JP2001187079A

JP2001187079A - 男性用使い捨ておむつ補助具

Info

Publication number: JP2001187079A
Application number: JP37470199A
Authority: JP
Inventors: Kazutoshi Koto; 和俊古藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1999-12-28
Filing date: 1999-12-28
Publication date: 2001-07-10

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な作業により、かつ、外れにくく確実に
装着できるとともに、高い保水性能を得る。【解決手段】男性用使い捨ておむつ補助具Ａにおい
て、本体１が、不織布の外側に防水シートが重層される
とともに、両者の間に高吸水性材料が封入された三層構
造であり、両端を閉じた平面視矩形の袋状に形成され、
その側面に装着者の性器の根本部分まで挿入可能なスリ
ット３が設けられ、このスリット３の両側にスリット３
を拡幅可能な把持片２，２がそれぞれ設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、おむつ装着時にお
むつの内側から男性の性器に装着して使用される男性用
使い捨ておむつ補助具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、病院や老人ホーム等における大人
の介護のうち、特に、夜間帯におけるおむつの取り替え
作業は、相当な労力が必要であり、介護者に高負担を強
いるものであるので、おむつの枚数を増やすなどして対
応していたが、最近では、おむつを装着する男性の性器
に尿を吸収して保持する使い捨てのおむつ補助具を装着
しておくことで、おむつ補助具にある程度の尿を吸収，
保持させておむつ側に漏れる尿の量を減らし、おむつの
取り替え回数を少なくすることにより、介護者の負担を
軽減する工夫がなされている。

【０００３】この種の男性用使い捨ておむつ補助具とし
ては、図４（イ）に示すように、綿に高吸水性ポリマー
を混合して形成した吸水材を不織布０２と防水シート０
３との間に挟入させた状態で両者の周縁を溶着し一体化
させた男性用使い捨ておむつ補助具０１が公知であり、
一般的に広く使用されている。この男性用使い捨ておむ
つ補助具０１は、長辺が短辺の三倍程度の長さを有する
矩形状に形成され、長辺の片側中央部分にはギャザー０
４が設けられている。そして、装着時には、図４（ロ）
に示すようにギャザー０４を上方に向け、かつ、防水シ
ート０３が外側となるようにして下側を三角に折り畳ん
だ状態で組み立てテープ０５を用いて固定し、ギャザー
０４を装着者の手前側に向けた状態で上部の開口から性
器を挿入して性器を包み込むように装着する。なお、０
６はずれ止めテープであり、おむつ装着時におむつ側と
固定して位置ずれを防止するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の男性用使い捨ておむつ補助具０１にあっては、装着
時の組み立てに手間を要し、さらに、適正な形状に組み
立てないと尿漏れを起こしてしまうという問題点を有し
ていた。加えて、テープ０５を用いて形状を保持してい
るので、長時間装着しているとテープの粘着力が弱まっ
て外れやすくなり、信頼性が低かった。また、装着時に
略三角形に折り畳んだ際、不織布０２の約３分の１が防
水シート０３の外側に位置するような構造となっている
ので、その部分の吸水材があまり尿を吸収せず無駄とな
っていた。また、介護者は装着者の性器を触らなければ
装着できないので、衛生上好ましくないし、精神的負担
が大きい。

【０００５】本発明は、上記問題点に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、簡単な作業に
より、かつ、外れにくく確実に装着できるとともに、保
水性能の面で優れた男性用使い捨ておむつ補助具を提供
しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明請求項１記載の男性用使い捨ておむつ補助具
では、おむつ装着時に男性の性器を挿入し、尿を吸収し
て保持する男性用使い捨ておむつ補助具において、前記
おむつ補助具が、両端を閉じた袋状に形成され、袋生地
が不織布の外側に防水シートが重層されるとともに、両
者の間に高吸水性材料が封入された構造であり、その側
面に性器の根本部分まで挿入可能なスリットが設けられ
ていることを特徴とする。

【０００７】請求項２記載の発明では、請求項１記載の
男性用使い捨ておむつ補助具において、前記スリットの
周囲にこのスリットを拡幅可能な把持片が設けられてい
ることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明の男性用使い捨ておむつ補助具は、装着
者の性器をスリットから挿入し、内部に性器の根本部分
まで収納した状態で、その上からおむつが被せられ、こ
のおむつとともにおむつカバーによって装着者の下腹部
に固定される。このとき、性器の根本部分はスリットに
挟持され、さらに、おむつとおむつカバーとによって装
着者の下腹部に押し付けられた状態であるので、容易に
位置ずれを起こすことがなく、しっかりと装着されてい
る。装着者が排尿を行うと、排出された尿が不織布を通
過して高吸水性材料に吸収されるとともに、防水シート
によっておむつ側への漏れが阻止される。さらに、スリ
ットが性器の形状にフィットして密着状態となっている
ので、スリットから尿が逆漏れすることがない。

【０００９】請求項２記載の男性用使い捨ておむつ補助
具では、装着時に把持片を両側に引っ張ることでスリッ
トが拡幅され、そのまま開口したスリットを装着者の性
器に被せることで性器を内部に収納することができるの
で、介護者は装着者の性器に触れることなく装着を行う
ことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、本実施の形態の構成を説明
すると、図１，２において、男性用使い捨ておむつ補助
具Ａは、１の本体と、２の把持片とから構成されてい
る。前記本体１は、吸水材１１と防水シート１２とを重
ね、これらを厚い不織布１３，１４で挟んだ四層構造で
あり、不織布１４側を外側に向けた状態で、縁同士をア
イロンやシーラー等で熱溶着し、両端を閉じた平面視矩
形の袋状に形成されている。そして、その側面中央やや
上方寄りには、装着時に男性の性器を挿入するためのス
リット３が本体１の縦方向に設けられている。

【００１１】前記吸水材１１は、尿を吸収し保持するた
めのもので、粒子状の高吸水性ポリマー１１ａが一様に
貼着された不織布１１ｂを、薄い二枚の不織布１１ｃ，
１１ｃの周縁同士を熱溶着して形成した袋体の内部に封
入したものであり、高吸水性ポリマー１１ａは、その乾
燥重量の数百倍から千倍量近くの水を吸収することがで
き、乾燥時は粒子状で吸水後はゲル状となるもので、安
価に入手可能であり、おしめ、生理用品、土壌保水材等
に幅広く使用されているものである。前記防水シート１
２は、吸水材１１が吸収した尿がおむつ側へ漏れるのを
防止するためのもので、柔軟な合成樹脂で形成されてい
る。

【００１２】前記把持片２，２は、装着時にスリット３
を拡幅して性器に装着しやすくするためのもので、不織
布で平面視台形状に形成され、前記スリット３の幅方向
両側に対向して設けられている。

【００１３】つぎに、男性用使い捨ておむつ補助具Ａの
使用方法について説明する。まず、本体１の短辺側を装
着者の身体上下方向に向け、かつ、スリット３を装着者
側に向けた状態で、把持片２，２を両手で持ち、図３に
示す矢印の方向にそれぞれ引っ張ることで、スリット３
を拡幅させて大きな開口を形成する。続いて、大きく開
口したスリット３を性器に被せながら徐々に本体１内に
押し込み、ほぼ性器全体を本体１内に収納する。このと
き、スリット３は性器の根本部分にフィットして密着状
態となっている。

【００１４】上記のようにして装着した後、その上から
おむつを被せ、このおむつとともにおむつカバーによっ
て装着者に固定する。ここで、男性用使い捨ておむつ補
助具Ａは、装着者の下腹部から股部にかけて密着した状
態であり、おむつから押圧されることでその位置が保持
される。そして、使用後は一括して焼却処分され、残り
の炭は匂い消し等に利用される。

【００１５】本実施の形態の男性用使い捨ておむつ補助
具Ａは以上のように構成されているので、次に列記する
効果を奏する。装着時にスリット３が性器の根本部分にフィットし
て密着状態となるので、性器にしっかりと固定すること
ができ、寝返りをうったり体の向きを変えたりしても外
れることがないので、おむつ側への尿漏れを防止でき
る。装着時に把持片２，２を把持して両側に引っ張るこ
とでスリット３が大きく開口し、そのまま性器に被せる
だけで、誰でも手早く簡単、かつ確実に装着作業を行う
ことができる。また、性器に触れることなく作業が行え
て衛生的であるので、従来品と比較して介護者の精神的
負担が軽減される。本体１が袋状であり、唯一の開口部であるスリット
３は、上述したように性器の根本部分の形状にフィット
して密着状態となっているので、スリット３およびスリ
ット３以外からも尿が逆漏れすることがない。本体１は全表面不織布１４で形成され、加えて、把
持片２，２も不織布で形成されているので、肌触りがよ
く装着時に不快感を伴わない。吸水材に綿を使用していないので、綿を使用した従
来品と比較して製造コストを抑えることができ、かつ、
焼却処分の際の廃棄物も低減することができる。本体１は薄いので大量に重ねて保管しても嵩張らず
場所を取らない。よって、病院や老人ホーム等の大量使
用が予想される場所で使用するのに好適である。

【００１６】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形態
では、不織布１１ｂに高吸水性ポリマー１１ａを貼着
し、これを薄い不織布１１ｃ，１１ｃの周縁同士を熱溶
着して形成した袋体の内部に封入して吸水材１１を形成
したが、不織布１１ｃを設けない構成としてもよいし、
高吸水性ポリマー１１ａを不織布１３に直接貼着した構
成としてもよい。

【００１７】

【発明の効果】請求項１記載の男性用使い捨ておむつ補
助具にあっては、装着者の性器をスリットから内部に挿
入するだけで、スリットが性器の根本部分を挟持してし
っかりと装着者の下腹部に固定されるので、簡単な作業
により、かつ、外れにくく確実に装着でき、装着時の手
間を省くことができる。また、尿を吸収して保持する高
吸水性材料が封入されるとともに外側に防水シート層が
設けられた袋状に形成されているので、おむつ側への尿
漏れを確実に防止することができる。

【００１８】請求項２記載の男性用使い捨ておむつ補助
具にあっては、スリットの周囲にスリットを拡幅可能な
把持片を設けたので、介護者が装着者の性器に触れるこ
となく装着作業を行え、介護者の精神的負担を軽減でき
るとともに、作業を衛生的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態の男性用使い捨ておむつ補助具Ａを
示す斜視図である。

【図２】男性用使い捨ておむつ補助具Ａの断面図であ
る。

【図３】実施の形態の男性用使い捨ておむつ補助具Ａの
装着方法を示す図である。

【図４】従来例の男性用使い捨ておむつ補助具の要部説
明図である。

【符号の説明】

Ａ男性用使い捨ておむつ補助具１本体１１吸水材１１ａ高吸水性ポリマー１１ｂ不織布１１ｃ不織布１２防水シート１３不織布１４不織布２把持片３スリット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】おむつ装着時に男性の性器を挿入し、尿
を吸収して保持する男性用使い捨ておむつ補助具におい
て、前記おむつ補助具が、両端を閉じた袋状に形成され、袋
生地が不織布の外側に防水シートが重層されるととも
に、両者の間に高吸水性材料が封入された構造であり、
その側面に性器の根本部分まで挿入可能なスリットが設
けられていることを特徴とする男性用使い捨ておむつ補
助具。
【請求項２】前記スリットの周囲にこのスリットを拡
幅可能な把持片が設けられていることを特徴とする請求
項１記載の男性用使い捨ておむつ補助具。