JP2001172056A - ガラス繊維及びそれを用いたガラス繊維強化熱可塑性樹脂 - Google Patents

ガラス繊維及びそれを用いたガラス繊維強化熱可塑性樹脂

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JP2001172056A
JP2001172056A JP35369099A JP35369099A JP2001172056A JP 2001172056 A JP2001172056 A JP 2001172056A JP 35369099 A JP35369099 A JP 35369099A JP 35369099 A JP35369099 A JP 35369099A JP 2001172056 A JP2001172056 A JP 2001172056A
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JP
Japan
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glass fiber
glass
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thermoplastic resin
reinforced thermoplastic
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JP35369099A
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English (en)
Inventor
Hiroki Mochizuki
浩樹 望月
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、FRTP成形品の耐トラッ
キング性を向上させることが可能なガラス繊維と、この
ガラス繊維を補強材として用いたガラス繊維強化熱可塑
性樹脂を提供することにある。 【構成】 フタル酸ジグリシジルエステルエマルジョン
3質量%、ビスフェノールA型エポキシエマルジョン4
質量%、無黄変型ウレタンエマルジョン2質量%、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン1質量%、脱イオン
水90質量%からなる集束剤を作製し、その後、この集
束剤を直径13μmのガラス繊維(フィラメント)20
00本を束ねてストランドとする紡糸工程でガラス繊維
表面に塗布した。次にこのストランドを長さ3mmに切
断し、乾燥することによってガラスチョップドストラン
ドを得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維と、それを
補強材として用いたガラス繊維強化熱可塑性樹脂(FR
TP)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガラス繊維は、溶融ガラスを白
金製ブッシングの底部に設けられた多数のノズルから引
き出すことによって成形され、各ガラス繊維(ガラスフ
ィラメント)の表面には、集束剤が塗布された後、数百
〜数千本束ねられて一本のストランドとされてから巻き
取られる。
【0003】またFRTPは、上記のようにして得られ
たストランドを所定長に切断してチョップドストランド
にした後、これを熱可塑性樹脂(マトリックス樹脂)と
加熱しながら混練し、次いで各種の成形法で所定形状に
成形することによって製造される。
【0004】上記集束剤は、マトリックス樹脂となる各
種熱可塑性樹脂との接着性や混練工程での流動性を考慮
して、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、カ
ップリング剤、潤滑剤、帯電防止剤等を含んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでFRTPは、
様々な用途で使用されており、自動車用電装品であるデ
ィストリビューターキャップ、コネクタ、リレーハウジ
ングや、電気電子部品であるコネクタ、コイルボビン、
ソケット等の用途にも使用され、この種のFRTPに
は、信頼性、いわゆる、FRTP成形品の耐トラッキン
グ性を向上させることが求められている。尚、耐トラッ
キング性とは、FRTP成形品に、電圧を負荷したとき
の電流の流れにくさを示す信頼性を表した特性である。
【0006】本発明の目的は、FRTP成形品の耐トラ
ッキング性を向上させることが可能なガラス繊維と、こ
のガラス繊維を補強材として用いたガラス繊維強化熱可
塑性樹脂を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス繊維は、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂を含む集束剤が塗布
されてなることを特徴とする。
【0008】また本発明のガラス繊維強化熱可塑性樹脂
は、グリシジルエステル型エポキシ樹脂を含む集束剤が
塗布されてなるガラス繊維を用いてなることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明のガラス繊維は、グリシジルエステル型
エポキシ樹脂を含む集束剤が塗布されてなるため、これ
をFRTPの補強材として用いると、FRTPの耐トラ
ッキング性が向上する。
【0010】本発明者は、耐トラッキング性が、FRT
P成形品の表面近傍におけるガラス繊維表面の電気絶縁
性によって大きな影響を受けるため、FRTP成形品の
表面に、電気絶縁性の高い物質を存在させることによっ
て、耐トラッキング性が向上することを見出した。即
ち、グリシジルエステル型エポキシ樹脂は、電気絶縁性
の高い物質で、FRTP成形品表面近傍に、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂を含む集束剤が塗布されたガラ
ス繊維が存在することにより、FRTP成形品の表面近
傍における電気絶縁性が増大するためである。
【0011】グリシジルエステル型エポキシ樹脂として
は、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリ
シジルエステル等のモノグリシジルエステル、フタル酸
ジグリシジルエステル、メチルテトラヒドロフタル酸ジ
グリシジルエステルなどのジグリシジルエステルが好適
である。
【0012】本発明における集束剤は、必要に応じて、
他のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、潤滑
剤、帯電防止剤等の各成分を含むことができる。ガラス
繊維に対する集束剤の付着量は、0.4〜3質量%が好
ましい。すなわちガラス繊維に対する集束剤の付着量
が、0.4質量%より少なくなると、耐トラッキング性
への作用が小さく、また3質量%より多くしても、作用
効果が増大せず、経済的でないためである。
【0013】本発明のFRTPのマトリックス樹脂は特
に制限はないが、その中でも、熱可塑性ポリエステル樹
脂が好適である。また、マトリックス樹脂に対するガラ
ス繊維の割合は、5〜70質量%が好適であり、ガラス
繊維は乾燥した状態で使用することが望ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明のガラス繊維及びガラス繊維強
化熱可塑性樹脂を実施例と比較例に基づいて詳細に説明
する。尚、集束剤の配合は固形分換算とする。
【0015】(実施例1)まず、フタル酸ジグリシジル
エステルエマルジョン3質量%、ビスフェノールA型エ
ポキシエマルジョン4質量%、無黄変型ウレタンエマル
ジョン2質量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン1質量%、脱イオン水90質量%からなる集束剤を作
製し、その後、この集束剤を直径13μmのガラス繊維
(フィラメント)2000本を束ねてストランドとする
紡糸工程でガラス繊維表面に塗布した。次にこのストラ
ンドを長さ3mmに切断し、乾燥することによってガラ
スチョップドストランドを得た。得られたガラスチョッ
プドストランドに対する集束剤の付着量は、0.8質量
%であった。
【0016】このガラスチョップドストランド30質量
%と、ポリブチレンテレフタレート70質量%を260
℃で加熱しながら混練し、常法に従ってペレット化した
後、このペレットを射出成形することによってFRTP
成形品を作製した。
【0017】(実施例2)実施例1のフタル酸ジグリシ
ジルエステルエマルジョンに代えて、アクリル酸グリシ
ジルエステルエマルジョンを使用した以外は、全て実施
例1と同様の方法でFRTP成形品を作製した。
【0018】(比較例1)実施例1のフタル酸ジグリシ
ジルエステルエマルジョンを省略して、脱イオン水を9
3質量%とした以外は、全て実施例1と同様の方法でF
RTP成形品を作製した。
【0019】(比較例2)グリシジルエステル型エポキ
シ樹脂を含まない、熱可塑性ポリエステル樹脂強化用汎
用ガラスチョップドストランドである、ECS03T−
187(日本電気硝子株式会社製)30質量%と、ポリ
ブチレンテレフタレート70質量%を260℃で加熱し
ながら混練し、常法に従ってペレット化した後、このペ
レットを射出成形することによってFRTP成形品を作
製した。
【0020】こうして得られた各FRTP成形品につい
て、比較トラッキング指数(CTI)を測定し、その結
果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表中のCTIはインターナショナル・エレ
クトロテクニカル・コミッション(IEC)112に基
づいて測定したものであり、値が大きいほど、耐トラッ
キング性に優れていることを示している。
【0023】表1から明らかなように、比較例1、2
は、グリシジルエステル型エポキシ樹脂を含まないた
め、耐トラッキング性が悪い。それに対して、実施例
1、2の各FRTP成形品は、耐トラッキング性に優れ
ている。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明のガラス繊維を使用
すると、FRTP成形品の耐トラッキング性を向上させ
ることが可能である。
【0025】また、本発明のガラス繊維強化熱可塑性樹
脂は、耐トラッキング性に優れているため、特に自動車
用電装品であるディストリビューターキャップ、コネク
タ、リレーハウジングや、電気電子部品であるコネク
タ、コイルボビン、ソケット等の用途に適している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリシジルエステル型エポキシ樹脂を含
    む集束剤が塗布されてなることを特徴とするガラス繊
    維。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維に対する集束剤の付着量が
    0.4〜3質量%であることを特徴とする請求項1のガ
    ラス繊維
  3. 【請求項3】 グリシジルエステル型エポキシ樹脂を含
    む集束剤が塗布されてなるガラス繊維を用いてなること
    を特徴とするガラス繊維強化熱可塑性樹脂。
  4. 【請求項4】 ガラス繊維に対する集束剤の付着量が
    0.4〜3質量%であるガラス繊維を用いてなることを
    特徴とする請求項3のガラス繊維強化熱可塑性樹脂。
JP35369099A 1999-12-13 1999-12-13 ガラス繊維及びそれを用いたガラス繊維強化熱可塑性樹脂 Pending JP2001172056A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010104103A1 (ja) 2009-03-12 2010-09-16 株式会社Adeka 強化ポリエステル樹脂組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010104103A1 (ja) 2009-03-12 2010-09-16 株式会社Adeka 強化ポリエステル樹脂組成物
KR20110131281A (ko) 2009-03-12 2011-12-06 가부시키가이샤 아데카 강화 폴리에스테르 수지 조성물
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