JP2002046346A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2002046346A
JP2002046346A JP2001086605A JP2001086605A JP2002046346A JP 2002046346 A JP2002046346 A JP 2002046346A JP 2001086605 A JP2001086605 A JP 2001086605A JP 2001086605 A JP2001086605 A JP 2001086605A JP 2002046346 A JP2002046346 A JP 2002046346A
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JP
Japan
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ink
jet recording
recording paper
ink jet
resin film
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Application number
JP2001086605A
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English (en)
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Seiichiro Iida
誠一郎 飯田
Yasuo Iwasa
泰雄 岩佐
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高光沢性かつ、高耐久性であり、滲みを発生
せずにインクジェット用インクを速やかに吸収すること
ができる安価なインクジェット用記録用紙を提供する。 【解決手段】 多孔性樹脂フィルム上にインク受容層を
備えたインクジェット記録用紙において、多孔性樹脂フ
ィルムが「Japan TAPPI No.51−8
7」により測定される液体吸収容積が0.5ml/m2
以上であり、かつインク受容層が平均粒系350nm以
下のアルミニウム系化合物を含有し、かつインク受容層
の表面光沢度(JIS−Z−8741:60度測定)が
40%以上であることを特徴とするインクジェット記録
用紙。好ましくは、インク受容層にアルミナおよび/ま
たはアルミナ水和物を含有するインクジェット記録用
紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高光沢性、高耐久
性でしかも優れたインクジェツト適性を持つインクジェ
ット用記録用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、水性インクを用
いた非接触型の記録方式であり、近年その高速性、低騒
音性、多色印字の容易性、記録パターンの融通性が大き
いこと及び現像、定着が不要であること等を特徴として
おり、漢字を含むカラー図形情報のハードコピー装置を
はじめ、種々の用途において急速に普及している。さら
に、近年インクジェット印字の高速化、高精細化が進
み、インクジェット方式により形成される画像は通常の
多色印刷、例えばオフセット印刷などによるものに比較
して遜色なく、作成部数が少ない場合には通常の製版方
式によるものより安価であることから、インクジェット
記録方式を単なる記録用途に留めず、多色印刷やカラー
写真の分野にまで応用する動きが見られている。また、
耐水性の低い染料インクを耐水性や耐光性に優れた顔料
インクに変更することで、大型ポスターや屋外看板用途
までインクジェットプリンターで対応しようとする動き
も見られる。
【0003】このようなインクジェットプリンター装置
の進化に伴い、同時に記録媒体に対しても、より高度な
特性が要求されるようになっている。例えば、大型ポス
ターや屋外看板用途を考慮した場合、記録媒体に水性イ
ンク吸収性に加えて、悪天候時でも印字部分が消失しな
いといった意味での耐水性、加えて風等により媒体が引
っ張られた場合でも破れないといった耐久性も要求され
る。また、デジタルカメラで撮影した写真を出力すると
いった写真出力用途を考慮した場合は、水性インク吸収
性に加えて、印字物の高級感といった意味から記録媒体
に高光沢性が要求される。上記目的のインクジェット用
紙としては、パルプ紙やプラスチックフィルム、合成紙
の上に高光沢性のインク受容層を設けたインクジェット
用紙が開発され、市販化されている。しかし、上記目的
のインクジェット用紙の支持体としてパルプ紙を用いた
用紙は、高光沢性のインク受容層を設けることで、高光
沢性およびインク吸収性は満足されるものの、支持体が
破れやすく媒体の耐久性に大きな問題がある。
【0004】また、耐久性が高い支持体としてプラスチ
ックフィルムや、合成紙を用いることが多数提案されて
おり、中でも、高光沢性でインク定着性に優れたアルミ
ナ系化合物をインク受容層に用いたプラスチックフィル
ムが数多く提案されている。例えば、特開平2−276
670号公報、同3−215082、同5−2433
5、6−218324、同7−76161、同11−3
4484、同11−91236、同11−91238、
同11−91242号公報等の各公報にはインク吸収性
に優れたアルミナやアルミナ水和物系化合物をインク受
容層に設けたインクジェット記録用紙が開示されてい
る。しかし、支持体であるプラスチェックフィルムが水
性インク吸収性が全くないために、高塗工量のインク受
容層を設ける必要があり、塗工層にひび割れが生じやす
く、またコーティング工程を多数回行うため高コストで
あるという問題があった。
【0005】上記問題を解決するため本発明者らは、
「Japan TAPPI No.51−87」により
測定される液体吸収容積が、0.5ml/m2 以上の範
囲にあることを特徴とする多孔性樹脂フィルムが高耐久
性でかつ水系液体の吸収が良好であり、更に表面接触角
が110°以下の多孔性樹脂フィルムがインクの吐出量
が多い場合でも濃度ムラなくインクを吸収することがで
き、インクジェット等の記録媒体として好適であること
を見出した。(特願平11−320769号)しかし、
上記多孔性樹脂フィルムはインク吸収性は高いものの、
インク滲みが発生しやすいことに加え、インク定着性が
ないために染料インクに対する耐水性も低く、さらに表
面光沢性が低いため印字物の見映えという点では今一つ
であり、インク滲み性、耐水性、表面光沢性という点で
改善の余地が残されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高光沢性、
高耐久性であり、優れたインクジェットプリンター適性
を示す安価なインクジェット用記録用紙の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決することを目的として鋭意研究を行った結果、本
発明者らが先に提案した多孔性樹脂フィルム上(特願平
11−320769号)に特定の光沢度以上のインク受
容層を備えたインクジェット記録用紙が高光沢性で、か
つ、高耐久性で、しかもインクジェット用インクを滲み
を発生せず速やかに吸収することを見いだした。さら
に、本発明者らは上記多孔質樹脂フィルムを支持体とし
て使用した場合は、従来の樹脂フィルムの支持体と比較
して、低塗工量のインク受容層を備えることでインクジ
ェットジェット適性を満足することが可能である、すな
わち低価格でインクジェット記録用紙が製造可能である
ことも見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、多孔性樹脂フィルム
上にインク受容層を備えたインクジェット記録用紙にお
いて、多孔性樹脂フィルムが「Japan TAPPI
No.51−87」により測定される液体吸収容積が
0.5ml/m2 以上であり、かつインク受容層が平均
粒径350nm以下のアルミニウム系化合物を含有し、
かつインク受容層の表面光沢度(JIS−Z−874
1:60度測定)が40%以上であることを特徴とする
インクジェット記録用紙である。該インク受容層が、ア
ルミニウム系化合物を70〜95重量%およびバインダ
ー樹脂を5〜30重量%含有することが好ましい。該ア
ルミニウム系化合物がアルミナおよび/またはアルミナ
水和物であることが好ましい。
【0009】アルミナとしてはδ―アルミナが、アルミ
ナ水和物としては擬ベーマイトが好ましい。さらに本発
明では、インク受容層の上にさらにトップコート層を設
け、かつ表面光沢度(JIS Z−8741:60度測
定)が50%以上であることが好ましい。該トップコー
ト層中に平均粒径350nm以下の無機フィラーを70
〜95重量%およびバインダー樹脂を5〜30重量%含
有することが好ましい。また本発明の多孔性樹脂フィル
ムは、「Japan TAPPI No.51−87」
により測定される液体吸収容積が、5.0ml/m2
上、表面光沢度(JIS−Z−8741;60度測定)
が20%以上であることが好ましい。
【0010】多孔性樹脂フィルムの水に対する平均接触
角は110°以下が好ましく、表面及び内部に空孔を有
し、特に空孔率が10%以上であることが好ましい。多
孔性樹脂フィルムの構成は、熱可塑性樹脂と無機または
有機微細粉末70〜10重量%を含有するものである。
熱可塑性樹脂は、親水性熱可塑性樹脂、または非親水性
熱可塑性樹脂と親水性熱可塑性樹脂との混合物であり、
非親水性熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であり、
親水性熱可塑性樹脂の30分間の吸水倍率が5g/g以
上の範囲、乃至は溶解するのものである。親水性熱可塑
性樹脂として好ましくは、アルキレンオキシド化合物お
よびジカルボン酸化合物との反応生成物である。本発明
の実施形態としてより好ましくは、多孔性樹脂フィルム
が延伸されているものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において、本発明のインクジ
ェット記録用紙について詳細に説明する。 〔多孔性樹脂フィルム〕本発明の多孔性樹脂フィルムの
液体吸収容積は、0.5ml/m2 以上、好ましくは5
ml/m2 以上である。0.5ml/m2 未満ではイン
クジェットインクの吸収量が不充分であるため、本発明
の目的の一つであるインクと受容層の塗工量削減が困難
である。また、吸収量を増やすためには多孔性フィルム
の厚さも考慮する必要があるので、基材厚みやインク受
容層によって液体吸収容量の上限は適宜決められる。
【0012】本発明での多孔性樹脂フィルムの液体吸収
容積とは、「Japan TAPPI No.51−8
7」(紙パルプ技術協会、紙パルプ試験方法No.51
−87、ブリストー法)に準拠して測定されるものであ
り、本発明に於いては吸収時間が2秒以内の測定値を液
体吸収容積とする。測定溶媒は水70重量%とエチレン
グリコール30重量%の混合溶媒を100重量%として
着色用染料を加えてなるものを使用して測定される。着
色用染料としては、マラカイトグリーン等を使用し、そ
の量は混合溶媒100重量部に対し、それに加えて2重
量部程度であるが、測定に使用する溶媒の表面張力を大
きく変化させない範囲であれば、使用する着色用染料の
種類及び量は特に限定されない。
【0013】測定機としては、例えば熊谷理機工業株式
会社製、液体吸収性試験機が挙げられる。また、より短
い吸収時間における液体吸収容積が大きい方が、インク
吸収速度が向上する。本発明に於いては40ミリ秒以内
の液体吸収容積が0.8ml/m 2 以上、より好ましく
は1〜500ml/m2 の範囲である。さらに、上述の
液体吸収容積の測定に付随して測定される液体吸収速度
は、より大きい方が重色部の吸収や乾燥によりよい結果
を与える傾向がある。本発明に於いては20ミリ秒〜4
00ミリ秒の間における吸収速度が、一般的には0.0
2ml/{m2 ・(ms)1/2}以上であり、より好
ましくは、0.1〜100ml/{m2 ・(ms)1/
2}以上である。
【0014】本発明の多孔性樹脂フィルムの表面光沢度
(JIS−Z−8741;60度測定)は20%以上で
あることが好ましい。多孔性樹脂フィルムの表面光沢度
が20%未満であると、多孔質樹脂フィルム上に設けた
インク受容層の光沢度も相対的に低下するため好ましく
ない。本発明の多孔性樹脂フィルムの水に対する表面接
触角は、110°以下、好ましくは20〜100°、よ
り好ましくは20〜80°の範囲であり、またインクジ
ェット記録では、特に45〜80°の範囲が好ましい。
インクジェットインクの浸透をよりよいレベルとするた
めには110°以下の範囲である。また、インクジェッ
トインクのフィルム紙面に平行な方向への広がりと、フ
ィルムの厚さ方向への浸透のバランスをはかるという観
点から、インク種類に応じて適宜選択されるケースがあ
る。
【0015】なお、本発明におけるフィルム表面の水接
触角は、市販の接触角計を用い、純水をフィルム表面に
滴下して1分後に動接触角計を用いて測定されるもので
ある。1試料にたいして測定を10回行い、1回の測定
毎に純水で表面が濡れていない未測定のフィルムに交換
して測定される接触角の平均値を水接触角とする。本発
明の接触角測定に使用可能な市販の接触角計の例として
協和界面化学(株)製、型式CA−Dが挙げらる。また
更に、10回の接触角測定における「最大値と最小値と
の差」が小さいほどインクや水性媒体を使用する液体の
吸収がより均一となる傾向となり、印字媒体としてより
よい印字品質を与えるが、一例としては、最大値と最小
値との差は40°以内、好ましくは、30°以内、より
好ましくは、15°以内である。
【0016】本発明の多孔性樹脂フィルムは表面に微細
な空孔を有しており、この空孔より表面に接触した水性
インクや水系の液体を吸収する。多孔性フィルム表面の
空孔の数や形状は、電子顕微鏡観察により求めることが
できる。多孔性フィルム試料より任意の一部を切り取
り、観察試料台に貼り付けて、観察面に金ないしは金−
パラジウム等を蒸着し、電子顕微鏡、例えば、日立製作
所(株)製の走査型電子顕微鏡S−2400等を使用し
て観察しやすい任意の倍率にて表面の空孔形状を観察す
ることができ、空孔数や空孔の大きさや空孔形状を知る
ことができる。観察する視野の面積における空孔数を、
単位面積当たりに換算し空孔数とする。
【0017】多孔性フィルム表面の単位面積当たりの空
孔の数は、1×106 個/m2 以上の範囲であり、イン
クジェットインキの浸透を速くするという観点から、好
ましくは1×108 個/m2 以上である。また、表面強
度をより良いレベルとするという観点から、好ましくは
1×1015個/m2 以下、より好ましくは1×1012
/m2 以下の範囲である。また、多孔性フィルムの表面
付近の空孔形状は、円状、楕円状等様々であるが、それ
ぞれの空孔の最大径(L)とそれに直角な方向の最大の
径(M)を測定して平均したもの[(L+M)/2]を
それぞれの空孔の平均直径とする。少なくとも20個の
表面空孔につき繰り返して測定し、その平均値を本発明
の多孔性フィルムの表面の空孔の平均直径とする。より
良いレベルの液体吸収性を得るという観点から、平均直
径は0.01μm以上、より好ましくは0.1μm以
上、更に好ましくは1μm以上である。多孔性フィルム
の表面強度をより良いレベルとするためには、平均直径
は10μm以下、好ましくは50μm以下、より好まし
くは30μm以下である。
【0018】本発明の多孔性樹脂フィルムは内部に微細
な空孔を有する多孔質構造を有しており、水性インクの
吸収乾燥性をよりよいレベルとするという関連から、そ
の空孔率は10%以上であり、好ましくは20〜75%
であり、より好ましくは30〜65%の範囲である。空
孔率が75%以下であればフィルムの材料強度が良いレ
ベルとなる。内部に空孔があることは、断面の電子顕微
鏡観察により確かめることができる。
【0019】なお、本発明における空孔率は、次式で示
される空孔率、ないしは断面の電子顕微鏡写真の観察し
た領域に空孔が占める面積割合(%)を示す。次式で表
される空孔率と面積割合は同じものである。具体的に
は、多孔性樹脂フィルムをエポキシ樹脂で包埋して固化
させた後、ミクロトームを用いて、例えばフィルムの厚
さ方向に対して平行かつ面方向に垂直な切断面を作製
し、この切断面をメタライジングした後、走査型電子顕
微鏡で観察しやすい任意の倍率、例えば500倍から2
000倍に拡大し観察したり、電子顕微鏡像を撮影して
画像解析することにより、観察した領域の空孔面積を空
孔率としてもよい。面積比の求め方の一例として、空孔
部分をトレーシングフィルムにトレースし塗りつぶした
図を画像解析装置(ニレコ(株)製:型式ルーゼックス
IID)で画像処理を行い、空孔の面積割合(%)を求め
て空孔率とすることもできる。
【0020】
【式1】
【0021】また、本発明の多孔性樹脂フィルムを表面
に有する積層体の場合は、該積層体及びこれから本発明
の多孔性樹脂フィルム層を取り除いた部分の厚さと坪量
(g/m2 )より本発明の多孔性樹脂フィルム層の厚さ
と坪量を算出し、これより密度(ρ1 )を求め、さらに
構成成分の組成より真密度(ρ0 )を求めて上記の式に
より求めることもできる。さらに、内部空孔の形状やそ
の寸法は、走査型電子顕微鏡で観察しやすい任意の倍
率、例えば200倍ないしは2000倍に拡大して観察
することができる。内部空孔の寸法は、少なくとも10
個の内部空孔の面方向の寸法と厚さ方向の寸法を測定し
てそれぞれを平均したものとする。
【0022】多孔性フィルムの空孔の面方向の平均寸法
は、0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μm
の範囲である。多孔性フィルムの機械的強度をよりよい
レベルにするという観点から、空孔のフィルムの面方向
の最大寸法は1000μm以下が良い。また、より高い
レベルの水系液体吸収性を得るという観点からフィルム
の面方向の最大寸法は、0.1μm以上が好ましい。多
孔性フィルムの空孔の厚さ方向の平均寸法は、通常0.
01〜50μm、好ましくは0.1〜10μmの範囲で
ある。水系液体の吸収向上には、厚さ方向の寸法が大き
い方が良いが、フィルムの適度な機械的強度を得るとい
う観点から、用途に応じて上限が選定可能である。
【0023】<多孔性樹脂フィルムの組成、製造法>本
発明の多孔性樹脂フィルムのなかで、好ましくは、親水
性樹脂を含む熱可塑性樹脂30〜90重量%および無機
または有機微細粉末70〜10重量%を含有するもので
ある。熱可塑性樹脂は、非親水性熱可塑性樹脂と親水性
熱可塑性樹脂との混合物からなるものであってもよい
し、親水性熱可塑性樹脂のみからなるものであってもよ
い。熱可塑性樹脂として、好ましくは、非親水性熱可塑
性樹脂と親水性熱可塑性樹脂との混合物である。非親水
性熱可塑性樹脂と親水性熱可塑性樹脂との混合物からな
る場合は、非親水性熱可塑性樹脂100重量部に対し
て、親水性熱可塑性樹脂を5〜100重量部の割合で含
有することが好ましく、より好ましくは10〜60重量
部の範囲である。
【0024】本発明の多孔性樹脂フィルムにおいて使用
される非親水性熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエ
チレン系樹脂、あるいはプロピレン系樹脂等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−
環状オレフィン共重合体、ナイロン−6、ナイロン−
6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等の
ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその
共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエス
テル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネー
ト、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティッ
クポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑
性樹脂が挙げられる。これらは2種以上混合して用いる
こともできる。
【0025】これらの中でも、耐薬品性や低比重、コス
ト等の観点より、好ましくは、エチレン系樹脂、あるい
はプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂であり、
より好ましくは、プロピレン系樹脂である。プロピレン
系樹脂としては、プロピレンを単独重合させたアイソタ
クティック重合体ないしはシンジオタクティック重合体
を例示することができる。また、エチレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペ
ンテン等のα−オレフィンとプロピレンとを共重合体さ
せた、様々な立体規則性を有するポリプロピレンを主成
分とする共重合体を使用することもできる。共重合体は
2元系でも3元系以上の多元系でもよく、またランダム
共重合体でもブロック共重合体でもよい。プロピレン系
樹脂には、プロピレン単独重合体よりも融点が低い樹脂
を2〜25重量%配合して使用することが好ましい。そ
のような融点が低い樹脂として、高密度ないしは低密度
のポリエチレンを例示することができる。親水性熱可塑
性樹脂は、水に対して溶解または膨潤する特性を有し、
常温以上の温度で塑性を有するものであれば特に制限さ
れない。
【0026】例えば、合成樹脂であるポリビニルアルコ
ールやその共重合体ないしは架橋体、ポリビニルピロリ
ドンやその共重合体等のポリビニル系樹脂;2−ヒドロ
キシエチル基2−ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシ
アルキル基を含むアクリル酸、メタクリル酸、ないしは
マレイン酸のエステルの重合体や共重合体ないしはそれ
らの架橋体、ポリアクリルアミドやその共重合体、アク
リロニトリルの重合体や架橋重合体の加水分解物、アク
リル酸やメタクリル酸の重合体やその共重合体ないしは
それらの架橋体等のポリアクリル系樹脂やその塩(例え
ばナトリウム塩やカリウム塩、リチウム塩、1〜4級ア
ンモニウム塩等);ポリマレイン酸やマレイン酸共重合
体ないしはそれらの架橋体等の樹脂やその塩(例えばナ
トリウム塩やカリウム塩、リチウム塩、1〜4級アンモ
ニウム塩等)、酢酸ビニルとメタクリル酸メチルの共重
合体の加水分解物;水溶性ナイロン;ウレタン系樹脂、
すなわち、水溶性ポリウレタン、高吸水性ポリウレタ
ン、熱可塑性ポリウレタン;ポリエチレンオキシドやそ
の共重合体、ポリプロピレンオキシドやその共重合体等
のポリアルキレンオキシド系樹脂;ポリエーテルアミ
ド、ポリエーテルエステルアミド;ポリビニルアミン、
ポリアリルアミンやその共重合体等を使用することがで
きる。
【0027】また、「高分子加工」1984年9号第3
2〜38頁等の文献に記されている樹脂より選択するこ
とも可能である。なかでも、常温以上の温度で塑性を示
し、フィルム成形が比較的容易な樹脂を用いることが好
ましい。さらに、水系溶媒、ないしは水性インクの吸収
をより良くするという観点から、常温30分間で溶解な
いしは吸水倍率が5倍以上であり、より好ましくは吸水
倍率が8〜50倍の範囲である。吸水倍率は、親水性樹
脂を押し出し機を接続したTダイや熱プレス成形により
約0.1mmの厚さに成形し、常温、例えば25℃の、
蒸留水に30分間浸漬して吸水させ、吸水後の重量を吸
水前の重量で割って得られるものである。なお、アラビ
アゴム、トランガントゴム、コーンスターチ、小麦デン
プン、コラーゲン等の熱に非常に弱い天然樹脂は、プラ
スチックを溶融する温度で使用することが困難であるた
め、好適な親水性熱可塑性樹脂ではない。なかでも、常
温以上の温度で塑性を有し、フィルム成形が比較的容易
なポリアルキレンオキシド系樹脂を用いることが好まし
い。
【0028】本発明で使用するポリアルキレンオキシド
系樹脂として、アルキレンオキシドと二塩基酸、ないし
はカルボキシル基を3個以上有する多塩基酸との反応生
成物、ポリアルキレンオキシド化合物とジカルボン酸化
合物やその低級アルキルエステル化合物ないしはカルボ
キシル基を3個以上有するカルボン酸やその低級アルキ
ルエステル化合物との反応生成物を例とし、エステル結
合を含むポリエステル系ポリアルキレンオキシド、ポリ
アルキレンオキシド化合物とイソシアネート基を2個以
上有する化合物との反応生成物を例とし、ウレタン結合
を含むポリウレタン系ポリアルキレンオキシド、ポリア
ルキレンオキシド化合物とジアルキルカーボネート等の
炭酸ジエステル化合物との反応生成物を例とする炭酸エ
ステル結合を含むポリアルキレンオキシド、アミド結合
を含むポリアルキレンオキシド、尿素やチオ尿素結合を
含むポリアルキレンオキシド、スルフィド結合ないしは
スルホニル結合を含むポリアルキレンオキシド、燐酸エ
ステル結合や亜燐酸エステル結合を含むポリアルキレン
オキシド等を挙げることができる。
【0029】これらの内で、非親水性熱可塑性樹脂との
混合分散性をよりよいレベルとするという観点からエス
テル結合を含むポリアルキレンオキシドが好ましい。使
用するアルキレンオキシドの種類は特に制限されない。
例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,
2−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,
2−エポキシヘキサン、およびその他の炭素数30まで
のα−オレフィンオキシドが挙げられる。これらのうち
で、好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサ
ンである。これらのアルキレンオキシドは単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種
以上のアルキレンオキシドを用いる場合は、それらを1
種ずつ反応させてもよいし、2種以上を混合して反応さ
せてもよい。
【0030】ポリアルキレンオキシド化合物の種類はと
くに制限されるものではないが、上記のアルキレンオキ
シドの重合体ないしは共重合体であり、重量平均分子量
が5,000〜30,000であるものが好ましい。フ
ィルム成形性をよりよいレベルとするためには重量平均
分子量が5,000以上である。また、ポリアルキレン
オキシド系樹脂の製造においてアルキレンオキシド付加
反応の反応速度が比較的速く、生産性が良いのは30,
000以下の範囲である。ポリアルキレンオキシド化合
物は、アルキレンオキシドを付加重合させることによっ
て得ることができる。例えば、活性水素を2個有する有
機化合物に、アルキレンオキシドを付加重合させて得ら
れるポリアルキレンオキシド化合物を好ましく用いるこ
とができる。
【0031】活性水素を2個有する有機化合物として
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ポリテト
ラメチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール等の脂環式ジオール、ブチルアミン、ラウリル
アミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニ
リン等のアミン類が挙げられるがこれらに限定されるも
のではない。これらの活性水素を2個有する有機化合物
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。これらの中で、好ましくは、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールより選ばれるものである。
【0032】活性水素を2個有する有機化合物に付加重
合させるアルキレンオキシドの種類は特に制限されな
い。例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、
1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、
1,2−エポキシヘキサン、およびその他の炭素数30
までのα−オレフィンオキシドを挙げることができる。
これらのアルキレンオキシドは単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上のアル
キレンオキシドを用いる場合は、それらを1種ずつ反応
させてもよいし、2種以上を混合して反応させてもよ
い。
【0033】好ましいポリアルキレンオキシド化合物
は、活性水素を2個有する有機化合物に、エチレンオキ
シドを付加重合させ、ついで炭素数4以上のアルキレン
オキシドを付加重合させ、更にエチレンオキシドを付加
重合させることにより得られる化合物である。このよう
な方法により得られたポリアルキレンオキシド化合物を
ジカルボン酸化合物と反応させることにより、非親水性
樹脂、なかでもポリオレフィン系樹脂との相溶性が比較
的良好なポリアルキレンオキシド系樹脂を提供すること
が可能になる。したがって、当該ポリアルキレンオキシ
ド系樹脂とポリオレフィン系樹脂を混合したフィルム
は、印刷時のインクを吸収が良好となり、また吸収の均
一性が向上する。
【0034】ポリアルキレンオキシド化合物と反応させ
るカルボン酸ないしはその低級アルキルエステル化合物
は、カルボン酸基またはカルボン酸誘導基を分子内に2
つ以上、好ましくは2つ有する化合物であればその構造
は特に制限されない。具体例として、炭素数6〜36、
好ましくは炭素数8〜24の範囲の直鎖状、分岐状、脂
環式、ないしは芳香属ジないしはトリカルボン酸、およ
び、これらのジないしはトリカルボン酸の低級アルキル
エステルの少なくとも一方、芳香属ジないしはトリカル
ボン酸などが挙げられる。
【0035】さらに具体的には、セバシン酸、1,10
−デカメチレンジカルボン酸、1,14−テトラデカメ
チレンジカルボン酸、1,18−オクタデカメチレンジ
カルボン酸、1,32−ドトリアコンタメチレンジカル
ボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸の種
々の異性体、4,4’−ビフェニレンジカルボン酸及び
これらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらの
うちで好ましいのは、炭素数12〜36の直鎖状ジカル
ボン酸、および炭素数12〜36の直鎖状ジカルボン酸
の低級アルキルエステルの少なくとも一方である。より
詳細に説明すると、炭素数12〜36の飽和直鎖脂肪族
ジカルボン酸、炭素数12〜36の不飽和直鎖脂肪族ジ
カルボン酸、およびそれらの低級アルキルエステルが好
ましく用いられる。
【0036】より好ましくは上記化合物において、炭素
数12〜26の直鎖状ジカルボン酸およびその低級アル
キルエステル、特に好ましくは炭素数16〜24の直鎖
状ジカルボン酸およびその低級アルキルエステルであ
る。上記炭素数12〜36の直鎖状ジカルボン酸として
は、具体的には、1,10−デカメチレンジカルボン
酸、1,14−テトラデカメチレンジカルボン酸、1,
18−オクタデカメチレンジカルボン酸、1,32−ド
トリアコンタメチレンジカルボン酸等が挙げられる。上
記その低級アルキルエステルとしては、これらジカルボ
ン酸のメチルエステル、ジメチルエステル、エチルエス
テル、ジエチルエステル、プロピルエステル、ジプロピ
ルエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】これらのうちで、特に好ましくは、活性水
素を2個有する有機化合物として、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールより選
ばれるものに、アルキレンオキシドとしてエチレンオキ
シドを主成分とし、プロピレンオキシド、1,2−エポ
キシブタン、1,2−エポキシヘキサンより選ばれるも
のを付加重合して得られる分子量が10,000〜3
0,000の範囲にあるポリアルキレンオキシドを炭素
数12〜36の範囲の脂肪族ジカルボン酸ないしはその
低級アルキルエステルと共重合して得られ、全体の分子
量が20,000〜200,000、さらに好ましくは
80,000〜160,000の範囲にあるものであ
る。
【0038】本発明の多孔性樹脂フィルムにおいては、
多孔性とするために有機または無機微細粉末を含有させ
ることが好ましい。有機または無機微細粉末の量は、一
例として10〜70重量%であるが、有機微細粉末の場
合には比重が小さいものが多く、好ましくは10〜50
重量%、より好ましくは15〜40重量%であり、無機
微細粉末の場合には、好ましくは20〜65重量%、よ
り好ましくは40〜65重量%の範囲である。空孔を増
やすためには微細粉末の量が多い方がよいが、多孔性樹
脂フィルムの表面の強度を良いレベルとするという目的
のためには70重量%以下が良い。
【0039】有機または無機微細粉末の種類は特に制限
されない。無機微細粉末としては、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、凝集型軽質炭酸カルシウム、
種々の細孔容積を有するシリカ、ゼオライト、クレー、
タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム、珪藻土、酸化珪素、シリカなど水酸基含有
無機微細粉末の核の周囲にアルミニウム酸化物ないしは
水酸化物を有する複合無機微細粉末等を例示することが
できる。中でも重質炭酸カルシウム、クレー、珪藻土を
使用すれば、安価であり、延伸により成形する場合に
は、空孔形成性がよいために好ましい。
【0040】有機微細粉末としては、空孔形成の目的よ
り、上述の非親水性熱可塑性樹脂として使用する熱可塑
性樹脂よりも融点ないしはガラス転移点が高くて非相溶
性の樹脂より選択される。具体例としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリスチレン、アクリル酸エステルないしはメタク
リル酸エステルの重合体や共重合体、メラミン樹脂、ポ
リフェニレンサルファイト、ポリイミド、ポリエールエ
ーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド等を例示す
ることができる。なかでも、非親水性熱可塑性樹脂とし
て、ポリオレフィン系樹脂を使用する場合には、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレ
ート、ポリスチレンより選ばれるものが好ましい。
【0041】無機ないしは有機の微細粉末のうちで、燃
焼時の発生熱量が少ないという観点から、より好ましく
は無機微細粉末である。本発明に使用する無機または有
機微細粉末の平均粒子径は、好ましくは0.01〜20
μm、より好ましくは0.1〜10μm、更に好ましく
は、0.5〜10μmの範囲である。親水性熱可塑性樹
脂や非親水性熱可塑性樹脂との混合の容易さから0.0
1μm以上が良い。また、延伸により内部に空孔を発生
させて吸収性を向上させる場合に、延伸時のシート切れ
や表面層の強度低下等のトラブルを発生させにくくする
という観点から20μm以下が好ましい。
【0042】本発明に使用する無機ないしは有機の微細
粉末の粒子径は、一例として粒子計測装置、例えば、レ
ーザー回折式粒子計測装置「マイクロトラック」(株式
会社日機装製、商品名)により測定した累積で50%に
あたる粒子径(累積50%粒径)により測定することが
できる。また、溶融混練と分散により非親水性樹脂や親
水性樹脂中に分散した微細粉末の粒子径は、多孔質フィ
ルム断面の電子顕微鏡観察により粒子の少なくとも10
個を測定してその粒子径の平均値として求めることも可
能である。
【0043】本発明に使用する無機または有機微細粉末
の比表面積は、BET法により測定され、一例として
0.1〜1000m2 /g、より好ましくは、0.2〜
700m2 /g、更に好ましくは、0.5〜100m2
/gの範囲である。比表面積が大きい無機ないしは有機
の微細粉末を使用すると水系溶媒やインクの吸収がより
良くなる傾向となる。また、親水性熱可塑性樹脂や非親
水性熱可塑性樹脂との混合分散において、分級による分
散不十分や随伴する空気による発泡などのトラブルが起
きやすくなる傾向がある場合は、使用に適した比表面積
上限は適宜選定される。また、種々の吸油量のものが使
用可能であり、一例として、吸油量(JIS−K−51
01−1991等)が1〜300ml/100g、好ま
しくは10〜200ml/100gの範囲である。
【0044】本発明の多孔性樹脂フィルムに使用する微
細粉末は、上記の中から1種を選択してこれを単独で使
用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用
してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合に
は、有機微細粉末と無機微細粉末の組み合せであっても
よい。これらの微細粉末を熱可塑性樹脂中に配合混練す
る際に、必要に応じて分散剤、酸化防止剤、相溶化剤、
難燃剤、紫外線安定剤、着色顔料等を添加することがで
きる。また、本発明の多孔性樹脂フィルムを耐久資材と
して使用する場合には酸化防止剤や紫外線安定剤等を添
加するのが好ましい。さらに、有機微細粉末を使用する
場合は、相溶化剤の種類や添加量が有機微細粉末の粒子
形態を決定することから重要である。有機微細粉末用の
好ましい相溶化剤として、エポキシ変性ポリオレフィ
ン、マレイン酸変性ポリオレフィンが挙げられる。ま
た、相溶化剤の添加量は、有機微細粉末100重量部に
対して0.5〜10重量部にするのが好ましい。
【0045】親水性熱可塑性樹脂を非親水性熱可塑性樹
脂や無機ないしは有機の微細粉末とと溶融混練などの方
法により混合する際に、必要に応じて分散改良剤を添加
することは分散の改良や分散安定性向上、ないしは表面
接触角の測定における最大値と最小値の差を小さくして
水系液体吸収をより均一にするのに有効である。分散改
良剤としては、エポキシ基含有樹脂、例えば、エチレン
−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸
ビニル−グリシジルメタクリレート共重合体、グリシジ
ルメタクリレートグラフト変性ポリプロピレン、エポキ
シ化ポリブタジエン系重合体、酸変性ポリオレフィン、
例えばマレイン酸変性ポリプロピレン、ヒドロキシ基含
有ポリオレフィン、例えば2−ヒドロキシエチルメタク
リレートグラフト変性ポリプロピレン、アミノ変性ポリ
オレフィン、例えば3,3−ジメチルアミノエチル−メ
タクリレートグラフト変性ポリプロピレンなどに例示さ
れる極性樹脂系分散改良剤や、有機リン化合物、例え
ば、フォスファイト化合物、フォスフォナイト化合物、
より具体的には、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリス
リトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビスフェニレ
ンジホスフォナイトなどに例示されるリン系分散改良剤
が挙げられる。
【0046】インキの吸収をより良いレベルとするとい
う観点から、極性樹脂系分散改良剤の使用量は、通常、
非親水性の熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1重
量部以上、好ましくは0.5〜30重量部、より好まし
くは1〜15重量部であり、リン系分散改良剤の使用量
は、通常、非親水性の熱可塑性樹脂100重量部に対し
て0.01重量部以上、好ましくは0.1〜5重量部、
より好ましくは0.2〜3重量部である。
【0047】本発明の多孔性樹脂フィルムの構成成分の
混合方法としては、公知の種々の方法が適用でき、特に
限定されないが、混合の温度や時間も使用する成分の性
状に応じて適宜選択される。溶剤に溶解ないしは分散さ
せた状態での混合や、溶融混練法が挙げられるが、溶融
混練法は生産効率が良い。粉体やペレットの状態の熱可
塑性樹脂や無機ないしは有機の微細粉末及び、親水化剤
をヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミ
キサー等で混合した後、一軸や二軸の混練機にて溶融混
練し、ストランド状に押し出してカッティングし、ペレ
ットとする方法や、ストランドダイより水中に押し出し
てダイ先端に取り付けられた回転刃をでカッティングす
る方法が挙げられる。また、粉体、液状ないしは水や有
機溶剤に溶解した状態の親水化剤を一旦熱可塑性樹脂や
無機ないしは有機の微細粉末に混合し、更に他の成分と
混合する方法などが挙げられる。使用される一軸や二軸
の混練機としては、種々のL/D(軸長/軸径)比や、
センダン速度、比エネルギー、滞留時間、温度等のもの
が使用成分の性状に合わせて選択可能である。
【0048】本発明の多孔性樹脂フィルムの厚さは特に
制限されない。例えば、10〜400μm、好ましくは
30〜100μmに調製することができる。本発明の多
孔性樹脂フィルムは、そのまま使用に供してもよいし、
さらに別の熱可塑性フィルム、ラミネート紙、パルプ
紙、不織布、布等に積層して使用してもよい。さらに、
積層する別の熱可塑性フィルムとしては、例えば、ポリ
エステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィ
ンフィルム等の透明または不透明なフィルムに積層する
ことができる。特に後述する実施例に記載されるような
適切な機能層を形成することによって記録媒体にするこ
とできる。
【0049】例えば、熱可塑性フィルムからなる基材層
の上に本発明の多孔性樹脂フィルムを表面層として積層
することによって記録媒体を調製することができる。本
発明の多孔性樹脂フィルムを表面層として有する記録媒
体は特にインクジェット記録用の記録媒体として有用で
ある。基材層の種類は特に制限されるものではないが、
例えばポリプロピレン系樹脂と無機微細粉末を含有する
フィルムを例示することができる。このように、本発明
の多孔性樹脂フィルムと他のフィルムとを積層すること
によって形成される記録媒体は、例えば全体の厚さを5
0μm〜1mm程度にすることができる。
【0050】本発明の多孔性樹脂フィルムは、当業者に
公知の種々の方法を組み合わせることによって製造する
ことができる。いかなる方法により製造された多孔性樹
脂フィルムや記録媒体であっても、本発明の条件を満た
す多孔性樹脂フィルムを利用するものである限り本発明
の範囲内に包含される。液体吸収容積が、0.5ml/
2 以上である本発明の多孔性樹脂フィルムの製造法と
しては、公知の種々のフィルム製造技術やそれらの組合
せが可能である。例えば、延伸による空孔発生を利用し
た延伸フィルム法や、圧延時に空孔を発生させる圧延法
やカレンダー成形法、発泡剤を使用する発泡法、空孔含
有粒子を使用する方法、溶剤抽出法、混合成分を溶解抽
出する方法などが挙げられる。これらのうちで、好まし
くは延伸フィルム法である。
【0051】延伸を行う場合には、必ずしも本発明の多
孔性樹脂フィルムだけを延伸しなくてもよい。例えば、
本発明の多孔性樹脂フィルムを基材層の上に形成した記
録媒体を最終的に製造しようとしている場合には、無延
伸の多孔性樹脂フィルムと基材層とを積層したうえでま
とめて延伸しても構わない。予め積層してまとめて延伸
すれば、別個に延伸して積層する場合に比べて簡便でコ
ストも安くなる。また、本発明の多孔性樹脂フィルムと
基材層に形成される空孔の制御もより容易になる。特に
記録媒体として利用する場合には、本発明の多孔性樹脂
フィルムが基材層よりも多くの空孔が形成されるように
制御し、多孔性樹脂フィルムがインク吸収性を改善しう
る層として有効に機能させることが好ましい。
【0052】延伸には、公知の種々の方法を使用するこ
とができる。延伸の温度は、非結晶樹脂の場合は使用す
る熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂の
場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結晶部
の融点以下の熱可塑性樹脂に好適な温度範囲内で行うこ
とができる。具体的には、ロール群の周速差を利用した
縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、チ
ューブ状フィルムにマンドレルを使用したインフレーシ
ョン延伸、テンターオーブンとリニアモーターの組み合
わせによる同時二軸延伸などにより延伸することができ
る。
【0053】延伸倍率は特に限定されず、本発明の多孔
性樹脂フィルムの使用目的と用いる熱可塑性樹脂の特性
等を考慮して適宜決定する。例えば、非親水性の熱可塑
性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重合
体を使用するときには、一方向に延伸する場合は約1.
2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸延伸の
場合は面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは10〜5
0倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用するときに
は、一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好ましく
は2〜7倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.
5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。
【0054】さらに、必要に応じて高温での熱処理を施
すことができる。延伸温度は使用する非親水性熱可塑性
樹脂の融点より2〜160℃低い温度、非親水性熱可塑
性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重合
体を使用するときには、好ましくはその融点より2〜6
0℃低い温度であり、延伸速度は20〜350m/分で
あるのが好ましい。本発明の熱可塑性樹脂延伸フィルム
は、そのまま使用に供してもよいし、さらに別の基材
(A)の少なくとも片面に積層して積層体として使用し
てもよい。基材(A)としては、例えばポリエステルフ
ィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフインフィルム
等の透明または不透明なフィルム、プラスチックボー
ド、パルプ紙、不織布、布、木板、金属板、等が挙げら
れる。
【0055】積層体における基材(A)が樹脂フィルム
である場合には、使用される樹脂や無機ないしは有機の
微細粉末は、上記の非親水性の熱可塑性樹脂の中から1
種を選択して使用してもよいし、2種以上を選択して組
み合わせて使用してもよい。また、非親水性熱可塑性樹
脂と親水性熱可塑性樹脂を混合して使用してもよく、多
孔性樹脂フィルムに使用するものと同じものであっても
よい。さらには、延伸したものであってもよい。非親水
性熱可塑性樹脂と親水性熱可塑性樹脂を混合して基材
(A)に使用する場合は、非親水性熱可塑性樹脂100
重量部に対して親水性熱可塑性樹脂を10〜100重量
部混合するのが好ましい。
【0056】基材(A)は、一例として、熱可塑性樹脂
を40〜85重量%および無機または有機微細粉末を6
0〜15重量%含有する。また、基材(A)は多孔性樹
脂フィルムに使用するものと同一の微細粉末を使用して
もよいし、異なる微細粉末を使用してもよい。平均粒子
径の範囲は、一例として、基材層(A)が0.1〜10
μm、好ましくは0.6〜3μmの範囲内である。本発
明の積層体に使用する基材(A)の厚さには特に制限は
ない。一例として、5〜1000μm、好ましくは20
〜500μmの範囲である。本発明の積層体の厚さに特
に制限はなく、用途に応じて適宜選択される。一例とし
て、15〜2000μm、好ましくは20〜500μ
m、より好ましくは25〜350μmである。
【0057】(表面酸化処理)本発明の多孔性樹脂フィ
ルムないしはこれを使用した積層体には、必要に応じて
表面酸化処理を施すことができる。表面酸化処理により
表面の親水性や吸収性の向上、ないしはインク受理層の
塗工性の向上や基材との密着向上がはかれるケースがあ
る。表面酸化処理の具体例としては、コロナ放電処理、
フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン
処理より選ばれた処理方法などが挙げられ、好ましくは
コロナ処理、フレーム処理であり、より好ましくはコロ
ナ処理である。
【0058】処理量は、コロナ処理の場合は600〜1
2,000J/m2 (10〜200W・分/m2 )、好
ましくは1,200〜9,000J/m2 (20〜18
0W・分/m2 )である。コロナ放電処理の効果を十分
に得るには600J/m2 (10W・分/m2 )以上で
あり、12,000J/m2 (200W・分/m2 )超
では処理の効果が頭打ちとなるので12,000J/m
2 (200W・分/m 2 )以下で十分である。フレーム
処理の場合は8,000〜200,000J/m2 、好
ましくは20,000〜100,000J/m2 が用い
られる。フレーム処理の効果を明確に得るには8,00
0J/m2 以上であり、200,000J/m2 超では
処理の効果が頭打ちとなるので200,000J/m2
以下で十分である。
【0059】〔インク受容層〕本発明では、インク吸収
性に加えて高い光沢性を得るため平均粒径350nm以
下のアルミニウム系化合物を70〜95重量%含有する
表面光沢度(JIS−Z−8741:60度測定)が4
0%以上のインク受容層を設ける。アルミニウム系化合
物は、粒子表面が正電荷を持っており負電荷であるイン
クジェット用インクの定着性に優れている。アルミニウ
ム系化合物は、安全性や入手のしやすさといった点か
ら、アルミナおよび/またはアルミナ水和物が好まし
く、かつ光沢の発現しやすさといった点で、平均粒径が
350nm以下であることが好ましくは、より好ましく
は10〜300nmである。平均粒径が350nmを上
回る場合は、得られたインク受容層の表面光沢性が大き
く低下するので好ましくない。
【0060】アルミナの具体例としては、α−アルミ
ナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、δ−アルミナ、η―
アルミナ、θ―アルミナ等が挙げられるが、インク吸収
性からδ−アルミナが好ましい。また、アルミナ水和物
の具体例としては、擬ベーマイト構造を示すアルミナ水
和物(擬ベーマイト)、非晶質構造を示すアルミナ水和
物(非晶質アルミナ)等が挙げられるが、インク吸収性
から擬ベーマイトが好ましい。
【0061】本発明では、インク受容層にアルミニウム
系化合物に加えて、接着剤としてバインダー樹脂が使用
される。アルミニウム系化合物とバインダー樹脂の配合
割合は、アルミニウム系化合物が70〜95重量%、バ
インダー樹脂が5〜30重量%であることが好ましい。
アルミニウム系化合物の割合が95重量%を上回る場合
は、多孔性樹脂フィルムとの接着性が大きく低下し、ま
た70重量%を下回る場合は、インク吸収性が大きくて
以下する。
【0062】バインダー樹脂の具体例としては、ポリビ
ニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カゼイン、澱粉等の水溶性樹脂、並びにウレタン系
樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、エチレン系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重
合体樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体樹脂、アクリル酸系樹脂、メタクリル
酸系樹脂、ポリブチラール系樹脂、シリコン樹脂、ニト
ロセルロース樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、
スチレン−ブタジエン系共重合体樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系共重合体樹脂などのような非水溶性樹
脂樹脂を用いることができる。上記水溶性樹脂は水溶液
として、非水溶性樹脂は溶液、エマルジョン、又は、ラ
テックスとして用いられる。
【0063】上記バインダー樹脂の中でも、アルミニウ
ム系化合物との混和性やインク吸収性といった点からポ
リビニルアルコールが好ましい。特に中でも塗工膜強度
の点から、重合度2000以上、ケン化度80〜100
%のポリビニルアルコールが好ましい。さらに本発明で
は、バインダー樹脂の耐水性向上のため、架橋剤をイン
ク受容層の1〜20重量%の範囲で使用することもでき
る。架橋剤の具体例としては、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミドポ
リ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール、エポ
キシ系架橋剤、ポリイソシアネート樹脂、硼酸、硼砂、
各種硼酸塩等が挙げられる。
【0064】また、本発明のインク受容層では、必要に
応じて一般的に塗工紙で使用される分散剤、増粘剤、消
泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤
という各種助剤を含有させることもできる。本発明のイ
ンク受容層の塗工量は、支持体として使用される多孔質
樹脂フィルムの液体吸収容量によって適宜選択される
が、塗工量は5〜30g/m2 であることが好ましい。
塗工量が5g/m2 未満であると、光沢性や滲み性およ
び耐水性が不足し、また30g/m2 を上回る場合は、
インク吸収量は満足できるものの、インク受容層の表面
強度が低下する。
【0065】〔トップコート層〕本発明では、光沢性お
よび表面擦過性の向上といった目的で、インク受容層の
上にさらに表面光沢度(JIS−Z−8741:60度
測定)が50%以上のトップコート層を設けることが好
ましい。本発明のトップコート層は平均粒径350nm
以下の無機フィラーを70〜95重量%、バインダー樹
脂を5〜30重量%含有することが好ましい。無機フィ
ラーとしては、球状コロイダルシリカ、球状コロイダル
炭酸カルシウム、不定形シリカ、パールネックレス状コ
ロイダルシリカ、アルミナ、アルミナ水和物等が挙げら
れる。バインダー樹脂は、インク受容層で使用したバイ
ンダー樹脂と同種類のバインダー樹脂が使用できる。
【0066】トップコート層の塗工量はインク受容層お
よび多孔性樹脂フィルムの種類により適宜決められる
が、0.1〜5.0g/m2 、好ましくは0.5〜3.
0g/m2 であることが好ましい。塗工量が0.1g/
2 未満の場合は、トップコート層の効果が十分発現せ
ず、また塗工量が5.0g/m2 を上回る場合は効果が
飽和する。本発明のトップコート層には必要に応じて一
般的に塗工紙で使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、防
腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤という各
種助剤を含有させることもできる。
【0067】<塗工方法>上記のインク受容層およびト
ップコート層を多孔性樹脂フィルムに塗工する方法は、
公知の方法から適宜選択して行うことができる。塗工方
法としては、ブレードコーティング法、ロッドバーコー
ティング法、ロールコーティング法、エアナイフコーテ
ィング法、スプレーコーティング法、グラビアコーティ
ング法、カーテンコーティング法、ダイコーティング
法、コンマコーティング法等が挙げられる。
【0068】<その他の記録方法>本発明のインクジェ
ット記録用紙は、インクジェットプリンター用記録用紙
として使用できることに加えて、インクリボンを使用す
る溶融熱転写プリンターや昇華熱転写プリンターさらに
は、ページプリンター用の記録用紙としても使用可能で
ある。
【0069】
【実施例】以下に製造例、実施例、比較例および試験例
を記載して、本発明をさらに具体的に説明する。以下に
示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の精神から
逸脱しない限り適宜変更することができる。したがっ
て、本発明の範囲は以下に示す具体例により制限される
ものではない。なお、以下に記載される%は、特記しな
い限り重量基準である。使用する材料を表1にまとめて
示す。以下の手順に従って本発明の多孔性樹脂フィルム
とおよび比較用の樹脂フィルムを使用する記録媒体を製
造した。
【0070】(製造例)以下、実施例中で使用される多
孔性樹脂フィルム(支持体a〜f)の製造方法について
説明する。 (製造例1) <基材層の調製と縦延伸>メルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg荷重)が1g/10分のポ
リプロピレン75重量%とメルトフローレート(MF
R:190℃、2.16kg荷重)が8g/10分の高
密度ポリエチレン5重量%との混合物に、平均粒子径3
μmの炭酸カルシウム20重量%を配合した組成物
[イ]を、250℃の温度に設定した押出機にて混練
し、ストランド状に押し出し、カッティングしてペレッ
トとした。この組成物[イ]を、250℃に設定した押
し出し機に接続したTダイよりシート状に押出し、これ
を冷却装置により冷却して無延伸シートを得た。次い
で、この無延伸シートを140℃に加熱した後、縦方向
に4.5倍延伸して、延伸シートを得た。尚、各実施例
中の樹脂成分ないしはこれと微細粉末との混合物の溶融
混練において、樹脂成分と微細粉末の合計重量を100
重量部として、これに加えて、酸化防止剤として、BH
T(4−メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール)
0.2重量部と、イルガノックス1010(フェノール
系酸化防止剤、チバガイギー社製、商品名)0.1重量
部を添加した。
【0071】<表面の多孔性樹脂フィルムの形成>これ
とは別に、MFRが5g/10分のポリプロピレン(略
号:PP1)28重量%、とポリアルキレンオキシド系
樹脂(エチレンオキシド約90%とブチレンオキシド約
10%との共重合体で平均分子量約20,000のもの
とオクタデカメチレンジカルボン酸とのエステルで、全
体の平均分子量は約114,000、30分間の吸水倍
率は14g/g、略号:PEPO1)12重量%との混
合物に、平均粒子径3μm、BET法による比表面積が
1.8m2 /g、JIS−K5101−1991により
測定される吸油量が31ml/100gの炭酸カルシウ
ム(略号:炭カル1)58重量%を配合して二軸混練機
機にて組成物[ロ]を調製した。
【0072】この組成物を240℃(温度a)に設定し
た押出機にて押出した。得られたシートを上述の操作に
より調製した5倍延伸シートの両面に積層し、55℃
(温度b)にまで冷却した後、155℃(温度c)に加
熱してテンターで横方向に8倍延伸した。その後、15
6℃(温度d)でアニーリング処理し、50℃(温度
e)にまで冷却し、耳部をスリットして3層(表側の吸
収層[ロ]/基材層[イ]/裏側吸収層[ロ]:肉厚7
2μm/40μm/23μm)構造の全厚135μmの
多孔性樹脂フィルムを得た。本フィルムを支持体aとす
る。配合および製造条件、加えて支持体としての性能評
価結果も表1に示す。尚、本明細書の実施例に使用した
炭酸カルシウム粉末の粒子径は、レーザー回折式粒子計
測装置「マイクロトラック」(株式会社日機装製、商品
名)により測定した累積50%粒径である。
【0073】多孔性樹脂フィルムの性能評価は以下の方
法で行った。性能評価結果を表1に示す。 <性能評価> (1)液体吸収容積 液体吸収容積は、「Japan TAPPI No.5
1−87」(紙パルプ技術協会、紙パルプ試験方法N
o.51−87、ブリストー法)に準拠し、熊谷理機工
業株式会社製、液体吸収性試験機、を使用して液体吸収
容積を測定した。測定溶媒は水70重量%とエチレング
リコール30重量%を混合し、この混合溶媒100重量
部に着色用染料として、マラカイトグリーン2重量部を
溶解したものである。 (2)多孔性樹脂フィルムの水に対する平均接触角、そ
の最大値と最小値の差 上記多孔性フィルムの表面の接触角は、純水をフィルム
表面に滴下して1分後に接触角計(協和界面化学(株)
製:型式CA−D)を用いて測定した。この測定を10
回行い(1回の測定毎に純水で表面が濡れていない未測
定のフィルムに交換)、10回測定した接触角の平均値
と、最大値と最小値との差を求めた。
【0074】(3)表面空孔の存在確認と表面空孔数及
び表面空孔寸法の測定 上記の多孔性フィルムの一部を切り取り、表面及び断面
に空孔が存在することを確認した。多孔性フィルム試料
より任意の一部を切り取り、観察試料台に貼り付けて、
観察面にメタライジングし、(株)日立製作所製の走査
型電子顕微鏡S−2400を使用し、500倍に拡大し
て表面の空孔の存在を確認した。また、電子顕微鏡像を
感熱紙に出力ないしは写真撮影し、表面の空孔数を計測
した結果、約1.2×109 個/m2 であった。次い
で、それぞれの、表面空孔の大きさを測定し、観察領域
内の50個の空孔の測定値を平均した結果、長径が1
5.1μm、短径が4.9μmであり、平均直径は約1
0μmであった。なお、各2つの空孔が微細粉末の左右
ないしは上下に連結している場合、微細粉末を中心に空
孔が生じているものとして2つの空孔は連結した一つの
空孔として計測した。
【0075】(4)内部空孔の存在確認と内部空孔率の
測定 上記の多孔性樹脂フィルムをエポキシ樹脂で包埋して固
化させた後、ミクロトームを用いて、フィルムの厚さ方
向に対して平行かつ面方向に垂直な切断面を作製し、こ
の切断面をメタライジングした後、(株)日立製作所製
の走査型電子顕微鏡S−2400を使用し、2000倍
に拡大して観察し、内部空孔の存在を確認した。また観
察した領域の電子顕微鏡像を感熱紙に出力して各層の厚
さを測定した。また、全体の厚さと坪量(g/m2 )を
測定し、ついで表面の吸収層を一定面積剥がし取り、残
りのフィルムの坪量と厚さを測定してれぞれの差より、
多孔質樹脂フィルム層の厚さと坪量(g/m2 )を求
め、これより坪量を厚さで割って吸収層の密度(ρ0 )
を算出した。次いで、組成物[ロ]を230℃にて厚さ
1mmのプレスシートとし、密度(ρ1 )を測定し、次
式2により空孔率を算出した。
【0076】
【式2】
【0077】(5)インクジェットプリンター適性 下記の条件でプリンター印字し、染料インクおよび顔料
インクに対する各種適性を評価した。 プリンター:EPSON PM−770C(染料イン
ク) プリンター:GRAPHTEC JP−2115(顔
料インク) 印字サンプル:日本規格協会SCID カラーチヤート
サンプル「S7」 A4(6.6×14.3cm) 印字設定:推奨設定きれい、ドライバによる色補正なし 使用環境:Windows95 PentiumII 3
00MHz、RAM128MB パラレルI/F 使用ソフト:Adobe Photoshop 4.0
【0078】(インク吸収性)印字終了後、印字部分か
ら完全にインクが消失した時間を目視にて判定して乾燥
時間とした。乾燥時間を下記の4段階に評価した。 ◎:乾燥時間0分(印字終了時にはインクを完全吸収し
ている) ○:乾燥時間0〜1分 △:乾燥時間1〜3分 ×:乾燥時間3分以上
【0079】(インク滲み性)上記インク吸収性試験で
使用した印字サンプルにおいて、以下の基準でインク滲
みの有無を目視にて判定した。 ○:滲み観測されず △:重色部分のみ滲み観測される ×:重色および単色部分に滲み観測される
【0080】(耐水性)上記インク吸収性試験と同等の
条件で印刷した印字サンプルを充分な量の水道水(水温
25℃)の中に4時間浸漬させた後、紙面を風乾しイン
クの残留程度を目視判定した。
【0081】(製造例2)製造例1のポリアルキレンオ
キサイドをエチレンオキシド約85%とブチレンオキシ
ド約15%との共重合体で平均分子量約20,000の
ものとテトラデカメチレンジカルボン酸とのエステル
で、全体の分子量は約118,000、30分間の吸水
倍率は約13g/g(略号:PEPO2)に変更し、加
えて、ポリプロピレン、ポリアルキレンオキシド共重合
体、及び炭酸カルシウムの組成比を表1記載に、温度a
〜温度eを表2記載の温度と変更たほかは製造例1と同
様の操作により多孔性樹脂フィルムを得た。本フィルム
を支持体bとする。配合、製造条件、および性能評価結
果を表1に示す。
【0082】(製造例3)使用する微細粉末を平均粒子
径2μmの炭酸カルシウム(比表面積2.2m2/g、
JIS−K−5101−1991により測定される吸油
量が35ml/100g、略号:炭カル2に、また配合
比を表1記載のものとしたほかは、製造例1と同様の操
作を行い、多孔性樹脂フィルム(支持体c)を得た。配
合、製造条件および性能評価結果を表1に示す。 (製造例4)非親水性熱可塑性樹脂(PP−1)40重
量%とし、微細粉末として炭カル1を60重量%とし、
親水性樹脂を加えない以外は製造例1と同様の操作によ
り、多孔性樹脂フィルムを得た。本フィルムを支持体e
とする。配合製造条件および性能評価結果を表1に示
す。
【0083】(製造例5)樹脂成分を親水性樹脂(PE
PO1)30重量%と非親水性熱可塑性樹脂(PP−
1)70重量%とし、微細粉末を加えず、さらにテンタ
ーでの延伸操作を行なわないほかは、製造例1と同様の
操作により多孔性樹脂フィルムを作成した。本フィルム
を支持体eとする。配合、製造条件および性能評価結果
を表2に示す。 (製造例6)ポリプロピレン、ポリアルキレンオキシド
共重合体、及び炭酸カルシウムの組成比を表1記載に、
温度a〜温度eを表1記載の温度と変更たほかは製造例
1と同様の操作により多孔性樹脂フィルムを得た。本フ
ィルムを支持体fとする。配合、製造条件および性能評
価結果を表1に示す。
【0084】
【実施例1〜6、比較例1〜3、5〜7】表2に記載さ
れる材料を所定量用いて、以下の手順にしたがってイン
クジェット記録用シートを製造した。すなわち、アルミ
ナもしくはアルミナ水和物、バインダー樹脂を混合して
インク受容層形成用塗工液を調製した。この塗工液を乾
燥後の塗工量が20g/m2になるようにメイヤバーに
て多孔質樹脂フィルム表側に塗工し、110℃のオーブ
ンで5分間乾燥・固化して受容層を形成してインクジェ
ット記録用紙を得た。また本インクジェット記録用紙の
インクジェットプリンター適性を多孔質樹脂フィルムと
同様の方法で評価した。
【0085】
【実施例7】表2に記載される材料を所定量用いて、以
下の手順にしたがってインクジェット記録用シートを製
造した。実施例6と同様な方法で、多孔質樹脂フィルム
上にインク受容層を設けた。無機フィラー、バインダー
樹脂を混合してトップコート層形成用塗工液を調製し、
インク受容層の上に乾燥後の塗工量が1.0g/m2
なるようにメイヤバーにてトップコート層用塗工液を塗
工、110℃のオーブンで1分間乾燥・固化してトップ
コート層を形成してインクジェット記録用紙を得た。配
合、表面光沢度およびインクジェットプリンター適性評
価結果を表3に示す。
【0086】
【比較例4】インク受容層の塗工量を30g/m2 に変
更した以外は比較例1と同様な方法でインクジェット記
録用紙を製造した。配合、表面光沢度およびインクジェ
ットプリンター適性評価結果を表3に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】表1〜表3から明らかなように、本発明の
アルミニウム系化合物およびバインダーを含有するイン
ク受容層を設けたインクジェット記録用紙(実施例1〜
6)は、高光沢性であることに加え、滲みを発生せず高
いインク吸収性を示す。またインク受容層の上に、トッ
プコート層を設けることで(実施例7、8)、表面光沢
度がさらに向上する。対して、本発明の規定範囲から外
れる多孔質フィルムを使用したインクジェット記録用紙
(比較例1〜3)や本発明の規定範囲から外れるインク
受容層を使用したインクジェット記録用紙場合(比較例
5〜7)は、上記特性を満足することができず性能的に
劣っている。
【0091】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙は、高
光沢性かつ、高耐久性であり、インクジェットインクを
速やかに吸収することができる安価なインクジェット用
記録用紙である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性樹脂フィルム上にインク受容層を
    備えたインクジェット記録用紙において、多孔性樹脂フ
    ィルムが「Japan TAPPI No.51−8
    7」により測定される液体吸収容積が0.5ml/m2
    以上であり、かつインク受容層が平均粒径350nm以
    下のアルミニウム系化合物を含有し、かつインク受容層
    の表面光沢度(JIS−Z−8741:60度測定)が
    40%以上であることを特徴とするインクジェット記録
    用紙。
  2. 【請求項2】 該インク受容層が、アルミニウム系化合
    物を70〜95重量%およびバインダー樹脂を5〜30
    重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】 該アルミニウム系化合物が、アルミナお
    よび/またはアルミナ水和物であることを特徴とする請
    求項2記載のインクジェット記録用紙。
  4. 【請求項4】 該アルミナが、δ−アルミナであること
    を特徴とする請求項3記載のインクジェット記録用紙。
  5. 【請求項5】 該アルミナ水和物が、擬ベーマイトであ
    ることを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録
    用紙。
  6. 【請求項6】 該インク受容層の上にさらにトップコー
    ト層を設け、かつ表面光沢度(JIS−Z−8741:
    60度測定)が50%以上であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
  7. 【請求項7】 該トップコート層中に平均粒径350n
    m以下の無機フィラーを70〜95重量%およびバイン
    ダー樹脂を5〜30重量%含有することを特徴とする請
    求項6に記載のインクジェット記録用紙。
  8. 【請求項8】 該多孔性樹脂フィルムが表面光沢度(J
    IS−Z−8741;60度測定)が20%以上である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のイン
    クジェット記録用紙。
  9. 【請求項9】 該多孔性樹脂フィルムが水に対する平均
    接触角が110°以下であることを特徴とする請求項1
    〜8のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
  10. 【請求項10】 該多孔性樹脂フィルムが表面及び内部
    に空孔を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    かに記載のインクジェット記録用紙。
  11. 【請求項11】 該多孔性樹脂フィルムが10%以上の
    空孔率であることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    かに記載のインクジェット記録用紙。
  12. 【請求項12】 該多孔性樹脂フィルムの樹脂が熱可塑
    性樹脂であり、無機または有機微細粉末70〜10重量
    %を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載のインクジェット記録用紙。
  13. 【請求項13】 該熱可塑性樹脂フィルムの樹脂が親水
    性熱可塑性樹脂、または非親水性熱可塑性樹脂と親水性
    熱可塑性樹脂との混合物であることを特徴とする請求項
    1〜12のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
  14. 【請求項14】 該非親水性熱可塑性樹脂がポリオレフ
    ィン系樹脂であることを特徴とする請求項13に記載の
    インクジェット記録用紙。
  15. 【請求項15】 該親水性熱可塑性樹脂の30分間の吸
    水倍率が5g/g以上の範囲、乃至は溶解するのもので
    あることを特徴とする請求項13に記載のインクジェッ
    ト記録用紙。
  16. 【請求項16】 該親水性熱可塑性樹脂が、アルキレン
    オキシド化合物およびジカルボン酸化合物との反応生成
    物であることを特徴とする請求項15に記載のインクジ
    ェット記録用紙。
  17. 【請求項17】 該多孔性樹脂フィルムが延伸されてい
    ることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の
    インクジェット記録用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7981503B2 (en) 2002-07-25 2011-07-19 Yupo Corporation Stretched resin film and label comprising the same
CN105180616A (zh) * 2015-10-27 2015-12-23 中国科学院上海高等研究院 一种连续式高效谷物微波干燥机及其结构优化方法

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