JP2001179250A - 軟水化装置および循環型浴槽水軟水化装置 - Google Patents

軟水化装置および循環型浴槽水軟水化装置

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JP2001179250A
JP2001179250A JP36719599A JP36719599A JP2001179250A JP 2001179250 A JP2001179250 A JP 2001179250A JP 36719599 A JP36719599 A JP 36719599A JP 36719599 A JP36719599 A JP 36719599A JP 2001179250 A JP2001179250 A JP 2001179250A
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ion exchange
regeneration
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Itsuro Mogi
逸郎 茂木
Masaaki Hashitomi
正明 橋富
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生剤としての塩の量を大幅に低減して、メ
ンテナンス、および、コストの面での問題解決を図り、
更に再生のための水量を大幅に低減することができる軟
水化装置および循環型浴槽水軟水化装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 軟水化手段がイオン交換樹脂56aであ
り、イオン交換樹脂56aの再生に塩水を利用する軟水
化装置において、再生のための流路中に硬度成分除去手
段を具備し、再生のための流路が閉鎖系循環流路であ
る。従ってイオン交換樹脂56aの再生において、イオ
ン交換樹脂56a部を通過後の塩水中の高濃度の硬度成
分が、硬度成分除去手段により取り除かれる。硬度成分
が除去された塩水にて、再びイオン交換樹脂56a部で
再生反応を繰り返す。従ってイオン交換樹脂56aの再
生剤として使用するための塩の量は、大幅に低減が可能
となり、また廃棄される水の量も大幅に低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換樹脂を
用いた軟水化装置および循環型浴槽水軟水化装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の軟水化装置には、イオン
交換樹脂として、例えばNa型が用いられており、これ
によって、原水中に含まれる硬度成分,すなわちCa2+
とMg 2+とをNa+に置換して軟水としている。
【0003】ところが、この軟水器を長時間使用する
と、イオン交換樹脂のNa+が、Ca2 +、又はMg2+
置換され、最終的に全てのイオン交換樹脂がCa2+ある
いはMg2+に置換された場合には、原水中に含まれる硬
度成分の除去が不可能となるので、イオン交換樹脂の再
生が行われる。以上のように、軟水化装置においては、
原水中の硬度成分の除去による軟水化と、イオン交換樹
脂の再生とが交互に行われる。このイオン交換樹脂の再
生には、一般的には、塩水が使用される。
【0004】従来のこの種の塩水によるイオン交換樹脂
の再生技術は例えば特開平7−270214号公報に記
載されているように、塩水でイオン交換樹脂を再生し、
その再生廃液はそのまま廃棄するものが一般的であっ
た。このイオン交換樹脂の再生装置を図6に示す。図6
は従来のイオン交換樹脂の再生装置の構成図である。こ
こで1は原水を軟水器に供給する原水ライン、2は軟水
化処理後の処理液を後続の需要箇所に供給するための処
理水ライン、3は再生時における処理溶液からの排水を
行なうためのドレン排出ライン、4は軟水器、5はイオ
ン交換樹脂を収容してなる処理容器、6は軟水化処理と
再生処理のための流路を自動的に切替えるコントロール
バルブ、7は軟水器の再生用塩水を収容する塩水タン
ク、8は塩水タンク7から延び、塩水の導入と補水を行
なうための塩水ライン、9はネットや多孔板等の水の流
通を妨げず再生用塩を保持し得る隔壁部材、10は再生
用塩、11はコントロールバルブを所定の動作状態に切
替える制御装置、18は塩水圧力の変化に基づいて塩水
タンク7内の塩水水位、並びに濃度を求める演算処理装
置、19は塩水タンク7内の塩水圧力の変化を検出する
ための塩水圧力検出器、20は基準水位検出器である。
【0005】イオン交換樹脂の再生時においては、塩水
タンク7から処理容器5への塩水供給を塩水圧力検出器
19と基準水位検出器20と演算処理装置18により、
最適水量、最適濃度にコントロールし、塩水ライン8を
通して行われる。この際、コントロールバルブ6は制御
装置11により、塩水が処理容器5が通るよう切替えら
れているため、処理容器5内のイオン交換樹脂が塩水に
より再生され、再生によってイオン交換樹脂より遊離し
た硬度成分を多量に含んだ塩水が、再生廃液としてドレ
ン排出ライン3を通して系外に排出される。
【0006】また一方で、塩量や再生水量を低減する技
術として特開平11−128755号公報に示されるよ
うな、再生廃液の再利用技術なども存在する。この再生
廃液の再利用技術を図7に示す。図7は従来のイオン交
換樹脂の再生装置の構成図である。ここで21はイオン
交換樹脂を充填した樹脂筒、22は通水行程、再生行程
などの各行程において内部に形成される流路を切替える
コントロールバルブ、23は原水を軟水器に供給する原
水ライン、24は軟水化処理後の処理液を後続の需要箇
所に供給するための軟水ライン、25は軟水器の再生用
塩水を収容する塩水タンク、26は塩水タンクから延
び、塩水の導入を行なうための塩水ライン、27は再生
時における処理溶液からの排水を行なうための排水ライ
ン、28は排水ライン27の再生廃液を回収し、塩水タ
ンク25へと導く再生循環ライン、29は信号線、30
は制御器である。
【0007】イオン交換樹脂の再生時においては、制御
器30は、信号線29を介して、コントロールバルブ2
2へ再生開始信号を、電磁弁V1,V2に対しては、第
一電磁弁V1:開,第二電磁弁V2:閉の信号をそれぞ
れ出力する。この結果、コントロールバルブ22は、流
路を切り換えて再生状態となる。そして、コントロール
バルブ22内に設けたエゼクタ(図示省略)の作用によ
り、塩水タンク25内の塩水が塩水ライン26を介して
コントロールバルブ22内の流路を通過し、この後、塩
水は樹脂筒21内のイオン交換樹脂を再生し、排水とな
る。そして、この排水は、再びコントロールバルブ22
内の流路を通過し、排水ライン27を介して系外へ排出
される。
【0008】ここで再生行程が開始されてから予め設定
した所定時間が経過すると、制御器30は、各電磁弁V
1,V2に対し、第一電磁弁V1:閉,第二電磁弁V
2:開の信号をそれぞれ出力し、排水ライン27を介し
て系外に排出されていた排水は、再生循環ライン28を
介して、塩水タンク25内へ流入するようになる。この
流入した排水は、高濃度のNa+を含んでおり、塩水タ
ンク25内の塩水と混合した後、再度、塩水として再生
に使用されるようにようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術においては、硬度成分を吸着したイオン交換樹脂
の再生初期における塩水廃液は系外に廃棄することにな
るので、塩量の大幅低減には至らず、大量の塩の定期的
な投入の必要性が有り、更に再生のために必要な水量も
莫大であるという問題があり、再生剤として投入する塩
の量の低減、および、再生のための必要な水量の低減が
求められていた。
【0010】そこで本発明は再生剤としての塩の量を大
幅に低減して、メンテナンス、および、コストの面での
問題解決を図り、更に再生のための水量を大幅に低減す
ることができる軟水化装置および循環型浴槽水軟水化装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の軟水化装置は、
軟水化手段がイオン交換樹脂であり、イオン交換樹脂の
再生に塩水を使用する軟水化装置であって、再生のため
の流路中に硬度成分除去手段を具備し、前記再生のため
の流路が閉鎖系循環流路を形成するように構成したもの
である。
【0012】本発明によれば、再生剤としての塩の量を
大幅に低減して、メンテナンス、および、コストの面で
の問題解決を図り、更に再生のための水量を大幅に低減
することができる軟水化装置を実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、軟水化
手段がイオン交換樹脂であり、イオン交換樹脂の再生に
塩水を使用する軟水化装置であって、再生のための流路
中に硬度成分除去手段を具備し、前記再生のための流路
が閉鎖系循環流路であることを特徴とする軟水化装置で
あり、イオン交換樹脂の再生のための流路が閉鎖系循環
流路であるために(例えば浴槽水の循環により、イオン
交換樹脂が、その浴槽水中の硬度成分を吸着し、捕集能
力が略限界に至った時点で、イオン交換樹脂を再生する
場合に)、イオン交換樹脂の再生剤として使用する塩を
含む塩水は、閉鎖系循環流路を循環し、イオン交換樹脂
部を通過する。ここで、再生反応にてイオン交換樹脂中
の硬度成分は塩水中に取り除かれて、イオン交換樹脂は
再生される。またイオン交換樹脂部を通過後の塩水中
は、高濃度の硬度成分が含まれているが、硬度成分除去
手段により高濃度の硬度成分が取り除かれる。従って、
硬度成分が除去された硬度成分除去手段を通過後の塩水
にて、再びイオン交換樹脂部で再生反応を繰り返す。前
記反応が、閉鎖系循環路で起こる事により、イオン交換
樹脂の再生を連続的にかつ、効率的に行うことができ
る。従って、イオン交換樹脂の再生剤として使用するた
めの塩の量は、大幅に低減が可能となり、また廃棄され
る水の量も大幅に低減が可能となる。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記硬度成分除
去手段がpHのコントロールを用いたものであることを
特徴とする請求項1記載の軟水化装置であり、塩水中か
ら硬度成分を効率よく沈殿させて除去することができ、
イオン交換樹脂の再生を連続的にかつ、効率的に行うこ
とができる。従ってイオン交換樹脂の再生剤として使用
するための塩の量は、大幅に低減が可能となり、また廃
棄される水の量も大幅に低減が可能となる。
【0015】請求項3に記載の発明は、前記硬度成分除
去手段が電気分解を用いたものであることを特徴とする
請求項1記載の軟水化装置であり、塩水中から硬度成分
を効率よく沈殿させて除去することができ、イオン交換
樹脂の再生を連続的にかつ、効率的に行うことができ
る。従ってイオン交換樹脂の再生剤として使用するため
の塩の量は、大幅に低減が可能となり、また廃棄される
水の量も大幅に低減が可能となる。
【0016】請求項4に記載の発明は、前記硬度成分除
去手段が炭酸ガスを用いたものであることを特徴とする
請求項1記載の軟水化装置であり、塩水中から硬度成分
を効率よく沈殿させて除去することができ、イオン交換
樹脂の再生を連続的にかつ、効率的に行うことができ
る。従ってイオン交換樹脂の再生剤として使用するため
の塩の量は、大幅に低減が可能となり、また、廃棄され
る水の量も大幅に低減が可能となる。
【0017】本発明の請求項5に記載の発明は、前記硬
度成分除去手段がpHのコントロール、電気分解、炭酸
ガスのうちの少なくとも2つ以上を組合わせたことを特
徴とする請求項1記載の軟水化装置であり、単一の硬度
成分除去手段の場合に比較して、塩水中から硬度成分を
更に効率よく除去することができ、イオン交換樹脂の再
生を連続的にかつ、効率的に行うことができる。従って
イオン交換樹脂の再生剤として使用するための塩の量
は、大幅に低減が可能となり、また廃棄される水の量も
大幅に低減が可能となる。また、硬度成分除去手段を複
数組合せたことにより、より多量の硬度成分除去能力を
有し、硬度成分除去手段に溜まる硬度成分の沈殿物を排
出するまでの期間の長期化が可能となり、メンテナンス
の回数を減少させることも可能となる。
【0018】請求項6に記載の発明は、浴槽水を取水す
る取水口と、この取水口から取水し送水するためのポン
プと、取水された浴槽水をイオン交換樹脂を用いて軟水
化する軟水化手段と、前記軟水化手段に用いられている
前記イオン交換樹脂の再生手段と、軟水化された水を浴
槽に戻す吐水口とを有し、浴槽外部で連絡して循環路を
形成する循環型浴槽水軟水化装置であって、前記軟水化
手段がイオン交換樹脂であり、イオン交換樹脂の再生に
塩水を使用する軟水化装置であり、再生のための流路中
に硬度成分除去手段を具備し、前記再生のための流路が
閉鎖系循環流路であることを特徴とする循環型浴槽水軟
水化装置であり、浴槽水をイオン交換樹脂にて連続的に
軟水化し、長時間使用後、浴水中に含まれる硬度成分の
除去が不可能となった場合には、イオン交換樹脂の再生
を効率よく行う事ができる。そして、イオン交換樹脂の
再生後は、再び浴水の軟水化が可能となる。
【0019】請求項7に記載の発明は、前記硬度成分除
去手段がpHのコントロールを用いたもの、電気分解を
用いたもの、炭酸ガスを用いたもののうちの少なくとも
2つ以上を組合わせたことを特徴とする請求項6記載の
循環型浴槽水軟水化装置であり、単一の硬度成分除去手
段の場合に比較して、塩水中から硬度成分を更に効率よ
く除去することができ、イオン交換樹脂の再生を連続的
にかつ、効率的に行うことができる。
【0020】請求項8に記載の発明は、軟水化手段のイ
オン交換樹脂の再生過程における塩水の送液手段とし
て、前記再生のための流路中に備えたポンプが、浴槽水
を取水し送水するために備えられたポンプであることを
特徴とする請求項6または7に記載の循環型浴槽水軟水
化装置であり、軟水化手段のイオン交換樹脂の再生を行
うための塩水の送液手段としてのポンプと、浴槽水を軟
水化するために取水し送水するポンプが共用でき、ポン
プは一台のみとなる。これにより、形状を小さくでき、
設置スペースが少なくなる。
【0021】請求項9に記載の発明は、軟水化手段のイ
オン交換樹脂の再生のための流路中に備えたポンプが、
浴槽水を取水し軟水化のための送水をする時と、イオン
交換樹脂の再生過程の時において、それぞれ最適な流量
に制御されることを特徴とする請求項8に記載の循環型
浴槽水軟水化装置であり、浴槽水の軟水化のための送水
時および、イオン交換樹脂の再生過程の時にそれぞれ最
適な流量とする事で、効率の良い軟水化運転および効率
の良いイオン交換樹脂の再生運転が可能となり、短時間
で軟水化およびイオン交換樹脂の再生が可能となる。
【0022】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における軟水化装置の構成図を示す。図1におい
て、50は循環型浴槽水軟水化装置、51は浴槽、52
は浴槽水、53は浴槽水52を循環型浴槽水軟水化装置
50へ取り込む取水口、54は第一の流路切替弁、55
はポンプ、55aはポンプ55の流量を制御する制御
部、56はイオン交換樹脂56aを内挿する軟水化部、
57は第二の流路切替弁、58は浴槽水52を軟水化し
た水を浴槽51へ戻す軟水化時の流路、59は吐出口で
ある。
【0023】60は軟水化部56内のイオン交換樹脂5
6aを再生するための流路、61は食塩の供給口、62
は食塩の供給口61への通路の開閉を行う開閉弁、63
は水中の硬度成分を除去するためのpHのコントロール
を用いた硬度成分除去手段、64は硬度成分除去手段6
3中に溜まった硬度成分を排出するための排出弁、65
は硬度成分を排出する排出口である。矢印Aは浴槽水5
2を軟水化する時の水の流れ方向、矢印Bは軟水化部5
6内のイオン交換樹脂56aを再生する時の水の流れ方
向を示す。
【0024】次に動作、作用について説明する。浴槽水
52中の硬度成分を、塩化カルシウム[CaCl2]を
例として説明する。まず浴槽水52を軟水化する場合の
動作について説明すると、先ず、第一の流路切替弁54
と、第二の流路切替弁57は、矢印Aで示す軟水化時の
水の流れ方向になるように切替えられている。ポンプ5
5を運転して、浴槽51内の硬度成分を含む浴槽水52
を取水口53から連続して吸込み、水を軟水化部56へ
送る。ここで、ポンプ55は、ポンプ55の流量を制御
する制御部55aにより、浴槽水52を軟水化するため
に最適の流量に制御される。そこで、硬度成分を含む浴
槽水52は、軟水化部56内のイオン交換樹脂56aに
より、例えば(化1)で示す反応にて、硬度成分((化
1)においては、Ca2+)がとり除かれる。
【0025】
【化1】
【0026】硬度成分を取り除かれて軟水化した水は、
流路58を通って、吐出口59から、浴槽51へ戻され
る。以上の動作を繰返し、循環することにより、浴槽5
1内の浴槽水52全体の硬度成分を略全部、除去でき
る。この結果、イオン交換樹脂56aには、硬度成分
(マグネシウムおよびカルシウム等)が吸着されてい
る。更に、前記動作を継続することにより、イオン交換
樹脂56aが、捕集能力が略限界に至った時点で、前記
イオン交換樹脂56aを再生するわけである。
【0027】次に、捕集能力が略限界に至ったイオン交
換樹脂56aを再生する動作について説明すると、先
ず、第一の流路切替弁54および、第二の流路切替弁5
7を、矢印Bで示す再生時の水の流れ方向になるように
切替える。従って、再生時の水の流路60は、浴槽水5
2からは遮断された閉鎖系の流路となる。この時、イオ
ン交換樹脂56aが吸着した硬度成分を分離させるのに
必要な食塩(塩化ナトリウム:NaCl)を食塩の供給
口61より必要量投入し、開閉弁62を閉じる。一般的
に再生時の流路中の塩水の塩分濃度は、3%〜15%程
度となるように、食塩を投入する。
【0028】ここで、ポンプ55を運転し、閉鎖系の流
路(再生時の水の流路)60で水を循環させる。この
時、ポンプ55は、ポンプ55の流量を制御する制御部
55aにより、イオン交換樹脂56aを再生するするた
めに最適の流量に制御される。また、加えられた食塩
は、ポンプ55の運転により、再生時の流路60内で硬
度成分除去手段63を通過し、イオン交換樹脂56a部
に到達し、ここでイオン交換樹脂56aが吸着した硬度
成分を、例えば(化2)で示す再生反応にて、イオン交
換樹脂56aから徐々に分離させる((化2)において
は、Ca2+)。
【0029】
【化2】
【0030】分離された硬度成分は、イオン交換樹脂5
6aから塩水と共に排出され、pHのコントロールを用
いた硬度成分除去手段63へ移送され、ここで、(化
3)で示す化学反応にて、硬度成分が取り除かれ、沈殿
物〔例:Ca(OH)2等〕として分離する。
【0031】
【化3】
【0032】従って、硬度成分除去手段63通過後は、
残留硬度成分が少ない塩水となり、その塩水が再び、イ
オン交換樹脂56a部に到達し、ここで、イオン交換樹
脂56aが吸着した硬度成分を、更に分離させる。この
過程を繰返すことにより、最終的には、イオン交換樹脂
56aが吸着した硬度成分を全て分離し、イオン交換樹
脂56aの再生が完了する。
【0033】この時、硬度成分除去手段63には、硬度
成分が、多量の沈殿物として溜まっている。ここで、ポ
ンプ55を停止し、第一の流路切替弁54と、第二の流
路切替弁57を、矢印Aで示す軟水化時の水の流れ方向
になるように、切替えた後、浴槽水52を軟水化する場
合の動作に移行する。この状態で、硬度成分除去手段6
3に設けられている硬度成分排出弁64を開き、硬度成
分の排出口65より、硬度成分除去手段63に溜まって
いる硬度成分の沈殿物を、硬度成分除去手段63中の塩
水と共に排出する。この時に、排出する塩水量は前記沈
殿物を排出するために、必要な量のみを排出する。
【0034】なお、実施の形態1において硬度成分除去
手段63は、pHのコントロールを用いた硬度成分除去
手段として説明したが、電気分解を用いた硬度成分除去
手段、および、炭酸ガスによる硬度成分除去手段に置き
換えても、同様の作用、効果をもたらす。
【0035】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2における軟水化装置の構成図を示す。本実施の形態
2において、実施の形態1と異なる点は、硬度成分除去
手段が、単一でなく、複数の硬度成分除去手段が直列に
配置されていることである。本実施の形態2は、2個の
硬度成分除去手段の例を示している。ここで、71はp
Hのコントロールを用いた第一の硬度成分除去手段、7
2は電気分解を用いた第二の硬度成分除去手段、73と
75は硬度成分の排出弁、74と76は硬度成分の排出
口である。なお、実施の形態1と同一符号のものは同一
構造を有し、説明は省略する。
【0036】次に、イオン交換樹脂56aを再生する動
作について説明する。加えられた食塩は、食塩水とし
て、ポンプ55の運転により、再生時の流路60内でイ
オン交換樹脂56a部に到達し、ここでイオン交換樹脂
56aが吸着した硬度成分を、例えば(化2)で示す再
生反応にて徐々に分離させる。分離された硬度成分は、
イオン交換樹脂56aから塩水と共に排出され、pHの
コントロールを用いた第一の硬度成分除去手段71と、
電気分解を用いた第二の硬度成分除去手段72へ移送さ
れ、ここで第一の硬度成分除去手段71では、(化3)
で示す化学反応にて、硬度成分が取り除かれ、沈殿物
〔例:Ca(OH)2等〕として分離する。また、第二
の硬度成分除去手段72では、(化4)で示す化学反応
にて硬度成分が取り除かれ、沈殿物〔例:Ca(OH)
2等〕として分離する。
【0037】
【化4】
【0038】従って、2段の硬度成分除去手段71、7
2通過後は、硬度成分の除去率が高く、残留硬度成分が
更に少ない塩水となり、その塩水が再び、イオン交換樹
脂56a部に到達し、ここで、イオン交換樹脂56aが
吸着した硬度成分を、更に分離させる。この過程を繰返
すことにより、最終的には、イオン交換樹脂56aが吸
着した硬度成分を全て分離し、イオン交換樹脂56aの
再生が完了する。
【0039】この時、第一の硬度成分除去手段71と第
二の硬度成分除去手段72には、硬度成分が、多量の沈
殿物として溜まっている。ここで、(ポンプ55を停止
し、第一の流路切替弁54と、第二の流路切替弁57
を、矢印Aで示す軟水化時の水の流れ方向になるよう
に、切替えた後、)浴槽水52を軟水化する場合の動作
に移行する。この状態で、第一の硬度成分除去手段71
と第二の硬度成分成分除去手段72に設けられている硬
度成分の排出弁73、75を開き、硬度成分の排出口7
4、76より、第一の硬度成分除去手段71と第二の硬
度成分除去手段72に溜まっている硬度成分の沈殿物
を、塩水と共に排出する。この時に、排出する塩水量
は、沈殿物を排出するために、必要な量のみを排出す
る。
【0040】本実施の形態2においては、直列に2段の
硬度成分除去手段71、72を設けたので、実施の形態
1に示した、単一の硬度成分除去手段の場合に比較し
て、硬度成分除去手段71、72通過後の、残留硬度成
分が更に少ない塩水となるために、その塩水が、イオン
交換樹脂56aの吸着した硬度成分を全て分離するまで
のイオン交換樹脂56a再生時間が短時間となる。ま
た、硬度成分除去手段が複数あるために、硬度成分除去
手段に溜まる硬度成分の沈殿物を排出するまでの期間の
長期化が可能となり、メンテナンスの回数を減少させる
ことも可能となる。
【0041】なお、実施の形態2において2段の硬度成
分除去手段は、pHのコントロールを用いた第一の硬度
成分除去手段71と、電気分解を用いた第二の硬度成分
除去手段72としたが、その配置の順番は反対でも良い
し、また前記2種の硬度成分除去手段のどちらかを、炭
酸ガスによる第三の硬度成分除去手段に置き換えても、
同様の作用、効果をもたらす。更に、本実施の形態2に
おいては、2段の硬度成分除去手段としたが、前記3種
の硬度成分除去手段(pHのコントロールを用いた硬度
成分除去手段と電気分解を用いた硬度成分除去手段およ
び、炭酸ガスによる硬度成分除去手段)を、直列に連結
することも当発明に含むものである。
【0042】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の
形態3における軟水化装置の構成図を示す。本実施の形
態3において、実施の形態2と異なる点は、2種の硬度
成分除去手段を、並列に配置したことである。なお、実
施の形態1および実施の形態2と同一符号のものは同一
構造を有し、説明は省略する。
【0043】次に動作、作用を説明する。ここでは、イ
オン交換樹脂56aを再生する動作について説明する。
加えられた食塩は、食塩水として、ポンプ55の運転に
より、再生時の流路60内で、イオン交換樹脂56a部
に到達し、ここで、イオン交換樹脂56aが吸着した硬
度成分を、例えば(化2)で示す再生反応にて、徐々に
分離させる。
【0044】分離された硬度成分は、イオン交換樹脂5
6aから塩水と共に排出され、pHのコントロールを用
いた第一の硬度成分除去手段71と、電気分解を用いた
第二の硬度成分除去手段72へ移送され、ここで、第一
の硬度成分除去手段71では、(化3)で示す化学反応
にて、硬度成分が取り除かれ、沈殿物〔例:Ca(O
H)2等〕として分離する。また、第二の硬度成分除去
手段72では、(化4)で示す化学反応にて、硬度成分
が取り除かれ、沈殿物〔例:Ca(OH)2等〕として
分離する。従って、並列に配置された2種の硬度成分除
去手段71、72の一回の通過による硬度成分の除去量
が多く、その塩水が再び、イオン交換樹脂56a部に到
達し、ここで、イオン交換樹脂56aが吸着した硬度成
分を更に分離させる。
【0045】この過程を繰返すことにより、最終的に
は、イオン交換樹脂56aが吸着した硬度成分を全て分
離し、イオン交換樹脂56aの再生が完了する。この
時、第一の硬度成分除去手段71と第二の硬度成分除去
手段72には、硬度成分が多量の沈殿物として溜まって
いる。ここで、(ポンプ55を停止し、第一の流路切替
弁54と、第二の流路切替弁57を、矢印Aで示す軟水
化時の水の流れ方向になるように切替えた後)浴槽水5
2を軟水化する場合の動作に移行する。この状態で、第
一の硬度成分除去手段71と第二の硬度成分除去手段7
2に設けられている硬度成分の排出弁73、75を開
き、硬度成分の排出口74、76より、第一の硬度成分
除去手段71と第二の硬度成分除去手段72に溜まって
いる硬度成分の沈殿物を塩水と共に排出する。この時に
排出する塩水量は、前記沈殿物を排出するために必要な
量のみを排出する。
【0046】本実施の形態においては、並列に2種の硬
度成分除去手段71、72を設けたので、実施の形態1
に示した、単一の硬度成分除去手段の場合に比較して、
硬度成分除去手段71、72の、一回の通過による硬度
成分の除去量が多いために、その塩水が、イオン交換樹
脂56aの吸着した硬度成分を全て分離するまでのイオ
ン交換樹脂56a再生時間が、短時間となる。また、硬
度成分除去手段が複数あるために、硬度成分除去手段に
溜まる硬度成分の沈殿物を排出するまでの期間の長期化
が可能となり、メンテナンスの回数を減少させることも
可能となる。
【0047】なお、実施の形態3において並列に配置し
た2種の硬度成分除去手段は、pHのコントロールを用
いた第一の硬度成分除去手段71と、電気分解を用いた
第二の硬度成分除去手段72としたが、前記2種の硬度
成分除去手段のどちらかを、炭酸ガスを用いた第三の硬
度成分除去手段に置き換えても、同様の作用、効果をも
たらす。
【0048】更に、実施の形態3においては、並列に2
種の硬度成分除去手段としたが、前記3種の硬度成分除
去手段(pHのコントロールを用いた硬度成分除去手段
と電気分解を用いた硬度成分除去手段および、炭酸ガス
を用いた第三の硬度成分除去手段)を並列に配置しても
よい。
【0049】(実施の形態4)図4は、本発明の実施の
形態4における軟水化装置の構成図を示す。本実施の形
態4において、実施の形態2および実施の形態3と異な
る点は、2種の硬度成分除去手段を並列に配置し、更に
他の1種の硬度成分除去手段を直列に配置したことであ
る。図4において、77は炭酸ガスを用いた第三の硬度
成分除去手段、78は硬度成分の排出弁、79は硬度成
分の排出口である。なお、実施の形態1乃至実施の形態
3と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略す
る。
【0050】次に動作、作用を説明する。ここでは、イ
オン交換樹脂56aを再生する動作について説明する。
加えられた食塩は、食塩水として、ポンプ55の運転に
より、再生時の流路60内でイオン交換樹脂56a部に
到達し、ここでイオン交換樹脂56aが吸着した硬度成
分を例えば(化2)で示す再生反応にて徐々に分離させ
る。分離された硬度成分は、イオン交換樹脂56aから
塩水と共に排出され、並列に配置されたpHのコントロ
ールを用いた第一の硬度成分除去手段71と、電気分解
を用いた第二の硬度成分除去手段72へ移送され、ここ
で、第一の硬度成分除去手段71では(化3)で示す化
学反応にて硬度成分が取り除かれ、沈殿物〔例:Ca
(OH)2等〕として分離する。また、第二の硬度成分
除去手段2では(化4)で示す化学反応にて硬度成分が
取り除かれ、沈殿物〔例:Ca(OH)2等〕として分
離する。前記2種の硬度成分除去手段71、72を通過
後の塩水は、合流して炭酸ガスを用いた第三の硬度成分
除去手段77に移送される。ここで(化5)で示す化学
反応にて硬度成分が取り除かれ、沈殿物〔例:CaCO
3等〕として分離する。
【0051】
【化5】
【0052】従って、並列に配置された2種の硬度成分
除去手段71、72では、一回の通過による硬度成分の
除去量が多いために、多くの硬度成分が取り除かれ、更
にその後第三の硬度成分除去手段77にて、残留の硬度
成分が取り除かれる。
【0053】よって、実施の形態4においては、3種の
硬度成分除去手段71、72、77の一回の通過による
硬度成分除去量および除去率が高くなり、3種の硬度成
分除去手段71、72、77通過後は、残留硬度成分量
が少ない塩水とする事ができる。従って、その塩水が、
イオン交換樹脂56aの吸着した硬度成分を全て分離す
るまでのイオン交換樹脂56a再生時間が更に短時間と
なる。また、硬度成分除去手段が3種あるために、硬度
成分除去手段に溜まる硬度成分の沈殿物を排出するまで
の期間の長期化が可能となり、メンテナンスの回数を減
少させることも可能となる。
【0054】また、イオン交換樹脂56a再生後、3種
の硬度成分除去手段71、72、77には、硬度成分が
多量の沈殿物として溜まっている。ここで、再び浴槽水
52を軟水化する場合の動作に移行した後に、3種の硬
度成分除去手段71、72、77に設けられている硬度
成分の排出弁73、75、78を開き、硬度成分の排出
口74、76、79より、3種の硬度成分除去手段7
1、72、77に溜まっている硬度成分の沈殿物を塩水
と共に排出する。この時に、排出する塩水量は、沈殿物
を排出するために必要な量のみを排出する。この時、3
種の硬度成分除去手段の沈殿物の排出は全てを同時に行
う必要はなく、3種の硬度成分除去手段の沈殿物の溜り
具合に応じて排出処理を行えば良い。これにより排出す
る塩水量は更に少なくできる。
【0055】なお、実施の形態4において並列に配置し
た2種の硬度成分除去手段は、pHのコントロールを用
いた第一の硬度成分除去手段71と、電気分解を用いた
第二の硬度成分除去手段72とし、炭酸ガスを用いた第
三の硬度成分除去手段77を直列に配置したが、前記3
種の硬度成分除去手段の配置をどこに置き換えても、同
様の作用、効果をもたらす。
【0056】(実施の形態5)図5は、本発明の実施の
形態5における軟水化装置の構成図を示す。本実施の形
態5において、実施の形態4と異なる点は、直列に配置
した2種の硬度成分除去手段72、77を、他の硬度成
分除去手段71と並列に配置したことである。なお、実
施の形態1乃至実施の形態4と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。
【0057】次に動作、作用を説明する。ここでは、イ
オン交換樹脂56aを再生する動作について説明する。
加えられた食塩は、食塩水としてポンプ55の運転によ
り、再生時の流路60内でイオン交換樹脂56a部に到
達し、ここでイオン交換樹脂56aが吸着した硬度成分
を徐々に分離させる。
【0058】分離された硬度成分は、イオン交換樹脂5
6aから塩水と共に排出され、並列に配置されたpHの
コントロールを用いた第一の硬度成分除去手段71と、
電気分解を用いた第二の硬度成分除去手段72へ移送さ
れ、ここで第一の硬度成分除去手段71では(化3)で
示す化学反応にて硬度成分が取り除かれ、沈殿物〔例:
Ca(OH)2等〕として分離する。また、第二の硬度
成分除去手段2では(化4)で示す化学反応にて硬度成
分が取り除かれ、沈殿物〔例:Ca(OH)2等〕とし
て分離する。更に、第二の硬度成分除去手段72の下流
には、炭酸ガスを用いた第三の硬度成分除去手段77が
直列に配置してあり、その第三の硬度成分除去手段77
では(化4)で示す化学反応にて硬度成分が取り除か
れ、沈殿物〔例:CaCO3等〕として分離する。
【0059】ここで、第一の硬度成分除去手段で硬度成
分の除去を行うと同時に、他方の直列に配置された2種
の硬度成分除去手段72、77でも硬度成分の除去を行
うが、直列に配置された2種の硬度成分除去手段72、
77の方は、一回の通過による硬度成分の除去率が高
い。よって、実施の形態5においては、3種の硬度成分
除去手段71、72、77の一回の通過による硬度成分
除去量および除去率が相対的に高くなり、3種の硬度成
分除去手段71、72、77通過後は、残留硬度成分量
が少ない塩水とする事ができる。従って、その塩水がイ
オン交換樹脂56aの吸着した硬度成分を全て分離する
までのイオン交換樹脂56a再生時間が短時間で可能と
なる。また、硬度成分除去手段が3種あるために、硬度
成分除去手段に溜まる硬度成分の沈殿物を排出するまで
の期間の長期化が可能となり、メンテナンスの回数を減
少させることも可能となる。
【0060】また、イオン交換樹脂56a再生後、3種
の硬度成分除去手段71、72、77には、硬度成分が
多量の沈殿物として溜まっている。ここで、再び浴槽水
52を軟水化する場合の動作に移行した後に、3種の硬
度成分除去手段71、72、77に設けられている硬度
成分の排出弁73、75、78を開き、硬度成分の排出
口74、76、79より、3種の硬度成分除去手段7
1、72、77に溜まっている硬度成分の沈殿物を塩水
と共に排出する。この時に排出する塩水量は、前記沈殿
物を排出するために必要な量のみを排出する。この時、
3種の硬度成分除去手段の前記沈殿物の排出は、全てを
同時に行う必要はなく、3種の硬度成分除去手段の沈殿
物の溜り具合に応じて排出処理を行えば良い。これによ
り、排出する塩水量は更に少なくできる。
【0061】なお、実施の形態5において直列に配置し
た2種の硬度成分除去手段は、電気分解を用いた第二の
硬度成分除去手段72と、炭酸ガスを用いた第三の硬度
成分除去手段77とし、pHのコントロールを用いた第
一の硬度成分除去手段71を前記2種の硬度成分除去手
段と並列に配置したが、前記3種の硬度成分除去手段の
配置をどこに置き換えても同様の作用、効果をもたら
す。
【0062】以上説明したように、本発明によれば、塩
水を利用してイオン交換樹脂を再生することは従来の技
術と同様であるが、再生の為の流路が閉鎖系循環流路で
あるため、再生廃液を系外に廃棄することなく、再利用
することとなり、再生のための塩の量、および水量が大
幅に低減できる。
【0063】しかしここで大問題なのは、再生操作によ
り再生剤である塩のナトリウムイオンとイオン交換樹脂
に吸着した硬度成分との交換反応が起こり、その結果、
再生廃液中のナトリウムイオン濃度は減少し、更に硬度
成分が遊離して来ることである。ここでの交換反応はナ
トリウムイオンと硬度成分の等当量で起こるため、イオ
ン交換樹脂に吸着して減少したナトリウムイオンと等当
量の硬度成分が再生廃液中に遊離して来ることとなる。
【0064】そもそもイオン交換樹脂の再生反応は、イ
オン交換樹脂と再生液との間の化学平衡(例えば(化
2))に起因して生じる化学反応であり、(化6)の如
く質量作用の法則により化学平衡に達した時点で化学反
応は止まる。
【0065】
【化6】
【0066】通常の再生操作では、硬度成分の当量の数
倍当量の塩を再生剤として用い、イオン交換樹脂と再生
廃液との間には化学平衡が充分成立するような条件(濃
度、流速等)で再生するので、再生廃液を再度再生液と
して使用しても、上記理由により、更なる再生反応は起
きない。例示の(化2)において再生反応を進行させる
ということは、[R〜硬度成分]を減少させることであ
り、そのためには、NaCl濃度を上げるか、硬度成分
濃度を下げることが有効であることが解る。
【0067】つまり再生廃液を再度、再生液として機能
させるためには、再生廃液に更に塩を添加するか、若し
くは再生廃液中の硬度成分濃度を下げることが必要とな
る。しかし再生廃液に更に塩を添加することは、塩の低
減に反することになるので、再生廃液中の硬度成分濃度
を下げることが最も効果的であることが解る。以上の理
由により、再生のための流路中に硬度成分除去手段を具
備し、前記再生のための流路が閉鎖系循環流路であるこ
とを特徴とすることにより、再生のための水量と塩の量
の大幅低減が可能となる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、イオン交換樹脂部を通過後の塩水中は、高
濃度の硬度成分が含まれているが、硬度成分除去手段に
より高濃度の硬度成分が取り除かれた後、再びイオン交
換樹脂部で再生反応を繰り返し、この反応が閉鎖系循環
路で起こる事により、イオン交換樹脂の再生を連続的に
かつ効率的に行うことができ、従ってイオン交換樹脂の
再生剤として使用するための塩の量は大幅に低減が可能
となり、また廃棄される水の量も大幅に低減できる。
【0069】請求項2に記載の発明によれば、塩水中か
ら硬度成分を効率よく沈殿させて除去することができ、
イオン交換樹脂の再生を連続的にかつ効率的に行うこと
ができる。
【0070】請求項3に記載の発明によれば、塩水中か
ら硬度成分を効率よく沈殿させて除去することができ、
イオン交換樹脂の再生を連続的にかつ効率的に行うこと
ができる。
【0071】請求項4に記載の発明によれば、塩水中か
ら硬度成分を効率よく沈殿させて除去することができ、
イオン交換樹脂の再生を連続的にかつ効率的に行うこと
ができ、また廃棄される水の量も大幅に低減できる。
【0072】請求項5に記載の発明によれば、単一の硬
度成分除去手段の場合に比較して、塩水中から硬度成分
を更に効率よく除去することができる。従って、イオン
交換樹脂の再生剤として使用するための塩の量は大幅に
低減でき、また廃棄される水の量も大幅に低減できる。
また、硬度成分除去手段を複数組合せたことにより、よ
り多量の硬度成分除去能力を有し、硬度成分除去手段に
溜まる硬度成分の沈殿物を排出するまでの期間の長期化
が可能となり、メンテナンスの回数を減少させることも
可能となる。
【0073】請求項6に記載の発明によれば、浴槽水を
イオン交換樹脂にて連続的に軟水化し、長時間使用後、
浴水中に含まれる硬度成分の除去が不可能となった場合
には、イオン交換樹脂の再生を効率よく行う事ができ
る。そして、イオン交換樹脂の再生後は、再び浴水の軟
水化が可能となる。
【0074】請求項7に記載の発明によれば、単一の硬
度成分除去手段の場合に比較して、塩水中から硬度成分
を更に効率よく除去することができる。
【0075】請求項8に記載の発明によれば、軟水化手
段のイオン交換樹脂の再生を行うための塩水の送液手段
としてのポンプと、浴槽水を軟水化するために取水し送
水するポンプが共用でき、ポンプは一台のみとなる。こ
れにより、形状を小さくでき、設置スペースが少なくな
る。
【0076】請求項9に記載の発明によれば、浴槽水の
軟水化のための送水時およびイオン交換樹脂の再生過程
の時にそれぞれ最適な流量とする事で、効率の良い軟水
化運転および効率の良いイオン交換樹脂の再生運転が可
能となり、短時間で軟水化、およびイオン交換樹脂の再
生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における軟水化装置の構
成図
【図2】本発明の実施の形態2における軟水化装置の構
成図
【図3】本発明の実施の形態3における軟水化装置の構
成図
【図4】本発明の実施の形態4における軟水化装置の構
成図
【図5】本発明の実施の形態5における軟水化装置の構
成図
【図6】従来のイオン交換樹脂の再生装置の構成図
【図7】従来のイオン交換樹脂の再生装置の構成図
【符号の説明】
51 浴槽 52 浴槽水 53 取水口 54 第一の流路切替弁 55 ポンプ 55a 制御部 56 軟水化部 56a イオン交換樹脂 57 第二の流路切替弁 58 流路 59 吐出口 60 流路 61 食塩の供給口 62 開閉弁 63 硬度成分除去手段 64 排出弁 65 排出口 71 第一の硬度成分除去手段 72 第二の硬度成分除去手段 73 排出弁 74 排出口 75 排出弁 76 排出口 77 第三の硬度成分除去手段 78 排出弁 79 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D025 AA02 AA08 AB19 BA07 BB19 CA03 CA06 CA10 DA06 DA10 4D038 AA07 AB53 AB59 BA02 BA06 BB08 BB10 BB13 BB20 4D061 DA07 DB14 EA03 EA05 EB02 ED13 FA08 FA11 FA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟水化手段がイオン交換樹脂であり、イオ
    ン交換樹脂の再生に塩水を使用する軟水化装置であっ
    て、再生のための流路中に硬度成分除去手段を具備し、
    前記再生のための流路が閉鎖系循環流路であることを特
    徴とする軟水化装置。
  2. 【請求項2】前記硬度成分除去手段がpHのコントロー
    ルを用いたものであることを特徴とする請求項1記載の
    軟水化装置。
  3. 【請求項3】前記硬度成分除去手段が電気分解を用いた
    ものであることを特徴とする請求項1記載の軟水化装
    置。
  4. 【請求項4】前記硬度成分除去手段が炭酸ガスを用いた
    ものであることを特徴とする請求項1記載の軟水化装
    置。
  5. 【請求項5】前記硬度成分除去手段がpHのコントロー
    ル、電気分解、炭酸ガスのうちの少なくとも2つ以上を
    組合わせたことを特徴とする請求項1記載の軟水化装
    置。
  6. 【請求項6】浴槽水を取水する取水口と、この取水口か
    ら取水し送水するためのポンプと、取水された浴槽水を
    イオン交換樹脂を用いて軟水化する軟水化手段と、前記
    軟水化手段に用いられている前記イオン交換樹脂の再生
    手段と、軟水化された水を浴槽に戻す吐水口とを有し、
    浴槽外部で連絡して循環路を形成する循環型浴槽水軟水
    化装置であって、前記軟水化手段がイオン交換樹脂であ
    り、またイオン交換樹脂の再生に塩水を使用する軟水化
    装置であり、再生のための流路中に硬度成分除去手段を
    具備し、前記再生のための流路が閉鎖系循環流路である
    ことを特徴とする循環型浴槽水軟水化装置。
  7. 【請求項7】前記硬度成分除去手段がpHのコントロー
    ルを用いたもの、電気分解を用いたもの、炭酸ガスを用
    いたもののうちの少なくとも2つ以上を組合わせたこと
    を特徴とする請求項6記載の循環型浴槽水軟水化装置。
  8. 【請求項8】軟水化手段のイオン交換樹脂の再生過程に
    おける塩水の送液手段として、前記再生のための流路中
    に備えたポンプが、浴槽水を取水し送水するために備え
    られたポンプであることを特徴とする請求項6または7
    に記載の循環型浴槽水軟水化装置。
  9. 【請求項9】軟水化手段のイオン交換樹再生のための流
    路中に備えたポンプが、浴槽水を取水し軟水化のための
    送水をする時と、イオン交換樹脂の再生過程の時におい
    て、それぞれ最適な流量に制御されることを特徴とする
    請求項8に記載の循環型浴槽水軟水化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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