JP2001178339A - 釣り具 - Google Patents

釣り具

Info

Publication number
JP2001178339A
JP2001178339A JP36923299A JP36923299A JP2001178339A JP 2001178339 A JP2001178339 A JP 2001178339A JP 36923299 A JP36923299 A JP 36923299A JP 36923299 A JP36923299 A JP 36923299A JP 2001178339 A JP2001178339 A JP 2001178339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
fishing tackle
phosphor
phosphorescent
fishing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36923299A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
Yuichi Hamaide
雄一 浜出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Sogyo Co Ltd
Towa Denki Seisakusho KK
Original Assignee
Suzuki Sogyo Co Ltd
Towa Denki Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Sogyo Co Ltd, Towa Denki Seisakusho KK filed Critical Suzuki Sogyo Co Ltd
Priority to JP36923299A priority Critical patent/JP2001178339A/ja
Publication of JP2001178339A publication Critical patent/JP2001178339A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄光性釣り具の蓄光性蛍光体含有物の剥離、
欠落を長期にわたって防止することができ、また発光パ
ターンに変化を付与して集魚効果を一層向上することが
できる。 【解決手段】 釣り具としての重り10Aの表面に点在
して形成された多数の凹状の充填部16とこれらの充填
部16に充填された蓄光性蛍光体含有物22とから成っ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄光性蛍光体を有
し、この蛍光体からの発光によって集魚効果の向上と釣
り具の位置の確認とを行うことができる蓄光性釣り具に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】蓄光性蛍光体からの発光によって集魚効
果を向上し、釣り具の位置を確認するようにした幾つか
の釣り具が提案されている(特開平8−116845号
公報及び特開平10−248461号公報)。
【0003】これらの従来技術のうち、特開平8−11
6845号公報に記載の蓄光性釣り具は、釣り具本体の
表面に樹脂などの担持体に蓄光性蛍光体を分散して形成
された蓄光性蛍光体含有物を直接塗布するか吹き付け、
または釣り具本体の成形材料に蓄光性蛍光体を練り込ん
で釣り具本体を成形して形成されている。
【0004】この釣り具に使用される蓄光性蛍光体は、
夜光塗料とは異なって放射性物質を含まず、太陽光や蛍
光灯などの外部から光エネルギーを吸収して蓄光し、夜
間や水中などの暗いところでこの光エネルギーを放出し
て長時間高い輝度で発光するものである。
【0005】そして、特開平8−116845号公報に
記載の釣り具で使用されている蓄光性蛍光体は、MAl
24で表される化合物でMはカルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムから成る群から選ばれた少なくとも1つの
金属元素から成る化合物を母結晶にして形成されてお
り、このような蓄光性蛍光体は、硫化物から成る蓄光性
蛍光体に比べて化学的に安定であり、耐光性、耐候性に
優れているので、室外の過酷な条件で使用される釣り具
に使用するのに好適である。
【0006】しかし、釣り具本体の成形材料に蓄光性蛍
光体を練り込んで釣り具を成形すると、高価な蓄光性蛍
光体を多量に消費することになるので、経済性が低く、
また材料内に練り込まれた材料の奥深くに位置する蓄光
性性蛍光体は、蓄光機能及び発光機能が材料によって遮
られて低下するので好ましくない。
【0007】一方、釣り具本体の表面に蓄光性蛍光体含
有物を直接塗布しまたは吹き付けると、釣り具本体の表
面に蓄光性蛍光体の粒子が露出しまたは膨出して微細な
凹凸を形成することになる。しかし、このような釣り具
は、使用中に、蓄光性蛍光体を有する表面の凹部に塩
分、水分、汚泥などが溜まり易く、また表面の凸部が外
部の衝撃を受けて剥離する傾向がある。
【0008】また、釣り具本体の表面には蓄光性蛍光体
やその担持体が露出しているので、担持体が水分によっ
て酸化したり加水分解したり、太陽光を受けたりして材
料破壊を起こし、更に蛍光体と担持体との間の境界部に
水分が浸入すると、この境界部から担持体が破壊する。
これらの現象は、担持体の担持機能を低下し、蓄光性蛍
光体を釣り具本体から欠落させることになる。
【0009】特開平10−248461号公報に記載の
釣り具は、このような蓄光性蛍光体含有物を表面に有す
る釣り具本体の表面に透明層を形成しているので、この
ような欠点を回避することができる。
【0010】しかし、従来技術のいずれの釣り具も、釣
り具本体の表面に蓄光性蛍光体含有層を形成しており、
蓄光性蛍光体含有層が釣り具本体の全表面に形成されて
いると、蛍光体の使用量が多くなって不経済である上
に、釣り具からの発光パターンが変化に乏しく、大きな
集魚効果を期待することが難しい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、蓄光性蛍光体含有物の剥離、欠落を長期に
わたって防止することができ、また発光パターンに変化
を付与して集魚効果を一層向上することができる釣り具
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的な課題解
決手段は、化学的に安定しており放射性物質を含まず残
光輝度が高く残光時間が長く耐光性、耐久性及び耐候性
がある蓄光性蛍光体を含有する蓄光性蛍光体含有物から
成る発光手段を備えた釣り具において、発光手段は、釣
り具本体の表面に点在して形成された多数の凹部を有
し、蓄光性蛍光体含有物はこれらの凹部に充填されてい
ることを特徴とする釣り具を提供することにある。
【0013】本発明に使用される蓄光性蛍光体は、
(1)MAl24で表される化合物であって、Mはカル
シウム、ストロンチウム、バリウムから成る群から選ば
れた少なくとも1つ以上の金属元素から成る化合物の母
結晶、または(2)酸化アルミニウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウムから成る群から選ばれた少なくと
も1つ以上の化合物の母結晶とすることができる(請求
項2参照)。
【0014】本発明の課題解決手段において、発光手段
は、その凹部の内面に白または銀色などの光反射性を有
する色(光反射性が高い色)の下地層を有し、蓄光性蛍
光体含有物がこの下地層の上に充填されているものとす
ることができる(請求項3参照)。
【0015】また、釣り具本体の表面に発光手段を覆う
ように設けられた透明保護層を有していてもよい(請求
項4)。
【0016】このように、釣り具本体の表面に点在して
多数の凹部を形成し、この凹部内に蓄光性蛍光体含有物
を充填すると、蓄光性蛍光体含有物、即ち蓄光性蛍光体
やその担持体が釣り具本体の表面に突出することがない
ので、外部から強い衝撃を受けたり、太陽光や海水など
の外部の過酷な環境に晒されても蓄光性蛍光体含有物が
剥離したり蓄光性蛍光体が欠落することがなく、釣り具
の蓄光機能及び発光機能を長期にわたって維持すること
ができる。
【0017】また、蓄光性蛍光体を釣り具本体の表面に
形成する場合に比べてその使用量を低減することができ
るので、釣り具の価格を高くすることがない。
【0018】更に、蓄光性蛍光体が釣り具の表面に点在
すること、釣り具の凹部内に立体的に充填されて光エネ
ルギーが蓄光性蛍光体の粒子から直接放散される他に凹
部の底面及び内周面を反射して放散されることから、発
光パターンに大きな変化が付与されて集魚効果を一層向
上することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して詳細に述べると、図1は、本発明の1つの実施の形
態による釣り具10を示し、この実施の形態では、釣り
具10は、重り10Aであるのが示されている。
【0020】重り10Aの形態の釣り具10は、金属製
または図示しない適宜の重錘が内部に埋設された樹脂製
の釣り鐘状の釣り具本体12と、この釣り具本体12に
設けられた蓄光性の発光手段14とを備え、発光手段1
4は、釣り具本体12の表面に点在して形成された多数
の凹状の充填部16と、これらの充填部16に充填され
た蓄光性蛍光体含有物22とから成っている。
【0021】図示の形態では、充填部16は、釣り具本
体12の周方向に間隔をあけて設けられた複数の縦列の
凹部群18を含み、各凹部群18は、縦方向に間隔をあ
けて設けられた複数の凹部20を有するが、釣り具本体
12の表面にランダムに間隔をあけて設けられた多数の
凹部20から成っていてもよい。
【0022】凹部20は、図1乃至図3では、円形穴の
形態であるが、円形穴以外の穴形状であってもよく、例
えば図5(A)乃至図5(E)にそれぞれ示すように、
半球状、先端が球状の丸みを有する円筒状、円錐状、先
端が円錐状である円筒状、栽頭円錐状とすることがで
き、また窪みの表面が不規則な形状であってもよい。ま
た、凹部20は、正面から見て円形以外の任意の形状と
し、この場合も、その断面形状は、任意の形態とするこ
とができる。この凹部20は、どのような方法で形成し
てもよいが、例えば、釣り具本体12が金属製である場
合には、エンドミルなどの金属加工機によって加工して
形成されるが、釣り具本体が樹脂などの成形可能な材料
から作られている場合には、釣り具本体12の成形によ
って同時に形成される。凹部20の深さは、1乃至数m
m、開口部の最大幅(円形の場合には直径)も1乃至数
mmとすることができる。凹部20を深くすると、蓄光
性蛍光体が凹部20内の深い位置に蓄光性蛍光体の蓄光
性及び発光性が低下する上に高価な蓄光性蛍光体の消費
量が増加するので、凹部20の開口部の幅よりも小さな
値に設定するのが好ましい。
【0023】図3に示すように、凹部20の内表面には
蓄光性蛍光体の蓄光及び発光を反射して輝度を向上する
ために厚さが数十μmの白色または銀色などの光反射性
を有する色(光反射性の高い色)の下地層24を有する
のが好ましい。また、図4に示すように、発光手段14
を保護するために、この発光手段14を覆うように釣り
具本体12の表面に被せられた厚さ数十μmの透明また
は半透明の保護層26を有していてもよい。この透明ま
たは半透明の保護層26は、図4(A)に示すように、
釣り具本体12の全表面に施してもよいし、図4(B)
に示すように、凹部20を有する表面部分のみに設けて
もよい。
【0024】下地層24は、例えばアクリル塗料などを
塗布し、硬化、乾燥して形成され、また半透明または透
明保護層26は、例えば二液性の透明なアクリル系樹脂
溶液に浸漬して付着し、硬化、乾燥して形成される。
【0025】蓄光性蛍光体含有物22に用いられる蓄光
性蛍光体22Aは、従来の夜光塗料や蛍光塗料などの溶
液中に含まれる蛍光体(燐光体)と同様に太陽光や蛍光
灯などの光の刺激を受けてエネルギーを吸収し、刺激停
止後も吸収したエネルギーを光として長時間に渡り徐々
に発光するが、従来の夜光塗料とは異なってそれ自体放
射性物質を含まず、化学的に安定しており、且つ残光時
間が長く、耐光性、耐候性及び耐久性が高い物質から成
っている。
【0026】このような物質としては、MAl24で表
される化合物であって、Mはカルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムから成る群から選ばれた少なくとも1つ以
上の金属元素から成る化合物を母結晶にしたものとする
ことができ、このような蓄光性蛍光体物質としては、例
えば、根本特殊化学株式会社が開発し市販しているN夜
光(商品名)がある。N夜光は、MAl23で表される
化合物をユウロピウムを賦活剤として混合し、更にフラ
ックスとして硼酸を添加し、窒素ー水素混合ガスなどの
還元性雰囲気の中で1300゜Cで1時間程度焼成し、
冷却後粉砕し、篩い分けして製造される。
【0027】また、このような蓄光性蛍光体物質の他の
例として、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウムから成る群から選ばれた少なくとも1つの化
合物を母結晶としたものとすることができ、例えば、ケ
ミテック株式会社が開発し市販しているケミテックピカ
リコCP−04(商品名)がある。
【0028】蓄光性蛍光体含有物22は、この蓄光性蛍
光体を顔料分としてこれをベヒークル成分である樹脂溶
液に添加して形成された蛍光体塗料である。蓄光性蛍光
体22Aは、数十乃至数百μm程度の粒径を有する粉末
であり、これを更に微細に粉砕して数μmの粒径とする
ことができるが、蓄光性蛍光体が微細すぎると、光エネ
ルギーの蓄積や放出が小さいため凹部20の直径を大き
くして使用量を増加しなければならないため、数十μm
のオーダー以上の粒径が好ましい。充填部16に充填さ
れる蓄光性蛍光体含有物22の層厚は、凹部20の深さ
から下地層24の層厚みを引いた値であるが、これは、
数百μm〜数mm程度である。
【0029】また、蓄光性蛍光体を担持する樹脂成分
は、従来の表面塗布とは異なって、蓄光性蛍光体含有物
22を凹部20内に固定するので、樹脂成分は少なくて
もよいが、例えば、蓄光性蛍光体22Aの樹脂溶液に対
する添加割合は、適宜調整すればよいが、発光具合や強
度(接着強度又は密着強度)を考慮すると、5乃至20
重量%の範囲が好ましい。蓄光性蛍光体22Aの添加割
合が少ないと、充分な蓄光と発光とができないで輝度が
弱くなるので、その添加割合は多い方がよい。
【0030】蓄光性蛍光体含有物22の樹脂成分は、そ
の中の蓄光性蛍光体22Aが樹脂成分を通して光を吸収
したり、樹脂成分を通して発光したりするために透光性
の樹脂成分であることが要求される。このような樹脂成
分としては、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系、ポリ
スチレン系、ポリカーボネート系、メタクリル系、ポリ
フェニレン系、ポリエチレン系、ポリウレタン系、アル
コール系の樹脂のように透明で釣り具本体の表面に高い
付着量で付着することができる材料を使用することがで
きる。
【0031】透明保護層26も蓄光性蛍光体を担持する
樹脂成分と同様の樹脂とすることができるが、特に、ジ
アリルフタレート樹脂などのように耐水性、耐薬品性が
強い樹脂を用いると、蓄光性蛍光体22Aを水分から保
護することができるので、特に好ましい。
【0032】図1乃至図3の形態の釣り具10である重
り10Aの使用状態を説明すると、この重り10Aを太
陽光や蛍光灯、外灯などの下に数分から数時間曝してお
くと、これらの光エネルギーは、透明保護層26を経て
発光手段14の蓄光性蛍光体22Aに蓄光される。図7
(A)に示すように、外部光エネルギーは、蓄光性蛍光
体22Aに直接吸収されたり、蓄光性蛍光体含有物22
の樹脂成分22Bを透過し凹部20の下地層24に反射
して蓄光性蛍光体22Aに吸収される。
【0033】また、釣りを行っている間、重り10Aが
水中にあると、このようにして蓄えられた光エネルギー
が蓄光性蛍光体22Aから放出して水中での重りの位置
を確認することができる。もちろん、水中になくても、
薄暮や暗闇の中でも、重り10Aの所在を確認すること
ができる。
【0034】特に、注目すべきことは、発光手段14が
重り10Aの全表面にわたって形成されているのではな
く、重り10Aの表面に点在しているので、重り10A
からの発光パターンに変化が付与されるため、釣りをし
ている間の集魚効果が全表面に発光手段を有する場合よ
りも向上することである。
【0035】また、蓄光性蛍光体含有物22が重り10
Aの表面に付着しているのではなく、重り10Aの表面
に形成された凹部20内に充填されているため、図7
(B)に示すように、蓄光された光エネルギーが凹部2
0内の蓄光性蛍光体22Aから直接放出すると共に、凹
部20内の底及び内周面上の下地層24で多方向に反射
し樹脂成分22B内を透過して放出するので、発光パタ
ーンの変化が一層顕著になり、発光手段14の点在と合
わせて発光パターンの変化に多様性を付与して集魚効果
を著しく向上することができる。
【0036】更に、蓄光性蛍光体含有物22は、重り1
0Aの表面に付着しているのではなく、凹部20内に充
填されているので、接触面積が増加して密着性が高まる
ため、その上の透明保護層26と共に、蓄光性蛍光体含
有物22の剥離や欠落を生ずることがなく、表面を平滑
にして表面の凹凸部に付着する汚泥などによる発光の妨
げとなる現象を有効に防止することができる。
【0037】上記実施の形態では、釣り具10として重
り10Aを例に掲げたが、その他に、釣り糸30に被せ
るチューブ32(図8(A)参照)や糸貫通孔34a付
きのビーズ34(図8(B)参照)、竿、浮き、針、疑
似餌36(図8(C)参照)、捕獲網、リール、撒き餌
籠、クーラーボックスなどにも同様にして本発明を適用
することができる。従って、本発明において、釣り具あ
るいは釣り具本体とは、釣りを行うのに必然的に必要な
もの以外に、チューブやビーズのようにこれらに補助的
に付着して使用されるものまたは撒き餌籠、クーラーボ
ックスのように釣りに付随して使用されるものを含む意
味で使用されている。
【0038】
【実施例】次に、本発明の釣り具1である重り10Aの
具体的な実施例をその製造方法と共に説明すると、釣り
具本体12である釣り鐘状の市販の重りを用意し、その
表面にエンドミルなどで加工して開口部の直径が2mm
で深さ1mmの多数の凹部20から成る充填部16を形
成した。この充填部16は、図1に示すように、周方向
に間隔をあけて数列とし、各列毎に4つの凹部20とし
た。次いで、長島特殊塗料株式会社製の二液性白色アク
リル塗料のA液とB液とを1対1として混合して刷毛を
用いて凹部20内の表面に塗布し、硬化炉内で60°C
で1時間かけて硬化して厚さ20μmの白色下地層24
を形成した。
【0039】その後、この充填部16の凹部20に蓄光
性蛍光体含有物22を充填するために、同じく長島特殊
塗料株式会社製の二液性の蓄光塗料S−5005(製品
名)のA液とB液とシンナーとを100対8.5対10
で混合して蓄光塗料溶液を用意した。この蓄光塗料は、
刷毛で充填した。この塗料の充填後、硬化炉内で60°
Cで1時間かけて硬化して凹部20内に蓄光性蛍光体含
有物22を充填した発光手段14を形成した。
【0040】最後に、二液性の透明なアクリル系樹脂溶
液を用意し、これに硬化剤を混合して撹拌した後、この
溶液に発光手段14を有する重り10Aを浸漬し、適宜
の手段で所定の厚みに調整した後、硬化炉中で60°C
で3時間かけて硬化して厚さ30μmの透明保護層26
を形成した。
【0041】なお、上記実施の形態及び実施例では、重
り10A(釣り具本体12)の凹部20内に白色下地層
24を形成したが、白色以外に例えば銀色の下地層24
であってもよいし、また重り10A(釣り具本体12)
の凹部20の内表面が反射性の高い色を有していれば、
特に下地層を設けなくてもよい。また、下地層を形成し
たり、蓄光性蛍光体含有物を充填する前に、その密着性
を高めるためにプライマリーを施してもよい。
【0042】また、実施例では、蓄光塗料は、刷毛で充
填したが、蓄光塗料が入っている容器内に釣り具本体を
浸漬し、凹部20からはみ出ている塗料部分を拭き取っ
て充填してもよいし、その他の適宜の手段で充填するこ
とができる。更に、上記の実施の形態及び実施例では、
蓄光性蛍光体含有物22(蓄光塗料)は、凹部20内に
一杯に充填したが、図6に示すように、凹部20内への
充填量を少なくしてややへこませて充填してもよい。こ
のようにすると、蓄光性蛍光体含有物22が他の物体と
の接触が回避されるため、蓄光性蛍光体含有物22の剥
離、脱落を一層有効に防止することができるので好まし
い。
【0043】釣り具10が撒き餌籠である場合のよう
に、他の機能を付加したい場合には、透明保護層26の
中に脱臭剤、抗菌剤、水性生物忌避物質、防カビ剤等の
機能性物質を含有することができる。例えば、透明保護
層の樹脂溶液に酸化亜鉛を主成分とする白色微粉末脱臭
剤、二酸化チタン微粉末等の抗菌性の高い物質を含有す
ることができる。撒き餌籠にこのような抗菌性物質を含
有する透明保護層を有すると、釣り具表面に付着する魚
の臭いや雑菌の繁殖を抑制することができる。また、釣
り具が疑似餌である場合に、この疑似餌に魚や肉の臭気
を付与するために、透明保護層や蓄光性蛍光体含有物の
樹脂内(透明保護層を有しない場合)に臭気発散物質を
添加して発光による集魚効果に臭気による集魚効果を加
味することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、釣り具
本体の表面に点在して多数の凹部を形成し、この凹部内
に蓄光性蛍光体含有物を充填するので、蓄光性蛍光体含
有物、即ち蓄光性蛍光体や樹脂成分が釣り具本体の表面
に突出することがなく、外部から強い衝撃を受けたり、
太陽光や海水などの外部の過酷な環境に晒されても蓄光
性蛍光体含有物が剥離したり蓄光性蛍光体が欠落するこ
とがなく、釣り具の蓄光機能及び発光機能を長期にわた
って維持することができる。
【0045】また、蓄光性蛍光体を釣り具本体の表面に
形成する場合に比べてその使用量を低減することができ
るので、釣り具の価格を高くすることがない。
【0046】更に、蓄光性蛍光体が釣り具の表面に点在
し、且つ釣り具の凹部内に立体的に充填されて光エネル
ギーが蓄光性蛍光体の粒子から直接放散される他に凹部
の底面及び内周面を反射して放散されるので、発光パタ
ーンに大きな変化が付与されて集魚効果を一層向上する
ことができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された釣り用の重りの斜視図であ
る。
【図2】図1の重りの一部の拡大縦断面図である。
【図3】図2の1つの発光手段の拡大断面図である。
【図4】図3の発光手段を保護する透明または半透明の
保護層を有する本発明の他の形態を示し、同図(A)は
保護層が重りのほぼ全表面を覆っている形態の拡大断面
図、同図(B)は保護層が重りの凹部毎に部分的に覆っ
ている形態の拡大断面図である。
【図5】発光手段の凹部の異なる幾つかの形態を示し、
同図(A)は、半球状の凹部の拡大断面図、同図(B)
は、先端が球状の丸みを有する円筒状の凹部の拡大断面
図、同図(C)は、円錐状の凹部の拡大断面図、同図
(D)は、先端が円錐状である円筒状の凹部の拡大断面
図、同図(E)は、栽頭円錐状の凹部の拡大断面図であ
る。
【図6】発光手段の凹部に蓄光性蛍光体含有物が開口部
でややへこませて充填された発光手段の拡大断面図であ
る。
【図7】図3の1つの発光手段に対する光エネルギーの
動きを示すものであり、同図(A)は発光手段の蓄光作
用を示す説明図、同図(B)は発光手段の発光作用を示
す説明図である。
【図8】本発明を適用することができる幾つかの釣り具
の例を示し、同図(A)は糸貫通用のチューブの正面
図、同図(B)は糸貫通用のビーズの正面図、同図
(C)は疑似餌の正面図である。
【符号の説明】
10 釣り具 10A 重り 12 釣り具本体 14 発光手段 16 充填部 18 凹部群 20 凹部 22 蓄光性蛍光体含有物 22A 蓄光性蛍光体 22B 樹脂成分 24 下地層 26 透明保護層 30 釣り糸 32 釣り糸貫通用チューブ 34 ビーズ 34a 糸貫通孔 36 疑似餌

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的に安定しており放射性物質を含ま
    ず残光輝度が高く残光時間が長く耐光性、耐久性及び耐
    候性がある蓄光性蛍光体を含有する蓄光性蛍光体含有物
    から成る発光手段を備えた釣り具において、前記発光手
    段は、釣り具本体の表面に点在して形成された多数の凹
    部を有し、前記蓄光性蛍光体含有物は前記凹部に充填さ
    れていることを特徴とする釣り具。
  2. 【請求項2】 MAl24化で表される化合物であっ
    て、Mはカルシウム、ストロンチウム、バリウムから成
    る群から選ばれた少なくとも1つ以上の金属元素から成
    る化合物または酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸
    化マグネシウムから成る群から選ばれた少なくとも1つ
    以上の化合物を母結晶にした蓄光性蛍光体を含有する蓄
    光性蛍光体含有物から成る発光手段を備えた成る釣り具
    において、前記発光手段は、釣り具本体の表面に点在し
    て形成された多数の凹部を有し、前記蓄光性蛍光体含有
    物は前記凹部に充填されていることを特徴とする釣り
    具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の釣り具であっ
    て、前記発光手段は、前記凹部の内面に光反射性を有す
    る色の下地層を有し、前記蓄光性蛍光体含有物は前記下
    地層の上に充填されていることを特徴とする釣り具。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の釣り
    具であって、前記釣り具本体の表面に前記発光手段を覆
    う透明または半透明の保護層を有することを特徴とする
    釣り具。
JP36923299A 1999-12-27 1999-12-27 釣り具 Pending JP2001178339A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36923299A JP2001178339A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 釣り具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36923299A JP2001178339A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 釣り具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001178339A true JP2001178339A (ja) 2001-07-03

Family

ID=18493914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36923299A Pending JP2001178339A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 釣り具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001178339A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007051260A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 Yagai Tekkosho:Kk 畜光材着色方法及び昼間時の発色構造
US7520085B2 (en) * 2005-03-21 2009-04-21 Edwards James-Michael C Fishing lure
JP2011177142A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ki Bong Song 亡失防止用釣りおもり{Fishingsinker}
JP2012005417A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Keishiro Uenaka 魚釣り用の集魚部材
JP2012106493A (ja) * 2010-10-27 2012-06-07 Aoki Hiroshi 蓄光板
JP2013000117A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Tetsuya Ishiwaki 天然貝ルアー
US10660320B2 (en) * 2015-04-21 2020-05-26 Steven Bailey Method and apparatus for injecting bait into fishing lures

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54166498U (ja) * 1978-05-12 1979-11-22
JPS59175836A (ja) * 1983-03-24 1984-10-04 三崎漁具株式会社 イカ釣針用擬似体の製造方法
JPH0367711U (ja) * 1989-10-25 1991-07-02
JPH08116845A (ja) * 1994-10-21 1996-05-14 Toho Sangyo Kk 釣 具
JPH10127208A (ja) * 1996-11-01 1998-05-19 Megabasu Kk 釣り用ルアー
JPH10248461A (ja) * 1997-03-13 1998-09-22 Suzuki Sogyo Co Ltd 釣 具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54166498U (ja) * 1978-05-12 1979-11-22
JPS59175836A (ja) * 1983-03-24 1984-10-04 三崎漁具株式会社 イカ釣針用擬似体の製造方法
JPH0367711U (ja) * 1989-10-25 1991-07-02
JPH08116845A (ja) * 1994-10-21 1996-05-14 Toho Sangyo Kk 釣 具
JPH10127208A (ja) * 1996-11-01 1998-05-19 Megabasu Kk 釣り用ルアー
JPH10248461A (ja) * 1997-03-13 1998-09-22 Suzuki Sogyo Co Ltd 釣 具

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7520085B2 (en) * 2005-03-21 2009-04-21 Edwards James-Michael C Fishing lure
JP2007051260A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 Yagai Tekkosho:Kk 畜光材着色方法及び昼間時の発色構造
JP2011177142A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ki Bong Song 亡失防止用釣りおもり{Fishingsinker}
JP2012005417A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Keishiro Uenaka 魚釣り用の集魚部材
JP2012106493A (ja) * 2010-10-27 2012-06-07 Aoki Hiroshi 蓄光板
JP2013000117A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Tetsuya Ishiwaki 天然貝ルアー
US10660320B2 (en) * 2015-04-21 2020-05-26 Steven Bailey Method and apparatus for injecting bait into fishing lures

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6922935B2 (en) Light emitting fishing lure
US6684557B1 (en) Process for making an aquatic lure phosphorescent and charging same with an ultraviolet light
US20070227057A1 (en) Method and apparatus for ice fishing
JP2001178339A (ja) 釣り具
US6253698B1 (en) Phosphorescent marine products
US8745915B2 (en) Variable light fishing lure
JPH10248461A (ja) 釣 具
JP3024904U (ja) 発光釣り具
JP2000120648A (ja) ワイヤロープ
KR200491725Y1 (ko) 시인성이 개선된 낚시용 전자찌
JPH10276618A (ja) 魚状擬餌
US20030221357A1 (en) Method and apparatus for timing light emission from an article excited by light radiation
JP3025298U (ja) 発光するルア−等の擬似餌の針
JPH11255182A (ja) 浮 標
JPH11266751A (ja) 発光可能な釣竿と、その製造方法
JPH08116845A (ja) 釣 具
JP2002360126A (ja) カラー蓄光塗料を使用した疑似餌及び疑似餌収納ケース
JPH09132A (ja) 携帯用ボックス
JP3244272U (ja) ルアー用発光シール
JP3015692U (ja) 発光擬似餌
JP2000324981A (ja) 擬似餌針
JP3011698U (ja) 釣り用ビーズ
JP2001200483A (ja) ロープ
JP2000342111A (ja) 二股鈎と該二股鈎を用いたサビキ
JP4166353B2 (ja) 高輝度発光線条体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061220

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20081010

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

A521 Written amendment

Effective date: 20081010

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406