JP2001172115A - 木材保存剤 - Google Patents

木材保存剤

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JP2001172115A
JP2001172115A JP35738799A JP35738799A JP2001172115A JP 2001172115 A JP2001172115 A JP 2001172115A JP 35738799 A JP35738799 A JP 35738799A JP 35738799 A JP35738799 A JP 35738799A JP 2001172115 A JP2001172115 A JP 2001172115A
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慎治 ▲吉▼田
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 人畜に対する安全性が高く、環境に対して
悪影響を及ぼすことのななく、しかも高い防虫性又は/
及び防腐性を有し、加えて、寒冷地においても固化しな
い木材保存剤を提供することにある。 【解決手段】下記(1)〜(3)からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の有効成分と植物細切物を含有するこ
とを特徴とする木材保存剤。 (1)防虫又は/及び防腐性を有する植物又はその植物
の処理物 (2)脂肪酸 (3)脂肪酸エステル

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木材保存剤に関し、より
詳細には木材が使用された例えば建築物や家具等を侵食
するシロアリやヒラタキクイムシ等の木材害虫による虫
害や、例えばオオウズラタケなどの木材腐朽菌による腐
朽に対して優れた作用を有する木材保存剤及びそれを用
いる木材の保存方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、木材害虫防除剤又は木材防腐剤とし
て種々の化合物が知られているが、これらは人畜に対す
る安全性及び環境に及ぼす影響が大きく、自然の生態系
を破壊する虞がある。
【0003】一方、天然物由来の害虫防除剤も知られて
いる。例えば、キハダ(Phellodendron amurense Rup
r.,P.molle Nakai)に含まれるオバクノン、オウレン(Co
ptisjaponica Makino)の根、キハダ(Phellodendron amu
rense Rupr.)の樹皮などに含まれるベルベリンは、シロ
アリに対する食毒がみとめられている。
【0004】さらに、高級アルコール及び高級脂肪酸エ
ステルが人体に対する毒性が低く、環境にも優しい木材
害虫防除剤であることも知られている(特開平8−13
3909)。
【0005】またさらには、炭素数7〜12の脂肪酸が
木材害虫防除剤として用いられ得ることも知られている
(特開平10−67607)。
【0006】このような木材保存剤は製造工場から出荷
されたあと、倉庫に保管されたり、使用者に供給されて
木材保存のために使用されたりするのであるが、気温が
0℃以下となる寒冷地においては、保存時あるいは用事
に希釈した場合に木材保存剤自体又はその水による希釈
物が低温のために固化する現象がしばしば起こり、木材
保存剤が実際には使用できないという問題が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、木材
害虫に対して高い防除性又は木材腐朽菌に対して高い防
腐性を有する木材保存剤を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、人畜に対する安全性
が高く、環境に対して悪影響を及ぼすことのない木材保
存剤を提供することにある。
【0009】しかも、本発明は、寒冷地においても固化
しない木材保存剤を提供することを目的としている。
【0010】本発明のさらに他の目的は、有効成分を高
濃度に含浸させることができる木材保存剤を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭利検討した結果、防虫又は/及び防腐性
を有する植物又はその植物の処理物、脂肪酸、脂肪酸エ
ステルのうち少なくとも1種の有効成分に植物細切物を
担体として含有されることにより有効成分を高濃度含浸
させることができ、また、木材保存剤が低温で保存・使
用されるときに固化せず流動性を保つことができるとい
う思いがけない新知見を得た。さらに検討を重ねて本発
明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は(1)下記〜から
なる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分と植物細
切物を含有することを特徴とする木材保存剤、 防虫又は/及び防腐性を有する植物又はその植物の
処理物 脂肪酸 脂肪酸エステル、 (2)防腐用木材保存剤である前記(1)記載の木材保
存剤、(3)防虫用木材保存剤である前記(1)記載の
木材保存剤、(4)植物細切物として下記〜からな
る群から選ばれる少なくとも1種を用いる前記(1)記
載の木材保存剤、 ヒノキ粉砕物 ヒバ粉砕物 パルプ、 (5)植物粉砕物が前記(1)記載の防虫又は/及び防
腐性を有する植物又はその処理物あるいはそれらの抽出
残渣もしくはその細切物である前記(1)〜(3)記載
の木材保存剤、(6)有効成分が炭素数7〜12の脂肪
酸、そのエステル及び防虫又は/及び防腐性を有する下
記の属に属する植物又はその処理物からなる群から選ば
れる1種以上である前記(1)記載の木材保存剤、 1) モリンガ(Moringa) 属 2) マラー(Marah) 属 3) モモルディカ(Momordica) 属 4) ソフォラ(Sophora) 属 5) マーキア(Maackia) 属 6) チノスポラ(Tinospora) 属 7) ザントキシラム(Zantoxylum) 属 8) ピクラスマ(Picrasma) 属 9) ピパー(Piper) 属 10)ストリキノス(Strychnos) 属 11)スチラックス(Styrax) 属 12)リキッドアンバー(Liquidambar) 属 13)ゲラニウム(Geranium)属 14) モルス(Morus)属 15)アルテミシア(Artemisia)属 16)ディオスピロス(Diospyros)属 17) クラタエグス(Crataegus)属 18) クルクマ(Curcuma)属 19)ルビア(Rubia)属 20)ポリゴヌム(Polygonum)属 21)クリサンテムム(Chrysanthemum)属 23)ガルデニア(Gardenia)属 24)コルヌス(Cornus)属 25)ウンカリア(Uncaria)属 26)レウム(Rheum)属 27)テルミナリア(Terminalia) 属 28)サウスレア(Saussurea) 属 29)ベルベリス(Berberis) 属 30)エピメデイウム(Epimedium) 属 31)ペラルゴニウム(Pelargonium) 属 32)フムルス(Humulus) 属 33)ラバンデュラ(Lavandula) 属 34)ラファヌス(Raphanus) 属 35)クレマテイス(Clematis) 属 36)ジクラノプテニス(Dicranoptenis) 属 37)アストロガルス(Astrogarus)属 38)リゴジウム(Lygodium) 属 39)プルネラ(Prunella) 属 40)シゾネペタ(Scizonepeta) 属 41)マグノリア(Magnolia) 属 42)アキランテス(Achyranthes) 属 43)エヴォデイア(Evodia) 属 44)スミラックス(Smilax) 属 45)プランタゴ(Plantago) 属 46)アリスマ(Alisma) 属 47)インペラタ(Imperata) 属 48)アネマアレナ(Anemaarhena) 属 49)ポリポラス(Polyporus) 属 50)ジユンクス(Juncus) 属 51)アンジエリ力(Angelica) 属 52)ゼア(Zea)属 53)ロニセラ(Lonicera) 属 54)アトラクチロデス(Atractylodes) 属 55)ポリア(Poria) 属 56)レデボウリエラ(Ledebouriella) 属 57)サルガスム(Sargassum) 属 58)アケビア(Akebia) 属 59)カエノメレス(Chaenomeles) 属 60)フォルシチア(Forsythia) 属 61)ホウットウイニア(Houttuynia) 属 62)フラグミテス(Phragmites) 属 63)カステネア(Castanea)属 64)コミフォラ(Commiphora)属 65)コフェア(Coffea)属 66)プルヌス (Prunus) 属 (7)有効成分がデカン酸であることを特徴とする前記
(1)〜(5)記載の木材保存剤、及び(8)前記
(1)〜(7)記載の木材保存剤を用いることを特徴と
する木材保存方法、に関する。
【0013】本発明で使用される防虫性を有する植物と
して、例えば次に掲げる属に属する植物を挙げることが
できる。 (1) モリンガ(Moringa) 属 (2) マラー(Marah) 属 (3) モモルディカ(Momordica) 属 (4) ソフォラ(Sophora) 属 (5) マーキア(Maackia) 属 (6) チノスポラ(Tinospora) 属 (7) ザントキシラム(Zantoxylum) 属 (8) ピクラスマ(Picrasma) 属 (9) ピパー(Piper) 属 (10)ストリキノス(Strychnos) 属 (11)スチラックス(Styrax) 属 (12)リキッドアンバー(Liquidambar) 属 (13)ゲラニウム(Geranium)属 (14) モルス(Morus)属 (15)アルテミシア(Artemisia)属 (16)ディオスピロス(Diospyros)属 (17) クラタエグス(Crataegus)属 (18) クルクマ(Curcuma)属 (19)ルビア(Rubia)属 (20)ポリゴヌム(Polygonum)属 (21)クリサンテムム(Chrysanthemum)属 (23)ガルデニア(Gardenia)属 (24)コルヌス(Cornus)属 (25)ウンカリア(Uncaria)属 (26)レウム(Rheum)属 (27)テルミナリア(Terminalia) 属 (28)サウスレア(Saussurea) 属 (29)ベルベリス(Berberis) 属 (30)エピメデイウム(Epimedium) 属 (31)ペラルゴニウム(Pelargonium) 属 (32)フムルス(Humulus) 属 (33)ラバンデュラ(Lavandula) 属 (34)ラファヌス(Raphanus) 属 (35)クレマテイス(Clematis) 属 (36)ジクラノプテニス(Dicranoptenis) 属 (37)アストロガルス(Astrogarus)属 (38)リゴジウム(Lygodium) 属 (39)プルネラ(Prunella) 属 (40)シゾネペタ(Scizonepeta) 属 (41)マグノリア(Magnolia) 属 (42)アキランテス(Achyranthes) 属 (43)エヴォデイア(Evodia) 属 (44)スミラックス(Smilax) 属 (45)プランタゴ(Plantago) 属 (46)アリスマ(Alisma) 属 (47)インペラタ(Imperata) 属 (48)アネマアレナ(Anemaarhena) 属 (49)ポリポラス(Polyporus) 属 (50)ジユンクス(Juncus) 属 (51)アンジエリ力(Angelica) 属 (52)ゼア(Zea)属 (53)ロニセラ(Lonicera) 属 (54)アトラクチロデス(Atractylodes) 属 (55)ポリア(Poria) 属 (56)レデボウリエラ(Ledebouriella) 属 (57)サルガスム(Sargassum) 属 (58)アケビア(Akebia) 属 (59)カエノメレス(Chaenomeles) 属 (60)フォルシチア(Forsythia) 属 (61)ホウットウイニア(Houttuynia) 属 (62)フラグミテス(Phragmites) 属 (63)カステネア(Castanea)属 (64)コミフォラ(Commiphora)属 (65)コフェア(Coffea)属 (66)プルヌス (Prunus) 属
【0014】前記モリンガ(Moringa )属(ワサビノキ属)
に属する植物には、例えば、モリンガ・オレイフェラ(M
oringa oleifera)、モリンガ・プテリゴスペルマ(Morin
ga pterygosperma)、モリンガ・コンカネンシス(Moring
a concanensis)などが含まれる。前記モリンガ・オレイ
フェラは、フィリピンなどに生育する植物であり、その
葉は食用とされている。
【0015】マラ-(Marah)属に属する植物には、例え
ば、マラー・オレガヌス(Marah oregaous)などが含まれ
る。マラー・オレガヌスは北米に生育するニガウリに似
た植物であり、ビッグ・ルート(Big root)とも称され
る。
【0016】モモルディカ(Momordica)属に属する植物
としては、例えば、モモルディカ・キャランティア(Mom
ordica charantia;ニガウリ、ニガゴリ、ツルレイシ)
などが挙げられる。モモルディカ・キャランティアは沖
縄に生育する植物であり、食用とされている。
【0017】ソフォラ(Sophora)属に属する植物には、
ソフォラ・トンキネンシス(Sophoratonkinensis)などが
含まれる。ソフォラ・トンキネンシスは中国に生育する
植物であり、その根は、解熱、止痛作用を有する生薬
「山豆根」の原料に用いられている。
【0018】マーキア(Maackia )属に属する植物として
は、例えば、マーキア・アムレンゼ・サブスピーシーズ
・ブエルゲリ(Maackia amurense subsp.buergeri;イヌ
エンジュ)などが挙げられる。マーキア・アムレンゼ・
サブスピーシーズ・ブエルゲリは日本にみられる植物
で、止血作用を示す成分を含んでいることが知られてい
る。
【0019】チノスポラ(Tinospora)属に属する植物に
は、例えば、チノスポラ・クリスパ(Tinospora.crispa)
などが含まれる。チノスポラ・クリスパは、フィリピン
などに生育する植物で、清熱、解熱作用を有する成分を
含有することが知られている。
【0020】ザントキシラム(Zantoxylum)属に属する植
物には、例えば、ザントキシラム・ピペリツム(Zantoxy
lum piperitum;サンショウ)など、が含まれる。ザント
キシラム・ピペリツムの成熟した果実の乾燥物は、健胃
整腸作用を有する、生薬「サンショウ」や香辛料に用い
られる。
【0021】ピクラスマ(Picrasma)属に属する植物とし
ては、例えば、ピクラスマ・クアシオイデス(Plcrasna
quassioides ;ニガキ)、ピクラスマ・アイランソイデ
ス(Picrasma ailanthoides)、ピクラスマ・エクセルサ
(Picrasma excelsa)などが含まれる。ピクラスマ・クア
シオイデスは、苦味健胃薬として知られる生薬「ニガ
キ」の原料に用いられている。
【0022】ピパー(Piper)属に属する植物には、例え
ば、ピパー・レトロフラクツム(Piperretrofractum;ヒ
ハツモドキ)などが含まれる。ピパー・レトロフラクツ
ムは沖縄などに生育する植物である。
【0023】ストリキノス(Strychnos )属に属する植物
としては、例えば、ストリキノス・ナックスホミカ(Str
ychnos nux-vomica;ホミカ)などが含まれる。ストリキ
ノス・ナックスホミカはインドからオーストラリアに至
る熱帯アジアに分布する常緑高木の植物であり、その成
熟した果実の乾燥物は、強壮興奮剤としての生薬「ホミ
カ」に用いられている。
【0024】スチラックス(Styrax)属に属する植物に
は、例えば、スチラックス・ベンゾイデス(Styrax benz
oides)、スチラックス・トンキネンシス(Styrax tonkin
ensis)、スチラックス・ベンゾイン(Styrax benzoin)、
スチラックス・スマトラヌス(Styrax sumatranus )など
が含まれる。これらの植物の樹幹から滲出する樹脂「安
息香」は、去痰作用を有する生薬以外に、香料、化粧品
などに用いられている。
【0025】リキッドアンバー(Liquidambar)属に属す
る植物には、例えば、リキッドアンバー・オリエンタリ
ス(Liquidambar orientalis)、リキッドアンバー・スチ
ラシフルア(Liquidambar styraciflua)などが含まれ
る。リキッドアンバー・オリエンタリスの樹皮などから
採取される樹脂は、去痰作用を有する生薬「流動蘇合
香」として用いられている。
【0026】前記ゲラニウム(Geranium)属に属する植
物には、例えば、ゲラニウム・ツンベルギイ(Geranium
thunbergii;ゲンノショウコ)、ゲラニウム・ロベン
チアヌム(Geranium robentianum;ヒメフウロ)など
が含まれる。ゲンノショウコは日本全国の山野に自生す
る多年草であり、整腸瀉下薬として頻用されている。ヒ
メフウロはヨーロッパで民間薬として用いられている。
【0027】モルス(Morus)属に属する植物には、例え
ば、モルス・アルバ(Morus alba;マグワ)、モルス・
ボンビシス(Morus bombycis;ヤマグワ)などが含ま
れる。ヤマグワ及びマグワは、日本全国の山野に自生、
又は栽培される落葉高木であり、消炎・利尿・鎮咳・去
痰作用を有する成分を含むことが知られている。
【0028】アルテミシア(Artemisia)属に属する植
物には、例えば、アルテミシア・プリンセプス(Artemi
sia princeps;ヨモギ)、アルテミシア・アブシンチウ
ム(Artemisia absinthium;ニガヨモギ)、アルテミシ
ア・モンタナ(A.montana;ヤマヨモギ)、アルテミシ
ア・シナ(A.cina:シナ)、アルテミシア・キャピラリ
ス(A.capillaris:カワラヨモギ)、アルテミシア・ア
ンヌア(A.annua:クリニンジン)、アルテミシア・スコ
パリア(A.scoparia:ハマヨモギ)、アルテミシア・マ
リティマ(A.maritima:ミブヨモギ)などが含まれる。
ヨモギは、山野に広く野生する多年草であり、その葉を
乾燥したガイヨウは腹痛などに煎じて用いられ、止瀉、
止血などの作用を有する成分を含むことが知られてい
る。
【0029】ディオスピロス(Diospyros)属に属する
植物には、例えば、ディオスピロス・カキ(Diospyros
kaki;カキ)、デイオスピロス・エベヌム(Diospyros
ebenum;セイロンコクタン)などが含まれ、カキの未
熟果のがく(へた)を乾燥したシテイは、しゃっくり止
めとして用いられている。
【0030】クラタエグス(Crataegus)属に属する植
物には、例えば、クラタエグス・クネアータ(Crataegu
s cuneata;サンザシ)、クラタエグス・ペンタギナ(C
rataegus pentagyna;オオサンザシ)、クラタエグス・
ペンタギナ(C.pentagyna:オオサンザシ)、クラタエグ
ス・オキシアカンタ(C.oxyacantha:セイヨウサンザ
シ)などが合まれ、サンザシ及びオオサンザシは中国原
産の落葉低木であり、健胃、消化、整腸、抗菌、血管拡
張作用があるとされ、強心剤としても用いられることが
知られている。
【0031】クルクマ(Curcuma)属に属する植物に
は、例えば、クルクマ・ドメスチカ(Curcuma domestic
a;ウコン)、クルクマ・キサントリーザ(Curcuma xa
nthorriza;クスリウコン)、クルクマ・アロマチカ(C
urcuma aromatica;ハルウコン)、クルクマ・ゼドア
リア(C.zedoaria;ガジュツ)などが含まれる。ウコン
は、熱帯アジア原産の多年草で、薬用としインド及び中
国など各地で栽培される。利胆、健胃などの作用を有す
る成分を含むことが知られている。ハルウコンも同種
に、利胆、芳香健胃薬として用いられている。
【0032】ルビア(Rubia)属に属する植物には、例
えば、ルビア・コルヂフロリア・バリエタス・ムンジス
タ (Rubia cordiflolia var.munjista;アカネ)、ル
ビア・チンクトルム(Rubia tinctorum;セイヨウアカ
ネ)などが合まれる。アカネは、山野に自生するつる性
の多年草であり、古来より緋色染料として用いられる
他、止血・利尿などの作用を有する成分を含むことが知
られている。セイヨウアカネは、同様に染色や腎膀胱等
の疾患に用いられている。
【0033】ポリゴヌム(Polygonum)属に属する植物に
は、例えば、ポリゴヌム・チンクトリウム(Polygonum
tinctorium;アイ)、ポリゴヌム・ムルチフロルム(Po
lygonum multiflorum;ツルドクダミ)、ポリゴヌム・
アヴィキュラレ(P.avicurare;ミチアナギ)などが含ま
れ、アイはインドシナ原産の植物であり、藍染め染料と
して知られている。ツルドクダミは、中国原産の多年草
であり、緩下・強壮薬として用いられている。
【0034】クリサンテムム(Chrysanthemum)属に属
する植物には、例えば、クリサンテムム・ボレアレ(Ch
rysanthemum boreale;キクタニギク)、シロバナムシ
ョケギク(除虫菊)などが含まれる。除虫菊は害虫防除
効果を有することが知られており、除虫菊の頭状花を乾
燥したキクカは、打撲・頭痛・腫物などの鎮痛消炎作用
を有する成分を含むことが知られている。本発明ではキ
クタニギクなど除虫菊以外のものも、害虫防除効果を有
することが明らかとなった。
【0035】ガルデニア(Gardenia)属に属する植物に
は、例えば、ガルデニア・ジャスミノイデス・バリエタ
ス・グランヂフロラ(Gardenia jasminoides var.gra
ndiflora;クチナシ)、ガルデニア・ジャスミノイデス
(Gardenia jasminoides;コリンクチナシ)、サンシン
などが含まれる。クチナシは、解熱、止血、降圧などの
薬効が知られるほか、飲食物の黄色着色料としても用い
られる。サンシンは、黄疸・充血などの鎮静解熱作用を
有する成分を含むことが知られている。
【0036】コルヌス(Cornus)属に属する植物には、
例えば、コルヌス・オフィシナリス(Cornus officinal
is;サンシュユ)、コルヌス・フロリダ(Cornus flori
da;アメリカヤマボウシ)などが含まれる。サンシュユ
は、中国原産の落葉小高木であり、滋養強壮、止血など
の作用を有する成分を含むことが知られている。アメリ
カヤマボウシは収斂、強壮等の効果を有することが知ら
れている。
【0037】ウンカリア(Uncaria)属に属する植物に
は、例えば、ウンカリア・ガンビイ(Uncaria gambi
r)、アセンヤクなどが含まれる。アセンヤクは、イン
ドに広く分布し、マレー、スマトラなどが主産地であ
る。収斂、止瀉などの作用を有する成分を含むことが知
られている。
【0038】レウム(Rheum)属に属する植物には、例
えば、レウム・パルマツム(Rheumpalmatum;掌葉大
黄)、レウム・コレアヌム(Rheum coreanum;信州大黄
がこれに関連)、レウム・オフイシナーレ(Rheum off
icinale;薬用大黄)、レウム・タングティクム(R.tan
guticum)などが含まれる。ダイオウは、東アジア原産
の植物であり、緩下・健胃・整腸などの作用を有する成
分を含むことが知られている。
【0039】テルミナリア(Terminalia)属に属する植
物には、テルミナリア・チェブラ(Terminalia chebu1
a;カシ)、テルミナリア・ベレリカ(Terminalia bel
lerica)などが含まれる。カシは、インド・ミャンマー
原産の落葉高木であるテルミナリア・チェブラの成熟果
実を乾燥したものであり、収斂止瀉、鎮咳、止血作用が
知られている。
【0040】サウスレア(Saussurea)属に属する植物
には、サウスレア・ラッパ(Saussurea lappa;モッコ
ウ)などが含まれる。モッコウは、インド北部に自生す
る大型多年草サウスレア・ラッパの根を乾燥したもので
あり、芳香性健胃薬として下痢、嘔吐、腹痛、食欲不振
などに用いられるほか、薫香料としても知られている。
【0041】ベルベリス (Berberis) 属に属する植物に
は、ベルベリス・ツンベルギイ(Berberis thunbergi
i、メギ)が含まれ、その根、茎、葉から得られる生薬
は苦味健胃薬として有用である。
【0042】エピメデイウム (Epimedium) 属に属する
植物には、エピメデイウム・ブレビコルム(Epimedium
brevicorum、)が含まれ、その全草から得られる生薬で
あるイカリソウは強壮薬として有用である。
【0043】ペラルゴニウム (Pelargonium) 属に属す
る植物には、ペラルゴニウム・グラベオレンス(Pelarg
onium graveolens、ニオイテンジクアオイ)、ペラルゴ
ニウム・オドーラテイスムム(P.odoratissimum)、ペ
ラルゴニウム インクイナンス(P.inquinans、テンジ
クアオイ)、ペラルゴニウム・ゾナレ(P. zonale、モ
ンテンジクアオイ)等が含まれる。ニオイテンジクアオ
イから得られる生薬であるゼラニウムは香料として有用
である。
【0044】フムルス (Humulus) 属にする植物には、
フムルス・ルプルス(Humulus lupulus)、H.lupulus v
ar.cordifolius(カラハナソウ)が含まれ、その果穂は
ホップと称され、苦味健胃薬として有用である。
【0045】ラバンデュラ(Lavandula) 属に属する植物
には、ラバンデュラオフィシナリス(Lavandula offici
nalis、ラベンダー)が含まれる。香水、鎮痛薬として
有用である。
【0046】ラファヌス (Raphanus) 属に属する植物に
は、ラファヌス・サテイブス(Raphanus sativus、大
根)が含まれる。その種子が生薬ラブ子として使用さ
れ、健胃薬、去淡薬として有用である。
【0047】クレマテイス (Clematis) 属に属する植物
には、クレマテイス・キネンシス(Clematis chinensi
s、シナボタンヅル)が含まれ、その根、根茎が生薬イ
レイセンとして使用される。
【0048】ジクラノプテニス (Dicranoptenis) 属に
属する植物には、ジクラノプテニス・ジコトマ(Dicran
optenis dichotoma、コシダ)が含まれ、その葉は生薬
ウラジロとして使用される。
【0049】アストロガルス (Astrogarus)属に属する
植物には、アストロガルス・メムブラネセウス(Astrog
arus membranaceus、キバナオウギ)アストロガルス・
ヘンリイ(A.henryi)、アストロガルス・ホアントキイ
(A.hoantchy、オウギ)が含まれ、それらの根は生薬オ
ウギとして使用される。
【0050】リゴジウム (Lygodium) 属に属する植物に
は、リゴジウム・ジャポニクム(Lygodium japonicum、
カニクサ)が含まれ、その胞子は生薬である海金砂とし
て使用される。
【0051】プルネラ (Prunella) 属に属する植物に
は、プルネラ・ブルガリス・サブスピーシーズ・アジア
ティカ(Prunella vulgaris subsp. asiatica、ウツボ
グサ)が含まれ、その花穂又は全草は生薬カゴソウとし
て使用される。
【0052】シゾネペタ (Scizonepeta) 属に属する植
物には、シゾネペタ・テウイフォリア(Scizonepeta te
uiforia、荊芥)が含まれ、その花穂又は全草は生薬ケ
イガイとして使用される。
【0053】マグノリア (Magnolia) 属に属する植物に
は、マグノリア・オフィシナリス(Magnolia officinal
is、厚朴)、マグノリア・オボバタ(M.obovata、ホウ
ノキ)、マグノナリア・リリフロラ(M.liliflora、シナ
モクレン)、マグノリア・コブス(M.kobus、タムシバ)
が含まれ、その樹皮は生薬コウボクとして使用される。
【0054】アキランテス (Achyranthes) 属に属する
植物には、アキランテス・ファウリエイ(Achyranthes
faurie、ヒナタイノコズチ)が含まれ、その根は生薬ゴ
シツとして使用される。
【0055】エヴォデイア (Evodia) 属に属する植物に
は、エヴォデイア・オフィシナリス(Evodia officinal
is、ホンゴシュユ)、エヴォデイア・ルタエカルパ(E.
rutaecarpa、ゴシュユ)、が含まれ、それらの根は生薬
ゴシュユとして使用される。
【0056】スミラックス (Smilax) 属に属する植物に
は、スミラックス・グラブラ(Smilax glabra、山帰
来、土茯苓)、スミラックス・チャイナ(S.china、サ
ルトリイバラ)が含まれ、その塊茎は生薬サンキライと
して使用される。
【0057】プランタゴ (Plantago) 属に属する植物に
は、プランタゴ・アシアティカ(Plantago asiatica、
オオバコ)が含まれ、その種子は生薬シャゼンシとして
使用される。
【0058】アリスマ (Alisma) 属に属する植物には、
アリスマ・オリエンタレ(Alisma orientale、サジオモ
ダカ)、アリスマ・ラリフロルム(A.rariflorum、トウ
ゴクヘラオモダカ)が含まれ、それらの塊茎は生薬タク
シャとして使用される。
【0059】インペラタ (Imperata) 属に属する植物に
は、インペラタ・シリドリカ(Imperata cylindrica va
r.koenigii、チガヤ)が含まれ、その根茎は生薬茅根ボ
ウコンとして使用される。
【0060】アネマアレナ (Anemaarhena) 属に属する
植物には、アネマアレナ・アスフォデロイデス(Anemar
rhena asphodeloides、ハナスゲ)が含まれ、その根茎
は生薬チモとして使用される。
【0061】ポリポラス (Polyporus) 属に属する植物
には、ポリポラス・ウムベラタス(Polyporus umbellat
us、チョレイマイタケ)が含まれ、その菌核は生薬チョ
レイとして使用される。
【0062】ジユンクス (Juncus) 属に属する植物に
は、ジユンクス・デシピエンス(Juncus decipiens、
イ、トウシンソウ)が含まれ、その茎は生薬トウシンソ
ウとして使用される。
【0063】アンジエリ力 (Angelica) 属に属する植物
には、アンジエリ力・プベセンス(Angelica pubescen
s、シシウド)が含まれ、その根は生薬ドッカツとして
使用される。
【0064】ゼア(Zea)属に属する植物には、ゼア・
マイス(Zea mays、トウモロコシ)が含まれ、その花柱
又は柱頭は生薬ナンバンゲとして使用される。
【0065】ロニセラ (Lonicera) 属に属する植物に
は、ロニセラ・ジャポニカ(Lonicerajaponica、スイカ
ズラ)、キンギンカが含まれ、それらの茎、葉、花は生
薬ニンドウとして使用される。
【0066】アトラクチロデス (Atractylodes) 属に属
する植物には、アトラクチロデス・ジャポニカ(Atract
ylodes japonica、オケラ)、アトラクチロデス・マク
ロセファラ(A.macrocephala、オオバナオケラ)がふく
まれ、それらの根茎は生薬ビャクジュツとして使用され
る。
【0067】ポリア (Poria) 属に属する植物には、ポ
リア・ココス(Poria cocos、マツホド)が含まれ、そ
の菌核は生薬ブクリョウとして使用される。
【0068】レデボウリエラ (Ledebouriella) 属に属
する植物には、レデボウリエラ・セセロイデス(Ledebo
uriella seseloides、ボウフウ)が含まれ、その根又は
根茎は生薬ボウフウとして使用される。
【0069】サルガスム (Sargassum) 属に属する植物
には、サルガスム・フレルム(Sargassum fulellum、ホ
ンダワラ)が含まれ、その仮葉は生薬ホンダワラとして
使用される。
【0070】アケビア (Akebia) 属に属する植物には、
アケビア・キナタ(Akebia quinata、アケビ)が含ま
れ、その茎は生薬モクツウとして使用される。
【0071】カエノメレス (Chaenomeles) 属に属する
植物には、カエノメレス・ラジェナリア(Chaenomeles
lagenaria、ボケ)、カエノメレス・ジャポニカ(C.jap
onica、クサボケ)が含まれ、それらの 偽果は生薬モッ
カとして使用される。
【0072】フォルシチア (Forsythia) 属に属する植
物には、フォルシチア・サスペンサ(Forsythia suspen
sa、レンギョウ)、フォルシチア・コレアナ(F.korean
a、チョウセンレンギョウ)が含まれ、その果実は生薬
レンギョウとして使用される。
【0073】ホウットウイニア (Houttuynia) 属に属す
る植物には、ホウットウイニア・コルダタ(Houttuinia
cordata、ドクダミ)が含まれ、その葉は生薬ジュウ
ヤクとして使用される。
【0074】フラグミテス (Phragmites) 属に属する植
物には、フラグミテス・コミュニス(Phragmites commu
nis、ヨシ)、フラグミテス・ジャポニカ(P.japonic
a、ツルヨシ)が含まれ、その根茎は生薬ロコンとして
使用される。
【0075】また防虫性を有する植物の処理物として下
記の生薬を挙げることができる。
【表1】
【0076】本発明で使用される防腐性を有する植物と
して、例えば次に掲げる属に属する植物を挙げることが
できる。 (1) プルヌス (Prunus) 属 (2) ゲラニウム(Geranium) 属 (3) マグノリア(Magnolia) 属 (4) コルヌス(Cornus) 属 (5) アトラクチロデス(Atractylodes) 属 (6) クリサンテムム(Chrysanthemum) 属 (7) アルテミシア(Artemicia) 属 (8) ラファヌス(Raphanus) 属 (9) テルミナリア(Terminalia) 属 (10)ポリゴナム(Polygonum) 属 (11)クレマチス(Clematis) 属 (12)サウスレア(Saussrea) 属 (13)ジュンクス(Juncus) 属 (14)モルス(Morus) 属 (15)ルビア(Rubia) 属 (16)ベルベリス(Berberis) 属 (17)スミラックス(Smilax) 属 (18)クルクマ(Culcuma) 属 (19)カステネア(Castanea)属 (20)コミフォラ(Commiphora)属 (21)スチラックス(Styrax)属 (22)ウンカリア(Uncaria)属 (23)ソフォラ(Sophora)属
【0077】また防腐性を有する植物の処理物として、
下記の生薬を挙げることができる。
【表2】
【0078】本発明で使用される防虫又は/及び防腐性
を有する植物の処理物はこれら植物を処理したもの、例
えば、乾燥裁断、抽出、滲出物採取、粉砕など、人為的
手段をこれら植物に加えたものが本発明で使用されう
る。生薬はこれら植物の処理物であるから、そのまま本
発明の有効成分原料としてもよい。さらに処理して本発
明の有効成分原料としてもよい。
【0079】前記抽出物は慣用の方法により得ることが
できる。例えば、前記植物又は生薬を、必要に応じて裁
断、乾燥、粉砕などの処理を施した後、適当な抽出溶媒
を用いて、常圧又は加圧下、室温又は加熱下で抽出し、
必要に応じて濾過した後、濃縮することにより、前記抽
出物を得ることができる。植物は一種又はニ種以上混合
して抽出に供することができる。
【0080】抽出に供する植物体の部位は、植物の種類
によっても異なるが、植物体全体であってもよく、植物
体のー部分、例えば、根、茎、葉、果実、種子、果皮、
樹皮、幹、技、花などであってもよい。例えば、(1)モ
リンガ(Moringa)属、(2)マラ(Marah)属、(4)ソフォラ(S
ophora)属、及び(5)マーキア(Maackia)属の植物は、例
えば、根又は根に近い幹などを抽出工程に供することが
できる。また、(3)モモルディカ(Momordica)属の植物で
は、例えば、果実などを、(6)チノスポラ(Tinospora)属
の植物では、通常、茎などを、(7)ザントキシラム(Zant
oxylum)属の植物では、通常、果実や果皮などを抽出工
程に供することができる。さらに、(8)ピクラスマ(Picr
asma)属の植物では、例えば、幹などを、(9)ピパー(Pip
er)属に属する植物では、例えば、植物体全体を、(10)
ストリキノス(Strychnos)属に属する植物では、例え
ば、種子などをそれぞれ抽出工程に供することができ
る。(11)スチラックス(Styrax)属の植物では、例えば、
樹幹などを、(12)リキッド・アンバー(Liquid ambar)
属の植物では、例えば、樹皮などを抽出工程に供しても
よい。また、(13)ゲラニウム(Geranium)属の植物は
全草を抽出工程に供することができる。(14)モルス
(Morus)属の植物は根皮を、(15)アルテミシア(Ar
temisia)属及び(20)ポリゴヌム(Polygonum)属の植
物は葉を、(16)ディオスピロス(Diospyros)属の植
物は、例えば、へたを、(17)クラタエグス(Crataegu
s)属、(22)ガルデニア(Gardenia)属、(23)コル
ヌス(Cornus)属、(27)テルミナリア(Terminalia)
属の植物は、通常、果実を抽出工程に供することができ
る。さらに、(18)クルクマ(Curcuma)属、(19)ル
ビア(Rubia)属、(25)レウム(Rheum)属、(28)サ
ウスレア(Saussurea)属ではおもに根茎を、(21)ク
リサンテムム(Chrysanthemum)属及び(26)シジギウ
ム(Syzygium)属では、花やつぼみを抽出工程に供する
ことができる。また、(24)ウンカリア(Uncaria)属の
アセンヤクなど、エキスとして市販されているものを用
いてもよい。
【0081】なお、(11)スチラックス属や(12)リキッド
アンバー属の植物においては、必要に応じて、これらの
植物からの滲出物である「安息香」や「流動蘇合香」な
どを抽出工程に供することもできる。
【0082】抽出溶媒としては、例えば、水;メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、
n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−
ブタノール、n−オクタノール、シクロヘキサノール、
プロピレングリコールなどのアルコール類;エチルエー
テル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ジメ
トキシエタン、環状エーテル(例えば、ジオキサン、テ
ロラヒドロフランなど)、モノ又はジアルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル(例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルなど)などのエーテル類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなどのエステル類;四塩化炭素、クロロホルム、ジク
ロロメタン、1,2ージクロロエタンなどのハロゲン炭化
水素類;へキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;シ
クロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂環式炭化水素
類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、アセトニトリルなどのニトリル類;ギ酸、酢酸な
どの力ルボン酸類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ピリジンなどの非ブロトン性極性溶媒
などが挙げられる。これらの溶媒はー種又はニ種以上混
合して用いることができる。
【0083】これらのうち、好ましい抽出溶媒には、
水、親水性溶媒及びこれらの混合物が含まれる。前記好
ましい親水性溶媒には、炭素数1〜4程度の直鎖又は分枝
鎖アルコール類;ジメトキシエタン、環状エーテル、モ
ノ又はジアルキレングリコールモノアルキルエーテルな
どのエーテル類;アセトンなどのケトン類;ニトリル類;
有機力ルボン酸類;非ブロトン性極性溶媒などが含まれ
る。
【0084】特に好ましい溶媒には、水;炭素数1〜4の
道鎖又は分枝鎖アルコール、アセトンなどの水溶性溶
媒;及びこれらの混合物が含まれる。
【0085】前記抽出溶媒の使用量は、抽出効率及び抽
出操作を損なわない範囲であればよく、例えば、被抽出
物100重量部に対して、50〜10000重量部、好ましくは10
0〜20000重量部程度である。抽出温度は、例えば0〜150
℃、好ましくは室温〜120℃程度である。
【0086】本発明における前記滲出物も慣用の方法に
より得ることができる。例えば、植物体のー部、例え
ば、樹幹などに傷を付け、樹脂などの滲出物を採取した
り、植物体又はそのー部を、必要に応じて熱水処理など
を施した後、圧搾して採取することにより前記滲出物を
得ることができる。なお、本発明においては、このよう
に植物から分離した滲出物のみならず、植物体又はその
ー部から滲出する滲出物をも利用できる。例えば、破
砕、乾燥などの処理を施した植物から、滲出物が滲出す
る場合がある。このような滲出物も、本発明における
「滲出物」に含まれ、本発明の有効成分原料として使用
できる。
【0087】本発明においては、二種以上の植物同士及
びその抽出物同士、あるいは滲出物同士を混合してもよ
く、また、処理物、抽出物及び滲出物から選択された二
種以上を組み合わせて混合してもよい。前記抽出物及び
滲出物は、液状であってもよく、粉末状、粒状などの固
形状やぺースト状などの半固形状であってもよい。前記
処理物、抽出物及び滲出物には、木材腐朽菌に対して高
い防腐作用を示す成分が含まれている。しかも、木材防
腐成分は、天然物であり且つ食用、生薬などとして用い
られている植物に由来するため、一般に人畜に対して安
全性が高く、環境に対しても悪影響を及ぼすことが少な
い。
【0088】本発明で使用される防虫又は/及び防腐性
を有する植物又はそれら植物の処理物としての生薬とし
ては次のものをあげることができるが、これら植物の変
種又はその処理物であってもよい。
【0089】本発明に用いられる脂肪酸は、直鎖構造を
有するものであっても枝分かれした構造のものであって
もかまわない。また、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸であ
ってもよい。具体的には、好ましくは炭素数8〜35の
ものが挙げられる。より好ましくは炭素数7〜12のも
のが挙げらる。例えば、デカン酸、カプロン酸、ペプタ
ン酸、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸
等の飽和脂肪酸、ソルビン酸等の不飽和脂肪酸が挙げら
れる。
【0090】本発明で用いられる脂肪酸エステルとして
は、総炭素数が8〜25の脂肪酸エステルが好ましい。
前記脂肪酸エステルは、炭素数が1〜18のアルコール
残基と炭素数が1〜18の脂肪族力ルボン酸残基とから
なるものが好ましく、その具体例としては、例えばデカ
ン酸エチル、ぺンタン酸アリル、カプロン酸アリル、ヘ
プタン酸アリル、力プリル酸アリル、ノナン酸アリル、
力プリン酸フリル、ノナン酸メチル、ノナン酸エチル、
力プリン酸エチル、カプリン酸ブチル、力プリン酸へプ
チル、力プリン酸デシル、ラウリン酸メチル、ラウリン
酸エチル、ラウリン酸アリル、ラウリン酸プロピル、ラ
ウリン酸ブチル、ラウリン酸アミル、ミリスチン酸メチ
ル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸プロピル、ミリ
スチン酸アリル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸メ
チル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸プロピル、パ
ルミチン酸アリル、パルミチン酸ブチル、ステアリン酸
ブチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイ
ン酸ブチル、酢酸オクタデシルが挙げられる。
【0091】本発明で使用される植物の細切物の好適な
例は木材粉砕物である。公知の木材粉砕物はいかような
ものでも使用されうる。例えば、おがくず、削りくず、
樹皮の細切物、泥炭、樹皮の削りくず、樹皮のスライバ
ー、樹皮繊維、ココナツ繊維、ココナツあら粉、パル
プ、サトウダイコンパルプ残留物などが挙げられる。
【0092】木材の種類としてはいかようなものでもよ
いが、好ましくはヒバ、コウヤマキ、イヌマキ、スダジ
イ、ビャクシン、イスノキ、タブノキ、カヤ、ベニヒ、
タイワンスギペリコプシス、クルイン、アゾベ、マンソ
ニア、ブビンガ、ドウシエ、イロコ、コチベ、マコレモ
バンギ、タウン、ターミナリア、モンキーポット、タウ
キャン、チンベン、ニオベ、コクロジュア、ローズウッ
ド、シャシャンポ、ヨン、シタン、メラワン、チーク、
マラス、インツィア、ランラン、アンジェリュク、ヒノ
キ、スギ、ツガ、カラマツ、ベイヒ、クスノキ、イタヤ
カエデ、カツラ、ケヤキ、ブナ、トチノキ、イチイガ
シ、アカガシ、フラミレ、レッドメランチ、イェローメ
ランチ、ナトー、カメレレ、クイラ、ラミンシポ、ブラ
ックウォールナット、シルバービーチ、ブラックビーン
などである。
【0093】木材粉砕物は通常は粒度が約5〜200メ
ッシュ、好ましくは約50〜150メッシュである。
【0094】パルプとしては、例えばケミカルパルプや
メカニカルパルプ、バージンパルプなどのパルプ、これ
らパルプに紙力増強剤や硫酸バンドを添加したもの等を
挙げることができる。またバージンパルプをベースにし
たダンボール、不織布、紙等の加工品等でもよい。又さ
らに、植物の細切物として、上記した防虫又は/及び防
腐性を有する植物の細切物、そのような植物の処理物の
細切物、そのような植物の抽出物の残渣が好ましい例と
して挙げられる。
【0095】紙力増強剤としては、ポリアクリルアミ
ド、力ルボキシメチルセルロース、ポリエチレンイミ
ゾ、澱粉等を挙げることができる。
【0096】本発明の木材保存剤は、上記有効成分原料
を含んでいる限り、その製剤の形態は特に制限されない
ず、前記植物の処理物及びその抽出物又は滲出物そのも
のであってもよい。また、木材防腐剤は、製剤化されて
いてもよい。前記製剤形態として、例えば、溶液剤、水
和剤、懸濁剤、分散剤、乳剤、油剤、ローションなどの
液剤;粉剤、粒剤、マイクロカプセル剤、マイクロスフ
エア、フロアブル剤、発泡剤などの固形剤;ペースト
剤、クリームなどの半固形剤;噴霧剤、エアゾール剤;
塗料などが挙げられ、これらは使用目的や適用部位に応
じて適宜選択できる。これらの製剤は、慣用の簡単な方
法で製造できる。
【0097】前記液剤、半固形剤は、例えば、前記抽出
物又は滲出物を適当な液体希釈剤又は担体を用いて希釈
することにより製造できる。なお、水和剤の場合には、
さらに固体希釈剤又は担体を用いてもよい。
【0098】前記液体希釈剤又は担体としては、例え
ば、前記例示の抽出溶媒以外に、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリンなどのアルコール
類;可塑剤(例えば、ジ−2−エチルヘキシルアジペート
などのエステル系可塑剤など);ケロセンなどの石油系
溶剤;エチルナフタレン、フェニルキシリルエタンなど
の芳香族炭化水素;2−エチルヘキシルフェニルホスフ
ェートなどのリン酸エステルなども使用できる。これら
の液体希釈剤や担体は、一種又はニ種以上混合して使用
できる。前記固体希釈剤又は担体としては、例えば、ケ
イソウ土、雲母、粘土、カオリン、タルク、石英粉末、
ベントナイトなどが挙げられる。これらの固体希釈剤又
は担体も、単独又は二種以上の混合物として用いること
ができる。
【0099】前記固形剤は、例えば、前記抽出物又は滲
出物を適当な固体希釈剤又は担体で希釈したり造粒する
ことにより製造できる。固体希釈剤又は担体としては、
前記例示の固体希釈剤以外に、滑石粉、ロウ石粉などの
タルク粉、微粉末クレイなどのクレイ類や炭酸カルシウ
ムなどの鉱物性粉末;硫黄粉末;尿素粉末;木粉、澱粉
などの植物性粉末;農薬、園芸用製剤などに繁用される
各種担体が挙げられる。これらの固形希釈剤や担体は、
増量剤として使用される場合も多い。固形希釈剤や担体
も、一種又は二種以上混合して使用できる。
【0100】前記エアゾール剤は、例えば、前記抽出物
又は滲出物を必要に応じて適当な溶剤で希釈し、噴射剤
と共に容器に充填することにより製造できる。溶剤とし
ては、例えば、前記例示の溶媒などが挙げられる。噴射
剤としては、フロン、液化天然ガスなどが挙げられる。
【0101】なお、木材防腐剤は、製剤の種類に応じ
て、必要により種々の添加剤、例えば、防腐防力ビ剤;
酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定化剤;結合剤;皮
膜形成能を有する樹脂;乳化剤、分散剤、展着剤、湿潤
剤、浸透剤;増粘剤;流動助剤;固結防止剤;凝集剤;
紫外線散乱剤;水分除去剤;着色剤などを含んでいても
よい。
【0102】前記防腐剤防カビ剤としては、例えば、3
−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカ
ーボネート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバ
メート、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、パ
ラクロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホルマール
などの有機ヨード系化合物;2−(4−チアゾリル)ベ
ンズイミダゾール、2−チオシアノメチルチオベンゾチ
アゾールなどのベンズイミダゾール、2−チオシアノメ
チルチオベンゾチアゾールなどのベンズイミダゾール及
びベンゾチアゾール系化合物;1−(2−(2’,4’
−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イ
ルメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール、1−
(2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−プロピル−
1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−1H−1,
2,4−トリアゾール、α−(2−(4−クロロフェニ
ル)エチル)−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールなどのト
リアゾール系化合物;ジンク−ビス−(2−ピリジン−
チオール−1−オキシド)フタル酸亜鉛などの有機亜鉛
等;4−イソプロピルトロポロン(ヒノキチオール)、
ホウ砂などの天然化合物などが挙げられる。
【0103】酸化防止剤としては、例えば、4,4’チ
オビス−6−t−ブチル−3−メチルフェノール、ブチ
ル化ヒドロキシアニソール(2−t−ブチル−4−メト
キシフェノールと3−t−ブチル−4−メトキシフェノ
ールの混合物)、p−オクチルフェンノール、モノ(又
はジ又はトリ)−(α−メチルベンジル)フェノール、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、
ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート
などのフェノール系酸化防止剤;N,N’−ジ−2−ナ
フチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防
止剤;2,5−ジ(t−アミル)ヒドロキノリンなどの
ヒドロキノリン系酸化防止剤;ジラウリルチオジウロピ
オネートなどの硫黄系酸化防止剤;トリフェニルホスフ
ァイトなどのリン系酸化防止剤などが例示できる。
【0104】紫外線吸収剤としては、例えば、2−
(2’−ヒドロキシ−5’メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクト
キシフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリア
ゾール系化合物;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン系化合物;サリチル酸フ
ェニル、p−t−ブチルフェニルサリシレートなどのサ
リチル酸系化合物;2−エチルヘキシル 2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート、2−エトキシ−2’
−エチルシュウ酸ビスアニリド、コハク酸ジメチル−1
−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシー2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物などが挙
げられる。
【0105】皮膜形成能を有する樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、アクリル
樹脂、ポリ塩化ビニル、スチレン系樹脂、フッ素樹脂、
塩素化ポリオレフィン、アルキド樹脂、ポリアミド、ポ
リエステルなどの熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などが例示で
きる。
【0106】乳化剤、分散剤、展着剤、湿潤剤、浸透剤
としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤などの慣用の界面活性剤が使
用できる。アニオン系界面活性剤には、例えば、金属石
鹸類、硫酸アルキルナトリウムなどの硫酸エステル塩、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウム[例えば、竹本油脂(株)製、商品名ニュー
カルゲンBX−C]などのアルキルナフタレンスルホン
酸、2−スルホコハク酸ジアルキルナトリウム[例え
ば、第一工業製薬(株)製、商品名ネオコールSW−
C]などの2−スルホコハク酸ジアルキル塩、ポリカル
ボン酸型界面活性剤[例えば、三洋化成(株)製、商品
名トキサノンGR−30]、α―オレフィンスルホン酸
塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル
サルフェートアンモニウム塩[例えば、第一工業製薬
(株)製、商品名ディクスゾール60A]、リグニンス
ルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カリウムなど
が例示できる。ノニオン系界面活性剤には、例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル[例えば、第一工業製薬
(株)製、商品名イノゲン・イーエー−142(EA−
142)]、ポリオキシエチレンアリールエーテル、脂
肪酸多可価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコール
エステル、脂肪酸多価アルコーポリオキシエチレン、シ
ョ糖脂肪酸エステル、酸化エチレンと酸化プロピレンと
のブロック共重合体[例えば、三洋化成(株)製、商品
名ニューポールPE−64]などが例示できる。
【0107】増粘剤には、例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸とその塩、キサンタンガムなどが例
示でき、流動助剤として、PAP助剤(例えば、イソプ
ロピルリン酸)、ワックス、ポリエチレン、脂肪酸金属
塩、パラフィン、シリコーンオイルなどの有機滑剤、タ
ルクなどの無機滑剤が例示できる。固結防止剤として、
例えば、ホワイトカーボン、珪藻土、ステアリン酸マグ
ネシウム、酸化アルミニウム、二酸化チタンなどが挙げ
られる。凝集剤としては、例えば、流動パラフィン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、イソブチレン重合体[例えば、出光石油
化学(株)製、商品名IPソルベントー2835]など
が挙げられる。紫外線散乱剤としては、二酸化チタンな
どが例示できる。水分除去剤としては、無水石膏、シリ
カゲル粉末などの乾燥剤が挙げられる。着色剤には、例
えば、有機又は無機顔料や染料が含まれる。
【0108】本発明の木材害虫防除剤は、他の防虫剤や
害虫忌避剤、効力増強剤を含んでいてもよい。前記他の
防虫剤としては、例えば、ホキシム、クロルピリホス、
フェニトロチオン、ピリダフェンチオン、イソフェンホ
スなどの有機リン系化合物;バッサ、プロポキサーなど
のカルバメート系化合物;サイフルスリン、パーメスリ
ン、トラロメスリン、フェンパレレート、エトフェンプ
ロックス、Hoe−498などのピレスロイド系化合
物、イミダクロプリド、ニテンピラム、アセタミプリド
などのネオニコチノイド系化合物、フィプロニールなど
のフェニルピラゾール系化合物、ベンスルタップなどの
ネライストキシン系化合物、ヒバ油、ヒバ中性油、デカ
ン酸、オクタン酸などの脂肪酸やホウ酸などの他、ニー
ム(特開平3−41011号公報)、モリンガ属、マラ
ー属をはじめとした植物(特開平6−329514号公
報)などが挙げられる。また、昆虫成長制御剤(IG
R)として知られているルフェヌロン、ヘキサフルムロ
ン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンなどのキチ
ン合成阻害剤やメトプレン、ハイドロプレンなどの幼若
ホルモン様化合物を含んでいてもよい。
【0109】前記有効成分、すなわち、防虫又は/及び
防腐性を有する植物又はその植物の処理物、脂肪酸、脂
肪酸エステルの群から選ばれた少なくとも1種以上の有
効成分の製剤全体に対する含有量は、例えば5〜60重
量%、好ましくは10〜50重量%程度である。前記木
材粉砕物などの植物細切物の含有量は、例えば5〜60
重量%、好ましくは10〜50重量%程度である。有効
成分と植物細切物との比率は有効成分1重量部に対して
植物細切物約0.1〜100重量部、好ましくは約0.
3〜20重量部程度である。又、有効成分が(a)上記
植物と(b)脂肪酸又は/及び脂肪酸エステルとの混合
物である場合、(a)と(b)との重量比は通常は約
1:0.1〜1000、好ましくは約1:0.3〜20
0、さらに好ましくは約1:100程度である。本発明
の木材保存剤の使用量は、木材の種類や有効成分の種
類、害虫又は腐朽菌の種類によって異なるため一概には
云えないが、木材表面積1mに対して通常約10〜1
00グラム、好ましくは約20〜60グラム程度であ
る。土壌用としては、水で薄めて用いられるが、水希釈
液を1〜6L/m、好ましくは2〜4L/mとなる
量を用いる。
【0110】
【発明の実施の形態】本発明に係る木材保存剤の対象と
なる木材害虫としては以下のようなものが挙げられる。
例えばシロアリ目、コウチュウ目、ハチ目に属する昆虫
が挙げられる。前記シロアリ目に属する昆虫の具体例と
しては、例えばヤマトシロアリ、イエシロアリ等のミゾ
ガシラシロアリ科に属するもの、ダイコクシロアリ等の
レイビシロアリ科に属するものが挙げられる。前記コウ
チュウ目に属する昆虫の具体例としては、ヒラタキクイ
ムシ、ナラヒラタキクイムシ、ケヤキヒラタキクイム
シ、アラゲヒラタキクイムシ等のヒラタキクイムシ科に
属するもの、ケブカシバンムシ、マツザイシバンムシ、
クシヒゲシバンムシ、クロノコヒゲシバンムシ、チビキ
ノコシバンムシ等のシバンムシ料に属するもの、チビタ
ケナガシンクイムシ、ニホンタケナガシンクイムシ、コ
ナナガシンクイムシ、オオナガシンクイムシ等のナガシ
ンクイムシ科に属するもの、イエカミキリ等の力ミキリ
ムシ科に属するもの、オサゾウムシ等のオサゾウムシ科
に属するもの、サクセスキクイムシ等のキクイムシ科に
属するものが挙げられ、その他にタマムシ科やゾウムシ
科に属するものが挙げられる。前記ハチ目に属する昆虫
の具体例としては、例えばクマバチ等のコシブトハナバ
チ科に属するもの、ムネアカオオアリ等のアリ科に属す
るものが挙げられる。その他にゴキブリ、ハエ、カ、ア
ブ、ナンキンムシ、などの衛生害虫などにも適用でき
る。
【0111】本発明に係る木材保存剤の対象となる木材
腐朽菌としては種々の菌類、例えば、褐色腐食菌(例え
ば、オオウズラタケ、イドタケ、キカイガラタケ、キチ
リメンタケ、ナミダタケ)や白色腐朽菌(例えば力ワラ
タケ)などが挙げられる。
【0112】本発明の木材保存剤を用いた保存方法にお
いては、木材害虫や木材腐朽菌類の侵入源や発生源、例
えば、建築物においては、台所、浴室、居間、床のコー
ナー部、床下、天井、土台、柱、壁、木製の窓やドア、
また、線路のまくら木、架橋部品、防波堤、木製の車、
箱、パレット、容器、木製被覆材などに前記木材防虫剤
や木材防腐剤を適用すればよい。木材防腐剤の適用方法
には、木材腐朽菌類の侵入源や発生源に応じた種々の態
様、例えば、塗布、散布、浸漬、注入、混和、噴霧など
の方法が含まれる。木材防腐剤は、合成樹脂シート、
紙、布などのシート状基材に、塗布、含浸、混練などに
より保持させてシート剤を調整し、これを前記害虫や菌
類の侵入個所や発生個所などに載置したり貼りつけたり
することによっても、木材の虫害や腐朽を防除できる。
又さらに本発明の木材保存剤を家屋の床下の地面に、木
材柱が垂下する礎石の中心として半径約10〜30cm
の円を描くように散布することによって、木材害虫又は
/及び木材腐朽菌から木材を永年にわたり保護すること
ができる。
【0113】
【実施例】〔実施例1〕デカン酸を40℃にて溶解した
あと、2mmに粉砕したヒノキ木粉を混ぜ、よく攪拌し
た。その後、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)を加え、
再びよく攪拌して木材保存剤を製造した。各成分の含有
量はヒノキ木粉が34重量%、デカン酸が64重量%、
増粘剤が2重量%であった。
【0114】〔実施例2〕上記実施例1においてヒノキ
木粉の代わりにヒバ木粉を用いる以外は実施例1と同一
の方法で木材保存剤を製造した。各成分の含有量はヒバ
木粉が44重量%、デカン酸が54重量%、増粘剤が2
重量%であった。
【0115】〔実施例3〕上記実施例1においてヒノキ
木粉の代わりに80メッシュに粉砕したパルプを用いる
以外は実施例1と同一の方法で木材保存剤を製造した。
各成分の含有量はパルプが33重量%、デカン酸が65
重量%、増粘剤が2重量%であった。
【0116】〔実施例4〕上記実施例1においてヒノキ
木粉の代わりに80メッシュに粉砕したウコンと100
メッシュに粉砕したヒノキ木粉を混ぜ合わせたもの用い
る以外は実施例1と同一の方法で木材保存剤を製造し
た。各成分の含有量はヒノキ木粉が32重量%、ウコン
が2重量%、デカン酸が64重量%、増粘剤が2重量%
であった。
【0117】〔実施例5〕80メッシュに粉砕したウコ
ン、ゲンノショウコ、サンズコン、ガイヨウを100メ
ッシュに粉砕したヒノキ木粉、ヒバ木粉に混ぜ合わせ
る。これに40℃にて溶解したデカン酸及びデカン酸エ
チルを加えよく攪拌した。その後、増粘剤(カルボキシ
メチルセルロース ナトリウム)を加え、再びよく攪拌
して木材保存剤を製造した。各成分の含有量はヒノキ木
粉が28重量%、ヒバ木粉が10重量%、デカン酸が5
0重量%、デカン酸エチルが6重量%、ウコン、ゲンノ
ショウコ、サンズコン、ガイヨウがそれぞれ1重量%、
増粘剤が2重量%であった。
【0118】〔実施例6〕アセンヤクとアンソッコウを
メタノールで抽出し、抽出液を100メッシュに粉砕し
たヒノキ木粉を混ぜよく攪拌したあと溶媒を除去した。
残渣に増粘剤(カルボキシメチルセルロース ナトリウ
ム)を加え、再びよく攪拌して木材保存剤を製造した。
各成分の含有量はヒノキ木粉が48重量%、アセンヤク
が20重量%、アンソッコウが30重量%、分散剤が2
重量%であった。
【0119】〔比較例1〕デカン酸を40℃にて溶解し
たあと、粉末のセピオライトを混ぜ、よく攪拌した。そ
の後、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)を加え、再びよ
く攪拌して木材保存剤を製造した。各成分の含有量はセ
ピオライトが80重量%、デカン酸が18重量%、増粘
剤が2重量%であった。
【0120】なお、この場合実施例1〜6のように有効
成分を高濃度に含浸させることはできなかった。
【0121】〔比較例2〕デカン酸を40℃にて溶解し
たあと、植物油(綿実油)を混ぜ、よく攪拌した。その
後、界面活性剤剤(ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル)を加え、再びよく攪拌して木材保存剤を製造した。
各成分の含有量は植物油が30重量%、デカン酸が50
重量%、界面活性剤が20重量%であった。
【0122】上記のように調整した木材保存剤を水で1
0倍容量に希釈し冷蔵庫に保管して、外観を観察し、以
下の結果を得た。
【0123】
【表3】
【0124】〔試験例1〕実施例1の木材保存剤を水で
5倍容量に希釈した後、よく振とうさせた後、シャーレ
に塗布して、室温で2日間乾燥した。次に巣から採取し
たイエシロアリの職蟻10頭を、無作為にシャーレの上
において。水が入れられた容器にシャーレを入れ、その
容器を温度28±2℃の恒温室に1週間静置し、1日後
と1週間後にイエシロアリの健康状態を観察して次の結
果を得た。 1日後: 健全な固体数: 0 転倒した固体数:0 死亡した固体数:10
【0125】〔試験例2〕実施例1の木材保存剤を水で
希釈して5倍容量に希釈し、よく振とうさせたのち、こ
れを木口をエポキシ樹脂でシールした杉試験片(20×
40×5mm、2方正目)に塗布した。これを60℃で
2日間乾燥して重量測定を行いエチレンオキシドガスで
滅菌した後、培地上にオオウズラタケを接種したシャー
レにこの試験片を設置した。8週間放置した後、取り出
し、60℃で2日間乾燥した後、重量を測定し、重量減
少率を求めた。 重量減少率: 実施例の保存剤: 0.7% 無処理 : 25.2%
【0126】〔試験例3〕実施例1〜6で調整した木材
保存剤を冷凍庫(−11℃)中に保存し、冷水(4℃)
で10倍容量に希釈して、外観を観察し、以下の結果を
得た。比較例1も同様に行った。
【表4】
【0127】
【発明の効果】本発明の方法においては、木材腐朽菌又
は木材害虫を効率よく防御することができ、木材の腐朽
被害又は害虫被害を顕著に低減でき、有効成分が天然の
植物由来であるため、人畜に対する安全性が高く、環境
に対して悪影響を及ぼすことが少ないだけではなく、本
発明の木材保存剤は、寒冷地での保存時又は使用時にお
いても固化しないため、産業上有利に使用できる。
【0128】本発明の保存方法によれば、低温でも流動
性を保っているので、寒冷地であっても好都合に実施が
可能であり、かかる地での木材の腐朽被害又は害虫被害
を低減することができる。又さらに、本発明の製剤が脂
肪酸と植物の処理物を共に含有する時、製剤中の脂肪酸
の腐敗が植物の処理物の存在によって防止される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(3)からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の有効成分と植物細切物を含有する
    ことを特徴とする木材保存剤。 (1)防虫又は/及び防腐性を有する植物又はその植物
    の処理物 (2)脂肪酸 (3)脂肪酸エステル
  2. 【請求項2】 防腐用木材保存剤である請求項1記載の
    木材保存剤。
  3. 【請求項3】 防虫用木材保存剤である請求項1記載の
    木材保存剤。
  4. 【請求項4】 植物細切物として下記(1)〜(3)からなる
    群から選ばれる少なくとも1種を用いる請求項1記載の
    木材保存剤。 (1)ヒノキ粉砕物 (2)ヒバ粉砕物 (3)パルプ
  5. 【請求項5】 植物粉砕物が請求項1記載の防虫又は/
    及び防腐性を有する植物又はその処理物あるいはそれら
    の抽出残渣もしくはその細切物である請求項1〜3記載
    の木材保存剤。
  6. 【請求項6】 有効成分が炭素数7〜12の脂肪酸、そ
    のエステル及び防虫又は/及び防腐性を有する下記の属
    に属する植物又はその処理物からなる群から選ばれる1
    種以上である請求項1記載の木材保存剤。 (1) モリンガ(Moringa) 属 (2) マラー(Marah) 属 (3) モモルディカ(Momordica) 属 (4) ソフォラ(Sophora) 属 (5) マーキア(Maackia) 属 (6) チノスポラ(Tinospora) 属 (7) ザントキシラム(Zantoxylum) 属 (8) ピクラスマ(Picrasma) 属 (9) ピパー(Piper) 属 (10)ストリキノス(Strychnos) 属 (11)スチラックス(Styrax) 属 (12)リキッドアンバー(Liquidambar) 属 (13)ゲラニウム(Geranium)属 (14) モルス(Morus)属 (15)アルテミシア(Artemisia)属 (16)ディオスピロス(Diospyros)属 (17) クラタエグス(Crataegus)属 (18) クルクマ(Curcuma)属 (19)ルビア(Rubia)属 (20)ポリゴヌム(Polygonum)属 (21)クリサンテムム(Chrysanthemum)属 (23)ガルデニア(Gardenia)属 (24)コルヌス(Cornus)属 (25)ウンカリア(Uncaria)属 (26)レウム(Rheum)属 (27)テルミナリア(Terminalia) 属 (28)サウスレア(Saussurea) 属 (29)ベルベリス(Berberis) 属 (30)エピメデイウム(Epimedium) 属 (31)ペラルゴニウム(Pelargonium) 属 (32)フムルス(Humulus) 属 (33)ラバンデュラ(Lavandula) 属 (34)ラファヌス(Raphanus) 属 (35)クレマテイス(Clematis) 属 (36)ジクラノプテニス(Dicranoptenis) 属 (37)アストロガルス(Astrogarus)属 (38)リゴジウム(Lygodium) 属 (39)プルネラ(Prunella) 属 (40)シゾネペタ(Scizonepeta) 属 (41)マグノリア(Magnolia) 属 (42)アキランテス(Achyranthes) 属 (43)エヴォデイア(Evodia) 属 (44)スミラックス(Smilax) 属 (45)プランタゴ(Plantago) 属 (46)アリスマ(Alisma) 属 (47)インペラタ(Imperata) 属 (48)アネマアレナ(Anemaarhena) 属 (49)ポリポラス(Polyporus) 属 (50)ジユンクス(Juncus) 属 (51)アンジエリ力(Angelica) 属 (52)ゼア(Zea)属 (53)ロニセラ(Lonicera) 属 (54)アトラクチロデス(Atractylodes) 属 (55)ポリア(Poria) 属 (56)レデボウリエラ(Ledebouriella) 属 (57)サルガスム(Sargassum) 属 (58)アケビア(Akebia) 属 (59)カエノメレス(Chaenomeles) 属 (60)フォルシチア(Forsythia) 属 (61)ホウットウイニア(Houttuynia) 属 (62)フラグミテス(Phragmites) 属 (63)カステネア(Castanea)属 (64)コミフォラ(Commiphora)属 (65)コフェア(Coffea)属 (66)プルヌス (Prunus) 属
  7. 【請求項7】 有効成分がデカン酸であることを特徴と
    する請求項1〜5記載の木材保存剤。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の木材保存剤を用いる
    ことを特徴とする木材保存方法。
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