや基板、
軸受手段の固定部材のうちの少なくとも一方に弾性部材
等の緩衝手段を取り付けて、スラスト方向の荷重がかか
ったときの衝撃を緩和し、動バランスの悪化や軸受部品
等の損傷を防ぐ。
【0021】これによって、回転精度が高く、搬送中の
落下等によって動バランスの悪化や部品の損傷を招くこ
とのない、信頼性の高い偏向走査装置を実現できる。
【0022】弾性部材等を設ける替わりに、前記スラス
ト方向の対向部位にステータのインシュレータを突出さ
せたり、非接触のスラスト軸受を構成する磁気部材に弾
性材料を用いることで、部品点数が少なくて従って安価
であり、しかも高性能で信頼性の高い偏向走査装置を実
現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1は第1の実施の形態による偏向走査装
置の主要部を示すもので、これは、複数の反射面1aを
有する回転多面鏡1と、回転多面鏡1と一体的に回転す
る回転軸2と、これを回転自在に嵌合させたスリーブ3
を有し、回転部材である回転軸2と固定部材であるスリ
ーブ3によって、回転多面鏡1を回転支持する軸受手段
のラジアル流体軸受部が構成されている。スリーブ3は
軸受ハウジング4と一体であり、回転軸2の上部にはア
ルミニウム、黄銅等の金属製の支持部材5が焼嵌め等に
より取り付け固定されている。回転軸2の上端部には、
回転多面鏡1を支持部材5上に板ばね5a、押さえ板5
bにより押圧固定するためのグリップリング5cを嵌合
させる溝部2aが設けられている。
【0025】支持部材5は、回転多面鏡1の受け座と回
転多面鏡1の内周部が嵌合する嵌合部を有し、また、支
持部材5の外周部に駆動用のモータのロータを構成する
ロータマグネット6が接着やかしめ等により取り付け固
定されており、軸受ハウジング4上に固定された基板7
上にはコイル8aとコア8bを含むステータ8がロータ
マグネット6に対向するように配置され、前述のように
モータが構成されている。
【0026】スリーブ3の下端部には磁気部材である第
1の永久磁石9aが取り付けられており、この第1の永
久磁石9aに対向する位置において、第2の永久磁石9
bが回転軸2に固着されている。また、第1の永久磁石
9aの下端部に、空気溜りSを形成するためのカバー1
0が取り付けられている。
【0027】第1の永久磁石9aと第2の永久磁石9b
とは、軸方向に垂直な方向(軸の半径方向)に向かい合
った磁極が異種の磁極となるように配設された非接触な
スラスト軸受部を構成する。すなわち、回転軸2は2つ
の永久磁石9a,9bの間に働く磁気力により浮上さ
れ、回転軸2とカバー10の間には空気溜りSが生じる
ことになる。また、空気溜りSと外部とを連通する貫通
孔がカバー10に設けられ、この貫通孔にプラグ11が
着脱自在に取り付けられている。
【0028】モータの駆動によって回転軸2が回転する
と、回転軸2とスリーブ3の間の空気膜により回転軸2
がラジアル方向に支持され、第1、第2の永久磁石9
a,9bの間に働く磁気力によりスラスト方向に支持さ
れる。このとき、空気溜りS内の空気は、回転軸2の上
下動を減衰するように作用し、回転軸2を安定した浮上
位置に保持する。
【0029】金属製の支持部材5の下端部には、天然ゴ
ムや合成ゴム、発泡ウレタンフォーム等で作られた緩衝
手段である弾性部材12が配設される。弾性部材12
は、支持部材5または回転軸2に対して接着や圧入とい
った公知の方法で設けられており、回転多面鏡1、回転
軸2やロータマグネット6等を含む回転部である回転体
Rに軸方向下向きにスラスト方向の荷重が加わった場合
には、スリーブ3や基板7、ステータ8等を含む固定部
に対する衝撃を、スリーブ3と支持部材5のスラスト方
向の対向部位に配設された弾性部材12によって吸収も
しくは減衰するように構成されている。
【0030】偏向走査装置の製造工程や、ベルトコンベ
アーでの搬送中、またトラックや船、飛行機による輸送
中の振動や、万一の落下によって、スラスト方向に激し
い衝撃荷重が生じたり、回転部の軸方向の共振周波数の
振動が継続的に加わっても、支持部材5とスリーブ3の
間に介在する弾性部材12がスラスト荷重を吸収するた
め、回転多面鏡1、板ばね5a、押さえ板5b等の相対
位置がずれて生じる動バランスの変動、あるいは部品の
損傷等を抑えることができる。
【0031】本実施の形態によれば、搬送中等における
落下や振動に起因する釣り合いの変動や軸受等へのダメ
ージの低減を安価な方法にて実現できる。これによっ
て、コストが安く、長期にわたる安定性と高い信頼性を
もち、しかも高速化や高精度化にも容易に対応できる偏
向走査装置を実現できる。
【0032】また、高速回転用としての軸受は耐摩耗性
の要求から素材として一般的にはセラミック、例えば窒
化珪素やアルミナといった材料が用いられることが多い
が、これら焼結材料は衝撃荷重に対して弱く、割れや欠
け、クラック等を発生して、著しく軸受の特性を劣化さ
せる可能性がある。このような欠け易い材料を用いる場
合には、支持部材とステータ等のスラスト方向の対向部
位に弾性部材等の緩衝手段を設けることは特に有効であ
る。
【0033】なお、弾性部材は、スリーブと支持部材等
のスラスト方向の対向部位の両方に設けてもよいし、ど
ちらか一方でもよい。
【0034】本実施の形態では、スラスト軸受部が磁気
浮上軸受の場合の断面図を示したが、動圧空気軸受やオ
イル軸受のようにスラスト方向を非接触で支持するもの
であれば何でもよく、またラジアル軸受部を限定するも
のでもない。
【0035】さらに、本実施の形態では内側の軸が回転
する軸回転型の軸受を示したが、外側のスリーブが回転
するスリーブ回転型でもよい。
【0036】図2は第1の変形例を示す。これは、ロー
タマグネット6の下端部に、天然ゴムや合成ゴム、発泡
ウレタンフォーム等からなる緩衝手段である弾性部材2
2を接着等の公知の方法によって取り付けて、基板7に
対向させたものである。回転体Rに軸方向下向きに荷重
が加わった場合には、基板7との間に配設された弾性部
材22がスラスト荷重を吸収もしくは減衰するように構
成したものであり、上記と同様の効果が得られる。
【0037】図3は第2の変形例を示す。これは、緩衝
手段である弾性部材32を第1の永久磁石9aの下端に
取り付けたものであり、この場合も、回転体Rに軸方向
下向きに荷重が加わった場合には、軸受のカバー11に
対向する弾性部材32がスラスト荷重を吸収もしくは減
衰するように構成され上記と同様の効果が得られる。
【0038】図4は第3の変形例を示す。これは、緩衝
手段である弾性部材42が金属によって形成された板ば
ねであり、回転軸2や支持部材5に圧入や接着、ネジ止
め等の公知の方法によって固着されている。この板ばね
からなる弾性部材42は、全周に渡ってこの形状である
必要はなく、周方向に複数個配置されていればよい。ゴ
ム系やウレタンフォームの弾性部材を用いる場合に比べ
て、経時変化が少ないという利点がある。
【0039】図5は第4の変形例を示す。これは、緩衝
手段である弾性部材52として金属製のばねを用いる代
わりに樹脂の成形品を用いる。弾性部材52の樹脂成形
工程で形状精度を出してもよいし、それでも不充分な場
合は成形後に加工してもよい。弾性部材52は支持部材
5もしくは回転軸2に接着や圧入といった公知の方法に
よって固着される。
【0040】弾性部材52の材料として軟質塩化ビニー
ルやポリエチレン等の樹脂を用いると、その樹脂自身が
弾性を有するため、その形状がどのようなものであって
も効果がある。また弾性の小さいポリカーボネイトやア
クリルのような樹脂を用いる場合には、図5に示すよう
に、形状を片持ちにすることによって弾性を持たせると
よい。また、片持ちではなく、凸部を複数個もつような
形状にしてもよい。
【0041】図6は第5の変形例を示す。これは、緩衝
手段である弾性部材62をスリーブ3の上端に接着もし
くは圧入等の公知の方法で固着したものである。
【0042】このように弾性部材等を非回転側に設ける
ことによって、回転体の回転時の遠心力による弾性部材
の変形や脱落を防ぐことができる。その結果、偏向走査
装置の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0043】弾性部材を設ける位置については、スリー
ブ上端等上記のものに限定する必要はなく、回転部と非
回転部の軸方向のクリアランスが最も小さい部分であっ
て、位置決めや接着が容易である部分であれば何処でも
よい。
【0044】図7は第2の実施の形態による偏向走査装
置の主要部を示す。これは、ステータ8を構成するコイ
ル8aと珪素鋼板を積み重ねたコア8bをインシュレー
タであるモールドインシュレータ8cと一体成形したも
ので、このモールドインシュレータ8cはコア8bとコ
イル8aの絶縁および基板7に対するコア8bの位置決
めの役割を果たしており、緩衝手段は、モールドインシ
ュレータ8cの上端の突出部72によって構成される。
【0045】モールドインシュレータの材料自身が弾性
を有さない場合は、図7に示すように、撓みによって弾
性を持つように片持ち形状とするとよい。
【0046】第1の実施の形態と同様に、落下や振動に
よる釣り合い変動や軸受へのダメージを低減でき、しか
も、弾性部材を別部品として製作する場合に比べて部品
点数が少なくて、従ってコストが安いという利点が付加
される。これによって、長期にわたって安定的に高精度
で、しかもより一層安価な偏向走査装置を提供すること
ができる。
【0047】図8は第3の実施の形態による偏向走査装
置の主要部を示す。これは、弾性材料によって作られた
磁気部材である第2の永久磁石82を緩衝手段として用
いたものである。永久磁石82は、フェライト磁性粉末
にゴムを混練し、押出成形した後加硫したゴムマグネッ
トを着磁したものである。
【0048】このように軸方向の磁気軸受を構成するマ
グネット自身を弾性を有する材質にすることによって、
第2の永久磁石自身が緩衝手段としての機能を有するよ
うに構成すれば、より一層構造が簡単で従って安価であ
り、しかも高精度で信頼性の高い偏向走査装置を実現で
きる。
【0049】図9は偏向走査装置全体を示すもので、こ
れは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生する光源9
1と、前記レーザ光を回転多面鏡1の反射面1aに線状
に集光させるシリンドリカルレンズ91aとを有し、前
記光ビームを回転多面鏡1の回転によって偏向走査し、
結像光学系である結像レンズ系92を経て回転ドラム上
の感光体93の結像面に結像させる。結像レンズ系92
は球面レンズ92a、トーリックレンズ92b等を有
し、感光体93に結像する点像の走査速度等を補正する
いわゆるfθ機能を有する。
【0050】前記モータによって回転多面鏡1が回転す
ると、その反射面1aは、回転多面鏡1の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源91から発生され、
シリンドリカルレンズ91aによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡1の反射面1aの法線とがなす
角、すなわち該反射面1aに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡1の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角も変化するため、感光体93上で光ビームが集
光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方
向)に移動(走査)する。
【0051】結像レンズ系92は、回転多面鏡1におい
て反射された光ビームを感光体93上で所定のスポット
形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向へ
の走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0052】感光体93に結像する点像は、回転多面鏡
1の回転による主走査と、感光体93を有する回転ドラ
ムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なっ
て、静電潜像を形成する。
【0053】感光体93の周辺には、感光体93の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体93の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源91から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0054】検出ミラー94は、感光体93の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子95の受光面
に導入する。受光素子95はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0055】光源91は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源91に与えられる信号は、感光
体93に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体93の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源91に与える。この情報信号は、受光素子95か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0056】なお、回転多面鏡1、結像レンズ系92等
は光学箱90に収容され、光源91等は光学箱90の側
壁に取り付けられる。光学箱90に回転多面鏡1、結像
レンズ系92等を組み付けたうえで、光学箱90の上部
開口に図示しないふたを装着する。
【0057】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0058】搬送時等の振動や落下によってスラスト方
向の衝撃が加わっても、回転多面鏡を支持する支持部材
とスリーブ等のスラスト方向の対向部位の接触によって
動バランスが悪化したりセラミックの回転軸等が損傷す
るのを回避できる。
【0059】これによって、すぐれた回転精度を有し、
かつ信頼性の高い偏向走査装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示す模式部分断面図である。
【図2】第1の変形例による偏向走査装置の主要部を示
す模式部分断面図である。
【図3】第2の変形例による偏向走査装置の主要部を示
す模式部分断面図である。
【図4】第3の変形例による偏向走査装置の主要部を示
す模式部分断面図である。
【図5】第4の変形例による偏向走査装置の主要部を示
す模式部分断面図である。
【図6】第5の変形例による偏向走査装置の主要部を示
す模式部分断面図である。
【図7】第2の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示す模式部分断面図である。
【図8】第3の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示す模式部分断面図である。
【図9】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図10】一従来例を示す模式部分断面図である。
【符号の説明】
1 回転多面鏡 2 回転軸 3 スリーブ 4 軸受ハウジング 5 支持部材 6 ロータマグネット 7 基板 8 ステータ 8c インシュレータ 9a,9b,82 永久磁石 10 カバー 11 プラグ 12,22,32,42,52,62 弾性部材 72 突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2H045 AA14 AA15 AA24 AA49 3J011 AA03 AA04 BA04 CA02 3J012 AB07 BB03 CB03 DB14 DB20 FB01 5C072 AA03 BA03 BA04 BA13 BA20 HA02 HA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータと、前記ステータを含む固定部と前記
    ロータを含む回転部がスラスト方向に対向する部位で、
    該一対の対向部位の少なくとも一方に配設された緩衝手
    段を有する偏向走査装置。
  2. 【請求項2】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータと、前記回転多面鏡を支持する支持部
    材と前記軸受手段の固定部材がスラスト方向に対向する
    部位で、該一対の対向部位の少なくとも一方に配設され
    た緩衝手段を有する偏向走査装置。
  3. 【請求項3】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータと、前記ロータと前記ステータと一体
    である基板がスラスト方向に対向する部位で、該一対の
    対向部位の少なくとも一方に配設された緩衝手段を有す
    る偏向走査装置。
  4. 【請求項4】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータと、前記軸受手段のスラスト方向のカ
    バーと前記ロータと一体である回転部材がスラスト方向
    に対向する部位で、該一対の対向部位の少なくとも一方
    に配設された緩衝手段を有する偏向走査装置。
  5. 【請求項5】 緩衝手段が弾性部材であることを特徴と
    する請求項1ないし4いずれか1項記載の偏向走査装
    置。
  6. 【請求項6】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータを有し、前記ステータのインシュレー
    タが、前記回転多面鏡を支持する支持部材と前記軸受手
    段の固定部材がスラスト方向に対向する部位で、該一対
    の対向部位の間に突出する突出部を備えていることを特
    徴とする偏向走査装置。
  7. 【請求項7】 光ビームを偏向走査する回転多面鏡と、
    該回転多面鏡を回転支持する軸受手段と、前記回転多面
    鏡と一体的に結合されたロータとこれに対向するステー
    タからなるモータを有し、前記軸受手段の、スラスト方
    向のカバーに対向するスラスト軸受部の磁気部材が弾性
    材料によって作られていることを特徴とする偏向走査装
    置。
  8. 【請求項8】 軸受手段がラジアル流体軸受部を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の
    偏向走査装置。
  9. 【請求項9】 軸受手段が、非接触なスラスト軸受部を
    有することを特徴とする請求項1ないし8いずれか1項
    記載の偏向走査装置。
  10. 【請求項10】 軸受手段を構成する固定部材と回転部
    材のうちの少なくとも一方が、セラミックによって作ら
    れていることを特徴とする請求項1ないし9いずれか1
    項記載の偏向走査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013045749A1 (en) 2011-09-29 2013-04-04 Nokia Corporation Dust protection of sound transducer

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