JP2000213152A - 合成樹脂製床材およびその製造方法 - Google Patents

合成樹脂製床材およびその製造方法

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JP2000213152A
JP2000213152A JP11018806A JP1880699A JP2000213152A JP 2000213152 A JP2000213152 A JP 2000213152A JP 11018806 A JP11018806 A JP 11018806A JP 1880699 A JP1880699 A JP 1880699A JP 2000213152 A JP2000213152 A JP 2000213152A
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flooring
resin
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Tetsuo Tokuyama
哲夫 徳山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性に優れるとともに、床材本体の表面に強
度的に優れた保護層を備え、耐候性を含む耐久性が向上
した合成樹脂製床材およびその製造方法を提供すること
を目的としている。 【解決手段】合成樹脂製の床材本体と、この床材本体の
少なくも歩行面を保護する保護層とを備える合成樹脂製
床材において、保護層が床材本体を構成する合成樹脂よ
り高耐候性を有する合成樹脂で形成されているととも
に、床材本体および保護層が共押出成形されている構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製床材お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋外ベランダやバルコニーに使用され
る、デッキ材等の合成樹脂製床材は、一般にポリ塩化ビ
ニルによって形成されているが、ポリ塩化ビニルは、耐
候性の点で問題があるため、ポリ塩化ビニル製の床材本
体の耐候性を向上させるために、床材本体を成形したの
ち、この床材本体の表面に耐候性塗料を印刷塗布するな
どして床材本体の表面に保護層を設けた床材が既に提案
されている(特開昭62−29662号公報、実開昭6
2−23926号公報等参照)。
【0003】しかし、上記のように床材本体表面に保護
層用の耐候性樹脂塗料を塗布して保護層を設けた床材の
場合、つぎのような問題があった。 保護層を印刷によって形成する場合、床材本体の成
形工程と、保護層の印刷塗布工程とが必要であるととも
に、保護層を形成する前に床材本体表面に下地処理も施
さなければならず、製造作業性が悪い。
【0004】 下地処理のばらつきにより、保護層の
密着性能にばらつきや不良が生じる恐れがある。 塗装ロールを床材本体表面に押しつけて保護層を印
刷塗布するため、1コートで精々5μm〜7μm程度の
膜厚しか形成できない。したがって、厚塗りを施そうと
すると、何回も塗装をくりかえさなくてはならず、作業
工数がかかる。
【0005】 保護層を形成される床材本体表面に凹
凸がある場合、厚塗りができない。したがって、ベラン
ダなどで長期間使用すると磨耗により表面が削れてい
き、ついには完全に無くなる恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、生産性に優れるとともに、床材本体の表
面に強度的に優れた保護層を備え、耐候性を含む耐久性
が向上した合成樹脂製床材およびその製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる合成
樹脂製床材(以下、「請求項1の床材」と記す)は、合
成樹脂製の床材本体と、この床材本体の少なくとも歩行
面を保護する保護層とを備える合成樹脂製床材におい
て、保護層が床材本体を構成する合成樹脂より高耐候性
を有する合成樹脂で形成されているとともに、床材本体
および保護層が共押出成形されている構成とした。
【0008】本発明の請求項2に記載の発明にかかる合
成樹脂製床材(以下、「請求項2の床材」と記す)は、
請求項1の床材において、保護層上に塗装が施されてい
る構成とした。本発明の請求項3に記載の発明にかかる
合成樹脂製床材(以下、「請求項3の床材」と記す)
は、請求項1の床材において、保護層が溶融粘度の異な
る合成樹脂を少なくとも2種混合した複合材料で形成さ
れている構成とした。
【0009】本発明の請求項4に記載の発明にかかる合
成樹脂製床材(以下、「請求項4の床材」と記す)は、
床材本体となる合成樹脂と相溶性を有し、床材本体とな
る合成樹脂より耐候性に優れた樹脂材料からなる保護層
を、床材本体とともに共押出成形するようにした。
【0010】本発明において、床材本体の合成樹脂材料
としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート等熱可塑性樹脂が挙げられるが、コスト面と剛性
面等を考慮すると、ポリ塩化ビニルが一般的に使用され
る。
【0011】保護層を形成する合成樹脂材料としては、
共押出成形時に床材本体を構成する合成樹脂材料との接
着性、および、床材本体の合成樹脂材料より高い耐候性
を備えていれば、特に限定されず、例えば、床材本体が
ポリ塩化ビニル製の場合、ポリメチルメタクリレート
(PMMA)とアクリルゴムとの共重合体、アクリロニ
トリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体
(AES)、アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸
エステル共重合体(ASA)、シリコーンゴム−アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体(SAS)等が挙げられ
るが、これらのうち、耐候性およびポリ塩化ビニルとの
接着性(相溶性)を考慮すると、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)とアクリルゴムとの共重合体が好まし
い。
【0012】また、床材本体がポリプロピレン製の場
合、上記のようなアクリル樹脂系材料に接着性を確保す
るために、アクリル樹脂系材料中にポリプロピレンを若
干混合した合成樹脂材料を用いることができる。
【0013】また、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)とアクリルゴムとの共重合体を用いた場合、耐衝撃
性を考慮すると、アクリルゴムが20〜30重量%、特
に25重量%程度含まれているものがより好ましい。さ
らに、ポリメチルメタクリレート(PMMA)とアクリ
ルゴムとの共重合体を用いた場合、紫外線(UV)透過
率や膜厚の長期安定性および施工後の磨耗劣化を考慮す
ると、保護層の厚みは、65μm以上が好ましく、10
0μm以上がより好ましく、平均で150μm以上がさ
らに好ましい。
【0014】請求項2の床材において、保護層上に塗装
される塗料としては、特に限定されないが、保護層との
接着性を備えた塗料が好ましい。因みに、保護層がアク
リル樹脂系の合成樹脂材料で形成されている場合、アク
リル系樹脂塗料が好ましい。
【0015】請求項3の床材において、溶融粘度の異な
る樹脂の混合比は、溶融粘度の低い樹脂をベースにする
と、このベースに対して溶融粘度の高い樹脂がトータル
で10%未満とすることが好ましく、数%以下とするこ
とがより好ましい。すなわち、溶融粘度の高い樹脂の混
合比率を10%以上にすると、溶融不足や混練不足が生
じる恐れがある。
【0016】また、溶融粘度は、溶融粘度の高い側の樹
脂で105 ポイズ以下が好ましい。すなわち、105
イズを越える溶融粘度の樹脂を用いると、溶融不足や混
練不足が生じる恐れがある。さらに、保護層となる合成
樹脂材料中には、木粉を混合するようにしても構わな
い。木粉を混合する場合、その添加量は、数%未満が好
ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1および図2は、
本発明にかかる床材の1つの実施の形態をあらわしてい
る。
【0018】図1および図2に示すように、この床材A
は、ポリ塩化ビニルからなる床材本体1と、この床材本
体1の歩行面11を覆うように設けられた、アクリルゴ
ムが25重量%含まれたポリメチルメタクリレート(P
MMA)とアクリルゴムとの共重合体(以下、「保護層
用樹脂」とのみ記す)からなる保護層2とを備えてい
る。
【0019】そして、この床材Aは、図3および図4に
示すような金型3を用いて以下のようにして製造される
ようになっている。すなわち、金型3は、図4に示すよ
うに、押出方向(図4で矢印で示す方向)に第1ブロッ
ク3a,第2ブロック3b,第3ブロック3cの3つに
分割されていて、床材本体成形用通路31が第1ブロッ
ク3aから第3ブロック3cを貫通するように設けられ
ている。
【0020】第2ブロック3bの上部には、保護層用樹
脂の充填口33および樹脂流路34が設けられている。
第3ブロック3cは、保護層成形用通路32が床材本体
成形用通路31の上面に沿うように設けられている。
【0021】また、第1ブロック3aの樹脂流路34に
対面する部分には、保護層用樹脂の熱が第1ブロック3
a側に伝わらないようにする断熱層35が設けられてい
る。第2ブロック3bおよび第3ブロック3cには、保
護層用樹脂の熱が、床材本体成形用通路31側へ伝わら
ないようにする断熱層36が設けられている。
【0022】なお、上記断熱層35,36は、例えば、
金型3内にスリットや丸孔などを設けこのスリットや丸
孔部分によって形成される空気層を利用したり、スリッ
トや丸孔に耐熱シリコーン等の耐熱樹脂を充填したり、
耐熱テープを貼るなどして設けられるようになってい
る。
【0023】さらに、第2ブロック3bおよび第3ブロ
ック3cの上面および両側壁に沿ってそれぞれ分割され
たヒーター37,38,39が設けられていて、樹脂流
路34の金型3の中央部付近と金型3の側壁付近の温度
を個別にコントロールできるようになっている。樹脂流
路34は、第2ブロック3bの上面中央部に設けられた
充填口33から供給された保護層用溶融樹脂を、図4に
示すように一旦階段状になった樹脂溜まり部34aで溜
めたのち、図3に破線で示すように、金型3の幅方向に
拡げたのち、厚みの薄くなった垂直路34bを通して保
護層成形用通路32へ溶融樹脂を供給できるようになっ
ている。
【0024】そして、この床材Aの製造方法は、まず、
第1ブロック3a側の、金型3の入口側から床材本体1
となるポリ塩化ビニルを、押出機(図示せず)から床材
本体成形用通路31に押し出して床材本体1を成形する
とともに、押出機(図示せず)から金型3の第2ブロッ
ク3bの上面に設けられた充填口33に保護層2となる
保護層用樹脂を供給し、樹脂流路34を介して第3ブロ
ック3cに設けられた保護層成形用通路32に送り、金
型3の出口近傍で床材本体成形用通路31の上面に接す
るように保護層2を共押出することによって床材本体1
と保護層2とを一体成形するようになっている。
【0025】また、樹脂流路34が、上述のように、溶
融樹脂を階段状になった一旦樹脂溜まり部34aで溜め
たのち、金型3の幅方向に拡げ、厚みの薄くなった垂直
路34bを通して保護層成形用通路32へ溶融樹脂を供
給するようになっているので、金型3の中央部付近と側
壁付近の温度を同じにすると、どうしても保護層成形用
通路32付近まで溶融樹脂が来た時に、側壁側の溶融樹
脂の流動性が悪くなってしまう。そこで、この製造方法
では、3分割されたヒーター37〜39を制御して側壁
側の金型温度を中央部側より上げて流動性を均一に保つ
ようなっている。
【0026】この床材Aは、以上のように、床材本体1
と保護層2とが共押出成形されているため、床材本体1
の製造工程と、保護層2の形成工程とを1工程で済ませ
ることができるとともに、床材本体1と保護層2との密
着性もよく長期間使用しても保護層が剥がれることがな
く、長期間に渡って優れた耐候性を確保することができ
る。
【0027】また、従来のように塗装によって保護層を
形成しようとした場合、1回の塗装で精々5μm〜7μ
m程度の膜厚しか形成できないが、保護層2を押出成形
で成形するようにしたので、保護層2の厚みも自由に調
整できるようになる。すなわち、1回に数10μm〜数
100μmの厚みの保護層2も成形できるようになる。
したがって、生産効率がよくなるとともに、保護層2を
厚くすることができるため、耐磨耗性も向上する。
【0028】さらに、上記金型3によれば、上記床材A
を、成形不良なども防止してより生産性よく製造するこ
とができる。すなわち、床材本体1を形成するポリ塩化
ビニルの場合、その成形温度が180℃〜190℃であ
るのに対して、上記のようなアクリル系の保護層用樹脂
の場合、その成形温度が220℃〜230℃とかなり高
めである。
【0029】したがって、第2ブロック3bの充填口3
3から充填される保護層用溶融樹脂の温度と第1ブロッ
ク3aで供給される床材本体用溶融樹脂の温度とにかな
りの差があり、第2ブロック3b側から第1ブロック3
a側へこの保護層用溶融樹脂の熱が伝わると、床材本体
1の成形不良を起こす恐れがあるが、この金型3は、第
1ブロック3aと第2ブロック3bとの間に断熱層35
が設けられているので、第2ブロック3bの熱が第1ブ
ロック3a側に伝わりにくい。しかも、3分割されたヒ
ーター37〜39によって保護層用溶融樹脂の温度も中
央部と側壁側部とで略均一にコントロールされる、保護
層用溶融樹脂の流動性のばらつきをなくすことができ
る。
【0030】図5は、請求項2の床材の1つの実施の形
態をあらわしている。図5に示すように、この床材B
は、保護層2の上に印刷塗布によって印刷層4aを設け
たのち、この印刷層4aの上にさらに透明なアクリル樹
脂塗料層(トップコート層)4bが設けられている以外
は、上記床材Aと同様になっている。
【0031】この床材Bによれば、保護層2の表面に印
刷層4aを設けるようにしたので、上記床材Aにさらに
化粧性を付与することができる。しかも、印刷層4aの
上に透明なアクリル樹脂塗料層4bを設けたので、印刷
層4aの耐候性および耐磨耗性も確保できる。
【0032】図6は、請求項3の床材の1つの実施の形
態をあらわしている。図6に示すように、この床材C
は、104 ポイズ程度の溶融粘度のアクリル系樹脂樹脂
材料51に、105 ポイズ程度の溶融粘度のアクリル系
樹脂樹脂材料52を10重量%以下の割合で混合した保
護層用樹脂を用いて保護層5が形成されている以外は、
上記床材Aと同様になっている。
【0033】すなわち、この床材Cによれば、上記床材
Aの効果に加え、溶融粘度の異なる2種類の樹脂51,
52を混合した保護層用樹脂を用いて保護層5が形成さ
れるようになっているので、押出成形時に溶融粘度の相
違によって2つの樹脂51,52の練り込み模様が形成
される。したがって、保護層5の上面に塗装を施さなく
ても意匠性に優れた床材Cを提供することができる。
【0034】本発明にかかる床材は、上記の実施の形態
に限定されない。たとえば、上記の床材A〜Cは、床材
本体1の歩行面11側に保護層2(5)が設けられてい
たが、歩行面だけでなく全周面に渡って設けるようにし
ても構わない。また、上記床材Cでは、2種類の溶融粘
度が異なるアクリル系樹脂樹脂材料を混合した保護層用
樹脂を用いて保護層5を形成するようにしているが、3
種類以上でも構わない。
【0035】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0036】(実施例1)上記金型を用いて、ポリ塩化
ビニル製の床材本体と、15重量%のアクリルゴムを含
むポリメチルメタクリレートとアクリルゴムとの共重合
体製の平均100μmの厚みの保護層を備えた床材を得
た。 (実施例2)15重量%のアクリルゴムを含むポリメチ
ルメタクリレートとアクリルゴムとの共重合体に代えて
25重量%のアクリルゴムを含むポリメチルメタクリレ
ートとアクリルゴムとの共重合体を用いた以外は、実施
例1と同様して床材を得た。
【0037】(実施例3)15重量%のアクリルゴムを
含むポリメチルメタクリレートとアクリルゴムとの共重
合体に代えてAES樹脂を用いた以外は、実施例1と同
様して床材を得た。 (実施例4)15重量%のアクリルゴムを含むポリメチ
ルメタクリレートとアクリルゴムとの共重合体に代えて
ASA樹脂を用いた以外は、実施例1と同様して床材を
得た。
【0038】(実施例5)15重量%のアクリルゴムを
含むポリメチルメタクリレートとアクリルゴムとの共重
合体に代えてSAS樹脂を用いた以外は、実施例1と同
様して床材を得た。 (比較例1)ポリ塩化ビニル製の床材本体の表面に3μ
mの厚みのアクリル樹脂ベースコート層、1μmの厚み
の印刷層、5μmの厚みの透明アクリル樹脂塗膜層を設
けた床材を従来の塗料を塗布する方法で製造した。
【0039】上記のようにして実施例1〜5および比較
例1で得られた床材のそれぞれについて、耐候性、耐衝
撃性、保護層の耐磨耗性および耐擦過性を調べその結果
を表1に示した。
【0040】なお、耐候性については、紫外線・熱線複
合試験により1994年夏(猛暑)の照射エネルギーを
再現し、2000時間照射後の変色レベルを目視で調べ
段階的にあらわした。耐衝撃性については、アイゾット
衝撃強さで評価した。
【0041】耐磨耗性については、テーバー試験機を用
い、砥粒ゴム入り磨耗輪を500回転するまで押し当て
て磨耗減量を評価した。耐擦過性については鉛筆硬度で
評価した。
【0042】
【表1】
【0043】表1から実施例1および実施例2のように
保護層用樹脂としてアクリルゴムを含むポリメチルメタ
クリレートとアクリルゴムとの共重合体を用いれば、比
較例1のような従来品と同等の耐候性、耐衝撃性、耐擦
過性を確保できる上、耐磨耗性が向上し、耐久性がより
向上することがよくわかる。因みに、実施例2の床材の
場合、7000回転で床材本体が露出した。また、実施
例2の床材および比較例1の床材の表面を碁盤目上にカ
ッターナイフで傷を入れ(深さ100μm)、煮沸水に
親切後、テープ剥離を行い、剥離した時の煮沸時間を評
価した。その結果、実施例2の床材の場合、12時間煮
沸しても、保護層が剥離しなかったが、比較例1の床材
の場合、4時間の煮沸で剥離した。
【0044】(実施例6)保護層の厚みを65μmにし
た以外は、実施例2と同様にして床材を得た。 (実施例7)保護層の厚みを200μmにした以外は、
実施例2と同様にして床材を得た。
【0045】実施例2、実施例6および実施例7の床材
について保護層の紫外線(UV)透過率を調べたとこ
ろ、図7に示すグラフのとおりになった。すなわち、比
較例1の床材の場合350nmの波長の紫外線透過率が
0.6%であったが、本発明の床材の場合、図7に示す
ように、保護層の厚みを65μmとしても透過率が0.
3%と従来の2倍以上の耐候性を備えていることがわか
った。
【0046】
【発明の効果】本発明にかかる合成樹脂製床材は、以上
のように構成されているので、製造工程が簡略化でき、
生産性が向上するとともに、耐久性も向上する。また、
請求項2のようにすれば、より耐候性を向上させること
ができ、請求項3のようにすれば、製造工程を増やすこ
となく意匠性を向上させることができる。
【0047】さらに、請求項4の製造方法によれば、生
産性よく上記床材を製造することができるとともに、保
護層の厚みを自由に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の床材の断面図である。
【図2】図1の床材の要部拡大断面図である。
【図3】図1の床材の製造に用いる金型の金型出口側か
らみた正面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】請求項2の床材の要部拡大断面図である。
【図6】請求項3の床材の要部拡大断面図である。
【図7】紫外線透過率の実験結果をあらわすグラフであ
る。
【符号の説明】
A,B,C 床材 1 床材本体 11 歩行面 2,5 保護層 4a 印刷層 4b アクリル樹脂塗料層 51 樹脂材料 52 樹脂材料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製の床材本体と、この床材本体の
    少なくとも歩行面を保護する保護層とを備える合成樹脂
    製床材において、保護層が床材本体を構成する合成樹脂
    材料より高耐候性を有する合成樹脂材料で形成されてい
    るとともに、床材本体および保護層が共押出成形されて
    いることを特徴とする合成樹脂製床材。
  2. 【請求項2】保護層上に塗装が施されている請求項1に
    記載の合成樹脂製床材。
  3. 【請求項3】保護層が溶融粘度の異なる合成樹脂材料を
    少なくとも2種混合した複合材料で形成されている請求
    項1に記載の合成樹脂製床材。
  4. 【請求項4】床材本体となる合成樹脂と相溶性を有し、
    床材本体となる合成樹脂より耐候性に優れた樹脂材料か
    らなる保護層を、床材本体とともに共押出成形する合成
    樹脂製床材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013204252A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Sekisui Jushi Co Ltd 床材及び床
WO2021031146A1 (zh) * 2019-08-21 2021-02-25 长兴经纬竹制品有限公司 共挤spc地板及其生产设备
RU2794159C1 (ru) * 2019-08-16 2023-04-12 Флоринг Индастриз Лимитед, Сарл Соэкструдированное половое покрытие из каменно-пластикового композитного пеноматериала и способ его производства

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