JP2001180103A - インクジェット記録用紙 - Google Patents
インクジェット記録用紙Info
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- JP2001180103A JP2001180103A JP36933499A JP36933499A JP2001180103A JP 2001180103 A JP2001180103 A JP 2001180103A JP 36933499 A JP36933499 A JP 36933499A JP 36933499 A JP36933499 A JP 36933499A JP 2001180103 A JP2001180103 A JP 2001180103A
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多価アルコールを多く含有する写真高画質プ
リンター水性インクを速やかに吸収し、耐水性が良好
で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、かつ高
い光沢のある画像を与えることができるインクジェット
記録用紙を提供すること。 【解決手段】 水性インクを用いて記録画像を形成する
インクジェット記録用紙において、該記録用紙が、表面
光沢度(JIS P−8142)が70%以上で、白色
度(JIS P−8123)が80%以上である熱可塑
性樹脂フィルムからなる支持体(A)、および該支持体
上に、水およびグリセリンに対する質量変化率(JIS
K−6258)が1000〜3000%であり、かつ
表面光沢度(JIS P−8142)が70%以上であ
るインク受容層(B)を有することを特徴とするインク
ジェット記録用紙。
リンター水性インクを速やかに吸収し、耐水性が良好
で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、かつ高
い光沢のある画像を与えることができるインクジェット
記録用紙を提供すること。 【解決手段】 水性インクを用いて記録画像を形成する
インクジェット記録用紙において、該記録用紙が、表面
光沢度(JIS P−8142)が70%以上で、白色
度(JIS P−8123)が80%以上である熱可塑
性樹脂フィルムからなる支持体(A)、および該支持体
上に、水およびグリセリンに対する質量変化率(JIS
K−6258)が1000〜3000%であり、かつ
表面光沢度(JIS P−8142)が70%以上であ
るインク受容層(B)を有することを特徴とするインク
ジェット記録用紙。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを速やかに
吸収し、耐水性やインク固定性が良好で、支持体とイン
ク受容層との密着強度が高く、かつ高い光沢のある画像
を与えることができるインクジェット記録用紙に関す
る。
吸収し、耐水性やインク固定性が良好で、支持体とイン
ク受容層との密着強度が高く、かつ高い光沢のある画像
を与えることができるインクジェット記録用紙に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、水性インクを用
いた非接触型の記録方式であり、高速性、低騒音性、多
色印字の容易性、記録パターンの融通性が大きいこと、
及び現像、定着が不要であること等を特徴としており、
漢字を含むカラー図形情報のハードコピー装置をはじ
め、種々の用途において、近年急速に普及している。さ
らに、近年インクジェット印字の高速化、高精細化が進
み、インクジェット方式により形成される画像は通常の
多色印刷、例えばオフセット印刷などによるものに比較
して遜色なく、作成部数が少ない場合には通常の製版方
式によるものより安価であることから、インクジェット
記録方式を単なる記録用途に留めず、多色印刷やカラー
写真の分野にまで応用する動きが見られている。
いた非接触型の記録方式であり、高速性、低騒音性、多
色印字の容易性、記録パターンの融通性が大きいこと、
及び現像、定着が不要であること等を特徴としており、
漢字を含むカラー図形情報のハードコピー装置をはじ
め、種々の用途において、近年急速に普及している。さ
らに、近年インクジェット印字の高速化、高精細化が進
み、インクジェット方式により形成される画像は通常の
多色印刷、例えばオフセット印刷などによるものに比較
して遜色なく、作成部数が少ない場合には通常の製版方
式によるものより安価であることから、インクジェット
記録方式を単なる記録用途に留めず、多色印刷やカラー
写真の分野にまで応用する動きが見られている。
【0003】近年のインクジェット印字の高速化、高精
細化の背景には、インクジエット記録装置の進化と共に
水性インクの進化も関係している。インクジェット用水
性インク中には、染料および水に加えて、表面張力を制
御する界面活性剤や、インクの滲み防止や印字ノズルの
詰まり防止のために高沸点で、水と混和性の良いグリセ
リンやジエチレングリコール等の多価アルコールが少量
添加されている。しかし、エプソン(株)から発売され
ているPM−770C(商品名)に代表される最新型の
写真高画質プリンターでは、高精細化達成の目的から多
価アルコールの添加量が増加しており、従来型インクと
比較してインク乾燥性という点では低下している。
細化の背景には、インクジエット記録装置の進化と共に
水性インクの進化も関係している。インクジェット用水
性インク中には、染料および水に加えて、表面張力を制
御する界面活性剤や、インクの滲み防止や印字ノズルの
詰まり防止のために高沸点で、水と混和性の良いグリセ
リンやジエチレングリコール等の多価アルコールが少量
添加されている。しかし、エプソン(株)から発売され
ているPM−770C(商品名)に代表される最新型の
写真高画質プリンターでは、高精細化達成の目的から多
価アルコールの添加量が増加しており、従来型インクと
比較してインク乾燥性という点では低下している。
【0004】このようなインクジェットプリンター装置
およびインクの進化に伴い、記録媒体に対してもより高
度な特性が要求されるようになっている。例えば、大型
ポスターや屋外看板用途では、水性インク吸収性に加え
て、悪天候時でも印字部分が消失しないための耐水性、
風等により媒体が引っ張られた場合でも破れないための
耐久性も記録媒体に要求される。また、デジタルカメラ
で撮影した写真を出力するといった写真出力用途では、
水性インク吸収性に加えて、印字物に高級感が求められ
ることから、記録媒体に高光沢性が要求される。
およびインクの進化に伴い、記録媒体に対してもより高
度な特性が要求されるようになっている。例えば、大型
ポスターや屋外看板用途では、水性インク吸収性に加え
て、悪天候時でも印字部分が消失しないための耐水性、
風等により媒体が引っ張られた場合でも破れないための
耐久性も記録媒体に要求される。また、デジタルカメラ
で撮影した写真を出力するといった写真出力用途では、
水性インク吸収性に加えて、印字物に高級感が求められ
ることから、記録媒体に高光沢性が要求される。
【0005】上記目的のインクジエット用紙の支持体と
してパルプ抄造紙を用いた用紙は、支持体自体は吸収性
があるものの、破れやすく、媒体の耐久性に大きな問題
がある。耐久性が高い支持体として二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを用いたり、無機微細粉末を
含有する樹脂延伸フィルムよりなる合成紙を用いること
が提案されているが、支持体に水性インク吸収性がない
ために、水性インク吸収性の高いインク受容層を設ける
必要がある。インク吸収性を満足させるためには、イン
ク受容層を構成する水溶性または水分散性樹脂バインダ
ーに無機微細粉末を配合する技術(特開昭55−516
83号公報、特開平7−89216号公報)が報告され
ているが、これらの技術を用いると、表面の平滑性がさ
らに低くなり、印字した記録画像が光沢の低い記録画像
となり今一つ見映えがしない。
してパルプ抄造紙を用いた用紙は、支持体自体は吸収性
があるものの、破れやすく、媒体の耐久性に大きな問題
がある。耐久性が高い支持体として二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを用いたり、無機微細粉末を
含有する樹脂延伸フィルムよりなる合成紙を用いること
が提案されているが、支持体に水性インク吸収性がない
ために、水性インク吸収性の高いインク受容層を設ける
必要がある。インク吸収性を満足させるためには、イン
ク受容層を構成する水溶性または水分散性樹脂バインダ
ーに無機微細粉末を配合する技術(特開昭55−516
83号公報、特開平7−89216号公報)が報告され
ているが、これらの技術を用いると、表面の平滑性がさ
らに低くなり、印字した記録画像が光沢の低い記録画像
となり今一つ見映えがしない。
【0006】プラスチックフィルムやラミネート紙のよ
うに高平滑なシート状支持上にインク受容層を設けて写
真印画紙並の高い光沢の画像を得ることが試みられてい
るが、水溶性または水分散性樹脂に加えて無機微細粉末
を配合すると高い光沢性を有する画像は得られず、支持
体へのインク受容層の密着強度も低下する。この点を改
良する方法として、スーパーカレンダーやグロスカレン
ダーで処理して紙面を仕上げる方法が一般的に行われて
いる。しかしこの様な方法はインク受容層を圧縮し、緻
密にするためインク吸収性を低下させるという欠点を伴
う。
うに高平滑なシート状支持上にインク受容層を設けて写
真印画紙並の高い光沢の画像を得ることが試みられてい
るが、水溶性または水分散性樹脂に加えて無機微細粉末
を配合すると高い光沢性を有する画像は得られず、支持
体へのインク受容層の密着強度も低下する。この点を改
良する方法として、スーパーカレンダーやグロスカレン
ダーで処理して紙面を仕上げる方法が一般的に行われて
いる。しかしこの様な方法はインク受容層を圧縮し、緻
密にするためインク吸収性を低下させるという欠点を伴
う。
【0007】光沢性を保つための記録用紙として、水溶
性樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースな
ど)を主成分として、耐水性向上のために架橋剤(例え
ば、グリオキザール、水溶性エポキシ化合物など)を助
剤としたインク受容層をプラスチックフィルム上に設け
たインクジェット記録用紙が提案されている。しかしな
がら、このような水溶性樹脂を主成分としたインクジェ
ット記録用紙は、高光沢性という面では優れているもの
の、インク吸収性および耐水性という面では、架橋剤の
量が少ない場合は、耐水性が低く、逆に耐水性を改善し
ようとして架橋剤を多くした場合は、インク吸収性が大
きく低下してしまうため、インク吸収性および耐水性の
両面を満足することができない。
性樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロースな
ど)を主成分として、耐水性向上のために架橋剤(例え
ば、グリオキザール、水溶性エポキシ化合物など)を助
剤としたインク受容層をプラスチックフィルム上に設け
たインクジェット記録用紙が提案されている。しかしな
がら、このような水溶性樹脂を主成分としたインクジェ
ット記録用紙は、高光沢性という面では優れているもの
の、インク吸収性および耐水性という面では、架橋剤の
量が少ない場合は、耐水性が低く、逆に耐水性を改善し
ようとして架橋剤を多くした場合は、インク吸収性が大
きく低下してしまうため、インク吸収性および耐水性の
両面を満足することができない。
【0008】このような水溶性樹脂を主成分としたイン
クジェット記録用紙の欠点を改善すべく、耐水性の高い
ポリウレタン樹脂エマルジョンやポリエステル樹脂エマ
ルジョンをインク受容層中に含有するインクジェット記
録用紙が提案されている。特開平10−181189号
公報には、ポリカーボネート鎖を含有する平均粒径3.
0μm以下のポリウレタン樹脂エマルジョンを含有する
インクジェット記録用紙が提案され、実施例中には該ポ
リウレタン樹脂エマルジョンにエピクロルヒドリンポリ
アミド樹脂およびアセトアセチル化ビニルアルコールを
配合したインク受容層を設けたインクジェット記録用紙
が記載されている。しかしながら、このようなポリウレ
タン樹脂エマルジョンを塗工した記録用紙は、確かに耐
水性は改善され、従来型のインクジェットプリンターで
はインク吸収性も満足できるレベルにあるものの、近年
の写真高画質プリンターへの印字へ適用した場合、多価
アルコールの吸収性が低いためかインク吸収性が低く、
満足のいくインクジェット記録用紙は得られていない。
クジェット記録用紙の欠点を改善すべく、耐水性の高い
ポリウレタン樹脂エマルジョンやポリエステル樹脂エマ
ルジョンをインク受容層中に含有するインクジェット記
録用紙が提案されている。特開平10−181189号
公報には、ポリカーボネート鎖を含有する平均粒径3.
0μm以下のポリウレタン樹脂エマルジョンを含有する
インクジェット記録用紙が提案され、実施例中には該ポ
リウレタン樹脂エマルジョンにエピクロルヒドリンポリ
アミド樹脂およびアセトアセチル化ビニルアルコールを
配合したインク受容層を設けたインクジェット記録用紙
が記載されている。しかしながら、このようなポリウレ
タン樹脂エマルジョンを塗工した記録用紙は、確かに耐
水性は改善され、従来型のインクジェットプリンターで
はインク吸収性も満足できるレベルにあるものの、近年
の写真高画質プリンターへの印字へ適用した場合、多価
アルコールの吸収性が低いためかインク吸収性が低く、
満足のいくインクジェット記録用紙は得られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、これ
らの従来技術の問題点を解決することを課題とした。す
なわち本発明は、多価アルコールを多く含有する写真高
画質プリンター水性インクを速やかに吸収し、耐水性が
良好で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、か
つ高い光沢のある画像を与えることができるインクジェ
ット記録用紙を提供することを解決すべき課題とした。
らの従来技術の問題点を解決することを課題とした。す
なわち本発明は、多価アルコールを多く含有する写真高
画質プリンター水性インクを速やかに吸収し、耐水性が
良好で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、か
つ高い光沢のある画像を与えることができるインクジェ
ット記録用紙を提供することを解決すべき課題とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、水および多
価アルコールであるグリセリンに対し特定の質量変化率
を示すインク受容層を設けることによって上記課題を解
決できることを見出し、本発明を提供するに至った。
めに鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、水および多
価アルコールであるグリセリンに対し特定の質量変化率
を示すインク受容層を設けることによって上記課題を解
決できることを見出し、本発明を提供するに至った。
【0011】すなわち本発明は、水性インクを用いて記
録画像を形成するインクジェット記録用紙において、該
記録用紙が、表面光沢度(JIS P−8142)が7
0%以上で、白色度(JIS P−8123)が80%
以上である熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体
(A)、および該支持体上に、水およびグリセリンに対
する質量変化率(JIS K−6258)が1000〜
3000%であり、かつ表面光沢度(JIS P−81
42)が70%以上であるインク受容層(B)を有する
ことを特徴とするインクジェット記録用紙を提供するも
のである。
録画像を形成するインクジェット記録用紙において、該
記録用紙が、表面光沢度(JIS P−8142)が7
0%以上で、白色度(JIS P−8123)が80%
以上である熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体
(A)、および該支持体上に、水およびグリセリンに対
する質量変化率(JIS K−6258)が1000〜
3000%であり、かつ表面光沢度(JIS P−81
42)が70%以上であるインク受容層(B)を有する
ことを特徴とするインクジェット記録用紙を提供するも
のである。
【0012】本発明のインクジェット記録用紙は、熱可
塑性樹脂フィルムが多孔性樹脂延伸フィルムであるもの
が好ましい。また、インク受容層(B)が、水およびグ
リセリンに対する質量変化率(JIS K−6258)
が1000〜3000%である親水性ポリウレタン樹脂
(a)を100重量部、および高分子系耐水化剤(b)
を5〜60重量部含有するものが好ましく、特に、イン
ク受容層(B)中の高分子系耐水化剤(b)が、エポキ
シ化ポリアミドポリ尿素樹脂、ポリアミドポリ尿素樹
脂、ポリアミドエポキシ樹脂、エポキシ化ポリアミドポ
リアミン樹脂、およびオキサゾリン基含有ポリマーから
なる群より選ばれた1種または2種以上であるものが好
ましい。また、支持体(A)とインク受容層(B)との
密着強度(TAPPI−UM403)が0.5kg・c
m以上であるものが好ましい。なお、本明細書におい
て、「〜」はその前後に記載される数値を最小値および
最大値として含む範囲である。
塑性樹脂フィルムが多孔性樹脂延伸フィルムであるもの
が好ましい。また、インク受容層(B)が、水およびグ
リセリンに対する質量変化率(JIS K−6258)
が1000〜3000%である親水性ポリウレタン樹脂
(a)を100重量部、および高分子系耐水化剤(b)
を5〜60重量部含有するものが好ましく、特に、イン
ク受容層(B)中の高分子系耐水化剤(b)が、エポキ
シ化ポリアミドポリ尿素樹脂、ポリアミドポリ尿素樹
脂、ポリアミドエポキシ樹脂、エポキシ化ポリアミドポ
リアミン樹脂、およびオキサゾリン基含有ポリマーから
なる群より選ばれた1種または2種以上であるものが好
ましい。また、支持体(A)とインク受容層(B)との
密着強度(TAPPI−UM403)が0.5kg・c
m以上であるものが好ましい。なお、本明細書におい
て、「〜」はその前後に記載される数値を最小値および
最大値として含む範囲である。
【0013】
【本発明の実施の形態】以下において、本発明のインク
ジェット記録用紙について詳細に説明する。支持体(A) 本発明のインクジェット記録用紙の支持体は、JIS
P−8142規定の75度で測定した表面光沢度が70
%以上、好ましくは80〜100%であり、かつ、JI
S K−8123で測定した白色度が80%以上、好ま
しくは90〜100%の熱可塑性樹脂フィルムである。
支持体の光沢度が70%未満であると、インク受容層を
設けた後のインクジェット用紙の光沢度も低下する傾向
がある。白色度が80%未満であると、印字前の白紙外
観が低下するだけでなく、インクジェット印字物の見映
えも低下する傾向がある。
ジェット記録用紙について詳細に説明する。支持体(A) 本発明のインクジェット記録用紙の支持体は、JIS
P−8142規定の75度で測定した表面光沢度が70
%以上、好ましくは80〜100%であり、かつ、JI
S K−8123で測定した白色度が80%以上、好ま
しくは90〜100%の熱可塑性樹脂フィルムである。
支持体の光沢度が70%未満であると、インク受容層を
設けた後のインクジェット用紙の光沢度も低下する傾向
がある。白色度が80%未満であると、印字前の白紙外
観が低下するだけでなく、インクジェット印字物の見映
えも低下する傾向がある。
【0014】支持体に用いる熱可塑性樹脂フィルムの種
類は特に制限されない。例えば、高密度ポリエチレンや
中密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、プロピレン系
樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレ
フィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ナイロン−
6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,T等のポリアミ
ド系樹脂;ポリエチレンテレフタレートやその共重合
体、ポリブチレンテレフタレートやその共重合体、脂肪
族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂;ポリ
カーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオ
タクティックポリスチレン等を使用することができる。
中でも、非極性のポリオレフィン系樹脂を用いることが
好ましい。
類は特に制限されない。例えば、高密度ポリエチレンや
中密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、プロピレン系
樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレ
フィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ナイロン−
6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,T等のポリアミ
ド系樹脂;ポリエチレンテレフタレートやその共重合
体、ポリブチレンテレフタレートやその共重合体、脂肪
族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂;ポリ
カーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオ
タクティックポリスチレン等を使用することができる。
中でも、非極性のポリオレフィン系樹脂を用いることが
好ましい。
【0015】さらにポリオレフィン系樹脂の中でも、耐
薬品性およびコスト等の面からプロピレン系樹脂を用い
ることが好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピ
レンを単独重合させたアイソタクティック重合体ないし
はシンジオタクティック重合体を例示することができ
る。また、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−
ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィ
ンとプロピレンとを共重合させた、様々な立体規則性を
有するポリプロピレンを主成分とする共重合体を使用す
ることもできる。共重合体は2元系でも3元系以上の多
元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重
合体でもよい。
薬品性およびコスト等の面からプロピレン系樹脂を用い
ることが好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピ
レンを単独重合させたアイソタクティック重合体ないし
はシンジオタクティック重合体を例示することができ
る。また、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−
ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィ
ンとプロピレンとを共重合させた、様々な立体規則性を
有するポリプロピレンを主成分とする共重合体を使用す
ることもできる。共重合体は2元系でも3元系以上の多
元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重
合体でもよい。
【0016】プロピレン系樹脂には、プロピレン単独重
合体よりも融点が低い樹脂を2〜25重量%配合して使
用することが好ましい。そのような融点が低い樹脂とし
て、高密度ないしは低密度のポリエチレンを例示するこ
とができる。支持体の熱可塑性樹脂としては、上記の熱
可塑性樹脂の中から1種を選択して単独で使用してもよ
いし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよ
い。
合体よりも融点が低い樹脂を2〜25重量%配合して使
用することが好ましい。そのような融点が低い樹脂とし
て、高密度ないしは低密度のポリエチレンを例示するこ
とができる。支持体の熱可塑性樹脂としては、上記の熱
可塑性樹脂の中から1種を選択して単独で使用してもよ
いし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよ
い。
【0017】支持体として用いられる熱可塑性樹脂に
は、必要に応じて無機微細粉末、有機フィラー、安定
剤、光安定剤、分散剤、滑剤などを添加することができ
る。無機微細粉末を添加する場合は、粒径が通常0.0
1〜15μm、好ましくは0.01〜5μmのものが使
用される。具体的には、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸
カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タル
ク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナなどを使用す
ることができる。
は、必要に応じて無機微細粉末、有機フィラー、安定
剤、光安定剤、分散剤、滑剤などを添加することができ
る。無機微細粉末を添加する場合は、粒径が通常0.0
1〜15μm、好ましくは0.01〜5μmのものが使
用される。具体的には、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸
カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タル
ク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナなどを使用す
ることができる。
【0018】有機フィラーを添加する場合は、主成分で
ある熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択すること
が好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフ
ィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーとし
てポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート、ナイロン−6,ナイロン−
6,6、ナイロン−6,T、環状オレフィン、ポリスチ
レン、ポリメタクリレート等の重合体であって、ポリオ
レフィン系樹脂の融点よりも高い融点(例えば170〜
300℃)またはガラス転移温度(例えば170〜28
0℃)を有するものを使用することができる。
ある熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択すること
が好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフ
ィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーとし
てポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート、ナイロン−6,ナイロン−
6,6、ナイロン−6,T、環状オレフィン、ポリスチ
レン、ポリメタクリレート等の重合体であって、ポリオ
レフィン系樹脂の融点よりも高い融点(例えば170〜
300℃)またはガラス転移温度(例えば170〜28
0℃)を有するものを使用することができる。
【0019】安定剤を添加する場合は、通常0.001
〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立体障害
フェノール系、リン系、アミン系の安定剤などを使用す
ることができる。光安定剤を添加する場合は、通常0.
001〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立
体障害アミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノ
ン系の光安定剤などを使用することができる。分散剤や
滑剤は、例えば無機微細粉末を分散させる目的で使用す
る。使用量は通常0.01〜4重量%の範囲内にする。
具体的には、シランカップリング剤、オレイン酸やステ
アリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸およびこれらの塩などを使用すること
ができる。
〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立体障害
フェノール系、リン系、アミン系の安定剤などを使用す
ることができる。光安定剤を添加する場合は、通常0.
001〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立
体障害アミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノ
ン系の光安定剤などを使用することができる。分散剤や
滑剤は、例えば無機微細粉末を分散させる目的で使用す
る。使用量は通常0.01〜4重量%の範囲内にする。
具体的には、シランカップリング剤、オレイン酸やステ
アリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸およびこれらの塩などを使用すること
ができる。
【0020】支持体として用いられる熱可塑性樹脂フィ
ルムの成形方法は特に限定されず、公知の方法の中から
適宜選択して成形することができる。例えば、スクリュ
ー型押出機に接続された単層または多層のTダイやIダ
イを使用して溶融樹脂をシート状に押し出すキャスト成
形、カレンダー成形、圧延成形、インフレーション成
形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの混合物をキャ
スト成形またはカレンダー成形した後に溶媒やオイルを
除去する方法、熱可塑性樹脂の溶液で成形した後に溶媒
を除去する方法などを用いて成形することができる。
ルムの成形方法は特に限定されず、公知の方法の中から
適宜選択して成形することができる。例えば、スクリュ
ー型押出機に接続された単層または多層のTダイやIダ
イを使用して溶融樹脂をシート状に押し出すキャスト成
形、カレンダー成形、圧延成形、インフレーション成
形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの混合物をキャ
スト成形またはカレンダー成形した後に溶媒やオイルを
除去する方法、熱可塑性樹脂の溶液で成形した後に溶媒
を除去する方法などを用いて成形することができる。
【0021】支持体として用いられる熱可塑性樹脂フィ
ルムは、延伸したものであってもよい。延伸は、通常用
いられている種々の方法のいずれかによって行うことが
できる。延伸の温度は、非結晶樹脂の場合は使用する熱
可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂の場合
には非結晶部分のガラス転移点温度以上、結晶部の融点
以下の、熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲内で行う
ことができる。具体的には、延伸温度は使用する熱可塑
性樹脂の融点より2〜60℃低い温度が好ましく、樹脂
がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)のと
きは152〜164℃、高密度ポリエチレン(融点12
1〜134℃)のときは110〜120℃、ポリエチレ
ンテレフタレート(融点246〜252℃)のときは1
04〜115℃に設定するのが好ましい。また、延伸速
度は20〜350m/分にするのが好ましい。
ルムは、延伸したものであってもよい。延伸は、通常用
いられている種々の方法のいずれかによって行うことが
できる。延伸の温度は、非結晶樹脂の場合は使用する熱
可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂の場合
には非結晶部分のガラス転移点温度以上、結晶部の融点
以下の、熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲内で行う
ことができる。具体的には、延伸温度は使用する熱可塑
性樹脂の融点より2〜60℃低い温度が好ましく、樹脂
がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)のと
きは152〜164℃、高密度ポリエチレン(融点12
1〜134℃)のときは110〜120℃、ポリエチレ
ンテレフタレート(融点246〜252℃)のときは1
04〜115℃に設定するのが好ましい。また、延伸速
度は20〜350m/分にするのが好ましい。
【0022】延伸方法としては、ロール群の周速差を利
用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧
延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせに
よる同時二軸延伸などを用いることができる。延伸倍率
は特に限定されず、用いる熱可塑性樹脂の特性等を考慮
して適宜決定する。例えば、熱可塑性樹脂としてプロピ
レン単独重合体ないしはその共重合体を使用するときに
は、一方向に延伸する場合は約1.2〜12倍、好まし
くは2〜10倍であり、二軸延伸の場合は面積倍率で
1.5〜60倍、好ましくは10〜50倍である。その
他の熱可塑性樹脂を使用するときには、一方向に延伸す
る場合は1.2〜10倍、好ましくは2〜5倍であり、
二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜20倍、好まし
くは4〜12倍である。延伸した熱可塑性樹脂フィルム
の物性は、密度が0.650〜1.20g/cm3、不
透明度が75%以上、ベック平滑度が50〜25,00
0秒であることが好ましい。
用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧
延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせに
よる同時二軸延伸などを用いることができる。延伸倍率
は特に限定されず、用いる熱可塑性樹脂の特性等を考慮
して適宜決定する。例えば、熱可塑性樹脂としてプロピ
レン単独重合体ないしはその共重合体を使用するときに
は、一方向に延伸する場合は約1.2〜12倍、好まし
くは2〜10倍であり、二軸延伸の場合は面積倍率で
1.5〜60倍、好ましくは10〜50倍である。その
他の熱可塑性樹脂を使用するときには、一方向に延伸す
る場合は1.2〜10倍、好ましくは2〜5倍であり、
二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜20倍、好まし
くは4〜12倍である。延伸した熱可塑性樹脂フィルム
の物性は、密度が0.650〜1.20g/cm3、不
透明度が75%以上、ベック平滑度が50〜25,00
0秒であることが好ましい。
【0023】本発明において、支持体として用いられる
熱可塑性樹脂フィルムは、多孔性樹脂延伸フィルムであ
ることが好ましい。本発明において好ましく用いられる
多孔性樹脂延伸フィルムは、次式で計算される空孔率が
5〜60%のものである。
熱可塑性樹脂フィルムは、多孔性樹脂延伸フィルムであ
ることが好ましい。本発明において好ましく用いられる
多孔性樹脂延伸フィルムは、次式で計算される空孔率が
5〜60%のものである。
【数1】 ρ0・・・・・熱可塑性樹脂フィルムの真密度 ρ1・・・・・熱可塑性樹脂フィルムの密度
【0024】多孔性樹脂延伸フィルムは、無機微細粉末
や有機フィラーを含有する熱可塑性樹脂を延伸すること
によって得ることができる。このように延伸して空孔を
形成させた多孔性樹脂延伸フィルムを支持体として用い
れば、本発明の所期の効果を有効に奏するインクジェッ
ト記録用紙を形成することができる。
や有機フィラーを含有する熱可塑性樹脂を延伸すること
によって得ることができる。このように延伸して空孔を
形成させた多孔性樹脂延伸フィルムを支持体として用い
れば、本発明の所期の効果を有効に奏するインクジェッ
ト記録用紙を形成することができる。
【0025】本発明のインクジェット用紙の支持体は、
単層からなるものであってもよいし、多層構造を有する
ものであってもよい。例えば、ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムからなる単層の支持体は、ポリオレフィン系樹脂
40〜99.5重量%および無機微細粉末0.5〜60
重量%を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィルムを、
該ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度(好ましく
は3〜60℃低い温度)で一軸または二軸方向に延伸す
ることにより調製することができる。また、多層構造を
有する支持体は、ポリオレフィン系樹脂40〜100重
量%および無機微細粉末0〜60重量%(好ましくは0
〜50重量%)を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィ
ルムを、該ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度
(好ましくは3〜60℃低い温度)で縦方向に延伸し、
その延伸フィルムの少なくとも片面に、ポリオレフィン
系樹脂25〜100重量%および無機微細粉末0〜75
重量%を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィルムを積
層することによって調製することができる。延伸フィル
ムの上に積層する表面層は、延伸されていない樹脂層で
あってもよい。
単層からなるものであってもよいし、多層構造を有する
ものであってもよい。例えば、ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムからなる単層の支持体は、ポリオレフィン系樹脂
40〜99.5重量%および無機微細粉末0.5〜60
重量%を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィルムを、
該ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度(好ましく
は3〜60℃低い温度)で一軸または二軸方向に延伸す
ることにより調製することができる。また、多層構造を
有する支持体は、ポリオレフィン系樹脂40〜100重
量%および無機微細粉末0〜60重量%(好ましくは0
〜50重量%)を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィ
ルムを、該ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度
(好ましくは3〜60℃低い温度)で縦方向に延伸し、
その延伸フィルムの少なくとも片面に、ポリオレフィン
系樹脂25〜100重量%および無機微細粉末0〜75
重量%を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィルムを積
層することによって調製することができる。延伸フィル
ムの上に積層する表面層は、延伸されていない樹脂層で
あってもよい。
【0026】特に好ましい支持体として、焼成クレイ、
重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、タルク等の微細粉末を8〜65重量%含有するポリ
オレフィン樹脂フィルムを一軸延伸することによって、
フィルム内に該微細無機粉末粒子を中心とする多数の亀
裂を形成させて半透明あるいは不透明フィルムを形成
し、さらにその表面に無機微細粉末含有量が8重量%以
下、好ましくは5重量%以下である樹脂組成物を積層形
成したフィルムを挙げることができる。具体的には、特
公平1−60411号公報および特開昭61−3748
号公報に記載されているような、無機微細粉末を実質的
に含まないポリオレフィン樹脂フィルムを表面層とする
合成紙等を挙げることができる。本発明の支持体の厚さ
は、通常20〜350μmの範囲内、好ましくは35〜
300μmの範囲内である。
重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、タルク等の微細粉末を8〜65重量%含有するポリ
オレフィン樹脂フィルムを一軸延伸することによって、
フィルム内に該微細無機粉末粒子を中心とする多数の亀
裂を形成させて半透明あるいは不透明フィルムを形成
し、さらにその表面に無機微細粉末含有量が8重量%以
下、好ましくは5重量%以下である樹脂組成物を積層形
成したフィルムを挙げることができる。具体的には、特
公平1−60411号公報および特開昭61−3748
号公報に記載されているような、無機微細粉末を実質的
に含まないポリオレフィン樹脂フィルムを表面層とする
合成紙等を挙げることができる。本発明の支持体の厚さ
は、通常20〜350μmの範囲内、好ましくは35〜
300μmの範囲内である。
【0027】インク受容層(B) 本発明のインクジェット記録用紙のインク受容層は、水
およびグリセリンに対する質量変化率(JIS K−6
258)が1000〜3000%であり、かつ、表面光
沢度(JIS P−8142)が70%以上、好ましく
は80%以上である。インク受容層の水に対する質量変
化率が1000%未満の場合は、耐水性は向上するもの
の水性インクの吸収性が劣る傾向がある。また水に対す
る質量変化率が3000%以上の場合は、水性インクの
吸収性は向上するものの耐水性が低下する傾向がある。
およびグリセリンに対する質量変化率(JIS K−6
258)が1000〜3000%であり、かつ、表面光
沢度(JIS P−8142)が70%以上、好ましく
は80%以上である。インク受容層の水に対する質量変
化率が1000%未満の場合は、耐水性は向上するもの
の水性インクの吸収性が劣る傾向がある。また水に対す
る質量変化率が3000%以上の場合は、水性インクの
吸収性は向上するものの耐水性が低下する傾向がある。
【0028】インク受容層のグリセリンに対する質量変
化率が1000%未満の場合は、写真高画質プリンター
用水性インクの吸収性が劣る傾向がある。またグリセリ
ンに対する質量変化率が3000%以上の場合は、写真
高画質プリンター用水性インクの吸収性は向上するもの
の、印字面に強くべたつき感が発生する傾向がある。表
面光沢度が70%未満の場合は印字物の見映えが低下す
る傾向がある。
化率が1000%未満の場合は、写真高画質プリンター
用水性インクの吸収性が劣る傾向がある。またグリセリ
ンに対する質量変化率が3000%以上の場合は、写真
高画質プリンター用水性インクの吸収性は向上するもの
の、印字面に強くべたつき感が発生する傾向がある。表
面光沢度が70%未満の場合は印字物の見映えが低下す
る傾向がある。
【0029】本発明では、インク受容層が、水およびグ
リセリンに対する質量変化率(JIS K−6258)
が1000〜3000%である親水性ポリウレタン樹脂
(a)、および高分子系耐水化剤(b)を含有すること
が好ましく、これによって、水性インク吸水性を低下さ
せることなく耐水性を向上することができる。(a)、
(b)成分の割合は、親水性ポリウレタン樹脂(a)1
00重量部に対し、高分子系耐水化剤(b)5〜60重
量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40
重量部である。(b)成分が5重量部未満の場合は耐水
性が低下し、(b)成分が60重量部を越える場合は水
性インク吸収能が低下する傾向がある。
リセリンに対する質量変化率(JIS K−6258)
が1000〜3000%である親水性ポリウレタン樹脂
(a)、および高分子系耐水化剤(b)を含有すること
が好ましく、これによって、水性インク吸水性を低下さ
せることなく耐水性を向上することができる。(a)、
(b)成分の割合は、親水性ポリウレタン樹脂(a)1
00重量部に対し、高分子系耐水化剤(b)5〜60重
量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40
重量部である。(b)成分が5重量部未満の場合は耐水
性が低下し、(b)成分が60重量部を越える場合は水
性インク吸収能が低下する傾向がある。
【0030】本発明で使用される親水性ポリウレタン樹
脂(a)は、公知の製造方法により、ポリヒドロキシル
化合物、ジイソシアネート、およびジイソシアネートと
反応する水素原子を2個以上含有する低分子量の鎖延長
剤を、反応および重縮合させることによって製造できる
が、水およびグリセリンに対する質量変化率が1000
〜3000%の範囲にあれば、その製造方法については
なんら限定されるものではない。
脂(a)は、公知の製造方法により、ポリヒドロキシル
化合物、ジイソシアネート、およびジイソシアネートと
反応する水素原子を2個以上含有する低分子量の鎖延長
剤を、反応および重縮合させることによって製造できる
が、水およびグリセリンに対する質量変化率が1000
〜3000%の範囲にあれば、その製造方法については
なんら限定されるものではない。
【0031】親水性ポリウレタン樹脂の製造に用いられ
るポリヒドロキシル化合物としては、例えば、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリ
コール等のジオール、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等の
トリオール、ソルビトール等のヘキサオール、ポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリエーテルポリオールなどが挙げられ、単独または
2種以上組み合わせて用いることができる。
るポリヒドロキシル化合物としては、例えば、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリ
コール等のジオール、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等の
トリオール、ソルビトール等のヘキサオール、ポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリエーテルポリオールなどが挙げられ、単独または
2種以上組み合わせて用いることができる。
【0032】ジイソシアネートとしては、例えば、2,
4−トリレンジイソシアネート、6−トリレンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−
テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシ
リレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート等が挙げられ、単独または2
種以上組み合わせて用いることができる。
4−トリレンジイソシアネート、6−トリレンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−
テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシ
リレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート等が挙げられ、単独または2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0033】鎖延長剤としては、例えば、エチレングリ
コール、1,4ブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−
ヒドロキシプロピル)アニリン、ヒドロキノン−ビス
(2−ヒドロキシエチル)エーテル等のポリオール、エ
チレンジアミン、プロピレンジアミン、フェニレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレジンアミン、ジ
フェニルジアミン等、ジエチレントリアミン等のポリア
ミン、ヒドラジン類および水などが挙げられる。
コール、1,4ブタンジオール、トリメチロールプロパ
ン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−
ヒドロキシプロピル)アニリン、ヒドロキノン−ビス
(2−ヒドロキシエチル)エーテル等のポリオール、エ
チレンジアミン、プロピレンジアミン、フェニレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレジンアミン、ジ
フェニルジアミン等、ジエチレントリアミン等のポリア
ミン、ヒドラジン類および水などが挙げられる。
【0034】また、親水性ポリウレタン樹脂は、水性イ
ンクに対する吸収性を持たせるために、ポリウレタン分
子中に親水基としてスルホン酸塩基、カルボン酸基、水
酸基、ポリエチレンオキサイド基、3級もしくは4級ア
ミン基等を含有させることが好ましい。親水性ポリウレ
タン樹脂は、水溶液、水分散液、または、低級アルコー
ル、多価アルコール類およびそのアルキルエステルまた
はアルキルエーテル等の水溶性有機溶剤と水との混合溶
液であることが好ましい。
ンクに対する吸収性を持たせるために、ポリウレタン分
子中に親水基としてスルホン酸塩基、カルボン酸基、水
酸基、ポリエチレンオキサイド基、3級もしくは4級ア
ミン基等を含有させることが好ましい。親水性ポリウレ
タン樹脂は、水溶液、水分散液、または、低級アルコー
ル、多価アルコール類およびそのアルキルエステルまた
はアルキルエーテル等の水溶性有機溶剤と水との混合溶
液であることが好ましい。
【0035】本発明で用いられる高分子系耐水化剤
(b)は、エポキシ化ポリアミドポリ尿素樹脂、ポリア
ミドポリ尿素樹脂、ポリアミドエポキシ樹脂、エポキシ
化ポリアミドポリ尿素樹脂、オキサゾリン基含有ポリマ
ーからなる群より選ばれた1種または2種以上であるこ
とが好ましい。
(b)は、エポキシ化ポリアミドポリ尿素樹脂、ポリア
ミドポリ尿素樹脂、ポリアミドエポキシ樹脂、エポキシ
化ポリアミドポリ尿素樹脂、オキサゾリン基含有ポリマ
ーからなる群より選ばれた1種または2種以上であるこ
とが好ましい。
【0036】一般的な耐水化剤としては、グリオキザー
ル、ほう砂、炭酸アンモニウムジルコニウム等の低分子
量の耐水化剤も挙げられるが、低分子量の耐水化剤を親
水性ポリウレタン樹脂(a)に添加した場合、水および
グリセリンに対する質量変化率が大幅に低下するためか
水性インク吸収性が大幅に低下する傾向がある。これに
対して、高分子系耐水化剤(b)を親水性ポリウレタン
樹脂(a)に添加した場合は、水およびグリセリンに対
する質量変化率は若干低下するものの、水性インク吸収
性は添加前と同レベルを維持し、加えて耐水性が向上す
るため好ましい。
ル、ほう砂、炭酸アンモニウムジルコニウム等の低分子
量の耐水化剤も挙げられるが、低分子量の耐水化剤を親
水性ポリウレタン樹脂(a)に添加した場合、水および
グリセリンに対する質量変化率が大幅に低下するためか
水性インク吸収性が大幅に低下する傾向がある。これに
対して、高分子系耐水化剤(b)を親水性ポリウレタン
樹脂(a)に添加した場合は、水およびグリセリンに対
する質量変化率は若干低下するものの、水性インク吸収
性は添加前と同レベルを維持し、加えて耐水性が向上す
るため好ましい。
【0037】本発明において、インク受容層(B)は、
水およびグリセリンに対する質量変化率が1000〜3
000%であり、かつ表面光沢度が70%以上であれ
ば、ブロッキング防止や用紙搬送性向上等の目的で合成
シリカ、アルミナゾル、タルク、炭酸カルシウム、クレ
イ等のピグメントを含有していてもよい。
水およびグリセリンに対する質量変化率が1000〜3
000%であり、かつ表面光沢度が70%以上であれ
ば、ブロッキング防止や用紙搬送性向上等の目的で合成
シリカ、アルミナゾル、タルク、炭酸カルシウム、クレ
イ等のピグメントを含有していてもよい。
【0038】さらに必要に応じて、インク受容層(B)
にはカチオン性のインクセット剤が配合される。インク
セット剤としては、3級アンモニウム塩もしくは4級ア
ンモニウム塩を含有するポリマーであることが好まし
く、具体例としては、3級アンモニウム塩含有ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレンイミンの3級アンモニウム
塩、4級アンモニウム基を共重合成分として含むアクリ
ル共重合体、ポリアミジン系ポリマー等が挙げられる。
にはカチオン性のインクセット剤が配合される。インク
セット剤としては、3級アンモニウム塩もしくは4級ア
ンモニウム塩を含有するポリマーであることが好まし
く、具体例としては、3級アンモニウム塩含有ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレンイミンの3級アンモニウム
塩、4級アンモニウム基を共重合成分として含むアクリ
ル共重合体、ポリアミジン系ポリマー等が挙げられる。
【0039】本発明のインクジェット記録用紙は、支持
体(A)上にインク受容層(B)を形成することによっ
て得られる。すなわち、上記成分を含有するインク受容
層(B)の塗工剤を、5〜50g/m2、好ましくは1
0〜40g/m2(固型分量)の割合で、支持体(A)
の表面に形成されたプライマー塗工層側に塗布し、乾燥
させることにより得られる。支持体(A)とインク受容
層(B)との密着強度(TAPPI−UM403)は、
0.5kg・cm以上であることが好ましい。密着強度
を0.5kg・cm以上とするためには、支持体表面に
表面酸化処理や、プライマー塗工処理を実施することが
好ましい。表面酸化処理の具体例としては、コロナ放電
処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、
オゾン処理等が挙げられるが、表面酸化処理効果や工程
の簡便さといった点からコロナ放電処理が好ましい。な
お、本明細書においてプライマーとは、基材とインク受
容層の間に設ける高接着性の高分子樹脂のことを意味す
る。プライマーの具体例としては、ポリエチレンイミ
ン、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂や各種ポリオ
レフィンやポリエステル、ポリウレタン等の非水溶性樹
脂等が挙げられるが、接着性や塗工の容易さといった点
から、ポリエチレンイミン等の水溶性樹脂が好ましい。
体(A)上にインク受容層(B)を形成することによっ
て得られる。すなわち、上記成分を含有するインク受容
層(B)の塗工剤を、5〜50g/m2、好ましくは1
0〜40g/m2(固型分量)の割合で、支持体(A)
の表面に形成されたプライマー塗工層側に塗布し、乾燥
させることにより得られる。支持体(A)とインク受容
層(B)との密着強度(TAPPI−UM403)は、
0.5kg・cm以上であることが好ましい。密着強度
を0.5kg・cm以上とするためには、支持体表面に
表面酸化処理や、プライマー塗工処理を実施することが
好ましい。表面酸化処理の具体例としては、コロナ放電
処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、
オゾン処理等が挙げられるが、表面酸化処理効果や工程
の簡便さといった点からコロナ放電処理が好ましい。な
お、本明細書においてプライマーとは、基材とインク受
容層の間に設ける高接着性の高分子樹脂のことを意味す
る。プライマーの具体例としては、ポリエチレンイミ
ン、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂や各種ポリオ
レフィンやポリエステル、ポリウレタン等の非水溶性樹
脂等が挙げられるが、接着性や塗工の容易さといった点
から、ポリエチレンイミン等の水溶性樹脂が好ましい。
【0040】
【実施例】以下に製造例、実施例、比較例および試験例
を記載して、本発明をさらに具体的に説明する。以下に
示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の精神から
逸脱しない限り適宜変更することができる。したがっ
て、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるもの
ではない。なお、以下に記載される%は、特記しない限
り重量基準である。使用する材料を表1にまとめて示
す。
を記載して、本発明をさらに具体的に説明する。以下に
示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の精神から
逸脱しない限り適宜変更することができる。したがっ
て、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるもの
ではない。なお、以下に記載される%は、特記しない限
り重量基準である。使用する材料を表1にまとめて示
す。
【0041】(製造例):支持体aの製造 メルトフローレート(MFR)1.2g/10分のポリ
プロピレン(融点164℃)80重量%に高密度ポリエ
チレン3.5重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム16重量%、平均粒径0.2μmのチタンホワイ
ト0.5重量%を混合した組成物(イ)を270℃に設
定した押出機にて混練した後、シート状に押し出し、冷
却装置により冷却して、無延伸シートを得た。次いで、
このシートを140℃の温度にまで再度加熱した後、縦
方向に5倍延伸した。
プロピレン(融点164℃)80重量%に高密度ポリエ
チレン3.5重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム16重量%、平均粒径0.2μmのチタンホワイ
ト0.5重量%を混合した組成物(イ)を270℃に設
定した押出機にて混練した後、シート状に押し出し、冷
却装置により冷却して、無延伸シートを得た。次いで、
このシートを140℃の温度にまで再度加熱した後、縦
方向に5倍延伸した。
【0042】別に、MFRが4.0g/10分のポリプ
ロピレン55重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム44.5重量%、チタンホワイト0.5重量%を
混合した組成物(ロ)を別の押出機にて混練した後、ス
トランド状に押し出してカッティングし、ペレットとし
た。次いで、この組成物(ロ)と、MFRが4.0のポ
リプロピレン(ハ)とを別個の押出機にて溶融混練させ
た後、これをダイ内で二層に積層したものを、上記の組
成物(イ)からなる延伸フィルムの両側に、ポリプロピ
レン(ハ)が外側になるように積層して、五層構造の積
層フィルムを得た。
ロピレン55重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カル
シウム44.5重量%、チタンホワイト0.5重量%を
混合した組成物(ロ)を別の押出機にて混練した後、ス
トランド状に押し出してカッティングし、ペレットとし
た。次いで、この組成物(ロ)と、MFRが4.0のポ
リプロピレン(ハ)とを別個の押出機にて溶融混練させ
た後、これをダイ内で二層に積層したものを、上記の組
成物(イ)からなる延伸フィルムの両側に、ポリプロピ
レン(ハ)が外側になるように積層して、五層構造の積
層フィルムを得た。
【0043】得られた五層構造の積層フィルムを60℃
まで冷却した後、再び約160℃の温度にまで加熱し
て、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165
℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にまで
冷却し、コロナ放電処理した後、耳部をスリットして厚
さが120μm(ハ/ロ/イ/ロ/ハ=10μm/10
μm/80μm/10μm/10μm)の五層構造の支
持体を得た。得られた支持体aは、不透明度92%、白
色度91%であり、表面層Cの表面光沢度は92%であ
った。
まで冷却した後、再び約160℃の温度にまで加熱し
て、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165
℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にまで
冷却し、コロナ放電処理した後、耳部をスリットして厚
さが120μm(ハ/ロ/イ/ロ/ハ=10μm/10
μm/80μm/10μm/10μm)の五層構造の支
持体を得た。得られた支持体aは、不透明度92%、白
色度91%であり、表面層Cの表面光沢度は92%であ
った。
【0044】以下の実施例および比較例で使用するその
他の材料は、以下の表に記載されるとおりである。
他の材料は、以下の表に記載されるとおりである。
【表1】
【0045】(実施例1〜6および比較例1、2)表1
に記載の材料を表2に記載の量用いて、以下の手順にし
たがって種類の溶融熱転写型インク受容シートを製造し
た。すなわち、親水性ポリウレタン樹脂、高分子系耐水
化剤および水を混合してインク受容層形成用塗工液を調
製した。この塗工液を乾燥後の塗工量が15g/m2に
なるように支持体上に塗工し、110℃のオーブンで5
分間乾燥・固化して受容層を形成し、インクジェット記
録用紙を得た。
に記載の材料を表2に記載の量用いて、以下の手順にし
たがって種類の溶融熱転写型インク受容シートを製造し
た。すなわち、親水性ポリウレタン樹脂、高分子系耐水
化剤および水を混合してインク受容層形成用塗工液を調
製した。この塗工液を乾燥後の塗工量が15g/m2に
なるように支持体上に塗工し、110℃のオーブンで5
分間乾燥・固化して受容層を形成し、インクジェット記
録用紙を得た。
【0046】(比較例3)特開平10−181189号
公報の実施例2に従って実験を行った。すなわち、ポリ
カーボネート鎖を有するポリウレタン樹脂の水性分散液
「ハイドランHW−970」(大日本インキ工業(株)
製:商品名)を30部、アセトアセチル化ポリビニルア
ルコール「Z200」(日本合成化学工業(株)製:商
品名)を70部、およびエピクロルヒドリンポリアミド
樹脂である「WS535」(日本PMC(株)製:商品
名)を30部配合したインク受容層用塗工液を得た。こ
の塗工液を乾燥後の塗工量が15g/m2になるよう
に、製造例1で得られた支持体上に塗工し、110℃の
オーブンで5分間乾燥・固化して受容層を形成し、イン
クジェット記録用紙を得た。
公報の実施例2に従って実験を行った。すなわち、ポリ
カーボネート鎖を有するポリウレタン樹脂の水性分散液
「ハイドランHW−970」(大日本インキ工業(株)
製:商品名)を30部、アセトアセチル化ポリビニルア
ルコール「Z200」(日本合成化学工業(株)製:商
品名)を70部、およびエピクロルヒドリンポリアミド
樹脂である「WS535」(日本PMC(株)製:商品
名)を30部配合したインク受容層用塗工液を得た。こ
の塗工液を乾燥後の塗工量が15g/m2になるよう
に、製造例1で得られた支持体上に塗工し、110℃の
オーブンで5分間乾燥・固化して受容層を形成し、イン
クジェット記録用紙を得た。
【0047】(評価)上記で得られたインクジェット記
録用紙を以下の試験方法によって評価した。結果を表2
に示す。(1)質量変化率測定 親水性ポリウレタン樹脂水溶液またはインク受容層形成
用塗工液を、110℃で2時間乾燥して0.03mmの
皮膜を作製した。得られた皮膜を23℃の水もしくはグ
リセリン中に22時間浸漬し、JIS K−6258に
規定されている方法に準じて質量変化率を測定した。質
量変化率の測定式を以下に示す。 ΔM100=(m2―m1)÷m1×100 ΔM100:質量変化率(%) m1:浸漬前の空気中の質量(mg) m2:浸漬後の空気中の質量(mg) (なお、m2<m1の場合は、 ΔM100=0 とする)
録用紙を以下の試験方法によって評価した。結果を表2
に示す。(1)質量変化率測定 親水性ポリウレタン樹脂水溶液またはインク受容層形成
用塗工液を、110℃で2時間乾燥して0.03mmの
皮膜を作製した。得られた皮膜を23℃の水もしくはグ
リセリン中に22時間浸漬し、JIS K−6258に
規定されている方法に準じて質量変化率を測定した。質
量変化率の測定式を以下に示す。 ΔM100=(m2―m1)÷m1×100 ΔM100:質量変化率(%) m1:浸漬前の空気中の質量(mg) m2:浸漬後の空気中の質量(mg) (なお、m2<m1の場合は、 ΔM100=0 とする)
【0048】(2)表面光沢度 JIS P−8142(入射角75度、受光角75度の
鏡面光沢度)に従い、グロスメーター(スガ試験機
(株)製 UGV−5D)で測定し5回の測定値を平均
した。
鏡面光沢度)に従い、グロスメーター(スガ試験機
(株)製 UGV−5D)で測定し5回の測定値を平均
した。
【0049】(3)インク吸収性 インクジェットプリンター「PM−770C」(エプソ
ン(株)製、商品名)を使用し、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラックのカラーインクで100%ベタ印字を
行った。印字終了後、印字部分にコピー用紙を載せ、上
から軽く押さえても色戻りしなくなった時間を乾燥時間
とした。乾燥時間を下記の3段階に評価した。 ○:乾燥時間5分以内 △:乾燥時間5分〜30分 ×:乾燥時間30分以上
ン(株)製、商品名)を使用し、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラックのカラーインクで100%ベタ印字を
行った。印字終了後、印字部分にコピー用紙を載せ、上
から軽く押さえても色戻りしなくなった時間を乾燥時間
とした。乾燥時間を下記の3段階に評価した。 ○:乾燥時間5分以内 △:乾燥時間5分〜30分 ×:乾燥時間30分以上
【0050】(4)耐水性 上記(4)と同様にしてイエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックのカラーインクで発色させたベタ部分を、充分
な量の水道水(水温25℃)の中に4時間浸漬させた
後、紙面を風乾しインクの残留程度を目視判定した。 インク残留率:100〜80% 良好 (○) 80〜50% やや良 (△) 50〜 0% 不良 (×)
ブラックのカラーインクで発色させたベタ部分を、充分
な量の水道水(水温25℃)の中に4時間浸漬させた
後、紙面を風乾しインクの残留程度を目視判定した。 インク残留率:100〜80% 良好 (○) 80〜50% やや良 (△) 50〜 0% 不良 (×)
【0051】(5)密着強度 TAPPI−UM403に従い、インターナルボンドテ
スター(熊谷理機工業(株)製)で測定し、5回の測定
値を平均した。
スター(熊谷理機工業(株)製)で測定し、5回の測定
値を平均した。
【0052】
【表2】
【0053】表2の結果より、本発明のインクジェット
記録用紙(実施例1〜6)は、表面の光沢、インク吸収
性、耐水性、密着強度のいずれの点においても優れてい
ることが判る。これに対して、表面光沢度の低い支持体
を用いたインクジェット記録用紙(比較例1)や、水お
よびグリセリンの質量変化率が低い受容層を用いたイン
クジェット記録用紙(比較例2、3)は、いずれも本発
明に比べて特性が劣っている。
記録用紙(実施例1〜6)は、表面の光沢、インク吸収
性、耐水性、密着強度のいずれの点においても優れてい
ることが判る。これに対して、表面光沢度の低い支持体
を用いたインクジェット記録用紙(比較例1)や、水お
よびグリセリンの質量変化率が低い受容層を用いたイン
クジェット記録用紙(比較例2、3)は、いずれも本発
明に比べて特性が劣っている。
【0054】
【本発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙は、
インクを速やかに吸収し、耐水性やインク固定性が良好
で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、かつ高
い光沢のある画像を与えることができる。
インクを速やかに吸収し、耐水性やインク固定性が良好
で、支持体とインク受容層との密着強度が高く、かつ高
い光沢のある画像を与えることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 水性インクを用いて記録画像を形成する
インクジェット記録用紙において、該記録用紙が、表面
光沢度(JIS P−8142)が70%以上で、白色
度(JIS P−8123)が80%以上である熱可塑
性樹脂フィルムからなる支持体(A)、および該支持体
上に、水およびグリセリンに対する質量変化率(JIS
K−6258)が1000〜3000%であり、かつ
表面光沢度(JIS P−8142)が70%以上であ
るインク受容層(B)を有することを特徴とするインク
ジェット記録用紙。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂フィルムが多孔性樹脂
延伸フィルムであることを特徴とする、請求項1に記載
のインクジェット記録用紙。 - 【請求項3】 前記インク受容層(B)が、水およびグ
リセリンに対する質量変化率(JIS K−6258)
が1000〜3000%である親水性ポリウレタン樹脂
(a)を100重量部、および高分子系耐水化剤(b)
を5〜60重量部含有することを特徴とする、請求項1
または2に記載のインクジェット記録用紙。 - 【請求項4】 前記高分子系耐水化剤(b)が、エポキ
シ化ポリアミドポリ尿素樹脂、ポリアミドポリ尿素樹
脂、ポリアミドエポキシ樹脂、エポキシ化ポリアミドポ
リアミン樹脂、およびオキサゾリン基含有ポリマーから
なる群より選ばれた1種または2種以上であることを特
徴とする、請求項3記載のインクジェット記録用紙。 - 【請求項5】 前記支持体(A)と前記インク受容層
(B)との密着強度(TAPPI−UM403)が0.
5kg・cm以上であることを特徴とする、請求項1〜
4のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36933499A JP2001180103A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | インクジェット記録用紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36933499A JP2001180103A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | インクジェット記録用紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001180103A true JP2001180103A (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=18494170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36933499A Pending JP2001180103A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | インクジェット記録用紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001180103A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003044811A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-14 | Yupo Corp | カード |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP36933499A patent/JP2001180103A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003044811A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-14 | Yupo Corp | カード |
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