JP2001187504A - 車輪駆動用軸受ユニット - Google Patents

車輪駆動用軸受ユニット

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JP2001187504A
JP2001187504A JP37423699A JP37423699A JP2001187504A JP 2001187504 A JP2001187504 A JP 2001187504A JP 37423699 A JP37423699 A JP 37423699A JP 37423699 A JP37423699 A JP 37423699A JP 2001187504 A JP2001187504 A JP 2001187504A
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spline
ring
outer peripheral
constant velocity
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JP37423699A
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Takeo Okuma
健夫 大熊
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補助リング35とハウジング部13aとの間
の外側スプライン係合部46に曲げモーメントにより付
与される面圧を小さく抑えて、耐久性の確保を図る。 【解決手段】 上記補助リング35の外周面に形成した
外径側雄スプライン部23の軸方向に亙る有効長さをB
1 (=L23−L30)とし、同じくピッチ円直径をD1
する。又、等速ジョイント用内輪37の内周面に形成し
た雌スプライン部38の軸方向に亙る有効長さをB2
(=L38−L41)とし、同じくピッチ円直径をD2 とす
る。B1 >B2 ・(D2 /D11/2 となる様に、各部
の寸法を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る車輪駆動用軸
受ユニットは、等速ジョイントとハブユニットとを一体
化したもので、独立懸架式サスペンションに支持された
駆動輪{FF車(前置エンジン前輪駆動車)の前輪、F
R車(前置エンジン後輪駆動車)及びRR車(後置エン
ジン後輪駆動車)の後輪、4WD車(四輪駆動車)の全
輪}を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、上
記駆動輪を回転駆動する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】車輪を懸架装置に対して回転自在に支持
する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組
み合わせた軸受ユニットが、各種使用されている。又、
独立懸架式サスペンションに駆動輪を支持すると共に、
この駆動輪を回転駆動する為の車輪駆動用軸受ユニット
は、等速ジョイントと組み合わせて、デファレンシャル
ギヤと駆動輪との相対変位や車輪に付与された舵角に拘
らず、駆動シャフトの回転を上記車輪に対して円滑に
(等速性を確保して)伝達する必要がある。この様な等
速ジョイントと組み合わせて、しかも比較的小型且つ軽
量に構成できる車輪駆動用軸受ユニットとして従来か
ら、特開平7−317754号公報、実開昭61−94
403号公報、米国特許第5674011号明細書、国
際公開WO 99/13232号公報、ドイツ国特許公
報DE 19700313 A1公報等に記載されたも
のが知られている。
【0003】図6は、このうちの実開昭61−9440
3号公報に記載された従来構造の第1例を示している。
車両への組み付け状態で、懸架装置に支持した状態で回
転しない外輪1は、この懸架装置に支持する為の第一の
取付フランジ2を外周面に、複列の外輪軌道3、3を内
周面に、それぞれ有する。上記外輪1の内側にはハブ4
を、この外輪1と同心に支持している。このハブ4は、
外周面の外端(自動車への組み付け状態で幅方向外側と
なる端で、図1、2、5、7の左端、図6の右端)寄り
部分に車輪を支持する為の第二の取付フランジ5を、同
じく中央部に第一の内輪軌道6を、それぞれ形成してい
る。又、上記ハブ4の外周面の内端(自動車への組み付
け状態で幅方向中央側となる端で、図1、2、5、7の
右端、図6の左端)寄り部分には小径段部7を形成し、
この小径段部7に、その外周面に第二の内輪軌道8を形
成した内輪9を外嵌固定している。そして、上記各外輪
軌道3、3と上記第一、第二の内輪軌道6、8との間に
転動体10、10を、それぞれ複数個ずつ転動自在に設
けて、上記外輪1の内側に上記ハブ4を回転自在に支持
している。又、上記外輪1の両端部内周面と、このハブ
4の中間部外周面及び上記内輪9の内端部外周面との間
にそれぞれシールリング11、11を設けて、上記各転
動体10、10を設置した空間部分の両端開口部を塞い
でいる。
【0004】上記ハブ4には、等速ジョイントに付属の
駆動軸部12を結合して、このハブ4をこの駆動軸部1
2の回転により回転駆動自在としている。この駆動軸部
12の基端部(図6の左端部)には、上記等速ジョイン
トの外輪となるハウジング部13を、一体的に結合固定
している。このハウジング部13の内周面には、等速ジ
ョイントの軌道となる複数の外側係合溝を形成してい
る。又、このハウジング部13の内側には、外周面に等
速ジョイントの軌道となる複数の内側係合溝を形成した
図示しない等速ジョイント用内輪を設けている。そし
て、上記ハウジング部と等速ジョイント用内輪との間
に、上記各外側係合溝と各内側係合溝とに沿う転動を自
在とした複数のボールを設け、これら複数のボールと上
記ハウジング部及び等速ジョイント用内輪とにより、上
記等速ジョイントを構成している。又、上記駆動軸部1
2の中間部には雄スプライン部14を設け、この雄スプ
ライン部14と、上記ハブ4に設けた中心孔15に形成
した雌スプライン部16とをスプライン係合させてい
る。更に、上記駆動軸部12の先端部(図6の右端部)
に設けた雄ねじ部17には抑えナット18を螺合・緊締
し、この抑えナット18により、上記ハブ4の外端面中
心寄り部分を抑え付けている。この状態で、このハブ4
の内端部に外嵌した上記内輪9は、上記ハウジング部1
3の外端面と、上記ハブ4の内端部外周面に形成した段
差面33との間で強く挟持される。
【0005】上述の様に構成する車輪駆動用軸受ユニッ
トを自動車に組み付ける際には、第一の取付フランジ2
により外輪1を懸架装置に支持し、第二の取付フランジ
5により駆動輪を上記ハブ4に固定する。又、エンジン
によりトランスミッションを介して回転駆動される、図
示しない駆動シャフトの外端部外周面に形成した雄スプ
ライン部と、上記等速ジョイント用内輪の内周面に形成
した雌スプライン部とをスプライン係合させる。自動車
の走行時には、上記駆動シャフトの回転を、上記等速ジ
ョイント用内輪、前記複数のボール及び上記ハウジング
部13を介して上記駆動軸部12に伝達し、この駆動軸
部12により上記ハブ4に固定した、前記駆動輪を回転
駆動する。
【0006】図6に示した一般的な車輪駆動用軸受ユニ
ットは、耐久性の面から特に問題がない代わりに、部品
コスト並びに組立コストが嵩むだけでなく、重量が嵩む
為、自動車の走行性能や乗り心地性能を向上する上で問
題がある。この様な問題に対応できる構造として、例え
ば特開平10−264605号公報に記載されたものが
ある。図7は、この公報に記載された車輪駆動用軸受ユ
ニット19を示している。
【0007】この車輪駆動用軸受ユニット19は、中空
のハブ4aの内端部に、等速ジョイント20の外輪とな
るハウジング部13aを、結合部材である、補助リング
21を介して結合している。短円筒状に形成した、この
補助リング21の内外両周面のうち、内周面には内径側
雌スプライン部22を、外周面には外径側雄スプライン
部23を、それぞれ形成している。この様な補助リング
21は、上記ハブ4aの内端部外周面に、この外周面に
形成した内径側雄スプライン部24と上記内径側雌スプ
ライン部22とをがたつきなくスプライン係合させる事
で、組み付けている。そして、この状態で、上記ハブ4
aの内端部に形成したかしめ部25により上記補助リン
グ21の内端面を抑え付けて、この補助リング21を上
記ハブ4aの内端部に、がたつきなく固定している。
尚、上記特開平10−264605号公報には、内輪と
補助リングとを一体にした構造も記載されている。
【0008】一方、上記補助リング21の外周面に形成
した、上記外径側雄スプライン部23には、上記ハウジ
ング部13aの外端部内周面に形成した外径側雌スプラ
イン部26をスプライン係合させている。又、上記ハウ
ジング部13aの内半部内周面には、ツェッパ型の等速
ジョイント20を構成する複数のボール27の軌道とな
る複数の外側係合溝28を形成している。即ち、これら
外側係合溝28は、上記ハウジング部13aの内半部内
周面に、円周方向に亙り等間隔に、それぞれ円周方向に
対し直角方向に形成している。これに対して、外端部内
周面には、上記外径側雌スプライン部26を形成してい
る。そして、上述の様に、この外径側雌スプライン部2
6と、上記補助リング21の外周面に形成した外径側雄
スプライン部23とをスプライン係合させている。又、
上記ハウジング部13aの内側には、外周面に上記等速
ジョイント20の軌道となる複数の内側係合溝43を形
成した等速ジョイント用内輪37を、上記複数のボール
27を介して設けている。上記各内側係合溝43は、断
面円弧形で、上記等速ジョイント用内輪37の外周面で
上記各外側係合溝28に整合する位置に、円周方向に対
し直角方向に形成している。又、この等速ジョイント用
内輪37の内周面には、雌スプライン部38を形成して
おり、この雌スプライン部38と図示しない駆動シャフ
トの外端部外周面に形成した雄スプライン部とを係合自
在としている。
【0009】尚、上記ハウジング部13aの内周面と上
記等速ジョイント用内輪37の外周面との間には、断面
円弧状で全体を円環状に形成した保持器45を挟持して
いる。この保持器45の円周方向複数個所で、上記内
側、外側両係合溝43、28に整合する位置には、それ
ぞれ円周方向に長いポケット44を形成し、これら各ポ
ケット44の内側に上記各ボール27を保持している。
これら各ボール27は、上記各ポケット44に保持され
た状態で、上記内側、外側両係合溝43、28に沿い転
動自在である。
【0010】又、前述の様に互いにスプライン係合させ
た、上記外径側雌スプライン部26と上記外径側雄スプ
ライン部23との間には、止め輪29を掛け渡して、上
記ハウジング部13aと上記補助リング21とが分離し
ない様にしている。即ち、欠円環状の上記止め輪29
を、上記補助リング21の外周面に全周に亙って形成し
た内側係止溝30と、上記ハウジング部13aの外端部
内周面に全周に亙って形成した外側係止溝31との間に
掛け渡して、上記ハウジング部13aと上記補助リング
21とが軸方向にずれ動かない様にしている。
【0011】更に、前記ハブ4aは、複列アンギュラ型
の玉軸受により、外輪1の内径側に回転自在に支持して
いる。この外輪1は、外周面に懸架装置に取り付ける為
の第一の取付フランジ2を、内周面に複列の外輪軌道
3、3を、それぞれ有する。又、上記ハブ4aは、外周
面の外端寄り部分に車輪32を支持する為の第二の取付
フランジ5を、同じく中央部に第一の内輪軌道6を、そ
れぞれ設けている。又、上記ハブ4aの外周面の内端寄
り部分に形成した小径段部7に、その外周面に第二の内
輪軌道8を形成した内輪9を外嵌固定している。この内
輪9は、上記補助リング21の外端面と上記小径段部7
の外端部に存在する段差面33との間で強く挟持してい
る。そして、上記各外輪軌道3、3と上記第一、第二の
内輪軌道6、8との間に、それぞれ転動体10、10を
複数個ずつ設けて、上記外輪1の内径側に上記ハブ4a
及び内輪9を回転自在に支持している。
【0012】上述した様な、特開平10−264605
号公報に記載された車輪駆動用軸受ユニット19は、駆
動軸部12や抑えナット18(図6)等の、製造作業が
面倒でしかも重量が嵩む部材が不要になる。この為、車
輪駆動用軸受ユニット19のコスト並びに重量の低減を
図れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した様な車輪駆動
用軸受ユニット19で、補助リング21の外周面に形成
した外径側雄スプライン部23及びハウジング部13a
の外端部内周面に形成した外径側雌スプライン部26の
寸法を決定するのに従来は、これら各スプライン部2
3、26に作用する捩りトルクの影響のみを考慮してい
た。即ち、これら各スプライン部23、26に作用する
捩りトルクに基づいて、これら各スプライン部23、2
6にそれぞれの円周方向に作用する荷重は、これら各ス
プライン部23、26の軸方向に関する有効長さが大き
くなる程、又、これら各スプライン部23、26のピッ
チ円直径が大きくなる程、それぞれ小さくなる。尚、こ
れら各スプライン部23、26の軸方向に関する有効長
さとは、これら各スプライン部23、26のうち、相手
スプライン部26(又は23)とのスプライン係合に寄
与する部分の軸方向長さを言い、図7に示す、外径側雄
スプライン部23の場合には、この外径側雄スプライン
部23の軸方向長さL23から、補助リング21の外周面
に形成した内側係止溝30の軸方向長さL30を引いたも
の(L23−L30。但し、止め輪29が外側係止溝31に
対しがたつかない場合。)を言う。従って、上記各スプ
ライン部23、26の軸方向に関する有効長さ(L23
30)が小さい場合であっても、これら各スプライン部
23、26のピッチ円直径D1 を十分に大きくすれば、
捩りトルクの影響によりこれら各スプライン部23、2
6の耐久性が問題となる事はなくせる。この様にこれら
各スプライン部23、26の軸方向に関する有効長さ
(L23−L30)を小さくする事は、車輪駆動用軸受ユニ
ットの小型化を図る上からは好ましい。
【0014】但し、これら各スプライン部23、26の
軸方向に関する有効長さ(L23−L 30)を小さくし過ぎ
ると、これら各スプライン部23、26の歯に付与され
る面圧が高くなり過ぎ、これら各スプライン部23、2
6の耐久性が十分でなくなる可能性がある。即ち、車輪
駆動用軸受ユニット19を構成する等速ジョイントは、
通常、駆動シャフトとハウジング部13aとの中心軸が
互いに不一致となる状態(軸交角が180度でない状
態)で使用されるが、この場合、上記各スプライン部2
3、26には、等速ジョイント20部分の抵抗に起因し
て、上記ハウジング部13aの側から、曲げモーメント
が作用する。この曲げモーメントに基づいて上記各スプ
ライン23、26にはラジアル方向の面圧が付与される
が、このラジアル方向の面圧は、これら各スプライン部
23、26の軸方向に関する有効長さ(L23−L30)が
小さくなる程、大きくなる。従って、上述した様に、こ
れら各スプライン部23、26の捩りトルクに対する耐
久性のみを考慮して、これら各スプライン部23、26
の軸方向に関する有効長さ(L23−L30)を小さくし過
ぎると、上記ラジアル方向の面圧が過大となり、これら
各スプライン部23、26が早期に摩耗して耐久性上問
題となる可能性がある。本発明は、上述の様な事情に鑑
みて、結合部材とハウジング部との間のスプライン係合
部の寸法を決定するのに、このスプライン係合部に作用
する曲げモーメントの影響も考慮して、この曲げモーメ
ントの影響により耐久性が不十分になるのを有効に防止
すべく発明したものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の車輪駆動用軸受
ユニットは、前述した従来から知られている車輪駆動用
軸受ユニットと同様に、外輪と、ハブと、複数の転動体
と、ハウジング部と、等速ジョイント用内輪と、複数の
ボールとを備える。このうちの外輪は、外周面に懸架装
置に取り付ける為の第一の取付フランジを、内周面に複
列の外輪軌道を、それぞれ有する。又、上記ハブは、外
周面の外端寄り部分に車輪を支持する為の第二の取付フ
ランジを、同じく中央部に第一の内輪軌道を、それぞれ
設けると共に、同じく内端寄り部分に、その外周面に第
二の内輪軌道を形成した内輪を外嵌固定している。又、
上記各転動体は、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内
輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けてい
る。又、上記ハウジング部は、内周面に等速ジョイント
の軌道となる複数の外側係合溝を形成しており、この等
速ジョイントの外輪となる。又、上記等速ジョイント用
内輪は、外周面に上記等速ジョイントの軌道となる複数
の内側係合溝を形成しており、駆動シャフトの外端部に
固定自在である。更に、上記複数のボールは、上記ハウ
ジング部の内周面と上記等速ジョイント用内輪の外周面
との間に配置して、上記内側、外側両係合溝に沿う転動
を自在としている。そして、上記ハウジング部の外端部
内周面に形成した雌スプライン部と、上記ハブの内端部
外周面にスプライン係合させてこのハブに固定された結
合部材の外周面に形成した雄スプライン部とをスプライ
ン係合させると共に、上記等速ジョイント用内輪の内周
面に形成した雌スプライン部と、上記駆動シャフトの外
端部外周面に形成した雄スプライン部とをスプライン係
合させる事により、上記駆動シャフトから上記ハブへの
トルクの伝達を自在としている。
【0016】特に、本発明の車輪駆動用軸受ユニットに
於いては、上記結合部材の外周面に形成した雄スプライ
ン部のピッチ円直径をD1 とし、この雄スプライン部の
うち、上記ハウジング部の外端部内周面に形成した雌ス
プライン部とのスプライン係合に寄与する部分の軸方向
に亙る有効長さをB1 とし、上記等速ジョイント用内輪
の雌スプライン部のピッチ円直径をD2 とし、 この雌
スプライン部のうち、上記駆動シャフトの外端部外周面
に形成した雄スプライン部とのスプライン係合に寄与す
る部分の軸方向に亙る有効長さをB2 とした場合に、B
1 >B2 ・(D 2 /D11/2 である。
【0017】
【作用】上述の様に構成する本発明の車輪駆動用軸受ユ
ニットによれば、結合部材の外周面に形成した雄スプラ
イン部のうち、ハウジング部の外端部内周面に形成した
雌スプライン部とのスプライン係合に寄与する部分の軸
方向に亙る有効長さB1を適切に規制している為、上記
雄、雌両スプライン部に作用する曲げモーメントの影響
で、これら雄、雌各スプライン部の耐久性が不十分にな
るのを有効に防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1〜2は、請求項1〜2に対応
する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、
本発明の特徴は、ハブの内端部外周面にスプライン係合
させた結合部材の外周面に形成した雄スプライン部の軸
方向長さを適切に規制して、この雄スプライン部と、こ
の雄スプライン部に係合させる雌スプライン部との耐久
性が不十分になるのを有効に防止する点にある。その他
の部分の構造及び作用は、前述の図7に示した従来構造
の第2例の場合と同様であるから、同等部分には同一符
号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以
下、本発明の特徴部分及び上記従来構造と異なる部分を
中心に説明する。
【0019】充実体である上記ハブ4bの内端部に外嵌
固定した内輪9の内端面には、上記ハブ4bの内端部で
この内輪9の内端面から軸方向に突出した部分の外周面
にスプライン係合させた補助リング35の外端面を突き
合わせている。本例の場合には、この補助リング35
が、請求項に記載した結合部材に相当する。この補助リ
ング35の内径は、上記内輪9の内径よりも小さくし、
この補助リング35の内周面に内径側雌スプライン部2
2を形成している。これに対して、この補助リングリン
グ35の外周面には、外径側雄スプライン部23を形成
している。
【0020】上記補助リング35は、上記内輪9を上記
ハブ4bの内端寄り部分に形成した小径段部7に締り嵌
めで外嵌した後に、上記内径側雌スプライン部22と上
記ハブ4bの内端部外周面に形成した内径側雄スプライ
ン部24とをがたつきなくスプライン係合させる事で、
上記ハブ4bの内端部に装着する。そして、このハブ4
bの内端部を直径方向外方に塑性変形させる事で形成し
たかしめ部25により上記補助リング35の内端面を抑
え付けて、この補助リング35及び上記内輪9を、上記
ハブ4bに対し固定する。尚、上記内径側雄、雌両スプ
ライン部22、24は、ローレット加工により、ピッチ
が極く細かいものとする事も可能である。即ち、本明細
書に記載したスプラインの語には、通常セレーションと
呼ばれるものも含む。
【0021】上述の様にして上記ハブ4bの内端部外周
面に固定した上記補助リング35と、等速ジョイント2
0の外輪となる、ハウジング部13aの外端部とは、上
記補助リング35の外周面に形成した外径側雄スプライ
ン部23と、上記ハウジング部13aの外端部内周面に
形成した外径側雌スプライン部26とをがたつきなくス
プライン係合させる事により、トルク伝達自在に結合し
ている。又、これら外径側雄、雌両スプライン部23、
26同士の間には、止め輪29を掛け渡して、上記ハウ
ジング部13aと上記補助リング35とが分離しない様
にしている。
【0022】上記止め輪29は、SK5等のばね鋼を焼
き入れ硬化して成る、断面形状が矩形で全体が欠円環状
(C字形)であり、外径を広げる方向の弾性を有する。
この様な止め輪29を、上記補助リング35の外周面の
一部に全周に亙り形成した内側係止溝30と、上記ハウ
ジング部13aの外端部内周面の一部に全周に亙り形成
した外側係止溝31との間に掛け渡して、上記ハウジン
グ部13aと上記補助リング35とが軸方向にずれ動か
ない様にしている。
【0023】又、上記ハウジング部13aの内側に複数
のボール27を介して設け、駆動シャフト36の外端部
外周面に固定自在とした等速ジョイント用内輪37の内
周面には、雌スプライン部38を形成している。そし
て、この雌スプライン部38と上記駆動シャフト36の
外端部外周面に形成した雄スプライン部39とをスプラ
イン係合させる事で、上記駆動シャフト36と等速ジョ
イント用内輪37とを、トルク伝達自在に結合してい
る。又、これら両スプライン部38、39の間には、上
記止め輪29と同様の第二の止め輪40を掛け渡して、
上記等速ジョイント用内輪37と駆動シャフト36とが
分離しない様にしている。尚、図示の例の場合、この第
二の止め輪40は、上記止め輪29とは異なり、断面形
状が円形である。この様な第二の止め輪40は、上記等
速ジョイント用内輪37の内周面の一部に全周に亙り形
成した外側係止溝41と、上記駆動シャフト36の外端
部外周面の一部に全周に亙り形成した内側係止溝42と
の間に掛け渡している。
【0024】そして、本発明の場合には、前記補助リン
グ35の外周面に形成した外径側雄スプライン部23の
うち、上記ハウジング部13aの外端部内周面に形成し
た雌スプライン部26とのスプライン係合に寄与する部
分の軸方向に亙る有効長さB 1 を、次の様に規制してい
る。尚、この外径側雄スプライン部23の軸方向に亙る
有効長さB1 は、図示の例の場合、この外径側雄スプラ
イン部23の軸方向長さL23から、上記止め輪29を装
着する為に前記補助リング35の外周面に形成した内側
係止溝30の軸方向長さL30を引いたものになる(B1
=L23−L30)。但し、上記止め輪29が外側係止溝3
1に対し、軸方向のがたつきなく係合しているものとす
る。これら止め輪29と外側係止溝31との間にがたつ
きが存在した場合には、上記有効長さは、これよりもが
たつき分だけ短くなる。そして、上記外径側雄スプライ
ン部23のピッチ円直径をD1 とする。これに対して、
上記等速ジョイント用内輪37の内周面に形成した雌ス
プライン部38のうち、前記駆動シャフト36の外端部
外周面に形成した雄スプライン部39とのスプライン係
合に寄与する部分の軸方向に亙る有効長さをB2 とす
る。この雌スプライン部38の軸方向に亙る有効長さB
2 は、上記雌スプライン部38の軸方向長さL 38から、
前記第二の止め輪40を装着する為に上記駆動シャフト
36の外端部外周面に形成した外側係止溝41の軸方向
長さL41を引いたものになる(B2 =L 38−L41)。第
二の止め輪40と内側係止溝42との間に軸方向のがた
つきが存在した場合には、上記有効長さは、これよりも
がたつき分だけ短くなる。そして、上記雌スプライン部
38のピッチ円直径をD2 とする。そして、本発明の場
合には、B1 >B2 ・(D2 /D11/2 となる様に、
各部の寸法を規制している。
【0025】上述の様に本発明の車輪支持用軸受ユニッ
トは、補助リング35の外周面に形成した外径側雄スプ
ライン部23のうち、ハウジング部13aの外端部内周
面に形成した外径側雌スプライン部26とのスプライン
係合に寄与する部分の軸方向に亙る有効長さB1 を、各
スプライン係合部のピッチ円直径D1 、D2 や有効長さ
2 との関係で規制している。この為、上記外径側雄、
雌スプライン部23、26に、等速ジョイント20部分
の抵抗に基づいて上記ハウジング部13a側から作用す
る曲げモーメントの影響で、これら外径側雄、雌各スプ
ライン部23、26の耐久性が不十分になるのを有効に
防止できる。次に、この外径側雌スプライン部23の軸
方向に亙る有効長さB1 を上述の様に規制する事で、上
述の様な作用・効果を発揮できる理由に就いて説明す
る。
【0026】先ず、雄、雌各スプライン部をそれぞれの
外周面又は内周面に形成した、円筒状の内側部材及び外
側部材を考える。そして、これら雄、雌両スプライン部
同士ががたつきなく嵌合しているものと仮定する。尚、
車輪駆動用軸受ユニットは、これら雄、雌両スプライン
部同士ががたつきなく嵌合したものを用いる事が一般的
である為、この様に仮定しても実際上問題はない。又、
これら雄、雌両スプライン部の歯が接触する状態は、一
般的に、線接触であると考える事ができる。この線接触
により上記各歯の側面が弾性的に変位する量は、これら
雄、雌各スプライン部を形成した、上記内側部材及び外
側部材が曲げ変位する量に比べて遥かに大きく、これら
内側、外側各部材の曲げ変位量は相対的に無視できる。
【0027】そして、これら雄、雌各スプライン部に曲
げモーメントが作用している場合に、これら雄、雌各ス
プライン部の歯にそれぞれ付与されるラジアル方向の面
圧の最大値を計算する。先ず、図3に示す様に、これら
雄、雌両スプライン部の軸方向中心を原点として、これ
ら両スプライン部の軸方向に亙る座標xでの、これら
雄、雌各スプライン部のラジアル方向の最大弾性接近量
をδ(x)とする。そして、上記雄、雌各スプライン部
の両端部(x=−B0 、B0 )でのラジアル方向の最大
弾性接近量を、−δmax 、δmax とする。この場合、同
図からも明らかな様に次式が成立する。 δ(x)=δmax ・x/B0 −−−(1) 尚、このδmax は、許容値以下になる様にする。
【0028】一方、Palmgremによって与えられ
た線接触の実験式から、上記雄、雌各スプライン部の歯
の接触部に作用する面圧のラジアル方向成分Pmax
(x)は、上記δ(x)及び比例定数kを用いて、次式
で表す事ができる。 Pmax (x)=k・δ(x)1/0.9 −−−(2)
【0029】そして、この様な面圧のラジアル方向成分
max (x)から、上記雄、雌各スプライン部の各歯に
作用する面圧の分布を求める事ができる。即ち、上記
雄、雌各スプライン部の各歯は、前記内側部材又は外側
部材の円周方向等間隔位置に存在する。ここで、内側部
材から外側部材に上側から下側に向け上記面圧のラジア
ル方向成分Pmax (x)が作用していると仮定する。こ
の場合には、図4に示す様に、これら雄、雌各スプライ
ン部の下半部に存在する歯に、これら雄、雌各スプライ
ン部の最下端に位置する歯に作用する面圧Pmax (x)
を中心として、余弦分布状の大きさの面圧が付与され
る。即ち、鉛直方向に対して角度α分傾斜した位置の歯
に作用する面圧は、次式で表す事ができる。 P(α)=k・{δ(x)・cos α}1/0.9 −−−(3)
【0030】従って、この面圧P(α)を考えている、
座標xに於ける断面で、上記雄、雌各スプライン部の各
歯に作用するラジアル方向(図4の下向き)の荷重の合
力Q(x)は、上記各スプライン部のピッチ円半径をR
0 とした場合に、次式で表される。
【0031】
【数1】
【0032】従って、上記各スプライン部全体に作用す
る曲げモーメントMは、この(4)式で求めたQ(x)
とxとの積を軸方向全長に亙り積分する事により、次式
の様に求められる。
【0033】
【数2】
【0034】そこで、この(5)式を、本発明の構造に
当てはめて考える。この場合に、補助リング35の外周
面に形成した外径側雄スプライン部23及びハウジング
部13aの外端部内周面に形成した外径側雌スプライン
部26から成る外側スプライン係合部46と、等速ジョ
イント用内輪37の内周面に形成した雌スプライン部3
8及び駆動シャフト36の外端部外周面に形成した雄ス
プライン部39から成る内側スプライン係合部47とに
は、互いに等しい曲げモーメントが作用する。この為、
次式が成立する。 δ1max 1.111 ・R1 ・B1 2=δ2max 1.111 ・R2 ・B2 2 −−−(6) ここで、δ1max及びδ2maxは、それぞれ外側、内側各ス
プライン係合部46、47での最大弾性接近量を表す。
又、前記(2)式から明らかな様に、これら各スプライ
ン係合部46、47の両端部に作用するラジアル方向の
面圧の最大値は、これら各スプライン係合部46、47
での最大弾性接近量に比例する。従って、上記(6)式
から分かる様に、B1 を次式で表す所定値以上にすれ
ば、上記外側スプライン係合部46に付与されるラジア
ル方向の面圧の最大値を、上記内側スプライン係合部4
7に付与されるラジアル方向の面圧の最大値以下に抑え
る事ができる。 B1 ≧B2 ・(D2 /D11/2 −−−(7)
【0035】但し、実際の使用状態では、上記各スプラ
イン係合部46、47の両端部にはエッヂロードが作用
し、これら各スプライン係合部46、47に付与される
ラジアル方向の面圧の最大値は、前記(2)式で求めら
れるPmax (x)よりも大きくなる。この様なエッヂロ
ードは、上記各スプライン係合部46、47の長さが小
さくなる程、大きくなる。この理由は、これら各スプラ
イン係合部46、47で、各スプライン部23、26、
38、39の長さが小さくなる程、これら各スプライン
部23、26、38、39を有する部材35、13a、
37、36の相対的な傾きが大きくなり、これに伴って
エッヂロードが大きくなる為である。一方、本発明は、
補助リング35とハウジング部13aとの間の外側スプ
ライン係合部46の軸方向に亙る有効長さB1 を小さく
した場合に生じる問題をなくす事を目的としている。そ
こで、上記外側スプライン部46の軸方向に亙る有効長
さB1 が、上記内側スプライン部47の軸方向に亙る有
効長さB2 よりも小さくなると考える。この場合には、
外側スプライン係合部46の両端に作用するエッヂロー
ドは、内側スプライン係合部47の両端に作用するエッ
ヂロードよりも大きくなる為、上記(7)式で等号は成
立しない。そこで、本発明では、次式が満たされる様に
規制する事とした。 B1 >B2 ・(D2 /D11/2 −−−(8)
【0036】従って、本発明では、等速ジョイント用内
輪37と駆動シャフト36との間の内側スプライン係合
部47に曲げモーメントにより付与されるラジアル方向
の面圧の最大値を、従来から使用により十分な耐久性が
確認されている値以下に規制すれば、上記(8)式を満
たす様に各部の寸法を規制する事により、補助リング3
5とハウジング部13aとの間の外側スプライン係合部
47の曲げモーメントに対する十分な耐久性を確保でき
る。尚、(8)式が満たされる場合であっても、B1
より大きな値とする事が、上記外側スプライン係合部4
6の耐久性を確保する上から好ましい事は勿論である。
【0037】更に、本発明では、上記(8)式を満たす
様に規制する事により、D1 >D2である事を条件とし
て、上記補助リング35とハウジング部13aとの間の
外側スプライン係合部46の捩りトルクに対する耐久性
も確保できる。次に、この理由に就いて説明する。上記
各スプライン係合部46、47には、上述した曲げモー
メント以外に捩りトルクも作用し、この捩りトルクによ
り、上記各スプライン係合部46、47を構成する雄、
雌各スプライン部23、26、38、39の歯に面圧が
付与される。そこで、先ず、円筒状の内側部材と外側部
材とにそれぞれ形成した、雄、雌各スプライン部の歯
に、軸方向に対し直角方向の断面を考えた場合に捩りト
ルクに基づいて作用する線荷重の円周方向成分Pr を考
える。このPr と、上記雄、雌各スプライン部の歯数z
及びピッチ円半径R0 (=D 0/2)及び軸方向に亙る
有効長さ2B0 とを掛け合わせたものが、次式に表す様
に、捩りトルクTになる。 T=Pr ・z・R0 ・2B0 −−−(9)
【0038】一方、上記雄、雌各スプライン部の歯数z
と、これら雄、雌各スプライン部の歯のモジュールmと
の関係(z=D0 /m)を上記(9)に代入すると、次
式が求まる。 T=Pr ・(D0 /m)・R0 ・2B0 =Pr ・(D0 2/2m)・B0 −−−(10) この様にして求められる捩りトルクTは、前記外側スプ
ライン係合部46と内側スプライン係合部47とで互い
に等しくなる。従って、これら外側、内側両スプライン
係合部46、47の歯のモジュールmが互いに等しくな
り、且つ、これら外側、内側両スプライン係合部46、
47に作用する線荷重の円周方向成分Prが互いに等し
くなると仮定すると、次式が求まる。 B1 =B2 ・(D2 /D12 −−−(11)
【0039】一方、本発明の構造で、上述した様に、D
1 >D2 、即ち、D2 /D1 <1であると仮定すると、
次式が成立する。 (D2 /D11/2 >(D2 /D12 −−−(12) 従って、この(12)式と、前記(8)式とから、次式
が求まる。 B1 >B2 ・(D2 /D11/2 >B2 ・(D2 /D12 −−−(13) 従って、等速ジョイント用内輪37と駆動シャフト36
との間の内側スプライン係合部47に捩りトルクにより
付与される面圧を、従来から使用により十分な耐久性が
確認されている面圧以下に規制すれば、前記(8)式が
満たされる事を条件として、B1 の値を、上記(11)
式で求まるB1 の値よりも大きくできる。この場合に
は、補助リング35とハウジング部13aとの間の外側
スプライン係合部47の捩りトルクに対する耐久性を十
分に確保できる。この結果、本発明によれば、D1 >D
2 である事を条件として、外側スプライン係合部46に
作用する曲げモーメントに対する耐久性だけでなく、こ
の外側スプライン係合部46に作用する捩りトルクに対
する耐久性も確保できる。
【0040】次に、図5は、請求項1、3に対応する、
本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合
には、ハブ4bの内端部に外嵌固定した内輪9aの内端
面からハウジング部13aの内径側に向け軸方向内方に
突出する円筒部48を、この内輪9aと一体に形成して
いる。本例の場合、この円筒部48が、請求項に記載し
た結合部材に相当する。そして、この円筒部48の外周
面に外径側雄スプライン部23を、内周面に内径側雌ス
プライン部22を、それぞれ形成している。
【0041】又、本例の場合、上記ハウジング部13a
の外端部内周面の一部に、円周方向に角度β度分の部分
円筒面状の切り欠き49を形成している。従って、上記
ハウジング部13aの外端部内周面に形成した外径側雌
スプライン部26は、この切り欠き49部分で不連続と
なる。この様な切り欠き49を設けている本例の場合に
は、上記ハウジング部13aの外径側雌スプライン部2
6と上記円筒部48の外径側雄スプライン部23とをス
プライン係合させた後で、上記切り欠き49を通じて挿
入した工具により欠円環状の止め輪29の外径を縮める
事で、この止め輪29を外側係止溝31から取り外し、
上記円筒部48とハウジング部13aとを分離する事が
できる。
【0042】この様に、本例の場合には、上記切り欠き
49を、上記ハウジング部13aの一部に形成してい
る。従って、本発明では、上記切り欠き49の軸方向長
さをL a とした場合に、上記円筒部48の外周面に形成
した外径側雄スプライン部23の軸方向に関する有効長
さB1 は、次式で表すものになる。但し、止め輪29は
内側係止溝30に対し、軸方向に関するがたつきなく係
合しているものとする。 B1 =L23−La +(La −L30)・(360−β)/360 −−−(14) その他の構成及び作用に就いては、上述した第1例の場
合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複
する説明は省略する。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成し作用
する為、結合部材とハウジング部との間のスプライン係
合部に曲げモーメントにより付与される面圧を、耐久性
上問題のない大きさに抑えて、このスプライン係合部の
早期摩耗を防止できる。この結果、十分な耐久性を確保
でき、しかもこのスプライン係合部のがたつきに基づく
異音や振動の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す半部断面
図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】スプライン部の軸方向に亙るx座標と、雄、雌
各スプライン部の最大弾性接近量との関係を示す線図。
【図4】x座標に於ける、雄、雌各スプライン部の軸方
向に対して直角方向の断面での、これら雄、雌各スプラ
イン部の各歯に作用する面圧の分布状態を示す図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を示す半部断面
図。
【図6】従来構造の第1例を示す半部断面図。
【図7】同第2例を示す部分切断面図。
【符号の説明】
1 外輪 2 第一の取付フランジ 3 外輪軌道 4、4a、4b ハブ 5 第二の取付フランジ 6 第一の内輪軌道 7 小径段部 8 第二の内輪軌道 9 内輪 10 転動体 11 シールリング 12 駆動軸部 13、13a ハウジング部 14 雄スプライン部 15 中心孔 16 雌スプライン部 17 雄ねじ部 18 抑えナット 19 車輪駆動用軸受ユニット 20 等速ジョイント 21 補助リング 22 内径側雌スプライン部 23 外径側雄スプライン部 24 内径側雄スプライン部 25 かしめ部 26 外径側雌スプライン部 27 ボール 28 外側係合溝 29 止め輪 30 内側係止溝 31 外側係止溝 32 車輪 33 段差面 34 スプライン係合部 35 補助リング 36 駆動シャフト 37 等速ジョイント用内輪 38 雌スプライン部 39 雄スプライン部 40 第二の止め輪 41 外側係止溝 42 内側係止溝 43 内側係合溝 44 ポケット 45 保持器 46 外側スプライン係合部 47 内側スプライン係合部 48 円筒部 49 切り欠き

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に懸架装置に取り付ける為の第一
    の取付フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞ
    れ有する外輪と、外周面の外端寄り部分に車輪を支持す
    る為の第二の取付フランジを、同じく中央部に第一の内
    輪軌道を、それぞれ設けると共に、同じく内端寄り部分
    にその外周面に第二の内輪軌道を形成した内輪を外嵌固
    定したハブと、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内輪
    軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けた転動
    体と、その内周面に等速ジョイントの軌道となる複数の
    外側係合溝を形成してこの等速ジョイントの外輪となる
    ハウジング部と、その外周面に上記等速ジョイントの軌
    道となる複数の内側係合溝を形成して、駆動シャフトの
    外端部に固定自在とした等速ジョイント用内輪と、上記
    ハウジング部の内周面と上記等速ジョイント用内輪の外
    周面との間に配置して、上記内側、外側両係合溝に沿う
    転動を自在とした複数のボールとを備え、上記ハウジン
    グ部の外端部内周面に形成した雌スプライン部と、上記
    ハブの内端部外周面にスプライン係合させてこのハブに
    固定された結合部材の外周面に形成した雄スプライン部
    とをスプライン係合させると共に、上記等速ジョイント
    用内輪の内周面に形成した雌スプライン部と、上記駆動
    シャフトの外端部外周面に形成した雄スプライン部とを
    スプライン係合させる事により、上記駆動シャフトから
    上記ハブへのトルクの伝達を自在とした車輪駆動用軸受
    ユニットに於いて、上記結合部材の外周面に形成した雄
    スプライン部のピッチ円直径をD1 とし、この雄スプラ
    イン部のうち、上記ハウジング部の外端部内周面に形成
    した雌スプライン部とのスプライン係合に寄与する部分
    の軸方向に亙る有効長さをB1 とし、上記等速ジョイン
    ト用内輪の雌スプライン部のピッチ円直径をD2 とし、
    この雌スプライン部のうち、上記駆動シャフトの外端
    部外周面に形成した雄スプライン部とのスプライン係合
    に寄与する部分の軸方向に亙る有効長さをB2 とした場
    合に、B1 >B2 ・(D2 /D11/2 である事を特徴
    とする車輪駆動用軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 結合部材が、内輪と別体に形成された補
    助リングであり、この補助リングの外端面と内輪の内端
    面とが互いに突き合わされている、請求項1に記載した
    車輪駆動用軸受ユニット。
  3. 【請求項3】 結合部材が、内輪と一体に形成され、こ
    の内輪の内端面からハウジング部の内径側に向け突出し
    た円筒部である、請求項1に記載した車輪駆動用軸受ユ
    ニット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007261490A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Jtekt Corp 車輪用軸受装置

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JP2007261379A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Jtekt Corp 車輪用軸受装置
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