JPH0234217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は蓄肉加工品その他の食品の包装に好
適する食品用パツケージネツトに関する。

〈従来の技術〉 食品の外装用ネツトとして、糸及びひもで編ん
だものや、ポリエチレン等の合成樹脂柔軟材で構
成したものが従来知られている。これらは無数の
編目を有するため通気性にすぐれ、コンパクトに
折畳まれるという利点を有している。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし乍ら上述の従来ネットは、編目がパンタ
グラフ状の動きをするにすぎないので収納物が所
定の大きさのもの以外は適合しない不利がある。
つまりネツトよりも収納物が大きい場合はネツト
が切破傷損するおそれがあり、逆に収納物が小さ
い場合はネツトから容易に落下したりネツトとの
間にすき間が生じて不体裁となる欠点があり、更
には収納物の出し入れにも手間がかゝる等の問題
点があつた。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案は従来技術に鑑みなされたもので、す
なわちゴム材１の外側に繊維材２をカバーリング
して糸状物３を形成し、該糸状物を複数条集束し
て単位糸４を形成すると共に、単位糸４を無数の
編目５を有する円筒形に編立てることによつて前
記諸不利を解消した食品用パツケージネツトを提
供することを所期している。

〈実施例〉 第２図に示した糸状物３は微細径の長尺ゴム材
１の外側に布の繊維材２をカバーリングして構成
されたもので、ゴム材１は天然ゴムにアミノ酸を
添加してゴムのにが味を取除き食品用に適する甘
味をもつ特殊ゴムとしてある。

そして糸状物３は第３図示のように複数条を撚
糸同様に編立てゝ一本の太い帯状単位糸４に形成
し、単位糸４は第１図示のような編目５を有する
円筒形に編立てることによつて本案ネツトを完成
せしめる。なお編目５はハム等の収納物６の大小
種類等に応じダイヤ形、六角形、螺旋形など種々
の形状が選択され、また単位糸４の太さも糸状物
３の集束数を加減することによつて任意に変更さ
れると共に全体が収納物に応じた長さに切断して
使用されることは勿論であり、而して上述の編立
て作業はトーシヨンレース機を用いて一連の工程
で自動的迅速に行なわれる。

〈考案の効果〉 この考案は次のような特有の効果を発揮する。

(1) 単位糸４を構成する糸状物３が繊維材２の内
部にゴム材１を設けてあるので全方向に伸縮
し、収納物６に大小差があつても密着する。そ
れゆえ包装された収納物は確固保持されて妄り
に落下することがなく、また収納物が大きくて
も単位糸４に負担がかゝらないので切破傷損が
未然に防止されると共に、単位糸が収納物にフ
イツトするので体裁がよい。

(2) 糸状物３がゴム材１と繊維材２の二重構造と
なつているため強靭性があり、容易には切断さ
れるようなことがなく耐久性を有する。

(3) ゴム材１の復原性によつて通常は全体が収縮
したコンパクト状態にあり、このため多数量と
雖も収蔵に場所をとらない。

(4) 収納物の着脱時に出し入れ口がスムーズに拡
開し、従つて収納物の抜き差しが迅速になされ
効率がよい。

(5) ゴム材E1の弾性と繊維材２のソフト感が相
挨つて頗る感触がよく把持しやすい利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案ネツトを扁平状とした平面図、第
２図は糸状物の拡大縦断面図、第３図は単位糸の
一部を切断した拡大斜面図、第４図は使用状態を
示す本案の側面図である。 １……ゴム材、２……繊維材、３……糸状物、
４……単位糸、５……編目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム材の外側に繊維材をカバーリングして糸状
   物を形成し、該糸状物を複数条集束して単位糸を
   形成すると共に、単位糸を無数の編目を有する円
   筒形に編立てゝなる食品用パツケージネツト。