JP2001178580A - 座または背凭れ等の椅子の構造物およびその製造方法 - Google Patents

座または背凭れ等の椅子の構造物およびその製造方法

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JP2001178580A
JP2001178580A JP36565599A JP36565599A JP2001178580A JP 2001178580 A JP2001178580 A JP 2001178580A JP 36565599 A JP36565599 A JP 36565599A JP 36565599 A JP36565599 A JP 36565599A JP 2001178580 A JP2001178580 A JP 2001178580A
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cushion
seat
chair
structural plate
upholstery
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Masaru Kikuchi
賢 菊地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を減らし簡易に低コストで製造す
る。 【解決手段】 クッション3と、このクッション3の上
に張られる上張地4と、これらを支える合成樹脂製の構
造板材とを備える座または背凭れ等の椅子の構造物にお
いて、クッション3と上張地4とを合成樹脂製の構造板
材2の射出成形型10内に収めた状態で溶融樹脂材料1
1を注入して低圧射出成形により構造板材を形成し、構
造板材の成形と同時にこの構造板材とクッション3及び
上張地4とを一体化して、クッション3と上張地4が構
造板材と一体成形されるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造板材とクッシ
ョンと上張地とを有する椅子の座または背凭れ等の椅子
の構造物およびその製造方法に関する。更に詳述する
と、本発明は構造板材にクッション及び上張地を一体化
して成る椅子の構造物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、椅子の座や背凭れとしては、例え
ば合板やポリプロピレン製の芯材の上にウレタン製クッ
ションを載せてその上から布地やレザー等の上張地を被
せて包み込んだものが広く使用されている。この上張地
は、その縁部分を芯材の裏側に回して軽く引っ張ること
で表側の弛みを伸ばし、その状態で鋲やコ字形の針(ホ
チキスの針やタッカ)等の止着針を使用してあるいは溶
着等で直接芯材に固定されるか、若しくはワイヤやゴム
紐等の緊迫手段を用いて縁を絞ることによって被せられ
ている。そして、上張地の縁のほつれや切断面を隠して
美観を向上させるために芯材の裏側に裏カバーを取り付
けることが多い。このような構造の座や背凭れでは上張
地を引っ張ったり止着針を打ったり緊迫手段で縁を絞る
等の複雑な作業が必要でコスト高なものとなってしま
う。
【0003】そこで、簡易椅子のような薄手のクッショ
ンで十分な椅子の製作には、図7に示すように、上張地
100とウレタン製のシート状クッション101と熱可
塑性シート状芯材102とを積層して一体化したシート
成型品103を構造部材(裏カバーを兼ねる)である樹
脂成型品104に取り付けて座や背凭れとして使用する
ものが開発されている。
【0004】シート成型品103は、上張地100とク
ッション101とを予め一体化したラミネート材として
提供しこれに芯材102を合わせて金型内で加熱しなが
ら加圧することにより積層成形して一体化されている。
一方、このシート成型品103だけでは座や背凭れとし
て十分な構造強度が得られないことから、射出成形によ
り形成される樹脂成型品(構造材)104が用意され、
これと接着等により一体化されて座あるいは背もたれが
構成される。樹脂成型品104には、シート成型品10
3と連結するための突起から成る固定部106と、パイ
プフレーム108に嵌合可能な溝から成る取付部109
が形成されている。
【0005】樹脂成型品104とシート成型品103と
は、例えば固定部106に金属板あるいは金属粉体等を
含む合成樹脂部材から成る融着部材107を介在させて
これに高周波電磁波を与えて電磁融着させることにより
一体化される。また、電磁融着の代わりに接着剤や止め
ねじ等の固定方法が選択されることもある。
【0006】このようにして製作された座や背凭れは、
取付部109をフレーム108に組み付けてねじ止めに
より、固定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構造の座や背凭れでは積層成形によりシート成型品1
03を形成した後、射出成形により別個に形成した樹脂
成型品104に対して電磁融着等の固定手段により一体
化しなければ成らないので、依然として製造工程が多
く、更に電磁融着等のための設備等を必要としてしま
う。
【0008】しかも、シート成型品103だけでは座や
背凭れとしての強度が不十分であると共にフレーム10
8に取付可能とする構造が得難いことから、樹脂成型品
104を省略することができず部品点数の削減もできな
かった。
【0009】そこで、本発明は、部品点数を減らし簡易
に低コストで製造できる座や背凭れ等の椅子の構造物お
よびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、クッションと、このクッシ
ョンの上に張られる上張地と、これらを支える合成樹脂
製の構造板材とを少なくとも備える座または背凭れ等の
椅子の構造物において、クッションと上張地とが低圧射
出成形により形成される構造板材と一体成形されたもの
であるようにしている。
【0011】したがって、低圧射出成形により形成され
る構造板材にクッションと上張地とが該クッションの全
面を構造板材で受け支えて一体化されるので、形を整え
るための芯材が不要となり、部品点数を削減すると共に
構造物の製造工程を簡略化することができる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の座または背凭れ等の椅子の構造物において、構造板
材は椅子の支持構造物に取り付けられる連結部も同時に
低圧射出成形されるものであるようにしている。
【0013】したがって、構造板材に連結部が形成され
ているので、この構造物をそのまま椅子の支持構造物に
取り付けることができるようになる。このため、従来、
構造物を支持構造物に取り付けるために用いていた連結
部を有する裏カバー等を用いなくても支持構造物に取り
付けることができるので、部品点数を削減して構造物の
製作工程の簡易化を図ることができる。
【0014】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
または2記載の座または背凭れ等の椅子の構造物におい
て、クッション及び上張地は予め一体化されたラミネー
ト材であるようにしている。この場合、上張地とクッシ
ョンとの間にずれや皺が起きるのを防止することができ
る。
【0015】一方、請求項4記載の発明は、座または背
凭れ等の椅子の構造物の製造方法において、クッション
と上張地とを合成樹脂製の構造板材の射出成形型内に収
めた状態で構造板材を低圧射出成形により形成し、構造
板材の成形と同時にこの構造板材とクッション及び上張
地とを一体化するようにしている。
【0016】したがって、構造板材が低圧射出成形され
るのと同時に上張地およびクッションが構造板材に一体
化されるので、構造板材にクッションおよび上張地を取
り付ける作業が不要となり、その分だけ製造工程を簡略
化することができる。しかも、構造板材の射出成形が低
圧射出であるため、クッションの潰れを防いで構造物の
クッション性を確保することができるので、構造板材と
クッションおよび上張地との一体成形を実現することが
できる。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の座または背凭れ等の椅子の構造物の製造方法におい
て、構造板材は椅子の支持構造物に取り付けられる連結
部も同時に低圧射出成形されるものであるようにしてい
る。
【0018】この場合、構造板材と一体に連結部が射出
成形されるので、別途連結部材を用意して取り付ける必
要がなくなり、当該構造物をそのまま椅子の支持側構造
物例えば脚フレーム等に取り付けることができるように
なる。
【0019】さらに、請求項6記載の発明は、請求項4
または5記載の座または背凭れ等の椅子の構造物の製造
方法において、クッション及び上張地は予め一体化され
たラミネート材であるようにしている。したがって、低
圧射出成形型内に上張地およびクッションを設置する際
に、上張地とクッションとの間でずれを起こして皺が寄
ったりすることが未然に防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。図1およ
び図2に本発明の座または背凭れ等の椅子の構造物を椅
子の座に適用した実施形態を示す。この椅子の座1は、
クッション3と、このクッション3の上に張られる上張
地と、これらを支える合成樹脂製の構造板材とを備えて
いる。そして、構造板材は低圧射出成形により形成され
てクッション3と上張地とに一体成形したものにしてい
る。低圧射出成形は、樹脂射出時の金型内圧力が通常の
射出成形時(例えば20MP程度)よりもはるかに低
く、例えば5MP程度であるので、成形時にクッション
3を潰すことがない。よって、成形時のクッション3の
潰れを防いで構造物のクッション性を確保することがで
きるので、構造板材2とクッション3および上張地4と
の一体成形を実現することができる。そして、構造板材
2の形成と上張地4およびクッション3との一体化を同
時に行うことができるので、従来別部材であった座板や
背板の芯材と裏カバーとを1つの部材にして、構造物を
構成する部品点数を削減すると共に構造物の製造工程を
簡略化することができる。
【0021】この座1では、構造板材2は椅子の支持構
造物(以後、フレームとも呼ぶ)6に取り付けられる連
結部5も同時に低圧射出成形されるようにしている。こ
こで本実施形態では、座1を取り付ける椅子を支持構造
物6としてのフレームパイプを支持脚とする固定式パイ
プ椅子や折り畳みパイプ椅子としている。このため、座
1をそのまま椅子の例えばフレーム6に取り付けること
ができるようになるので、従来、座1をフレーム6に取
り付けるために用いていた連結部を有する裏カバー等を
用いなくても良くなり、部品点数を削減して座1の製作
工程の簡易化を図ることができる。
【0022】連結部5はフレーム6を収容可能なパイプ
溝7を有しておりフレーム6に被せるようにして取り付
けることができる。このため、座1をフレーム6にワン
タッチで嵌め付けることができるようになる。そして、
連結部5に例えばフレーム6の下側に入り込む爪部を形
成することにより、フレーム6に取り付けた後に簡単に
外れてしまうことを防止できるようになる。また、連結
部5およびフレーム6にボルト貫通孔を形成してねじ止
めすることにより、座1とフレーム6との結合を更に強
固にすることができる。
【0023】ここで、座1の座面8は椅子として必要に
応じた形状に形成する。具体的には、例えば図1に示す
ように平坦な形状にしたり、あるいは中央部を凹ませた
形状や、若しくは中央部を突出させた形状にすることが
できる。また、構造板材2の裏面には補強用のリブを設
けるようにしても良い。
【0024】上張地4とクッション3とはいずれも座面
8の全域に亘るシート材から成る。これら上張地4およ
びクッション3の縁部9は構造板材2にインサート成形
によって埋め込まれている。このため、上張地4の縁部
9をタッカ等により構造板材2に止着しなくても、各縁
部9が構造板材2から剥がれてしまうことを防止でき
る。しかも、構造板材2の低圧射出成形時には構造板材
2の溶融した材料がクッション3の表面層に含浸するの
で、構造板材2とクッション3とが一体化されてクッシ
ョン3の構造板材2からの剥離が防止される。
【0025】ここで、クッション3の厚みや材質を場所
ごとに変更することにより、座面8の部位によってクッ
ション性を異ならせることができる。例えば着座者の身
体が当たる部分を特に高いクッション性にすることによ
り、座り心地を良好にすることができる。
【0026】また、上張地4とクッション3とは、予め
全面が接着あるいは溶着による一体化によりラミネート
化されている。これにより、上張地4の皺発生を防止で
きると共に、上張地4のクッション3からの剥離を防止
することができる。
【0027】本実施形態の場合、構造板材2としては例
えばPP等の熱可塑性合成樹脂、クッション3としては
ポリウレタンフォームのシート、上張地4としてはPP
シートを採用している。構造板材2としてはPPに限ら
れず、例えば椅子に必要な強度に対応させてABS(ア
クリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂材としても良
い。また、構造板材2としては熱可塑性合成樹脂に限ら
れず熱硬化性合成樹脂を用いても良い。クッション3と
してはポリウレタンフォームに限られず、ポリエチレン
(以下、PEという)フォームやPPシート等であって
も良い。さらに、椅子の外観に合わせて上張地4をレザ
ーや布地や植毛されたPPシートにしても良い。これら
構造板材2とクッション3と上張地4とを全てオレフィ
ン系材料から成るものとすれば、この座1を備えた椅子
を廃棄する際に取り外した座1を溶解してオレフィン系
の材料としてリサイクルすることができる。よって、資
源の有効利用を図ることができると共に、廃材を減らす
ことができる。
【0028】また、構造板材2やクッション3並びに上
張地4の各材質としては、新品のオレフィン系樹脂材を
用いたり、リサイクル品のPP再生材等を用いることが
できる。さらに、リサイクルの必要性が小さい座1につ
いては、構造板材2として純粋なオレフィン系樹脂材を
使用することには限られず、これを主材料として他の材
料を混合したものを使用しても良い。混合される他の材
料としては、例えばリサイクル材、グラスファイバ、タ
ルク、木粉、強化材等がある。これにより、構造板材2
の剛性を高めることができる。
【0029】上述した椅子の座1を形成する手順を以下
に説明する。
【0030】この座1の製造方法では、クッション3と
上張地4とを合成樹脂製の構造板材2の射出成形型10
内に収めた状態で構造板材2を低圧射出成形により形成
し、構造板材2の成形と同時にこの構造板材2とクッシ
ョン3及び上張地4とを一体化するようにしている。
【0031】具体的には、図3(A)に示すように、予
めラミネート化したクッション3及び上張地4を金型1
0内に設置して、金型10を少し開いた状態で構造板材
2の溶融材料11を注入しインサート成形する。このと
き、金型10が少し開いているので、金型10が完全に
閉じているときに比べて溶融材料11の圧力を小さくで
きる。これにより、溶融材料11の注入によるクッショ
ン3の潰れを防止できる。
【0032】そして、図3(B)に示すように、所定の
タイミングで金型10を閉じて樹脂を流動させて賦形す
る。このため、型締め時に構造板材2の溶融材料11が
クッション3を押圧する力を小さくすることができるの
で、クッション3の潰れを抑制してクッション性を確保
することができる。
【0033】さらに、溶融材料11が冷却硬化してから
金型10を開くことにより、座1が上張地4及びクッシ
ョン3と構造板材2との一体成形品として取り出され
る。本実施形態では、構造板材2に連結部5が形成され
ているので、この連結部5も座1の形成と同時に一体形
成される。よって、座1の製造工程を簡略化することが
できる。
【0034】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では上張地4とクッション3
とを予め一体化したラミネート構造としているが、これ
には限られず別々に成形された上張地4とクッション3
とをそれぞれ金型10内に収めてからインサート成形す
るようにしても良い。この場合、上張地4の縁部9が構
造板材2に埋め込まれてクッション3を覆い隠すように
構造板材2に一体化されることにより、タッカ等の固定
手段を用いなくても上張地4が構造板材2から剥離する
ことが防止される。この座1によっても、構造板材2を
成形する際に上張地4およびクッション3との一体化を
同時に行うことができるので、座1の製造工程を簡略化
することができる。
【0035】また、上述した実施形態では座面8の全域
にクッション3が設けられているが、これには限られず
座面8の一部のみにクッション3を設けるようにしても
良い。
【0036】さらに、上述した実施形態では、椅子の座
1をフレームパイプを支持脚としたパイプ椅子に取り付
けるようにしているが、これには限られずフレーム構造
を有する折り畳み椅子や事務用の回転椅子やその他の形
式の椅子に取り付けるようにしても良い。フレーム構造
を有する折り畳み椅子に取り付ける場合は、上述した座
1をそのまま利用してフレームに固定すれば良い。ま
た、事務用の回転椅子に取り付ける場合は、図4に示す
ように連結部5を座受部材にねじ止め可能なボス形状に
する。そして、座受部材の下方からボルトを連結部5に
螺合させて座1を座受部材に固定する。これによれば、
構造板材2に連結部5が一体形成されているので、この
座1をそのまま座受部材に取り付けることができ、別部
材から成る連結部5を不要にして椅子の製作工程の簡易
化を図ることができる。
【0037】また、上述した各実施形態では上張地4お
よびクッション3の縁部9は構造板材2にインサート成
形によって埋め込まれているが、これには限られず例え
ば図5に示すように座面8の周囲の構造板材2に溝12
を形成して該溝12に上張地4およびクッション3の縁
部9をインサートせずに入れるようにしても良い。この
場合は、上張地4とクッション3とを予めラミネート化
しておくことにより上張地4の剥離を防止するようにす
る。
【0038】さらに、上述した実施形態では上張地4お
よびクッション3の縁部9を構造板材2に一体形成して
いるが、これには限られず例えば図6(A)に示すよう
に上張地4およびクッション3の縁部9を構造板材2の
周縁から垂れ下がるように延長させておき、座1のフレ
ーム6への取付時に同図(B)に示すように縁部9をパ
イプ溝7の内側に折り返してフレーム6との間に挟んで
固定するようにしても良い。ここでは、縁部9がフレー
ム6とパイプ溝7の内面との間の挟持力により固定する
ようにしているが、これには限られず縁部9とパイプ溝
7とをタッカ止めや接着等により固定するようにしても
良く、あるいはパイプ溝7を有しない座1であれば縁部
9を構造板材2の周縁の裏側に回り込ませてタッカ止め
や接着等により固定するようにしても良い。これらによ
れば、構造板材2の表面の全体に上張地4およびクッシ
ョン3を張ることができる。
【0039】また、上述した実施形態では、椅子の構造
物が座1である場合について説明しているが、これには
限られず椅子の背凭れや肘掛けやヘッドレスト等のよう
に構造板材2とクッション3及び上張地4とを有するそ
の他の椅子の構造物に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の発明の座または背凭れ等の椅子の構造物によれ
ば、低圧射出成形により形成される構造板材に上張地お
よびクッションが該クッションの全面を構造板材で受け
支えて一体化されるので、形を整えるための芯材が不要
となり、部品点数を削減すると共に構造物の製造工程を
簡略化することができる。
【0041】また、請求項2記載の座または背凭れ等の
椅子の構造物によれば、構造板材に連結部が一体形成さ
れているので、この構造物をそのまま椅子の支持構造物
に取り付けることができ、従来の構造物のように別部材
からなる連結部を用意しかつ取り付ける必要がないの
で、部品点数を削減すると共に作業工程を削減でき、製
造コストの低減を図ることができる。
【0042】さらに、請求項3記載の座または背凭れ等
の椅子の構造物によれば、上張地とクッション及び構造
板材が一体化されているので、上張地にしわが寄ること
がない。
【0043】一方、請求項4記載の座または背凭れ等の
椅子の構造物の製造方法によれば、構造板材が低圧射出
成形されるのと同時に上張地およびクッションが該構造
板材に一体化されるので、構造板材にクッションおよび
上張地を取り付ける作業が不要となり、その分だけ製造
工程を簡略化することができる。しかも、構造板材の射
出成形が低圧射出であるため、クッションの潰れを防い
で構造物のクッション性を確保することができるので、
構造板材とクッションおよび上張地との一体成形を実現
することができる。
【0044】また、請求項5記載の座または背凭れ等の
椅子の構造物の製造方法によれば、構造板材の成形と同
時に該構造物をそのまま椅子の支持側構造物に取り付け
る連結部を形成できるため、別途に連結部材等を用意し
て構造板材に取り付ける必要がなくなるので、その分だ
け製作工程を少なくすることができる。
【0045】さらに、請求項6記載の座または背凭れ等
の椅子の構造物の製造方法によれば、クッション及び上
張地は予め一体化されたラミネート材であるようにして
いるので、型内に設置したり低圧射出成形時などに、上
張地とクッションの間でずれや移動が起きるのを防いで
皺の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る座または背凭れ等の椅子の構造物
を座に適用した場合を示す縦断面側面図である。
【図2】座の一部を示す縦断面側面図である。
【図3】座の製造手順を示す縦断面側面図であり、
(A)は金型を僅かに開いたまま溶融材料を注入する状
態、(B)は低圧で型締めを行う状態である。
【図4】他の実施形態の座の一部を示す縦断面側面図で
ある。
【図5】更に他の実施形態の座の一部を示す縦断面側面
図である。
【図6】別の実施形態の座の一部を示す縦断面側面図で
あり、(A)はフレームに取り付ける前の状態、(B)
はフレームに取り付けた後の状態である。
【図7】従来の座を示す縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 座(構造物) 2 芯材 3 クッション 4 上張地 5 連結部 6 椅子のフレーム(支持構造物)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クッションと、このクッションの上に張
    られる上張地と、これらを支える合成樹脂製の構造板材
    とを少なくとも備える座または背凭れ等の椅子の構造物
    において、前記クッションと前記上張地とが低圧射出成
    形により形成される前記構造板材と一体成形されている
    ことを特徴とする座または背凭れ等の椅子の構造物。
  2. 【請求項2】 前記構造板材は前記椅子の支持構造物に
    取り付けられる連結部も同時に低圧射出成形されるもの
    であることを特徴とする請求項1記載の座または背凭れ
    等の椅子の構造物。
  3. 【請求項3】 前記クッション及び前記上張地は予め一
    体化されたラミネート材であることを特徴とする請求項
    1または2記載の座または背凭れ等の椅子の構造物。
  4. 【請求項4】 座または背凭れ等の椅子の構造物の製造
    方法において、クッションと上張地とを合成樹脂製の構
    造板材の射出成形型内に収めた状態で前記構造板材を低
    圧射出成形により形成し、前記構造板材の成形と同時に
    この構造板材と前記クッション及び前記上張地とを一体
    化したことを特徴とする座または背凭れ等の椅子の構造
    物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記構造板材は前記椅子の支持構造物に
    取り付けられる連結部も同時に低圧射出成形されるもの
    であることを特徴とする請求項4記載の座または背凭れ
    等の椅子の構造物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記クッション及び前記上張地は予め一
    体化されたラミネート材であることを特徴とする請求項
    4または5記載の座または背凭れ等の椅子の構造物の製
    造方法。
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