JP2001179800A - 表皮木目模様形成のダイス構造 - Google Patents

表皮木目模様形成のダイス構造

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JP2001179800A JP37442099A JP37442099A JP2001179800A JP 2001179800 A JP2001179800 A JP 2001179800A JP 37442099 A JP37442099 A JP 37442099A JP 37442099 A JP37442099 A JP 37442099A JP 2001179800 A JP2001179800 A JP 2001179800A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】木目調樹脂材料を型材等からなる基材表面に押
し出し、均一で美麗な木目模様を建材成形品表面に積層
する。 【解決手段】木粉、樹脂及び顔料を含む表皮成形材料を
共押出機で溶融混合し、主押出機の先端に基材用ダイス
と表皮用ダイス40を取り付け、主押出機から供給され
る基材成形材料により基材用ダイスにて成形品が成形さ
れ、共押出機から供給される表皮成形材料は表皮用ダイ
ス40で基材表面に表皮層を積層成形する。表皮用ダイ
ス40において、表皮樹脂流路42は主流路43から導
入路44を拡張的に分岐させて設け、導入路44より溜
り部45を設け、溜り部45より流路深さを浅くした分
配路46を設け、該分配路46から通じた一連の表皮層
形成部47を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂押出成形品の
ダイス構造に関し、特には、窓サッシ用の枠材や框材等
の建材に好適な木目調の樹脂押出成形品に対する表皮木
目模様形成のダイス構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、窓サッシ用の枠材や框材等の建材
の外表面に、柾目模様や板目模様からなる木目調の模様
が形成されることがある。従来、このような木目調の模
様は、モールディング状の押出成形品の表面に、木目模
様が印刷された塩化ビニールフィルム等を貼着すること
により形成されていたが、近年においては、耐候性に優
れた木粉や顔料入り硬質押出成形用樹脂材料が開発さ
れ、かかる木目模様を有する押出成形品が窓サッシ用の
建材として多く利用されている。
【0003】上記木粉や顔料入り硬質押出成形用樹脂材
料は、色調、流動特性や溶融温度などに異なった性質を
有する顔料や樹脂材料を少なくとも二種以上混合し、上
記樹脂材料の色調差や流動性が現れるように一台の押出
機で同時に混練し押し出すことによって木目模様が表さ
れる。しかるに、上記木粉入り硬質押出成形用樹脂材料
は、従来の塩化ビニールフィルム等と比較して非常に高
価であるため、上記押出成形品である基礎建材を塩化ビ
ニールなどの安価な樹脂材料で成形し、この基礎建材の
表皮を上記木粉入り硬質押出成形用樹脂材料で構成する
ようにして、上記基礎建材の表面が上記表皮で被覆され
るように二層押出を行うことが多い。
【0004】このような従来技術として、特許第286
7244号、特開平11−10699号等の木粉入り硬
質押出成形法が存在する。そこで、これらの従来技術と
しての木粉入り硬質押出成形装置は、芯材押出装置にお
いて、芯材押出機の先端に芯材用ダイスを介して製品金
型が取り付けられており、表皮押出装置においては、表
皮押出機の先端に表皮用ダイスが取り付けられ、この表
皮用ダイスを介して表皮押出機が上記金型に連結される
構成が一般的に採用されている。
【0005】そして、上記特許第2867244号にお
ける木粉入り硬質押出成形法は、図7に示すように、木
目模様を形成する手段として、溶融樹脂流路に軟化溶融
樹脂の流れを分配する複数の仕切りを、木目模様のデザ
イン設計に従って等分の配置又は非等分の配置に設けて
成形し、その成形結果の一態様として、柾目模様の樹脂
被覆成形品あるいは木目模様の樹脂被覆成形品を得るよ
うにしている。
【0006】上記図7は、押出成形機に適用されるダイ
スの展開図を示したもので、ダイスヘッドに続く湯道2
は、二つの流路3a、3bをB1,B2方向に分岐し、
これを更に四つに分岐させると共に、これらを更に16
等分に等分する配置として複数の仕切り4、4を設けて
樹脂の流れを16等分に分配した流路B,Bを設ける構
成としてある。このように構成することによって、木目
模様樹脂の被覆層厚さを均一にすると共に、木目模様の
美麗さを作り出すようにすることを、その目的としてい
る。
【0007】しかしながら、上記従来の成形法によって
も、木粉を混合した軟化溶融流動性が良好な合成樹脂
は、流動圧力や軟化温度や軟化溶融温度にバラツキが生
じることから、形成する木目模様などに応じて樹脂材料
の混練の程度を調整しなければならず、押出機やダイス
の構造および押出条件などの環境設定に煩わしい手間が
掛かっていた。また、上記方法によって得られる押出成
形品であっても、形成される模様が本来の自然な木目模
様を醸し出すにはいずれも十分ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
みてなされたもので、本発明は、木粉や顔料等を含む木
目調樹脂材料を押し出す際に、押し出し圧力を流路の分
配等によって調整することで、均一で美麗な木目模様を
製品表面に形成することのできる表皮木目模様の形成方
法及びそのダイス構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、請求項1の発明に係る本発明の表皮木
目模様形成のダイス構造は、木粉、樹脂及び顔料を含む
表皮成形材料を共押出機で溶融混合し、主押出機先端に
取り付けられた金型に供給し、該金型は基材用ダイスと
表皮用ダイスからなり、主押出機から供給される基材成
形材料は基材用ダイスで成形されると共に、共押出機か
ら供給される表皮成形材料は表皮用ダイスで基材表面に
積層成形され、上記基材表面に積層形成される表皮成形
材料により木目模様を得るためのダイス構造において、
上記表皮用ダイスの表皮形成材料入口部から主流路を設
け、この主流路から導入路を分岐させて設け、この分岐
した導入路によって囲繞される区画部に該導入路より流
路深さを浅くし略面一状とした溜り部を設け、この溜り
部に通じ上記導入路に面しない側に該溜り部より流路深
さを浅くした分配路を設け、該分配路から通じ成形品表
皮層厚さ相当に流路深さを調整した一連の表皮層形成部
を設けることによって基材表面に表皮成形材料を積層成
形することを特徴とする。
【0010】請求項2に係る本発明の表皮木目模様形成
のダイス構造は、請求項1の発明において、上記表皮用
ダイスの表皮樹脂流路の前後面の一面を平面状に形成す
ると共に、他面を主流路から実質的に段差及び/又は傾
斜を有して流路深さを順次浅くするように形成してなる
ことを特徴とする。請求項3に係る本発明の表皮木目模
様形成のダイス構造は、請求項1の発明において、上記
溜り部から通じる上記分配路において、その流路を一連
とし、流路深さを溜り部から表皮層成形部にかけて徐々
に浅くする傾斜分配路を設けることを特徴とする。
【0011】請求項4に係る本発明の表皮木目模様形成
のダイス構造は、請求項3の発明において、上記傾斜分
配路の間隔を3〜8mmとし、その幅を2〜4mmとした
ことを特徴とする。請求項5に係る本発明の表皮木目模
様形成のダイス構造は、請求項3の発明において、上記
傾斜分配路の間隔を15〜25mmとし、その幅を2〜
4mmとしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1は本発明のダイス構造が設けら
れた押出成形装置の要部を示す断面図、図2は表皮用ダ
イスを表皮樹脂流路に沿って切断した状態を示す断面
図、図3は図2の拡大断面図で、(a)はA−A断面
図、(b)はA−B断面図、図4は図2の第1の実施形
態を部分変更した第2の実施形態における表皮用ダイス
を表皮樹脂流路の正面図、図5は第3の実施形態におけ
る表皮用ダイスを表皮樹脂流路の正面図、図6は図5の
拡大断面図で、(a)はA−A断面図、(b)はA−B
断面図である。
【0013】図1は本発明のダイス構造が設けられた押
出成形装置の要部を示す断面図である。上記図1におい
て、本発明に係る表皮用ダイス構造が設けられた押出成
形装置は、木粉、樹脂及び顔料を含む表皮成形材料を共
押出機20で溶融混合し、主押出機10の先端に取り付
けられた金型に供給し、この金型は基材用ダイス30と
表皮用ダイス40からなり、主押出機10から供給され
る基材成形材料により基材用ダイス30にて成形品50
が成形されると共に、共押出機20から供給される表皮
成形材料は表皮用ダイス40で基材表面に表皮層60を
積層成形するようにして窓サッシ等の枠材や框材等の成
形品50を成形するように構成される。ここに、主押出
機10および共押出機20には、一般的な公知の押出機
が任意に使用される。また、表皮成形材料として用いる
樹脂材料としては、塩化ビニルやアクリル樹脂が好適で
ある。
【0014】上記基材用ダイス30は、基材の主押出機
10によって溶融されて押し出された基材用樹脂材料の
流れを適宜に整えて金型に送るためのもので、基材樹脂
流路31を有し、主押出機10の先端に取り付けられ、
この基材樹脂流路31の入口32は上記主押出機10の
ノズルに通じており、また、基材樹脂流路31の出口3
3は表皮用ダイス40に連通している。
【0015】上記金型は、基材用ダイス30と表皮用ダ
イス40からなり、そしてこの基材用ダイス30の出口
33側に表皮用ダイス40が取り付けられている。この
表皮用ダイス40には基材樹脂入口40aと、製品断面
形状に形成された成形品出口40bとが形成され、これ
ら基材樹脂入口40aと成形品出口40bを連通する樹
脂流路42が形成されている。
【0016】そして、この金型を構成する表皮用ダイス
40は樹脂流路21を介して共押出機20に接続され
る。また表皮用ダイス40には樹脂流路42が形成さ
れ、この樹脂流路42が上記共押出機20の樹脂流路2
1に入口部41を介して一端が通じ、他端が成形品出口
40bに通じている。この表皮用ダイス40内には、上
記共押出機20によって溶融混練された木目調表皮樹脂
が、表皮樹脂の入口部41を介して樹脂流路42内に押
し出される。上記表皮用ダイス40の樹脂流路42は、
基本的に表皮形成材料の入口部41から主流路43と、
これより分岐した導入路44と、これより一連に通じる
溜り部45と、この溜り部45から通じる分配路46
と、該分配路46から通じる一連の表皮層形成部47を
設けることによって構成される。
【0017】上記表皮用ダイス40の成形品出口40b
に通じる表皮層形成部47は、表皮樹脂流路42に対
し、主流路43から漸次、そして最終的に急に狭くなる
形状とされる。しかも、上記分配路46と表皮層形成部
47との境界部の片側の壁面には、基本的に樹脂流れを
規制する段部が設けられており、この狭まりは、上記表
皮層形成部47を流出する木目調表皮樹脂の一側部分の
流速を遅くするものである。
【0018】次ぎに、本発明に用いるダイス構造につい
て詳細に説明する。上記図2に示す表皮用ダイス40に
おいて、表皮樹脂流路42は表皮形成材料入口部41か
ら一本の主流路43を設け、この主流路43から導入路
44を拡張的に分岐させて設け、この分岐した導入路4
4によって囲繞される区画部に該導入路44より流路深
さを浅くし略面一状とした溜り部45を設け、この溜り
部45に通じ上記導入路44に面しない側に該溜り部4
5より流路深さを浅くした分配路46を設け、該分配路
46から通じ成形品表皮層厚さ相当に流路深さを調整し
た一連の表皮層形成部47を設けることによって成形品
50である基材表面に木目模様を呈した表皮成形材料6
0を積層成形するようにしてある。上記表皮層形成部4
7は、成形品50の対向面の一面を樹脂積層する構成か
らなっている。すなわち、この表皮層形成部47の横幅
は、対向する導入路44の側辺全長からなっている。
【0019】上記表皮用ダイス40の表皮樹脂流路42
は、基本的にその前後面の背面を平面状に形成すると共
に、前面を主流路43から実質的に段差及び/又は傾斜
を有して流路深さを順次浅くなるように形成してなる。
上記溜り部45の形態は、該部における溶融混合した表
皮成形材料の流入及び流出配分圧力を均一化するため
に、主流路43から溜り部45に通じる導入路44を山
型状で均等・拡張的に分岐させることにより、導入路4
4によって囲繞される区画部に三角形状を呈するように
して設けてある。このような拡張的に分岐させる構成に
よって、上記溜り部45には木目模様を有する表皮樹脂
が中心部から両側にかけて均一な状態で分配されること
となり、また均一分配された状態で更に分配路46から
表皮層形成部47へ分流されるものである。
【0020】上記溜り部45から通じる上記分配路4
6,46において、その流路を一連とし、流路深さを溜
り部45から表皮層成形部47にかけて徐々に浅くする
傾斜分配路49を設けるようにしてある。上記構成か
ら、溜り部45に均等圧にて停溜した表皮樹脂材料は、
各分配路46,46から均等圧にて表皮層成形部47へ
押し出されるもので、このとき分配路46は流路深さを
浅く調整されているため、ここでは流れ難さを伴うこと
となり、また上記傾斜分配路49においては段差のよう
な引っかかりがないことから、ここでは流れ易さを伴
い、その結果、各傾斜分配路49を境にして、それぞれ
の分配路46から木目模様を発生させた表皮樹脂が押し
出されるものである。
【0021】また、上記溜り部45は分岐した導入路4
4によって囲繞される区画部に該導入路44より流路深
さを浅くし面一状として形成されており、そのため常時
一定の厚みを有する表皮樹脂が分配路46に供給される
ことになる。しかしながら、この溜り部45の流路形態
を導入路44より流路深さを浅くすると共に、更に暫時
浅くして全体的に傾斜させた面一状とすることもでき
る。このような傾斜を持たせることによって、表皮樹脂
の流れを円滑にすることができる。
【0022】そして、実施品としてのサッシ材である成
形品50は、一般のサッシ用建材が横幅約80mm前後
からなるものであるが、本発明は小幅のものを対象とす
るもので、一例として横幅が約40mmからなり、その
ため上記表皮用ダイス40の表皮樹脂流路42の横幅
は、約45mmからなる。そこで、図3に示す拡大断面
図に基づいて、樹脂流路42を構成する主流路43、溜
り部45、及び傾斜分配路49等の流路深さWと間隔T
と幅H(mm)を以下に示す。ここで流路深さとは、流
路を流れる樹脂の厚さを意味し、かつ最終的には表皮成
形層の厚さを決定するものである。
【0023】ここで、実験によって得られた上記傾斜分
配路49の形態は、その間隔Tを3〜8mmとし、その
幅Hを2〜4mmとすることで、基材表面に均一で美麗な
表皮柾目模様を積層成形することができ、また、上記傾
斜分配路49の間隔Tを15〜25mmとし、その幅H
を2〜4mmとしたことで、基材表面に均一で美麗な表皮
板目模様を積層成形することができた。
【0024】各流路の深さWは、主流路は(3.5〜
4)、導入路は(3〜3.5)、溜り部は(3)、分配
路は(1)、表皮層形成部は(0.3)が最も適正な数
値であった。しかしながら、上記数値は、あくまで実験
による理想数値であるから、これに拘ることなく、これ
に近似した他の任意の数値を選択しうるものである。
【0025】次ぎに、図4は第2の実施形態における表
皮用ダイスを表皮樹脂流路の正面図である。上記第1の
実施形態の溜り部45の形態は、主流路43から溜り部
45に通じる導入路44を山型状で均等・拡張的に分岐
させることにより、導入路44によって囲繞される区画
部に三角形状を呈するように形成してあるが、主流路4
3から溜り部45に通じる導入路44を山型状で均等・
拡張的に分岐させることまでは共通であるが、導入路4
4によって囲繞される区画部を更に延出させて五角形状
を呈するようにして設けてある。この例によれば、溜り
部45の面積を大きくすることとなって、該部における
溶融混合した表皮成形材料の流入及び流出配分圧力をよ
り一層均一化することができる。なお、この溜り部45
の形態は上記ものに限定されるものではなく、台形状や
半円状等の形態を任意に選定できるものである。
【0026】次ぎに、図5は第3の実施形態における表
皮用ダイスを表皮樹脂流路の正面図、図6は図5のA−
A断面図、A−B断面図であり、これら各図に基づい
て、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0027】上記図5に示す第3の実施形態における表
皮用ダイス40においても、表皮樹脂流路42は表皮形
成材料入口部41から一本の主流路43を設け、この主
流路43から導入路44を横水平方向へ拡張的に分岐さ
せて設け、この分岐した導入路44によって囲繞される
長方形状の区画部に該導入路44より流路深さを浅くし
略面一状とした溜り部45を設け、この溜り部45に通
じ上記導入路44に面しない側に該溜り部45より流路
深さを浅くした分配路46を設け、該分配路46から通
じ成形品表皮層厚さ相当に流路深さを調整した一連の表
皮層形成部47を設けることによって成形品50の表面
に木目模様を呈した表皮成形材料60を積層成形する。
上記導入路44はコ字形状に分岐され、その区画部に囲
繞されて溜り部45が形成されることから、該溜り部4
5も実質的にコ字状に形成されてなる。そして、その内
側部に分配路46に通じて形成される上記表皮層形成部
47は、同様にコ字形状をしてなり、成形品50の対向
面とその両側面の三面を樹脂積層する構成となってい
る。
【0028】上記表皮用ダイス40の樹脂流路42は、
基本的にその前後面の背面を平面状に形成すると共に、
前面を主流路43から実質的に段差と傾斜を組み合わせ
て流路深さを順次浅くなるように形成してなる。このよ
うに樹脂流路中に傾斜分配路49を任意の間隔で設ける
ようにしてある。そして、この傾斜分配路49の間隔を
任意に選択することによって、基材表面に所望の模様か
らなる美麗な表皮板目模様や柾目模様を積層成形するこ
とができるものである。
【0029】ここで、第3実施例の特徴は以下のとおり
である。すなわち、上記溜り部45から通じる上記分配
路46において、その流路を一連とし、流路深さを溜り
部45から表皮層成形部47にかけて徐々に浅くする傾
斜分配路49を等間隔に設けてある。このようにして、
溶融混合した表皮成形材料の流路を混錬分配するように
してある。
【0030】また、この実施例においても、溜り部45
における溶融混合した表皮成形材料の流入及び流出配分
圧力を均一化するために、主流路43から溜り部45に
通じる導入路44はコ字状に形成して三面から表皮樹脂
を分配するようにしてある。この構成によって、溜り部
45には木目模様を有する表皮樹脂が均一な状態で分配
され、均一分配された状態で更に分配路46から表皮層
形成部47へ流入される。
【0031】そして、溜り部45に均等圧にて停溜した
表皮樹脂材料は、分配路46から均等圧にて表皮層成形
部47へ押し出されるもので、このとき分配路46は流
路深さを浅く調整されているため、ここでは流れ難さを
伴うこととなり、また上記傾斜分配路49においては段
差のような引っかかりがないことから、ここでは流れ易
さを伴い、その結果、各傾斜分配路49を境にして、分
配路46から木目模様を発生させた表皮樹脂が押し出さ
れるものである。
【0032】また、美麗な板目模様を表出するには、一
連の分配路46の流路深さを溜まり部45の流路深さの
20〜50%にすると共に、段部は前面のみの一方向の
みとする必要がある。また、板目模様は上記傾斜分配路
49の間隔を15〜25mm、横幅を2〜4mmとする
ことが適切である。そして、柾目模様は上記傾斜分配路
49の間隔を3〜8mm、横幅を2〜4mmとすること
が適切である。
【0033】次に、本発明のダイス構造を用いた木目調
押出成形品の製造方法について説明する。まず上記ダイ
ス構造は、図1に示す製造ラインを有する木目調押出成
形装置に好適に用いられる。本例では基材押出機10お
よび共押出機20を使用し、ホッパーなどに基材用の樹
脂材料を投入し、上記樹脂材料を混練および溶融し、基
材用ダイス30を介して表皮用ダイス40内に押し出
す。そして、上記基材樹脂は、表皮用ダイス40の樹脂
流路42を通り所定の基材形状に成形される。
【0034】一方、図示のホッパー22から投入された
表皮用樹脂材料は、共押出機20により混練され溶融さ
れる。本発明に用いられる表皮用の樹脂材料は、硬質樹
脂材料に木粉や顔料が添加された公知の木目調樹脂材料
であり、共押出機20から表皮用ダイス40へ溶融した
樹脂材料が吐出される。その際、押し出された表皮樹脂
の表面は溶融が進んで木目模様が消失している場合が多
いが、内部側は充分に木目模様が残っている。
【0035】溶融状態の木目調表皮樹脂は、表皮用ダイ
ス40内に入り、上記表皮用ダイス40の表皮樹脂出口
である表皮層形成部47が樹脂流路42の主流路43よ
りも極端に細くなっており、また絞り込まれた樹脂は一
旦溜り部45に分流され、しかも樹脂流路42の適所に
段部が設けられているため、表皮用樹脂は均一性を有し
て表皮層形成部47から排出される。
【0036】そこで、樹脂金型である表皮用ダイス40
では、その樹脂流路42内に基材樹脂が押し出されてお
り、木目調表皮樹脂が基材樹脂表面に積層され、上記基
材樹脂と木目調表皮樹脂が一体となり、成形品出口40
bから押し出される。押し出された成形品は、冷却水槽
などで冷却され所定長に切断され窓サッシ等の枠材や框
材としての製品となる。この製品表面には、表面均一で
美麗な木目模様が積層形成される。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の製法と
ダイス構造によれば、表皮用ダイスの表皮樹脂流路に主
流路を設け、この主流路から導入路を分岐させて設け、
この分岐した導入路によって囲繞される区画部に該導入
路より流路深さを浅くし略面一状とした溜り部を設け、
この溜り部に通じ上記導入路に面しない側に該溜り部よ
り流路深さを浅くした分配路を設け、該分配路から通じ
成形品表皮層厚さ相当に流路深さを調整した一連の表皮
層形成部を設けることによって基材表面に木目模様を呈
した表皮成形材料を積層することとしているので、表皮
樹脂は主流路から導入路を介して絞り込まめれて一旦溜
り部に分配されることから、この位置で木目模様の均一
化が図られ、更に分配路から流路深さを調整した一連の
表皮層形成部整流化分配されるため、成形品の表面に木
目模様を均一で美麗に積層することができる。
【0038】また、この発明のダイス構造によれば、樹
脂流路の前後面の一面を平面状に形成し、他面を主流路
から実質的に段差もしくは傾斜を有して流路深さを順次
浅くするように形成してなることから、流路深さを調整
した表皮層形成部の整流化がなされて、板目模様と柾目
模様の一層均一で美麗な表皮層が成形品に積層されるこ
ととなる。更に、この発明のダイス構造によれば、溜り
部から通じる分配路において、その流路を一連とし、流
路深さを溜り部から表皮層成形部にかけて徐々に浅くす
る傾斜分配路を設けることから、上記一連の分配路とこ
の傾斜分配路の組み合わせによって、所望の板目模様と
柾目模様を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイス構造が設けられた押出成形装置
の要部を示す断面図
【図2】表皮用ダイスを表皮樹脂流路に沿って切断した
状態を示す断面図
【図3】図2のの拡大断面図で、(a)はA−A断面
図、(b)はA−B断面図
【図4】第2の実施形態における表皮用ダイスを表皮樹
脂流路の正面図
【図5】第3の実施形態における表皮用ダイスを表皮樹
脂流路の正面図
【図6】図5の拡大断面図で、(a)はA−A断面図、
(b)はA−B断面図
【図7】従来例のダイス構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 主押出機 20 共押出機 30 基材用ダイス 40 表皮用ダイス 40a 基材樹脂入口 40b 成形品出口 41 入口部 42 表皮樹脂流路 43 主流路 44 導入路 45 溜り部 46 分配路 47 表皮層形成部 49 傾斜分配路 50 成形品 60 表皮層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:10 B29L 31:10 (72)発明者 吉川 正一 北海道苫小牧市晴海町43−3 新日軽株式 会社内 (72)発明者 桶家 徹 富山県高岡市本郷2−5−8 新日軽株式 会社内 Fターム(参考) 4F207 AA01 AB12 AC04 AF08 AG01 AG03 AH46 KA01 KA17 KB22 KL58 KL65 KL83

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木粉、樹脂及び顔料を含む表皮成形材料
    を共押出機で溶融混合し、主押出機先端に取り付けられ
    た金型に供給し、該金型は基材用ダイスと表皮用ダイス
    からなり、主押出機から供給される基材成形材料は基材
    用ダイスで成形されると共に、共押出機から供給される
    表皮成形材料は表皮用ダイスで基材表面に積層成形さ
    れ、上記基材表面に積層形成される表皮成形材料により
    木目模様を得るための表皮木目模様形成のダイス構造に
    おいて、 上記表皮用ダイスの表皮形成材料入口部から主流路を設
    け、この主流路から導入路を分岐させて設け、この分岐
    した導入路によって囲繞される区画部に該導入路より流
    路深さを浅くし略面一状とした溜り部を設け、この溜り
    部に通じ上記導入路に面しない側に該溜り部より流路深
    さを浅くした分配路を設け、該分配路から通じ成形品表
    皮層厚さ相当に流路深さを調整した一連の表皮層形成部
    を設けることによって基材表面に表皮成形材料を積層成
    形することを特徴とする表皮木目模様形成のダイス構
    造。
  2. 【請求項2】 上記表皮用ダイスの表皮樹脂流路の前後
    面の一面を平面状に形成すると共に、他面を主流路から
    実質的に段差及び/又は傾斜を有して流路深さを順次浅
    くするように形成してなることを特徴とする請求項1記
    載の表皮木目模様形成のダイス構造。
  3. 【請求項3】 上記溜り部から通じる上記分配路におい
    て、その流路を一連とし、流路深さを溜り部から表皮層
    成形部にかけて徐々に浅くする傾斜分配路を設けること
    を特徴とする請求項1記載の表皮木目模様形成のダイス
    構造。
  4. 【請求項4】 上記傾斜分配路の間隔を3〜8mmと
    し、その幅を2〜4mmとしたことを特徴とする請求項3
    記載の表皮木目模様形成のダイス構造。
  5. 【請求項5】 上記傾斜分配路の間隔を15〜25mm
    とし、その幅を2〜4mmとしたことを特徴とする請求項
    3記載の表皮木目模様形成のダイス構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100761883B1 (ko) 2006-08-26 2007-10-04 (주) 콘즈 가전용품용 장식 부재 제조 방법
JP2008238716A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujisawa Denko Kk アルミ調樹脂押出材,アルミ調樹脂製品及びアルミ調樹脂押出材の製造方法
CN103587095A (zh) * 2013-10-22 2014-02-19 铜陵格瑞特挤出技术有限公司 挤出具有纵向木纹塑料型材的共挤模头

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