JP2001179322A - 絞り圧延機の管端肉厚制御開始時間学習方法 - Google Patents
絞り圧延機の管端肉厚制御開始時間学習方法Info
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Abstract
圧延機の管端制御を行うことができる。 【解決手段】(1)圧延ロールの回転速度を制御する開始
時間を圧延状況から学習する絞り圧延機の管端肉厚制御
方法であって、管端通過の時間差を算出し、定められた
範囲内か否かを2以上の基準に基づいて判断して、この
範囲を外れる場合には異常データとして取り扱い、次材
の学習データとしては用いないことを特徴とする絞り圧
延機の管端肉厚制御開始時間学習方法である。 (2)上記(1)の学習方法において、時間差が予め定めら
れた基準範囲を外れる場合、または上記時間差と、他
時間差の平均値との差が予めの基準より狭く定められ
た基準範囲を外れる場合には、当該データを異常データ
とするのがよい。さらに、各スタンドにおける時間差が
一定の傾きを有する場合には、最少二乗法を用いて傾き
を算出し、算出された傾きから導き出された当該ロール
スタンドの値を学習データとするのが望ましい。
Description
を可能とし、圧延される素管の管端不良を著しく低減す
ることができる、絞り圧延機の管端肉厚制御開始時間学
習方法に関するものである。
絞り圧延機(ストレッチレヂューサー)は、2ロールま
たは3ロールのハウジングからなるロールスタンドを連
続的に20数台程度まで配列し、外径を順次圧延しなが
ら、隣接するロールスタンド間で圧延ロール周速に差を
与えることによって、圧延中の管軸方向に引張力を加え
て圧延される素管の肉厚を制御している。このため、数
種類の素管を準備すれば、種々の寸法の鋼管を仕上げる
ことができることから、継目無鋼管の製造に際して、絞
り圧延機が多用されている。
場合には、中間部の圧延に比べ、管軸方向に加わる引張
力が小さいため、圧延ロールの回転速度を一定のままと
すると、素管管端部の肉厚が中間部の肉厚より厚くな
る。このように肉厚が厚くなった部分は、寸法不良とし
て廃棄され、歩留まり低下の要因となっている。
歩留まり低下を防止するため、素管の管端部を圧延する
際に、圧延ロールの回転速度を制御する方法が採用され
ている。しかし、有効に管端部の肉厚を制御し、歩留ま
り低下を図るには、管端部の肉厚制御を開始する時間を
適切に選択することが重要になる。
ングを決定する方法として、種々の方法が開示されてい
るが、管検出器を設け、この検出結果から決定する方法
が主力であった(例えば、特開昭56-77010号公報、特開
昭61-108414号公報)。しかし、一般に絞り圧延機は多
数のロールスタンドで構成されていることから、多数の
管検出器を設けなければならず、設備費用が高価になる
とともに、故障頻度も高くなることから、安定した制御
圧延が望めなかった。
制御が可能になる絞り圧延機の制御開始タイミングを決
定する方法を提案した(特開平3-42108号公報、参
照)。具体的には、圧延ロールを駆動するモータの駆動
電流および回転速度から圧延トルクを求め、この圧延ト
ルクから素管の噛込みまたは尻抜けのタイミングを検出
し、検出された噛込みまたは尻抜けのタイミングを用い
て、予め定めた管端肉厚制御の開始時間を修正し、この
修正結果を学習して次に圧延する素管の肉厚制御に用い
るようにしている。
御を開始すべき時間と噛込みまたは尻抜けのタイミング
との差を少なくすることができ、安定した管端の肉厚制
御が可能になる。ここで、上述の管端肉厚制御の開始タ
イミング学習方法を実際に適用することができる、絞り
圧延機の構成を簡単に説明する。
習方法を適用する場合の絞り圧延機の構成を説明する図
である。同図に示すように、絞り圧延機は複数のロール
スタンド2を連続して配列し、素管1は白抜矢印で示さ
れる圧延軸方向に搬送されて、圧延ロール21で圧延加工
される。絞り圧延機の入側には、HMD等の管端検出器
8が配設され、素管1の管端検出結果は圧延制御器7お
よびタイミング演算器6に入力される。
ルは21は、ロール駆動モータ3によって減速機31を介し
て駆動される。このときのロール駆動モータ3の駆動電
流を検出するための電流検出器32と、モータの回転速度
を検出する回転速度検出器33が設けられ、これらで検出
された結果はモータ駆動制御器4に入力され、さらに圧
延トルク演算器5まで伝達される。圧延トルク演算器5
では圧延トルクを算出して、その算出結果が素管の噛込
みまたは尻抜けのタイミングとしてタイミング演算器6
に伝達される。
出結果、管端検出器8の管端検出信号、および圧延制御
器7からの管端制御信号に基づいて、制御開始のタイミ
ングが演算され、この演算結果は修正信号として、圧延
制御器7に伝達される。
算器6から与えられた修正信号に基づいて、管端制御開
始のタイミングが設定され、管端検出器8の管端検出時
を始点として計時を開始する。この計時結果が管端制御
開始タイミングの設定値に達した時点で、管端制御開始
信号が各モータの駆動制御器4に伝えられ、管端肉厚制
御が開始される。
の管端肉厚制御の開始タイミング学習方法を適用すれ
ば、絞り圧延毎に素管の噛込みまたは尻抜けのタイミン
グを検出し、検出されたタイミングを用いて予め定めら
れた素管の先、後管端制御開始タイミングを修正でき
る。そして、この修正結果を学習して次材の圧延に用い
ることができるので、管端肉厚制御の開始時間と実際の
素管の噛込みまたは尻抜け時間との時間差を少なくする
ことが可能になる。
した絞り圧延機の管端肉厚制御の開始タイミング学習方
法によっても、安定した管端肉厚制御が可能であり、所
定の効果を達成することができる。しかし、HMD等を
用いて管端検出を行う場合や、圧延トルクから素管の噛
込みまたは尻抜けのタイミングを検出する場合であって
も、過誤検出によってレベルが相違する異常データが発
生することがある。また、例えば、素管の搬送速度に誤
りがあり、制御開始タイミングが一定の傾きを有してず
れる場合もある。
かの判断を、制御開始タイミングのズレが一定の範囲内
か否かで判断しようとすると、異常データが顕在化せ
ず、次材の管端制御開始のタイミング設定に大きな誤差
が発生したり、学習制御が正常に動作しない事態が発生
することがある。このような事態になると、予想もして
いない肉厚変動が生じて、寸法不良が多量に発生すると
いう問題も生ずる。
の問題点に鑑みてなされたものであり、管端肉厚制御の
開始タイミングの修正、および次材の圧延への適用に際
し、発生要因に応じて異常データを適切に取り除き、最
適な制御開始時間を学習して、安定した管端制御を行う
ことができる絞り圧延機の管端肉厚制御開始時間学習方
法を提供することを目的としている。
を解決するために、異常データの発生メカニズムについ
て検討した結果、それぞれの発生要因に応じた2以上の
判断基準に基づいて判断することによって、有効に異常
データを摘出することができ、次材の圧延に適用する学
習データから排除できることを知見した。
たものであり、下記(1)、(2)の絞り圧延機の管端肉厚制
御開始時間学習方法を要旨とするものである。
管の先端および後端の管端部が通過する際に圧延ロール
の回転速度を制御する開始時間を圧延状況から学習する
絞り圧延機の管端肉厚制御方法であって、前記の各スタ
ンドにおける予め定められた予測管端通過時間と、実測
された管端通過時間との時間差を算出し、この時間差が
予め定められた範囲内か否かを2以上の基準に基づいて
判断して、予め定められた範囲を外れる場合には異常デ
ータとして取り扱い、次材の予測管端通過時間の学習デ
ータとしては用いないことを特徴とする絞り圧延機の管
端肉厚制御開始時間学習方法である。
時間差が予め定められた範囲内か否かの判断は、下記
およびの基準に基づくようにすればよい。
を外れる場合には、当該データを異常 データとする。
ける時間差の平均値との差が、予め上 記の基準より
狭く定められた基準範囲を外れる場合には、当該データ
を異常 データとする。ただし、他ロールスタンドにお
ける時間差には、上記におい て、異常データとされ
た他ロールスタンドでの時間差は含まない。
が一定の傾きを有する場合には、上記およびの基準
に基づいて異常データとして取り扱うか否かを判断した
のち、当該ロールスタンドの時間差と他ロールスタンド
における時間差の平均値との差を換算値として、この換
算値から最少二乗法を用いて傾きを算出し、算出された
傾きから導き出された当該ロールスタンドの値を学習デ
ータとするのが望ましい。
習方法では、各スタンドにおける予め定められた予測管
端通過時間と、実測された管端通過時間との時間差を、
判断レベルの全く相違する2以上の基準に基づいて予め
定められた範囲内か否かを判断し、これから外れると、
異常データとして取り扱い、次材の予測管端通過時間の
学習データには用いないことを特徴としている。さら
に、具体的な異常データの判断に際しては、発生メカニ
ズムを考慮して、制御開始タイミングが一様にずれる場
合と、制御開始タイミングが一定の傾きを有してずれる
場合とに区分することができる。
ールスタンドにおける予測管端通過時間と実測された管
端通過時間との時間差(制御開始タイミングのズレ)の
分布状況を示す図である。これらはいずれも、制御開始
タイミングが一様にずれている場合を示しており、図2
はズレが小さい場合を、図3はズレが大きい場合を示し
ている。このような制御開始タイミングのズレが生じる
のは、管端検出器の検出遅れ等の機械的な誤差の他に、
圧延トルクから素管の噛込みまたは尻抜けのタイミング
を検出する場合での演算リレーの作動遅れによる場合が
ある。
す時間差の分布状況であれば、いずれも第4スタンドに
現れる時間差データA4、B4は異常データとして取り扱
い、次材の予測管端通過時間の学習データとしては用い
ないものである。しかし、第3スタンドに現れる時間差
データA3、B3も、操業中に何らかの要因によって発生
する異質なデータと認識することができ、これらも異常
データとして取り扱わなければ、精度の良い管端肉厚制
御を実行することができない。
えば±1000msecの範囲を外れる場合には、また当該ロ
ールスタンドの時間差と、他ロールスタンドにおける時
間差の平均値との差が、例えば±100msecの範囲を外れ
る場合にも、当該データを異常データとして取り扱うこ
ととしている。すなわち、2つのレベルの異なる判断基
準に基づいて、異常データに該当するか否かを判断して
いる。
00msecの範囲を外れる場合を異常データとしているの
は、各ロールスタンド間の素管の通過時間を基準にして
定めるものであり、ロールスタンド間の通過時間を超え
るようなズレが時間差データにある場合には、異常デー
タとして取り扱うこととした。
ける時間差の平均値との差によって判断しようとしてい
るのは、基準によるズレの絶対値から判断するだけで
なく、他のデータとの関係で相対的に判断する必要があ
るからである。ここで、差が、例えば±100msecの範囲
を外れる場合に異常データとしているのは、対象とする
絞り圧延機の特性から、経験的にばらつきとして把握で
きる範囲を基準として定めたことによる。また、の基
準では、の基準において、既に異常データとされた他
ロールスタンドにおける時間差データは、他ロールスタ
ンドにおける時間差の平均値には含めないこととしてい
る。
ルスタンドにおける予測管端通過時間と実測された管端
通過時間との時間差(制御開始タイミングのズレ)の分
布状況を示す図であり、制御開始タイミングが一定の傾
きを有してずれている場合を示している。このような制
御開始タイミングのズレが生じるのは、素管の搬送速度
の設定、またはその認識に誤りがあり、各ロールスタン
ドの制御開始タイミングおよびロールスタンド間の通過
時間の設定に誤差があることに起因している。
4スタンドに現れる時間差データC4は異常データとし
て取り扱うとともに、傾きを有するズレを一律に修正す
る必要がある。このためには、上記およびの基準に
基づいて異常データか否かを判断したのち、対象となる
時間差データが有する傾きを算出して、算出結果に基づ
いてズレを一律に修正することになる。
除くため、上記およびの基準に基づいて、これらの
基準に該当する時間差データは、異常データとして取り
除く。そののち、該当ロールスタンドの時間差と他ロー
ルスタンドにおける時間差の平均値との差を換算値とし
て、この換算値から最少二乗法によって修正すべき傾き
を算出する。
ように、図4に示す時間差の分布状況では、データC4
は上記の基準によって異常データとして取り除かれ、
さらに、データC1およびC6も上記の基準によって異
常データとして取り除かれる。他のデータC2、C3およ
びC5の換算値は次のように求められる。
化させたときの特性値yとして、算出されたC2、C3、
C5の換算値を用い、最少二乗法の統計的処理によっ
て、修正すべき傾きを算出する。
は、下記(a)式で表される。
式および(c)式から求めることができる。ただし、下記
の(b)式、(c)式において、kは独立変数xの水準数を示
している。
ずれる場合であっても、制御開始タイミングが一定の傾
きを有してずれる場合であっても、発生要因に応じて異
常データを適切に取り除き、最適な制御開始時間を学習
することによって、安定した管端制御を実行することが
できる。以下に、本発明方法の具体的な効果を、実施例
に基づいて詳細に説明する。
スタンドを有する絞り圧延機を用いて、対象を炭素鋼と
し、圧延前寸法が外径151mm×肉厚4.25mm×長さ28,000m
mの素管を、圧延後に外径60.3mm×肉厚3.91mm×長さ84,
000mmに圧延した。このとき、圧延機入側にHMD検出
器を設けるとともに、20基のロールスタンドのうち入側
から第5、7、9、11、13、15番目の計6基に管端検出
装置を設置して、管先端側の管端制御開始タイミングの
修正学習を実施した。ロールスタンドに設置される管端
検出装置は、前記図1で説明した圧延トルクから検出す
る方式であっても、HMD等によう検出方式であっても
良い。なお、2つの基準として、の基準を±1000msec
の範囲とし、の基準を±100msecの範囲として、これ
らの範囲を外れる場合は異常とした。
にずれる場合と、制御開始タイミングが一定の傾きを有
してずれる場合とで、実施例1〜3に区分して実施し
た。
に、時間差の分布状況が比較的小さい場合を対象とし
た。従来例1では、異常データか否かの判断を前記の
基準のみ、すなわち、時間差が±1000msecの範囲を外れ
る場合に該当するか否かで判断している。このときの学
習状況を表1に示す。
ロールスタンドを示しており、入側から順に1〜6-Std.
と表記している。管端通過時間(msec)は圧延機入側の
HMDによって検出された素管管端の通過後の経過時間
であり、予測管端通過時間と計測された管端通過時間と
の時間差はB-Aとして表される。この結果から4-Std.の
時間差データは異常データとして取り扱われる。
1〜3-Std.および5〜6-Std.の時間差データのの平均値
(55msec)として算出される。算出された学習値を用
いて、次材の管端通過時間を修正する。例えば、次材の
1-Std.での予測値Aは(985msec+55msec)として1040m
secに修正される。しかし、従来例1では、このような
管端通過時間の修正にも拘わらず、次材での管端通過時
間の絶対誤差は55.8msecと大きいものであった。
らにの基準、すなわち、時間差と、他ロールスタンド
における時間差の平均値との差が±100msecの範囲を外
れるか否かによっても、異常データを判断している。本
発明例1における学習状況を表2に示す。
め、当該ロールスタンドの時間差と他ロールスタンドに
おける時間差との平均値との差を示す判定値が算出され
る。他ロールスタンドにおける時間差には、異常データ
を含まない。例えば、1-Std.における判定値は、{1-St
d.の時間差データ(15msec)}−{2〜3-Std.および5〜
6-Std.の時間差データの平均値(65msec)}として算出
される。
の時間差データも異常データと判断される。この結果に
基づいて、学習値の場合と同様に、学習値は、2個
の異常データを除いた、1〜2-Std.および5〜6-Std.の時
間差データのの平均値(-3.75msec)として算出され
る。算出された学習値を用いて、次材の管端通過時間
を修正する。本発明例1の学習制御によって、次材での
管端通過時間の絶対誤差は、7.5msecと著しく向上して
いる。
は、図3に示すように、比較的大きくずれた場合であ
る。まず、従来例2では、異常データか否かの判断を前
記の基準のみとし、このときの学習状況を表3に示
す。
準で判断して、4-Std.の時間差データを異常データとし
て取り扱う。そして、学習値は、異常データを除い
た、1〜3-Std.および5〜6-Std.の時間差データの平均値
(355msec)として算出される。算出された学習値を
用いて、次材の管端通過時間を各ロールスタンドで修正
する。しかし、このような修正値の学習にも拘わらず、
次材での管端通過時間の絶対誤差は55.8msecとなる。
基づいて、異常データを判断している。本発明例2にお
ける学習状況を表4に示す。
値が算出され、の基準によって、さらに3-Std.の時間
差データも異常データと判断される。この結果に基づい
て、学習値は、1〜2-Std.および5〜6-Std.の時間差デ
ータの平均値(296.25msec)として算出される。算出さ
れた学習値を用いて、次材の管端通過時間を修正する
ことによって、次材での管端通過時間の絶対誤差は、7.
5msecまで大きく改善されている。
間差が一定の傾きを有してずれている場合を対象とし
た。従来例3では、異常データか否かの判断を前記の
基準のみとし、このときの学習状況を表5に示す。
準で判断して、4-Std.の時間差データを異常データとし
て取り扱う。そして、学習値は、異常データを除い
た、1〜3-Std.および5〜6-Std.の時間差データの平均値
(2.8msec)として算出される。算出された学習値を
用いて、次材の管端通過時間を各ロールスタンドで修正
する。しかし、次材での管端通過時間の絶対誤差は51.7
msecとなる。
基づいて、異常データを判断している。本発明例3にお
ける学習状況を表6に示す。
基準によって、さらに1-Std.および6-Std.の時間差デー
タも異常データと判断される。この結果に基づいて、学
習値は、2〜3-Std.および5-Std.の時間差データの平
均値(2.33msec)として算出される。算出された学習値
を用いて、次材の管端通過時間を修正することによっ
て、次材での管端通過時間の絶対誤差は、51.67msecと
なる。
に一定の傾きがある場合に、上記およびの基準に基
づいて異常データを排除した後、時間差と他ロールスタ
ンドにおける時間差との平均値との差を換算値として、
この換算値から最少二乗法を用いて傾きを算出して、そ
の算出結果から傾きを一律に修正することにしている。
本発明例4における学習状況を表7に示す。
て、1-Std.、4-Std.および6-Std.の時間差データが異常
データと判断され、これらを除いた時間差データで学習
値が算出される。学習値の基礎となる換算値は、当
該ロールスタンドの時間差と異常データを除く時間差の
平均値との差として算出される。例えば、2-Std.におけ
る換算値は、{2-Std.の時間差データ(55msec)}−
{2-Std.、3-Std.および5-Std.の時間差データの平均値
(2.33msec)}として算出される。
Std.として、そのときの特性値yを算出された換算値を
用い、最少二乗法により前記(a)〜(c)式に基づいて、傾
きを算出する。この算出された傾きから導き出される当
該スタンドの値から、1〜6-Std.の学習値を算出す
る。算出された学習値を用いて、次材の管端通過時間
を修正することによって、次材での管端通過時間の絶対
誤差は、9.17msecまで向上させることが可能になる。
ミングの誤差(予測管端通過時間と計測された管端通過
時間との時間差)発生状況を示す図である。同図(a)は
従来例1〜3を対象とした状況であり、(b)は本発明例
1〜4を対象とした状況を示している。図5から明らか
なように、従来例では、管端制御タイミング誤差のバラ
ツキはσ=16.7msecと大きいものであったが、本発明例
では、σ=5.7msecと著しく改善されている。この結
果、寸法不良率は、従来例では2.75%であったのが、本
発明例では0%となっている。
時間学習方法によれば、制御開始タイミングが一様にず
れる場合であっても、また、一定の傾きを有してずれる
場合であっても、次材の圧延への適用に際し、発生要因
に応じて異常データを適切に取り除き、最適な制御開始
時間を学習して、安定した管端制御を行うことができ
る。これにより、圧延素管の管端不良を著しく低減し
て、歩留まりを向上させることができる。
する場合の絞り圧延機の構成を説明する図である。
測管端通過時間と実測された管端通過時間との時間差
(制御開始タイミングのズレ)の分布状況を示す図であ
る。
測管端通過時間と実測された管端通過時間との時間差
(制御開始タイミングのズレ)の分布状況を示す図であ
る。
測管端通過時間と実測された管端通過時間との時間差
(制御開始タイミングのズレ)の分布状況を示す図であ
る。
(予測管端通過時間と計測された管端通過時間との時間
差)発生状況を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】複数のロールスタンドで圧延される素管の
先端および後端の管端部が通過する際に圧延ロールの回
転速度を制御する開始時間を圧延状況から学習する絞り
圧延機の管端肉厚制御方法であって、前記の各スタンド
における予め定められた予測管端通過時間と、実測され
た管端通過時間との時間差を算出し、この時間差が予め
定められた範囲内か否かを2以上の基準に基づいて判断
して、予め定められた範囲を外れる場合には異常データ
として取り扱い、次材の予測管端通過時間の学習データ
としては用いないことを特徴とする絞り圧延機の管端肉
厚制御開始時間学習方法。 - 【請求項2】上記で算出された時間差を異常データとし
て取り扱うか否かの判断を、下記およびの基準に基
づいて行うことを特徴とする請求項1記載の絞り圧延機
の管端肉厚制御開始時間学習方法。 上記時間差が予め定められた基準範囲を外れる場合
には、当該データを異常 データとする。 上記時間差と、他ロールスタンドにおける時間差の
平均値との差が、予め上 記の基準より狭く定められ
た基準範囲を外れる場合には、当該データを異常 デー
タとする。ただし、他ロールスタンドにおける時間差に
は、上記におい て、異常データとされた他ロールス
タンドでの時間差は含まない。 - 【請求項3】各ロールスタンドにおける時間差が一定の
傾きを有する場合には、上記およびの基準に基づい
て異常データとして取り扱うか否かを判断したのち、当
該ロールスタンドの時間差と他ロールスタンドにおける
時間差の平均値との差を換算値として、この換算値から
最少二乗法を用いて傾きを算出し、算出された傾きから
導き出された当該ロールスタンドの値を学習データとす
ることを特徴とする請求項2記載の絞り圧延機の管端肉
厚制御開始時間学習方法。
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