JP3489740B2 - 皮革製表皮一体発泡品の製造方法 - Google Patents
皮革製表皮一体発泡品の製造方法Info
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- JP3489740B2 JP3489740B2 JP2001153921A JP2001153921A JP3489740B2 JP 3489740 B2 JP3489740 B2 JP 3489740B2 JP 2001153921 A JP2001153921 A JP 2001153921A JP 2001153921 A JP2001153921 A JP 2001153921A JP 3489740 B2 JP3489740 B2 JP 3489740B2
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- Seats For Vehicles (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のアームレス
ト、ヘッドレスト等を表皮一体発泡成形により製造する
ための方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のアームレスト、ヘッドレストには
牛革、馬革などの天然皮革をトリムカバーに使用したも
のがある。このアームレストなどは、所定形状に裁断し
た複数の皮革製表皮片と、この各表皮片の内側に設けた
発泡体製ワディングとからなるトリムカバー片を袋状に
縫製して内部にパッド成形用の発泡液を注入してパッド
をワディングと一体発泡成形している。 【0003】以上の皮革製表皮片はその裏側面に発泡体
製のワディングをラミネートしてトリムカバー片を形成
し、この各トリムカバー片を袋状に縫製して、アームレ
スト、ヘッドレスト等のトリムカバーを形成している。 【0004】また、前記皮革製表皮片にはその周囲に前
記ワディングを縫着又は接着してトリムカバー片を形成
したものもある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前者はトリムカバー片
の表皮片における裏側全体にワディングが接着されてい
るため、縫製時においてトリムカバー片を折ったり、曲
げたり或いは縫製したトリムカバーを裏返しすることに
より、表皮片側にヘッドレスト、アームレスト等の外観
を損なう皺が発生する不具合があった。 【0006】一方、後者は表皮片とワディングとが全体
が接着等されていないため、表皮片とワディングの物性
の相異によって表皮片とワディングとの間にタルミが生
じる。従って、ワディングに折れ目が発生し、このワデ
ィングにパッドが確実に一体発泡できない不具合があっ
た。 【0007】そこで、本発明は斯様な皮革製表皮片を使
用した表皮一体発泡品において、表皮片、ワディングに
皺、タルミが発生しないようにすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明は、前記皮革製の表皮片に前記ワディングを
部分的に仮接着した後、袋状に縫製して内部にパッドを
発泡成形し、次に前記仮接着した表皮片をワディングよ
り剥離して表皮一体発泡品を製造することを特徴とする
ものである。 【0009】以上の構成により、表皮片とワディングと
が部分的に仮接着されているため、縫製時及びトリムカ
バー縫製後の裏返時に、表皮片側に皺が発生しないし、
また、ワディングに折れ目が発生することがない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図面は自動車用座席に設けるヘ
ッドレストの製造方法を示す。 【0011】図1はヘッドレストの外面を構成するトリ
ムカバーの縫製用トリムカバー片(1)(2)を示し、
このトリムカバー片(1)(2)は所定形状に裁断され
た牛革、馬革などの天然皮革からなる表皮片(2)と、
この表皮片(2)と同形状の大きさに裁断されているウ
レタンフォームなどのスラブ材製のワディング(1)と
から構成されている。 【0012】このワディング(1)は表皮片(2)に重
ね合わせて部分的に接着剤(3)(3)…で仮接着し
て、トリムカバー片(a)を形成する。これにより、ワ
ディング(1)が表皮片(2)と一体になり、ワディン
グ(1)の縫製時等における変形を防止できる。 【0013】そして、この複数のトリムカバー片(a)
を接ぎ合わせて袋状に縫製してヘッドレストのトリムカ
バーを形成しても良いが、各トリムカバー片(1)を縫
製し易いように、仮接着した表皮片(2)とワディング
(1)の周囲を図2に示すように縫糸(4)で縫着する
のが好ましい。なお、仮接着は表皮片(2)にワディン
グ(1)を仮止めするためのものであるから、接着以外
の方法で仮固定するものでも良い。 【0014】図3は図2に示すトリムカバー片(a)を
袋状に縫製して形成したトリムカバー(A)を示し、表
皮片(2)にワディング(1)が部分的に仮接着され、
ワディング(1)に折れ目になるなどのタルミが生じな
いように仮接着されている。 【0015】このトリムカバー(A)内にステー(6)
又はフレームを挿入してトリムカバー(A)に設けた注
入孔からパッド成形用の発泡液を注入してパッド(7)
をワディング(1)、ステー(6)と一体発泡すると、
図4、図5に示す状態のヘッドレストが得られる。 【0016】このパッド(7)を発泡成形した後、表皮
片(2)、ワディング(1)に外力を加えて表皮片
(2)の仮接着した部分をワディング(1)から剥離す
る。なお、この剥離する方法は、仮接着方法により異な
る。 【0017】これにより、ヘッドレストを製造される。
このヘッドレストの表皮片(2)はその周囲を除く部分
がワディング(1)に対して独立状になり、ワディング
(1)の弾発性により、各表皮片(2)に張りが生じ、
表皮片(2)に皺、タルミが全く発生しない。 【0018】 【発明の効果】本発明によれば、複数の表皮片とワディ
ングとからなるトリムカバー片を袋状に縫製して裏返
し、内部にパッド成形用の発泡液を注入してパッドを発
泡成形するまで、表皮片はワディングに部分的に仮接着
により固定されているため、ワディングにタルミ、表皮
片に皺が各々発生することがない。 【0019】そして、パッド発泡成形後、仮接着部分を
剥離して表皮片をワディングに対して独立状に浮かせる
ことにより、皮革自体の柔軟性が損なわれないし、ま
た、ヘッドレストなどの一体発泡品の外観品質を向上し
得る。
ト、ヘッドレスト等を表皮一体発泡成形により製造する
ための方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のアームレスト、ヘッドレストには
牛革、馬革などの天然皮革をトリムカバーに使用したも
のがある。このアームレストなどは、所定形状に裁断し
た複数の皮革製表皮片と、この各表皮片の内側に設けた
発泡体製ワディングとからなるトリムカバー片を袋状に
縫製して内部にパッド成形用の発泡液を注入してパッド
をワディングと一体発泡成形している。 【0003】以上の皮革製表皮片はその裏側面に発泡体
製のワディングをラミネートしてトリムカバー片を形成
し、この各トリムカバー片を袋状に縫製して、アームレ
スト、ヘッドレスト等のトリムカバーを形成している。 【0004】また、前記皮革製表皮片にはその周囲に前
記ワディングを縫着又は接着してトリムカバー片を形成
したものもある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前者はトリムカバー片
の表皮片における裏側全体にワディングが接着されてい
るため、縫製時においてトリムカバー片を折ったり、曲
げたり或いは縫製したトリムカバーを裏返しすることに
より、表皮片側にヘッドレスト、アームレスト等の外観
を損なう皺が発生する不具合があった。 【0006】一方、後者は表皮片とワディングとが全体
が接着等されていないため、表皮片とワディングの物性
の相異によって表皮片とワディングとの間にタルミが生
じる。従って、ワディングに折れ目が発生し、このワデ
ィングにパッドが確実に一体発泡できない不具合があっ
た。 【0007】そこで、本発明は斯様な皮革製表皮片を使
用した表皮一体発泡品において、表皮片、ワディングに
皺、タルミが発生しないようにすることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明は、前記皮革製の表皮片に前記ワディングを
部分的に仮接着した後、袋状に縫製して内部にパッドを
発泡成形し、次に前記仮接着した表皮片をワディングよ
り剥離して表皮一体発泡品を製造することを特徴とする
ものである。 【0009】以上の構成により、表皮片とワディングと
が部分的に仮接着されているため、縫製時及びトリムカ
バー縫製後の裏返時に、表皮片側に皺が発生しないし、
また、ワディングに折れ目が発生することがない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図面は自動車用座席に設けるヘ
ッドレストの製造方法を示す。 【0011】図1はヘッドレストの外面を構成するトリ
ムカバーの縫製用トリムカバー片(1)(2)を示し、
このトリムカバー片(1)(2)は所定形状に裁断され
た牛革、馬革などの天然皮革からなる表皮片(2)と、
この表皮片(2)と同形状の大きさに裁断されているウ
レタンフォームなどのスラブ材製のワディング(1)と
から構成されている。 【0012】このワディング(1)は表皮片(2)に重
ね合わせて部分的に接着剤(3)(3)…で仮接着し
て、トリムカバー片(a)を形成する。これにより、ワ
ディング(1)が表皮片(2)と一体になり、ワディン
グ(1)の縫製時等における変形を防止できる。 【0013】そして、この複数のトリムカバー片(a)
を接ぎ合わせて袋状に縫製してヘッドレストのトリムカ
バーを形成しても良いが、各トリムカバー片(1)を縫
製し易いように、仮接着した表皮片(2)とワディング
(1)の周囲を図2に示すように縫糸(4)で縫着する
のが好ましい。なお、仮接着は表皮片(2)にワディン
グ(1)を仮止めするためのものであるから、接着以外
の方法で仮固定するものでも良い。 【0014】図3は図2に示すトリムカバー片(a)を
袋状に縫製して形成したトリムカバー(A)を示し、表
皮片(2)にワディング(1)が部分的に仮接着され、
ワディング(1)に折れ目になるなどのタルミが生じな
いように仮接着されている。 【0015】このトリムカバー(A)内にステー(6)
又はフレームを挿入してトリムカバー(A)に設けた注
入孔からパッド成形用の発泡液を注入してパッド(7)
をワディング(1)、ステー(6)と一体発泡すると、
図4、図5に示す状態のヘッドレストが得られる。 【0016】このパッド(7)を発泡成形した後、表皮
片(2)、ワディング(1)に外力を加えて表皮片
(2)の仮接着した部分をワディング(1)から剥離す
る。なお、この剥離する方法は、仮接着方法により異な
る。 【0017】これにより、ヘッドレストを製造される。
このヘッドレストの表皮片(2)はその周囲を除く部分
がワディング(1)に対して独立状になり、ワディング
(1)の弾発性により、各表皮片(2)に張りが生じ、
表皮片(2)に皺、タルミが全く発生しない。 【0018】 【発明の効果】本発明によれば、複数の表皮片とワディ
ングとからなるトリムカバー片を袋状に縫製して裏返
し、内部にパッド成形用の発泡液を注入してパッドを発
泡成形するまで、表皮片はワディングに部分的に仮接着
により固定されているため、ワディングにタルミ、表皮
片に皺が各々発生することがない。 【0019】そして、パッド発泡成形後、仮接着部分を
剥離して表皮片をワディングに対して独立状に浮かせる
ことにより、皮革自体の柔軟性が損なわれないし、ま
た、ヘッドレストなどの一体発泡品の外観品質を向上し
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する表皮片とワディングを示す斜
視図である。 【図2】図1に示す表皮片とワディングの仮接着状態を
示す斜視図である。 【図3】図2の状態のトリムカバー片を袋状に縫製した
状態の断面図である。 【図4】本発明に係る方法で製造したヘッドレストの斜
視図である。 【図5】図4のVーV線断面図である。 【符号の説明】 a トリムカバー片 1 ワディング 2 皮革製表皮片 3 接着剤 7 パッド
視図である。 【図2】図1に示す表皮片とワディングの仮接着状態を
示す斜視図である。 【図3】図2の状態のトリムカバー片を袋状に縫製した
状態の断面図である。 【図4】本発明に係る方法で製造したヘッドレストの斜
視図である。 【図5】図4のVーV線断面図である。 【符号の説明】 a トリムカバー片 1 ワディング 2 皮革製表皮片 3 接着剤 7 パッド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 39/00 - 39/44
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 所定形状に裁断した複数の皮革製表皮片
と、この各表皮片の内側に設けた発泡体製ワディングと
からなるトリムカバー片を袋状に縫製して内部にパッド
成形用の発泡液を注入してパッドをワディングと一体発
泡成形する表皮一体発泡品の製造方法において、 前記表皮片に前記ワディングを部分的に仮接着した後、
袋状に縫製して内部にパッドを発泡成形し、次に前記仮
接着した表皮片をワディングより剥離して表皮一体発泡
品を製造することを特徴とする皮革製表皮一体発泡品の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001153921A JP3489740B2 (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 皮革製表皮一体発泡品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001153921A JP3489740B2 (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 皮革製表皮一体発泡品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002347043A JP2002347043A (ja) | 2002-12-04 |
JP3489740B2 true JP3489740B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=18998354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001153921A Expired - Fee Related JP3489740B2 (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 皮革製表皮一体発泡品の製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3489740B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6857699B2 (en) | 2002-08-22 | 2005-02-22 | Eagle Ottawa, Llc | Head restraint assembly and method for its manufacturing |
JP6005512B2 (ja) * | 2012-12-28 | 2016-10-12 | 株式会社タチエス | ヘッドレスト |
-
2001
- 2001-05-23 JP JP2001153921A patent/JP3489740B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002347043A (ja) | 2002-12-04 |
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