JP2001171292A - 液剤塗布器 - Google Patents

液剤塗布器

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JP2001171292A
JP2001171292A JP37666699A JP37666699A JP2001171292A JP 2001171292 A JP2001171292 A JP 2001171292A JP 37666699 A JP37666699 A JP 37666699A JP 37666699 A JP37666699 A JP 37666699A JP 2001171292 A JP2001171292 A JP 2001171292A
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liquid
valve
valve seat
container
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Kenji Tsukimori
健治 月森
Yuji Ishida
裕司 石田
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MARUJIYUU KASEI KK
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MARUJIYUU KASEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布先に液浸透性の塗布芯を備えた尾端ノッ
ク型の液剤塗布器として、ノック操作に伴って容器部の
容積が縮小し、容器部の液剤が塗布芯側へ補給される
が、補給量が過多にならず、弁部の構造が極めて簡素で
あって、安価に且つ容易に組立製作できるものを提供す
る。 【解決手段】 容積可変の容器本体1の口部に、液浸透
性の塗布芯5を保持した塗布先ホルダー2が嵌着され、
塗布芯5と容器本体1内部との間の液通路に、容器本体
1側の第一弁座34と塗布先側の第二弁座36とを備え
た弁室3aが介在し、球弁体8がばね力によって常時は
第一弁座34に押接して液流入口33を閉止しており、
容器本体1内にノック部12より延出して先端40aが
弁室3aの液流入口33に臨む弁作動杆4を有し、ノッ
ク操作により、容器本体1の容積縮小を伴って弁作動杆
4が前進し、球弁体8が第一弁座34から離れて液流入
口33を開放し、次いで球弁体8が第二弁座36に押接
して液流出口35を閉止するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容器本体に収容
した修正液、各種の筆記用インキ、化粧液等の液剤を液
浸透性の塗布芯によって被塗面に塗布する液剤塗布器、
特に尾端側のノック操作によって開閉する弁機構を内臓
した液剤塗布器に関する。
【0002】
【従来の技術】容器部に液剤を自由流動状態で収容する
液剤塗布器として、塗布先にフェルト状や繊維束状の液
浸透性の塗布芯を用いたものがある。一般的に、このよ
うな塗布器では、塗布芯と容器部との間の液通路に弁機
構を介在させ、常時は弁体をばね力によって閉弁状態に
保って液通路を遮断しておき、塗布操作中に塗布芯の液
量不足による掠れを生じた際に弁体を開作動させ、塗布
芯に液剤を補給するようになっており、間隙流出型の塗
布器に比較して滑らかに塗布できると共に、被塗面への
塗布芯の接触度合によって塗り幅を容易に調節でき、ま
た容器部内に液剤を中綿に含浸させて収容する塗布器に
比べて収容する液剤量を多くできるという利点がある。
【0003】従来、このような塗布器における弁体の開
閉方式は、先端ノック式と尾端ノック式の二種に大別さ
れる。前者の先端ノック式では、塗布芯が塗布先に進退
移動可能に取付けられ、この塗布芯の保持部に弁体が一
体化されるか、若しくは該保持部が直接的又は間接的に
弁体に接した構造を備えており、塗布芯を被塗面に押し
付けて退入動作させることにより、弁体が弁座から離れ
て液通路を開放するようになっている。一方、後者の尾
端ノック方式では、塗布芯は塗布先に固定されており、
容器部の尾端側にノック部を備え、このノック部より容
器部内を通して延出する弁作動杆に弁体が一体化される
か、該弁作動杆に弁体と一体の弁杆が連接した構造を備
えており、ノック部のノック操作によって弁体が弁座か
ら離れて液通路を開放するようになっている。
【0004】ところで、高粘度の液剤や、例えば紙面の
文字等を隠蔽消去する修正液のように酸化チタン等の固
形粒子を高濃度で分散含有する液剤を塗布対象とする場
合、円滑な流出性を確保する上で、液浸透性の塗布芯と
して空隙率の大きいものを用いることが望ましい。ま
た、水性インキや水性修正液のように蒸気圧の低い液剤
を塗布対象とする場合は、開弁時の流出性を向上させる
ために、塗布時に容器部の内圧を高める手段を備えるこ
ととが好ましい。
【0005】しかるに、液浸透性の塗布芯では、空隙率
が大きいほど柔らかくなって芯としての強度は低下する
から、先端ノック式の場合、ノック操作の際に芯が潰れ
て確実な弁作動を行えなくなるという問題を生じる。一
方、容器部の内圧を高める手段としては、キャップを塗
布先に対して密嵌構造とし、その嵌着時に該キャップ内
の空気を容器部内に圧入する方式や、容器部を可撓性材
料によって蛇腹部やダイヤフラム部等を備えた容積可変
構造とし、塗布時に容器部の容積を縮小させて内圧を高
める方式等が知られるが、前者の方式は間隙流出型の塗
布先には採用できても、液浸透性の塗布芯を備える塗布
先には不適であり、また後者の方式を先端ノック式の塗
布器に適用すると、ノック操作と容器部の容積縮小操作
とを同時に行わねばならず、操作的に煩わしく使い勝手
が悪いという難点がある。
【0006】従って、高粘度の液剤や修正液のような固
形粒子を高濃度で分散含有する液剤で且つ蒸気圧の低い
ものを塗布対象とする場合、尾端ノック型でそのノック
操作に伴って容器部の容積が縮小する構造の塗布器が適
している。しかしながら、このような構造の塗布器にお
いては、ノック操作時に容器部の容積縮小によって塗布
先側へ多量の液剤が強制的に送り込まれるため、空隙率
が大きい液浸透性の塗布芯の場合、液剤の過剰流出によ
って塗布先からのぼた落ちを生じ易くなると共に、修正
液では塗膜が厚くなって乾燥に時間を要したり不要部位
まで消去されたり、筆記用インキでは滲みを生じるとい
った問題があった。
【0007】そこで、上記の過剰流出を防止するため
に、尾端ノック式で弁部を二重弁とした塗布器も提案さ
れている。これは、尾端側のノックによって容器部の容
積縮小を伴って弁作動杆を前進させた際、該弁作動杆に
挿嵌した第一弁体が第一弁座から離れて液通路を開放
し、もって容器部の液剤が塗布芯側へ送られるが、更に
弁作動杆が前進すると、該弁作動杆に一体化した第二弁
体が第二弁座に嵌合して液通路を閉止するように構成さ
れたものである(例えば、特開平9−255021号公
報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような弁部を二重弁とした塗布器では、弁作動杆を含め
て弁部の構造が複雑であって部品点数も多くなり、部品
の製造コストが高くつくと共に、塗布器の組立製作にお
ける工数が多い上、煩雑で困難な作業操作が必要になる
という難点があった。
【0009】この発明は、上述の事情に鑑みて、塗布先
に液浸透性の塗布芯を備えた尾端ノック型の液剤塗布器
として、そのノック操作に伴って容器部の容積が縮小
し、容器部の液剤が塗布芯側へ補給されるが、その補給
量が過多にならず、もって液剤の過剰流出による問題を
生じず、しかも弁部の構造が極めて簡素であって、安価
に且つ容易に組立製作できるものを提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る液剤塗布器は、液剤を収容し
た容器本体の口部に、液浸透性の塗布芯を保持した塗布
先ホルダーが嵌着され、この塗布芯と容器本体内部との
間の液通路に、球弁体を装填した弁室が介在し、前記弁
室は、容器本体側の液流入口に臨む第一弁座と、塗布先
側の液流出口に臨む第二弁座とを備え、前記球弁体がば
ね力によって常時は第一弁座に押接して液流入口を閉止
しており、前記容器本体はその一部をなす可変形部の変
形によって容積可変であり、該容器本体の底端部にノッ
ク部が設けられ、このノック部より容器本体内を通して
延出して先端が前記弁室の液流入口に臨む弁作動杆を有
し、前記ノック部のノック操作により、容器本体の容積
縮小を伴って弁作動杆が前進し、その先端に押された球
弁体が第一弁座から離れて前記液流入口を開放すると共
に、該弁作動杆が更に前進した際に該球弁体が第二弁座
に押接して前記液流出口を閉止するように構成してい
る。
【0011】上記構成の液剤塗布器では、常時は球弁体
が第一弁座に押接して塗布芯と容器本体との間の液通路
を閉止しており、塗布に要する液は弁部よりも塗布先側
に存在する分で賄われるが、塗布先側の液量不足による
掠れを生じた際には、塗布先側を下向きにした状態で尾
端のノック部をノック操作すれば、容器本体の容積縮小
を伴って弁作動杆が前進し、第一段階では該弁作動杆の
先端に押された球弁体が第一弁座から離れるため、容器
本体内の液剤が開放した液通路を通って塗布先側へ補給
される。しかるに、このノック操作の続く第二段階では
球弁体が第二弁座に押接して液通路を遮断するから、一
回のノック操作で容器本体内から塗布先側へ補給される
液量は少量に止まり、塗布先側へ多量の液剤が送り込ま
れて流出過剰になる懸念はない。なお、一回のノック操
作では補給液量が不充分であれば、ノック操作を繰り返
せばよい。
【0012】しかして、この液剤塗布器では球弁体が第
一弁座と第二弁座の弁体を兼用するため、部品点数が少
なくなると共に、弁作動杆も単純な棒軸状でよく、弁部
の構造は極めて簡素となる。そして、塗布器の組立製作
においては、弁室内に球弁体とばね部材を装填してお
き、この弁室のユニットを組み込む際に、容器本体内に
先に配置している弁作動杆の先端部を該弁室の液流入口
に臨ませるだけよいから、操作的に非常に簡単である。
【0013】請求項2の発明は、上記請求項1の液剤塗
布器において、液浸透性の塗布芯が合成繊維束を軸状に
一体化したものであるから、液剤を滑らかに塗布できる
と共に、被塗面への塗布芯の接触度合によって塗り幅を
容易に調節できる。しかして塗布芯は構造的に硬度が小
さいが、塗布器が尾端ノック式であるために問題は生じ
ない。
【0014】請求項3の発明は、上記請求項2の液剤塗
布器において、合成繊維束を軸状に一体化した液浸透性
の塗布芯の空隙率が65〜90%であるものとしてい
る。この場合、塗布芯が合成繊維束からなる上に大きい
空隙率を有するから、高粘度の液剤や固形粒子を高濃度
で分散含有する液剤を塗布対象としても、塗布芯での良
好な液流通性が得られる。
【0015】請求項4の発明では、上記請求項1〜3の
いずれかの液剤塗布器において、容器本体内に収容した
液剤が隠蔽性顔料を分散含有する修正液である構成とし
ているから、修正液を液浸透性の塗布芯によって塗布で
きる尾端ノック式の修正液塗布器として使用できる。
【0016】請求項5の発明は、上記請求項1〜4のい
ずれかの液剤塗布器において、容器本体が蛇腹構造の可
変形部を有する構成としている。この場合、ノック操作
によって容器本体が蛇腹構造の可変形部の短縮によって
容易に容積を縮小し、弁作動杆が確実に前進して弁部を
開放させると共に、ノック部の押圧を止めたとき、容器
本体が弁作動杆の後退を伴って確実に元の容積を有する
状態に復帰する。
【0017】請求項6の発明は、上記請求項1〜5のい
ずれかの液剤塗布器において、前記球弁体の第一弁座に
対する押接位置と第二弁座に対する押接位置との間の移
動距離が、当該球弁体の半径以下に設定された構成とし
ている。この場合、ノック操作によって液通路が開放し
ても直ぐに閉止することになり、弁作動杆の移動範囲も
短くなって容積本体の容積縮小の程度が小さくなり、こ
の容積縮小による液剤貯留部内の与圧が過度に高くなら
ず、また球弁体の移動によってばね部材が弾接状態から
外れるような懸念もない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る液剤塗布器
の実施例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0019】図1において、1は半硬質合成樹脂のブロ
ー成形物からなる略円筒状の容器本体であり、開口した
前端側の口部1aの外周に雄ねじ部11を有する一方、
閉塞した後端がノック部12をなすと共に、後部側の周
面に蛇腹構造の可変形部13が形成されている。そし
て、この容器本体1内には、バルブユニット3が口部1
a側に嵌着されると共に、該バルブユニット3と容器本
体1の後端との間に弁作動杆4が配置しており、内部空
間が液剤Lを自由流動状態で貯留する液剤貯留部10を
構成している。
【0020】2は硬質合成樹脂成形物からなる塗布先ホ
ルダーであり、先端側に小径筒状の塗布芯保持部2aを
有すると共に、基端側が内周に雌ねじ部21を有する大
径筒状の嵌着部2bをなし、この嵌着部2bと塗布芯保
持部2aとの間がテーパー筒部2cとなっている。そし
て、塗布芯保持部2aには合成繊維のスライバー又はフ
ィラメントの束を軸状に一体化した液浸透性の塗布芯5
が一部を外方突出した状態で保持され、またテーパー筒
部2cの内側にフェルトや綿状繊維等からなる液含浸体
6が塗布芯5を取り巻く状態で装填されている。この塗
布先ホルダー2は、雌ねじ部21を容器本体1の雄ねじ
部11に螺合することにより、当該容器本体1に連結さ
れている。なお、塗布先ホルダー2の前部には図示仮想
線で示すようにキャップ7が嵌着される。
【0021】バルブユニット3は、図2及び図3でも示
すように、筒状部材31の前端側に蓋部材32が両者の
前端の鍔部31a,32aを重ねた状態で嵌着されて筒
状ケース30を形成しており、この筒状ケース30内の
弁室3aに球弁体8とコイルスプリング9とが装填され
ている。そして、筒状部材31には後部側の細径部31
bの軸心を通して弁室3aと容器本体1内とを連通する
液流入口33が設けてあり、この液流入口33の弁室3
a側の開口周縁が第一弁座34を構成している。また、
蓋部材32には筒状部材31の内側に同心状に突入配置
した筒部32bが一体形成されており、該筒部32bを
通して弁室3aと塗布先側とを連通する液流出口35を
有すると共に、この液流出口35の弁室3a側の開口周
縁が第二弁座36を構成している。
【0022】蓋部材32の筒部32bは、先端から過半
部までが基部側よりも小さい外径となり、その基部側に
おいて筒状部材31の内周に密嵌している。しかして、
この筒部32bの外周段部32cと球弁体8との間に、
コイルスプリング9が圧縮状態で配置しており、その蓄
力によって該球弁体8が第一弁座34に押接するように
付勢されている。
【0023】なお、筒状部材31と蓋部材32とは共に
半硬質合成樹脂成形物からなり、両者の重なった鍔部3
1a,32aは、容器本体1の口部1aの開口周縁と塗
布先ホルダー2の内側の環状段部21との間で挟着され
ることにより、容器本体1と塗布先ホルダー2との嵌合
部を封止するパッキンとして機能している。
【0024】容器本体1内に配置した弁作動杆4は、丸
棒状の軸部40の後端に鍔部41が一体形成された硬質
合成樹脂成形物からなり、軸部40の前端40aがバル
ブユニット3の液流入口33に挿嵌すると共に、鍔部4
1を容器本体1の後端内面に当接した状態で、当該鍔部
41が容器本体1の内周の環状凸部14によって係止さ
れている。しかして、図2に示すように、容器本体1の
自然状態において、軸部40の前端40aと第一弁座3
4に嵌合した球弁体8との間に小間隙tを生じるよう
に、各部材の寸法を設定している。
【0025】上記構成の液剤塗布器においては、液剤L
として修正液、各種の筆記具用インキ、化粧液等が液剤
貯留部10に自由流動状態で貯留されるが、常時は図1
及び図2に示すように球弁体8が第一弁座34に押接し
て液流入口33を閉止しているため、塗布に伴って消費
される液剤は第一弁座34よりも前部側つまり塗布先側
に存在する分によって賄われ、液剤貯留部10内の液剤
Lが塗布先側へ流れ込んで塗布芯5に直接浸透すること
はない。しかして、液浸透性の塗布芯5は合成繊維のス
ライバー又はフィラメントの束を軸状に一体化したもの
であるから、液剤Lを滑らかに塗布できると共に、被塗
面への塗布芯5の接触度合によって塗り幅を容易に調節
できる。なお、塗布芯5は構造的に硬度が小さく、塗布
時に被塗面に押し付けると潰れるように弾性変形する
が、塗布器が尾端ノック式であり、弁部の開放のために
塗布芯5をノック操作する必要はないから、上記の硬度
が小さいことによる支障はない。
【0026】一方、塗布先側の液剤不足によって塗布に
かすれを生じ始めた際には、塗布先側が下位になる把持
姿勢で容器本体1のノック部12を指で押圧するノック
操作を行うことにより、良好な塗布性を回復できる。す
なわち、上記ノック操作により、可変形部13の短縮を
伴って弁作動杆4が前進し、その軸部40の先端40a
に押されて球弁体8が第一弁座34から離脱するため、
第一段階では液流入口33が開放し、可変形部13の短
縮による容積縮小で生じる与圧を受けて、液剤貯留部1
0内の液剤Lが液流入口33より弁室3a及び液流出口
35を通って塗布先側に補給される。
【0027】しかるに、上記ノック操作の続く第二段階
では、図3に示すように、弁作動杆4に押された球弁体
8が第二弁座36に押接して液流出口35を遮断するか
ら、一回のノック操作で液剤貯留部10内から塗布先側
へ補給される液量は少量に止まり、塗布芯5が流出過剰
になる懸念はない。従って、不要部位まで液剤が塗着さ
れたり、修正液では塗布量過多で乾燥に時間を要した
り、インキでは紙面での滲みを生じたり、更には塗布先
から液剤Lがぼた落ちして被塗面や周面を汚すといった
問題を生じない。
【0028】ノック部12の押圧を解除すれば、容器本
体1の可変形部13がその弾性復元力によって元の長さ
に伸張し、これに伴って弁作動杆4が後退するから、第
二弁座36に押接していた球弁体8はコイルスプリング
9の蓄力によって第一弁座34側へ戻り、液流出口35
を開放して液流入口33が閉止した元の状態に復帰す
る。なお、一回のノック操作では補給液量が不充分であ
れば、ノック操作を繰り返せばよい。
【0029】ところで、球弁体8の第一弁座34に対す
る押接位置と第二弁座36に対する押接位置との間の移
動距離d(図2参照)は、当該球弁体8の半径r以下に
設定するのがよい。すなわち、このように球弁体8の移
動距離dを短くすれば、ノック操作によって液通路が開
放しても直ぐに閉止すると共に、弁作動杆4の移動範囲
も短くなって容積本体1の容積縮小の程度が小さくな
り、この容積縮小による液剤貯留部10内の与圧が過度
に高くならないため、塗布先側への液剤の過剰供給をよ
り確実に防止でき、また球弁体8の移動によってばね部
材が弾接状態から外れるような懸念もなく、弁部の作動
信頼性が高くなる。そして、塗布先側の液剤不足に対し
ては、良好な塗布性が回復するまで小刻みなノック操作
を繰り返して少量ずつ液剤補給を行うようにすればよ
い。
【0030】この液剤塗布器では、球弁体8が第一弁座
34と第二弁座36の弁体を兼用するため、部品点数が
少なくなると共に、弁作動杆4も単純な棒軸状であるか
ら、弁部の構造は極めて簡素である。従って、部品を安
価に且つ容易に製造できるという利点がある。そして、
塗布器の組立製作においては、容器本体1内に弁作動杆
4を配置させ、この容器本体1の口部1aに、弁室3a
内に球弁体8とコイルスプリング9を装填したバルブユ
ニット3を組み込む際、弁作動杆4の先端40a部を該
バルブユニット3の液流入口33に臨ませるだけよいか
ら、操作的に非常に簡単であり、組立製作コストも安く
付く。
【0031】液浸透性の塗布芯5としては、フェルト状
やスポンジ状のものも使用できるが、液流通性や塗布性
あるいは筆記性の面より、上記実施例で用いたような合
成繊維束を軸状に一体化したものが好適である。そし
て、このような合成繊維束を軸状に一体化したものの中
でも、空隙率が65〜90%であるものは、高粘度の液
剤や固形粒子を高濃度で分散含有する液剤を塗布対象と
しても、良好な液流通性が得られることから、特に推奨
される。
【0032】塗布対象の液剤Lとしては、前記のように
修正液、各種の筆記具用インキ、化粧液等が挙げられる
が、修正液が最も好適である。すなわち、修正液は、塗
膜によって紙面の文字等の表記を隠蔽消去する必要か
ら、酸化チタンの如き隠蔽性顔料を通常40〜60重量
%といった非常に高濃度で分散含有しており、このため
に従来では専ら刷毛塗り型(容器のキャップに刷毛軸が
付いたもの)もしくは間隙流出型(流出口を封止するチ
ップ又はボールの弁体を被塗面に押し付けて退入させる
もの)の塗布器が使用されていたが、この発明の塗布器
では液浸透性の塗布芯によって滑らかに塗布できること
になる。しかして、このような修正液の中でも、とりわ
け溶媒に水を用いた水性修正液は、塗布芯が乾燥固化し
にくいという利点から、この発明の塗布器用として最も
推奨される。
【0033】なお、この発明の液剤塗布器は、容器本体
1及び塗布先ホルダー2の形状、塗布先ホルダー2の内
部装填物の種類と形状、塗布先ホルダー2による塗布芯
5の保持構造、容器本体1と塗布先ホルダー2の結合構
造、弁室3aの周囲構造と位置、容器本体1のノック部
12に対する弁作動杆4の係着構造等、細部構成につい
ては実施例以外に種々設計変更可能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、塗布先に液浸
透性の塗布芯を備えた尾端ノック型の液剤塗布器とし
て、そのノック操作に伴って容器部の容積が縮小し、容
器部の液剤が塗布芯側へ補給されるが、その補給量が過
多にならず、もって液剤の過剰流出による問題を生じ
ず、しかも弁部の構造が極めて簡素であって、安価に且
つ容易に組立製作できるものが提供される。
【0035】請求項2の発明によれば、上記の液剤塗布
器において、液浸透性の塗布芯が合成繊維束を軸状に一
体化したものであるから、液剤を滑らかに塗布できると
共に、被塗面への塗布芯の接触度合によって塗り幅を容
易に調節できる。
【0036】請求項3の発明によれば、上記の合成繊維
束を軸状に一体化した塗布芯を備える液剤塗布器におい
て、該塗布芯の空隙率が大きい空隙率を有するから、高
粘度の液剤や固形粒子を高濃度で分散含有する液剤を塗
布対象としても、塗布芯での良好な液流通性が得られ
る。
【0037】請求項4の発明によれば、上記の液剤塗布
器として、隠蔽性顔料を分散含有する修正液を液浸透性
の塗布芯によって塗布できる尾端ノック式の修正液塗布
器が提供される。
【0038】請求項5の発明によれば、上記の液剤塗布
器において、容器本体が蛇腹構造の可変形部を有するこ
とから、ノック操作とその解除に伴う容器本体の容積変
化が容易に確実になされるという利点がある。
【0039】請求項6の発明によれば、上記の液剤塗布
器として、液剤の過剰流出をより確実に防止できると共
に、弁部の作動信頼性に優れるものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る液剤塗布器の全体
を示す要部縦断側面図である。
【図2】 同液剤塗布器における弁部の液流入口の閉塞
状態を示す縦断側面図である。
【図3】 同液剤塗布器における弁部の液流出口の閉塞
状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 1a 口部 10 液剤貯留部 12 ノック部 13 可変形部 2 塗布先ホルダー 3 バルブユニット 3a 弁室 33 液流入口(液通路) 34 第一弁座 35 液流入口(液通路) 36 第二弁座 4 弁作動杆 40 軸部 40a 先端 41 鍔部 5 塗布芯 8 球弁体 9 コイルスプリング L 液剤 d 球弁体の移動距離 r 球弁体の半径

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液剤を収容した容器本体の口部に、液浸
    透性の塗布芯を保持した塗布先ホルダーが嵌着され、こ
    の塗布芯と容器本体内部との間の液通路に、球弁体を装
    填した弁室が介在し、 前記弁室は、容器本体側の液流入口に臨む第一弁座と、
    塗布先側の液流出口に臨む第二弁座とを備え、前記球弁
    体がばね力によって常時は第一弁座に押接して液流入口
    を閉止しており、 前記容器本体はその一部をなす可変形部の変形によって
    容積可変であり、 該容器本体の底端部にノック部が設けられ、このノック
    部より容器本体内を通して延出して先端が前記弁室の液
    流入口に臨む弁作動杆を有し、 前記ノック部のノック操作により、容器本体の容積縮小
    を伴って弁作動杆が前進し、その先端に押された球弁体
    が第一弁座から離れて前記液流入口を開放すると共に、
    該弁作動杆が更に前進した際に該球弁体が第二弁座に押
    接して前記液流出口を閉止するように構成されてなる液
    剤塗布器。
  2. 【請求項2】 液浸透性の塗布芯が合成繊維束を軸状に
    一体化したものである請求項1記載の液剤塗布器。
  3. 【請求項3】 合成繊維束を軸状に一体化した液浸透性
    の塗布芯の空隙率が65〜90%である請求項2記載の
    液剤塗布器。
  4. 【請求項4】 容器本体内に収容した液剤が隠蔽性顔料
    を分散含有する修正液である請求項1〜3のいずれかに
    記載の液剤塗布器。
  5. 【請求項5】 容器本体が蛇腹構造の可変形部を有する
    請求項1〜4のいずれかに記載の液剤塗布器。
  6. 【請求項6】 前記球弁体の第一弁座に対する押接位置
    と第二弁座に対する押接位置との間の移動距離が、当該
    球弁体の半径以下に設定されてなる請求項1〜5のいず
    れかに記載の液剤塗布器。
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