JP2001171415A - シートバックのフットサポート取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】バックパネルに後席乗員用のフットサポートを
有するシートバックの構造を簡単化することである。 【構成】フレーム（１）に下部支持ワイヤ（１４）を横
架し、この下部支持ワイヤ（１４）に補強プレート
（４）のフックＢ（４１）を下方より係合させ補強プレ
ート（４）でフットサポート（３）の回転軸（３０）を
支持させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車用シート（座席）
のシートバック（背凭部）、詳しくは、バックパネルに
後席乗員用のフットサポートを有するシートバックにお
けるフットサポート（足乗せ）取付構造に関する。

【０００２】従来のシートバックには、その背裏側に後
席乗員の足を置くフットサポートを有するものがある。
このフットサポートはバックパネルに格納され、使用時
に下端左右両側に有する回転軸を中心に後席方向に倒さ
れるように取付けられている。

【０００３】このフットサポートは使用時において５０
Ｋｇ以上の高荷重がかかる。そのため、バックパネルが
変形等することがないように、また、バックパネルがシ
ートバックから外れることがないように、バックパネル
自体を補強すると共にフットサポートの剛性を有する補
強部材で支持している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、フットサポー
ト付の従来品は、フットサポートを取付けるためにシー
トバックの構造が複雑化するし、シートバックの重量増
を招く不具合があった。

【０００５】そこで、本発明は斯様なフットサポート付
シートバックの不具合を除去することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明に係るシートバックのフットサポート取付構
造は、バックパネルに後席乗員用のフットサポートを有
するシートバックにおいて、シートバックを構成するフ
レームの上部に上部支持ワイヤ、下部に下部支持ワイヤ
を各々横架すると共にフレームの下端に後方に向けて固
定片を固定し、前記バックパネルの上部には前記上部支
持ワイヤに係合するフックＡを設けると共にバックパネ
ルの下端には前記固定片に一体に締結される折曲部を延
設し、該バックパネルの下部内側には前記下部支持ワイ
ヤに下方より係合するフックＢを設けると共に前記フッ
トサポートの回転軸を支持する補強プレートを設けてな
ることを特徴とするものである。

【０００７】以上の構成により、フットサポートに加わ
る下向きの高荷重を補強プレートを介してフレーム側の
下部支持ワイヤで負担する。そのため、バックパネル自
体等を補強せずに前記高荷重に対抗でき、シートバック
の構造が簡単になる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図１は本発明に係る構造を採用
した自動車用フロントシートを示し、図中（ＳＢ）はシ
ートバックで、このシートバック（ＳＢ）内にはパイプ
を枠状に折曲したフレーム（１）が設けてある。

【０００９】そして、このシートバック（ＳＢ）の背裏
側には合成樹脂製のバックパネル（２）が固定され、こ
のバックパネル（２）に設けた凹窪状の格納部（２３）
には、後席（リャシート）の乗員用のフットサポート
（３）が格納自在に取付けられている。

【００１０】以上のフレーム（１）の上部には、バック
パネル（２）を支持する上部支持ワイヤ（１３）、下部
にはフットサポート（３）を支持する下部支持ワイヤ
（１４）が各々横架されている。図中（６）は表皮を示
す。

【００１１】図２は本発明の要部の分解図で、フレーム
（１）には前述の如く上、下部支持ワイヤ（１３）（１
４）が溶接され、また、そのフレーム（１）の下端には
後方に向けて左右一対の固定片（１１）（１１）が溶接
され、この固定片（１１）（１１）にバックパネル
（２）の下端より延設した折曲部（２２）がスクリュー
（２３）（２３）で一体に締結される。図中（２２Ａ）
（２２Ａ）はスクリュー（２３）（２３）の通孔を示
す。

【００１２】バックパネル（２）はその内側上部に上向
きに差込口を有するＬ字状のフックＡ（２１）（２１）
が一体成形され、このフックＡ（２１）（２１）は前記
フレーム（１）の上部支持ワイヤ（１３）に下方より係
合する。

【００１３】フックＡ（２１）（２１）の下方に設けた
格納部（２３）における下部左右にはフットサポート
（３）の回転軸（３０）が挿通されており、この回転軸
（３０）の両端は金属製のブラケット（５）に支持され
ている。

【００１４】ブラケット（５）は格納部（２３）の左右
外壁面における内側添合するようにＬ字状に折曲成形さ
れ、その一側部に前記回転軸（３０）の挿通孔（５３）
が開孔され、前方側の他側部の上下には図示するように
ボルト（５４）（５４）が上下に取付けられている。

【００１５】また、この各ブラケット（５）の下部に
は、ボルト（５４）と同一方向である前方に向けて差込
口を有する舌状片（５２）が一体成形されている。この
舌状片（５２）と前記ボルト（５４）とによって金属製
の補強プレート（４）の左右が固定される。

【００１６】この補強プレート（４）の左右に、前記左
右一対のブラケット（５）（５）がナット（４５）…に
より一体に締結される。図中（４４）…はボルト（５
４）…の通孔を示す。

【００１７】また、この補強プレート（４）の下端より
後方に向けて差込部が延設され、この差込部が前記ブラ
ケット（５）の舌状片（５２）に差し込まれる。

【００１８】更に、補強プレート（４）の上端部には、
その一部を切り起こして形成したフックＢ（４１）（４
１）が設けてあり、このフックＢ（４１）（４１）は上
向きに開放状に形成されている。

【００１９】図３はフットサポート（３）の取付状態を
示し、フットサポート（３）はバックパネル（２）の格
納部（２３）に回転軸（３０）によって回転自在に支持
されている。

【００２０】バックパネル（２）はその上部に設けたフ
ックＡ（２１）を上部支持ワイヤ（１３）に下方より係
合し、下端に設けた折曲部（２２）をフレーム（１）側
の固定片（１１）に締結することによりフレーム（１）
に固定される。

【００２１】そして、フットサポート（３）の回転軸
（３０）は、左右のブラケット（５）（５）を介して補
強プレート（４）に支持され、この補強プレート（４）
はフックＢ（４１）によって下部支持ワイヤ（１４）に
下方より係合している。図中（５）は発泡体製パッドを
示す。

【００２２】斯して、フットサポート（３）に後席乗員
が足を乗せると、フットサポート（３）に下方向の高荷
重がかかる。この高荷重は回転軸（３０）、左右のブラ
ケット（５）（５）を介して補強プレート（４）に上向
きに作用する。そして、この上向きの高荷重を下部支持
ワイヤ（１４）で受け、フレーム（１）全体で負担す
る。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、前述の如くフットサポ
ートに加わる高荷重を補強プレート、下部支持ワイヤを
介してフレーム全体で負担するため、前記従来品に対し
て構造簡単になるし、また、軽量化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る構造を有する自動車用シートの斜
視図である。

【図２】本発明の要部の分解斜視図である。

【図３】要部の断面図である。

【符号の説明】

１ フレーム ２ バックパネル ３ フットサポート ４ 補強プレート １１ 固定片 １３ 上部支持ワイヤ １４ 下部支持ワイヤ ２１ フックＡ ２２ 折曲部 ３０ 回転軸 ４１ フックＢ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バックパネルに後席乗員用のフットサポ
   ートを有するシートバックにおいて、 シートバックを構成するフレームの上部に上部支持ワイ
   ヤ、下部に下部支持ワイヤを各々横架すると共にフレー
   ムの下端に後方に向けて固定片を固定し、 前記バックパネルの上部には前記上部支持ワイヤに係合
   するフックＡを設けると共にバックパネルの下端には前
   記固定片に一体に締結される折曲部を延設し、 該バックパネルの下部内側には前記下部支持ワイヤに下
   方より係合するフックＢを設けると共に前記フットサポ
   ートの回転軸を支持する補強プレートを設けてなるシー
   トバックのフットサポート取付構造。