JP2001181988A - ひのきの木質部シート製品 - Google Patents
ひのきの木質部シート製品Info
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Abstract
用、美観等の長所を生かして有用な商品を製造する。 【解決手段】 ひのきの木質部をスライスして得られた
かんな屑状のひのきシートを繊維の配列方向に対して垂
直な方向にシワを寄せてなるロープ、及びこのロープを
単独で或いは他の繊維素材と合わせて、織物状、筵状或
いは編物状に絡ませてなるマットである。更に、剛性を
有するワイヤー状素材を用いて篭等の成形体の骨格を形
成し、該骨格間にひのきの木質部をスライスして得られ
たかんな屑状のひのきシートを、繊維の配列方向に対し
て垂直な方向にシワを寄せ、或いは撚ってなるロープを
織物状に絡ませてなる成形体である。
Description
を製材する際に発生するシート状物(別称かんな屑)を
原料として製造した造花、ロープ、このロープを用いた
編地、織り地状のマット、更には篭、帽子等の成形品に
関する。
高級木材であり、特に新しいひのきは特有の芳香を有す
るためひのき風呂は未だに愛用されている。一方ひのき
の製材にあたり、大量のかんな屑が発生するが、近時、
製材工程も機械化され、幅も広く長さも長く、且つ均等
な幅及び長さ及び厚さを有するひのきの木部からなるシ
ートが得られるようになった。しかしながら、ひのきの
木部から得られたシートには特定の用途がなく、稀に寿
司屋等の飲食店で風雅なお品書き用の紙代用品として使
用される程度であり、ほとんど全部が焼却処理されてい
た。
ってもひのき特有の芳香を依然として有し、殺菌作用や
防カビ作用を有し、繊維方向には高強度を有し、新しい
木材は薄いクリーム色を基調とし、局所的に芯部の赤味
を有する部位が交じり、全体として美しい素材である。
このような好ましい素材の長所を生かした利用価値のあ
る製品は未だ開発されていなかった。一方、近時、日本
においては、ひのきを消費することも森林活性化の観点
から必要になってきた。
することを目的とし、その構成は、ひのきの木質部をス
ライスして得られたかんな屑状のひのきシートを繊維の
配列方向に対して垂直な方向にシワを寄せてなるロー
プ、及びこのロープを単独で、撚りをかけ或いは他の繊
維素材と合わせて、織物状、筵状或いは編物状に絡ませ
てなるマットである。更に、剛性を有するワイヤー状素
材を用いて篭等の成形体の骨格を形成し、該骨格間にひ
のきの木質部をスライスして得られたかんな屑状のひの
きシートを、繊維の配列方向に対して垂直な方向にシワ
を寄せてなるロープを織物状に絡ませてなる成形体であ
る。
で湿潤時柔軟で作業しやすい点に着眼し、ひのきのシー
トを繊維を折らない方向にしごいてロープ状にし、この
ロープをそのまま或いは撚って織物状にしたり、編んで
編物状にすることによりマットが得られる。このマット
は特に湿潤時、強い芳香を有するため風呂用の足ふきマ
ット、風呂の浮き蓋、使い捨てマット、造花、たわし等
として使用でき、肌ざわりがよく芳香を有する上、湿潤
・乾燥を繰返してもカビが生えず衛生的な優れた製品が
できる。更には容器、篭、帽子、バッグなど成形品も好
ましく使用できることを見出して完成したものである。
るときに発生する。元来は副産物であるが、特にひのき
のシートの需要が増大すれば木部全体をシートにするこ
とも可能であり、充分な原料を供給することができる。
ひのきシートは水で濡らした状態で柔軟性及び芳香が増
し強度が増大する。この状態で加工することにより任意
の製品を製造できるが、厚過ぎては加工が困難であり、
加工方法により好ましい厚さは異なるが、濡らして2つ
折りして繊維が折れない程度の厚みのかんな屑状であれ
ばよく、一般に10〜200μmである。
ートの繊維の配列方向に対して垂直な方向にシワを寄せ
ればよく、これも湿潤状態で容易に行われる。更には必
要に応じて撚りをかけて使用することもできる。一般に
幅3〜13cm、長さ2〜3m以上のひのきシートが得
られ、1本のシートは幅の変動が少ない。したがって、
細いシート2〜3本をまとめて使用することも可能であ
る。シートの長さ方向の端部を重ねて一緒にシワを寄せ
ることにより無限に長いロープを得ることができる。こ
のロープを平織状に絡ませると、図1に示すような織り
目1〜3cm、厚さ0.5〜3cm程度のマットが得ら
れる。また、太いかぎ針や棒針を用いて編むと質感のあ
るマットが得られる。
成する必要はなく、織り地の場合、縦糸、緯糸の何れか
一方に他の素材を用いることもできる。他の素材として
は、柔らかい製品を製造する場合には、綿、麻、絹、
藁、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、キュプ
ラ、ステーブルファイバー等、天然、合成、半合成の繊
維からなる糸やロープを使用することができる。例えば
縦糸として縦長の織物屑を使用し、ひのきロープを筵状
に織り込むと、表面にはシワを寄せたひのきシートのみ
が現れしなやかで厚みのあるマットが得られる。
なく綾織、繻子織り等とし、縦糸または緯糸の一方に配
色のよい繊維素材を用いると、種々の美観、感触のひの
きマットが得られる。編み地の場合もひのきロープと他
の繊維素材を合わせて編み込むと用途に応じて種々の美
観及び感触を有するマットが得られる。また、特定の形
状の製品を製造する場合には、形状を維持し得る剛性を
要し、藤づるのようなつる性植物の茎、竹ひご、銅線、
ステンレス線等の金属ワイヤーなどを使用する。
として使用すると、カビが生えず衛生的である。やや大
きい場合は浴場やキッチンの足拭きマットとしても使用
できる。特に濡れがちの場所では何度も乾かして使用で
き、カビが生えるおそれがない。この場合、薄手のマッ
トは2つ折り、4つ折りにして使用でき、乾燥する場合
は広げるので早く乾燥する。或いは浴槽に落とし蓋のよ
うにして使用すると入浴するために浴槽の蓋を取った
時、浴室全体にひのきの香りが充満する。その他、簡易
座布団、ゴザ、ピクニック用シート、夏のシ−ツとして
種々の利用法がある。
も冷蔵庫に入れない竹や藤の篭はカビの発生が問題とな
っていた。篭類は保形性が要求されるため、竹や金属の
ような剛性の素材で上縁、下縁及び数本の側縁用縦材で
形状を維持する必要がある。この場合には必要な部位の
みを竹ひご、金属ワイヤー等の剛性材料で形成し、他の
部位をひのきのロープを織物状、筵状或いは編物状に絡
ますことができる。更にひのきのシートを用いて剛性部
材の部位に巻き付けて外部に露出している部位をことご
とくひのきにすることもできる。
大量のひのきのシートを用い、図1に示すようなひのき
のマットを製造した。ひのきシートは充分に湿らし、板
上の一辺に4cm間隔に6本のクギを打ち、この辺と対
向する辺に同じく4cm間隔に6本のクギを打った。一
方のクギ列と他方のクギ列との間隔は35cmであっ
た。湿らせて繊維の配列方向に対して垂直な方向にシワ
を寄せながら、一方のクギ列から他方のクギ列に縦糸と
なるべきひのきロープを懸架、配列していった。1本の
ロープが終わりかけた段階で新しいロープを巻込みなが
らロープを連結して縦糸の配列を終了した。そのままロ
ープを切らずに縦糸列間を交互に上下に潜らせて緯糸と
し、平織状に縦糸間を往復し、図1に示すようなひのき
マット3を得た。1は縦糸であり、2は緯糸である。こ
のひのきマットは浴室の出口に足拭きマットとして敷い
た。使用後の湿り気を帯びたマットはそのまま室内に懸
架しても翌日までに乾燥し、3か月間繰返し使用した
が、芳香を維持し、カビは一切生えなかった。
径の小さい下縁5を形成し、同一の長さの10本のステ
ンレスワイヤーからなる側縁用縦材6を用いて上縁4と
下縁5を連結し、図2に示すような篭形状の骨格を形成
した。相隣接する2本の側縁用縦材6の間には多少撚り
を加えたひのきロープ7を張設した。4〜5cm幅の長
さの異なるひのきシートを一緒にしてシワを寄せ、側辺
の側縁用縦材6とひのきロープ7の内側と外側に交互に
絡ませながら、順次編み込んでいった。3本のひのきシ
ートの一本が切れると新しいひのきシートを重ねて用い
た。そのためひのきシートの連結部が出来上がった篭か
ら判別できなかった。図示を省略したが、篭の底面も中
心部から遠心状に広がるワイヤーの骨格に同様にしてひ
のきロープを絡ませた。
のきシート或いはひのきロープで覆われ、ふかふかした
芳香のある篭ができた。この篭にパンや中華饅頭を入れ
たが、これらの食品の湿気によりカビが生えることなく
1年以上使用している。従来のパン篭は焼き立てのパン
から発生する湿り気によりカビが発生し易く、手入れが
困難であった。本実施例の篭はひのきシート自体に殺菌
作用があるため、いかなる食品を入れてもカビの心配が
ない。
いた。糸状の小片をまとめて根元を細いワイヤーで縛
り、先端に花粉として乾燥すると白くなる糊を付して花
芯8とした。次いで湿らせたひのきシートに型紙をあて
て大小の花弁9を切取った。この際、花弁9の広がり方
向とひのきシートの繊維の方向を一致させる。花芯8を
中心に小さい花弁9から順次根元に巻付け、形を整えて
根元をしっかりと縛って造花を製造した。別に、薄い緑
色に染色した葉10をあしらった。この造花は局所的に
わずかに赤味を帯びた薄いクリーム色を基調とした、そ
のままで美しい造花であり、花弁の先端は自然に丸ま
り、軽く霧をかけるとひのきの芳香を感じることができ
た。
有し、特有の芳香を有するひのきのシートを原料とし
て、特有の効果を有するロープ、マット、容器、造花等
各種の有用な製品を製造することができる。更に、ロー
プ自体の美しさ、強靱性を利用した新しい商品が開発さ
れる無限の可能性を有し、本発明ひのき製品は使用後に
は焼却も、土に戻すことも可能であり、地球に優しい商
品である。
である。
ープを織物状に絡ませた篭状容器の一部切欠きを有する
斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ひのきの木質部をスライスして得られた
かんな屑状のひのきシートを、繊維の配列方向に対して
垂直な方向にシワを寄せてなるロープ。 - 【請求項2】 請求項1記載のひのきのロープを織物状
に絡ませてなるマット。 - 【請求項3】 ひのきのロープを織物状に絡ませてなる
マットが、縦糸、緯糸共にひのきのロープであり、平織
状に絡ませてあることを特徴とする請求項2記載のマッ
ト。 - 【請求項4】 ひのきのロープを織物状に絡ませてなる
マットが、縦糸、緯糸のいずれか一方が他の繊維素材で
あり、該他の繊維素材にひのきのロープを筵織り状に絡
ませてなる請求項2記載のマット。 - 【請求項5】 ひのきのロープを織物状に絡ませてなる
マットが、かぎ針編み又は棒針編みの編地であることを
特徴とする請求項2記載のマット。 - 【請求項6】 剛性を有するワイヤー状素材を用いて成
形体の骨格を形成し、該骨格間にひのきの木質部をスラ
イスして得られたかんな屑状のひのきシートを、繊維の
配列方向に対して垂直な方向にシワを寄せてなるロープ
を織物状に絡ませてなる成形体。 - 【請求項7】 ひのきの木質部をスライスして得られた
かんな屑状のひのきシートを、湿潤状態で花芯及び花弁
を裁断し、花芯を中心に小さい花弁から大きい花弁を巻
き付けて根元を結紮してなるひのきの木部シートからな
る造花。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36577699A JP3643284B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ひのきシートの利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP36577699A JP3643284B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ひのきシートの利用方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004365415A Division JP2005089962A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | ひのきシートの造花 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001181988A true JP2001181988A (ja) | 2001-07-03 |
JP3643284B2 JP3643284B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=18485089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36577699A Expired - Lifetime JP3643284B2 (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | ひのきシートの利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3643284B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108406998A (zh) * | 2018-05-04 | 2018-08-17 | 滦南县万盛机械制造有限公司 | 一种草帘封口设备及工艺 |
JP2019044299A (ja) * | 2017-09-03 | 2019-03-22 | 相原木材株式会社 | 木材シートを用いて形成した装飾品、及びその製造方法 |
RU2726680C1 (ru) * | 2019-12-21 | 2020-07-15 | Татьяна Юрьевна Сорокина | Декоративно-прикладное плетёное изделие |
-
1999
- 1999-12-24 JP JP36577699A patent/JP3643284B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108406998A (zh) * | 2018-05-04 | 2018-08-17 | 滦南县万盛机械制造有限公司 | 一种草帘封口设备及工艺 |
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JP3643284B2 (ja) | 2005-04-27 |
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