JP2001178074A - 動圧軸受モータ - Google Patents

動圧軸受モータ

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JP2001178074A
JP2001178074A JP35087899A JP35087899A JP2001178074A JP 2001178074 A JP2001178074 A JP 2001178074A JP 35087899 A JP35087899 A JP 35087899A JP 35087899 A JP35087899 A JP 35087899A JP 2001178074 A JP2001178074 A JP 2001178074A
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bearing
motor
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dynamic pressure
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JP35087899A
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Shinya Yano
真也 矢野
Hideki Nishimura
秀樹 西村
Yoshito Oku
義人 奥
Mitsuo Saeki
光男 佐伯
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Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受スリーブに対する加工を最小限に抑え、
これにより加工作業性を改善し、製造コストを低減する
ことができる動圧軸受モータを提供すること。 【解決手段】 固定部材102、ロータハブ104及び
これらの間に介在された動圧軸受手段106を具備する
動圧軸受モータ。動圧軸受手段106は、軸部材120
と、軸受スリーブ122と、ラジアル動圧流体軸受手段
150,152とを備える。一対のラジアル動圧流体軸
受手段150,152に関連して呼吸路182及び通気
空間184が設けられ、固定部材本体108には、呼吸
路182をモータ内部に連通する連通溝188と、通気
空間184をモータ内部に連通する連通溝190及び貫
通孔192とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受手段を備
えた動圧軸受モータに関する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体の駆動に用いられるスピンドル
モータ、回転多面鏡を回転駆動するために用いられるス
キャナ用モータ、各種OA機器に用いられるモータで
は、軸受手段として動圧軸受手段を用いたものが提案さ
れ実用に供されている。このような動圧軸受手段を備え
たモータとして、本出願人は、図5に示すものを提案し
た。図5を参照して、この提案した動圧軸受モータは、
記録媒体駆動装置のベース部材の如き固定部材2と、ロ
ータハブの如きロータ4と、これらの間に介在された動
圧軸受手段6とを備えている。動圧軸受手段6は軸部材
8とこの軸部材8を回転自在に支持する軸受スリーブ1
0から構成され、軸部材8がロータ4に固定され、軸受
スリーブ10が固定部材2の軸受支持筒部12の内周面
に圧入によって固定されている。軸受支持筒部12の外
周面にはステータ14が取り付けられ、このステータ1
4に対向してロータ4の内周面にはロータマグネット1
6が装着されている。
【0003】この動圧軸受手段6では、軸部材8の軸部
18及び軸受スリーブ10に関連して、ラジアル荷重を
支持する一対のラジアル動圧流体軸受手段20,22が
設けられ、また軸受スリーブ10及びロータ4の一部に
関連して、ロータ4を浮上させる方向に作用してスラス
ト(アキシャル)荷重を支持するスラスト動圧流体軸受
手段26が設けられている。固定部材2におけるロータ
マグネット16の対向位置には環状磁性体28が設けら
れ、ロータマグネット16と磁性体28との間に作用す
る磁気吸引力によりロータ4に下方へのアキシャル力を
発生させている。図示のものでは、軸受スリーブ10の
内周面にラジアル動圧流体軸受手段20,22の動圧発
生溝が形成され、軸受スリーブ10の上端面にスラスト
動圧流体軸受手段26の動圧発生溝が形成されている。
軸受スリーブ10の軸線方向略中央部には環状凹部30
が設けられ、この環状凹部30を境に、その上側ではラ
ジアル動圧流体軸受手段20からスラスト動圧流体軸受
手段26にわたって、またその下側ではラジアル動圧流
体軸受手段22に潤滑油が充填されている。
【0004】ラジアル動圧流体軸受手段20の動圧発生
溝は屈曲点を幅方向中央より上側に偏倚させたへリング
ボーン状溝からなり、またスラスト動圧流体軸受手段2
6の動圧発生溝は内周方向に圧力が高くなるスパイラル
状溝からなる。従って、両軸受手段20,26の動圧発
生時、ラジアル動圧流体軸受手段20の中央より上側に
偏倚した部分の流体圧力が最も高くなり、ラジアル動圧
流体軸受手段20の下側及びスラスト動圧流体軸受手段
26の外周側の流体圧力が最も低くなる。他方、ラジア
ル動圧流体軸受手段22の動圧発生溝はへリングボーン
状溝からなり、その中央部で流体圧力が最も高くなり、
その両端部で流体圧力が最も低くなる。潤滑油中に混在
する気泡は、流体圧力の低い方へ流動する。
【0005】この動圧軸受モータでは、更に、潤滑油に
混入される気泡を排出するために、次のように構成され
ている。軸受スリーブ10には、環状凹部30から半径
方向外方に延びる呼吸路32が設けられている。また、
軸受スリーブ10の一端面には半径方向外方に延びる第
1呼吸溝34が設けられ、その外周面には、第1の呼吸
溝34から軸線方向に延びる第2呼吸溝36が設けら
れ、呼吸孔32が第2呼吸溝36に連通している。更
に、ロータ4の内周側に設けた垂下部38と軸受スリー
ブ10の上部外周部との間に環状の連通空間40が設け
られている。この連通空間40の少なくとも一方の面に
は、下方に拡開するように連通空間40を形成するテー
パ面が形成され、これによって潤滑油のシール部を形成
している。尚、固定部材2の底面にはネームプレート等
のプレート42が接着剤によって貼着され、このプレー
ト42によって、軸受支持筒部12の下面開口が密封さ
れる。
【0006】かく構成されているので、ラジアル及びス
ラスト動圧流体軸受手段20,26に充填された潤滑油
の一方の界面は環状凹部30、呼吸孔32及び第2呼吸
溝36を通してモータ内部に連通され、その他方の界面
は連通空間40を通してモータ内部に連通される。ま
た、他方のラジアル動圧流体軸受手段22に充填された
潤滑油の一方の界面は、上述したと同様に環状凹部3
0、呼吸孔32及び第2呼吸溝36を通してモータ内部
に連通され、その他方の界面は、軸受スリーブ10と径
方向張出部24との間の隙間並びに第1及び第2呼吸溝
34,36を通してモータ内部に連通される。従って、
潤滑油に混入した気泡は界面において潤滑油から分離さ
れ、分離された空気はモータ内部に排出され、気泡によ
る悪影響を回避することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た動圧軸受モータでは、呼吸孔32のための加工を軸受
スリーブ10の軸線方向略中央部に施すとともに、第1
及び第2呼吸溝34,36のための切削加工を軸受スリ
ーブ10の一端面及び外周面に施さなければならず、そ
れ故に、軸受スリーブ10に対する切削加工が多くな
り、また軸受スリーブに対するこれらの加工は作業性が
悪く、このようなことが原因で製造コストが高くなる問
題があった。
【0008】本発明の目的は、動圧軸受手段の軸受スリ
ーブに対する加工を最小限に抑え、これによって加工作
業性を改善し、モータの製造コストを低減することがで
きる動圧軸受モータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定部材本体
を備えた固定部材と、前記固定部材に対して相対的に回
転自在であるロータと、前記固定部材と前記ロータとの
間に介在された動圧軸受手段と、前記固定部材に取り付
けられたステータと、前記ステータに対向して前記ロー
タに装着されたロータマグネットとを具備し、前記動圧
軸受手段は、軸部及びこの軸部に設けられた径方向張出
部を有する軸部材と、前記軸部材を回転自在に支持する
軸受スリーブと、前記軸部材の前記軸部及び前記軸受ス
リーブに関連して設けられた一対のラジアル動圧流体軸
受手段とを備えた動圧軸受モータにおいて、前記軸受ス
リーブには、前記一対のラジアル動圧流体軸受手段間の
空間から半径方向外方に延びる呼吸路が設けられ、また
前記軸受スリーブと前記固定部材の一部との間には、前
記径方向張出部の外側空間から半径方向外方に延びる通
気空間が設けられ、更に前記固定部材本体には、前記呼
吸路及び前記通気空間をモータ内部に連通するための連
通路が設けられていることを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、固定部材とロータとの間
に介在される動圧軸受手段は軸部材及び軸受スリーブか
ら構成され、軸部材の軸部及び軸受スリーブに関連して
一対のラジアル動圧流体軸受手段が設けられている。軸
受スリーブには呼吸路が設けられ、軸受スリーブと固定
部材の一部との間に半径方向外方に延びる通気空間が設
けられ、また固定部材本体には呼吸路及び通気空間をモ
ータ内部に連通するための連通路が設けられている。従
って、一対のラジアル動圧流体軸受手段の潤滑流体の界
面を呼吸路及び連通路を通してモータ内部に連通させる
ことができ、これら潤滑流体に混入した気泡をモータ内
部に排出することができる。また、呼吸路は軸受スリー
ブに形成するが、通気空間は軸受スリーブと固定部材の
一部との間の空間を利用しており、また連通路は固定部
材本体に設けているので、軸受スリーブの加工が少なく
なり、作業性の悪い加工を少なくして軸受スリーブの製
作コストを低減することができる。尚、固定部材本体は
通常ダイカストにより形成されるので、連通路等を容易
に設けることができ、これによるコストアップはほとん
どなく、トータルとしてモータの製作コストを低減する
ことができる。このような発明は、ハードディスク等の
記録媒体を回転駆動するスピンドルモータ、スキャナ用
モータ、各種OA機器用メインモータ等の種々のモータ
に適用することができる。
【0011】また、本発明では、前記動圧軸受手段の前
記軸受スリーブと前記ロータの一部とは相互に対向して
位置し、前記軸受スリーブ及び前記ロータの前記一部に
関連してスラスト動圧流体軸受手段が設けられ、前記軸
部材の前記径方向張出部は前記軸部材の前記軸受スリー
ブからの抜止めとして機能し、前記ロータと前記軸受ス
リーブとの間には前記スラスト動圧流体軸受手段の外側
空間からモータ内部に延びる連通空間が設けられている
ことを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、動圧軸受手段の軸受スリ
ーブ及びロータの一部に関連してスラスト動圧流体軸受
手段が設けられ、このスラスト動圧流体軸受手段はロー
タに作用するスラスト方向の負荷を支持する。また、こ
のスラスト動圧流体軸受手段の外側空間が連通空間を介
してモータ内部に連通しているので、その潤滑流体に混
入した気泡をモータ内部に排出することができる。ま
た、本発明では、前記軸部材の前記径方向張出部の外側
端面を覆うようにスラストカバーが前記軸受スリーブに
取り付けられ、前記径方向張出部の外側端面及び前記ス
ラストカバーに関連して、また前記径方向張出部の内側
端面及び前記軸受スリーブに関連してそれぞれ前記スラ
スト動圧流体軸受手段が設けられ、前記スラストカバー
には前記スラスト動圧流体軸受手段間の空間を前記通気
空間に連通するための連通孔が設けられていることを特
徴とする。
【0013】本発明に従えば、軸部材の径方向張出部及
びスラストカバーに関連して一対のスラスト動圧流体軸
受手段が設けられているので、かかるスラスト動圧流体
軸受手段はロータに作用するスラスト方向の負荷を支持
する。また、スラストプレートには一対のスラスト動圧
流体軸受手段間の空間を前記通気空間に連通するための
連通孔が設けられているので、かかる空間は連通孔、通
気空間及び連通路を通してモータ内部に連通され、これ
らスラスト動圧流体軸受手段の潤滑流体に混入した気泡
をモータ内部に排出することができる。
【0014】また、本発明では、前記固定部材本体は軸
受支持筒部を有し、前記軸受支持筒部には前記動圧軸受
手段の前記軸受スリーブが装着されており、前記連通路
は前記軸受支持筒部の内周面に設けられ、前記呼吸路及
び前記通気空間は前記連通路を通してモータ内部に連通
されることを特徴とする。本発明に従えば、固定部材本
体の軸受支持筒部の内周面に連通路が設けられ、呼吸路
及び通気空間がこの連通路を介してモータ内部に連通さ
れているので、潤滑流体から分離されて呼吸路及び通気
空間に流れた気泡をこの連通路を通してモータ内部に排
出することができる。固定部材本体を例えばダイカスト
により形成する場合、その軸受支持筒部の内周面に連通
路を形成することは容易であり、従って安価なモータを
提供することができる。
【0015】また、本発明では、前記固定部材本体は軸
受支持筒部を有し、前記軸受支持筒部に前記動圧軸受手
段の前記軸受スリーブが装着されており、前記連通路は
第1通路と第2通路から構成され、前記第1通路は前記
軸受支持筒部の内周面に設けられ、前記呼吸路は前記第
1通路を通してモータ内部に連通され、また第2通路は
前記固定部材本体を半径方向外方に延びる連通溝と、こ
の連通溝から前記固定部材本体を内側に貫通する貫通孔
とから構成され、前記通気空間は前記連通溝及び前記貫
通孔を通してモータ内部に連通されることを特徴とす
る。
【0016】本発明に従えば、固定部材本体の軸受支持
筒部の内周面に連通路の第1通路が設けられ、呼吸路は
この第1通路を介してモータ内部に連通されているの
で、潤滑流体から分離して呼吸路に流れた気泡を第1通
路を通してモータ内部に排出することができる。また、
連通路の第2通路は固定部材本体に設けられた連通溝及
び貫通孔から構成され、通気空間は第2通路(連通溝及
び貫通孔)を通してモータ内部に連通されているので、
潤滑流体から分離して連通空間に流れた気泡を第2通路
を通してモータ内部に排出することができる。固定部材
本体を例えばダイカストにより形成する場合、その軸受
支持筒部の内周面に第1通路を形成し、また固定部材本
体に連通溝及び貫通孔を形成することは容易であり、従
って安価なモータを提供することができる。
【0017】また、前記固定部材本体の底面には、前記
軸受支持筒部の下面開口を密封するためのプレートが装
着され、前記プレートと前記動圧軸受手段の前記軸受ス
リーブとの間にC字状スペーサが介在され、前記スペー
サの非接続空間が前記連通空間を構成することを特徴と
する。本発明に従えば、固定部材本体の底面にプレート
が貼着され、このプレートと動圧軸受手段の軸受スリー
ブとの間にC字状スペーサが介在される。このようにス
ペーサを介在させることによって、その非接続部が半径
方向に延びる通気空間として機能し、簡単な構成でもっ
て通気空間を設けることができる。
【0018】更に、本発明では、前記動圧軸受手段の前
記軸部材は、前記軸部を構成する軸と、前記径方向張出
部を構成する張出部材から構成され、前記張出部材が前
記軸に螺着されていることを特徴とする。本発明に従え
ば、径方向張出部を構成する張出部材が軸部を構成する
軸に螺着されるので、変形等が生じることなく張出部材
を軸に確実にかつ簡単に固定することができる。この場
合、軸部にその端面に開口するねじ穴を形成し、張出部
材に雄ねじ部を突設し、雄ねじ部をねじ穴に螺着する構
成とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従う動圧軸受モータの実施形態について説明する。
尚、以下の実施形態においては、ハードディスクの如き
記録媒体を回転駆動するためのスピンドルモータに適用
して説明するが、スキャナ用モータ、各種OA機器用モ
ータ等の各種モータに広く適用することができる。第1の実施形態 まず、図1及び図2を参照して、本発明に従う動圧軸受
モータの一例としてのスピンドルモータの第1の実施形
態について説明する。図1は、第1の実施形態のスピン
ドルモータの要部を示す断面図であり、図2は、図1の
スピンドルモータの動圧軸受手段及びその近傍を拡大し
て示す拡大断面図である。
【0020】図1において、動圧軸受モータの一例とし
ての図示のスピンドルモータは、固定部材102と、こ
の固定部材102に対して回転自在であるロータとして
のロータハブ104と、これら固定部材102及びロー
タハブ104との間に介在された動圧軸受手段106と
を備えている。図示の形態では、固定部材102は固定
部材本体108を有し、この固定部材本体108は記録
媒体駆動装置のハウジングのベースプレートを構成し、
この固定部材本体108にその上面開口を覆うカバー部
材(図示せず)が取り付けられ、固定部材本体8及びカ
バー部材が上記ハウジングを構成する。尚、固定部材本
体108を取付ブラケットから構成し、この取付ブラケ
ットを上記ハウジングのベースプレートに取り付けるよ
うにしてもよい。
【0021】ロータハブ104は、円形状の端壁部11
0及びこの端壁部110から固定部材本体108に向け
て延びる円筒状部112を有するハブ本体114を備
え、このハブ本体114の円筒状部112の下端部には
半径方向外方に突出する環状フランジ116が設けら
れ、環状フランジ116にハードディスクの如き記録媒
体(図示せず)が載置される。また、ハブ本体114の
円筒状部112の内周面には環状ロータマグネット11
8が装着されている。
【0022】図示の動圧軸受手段106は軸部材120
とこの軸部材120を回転自在に支持する軸受スリーブ
122から構成され、軸部材120の一端部(図1にお
いて上端部)がハブ本体114の端壁部110に固定さ
れている。固定部材本体108の略中央部には略円筒ス
リーブ状の軸受支持筒部124が一体的に設けられ、軸
受支持筒部124は固定部材本体108から実質上垂直
上方に延びており、この軸受支持筒部124に動圧軸受
手段106の軸受スリーブ122が例えば圧入によって
固定されている。このようにして、ロータハブ104は
動圧軸受手段106を介して固定部材102に回転自在
に支持される。尚、動圧軸受手段106及びそれに関連
する構成については、後に詳述する。
【0023】固定部材本体108の軸受支持筒部124
の外周面には、ロータマグネット118に対向してステ
ータ126が装着されている。ステータ126は、コア
プレートを積層することによって構成されるステータコ
ア128と、このステータコア128に所要の通りに巻
かれたコイル130とから構成され、ステータコア12
8が軸受支持筒部124に外嵌固定される。従って、コ
イル130に駆動電流を所要の通りに供給すると、磁化
されるステータコア128とロータマグネット118の
相互磁気作用によって、ロータハブ104が所定方向に
回転駆動される。
【0024】このスピンドルモータでは、ロータマグネ
ット118の一端面(図1において下端面)に対向し
て、固定部材本体108の所定部位に環状磁性体132
が装着されている。この環状磁性体132は、ロータ本
体114に装着されたロータマグネット118を相対的
にアキシャル方向(図1において上下方向)に吸引する
ように作用し、これによって、回転時の軸受スリーブ1
22に対するロータハブ114の浮き上がりを防止す
る。
【0025】次に、図1及び図2を参照して、図示の動
圧軸受手段106及びこれに関する構成について説明す
ると、図示の軸部材120は、軸部134と、この軸部
134の一端部(図1及び図2において下端部)に設け
られた径方向張出部136とを有し、軸部134が横断
面が円形状の細長い軸138から構成され、径方向張出
部136が頭部140(径方向張出部136として機能
する)を有する張出部材142から構成されている。こ
の形態では、軸138には軸線方向に貫通して雌ねじ孔
144が設けられている。また、張出部材142には頭
部140から延びる雄ねじ部146が設けられ、張出部
材142の雄ねじ部146が軸138の雌ねじ孔144
に螺着されている。このように構成することによって、
軸138及び張出部材142に変形等が生じることなく
両者を簡単にかつ確実に固定することができる。かく張
出部材142を螺着すると、その頭部140が軸138
より半径方向外方に張出し、かかる頭部140が軸受ス
リーブ122の一部に当接することによって固定部材1
02に対するロータ104の抜けが防止される。尚、固
定時の変形等が問題とならないときには、軸部材120
の径方向張出部136をプレート状部材から構成し、こ
のプレート状部材を軸138に圧入等によって固定する
ようにしてもよい。また、軸部材120の軸部134に
径方向張出部136を一体的に設けるようにしてもよ
い。
【0026】この第1の実施形態では、軸部材120の
軸部134及びこれに対向する軸受スリーブ122に関
連して一対のラジアル動圧流体軸受手段150,152
が設けられている。ラジアル動圧流体軸受手段150,
152は動圧発生溝154,156を有し、この形態で
は動圧発生溝154,156が軸受スリーブ122の内
周面に軸線方向(図1及び図2において上下方向)に間
隔をおいて設けられている。尚、動圧発生溝154,1
56は、軸受スリーブ122の内周面に代えて、又はそ
れに加えて軸部材120の軸部134の外周面に設ける
ようにしてもよい。
【0027】また、軸受スリーブ122及びこれに対向
するロータハブ114の一部(この形態では、ハブ本体
114の端壁部110)に関連してスラスト動圧流体軸
受手段160が設けられている。スラスト動圧流体軸受
手段160の動圧発生溝166は、軸受スリーブ122
の端面(図1及び図2において上側端面)に設けられて
いる。動圧発生溝166は、軸受スリーブ122の端面
に代えて、又はこれに加えてハブ本体114の端壁部1
10の内面に設けるようにしてもよい。
【0028】この形態では、図1及び図2から理解され
るように、下側に配置されたラジアル動圧流体軸受手段
152に、また上側に配置されたラジアル動圧流体軸受
手段150及びスラスト動圧流体軸受手段160にわた
って、潤滑流体としての潤滑油が充填されている。そし
て、このことに関連して、更に次の通りに構成されてい
る。ラジアル動圧流体軸受手段152の動圧発生溝15
6は通常のへリングボーン状溝であり、その中央部で流
体圧力が最も高くなるように構成されている。また、ラ
ジアル動圧流体軸受手段150の動圧発生溝154は屈
曲点が幅方向中央より上側に偏倚したへリングボーン状
溝であり、またスラスト動圧流体軸受手段160の動圧
発生溝166は内周方向に圧力が高くなるスパイラル状
溝であり、ラジアル動圧流体軸受手段150の中央より
上側に偏倚した部分で流体圧力が最も高くなるように構
成されている。
【0029】更に、軸受スリーブ122の軸線方向略中
央部、即ち一対のラジアル動圧流体軸受手段150,1
52の間の部位には環状凹部168が設けられ、この環
状凹部168の上下方向両端部と軸部材120の軸部1
34との間にテーパシール部172,174(この形態
では、軸受スリーブ122のテーパ面によって構成され
ている)が設けられている。また、軸部材120の径方
向張出部136の外周面と軸受スリーブ122の大内径
部164の内周面との間、及びハブ本体114の端壁部
110に設けられた環状垂下部176の内周面と軸受ス
リーブ122の他端部の外周面との間にテーパシール部
178,180(この形態では、径方向張出部136の
テーパ面及び軸受スリーブ122のテーパ面から構成さ
れている)が設けられている。動圧軸受手段106の潤
滑油の界面はこれらテーパシール部172,174,1
78,180に位置し、これら界面に作用する外気圧に
よって潤滑油の外側への漏れが防止される。
【0030】この第1の実施形態では、潤滑油に混入さ
れた気泡を排出ために、次のように構成されている。軸
受スリーブ122には、環状凹部168から半径方向外
方にこれを貫通して延びる呼吸路182が設けられてい
る。また、固定部材102の一部と軸受スリーブ122
の一端面との間に通気空間184が設けられている。こ
の形態では、固定部材本体108の軸受支持筒部124
の内側の下面開口を密封するように薄いプレート18
6、例えば製造メーカ名等を表示するネームプレートが
貼着され、このプレート186と軸受スリーブ122の
一端面との間に通気空間184が形成される。更に、固
定部材本体108には呼吸路182及び通気空間184
をモータ内部(ステータ126及びロータマグネット1
18が収容されている内部空間)に連通するための連通
路が設けられ、連通路は第1及び第2通路から構成され
ている。固定部材本体108の軸受支持筒部124の内
周面には軸線方向略中央部から軸線方向上方に上端まで
延びる連通溝188(図1)が形成され、この連通溝1
88の一端側が呼吸路182に連通し、その他端側がモ
ータ内部に連通し、かかる連通溝188が第1通路を構
成している。また、固定部材本体108の底面には、軸
受支持筒部124の一端部内周縁から半径方向外方に延
びる連通溝190が設けられているとともに、固定部材
本体108の軸受支持筒部124の半径方向外側部位に
てこれを貫通する貫通孔192が設けられ、貫通孔19
2の一端部が連通溝190の一端部に接続されている。
連通溝190の他端側は、動圧軸受手段106のテーパ
シール部178に連通する通気空間184に開口し、貫
通孔192の他端側がモータ内部に開口し、連通溝19
0及び貫通孔192が第2流路を構成している。更に、
ハブ本体114の垂下部176と軸受スリーブ122と
の間には、動圧軸受手段106のテーパシール部180
をモータ内部に連通するための環状の連通空間194が
設けられている。
【0031】このように構成されているので、ラジアル
及びスラスト動圧流体軸受手段150,152,160
の潤滑油に混入された気泡は潤滑油の流体圧力が低い界
面にて、即ちテーパシール部172,174,178,
180にて分離される。そして、テーパシール部17
2,174にて分離された空気は環状凹部168、呼吸
路182及び第1通路(連通溝188)を通してモータ
内部に排出される。テーパシール部178にて分離され
た空気は、通気空間184及び第2通路(連通溝190
及び貫通孔192)を通して、またテーパシール部18
0にて分離された空気は連通空間194を通してモータ
内部に排出される。このように潤滑油に混入した空気は
分離された後にモータ内部に排出されるので、混入した
気泡による悪影響、例えば混入した気泡の熱膨張に起因
する飛散等を回避することができる。尚、モータ内部に
排出された空気は、固定部材本体108とハブ本体11
4との間を通して記録媒体駆動装置のハウジング内の空
間に流れる。
【0032】動圧軸受手段106の軸受スリーブ122
と固定部材102のプレート186との間に、C字形状
のスペーサ198(図1)を介在させるようにしてもよ
い。このように構成する場合、スペーサ198の非接続
部を連通溝190に対向して配置し、この非接続部を通
気空間184として機能させる。スペーサ198は、例
えば接着剤によって軸受スリーブ122の一端面に固着
され、かく構成することによって、通気空間184を比
較的簡単に且つ確実に設けることができる。この形態の
スピンドルモータでは、特に、第1通路を構成する連通
溝188と、第2通路を構成する連通溝190及び貫通
孔192とが固定部材本体108に設けられているの
で、軸受スリーブ122に対する比較的煩雑な加工が少
なくなる一方、固定部材本体108は一般にダイカスト
から形成されるので、第1及び第2通路を容易に形成す
ることができ、このことに起因してモータの製造コスト
の低減を図ることができる。
【0033】第2の実施形態 次に、図3及び図4を参照して、本発明に従う動圧軸受
モータの一例としてのスピンドルモータの第2の実施形
態について説明する。図3は、第2の実施形態のスピン
ドルモータの要部を示す断面図であり、図4は、図3の
スピンドルモータの動圧軸受手段及びその近傍を拡大し
て示す拡大断面図である。図3において、図示のスピン
ドルモータは、固定部材202と、ロータハブ204
と、これらの間に介在された動圧軸受手段206とを備
えている。図示の形態でも、固定部材202の固定部材
本体208は記録媒体駆動装置のハウジングのベースプ
レートを構成する。ロータハブ204はハブ本体210
を備え、このハブ本体210に環状上フランジ212及
び環状下フランジ214が設けられ、環状記録媒体(図
示せず)がその中央孔をフランジ212に嵌挿させてフ
ランジ214上に載置される。
【0034】この形態では、ハブ本体210の下フラン
ジ214の下端部には環状ヨーク216が取り付けら
れ、このヨーク216の内周面にロータマグネット21
8が装着されている。固定部材本体208の軸受支持筒
部220の外周面には、ロータマグネット218に対向
してステータ222が装着されている。この第2の実施
形態における動圧軸受手段206は軸部材224及びこ
れを回転自在に支持する軸受スリーブ226から構成さ
れ、軸部材224の一端部(図1において上端部)がハ
ブ本体210の端壁部228に圧入によって固定され、
この固定をより確実にするために、軸部材224の一端
部に形成した凹部に球状部材230が更に圧入されてい
る。また、固定部材本体208の軸受支持筒部220に
軸受スリーブ226が圧入によって固定されている。
【0035】図4をも参照して更に説明すると、軸部材
224は、細長い軸部232と、この軸部232の他端
部(図1及び図2において下端部)に設けられた径方向
張出部234とを有し、径方向張出部234が軸部23
2と一体的に形成されている。この形態では、軸部材2
24の径方向張出部234の外側端面(図3及び図4に
おいて下側端面)を覆うようにスラストカバー236が
設けられている。軸受スリーブ226の一端部には外側
に向けて中内径部238及び大内径部240が設けら
れ、中内径部238に軸部材232の径方向張出部23
4が収容され、また大内径部240にスラストカバー2
36が収容され、軸受スリーブ226の一部にかしめ加
工を施すことによってスラストカバー236が軸受スリ
ーブ226に固定されている。
【0036】この第2の実施形態では、軸部材224の
軸部232及びこれに対向する軸受スリーブ226に関
連して一対のラジアル動圧流体軸受手段242,244
が設けられ、ラジアル動圧流体軸受手段242,244
の動圧発生溝が軸受スリーブ226の内周面に軸線方向
(図3及び図4において上下方向)に間隔をおいて設け
られている。また、軸部材224の径方向張出部234
の内側端面及び軸受スリーブ226の一端面(この形態
では、その中内径部238の底部)に関連して一方のス
ラスト動圧流体軸受手段246が設けられ、このスラス
ト動圧流体軸受手段246の動圧発生溝が径方向張出部
234の内側端面に設けられている。更に、軸部材22
4の径方向張出部234の外側端面及びこれに対向する
スラストカバー236の内側端面(図3及び図4におい
て上側端面)に関連して他方のスラスト動圧流体軸受手
段248が設けられ、スラスト動圧流体軸受手段248
の動圧発生溝が径方向張出部234の外側端面に設けら
れている。
【0037】この第2の実施形態では、図3及び図4か
ら理解されるように、上側のラジアル動圧流体軸受手段
242に潤滑油が充填され、また下側のラジアル動圧流
体軸受手段244及びスラスト動圧流体軸受手段246
にわたって潤滑油が充填され、更に、スラスト動圧流体
軸受手段248に潤滑油が充填され、このことに関連し
て、更に次の通りに構成されている。ラジアル動圧流体
軸受手段242の動圧発生溝は通常のへリングボーン状
溝であり、その幅方向(図3において上下方向)中央部
で流体圧力が最も高くなるように構成されている。ま
た、ラジアル動圧流体軸受手段244の動圧発生溝は屈
曲点が幅方向中央より下側に偏倚したへリングボーン状
溝であり、またスラスト動圧流体軸受手段246の動圧
発生溝は内周方向に流体圧力が高くなるスパイラル状溝
であり、ラジアル動圧流体軸受手段244の中央より下
側に偏倚した部分で流体圧力が最も高くなるように構成
されている。更に、スラスト動圧流体軸受手段248の
動圧発生溝は内周方向に流体圧力が高くなるスパイラル
状溝であり、その中心部で流体圧力が最も高くなるよう
に構成されている。
【0038】また、軸受スリーブ226の軸線方向略中
央部、即ち一対のラジアル動圧流体軸受手段242,2
44の間の部位には環状凹部250が設けられ、この環
状凹部250の上下方向両端部と軸部材224の軸部2
32との間、軸受スリーブ226の他端部と軸部材22
4の軸部232との間、及び軸受スリーブ226の中内
径部238の内周面と軸部材224の径方向張出部23
4の外周面との間に、潤滑油の漏れを防止するためのテ
ーパシール部が設けられている。
【0039】更に、潤滑油に混入した気泡を排出ため
に、次のように構成されている。軸受スリーブ226に
は、環状凹部250から半径方向外方にこれを貫通して
延びる呼吸路252が設けられている。固定部材202
の一部(この具体例では、軸受支持筒部220の下面開
口を密封するプレート256)と軸受スリーブ226の
一端面との間に通気空間254が設けられている。ま
た、スラストカバー236にはこれを貫通して連通孔2
58が設けられ、この連通孔258の一端側は一対のス
ラスト動圧流体軸受手段246,248間の部位に連通
され、その他端側はスラストカバー236及び固定部材
202の一部(この具体例では、上記プレート256)
の間の空間を通して通気空間254に連通されている。
更に、固定部材本体208には呼吸路252及び通気空
間254をモータ内部に連通するための連通路が設けら
れている。固定部材本体208の軸受支持筒部220の
上端部内周面には環状凹部260が設けられ、また軸受
支持筒部220の内周面にはその一端から軸線方向上方
に上記環状凹部260まで延びる連通溝262が形成さ
れ、この環状凹部260がモータ内部に連通し、連通溝
262が通気空間254に連通し、呼吸路252が環状
凹部260に開口している。従って、呼吸路252及び
通気空間254は連通溝262及び環状凹部260を通
してモータ内部に連通し、連通溝262及び環状凹部2
60が連通路を構成している。尚、環状凹部260を設
けることに代えて、軸受支持筒部220の内周面に下端
から上端にわたって連通溝262を形成し、この連通溝
262に呼吸路252を開口させるようにしてもよい。
更に、ハブ本体210の一部の内周面と軸受スリーブ2
26の外周面との間には、上側のラジアル動圧流体軸受
手段242の外側テーパシール部をモータ内部に連通す
るための環状の連通空間264が設けられている。
【0040】このように構成されているので、上述した
第1の実施形態と同様に、一対のラジアル動圧流体軸受
手段242,244の内側のテーパシール部にて分離さ
れた空気は、呼吸路252及び環状凹部260を通して
モータ内部に排出され、上側のラジアル動圧流体軸受手
段242の外側のテーパシール部にて分離された空気は
連通空間264を通してモータ内部に排出され、更に、
スラスト動圧流体軸受手段246のテーパシール部に
て、また他方のスラスト動圧流体軸受手段248の半径
方向外側部位にて分離された空気は、連通孔258、ス
ラストカバー236とプレート256との間の空間、通
気空間254、連通溝262及び環状凹部260を通し
てモータ内部に排出され、かくして混入した気泡による
悪影響を回避することができる。
【0041】この第2の形態においても、連通路を構成
する環状凹部260及び連通溝262が固定部材本体2
08に設けられているので、軸受スリーブ226に対す
る比較的煩雑な加工を少なくすることができ、これによ
ってモータの製造コストを低減することができる。以
上、本発明に従う動圧軸受モータの実施形態について説
明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃
至修正が可能である。
【0042】例えば、図示の第1の実施形態では、軸受
スリーブ122の呼吸路182を軸受支持筒部124の
内周面に形成した連通溝188(第1通路)を通してモ
ータ内部に連通するとともに、ラジアル動圧流体軸受手
段152の下側に連通する通気空間184を連通溝19
0及び貫通孔192(第2通路)を通してモータ内部に
連通しているが、このような構成に代えて、第2の実施
形態と略同様に、軸受支持筒部124の内周面に下端か
ら上端にわたって延びる連通溝を形成し、呼吸路182
及び通気空間184をこの連通溝を介してモータ内部に
連通するようにしてもよい。また、第2の実施形態にお
いて、呼吸路252及び通気空間254をモータ内部に
連通する構成として、第1の実施形態と同様の構成を採
用してもよい。更に、第2の実施形態においても、第1
の実施形態と同様に、軸受スリーブ226とプレート2
56との間にC字状のスペーサを介在させてもよく、ま
た必要に応じてスラストカバー236とプレート256
との間に例えばC字状のスペーサを介在させるようにし
てもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1の動圧軸受モータによ
れば、一対のラジアル動圧流体軸受手段の潤滑流体の界
面が呼吸路及び連通路を通してモータ内部に連通されて
いるので、これら潤滑流体に混入した気泡をモータ内部
に排出することができる。また、通気空間は軸受スリー
ブと固定部材の一部との間の空間を利用し、また連通路
は固定部材本体に設けているので、軸受スリーブの加工
が少なくなり、軸受スリーブに関連してモータの製造コ
ストを低減することができる。
【0044】また、本発明の請求項2の動圧軸受モータ
によれば、動圧軸受手段の軸受スリーブ及びロータの一
部に関連してスラスト動圧流体軸受手段が設けられ、こ
のスラスト動圧流体軸受手段の外側空間が連通空間を介
してモータ内部に連通しているので、その潤滑流体に混
入した気泡をもモータ内部に排出することができる。ま
た、本発明の請求項3の動圧軸受モータによれば、スラ
ストプレートに一対のスラスト動圧流体軸受手段間の空
間を前記通気空間に連通するための連通孔が設けられて
いるので、これらスラスト動圧流体軸受手段の潤滑流体
に混入した気泡を連通孔を通してモータ内部に排出する
ことができる。
【0045】また、本発明の請求項4の動圧軸受モータ
によれば、固定部材本体の軸受支持筒部の内周面に連通
路が設けられ、呼吸路及び通気空間がこの連通路を介し
てモータ内部に連通されているので、潤滑流体から分離
して呼吸路及び通気空間に流れた気泡をこの連通路を通
してモータ内部に排出することができる。また、固定部
材本体の軸受支持筒部に連通路を形成することは容易で
あり、モータの製造コストの低減を図ることができる。
【0046】また、本発明の請求項5の動圧軸受モータ
によれば、軸受スリーブの呼吸路は固定部材本体の軸受
支持筒部に形成された第1通路を介してモータ内部に連
通されているので、呼吸路に流れた気泡を第1通路を通
してモータ内部に排出することができる。また、通気空
間は固定部材本体に形成された第2通路(連通溝及び貫
通孔)を通してモータ内部に連通しているので、通気空
間に流れた気泡を第2通路を通してモータ内部に排出す
ることができる。また、固定部材本体の軸受支持筒部に
第1通路を形成し、また固定部材本体に第2通路を形成
することは容易であり、モータの製造コストの低減を図
ることができる。また、本発明の請求項6の動圧軸受モ
ータによれば、固定部材本体の底面に貼着されたプレー
トと軸受スリーブとの間にC字状スペーサが介在される
ので、簡単な構成でもって通気空間を設けることができ
る。
【0047】更に、本発明の請求項7の動圧軸受モータ
によれば、径方向張出部を構成する張出部材が軸部を構
成する軸に螺着されるので、変形等が生じることなく張
出部材を軸に簡単にかつ確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う動圧軸受モータの一例としてのス
ピンドルモータの第1の実施形態の要部を示す断面図で
ある。
【図2】図1のスピンドルモータの動圧軸受手段及びそ
の近傍を拡大して示す拡大断面図である。
【図3】本発明に従う動圧軸受モータの一例としてのス
ピンドルモータの第2の実施形態の要部を示す断面図で
ある。
【図4】図3のスピンドルモータの動圧軸受手段及びそ
の近傍を拡大して示す拡大断面図である。
【図5】背景技術としての従来のスピンドルモータの例
を示す断面図である。
【符号の説明】
102,202 固定部材 104,204 ロータハブ 106,206 動圧軸受手段 108,208 固定部材本体 114,210 ハブ本体 118,218 ロータマグネット 120,224 軸部材 122,226 軸受スリーブ 124,220 軸受支持筒部 126,222 ステータ 134,232 軸部 136,234 径方向張出部 138 軸 142 張出部材 150,152,242,244 ラジアル動圧流体軸
受手段 160,246,248 スラスト動圧流体軸受手段 168,250 環状凹部 168,252 呼吸路 184,262 通気空間 188,190,262 連通溝 192 貫通孔 258 連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥 義人 滋賀県愛知郡愛知川町中宿248 日本電産 株式会社滋賀技術開発センター内 (72)発明者 佐伯 光男 滋賀県愛知郡愛知川町中宿248 日本電産 株式会社滋賀技術開発センター内 Fターム(参考) 3J011 AA04 AA07 BA04 BA09 CA01 CA02 DA02 JA02 5H605 AA08 BB05 BB14 BB19 CC02 CC04 CC05 DD07 DD09 EB01 5H607 BB01 BB14 BB17 BB25 CC01 CC05 DD01 DD02 DD03 DD09 DD16 FF01 GG01 GG02 GG12 GG15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材本体を備えた固定部材と、前記
    固定部材に対して相対的に回転自在であるロータと、前
    記固定部材と前記ロータとの間に介在された動圧軸受手
    段と、前記固定部材に取り付けられたステータと、前記
    ステータに対向して前記ロータに装着されたロータマグ
    ネットとを具備し、前記動圧軸受手段は、軸部及びこの
    軸部に設けられた径方向張出部を有する軸部材と、前記
    軸部材を回転自在に支持する軸受スリーブと、前記軸部
    材の前記軸部及び前記軸受スリーブに関連して設けられ
    た一対のラジアル動圧流体軸受手段とを備えた動圧軸受
    モータにおいて、 前記軸受スリーブには、前記一対のラジアル動圧流体軸
    受手段間の空間から半径方向外方に延びる呼吸路が設け
    られ、また前記軸受スリーブと前記固定部材の一部との
    間には、前記径方向張出部の外側空間から半径方向外方
    に延びる通気空間が設けられ、更に前記固定部材本体に
    は、前記呼吸路及び前記通気空間をモータ内部に連通す
    るための連通路が設けられていることを特徴とする動圧
    軸受モータ。
  2. 【請求項2】 前記動圧軸受手段の前記軸受スリーブと
    前記ロータの一部とは相互に対向して位置し、前記軸受
    スリーブ及び前記ロータの前記一部に関連してスラスト
    動圧流体軸受手段が設けられ、前記軸部材の前記径方向
    張出部は前記軸部材の前記軸受スリーブからの抜止めと
    して機能し、前記ロータと前記軸受スリーブとの間には
    前記スラスト動圧流体軸受手段の外側空間からモータ内
    部に延びる連通空間が設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の動圧軸受モータ。
  3. 【請求項3】 前記軸部材の前記径方向張出部の外側端
    面を覆うようにスラストカバーが前記軸受スリーブに取
    り付けられ、前記径方向張出部の外側端面及び前記スラ
    ストカバーに関連して、また前記径方向張出部の内側端
    面及び前記軸受スリーブに関連してそれぞれ前記スラス
    ト動圧流体軸受手段が設けられ、前記スラストカバーに
    は前記スラスト動圧流体軸受手段間の空間を前記通気空
    間に連通するための連通孔が設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の動圧軸受モータ。
  4. 【請求項4】 前記固定部材本体は軸受支持筒部を有
    し、前記軸受支持筒部には前記動圧軸受手段の前記軸受
    スリーブが装着されており、前記連通路は前記軸受支持
    筒部の内周面に設けられ、前記呼吸路及び前記通気空間
    は前記連通路を通してモータ内部に連通されることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の動圧軸受モー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記固定部材本体は軸受支持筒部を有
    し、前記軸受支持筒部に前記動圧軸受手段の前記軸受ス
    リーブが装着されており、前記連通路は第1通路と第2
    通路から構成され、前記第1通路は前記軸受支持筒部の
    内周面に設けられ、前記呼吸路は前記第1通路を通して
    モータ内部に連通され、また第2通路は前記固定部材本
    体を半径方向外方に延びる連通溝と、この連通溝から前
    記固定部材本体を内側に貫通する貫通孔とから構成さ
    れ、前記通気空間は前記連通溝及び前記貫通孔を通して
    モータ内部に連通されることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の動圧軸受モータ。
  6. 【請求項6】 前記固定部材本体の底面には、前記軸受
    支持筒部の下面開口を密封するためのプレートが装着さ
    れ、前記プレートと前記動圧軸受手段の前記軸受スリー
    ブとの間にC字状スペーサが介在され、前記スペーサの
    非接続空間が前記連通空間を構成することを特徴とする
    請求項4又は5記載の動圧軸受モータ。
  7. 【請求項7】 前記動圧軸受手段の前記軸部材は、前記
    軸部を構成する軸と、前記径方向張出部を構成する張出
    部材から構成され、前記張出部材が前記軸に螺着されて
    いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    記載の動圧軸受モータ。
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