JP2001181025A - フェライト製品の焼成用治具 - Google Patents

フェライト製品の焼成用治具

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JP2001181025A
JP2001181025A JP36451899A JP36451899A JP2001181025A JP 2001181025 A JP2001181025 A JP 2001181025A JP 36451899 A JP36451899 A JP 36451899A JP 36451899 A JP36451899 A JP 36451899A JP 2001181025 A JP2001181025 A JP 2001181025A
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Japan
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firing
mgo
ferrite
spinel
magnetic permeability
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JP36451899A
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Toshiyuki Ito
敏之 伊藤
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NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
NGK Adrec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェライト製品の透磁率特性を維持しながら
焼成することができるとともに、使用コストの低減に寄
与することができる焼成用治具を提供する。 【解決手段】 フェライト製品を焼成するために用いる
スピネル(MgO・Al 23)組成を主とした焼成用治
具である。MgOが25〜38wt%、Al23が62
〜75wt%の化学組成であり、90%以上のスピネル
組成を有し、且つ気孔率が10%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、フェライト製品
の焼成用治具に係り、更に詳細には、フェライト製品の
透磁率特性を維持しながら焼成することができる焼成用
治具に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、高透磁性のフェライト製品を焼
成する場合、CaO安定化ジルコニア材及びY23安定
化ジルコニア材からなる焼成用治具(例えば、セッター
や匣等)が主に用いられてきた。
【0003】 しかしながら、上記焼成用治具は、気孔
率を15〜25%有するため、焼成時に上記フェライト
製品との接触部から上記フェライト製品に含まれるZn
O成分が流出し、フェライト製品中のフェライト組成が
崩れてしまうという問題点があった。また、CaO安定
化ジルコニア材からなる焼成用治具は、焼成時に、フェ
ライト製品中のフェライト材が、CaO安定化ジルコニ
ア材に含まれるCaO成分と反応し、異結晶粒が生長し
てしまうという問題点があった。以上のことから、上記
焼成用治具では、上記フェライト製品の透磁率特性を維
持しながら焼成することが困難であった。
【0004】 これらの点を解消するため、現在、フェ
ライト共材からなる焼成用治具を用いているが、使用で
きる回数も少なく、高価であるため、使用コストが高く
なるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、このよう
な従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、フェライト製品の透磁率特性
を維持しながら焼成することができるとともに、使用コ
ストの低減に寄与することができる焼成用治具を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、フェライト製品を焼成するために用いるスピネル
(MgO・Al23)組成を主とした焼成用治具であっ
て、MgOが25〜38wt%、Al23が62〜75
wt%の化学組成であり、90%以上のスピネル組成を
有し、且つ気孔率が10%以下であることを特徴とする
焼成用治具が提供される。このとき、フェライト製品
は、高透磁率を有するものであることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】 本発明の焼成用治具は、MgO
が25〜38wt%、Al23が62〜75wt%の化
学組成であり、90%以上のスピネル組成を有し、且つ
気孔率が10%以下であるものである。このとき、上記
焼成用治具の化学組成は、MgOが28.3wt%、A
23が71.7wt%の化学組成を有していることが
より好ましい。
【0008】 また、本発明の焼成用治具は、X線回折
的に、スピネル鉱物とMgO鉱物又はAl23鉱物が確
認されている。即ち、本発明の焼成用治具は、上記スピ
ネル(MgO・Al23)組成を90%以上有し、残部
がFree MgO又はFree Al23からなるも
のである。
【0009】 上記のように、本発明の焼成用治具は、
90%以上のスピネル(MgO・Al23)組成を有す
ることにより、フェライト製品に含まれるMnOやZn
Oとの反応性を大幅に低減することができるため、ガラ
ス相の生成や膨脹等を抑制するとともに、フェライト製
品の透磁率特性を維持しながら焼成することができる。
【0010】 また、本発明の焼成用治具は、MgOを
25〜38wt%、Al 23を62〜75wt%に限定
することにより、スポーリング等による破壊を大幅に抑
制することができるため、焼成時における焼成用治具の
耐久性が向上し、使用コストを低減することができる。
【0011】 更に、本発明の焼成用治具は、気孔率を
10%以下にすることにより、焼成時におけるフェライ
ト製品との接触部からフェライト製品に含まれるZnO
成分の流出を大幅に抑制することができるため、フェラ
イト製品中のフェライト組成を維持することができる。
【0012】 ここで、上記MgO・Al23のスピネ
ルは、MgAl24の結晶構造を有しており、フェライ
ト製品に含まれるMnOやZnOと反応することがない
ため、ガラス相の生成や膨脹等が起こらない。即ち、ス
ピネルのMgAl24の結晶構造は、単にMgOとAl
23とが混合している訳ではないため、MnOやZnO
との反応が生じることがないからである。
【0013】 尚、本発明の焼成用治具は、MgOとA
23を原料として、あるいはMgO・Al23のスピ
ネル原料を単独もしくは複数適切に配合したものを用い
て、酸化雰囲気下、1250℃以上の温度、望ましく
は、1400℃以上の温度で所定時間加熱することによ
り製造することができる。このとき、上記原料は、でき
るだけ不純物を少なくすることが好ましい。
【0014】 以上のことから、本発明の焼成用治具
は、フェライト製品の透磁率特性を維持しながら焼成す
ることができるだけでなく、スポーリング等による破壊
が生じ難いため、使用コストを低減することができる。
尚、本発明の焼成用治具は、例えば、セッターとして、
ムライトプレート、ムライト匣鉢、あるいは中央層がS
iC質である表裏層アルミナの多層プレート上に載せる
構成で使用したり、棚板として段積みにすることもでき
る。
【0015】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもの
ではない。尚、各例で得られた焼成用治具及び被焼成物
は、以下に示す方法により評価した。
【0016】(析出結晶相の測定方法)X線回折で、サ
ンプル中のスピネルの有無を確認した後、化学分析する
ことにより、MgO(マグネシア)とAl23(アルミ
ナ)の数値を算出した。次に、スピネルの量論組成であ
る結晶モル比(MgO:Al23=1:1)に基づい
て、スピネル量として換算し、残部をFree MgO
又はFree Al23として換算した。
【0017】(気孔率の測定方法)JIS R2205
法で測定した。
【0018】(透磁率の評価方法)フェライトコア共材
(Mn−Zn系材)からなる焼成用治具を用いて焼成し
た時における被焼成物の透磁率を100とし、焼成後の
被焼成物の透磁率を百分率(透磁性の維持率)で示すこ
とにより評価を行った。尚、透磁率の測定方法は、JI
S C2561法で行った。
【0019】(実施例1〜8、比較例1〜8)マグネシ
ア原料、アルミナ原料(各原料の平均粒径6μm)の原
料粉末を表1〜2に示すモル比になるように秤量し、こ
れにバインダーとしてポリビニルアルコール(PVA)
を0.3wt%添加混合した後、スプレードライヤーで
造粒した。得られた造粒粉体を、90mm×90mmの
金型で、肉厚4mmとなるように充填し、成形圧49M
Paで油圧プレスにて成形したものを、100℃で8H
r乾燥後、電気炉にて、表1〜2に示す温度で2Hr焼
成することにより、焼成用治具をそれぞれ作製した(実
施例1〜8、比較例1〜6)。尚、CaO安定化ジルコ
ニアからなる焼成用治具(比較例7)及びY23安定化
ジルコニアからなる焼成用治具(比較例8)は、平均粒
径6μmの原料粉体を用いて前記と同様の条件でそれぞ
れ作製した。それぞれ得られた焼成用治具の気孔率の測
定結果を表1〜2に示す。
【0020】 次に、それぞれ作製した焼成用治具を用
いて、被焼成物であるフェライトコアを1350℃、2
Hrで焼成した後、フェライトコアの透磁率の評価を行
った。その結果を表1〜3に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】(考察:実施例1〜8、比較例1〜8)表
1〜3に示すように、実施例1〜8は、比較例1〜8と
比較して、焼成後におけるフェライトコアの透磁率の評
価が良好であり、焼成用治具のスポーリング等による割
れもなかった。一方、比較例1〜2は、MgO・Al2
3のスピネルが90%未満であり、且つマグネシア原
料が38wt%を超過しているため、焼成後におけるフ
ェライトコアの透磁率の評価が悪かった。比較例3は、
MgO・Al23のスピネルが90%未満であり、且つ
マグネシア原料が38wt%を超過しているだけでな
く、気孔率が10%を超過しているため、焼成後におけ
るフェライトコアの透磁率の評価が悪かった。比較例4
は、MgO・Al23のスピネルが90%以上である
が、気孔率が10%を超過しているため、焼成後におけ
るフェライトコアの透磁率の評価が不十分であった。比
較例5は、MgO・Al23のスピネルが90%以上で
あるが、気孔率が10%を超過しているため、焼成後に
おけるフェライトコアの透磁率の評価が不十分であっ
た。比較例6は、MgO・Al23のスピネルが90%
未満であるため、焼成後におけるフェライトコアの透磁
率の評価が悪かった。
【0025】
【発明の効果】 以上説明した通り、本発明の焼成用治
具によれば、フェライト製品の透磁率特性を維持しなが
ら焼成することができるとともに、使用コストの低減に
寄与することができるという顕著な効果を奏することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト製品を焼成するために用いる
    スピネル(MgO・Al 23)組成を主とした焼成用治
    具であって、 MgOが25〜38wt%、Al23が62〜75wt
    %の化学組成であり、90%以上のスピネル組成を有
    し、且つ気孔率が10%以下であることを特徴とする焼
    成用治具。
  2. 【請求項2】 フェライト製品が、高透磁率を有するも
    のである請求項1に記載の焼成用治具。
JP36451899A 1999-12-22 1999-12-22 フェライト製品の焼成用治具 Pending JP2001181025A (ja)

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