JP2001186830A - 釣りリール用制動装置及び釣りリール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣りリールのための新規な制動装置を提供す
る。 【解決手段】 釣りリール（２）のための制動装置は側
カバー（２０）と、外部から接近でき、側カバーの外部
から作動できるように側カバー内で回転自在に位置し、
複数の所定の別個の位置を有するブレーキダイアル（２
４）と、ブレーキダイアル又は側カバーのうちのいずれ
か一方に設けられた少なくとも１つの相互作用ボス（２
０２）と、ブレーキダイアル又は側カバーのうちの他方
に設けられた弾性的なボス（２００）とを有し、弾性的
なボスは、ダイアルが弾性的なボスと相互作用ボスとの
接触地点まで一定方向へ回転したときに、相互作用ボス
を横断する弾性的なボスの運動を許容するように弾性的
なボスを変形させるのに十分な力をダイアルに作用させ
るまで、当該方向への更なる回転を阻止するように、相
互作用ボスと共働する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一般に釣りリールの
ための制動装置に関する。特に、本発明はベイトキャス
テイング用リール（ｂａｉｔｃａｓｔ ｆｉｓｈｉｎｇ
ｒｅｅｌｓ）のための調整可能な制動装置に関する
が、これに限定されるものではない。

【０００２】

【従来の技術】ベイトキャスト釣り用リールは当業界に
おいて周知である。ベイトキャステイングリールは、典
型的には、一対の対向する側板を備えたスプリットフレ
ームと、フレームから延び、リールを釣竿に取り付ける
ための足部と、フレームの側板間で回転自在に位置し、
釣り糸を巻き戻し、保持するためのライン（釣り糸）ス
プールと、スプールを固定し、フレームの側板を貫通し
て延びる端部を備えたスプールシャフトと、スプールシ
ャフト上に設けたピニオンギヤ（典型的には、はすば歯
車）と、手動で回転可能なクランクハンドルと、クラン
クハンドルをスプールシャフトのピニオンギヤに機械的
にリンク接続する歯車列及びクランクシャフト組立体
と、釣り糸がスプールの長さに沿って適正に巻かれるの
を保証するために、巻き取り中にスプールに対して横断
運動する均等巻き取り機構と、クランクハンドルの逆回
転を阻止するためのクラッチ機構と、キャスティング
（投げ）中にスプールの自由回転を許容するためにピニ
オンギヤをスプール軸から係合解除するための外部のア
クチュエータ（典型的には、親指レバー）と、スプール
ドラッグ即ちスプール制動機構と、を有する。

【０００３】大半の場合、左右の側カバーがフレームの
側板に着脱自在に取り付けられ、リールの種々の作動機
構を収納する。右手型式のベイトキャステイングリール
（即ち、右手ききの使用者のために設計されたリール）
は、典型的には、スプールドラッグ即ちスプール制動機
構が左側カバーの下方に収納され、クランクハンドルが
右側カバーの外側で回転自在に装着され、クランクシャ
フト、歯車列、ピニオンギヤ、クラッチ及び逆回転防止
機構が右側カバーの下方に収納されるように構成されて
いる。当業者なら理解できるように、実質上任意の左手
型式のベイトキャステイングリールは、左手型式のリー
ルが右手型式のリールと鏡面対称となるようにリール素
子の配列及び構造を単に逆にすることにより、製造する
ことができる。

【０００４】スプールドラッグ即ちスプール制動機構は
釣り糸のバックラッシュ（「糸の絡み」ともいう）問題
を緩和するためにベイトキャステイングリールに共通に
使用される。リールがキャスティング中に回転する横断
方向に指向したスプールを利用するので、ベイトキャス
テイングリールはスピニングリール及びスピンキャステ
ィングリールよりも一層バックラッシュの問題を生じさ
せ易い。このような問題は主にキャスティング中にスプ
ールによりもたらされる回転モーメントに起因する。ベ
イトキャステイングリールに使用される最も普通の型式
のドラッグ／制動機構は磁気ドラッグブレーキ及び遠心
（摩擦）制動装置である。

【０００５】人の好みのほかに、多くの環境因子が所定
のキャストに適する制動力の量に影響を及ぼす。これ
は、ベイトキャステイングリールのための調整可能な制
動装置の開発を促した。例えば、米国特許第５，１０
８，０４２号明細書はリールスプールの端部に磁気ドラ
ッグ力を作用させる調整可能な磁気ドラッグ機構を開示
している。磁気力はキャスティング中のスプールの回転
を減速させる。上記米国特許第５，１０８，０４２号明
細書に開示された機構は、複数の磁石を取り付けた磁石
キャリヤリングと、磁石キャリヤリングを固定した軸方
向に可動なカムディスクと、左カバー内のくぼみを通し
て突出する調整ダイアルと、を有する。ダイアルは、ス
プールに加えられる磁気ドラッグ力の量を調整するため
にスプールの端部に対してキャリヤリングを選択的に進
退運動させるためのカムディスクと作動的に関連するカ
ムを有する。

【０００６】米国特許第５，９５０，９４９号明細書
は、装置により生じた制動力を選択的に調整できる遠心
制動装置を開示している。上記米国特許第５，１０８，
０４２号明細書の磁気装置と同様、米国特許第５，９５
０，９４９号明細書の遠心制動装置は複数の円滑なカム
傾斜部を備えた外部から調整可能なブレーキダイアルを
使用する。上記米国特許第５，９５０，９４９号明細書
の遠心制動装置においては、ブレーキダイアル上に設け
たカム傾斜部はダイアルの回転運動をブレーキリングの
軸方向運動に変換し、ブレーキリングに接触できる制動
部片の数を選択的に調整する。

【０００７】上記米国特許第５，１０８，０４２号及び
同第５，９５０，９４９号各明細書のダイアルカム装置
の各々はダイアルの利用できる回転範囲内で殆ど無限の
数の可能な制動位置を提供する。従って、このような装
置は高度の調整を提供できる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの装置
はまた、所望の調整を行っているときに好ましい制動位
置を特定し、また、このような位置を再度捜し出すため
に、豊富な経験を必要とする。更に、上記米国特許第
５，９５０，９４９号明細書の遠心制動装置に使用した
場合は、このような装置は、ブレーキ素子がブレーキリ
ングの前縁に対して擦ったり結合したりするのを阻止す
るように制動表面を常に適正に位置決めすることを保証
することができない。

【０００９】従って、本発明の目的は、適当なときに各
範囲内での微調整を許容した状態で適当数の別個の制動
範囲を提供するために分離する調整機構を備えたベイト
キャスト釣り用リールのための調整可能な制動装置を提
供することである。

【００１０】本発明の別の目的は、釣り人が先の制動位
置を容易に取り戻すことのできる調整可能な制動装置を
提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の要求を満
足し、上述の問題を緩和する釣りリールの制動装置を提
供する。本発明の装置は好ましくは、外方から接近でき
かつ側カバーの外部から作動できるようにリールの側カ
バー内で回転自在に位置し、複数の所定の別個の位置を
有するブレーキダイアルと、ブレーキダイアル又は側カ
バーのうちのいずれか一方に設けられた少なくとも１つ
の弾性的で変形可能なボスと、ブレーキダイアル又は側
カバーのうちの他方上に位置した少なくとも１つの相互
作用ボスとを有し、相互作用ボスは、ダイアルが回転し
たときに、変形可能なボスが相互作用ボスと接触して、
使用者が干渉地点を通過するダイアルの回転を許容する
ように変形可能なボスを一時的に変形させるのに十分な
力を作用させるまで、ダイアルの更なる回転運動を阻止
するように、変形可能なボスと共働（相互作用）する。
従って、少なくとも２つ（好ましくは、３つ）の制動力
の所定の別個の範囲が提供される。

【００１２】本発明の別の態様においては、調整可能な
制動組立体を組み込んだ釣りリールが提供され、このリ
ールにおいては、ブレーキダイアルが複数の所定の別個
の位置間での微調整を許容するように、分離する機構が
制動力の範囲を画定する。好ましい実施の形態において
は、ブレーキダイアルは円形のダイアル板を有し、この
ダイアル板は、ダイアル板と同心の円弧に沿ってぎざぎ
ざ状の縁部を具備する。クリック止めバネがぎざぎざ状
の縁部と共働し、ブレーキダイアルが回転するときに可
聴の表示を提供する。

【００１３】本発明の他の態様においては、変形可能な
ボスを所定のレベルに変形させるのに必要な力を設定す
るために変形可能なボス内に孔が設けられる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態であ
る（ベイトキャステイングリール２に組み込んだものと
しての）分解したバックラッシュ制御装置を図１ないし
図６に示す。図１に明示するように、ベイトキャステイ
ングリール２は、右側板６及び左側板８を備えたスプリ
ットフレーム４と、側板６、８間でフレーム４内に回転
自在に装着されたラインスプール即ち釣糸用スプール１
０と、スプール１０を通って延びるスプールシャフト１
１（図４）と、側板６上に固定された右側カバー１４
と、スプール１０を回転させるために右カバー１４から
作動的に延びるクランクハンドル１６と、リール２を釣
竿に取り付けるためにフレーム４の底部に設けたリール
脚部１８と、左側板８上に固定された左側カバー２０と
を有する。リール２を組立てたとき、本発明のブレーキ
装置のブレーキダイヤル２４は左カバー２０内に形成さ
れた円形の孔２６を通って突出する。

【００１５】便宜上、右手ききのベイトキャステイング
リールに組み込まれたものとして本発明の装置を図示
し、説明するが、本発明の装置は左手ききのリールに使
用するために同様に適用できる。当業者なら理解できる
ように、実質上任意の左手型式のベイトキャステイング
リールは、左手型式のリールが右手型式のリールと鏡面
対称となるようにリール素子の配列及び構造を単に逆に
することにより、製造することができる。

【００１６】ここで図３、図４を参照すると、本発明の
制動装置は好ましくは、側カバー２０内に作動的に保持
された本発明のブレーキダイアル２４と、例えば磁気ブ
レーキ組立体２８（図２）の如きブレーキ組立体と、を
有する。本発明の装置は磁気ブレーキ組立体を有するベ
イトキャステイングリールに組み込まれたものとして図
示し、説明するが、上記米国特許第５，９５０，９４９
号明細書に記載されたブレーキ組立体の如き調整可能な
遠心ブレーキ組立体を有するベイトキャステイングリー
ルに使用するために同様に適用できることを理解すべき
である。

【００１７】例示的な磁気ブレーキ組立体２８は複数の
永久磁石３６を担持する可動の磁石キャリヤリング３４
と、使用者により行われる調整に応じて磁石キャリヤリ
ング３４を移動させるようにブレーキダイアル２４と共
働するカムホロワ４０と、を有する。

【００１８】ベイトキャステイングリールにおいては普
通のことであるが、リール２は内部のスプールカバー３
２を備え、このスプールカバー３２はスプールシャフト
軸受即ちブッシュ５２を保持するための円筒状内部空洞
部５０と、複数（好ましくは、２つ）の半径方向に突出
する耳部５４と、半径方向の耳部５４を貫通して設けら
れた孔５６と、外端に形成された半円形のノッチ即ち切
欠き６０を備えた半径方向に突出する部分耳構造体５８
と、を有する。孔５６及び切欠き６０は、ボルト又はネ
ジ６４によりスプールカバー３２を側カバー２０に固定
できるように、側カバー２０の内部に設けた内ネジ付き
ボス６２を収容するように寸法決めされ、位置決めされ
る。

【００１９】本明細書で使用するような「外側」及び
「外側に面した」なる用語はラインスプール１０の端部
１２から離れる方向に対して「位置し」、「面する」こ
とを意味する。一方、「内側」及び「内側に面した」な
る用語は端部１２に向かう方向に対して「位置し」、
「面する」ことを意味する。

【００２０】スプールシャフト１１の左端はスプールカ
バー３２内に保持された軸受５２内に保持され、スプー
ル１０の位置を軸方向で固定する。それ故、磁石キャリ
ヤリング３４がスプール１０の左端１２に対して進退す
るように軸方向で位置決めされると、永久磁石３６によ
りスプール１０上に作用する磁力も同様に変化し、スプ
ールに作用するドラッグ力を変化させる。

【００２１】図１、５、６に明示するように、ブレーキ
ダイアル２４は好ましくは、円形のダイアル板１８０
と、ダイアル板１８０の外面に設けた把持構造体１８２
と、ダイアル板１８０の内面の中心から延び、円筒状の
ガイドポスト４８（図３）を回転自在に収容するような
寸法を有する円筒状のカップ１８４と、ダイアル板１８
０の内面から突出する湾曲カム１８６と、ダイアル板１
８０と同心の円弧に沿ってダイアル板１８０の内面上に
位置するぎざぎざ状の縁部１９６と、ダイアル板１８０
の縁部に設けられた弾性的で変形可能なボス２００（図
５）と、を有し、このボス２００は左側カバー２０に設
けた１又はそれ以上の共働するボス２０２を作動的に横
断しながらボス２００の変形を許容する孔１９８を有す
る。好ましくは、変形可能なボス２００がダイアル板１
８０と一体となるように、ブレーキダイアル２４は弾性
エラストマー材料から単一の構造体として形成される。

【００２２】カム１８６は好ましくは、円筒状カップ１
８４のまわりで円形パターンとして配列される。カム１
８６はカムホロワ４０のカム相互作用部材６６と共働
し、スプールの端部１２に対して進退するように一連の
制動位置を通して磁石キャリヤリング３４（図２）を選
択的に移動させる。

【００２３】把持構造体１８２はダイアル板１８０の外
面から外側へ突出し、外壁１８８及び割り出し指針２４
０を有する。

【００２４】図３に明示するように、ブレーキダイアル
２４は、（ａ）円形の孔２６のまわりで側カバー２０内
に形成された内側の半径方向肩部２１６と、（ｂ）スプ
ールカバー３２のガイドポスト４８と、の間で回転自在
に保持される。

【００２５】図２、３、４に示すように、本発明のブレ
ーキ装置は好ましくは次のように組立てられる。すなわ
ち、ブレーキダイアル２４がカバーの孔２６内に位置
し；ダイアル２４に設けたカム傾斜部１８６がホロワ４
０に設けた相互作用部材６６と作動的に共働するように
カムホロワ４０がダイアル２４の内側に位置し；保持ガ
イドポスト４８がカムホロワの孔６８を通って外方へ延
びて内部ダイアルカップ１８４内に収容され；カムホロ
ワのボス４４がスプールカバー３２に設けた孔４６を通
って摺動自在に延び；磁石キャリヤリング３４が、ボル
ト３８を使用してキャリヤリング３４をカムホロワのボ
ス４４に取り付けることにより、スプールカバー３２と
スプール１０との間で往復運動自在に固定され；ダイア
ルが回転するときに可聴の表示を提供するためにクリッ
ク止めバネ３１がぎざぎざ状の縁部１９６と共働する；
ように組立てられる。組立てられた制動装置は好ましく
はまた、ダイアル２４の回転を容易にするために、内部
ダイアルカップ１８４内に設けた摩擦減少Ｏ−リング７
０と、スプールカバー３２とカムホロワ４０との間でカ
バーガイドポスト４８のまわりに位置するバネ３０とを
有する。バネ３０の外端はカムホロワの溝７２内に収容
され、連続的な外向きの偏倚力をカムホロワ４０に作用
させ、ダイアル２４のカム傾斜部１８６とカムホロワ４
０の相互作用部材６６との作動的な接触を維持させる。

【００２６】ブレーキダイアル２４がその完全な右回り
位置へ回転したとき、カムホロワ４０の相互作用部材６
６はカム１８６の最下方部分上に位置し、磁石キャリヤ
リング３４をその完全に外側の最小制動位置に位置させ
る。使用者がブレーキダイアル２４を左まわりに回転さ
せたとき、傾斜カム１８６は相互作用部材６６に対して
作用し、相互作用部材６６及び磁石キャリヤリング３４
を内方へ押す。最後に、使用者がダイアル２４をその完
全な左回り位置へ回転させ続けると、相互作用部材６６
はカム１８６の最上方部分上に位置し、磁石キャリヤリ
ング３４をその完全に内側の最大制動位置に位置させ
る。

【００２７】図５に明示するように、使用者がダイアル
２４を回転させると、変形可能なボス２００が相互作用
ボス２０２と接触する。接触点を越えてダイアル２４を
回転させるためには、使用者は相互作用ボス２０２を横
切るように変形可能なボス２００の運動を許容するのに
十分なほど変形可能なボス２００を変形させるのに十分
な力を加えなければならない。変形可能なボス２００の
変形はボス２００内に位置する孔１９８により容易にな
る。好ましくは、２つの相互作用ボス２０２を設けて、
３つの別個の制動範囲を生じさせる。低制動範囲の始点
は、ダイアル２４がその完全な右まわりの最小制動位置
へ回転したときに画定される。この低範囲は、ダイアル
２４が左まわりに回転したときに変形可能なボス２００
が第１の相互作用ボス２０２と接触する点で終わる。使
用者が第１の相互作用ボスを越えてダイアル２４を回転
させたとき、ブレーキ組立体２８はその中間の制動範囲
に位置する。使用者がダイアル２４を左まわりに回転さ
せ続けると、中間範囲は、変形可能なボス２００が第２
の相互作用ボス２０２と接触したときに終わる。高制動
範囲は、ダイアル２４が第２の相互作用ボス２０２を越
えて回転したときに始まり、高制動範囲は、ダイアル２
４がその完全な左まわりの最大制動位置へ回転したとき
に終わる。

【００２８】好ましくは、ブレーキダイアル２４は３つ
の制動範囲の各々内で調整できる。ダイアルが範囲内で
調整されるとき、クリック止めバネ３１がぎざぎざ状の
縁部１９６と共働し、触感のほかに、ダイアル運動の可
聴表示を提供する。

【００２９】当業者にとっては、２つの作動範囲（例え
ば、高範囲及び低範囲）を生じさせるために単一の相互
作用ボス２０２を設けることができ、または、多数の範
囲を生じさせるために多数の相互作用ボスを設けること
ができることは明白である。更に、当業者にとっては、
複数の別個の制動位置が制動位置の別個の範囲によって
ではなく相互作用ボスによって画定されるように、個々
の相互作用ボス２０２を互いに近接配置できることは明
白である。

【００３０】ボス２００の側部の肩部２３４、２３８は
ブレーキダイアル２４の回転を制限し、ブレーキダイア
ル２４をいずれかの方向へ回転させたときにカム１８６
が相互作用部材６６を越えて回転できないようにする。
ブレーキダイアル２４の右まわりの回転運動は肩部２３
４のストッパ２３６との当接により制限され、左まわり
の回転運動は肩部２３８のストッパ２３６との当接によ
り制限される。ストッパ２３６は側カバー２０の内部に
設けられる。従って、本発明の制動装置は上述の「完全
な制動位置」又は上述の「最小制動位置」のいずれかを
越えて回転することができない。本発明の装置の制動位
置は好ましくはブレーキダイアル２４の外部に設けた割
り出し指針２４０により表示される。指針２４０は好ま
しくは、指針２４０がブレーキダイアル２４とは異なる
材料又は異なる色とすることができるように、別個の素
子として形成される。好ましくは、割り出しマーク２４
４を孔２６のまわりで側カバー２０の外部に設け、ブレ
ーキを設定している釣り人に対して可視表示を提供す
る。

【００３１】当業者なら理解できるように、本発明の装
置の好ましい実施の形態は１つのカム１８６と、１つの
対応する相互作用部材６６とを利用するが、本発明の装
置は、オプションとして、２つ、３つ又はそれ以上のカ
ム１８６を利用することができる。更に、本発明のブレ
ーキダイアル２４のカム１８６は連続傾斜型式のもので
あるが、分離する制動位置に対応する平坦な領域を使用
することもできる。

【００３２】当業者なら理解できるように、本発明の装
置の上述の好ましい実施の形態を磁気ブレーキ組立体２
８に関連して説明したが、他の型式のブレーキ組立体即
ち制動組立体（例えば、遠心制動組立体）を本発明に使
用できる。

【００３３】更に、当業者なら理解できるように、ブレ
ーキダイアル２４の等価の作動及び感触は孔２６のまわ
りで側カバー２０上に変形可能なボス２００を形成する
ことにより達成できる。相互作用ボス２０２は、相互作
用ボス２０２が静止の変形可能なボス２００と共働すべ
くブレーキダイアル２４と一緒に回転するように、ブレ
ーキダイアル２４上に配置することができる。

【００３４】更に、当業者なら理解できるように、本発
明の装置は実質上任意の型式のベイトキャステイングリ
ールに使用できる。

【００３５】従って、本発明はその目的を遂行し、ここ
に開示した固有のもののほかに、上述の目的及び利点を
達成するのに特に適する。現時点で好ましい実施の形態
を開示の目的で説明したが、当業者にとっては、本発明
の要旨内で種々の変更及び修正が可能であることは明白
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】分離するバックラッシュ制御装置を組み込んだ
ベイトキャステイングリール２の斜視図である。

【図２】ベイトキャステイングリール２の左側組立体の
断面図である。

【図３】リール２の左側組立体の分解部品斜視図であ
る。

【図４】リール２の左側組立体の分解部品斜視図であ
る。

【図５】リール２の左側カバー２０の内部を示す立面図
である。

【図６】本発明のブレーキダイアル２４の斜視図であ
る。

【符号の説明】

２ リール １４、２０ 側カバー ２４ ブレーキダイアル ３１ クリック止めバネ １８０ ダイアル板 １８２ 把持構造体 １９６ ぎざぎざ状縁部 １９８ 孔 ２００ 変形可能なボス ２０２ 相互作用ボス ２４０ 指針 ２４４ 割り出しマーク

フロントページの続き (72)発明者 ロイ・イー・スティナー アメリカ合衆国オクラホマ州74055，オワ ッソ，ノース・ワンハンドレッドアンドセ ブンティフォース・アベニュー 7931 Ｆターム(参考） 2B108 HC01 HC08 HC14 HF05

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 釣りリールのための制動装置であって、 該釣りリールの側カバー内に回転自在に位置するブレー
   キダイアルで、外方から接近できかつ該側カバーの外部
   から作動できるブレーキダイアルと；上記ブレーキダイ
   アル又は上記側カバーのうちの一方上に作動可能に位置
   し、当該ブレーキダイアル又は当該側カバーのうちの他
   方上に作動可能に位置した少なくとも１つの相互作用ボ
   スと相互作用する少なくとも１つの弾性的で変形可能な
   ボスであって、該ブレーキダイアルが１方向において第
   １の所定の別個の範囲から回転する際に、上記少なくと
   も１つの変形可能なボスが上記少なくとも１つの相互作
   用ボスに接触したときに、少なくとも第２の所定の別個
   の範囲を達成するために当該相互作用ボスを横切る当該
   変形可能なボスの運動を許容するように該変形可能なボ
   スを変形させるのに十分な力が該ブレーキダイアルに作
   用するまで、上記方向への更なる回転を阻止するように
   した少なくとも１つの弾性的で変形可能なボスと；を有
   することを特徴とする制動装置。
2. 【請求項２】 上記第１及び第２の所定の別個の範囲
   が、低制動力範囲と、高制動力範囲と、を含むことを特
   徴とする請求項１に記載の制動装置。
3. 【請求項３】 単一の変形可能なボスと、２つの離間し
   た相互作用ボスと、を有し、３つの所定の別個の範囲を
   提供することを特徴とする請求項１に記載の制動装置。
4. 【請求項４】 上記ブレーキダイアルが把持構造体を具
   備した円形のダイアル板を有し、上記変形可能なボスが
   上記ダイアル板の縁部上に作動可能に位置していること
   を特徴とする請求項１に記載の制動装置。
5. 【請求項５】 上記ダイアル板の内表面が当該ダイアル
   板と同心の円弧に沿ってぎざぎざ状の縁部を更に具備
   し、上記ブレーキダイアルが回転するときに可聴の表示
   を提供するように上記ぎざぎざ状の縁部と共働するクリ
   ック止めバネを更に有することを特徴とする請求項４に
   記載の制動装置。
6. 【請求項６】 上記変形可能なボスが少なくとも１つの
   孔を有することを特徴とする請求項１に記載の制動装
   置。
7. 【請求項７】 上記所定の別個の範囲を表示するための
   手段を更に有することを特徴とする請求項１に記載の制
   動装置。
8. 【請求項８】 制動装置を備えたベイトキャステイング
   タイプの釣りリールにおいて、 該制動装置が、 該釣りリールの側カバー内に回転自在に位置するブレー
   キダイアルで、外方から接近できかつ該側カバーの外部
   から作動できるブレーキダイアルと；上記ブレーキダイ
   アル又は上記側カバーのうちの一方上に作動可能に位置
   し、当該ブレーキダイアル又は当該側カバーのうちの他
   方上に作動可能に位置した少なくとも１つの相互作用ボ
   スと相互作用する少なくとも１つの弾性的で変形可能な
   ボスであって、該ブレーキダイアルが１方向において第
   １の所定の別個の範囲から回転する際に、上記少なくと
   も１つの変形可能なボスが上記少なくとも１つの相互作
   用ボスに接触したときに、少なくとも第２の所定の別個
   の範囲を達成するために当該相互作用ボスを横切る当該
   変形可能なボスの運動を許容するように該変形可能なボ
   スを変形させるのに十分な力が該ブレーキダイアルに作
   用するまで、上記方向への更なる回転を阻止するように
   した少なくとも１つの弾性的で変形可能なボスと；を有
   することを特徴とする釣りリール。
9. 【請求項９】 ベイトキャステイング釣りリールが、上
   記ブレーキダイアルに作動可能に連通する可動の磁石キ
   ャリヤリングと、上記磁石キャリヤリング上に保持され
   た少なくとも１つの永久磁石と、を有する磁気制動組立
   体を備えていることを特徴とする請求項８に記載の釣り
   リール。