JP2001171137A - インクジェット方式画像形成装置 - Google Patents

インクジェット方式画像形成装置

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JP2001171137A
JP2001171137A JP35974999A JP35974999A JP2001171137A JP 2001171137 A JP2001171137 A JP 2001171137A JP 35974999 A JP35974999 A JP 35974999A JP 35974999 A JP35974999 A JP 35974999A JP 2001171137 A JP2001171137 A JP 2001171137A
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wiping
carriage
blade
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ink
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Tomohiro Ishizu
知宏 石津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な機構で、ワイピングブレードを用いて
吐出口面を拭き取ることができるインクジェット方式画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 二つのワイピング部31a,31bは、
キャリッジ移動方向に沿って設けられ、ワイピング位置
と退避位置との間で移動可能に構成される。各ワイピン
グ部31a,31bはバネによりワイピング位置に付勢
されている。キャリッジ14の下部には位置切替え手段
50が設けられる。ワイピング部31a,31bには、
キャリッジ14が印字領域外の所定位置に移動してきた
ときに位置切替え手段50と係合する係合部36cが形
成される。位置切替え手段50が、選択された一のワイ
ピング部の係合部36cと係合したときに、キャリッジ
14の移動に伴い、位置切替え手段50が当該係合部3
6cを押圧することにより、当該一のワイピング部がバ
ネの付勢力に抗して退避位置に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ、プロッタ等のインクジェット方式画像形成装置
に関し、特に、記録ヘッドの吐出口面を拭き取るワイピ
ング機構の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式画像形成装置では、
印字動作を繰り返し行うと、記録ヘッドのインクの吐出
口面に不要なインクが付着してくる。その付着したイン
クは、吐出口から飛び出すインクに悪影響を与える場合
がある。例えば、吐出されたインクが曲がって飛び出す
などして、印字品位を低下させるおそれがある。このた
め、従来より、インクジェット方式画像形成装置には、
吐出口面に付着したインクを取り除くためのワイピング
ブレードが装備されている。このワイピングブレード
は、例えば弾性を有する材質で作られており、印字領域
外の所定位置に設けられている。そして、所定のタイミ
ングで、ワイピングブレードを記録ヘッドの吐出口面に
摺接させることにより、付着したインクを拭き取ってい
る。
【0003】従来、かかるワイピングブレードによる拭
き取り方法としては、記録ヘッドを静止したままにして
おき、ワイピングブレードが記録ヘッドに向かって走行
することにより、ワイピングブレードを吐出口面に摺接
させる方法や、クリーニング時にワイピングブレードが
所定の位置まで上昇し、その上昇したワイピングブレー
ドに向かって記録ヘッドが移動することにより、ワイピ
ングブレードを吐出口面に摺接させる方法が広く知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイピング動作では、ワイピングブレードを移動させる
ための駆動源が必要であるので、装置が大型化してしま
うという問題があった。このため、簡易な機構で、ワイ
ピングブレードを用いて吐出口面を拭き取ることができ
るインクジェット方式画像形成装置の実現が望まれてい
る。
【0005】また、近年、インクジェット方式画像形成
装置の形式の多様化に伴い、モノクロ印刷、カラー印
刷、フォト印刷など用途に応じた印刷や、又は屋内用印
刷、屋外用印刷など状況に応じた印刷を、同一の装置で
行うことがある。この場合、用途や状況に応じたインク
の色や種類を有する記録ヘッドを、装置本体に装着する
必要がある。しかしながら、例えば、異なる色のインク
を有する記録ヘッドを同一のワイピングブレードで拭き
取ると、記録ヘッドの吐出口に他の色のインクが付着
し、インクの混色が起こったりする。これでは、印字品
位が低下する。一方、異なる種類のインクを有する記録
ヘッドを同一のワイピングブレードで拭き取ると、イン
クの吐出不良を起こすクリーニング不良が発生したりす
ることがある。例えば、インクの種類に応じてインクの
粘度が異なる場合、ワイピングブレードの強度を粘度の
低いインクの拭き取りに適するように調整しておくと、
粘度の高いインクの拭き取りが弱く、インク残りが生ず
る。また、ワイピングブレードの強度を粘度の高いイン
クの拭き取りに適するように調整しておくと、インクの
拭き取りが強いため、ワイピングブレードの寿命が短く
なることがある。
【0006】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、簡易な機構で、ワイピングブレードを用いて吐
出口面を拭き取ることができるインクジェット方式画像
形成装置を提供することを目的とするものである。
【0007】また、本発明は、異なる色や種類のインク
を有する記録ヘッドを使用しても、インクの混色や吐出
不良の発生を防止することができるインクジェット方式
画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、キャリッジに搭載された、前記キャリッ
ジを移動しながらノズルからインクを吐出することによ
り記録媒体に画像を形成する記録ヘッドと、前記キャリ
ッジが画像形成領域外の所定位置に移動してきたとき
に、前記記録ヘッドのインク吐出口面に当接してそのイ
ンク吐出口面を拭き取るワイピングブレードとを有する
インクジェット方式画像形成装置において、前記キャリ
ッジの移動方向に沿って複数設けられた、前記ワイピン
グブレードを保持すると共に前記ワイピングブレードが
インク吐出口面に当接するワイピング位置と前記ワイピ
ングブレードがインク吐出口面に当接しない退避位置と
の間で移動可能なブレード保持手段と、前記各ブレード
保持手段を前記ワイピング位置又は前記退避位置に付勢
する付勢手段と、前記キャリッジの下部に取り付けられ
た、前記複数のブレード保持手段のうち選択された所定
の前記ブレード保持手段を前記退避位置から前記ワイピ
ング位置に又は前記ワイピング位置から前記退避位置に
切り替えるための位置切替え手段と、前記各ブレード保
持手段毎に前記キャリッジの移動方向に直交する方向に
沿って異なる位置に設けられた、前記キャリッジが画像
形成領域外の所定位置に移動してきたときに前記位置切
替え手段と係合する係合手段と、を具備し、前記位置切
替え手段が前記選択された所定の前記ブレード保持手段
の前記係合手段と係合したときに、前記キャリッジの移
動に伴い前記位置切替え手段が当該係合手段を押圧する
ことにより、当該係合手段に対応する前記ブレード保持
手段を前記付勢手段の付勢力に抗して前記ワイピング位
置又は前記退避位置に移動させることを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】[第一実施形態]以下に本発明の
第一実施形態について図面を参照して説明する。図1は
本発明の第一実施形態であるインクジェット方式画像形
成装置の概略斜視図、図2はそのインクジェット方式画
像形成装置におけるワイピング部の概略斜視図、図3は
そのインクジェット方式画像形成装置におけるキャリッ
ジの概略正面図、図4はそのキャリッジから位置切替え
手段を取り外したときのキャリッジ及び位置切替え手段
の概略正面図、図5はその位置切替え手段の概略斜視
図、図6(a)はその位置切替え手段の概略正面図、図
6(b)はその位置切替え手段の概略底面図である。こ
こで、図1では、記録媒体の一部を切り欠いて示してい
る。
【0010】第一実施形態のインクジェット方式画像形
成装置は、図1に示すように、プラテン11と、走査レ
ール12と、スライド軸受け13と、キャリッジ14
と、ベルト15と、搬送ローラ16と、ピンチローラ1
7と、記録ヘッド20と、回復装置30と、制御部(不
図示)とを備えるものである。
【0011】第一実施形態では、記録媒体2としてロー
ル状に巻かれたものを用いており、その記録媒体2は、
装置本体の後方に回動自在に軸支されている。プラテン
11は、その上面に記録媒体2の先端部を載置するもの
である。記録媒体2の先端部は、プラテン11上で搬送
ローラ16とピンチローラ17により挟持される。搬送
ローラ16は、図示しない駆動源である搬送モータで駆
動されて回転する。記録媒体2は、搬送ローラ16の回
転により矢印Xで示す前方向(媒体送り方向)に沿って
搬送される。
【0012】プラテン11の上方には、走査レール12
がプラテン11と平行に架設されている。走査レール1
2には、スライド軸受け13を介してキャリッジ14が
取り付けられている。また、キャリッジ14には、走査
レール12と平行にベルト15が取り付けられており、
ベルト15は、図示しない駆動源であるキャリッジモー
タで左右に移動する。これにより、キャリッジ14は、
ベルト15を通して媒体送り方向Xと直交する矢印Yで
示す左右方向(キャリッジ移動方向)に沿って往復移動
することができる。
【0013】キャリッジ14には、インクを吐出する記
録ヘッド20が搭載されている。これにより、記録ヘッ
ド20は、キャリッジ14と一体となって、走査レール
12に沿って移動することができる。記録ヘッド20は
その下面に多数のノズルを有し、各ノズルの吐出口から
微小インク滴が吐出する。これらのノズルは、媒体送り
方向Xに沿って直線状に配列されている。
【0014】この記録ヘッド20としてはカートリッジ
式のものを用いており、インクが出なくなったときには
新しいものと交換する必要がある。また、第一実施形態
のインクジェット方式画像形成装置は、一つの記録ヘッ
ド20だけをキャリッジ14に装着できるタイプのもの
である。そして、染料インクを使用した染料用記録ヘッ
ドと、顔料インクを使用した顔料用記録ヘッドとを、印
字の目的・用途に応じて交換し、いずれかの記録ヘッド
をキャリッジ14に装着することができる。
【0015】図示しない制御部は、キャリッジ14や記
録ヘッド20等の動作を制御するものである。記録媒体
2に画像を形成する場合には、まず、ユーザは、装置本
体の後方に軸支された記録媒体2の先端部をプラテン1
1上に引き出し、その引き出した記録媒体2の先端部を
搬送ローラ16とピンチローラ17とで挟持させる。次
に、制御部は、搬送ローラ16を駆動して記録媒体2を
前後に移動させると共に、位置検知手段(不図示)が記
録媒体2の先端を検知する。ここで、かかる位置検知手
段は、キャリッジ14の側面に取り付けられている。制
御部は、位置検知手段からの信号に基づいて、記録媒体
2の先端を所定の位置に停止させる。こうして、印字準
備が整った後に、制御部が、他のパーソナルコンピュー
タ、ワークステーションなどから送られてきた画像デー
タに基づいて、キャリッジ14と記録媒体2との動作を
制御する。
【0016】具体的には、制御部は、キャリッジ14の
動作を制御して、記録ヘッド20をキャリッジ移動方向
Yに沿って往復移動させる。このとき、記録ヘッド20
に画像信号を送ると、その画像信号によって選択された
記録ヘッド20のノズルからインク滴が吐出する。これ
により、記録媒体2にはノズル幅分の画像が形成され
る。そして、記録媒体2をノズル幅分だけ間欠に搬送し
ながら、かかるインクを吐出する動作を繰り返すことに
より、記録媒体2に画像全体が形成される。最後に、制
御部は、画像形成が終了すると、キャリッジ14に搭載
したカッター(不図示)を所定の位置まで飛び出たせた
後、キャリッジ14を移動させることにより、記録媒体
2を所定の大きさにカットする。
【0017】ところで、新品の記録ヘッド20では、イ
ンクの吐出口面はクリーンな状態であるが、印字動作を
繰り返し行っていくと、吐出口面に不要なインクの小滴
が付着してくる。そして、この付着したインクにより、
インクを適正に吐出することができず、インクの吐出方
向にズレが生じることがある。吐出口からのインク滴の
吐出を良好に行うためには、吐出口面を常にクリーンな
状態に保つ必要がある。回復装置30は、かかる付着し
たインクを除去する作業(ワイピング作業)等を行うこ
とにより、記録ヘッド20を、印字動作を良好に行える
状態に回復させるためのものである。この回復装置30
は、印字領域外の位置、例えば装置本体の右端部に設け
られている。
【0018】尚、回復装置30は、ワイピング作業の他
に、例えば、ノズルにインクを供給するための供給路等
に混入した泡を吸引する作業や、所定の時間毎にすべて
のノズルからインクを吐出し、インクの乾燥を防止する
作業を行ったりする。
【0019】回復装置30には、ワイピング作業を行う
ための二つのワイピング部31a,31bが設けられて
いる。ワイピング部31aは染料用記録ヘッド専用のも
のであり、ワイピング部31bは顔料用記録ヘッド専用
のものである。ワイピング部31a,31bはそれぞ
れ、図2に示すように、ワイピングブレード35と、ブ
レードホルダー(ブレード保持手段)36とを備える。
ブレードホルダー36は、本体部36aと、軸部36b
と、係合部36cとを有する。
【0020】本体部36aには、ワイピングブレード3
5が立てた状態で固定されている。ワイピングブレード
35は記録ヘッド20のノズルの吐出口面を拭き取るた
めのものであり、その長手方向の長さはノズル幅より若
干広いとされる。このワイピングブレード35は、ゴム
などの弾性を有する素材で作られている。ワイピング作
業では、キャリッジ14の移動に伴って、ワイピングブ
レード35を記録ヘッド20のノズルの吐出口面に摺接
させることにより、吐出口面に付着したインクを除去す
る。
【0021】第一実施形態では、各ワイピング部31
a,31bのワイピングブレード35,35について
は、それぞれ染料用記録ヘッド、顔料用記録ヘッドで使
用するインクの種類に応じて、当該ワイピングブレード
の強度を決めている。一般に、顔料インクは染料インク
よりも粘度が高いので、吐出口面に付着した顔料インク
は染料インクに比べてクリーニングがしにくく、ワイピ
ングブレードで強く拭き取る必要がある。このため、顔
料インクを除去するためのワイピングブレードの強度
は、染料インクを除去するためのワイピングブレードの
強度よりも強くしている。実際にワイピングブレードの
強度を調整するには、ワイピングブレードの縦方向の長
さ、厚さ、材質等を変えればよい。例えば、ワイピング
ブレードの縦方向の長さを短くしたり、その厚さを厚く
すれば、ワイピングブレードの強度が強くなる。
【0022】軸部36bは円筒形状をしており、その中
心軸はキャリッジ移動方向Yを向いている。軸部36b
の側部には本体部36aが一体的に形成されている。軸
部36bの内部には左右に伸びる軸39が設けられ、ブ
レードホルダー36は、この軸39により軸支されると
共に、軸39の回りに回動可能に構成されている。
【0023】係合部36cは、ワイピングブレード35
が固定された本体部36aの部分と軸部36bとの間の
所定位置に、本体部36aと一体的に形成されている。
この係合部36cは、幅薄の直方体形状をしており、本
体部36aから上方に引き出されている。具体的に、か
かる係合部36cは、各ワイピング部31a,31b毎
に、媒体送り方向Xに沿って異なる位置に設けられる。
各ワイピング部31a,31bは、係合部36cを形成
する位置だけが異なり、その他の構造はすべて同じであ
る。
【0024】ブレードホルダー36は、図示しないネジ
リコイルバネ(付勢手段)により軸39を中心に図2に
おいて矢印Aで示す方向に付勢されている。また、ブレ
ードホルダー36の前側近傍には、ストッパー38が設
けられている。このストッパー38がネジリコイルバネ
で付勢されたブレードホルダー36の回転力を受け止め
ることにより、ブレードホルダー36は所定の位置に維
持される。この所定の位置は、図2に示すように、ワイ
ピングブレード35の上面が水平になるような位置であ
る。これをブレードホルダー36のワイピング位置と称
する。
【0025】一方、ワイピング作業を行うとき、当該記
録ヘッド専用のワイピング部のブレードホルダー36は
そのままワイピング位置に維持されるが、他方のワイピ
ング部のブレードホルダー36は、ネジリコイルバネの
付勢力に抗して、軸39を中心に矢印Aと反対方向に回
転し、ワイピングブレード35の上面の位置が下方に下
がる。このときのブレードホルダー36の位置が退避位
置となる。この退避位置では、当該ワイピングブレード
35はインク吐出口面に当接しない。
【0026】また、キャリッジ14には、図3及び図4
に示すように、二つのワイピング部31a,31bのう
ちいずれか一方についてそのブレードホルダー36をワ
イピング位置から退避位置に切り替えるための位置切替
え手段50が取り付けられている。位置切替え手段50
は、キャリッジ14がワイピング部31a,31bに向
かって移動したときに、ワイピング部31a,31bの
いずれか一方のブレードホルダー36の係合部36cと
係合し、その係合部36cを押圧する。
【0027】かかる位置切替え手段50は、図4、図5
及び図6に示すように、棒状の本体部51と、第一押圧
部52と、第二押圧部53と、把手部54とを有する。
把手部54は、本体部51の一方の先端に固着され、本
体部51の長手方向に直交する所定の一の方向に引き出
されている。第一押圧部52は、把手部54を上方を向
く状態にして本体部51の長手方向から見たときに、本
体部51の下面であって、本体部51の中心軸に関して
右側にずれた所定位置に形成されている。一方、第二押
圧部52は、把手部54の側から見て把手部54を左方
向を向く状態にして本体部51の長手方向から見たとき
に、本体部51の下面であって、本体部51の中心軸に
関して左側にずれた所定位置に形成されている。また、
第一押圧部52及び第二押圧部53はそれぞれ、ワイピ
ング部31a,31bと対向する側の角部を切り欠くこ
とにより傾斜部52a,53aが形成されている。
【0028】位置切替え手段50は、図3及び図4に示
すように、把手部54が形成されていない側をキャリッ
ジ14の所定位置に挿入して、キャリッジ14に組み込
まれている。そして、キャリッジ14に組み込まれた位
置切替え手段50は、ユーザが把手部54を回すことに
より、第一押圧部52が下側を向いてキャリッジ14の
下面から突出する状態と、第二押圧部52が下側を向い
てキャリッジ14の下面から突出する状態とに設定可能
に構成されている。下側を向いた状態の第一押圧部52
の位置は、ワイピング部31bの係合部36cと係合す
る位置であり、一方、下側を向いた状態の第二押圧部5
3の位置は、ワイピング部31aの係合部36cと係合
する位置である。
【0029】下側を向いた状態の押圧部52,53の最
大位置の高さは、ブレードホルダー36がワイピング位
置にあるときの係合部36cの最上点の高さとほぼ同じ
である。このため、例えば、位置切替え手段50の把手
部54を回して、第一押圧部52が下側を向く状態にし
た場合には、キャリッジ14の移動に伴って、まず、第
一押圧部52の傾斜部52aがワイピング部31bの係
合部36cと係合するようになる。この傾斜部52aと
係合部36cとが係合状態にあるときは、ブレードホル
ダー36はワイピング位置から退避位置に移行する中間
の状態にある。
【0030】こうして、第一押圧部52の傾斜部52a
と係合部36cとが係合状態になり、さらにキャリッジ
14が移動すると、傾斜部52aが係合部36cを下方
に押圧する。これにより、ネジリコイルバネの付勢力に
抗して、ワイピング部31bのブレードホルダー36が
軸39の回りに図2の矢印Aと反対方向に回転する。そ
して、第一押圧部52のうち傾斜部52a以外の部分と
係合部36cとの係合状態に移行すると、ワイピング部
31bのブレードホルダー36の位置が退避位置に切り
替わる。一方、このとき、ワイピング部31aの係合部
36cは位置切替え手段50の第一押圧部52と係合し
ないため、ワイピング部31aのブレードホルダー36
は動作せず、常にワイピング位置に位置している。
【0031】次に、第一実施形態のインクジェット方式
画像形成装置におけるワイピング作業を説明する。図7
は染料用記録ヘッドをキャリッジに搭載したときの位置
切替え手段とブレードホルダーの係合部との係合状態を
示す概略右側面図、図8は顔料用記録ヘッドをキャリッ
ジに搭載したとの位置切替え手段とブレードホルダーの
係合部との係合状態を示す概略右側面図である。
【0032】最初に、染料用記録ヘッド20aをキャリ
ッジ14に搭載している場合について説明する。この場
合には、ユーザは、新しい染料用記録ヘッド20aをキ
ャリッジ14に装着した際に、予め位置切替え手段50
の把手部54を、図7に示すように、上方を向くように
セットしておく。したがって、このときは、位置切替え
手段50の第一押圧部52が下側を向いている。
【0033】装置本体により印字動作を繰り返し行い、
染料用記録ヘッド20aの吐出口からのインク吐出によ
って吐出口面にインクが付着してくると、ユーザは、操
作部(不図示)からワイピング作業を行う旨の指示を入
力する。すると、制御部は、キャリッジ14を、キャリ
ッジ移動方向Yに沿って印字領域外に設置されたワイピ
ング部31a,31bに向かう方向に移動させる。この
時点では、ワイピング部31a,31bのブレードホル
ダー36はともにワイピング位置に位置している。
【0034】キャリッジ14がワイピング部31a,3
1bまで移動してくると、まず、位置切替え部材50の
第一押圧部52の傾斜部52aがワイピング部31bの
係合部36cと係合する。この状態から染料用記録ヘッ
ド20aがさらに移動すると、第一押圧部52の傾斜部
52aがその係合部36cを下方に押圧し続けることに
より、ワイピング部31bのブレードホルダー36はネ
ジリコイルバネの付勢力に抗して、軸39を中心として
時計方向に回転し、第一押圧部52の傾斜部52a以外
の部分が係合部36cに係合するようになる。これによ
り、ワイピング部31aのブレードホルダー36の位置
が退避位置に切り替わる。
【0035】一方、このとき、ワイピング部31aの係
合部36cは位置切替え手段50とは係合せず、ワイピ
ング部31aのブレードホルダー36はワイピング位置
に維持される。そして、キャリッジ14がさらに移動す
ると、ワイピング部31aのワイピングブレード35が
染料用記録ヘッド20aの吐出口面に摺接することによ
り、吐出口面に付着したインクが除去される。
【0036】その後、制御部は、キャリッジ14の移動
方向を反転させ、キャリッジ14を印字領域に向って移
動させる。このとき、キャリッジ14の移動に伴い、位
置切替え手段50の第一押圧部52とワイピング部31
bの係合部36cとの係合状態が解かれると、ワイピン
グ部31bのブレードホルダー36はネジリコイルバネ
の付勢力により軸39を中心として図2の矢印A方向に
回転し、ワイピング位置に戻る。そして、キャリッジ1
4が所定のホームポジションの位置に戻ることにより、
ワイピング作業が終了する。
【0037】次に、顔料用記録ヘッド20bをキャリッ
ジ14に搭載している場合について説明する。この場合
には、ユーザは、新しい顔料用記録ヘッド20bをキャ
リッジ14に装着した際に、予め位置切替え手段50の
把手部54を、図8に示すように、左側を向くようにセ
ットしておく。したがって、このときは、位置切替え手
段50の第二押圧部53が下側を向いている。
【0038】顔料用記録ヘッド20bをキャリッジ14
に搭載している場合には、その顔料用記録ヘッド20b
についてのワイピング作業も、上述の染料用記録ヘッド
20aについてのワイピング作業と同様にして行われ
る。キャリッジ14がワイピング部31a,31bまで
移動してくると、位置切替え手段50の第二押圧部53
の傾斜部53aがワイピング部31aの係合部36cと
係合する。この状態からキャリッジ14がさらに移動す
ると、第二押圧部53の傾斜部53aがその係合部36
cを下方に押圧し続けることにより、図8に示すよう
に、ワイピング部31aのブレードホルダー36はネジ
リコイルバネの付勢力に抗して軸39を中心にして回転
し、そのブレードホルダー36の位置が退避位置に切り
替わる。このとき、ワイピング部31bのブレードホル
ダー36は動作せず、ワイピング位置に位置している。
そして、キャリッジ14がさらに移動すると、ワイピン
グ部31bのブレードホルダー36が顔料用記録ヘッド
20bの吐出口面に摺接することにより、吐出口面に付
着したインクが除去される。
【0039】第一実施形態のインクジェット方式画像形
成装置では、位置切替え手段の押圧部が一方のワイピン
グ部の係合部と係合したときに、キャリッジの移動に伴
い押圧部が当該係合部を押圧することにより、一方のワ
イピング部のブレードホルダーをネジリコイルバネの付
勢力に抗してワイピング位置から退避位置に移動させる
と共に、他方のワイピング部のブレードホルダーはワイ
ピング位置のまま維持させる。このため、ワイピングブ
レードを移動させるための駆動源を必要としないので、
簡易な機構で、ワイピングブレードを用いて吐出口面を
拭き取ることができると共に、装置の小型化を図ること
ができる。
【0040】また、キャリッジの移動方向に沿って二つ
のブレードホルダーを配置し、各ブレードホルダーの係
合部をそれぞれ、キャリッジの移動方向に直交する方向
に沿って異なる位置に設けたことにより、予め記録ヘッ
ドが吐出するインクの種類に応じて、位置切替え手段が
係合すべき係合部を選択しておけば、その選択されなか
った係合部を有するワイピングブレードによってワイピ
ング作業が行われる。このため、各ワイピングブレード
は、所定の一の種類のインクを使用する記録ヘッドの吐
出口面だけを拭き取ることができるので、インクの吐出
不良の発生を確実に防止することができる。 [第二実施形態]次に、本発明の第二実施形態について
図面を参照して説明する。図9は本発明の第二実施形態
であるインクジェット方式画像形成装置の一のワイピン
グ部の概略正面図、図10はそのインクジェット方式画
像形成装置の二つのワイピング部の概略右側面図、図1
1はそのインクジェット方式画像形成装置におけるキャ
リッジの概略右側面図、図12(a)はそのキャリッジ
に搭載される染料用記録ヘッドの概略右側面図、図12
(b)はそのキャリッジに搭載される顔料用記録ヘッド
の概略右側面図、図13はそのインクジェット方式画像
形成装置においてワイピングブレードが退避位置にある
ときの記録ヘッドとそれに対応するワイピング部との概
略正面図、図14はそのインクジェット方式画像形成装
置においてワイピングブレードが退避位置にあるときの
染料用記録ヘッドと二つのワイピング部との概略右側面
図、図15はそのインクジェット方式画像形成装置にお
いてワイピングブレードが退避位置にあるときの顔料用
記録ヘッドと二つのワイピング部との概略右側面図であ
る。ここで、図13ではもう一方のワイピング部を省略
している。
【0041】尚、第二実施形態のインクジェット方式画
像形成装置では、ワイピング部を除き、その斜視図は図
1とほぼ同様である。また、第二実施形態において、第
一実施形態のものと同一の機能を有するものには、同一
の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0042】第二実施形態のインクジェット方式画像形
成装置では、染料インクを使用した染料用記録ヘッド
と、顔料インクを使用した顔料用記録ヘッドとを、印字
の目的・用途に応じて交換し、いずれかの記録ヘッドを
キャリッジ14に装着することができる。このため、回
復装置30には、かかる二種類の記録ヘッドに対応して
二つのワイピング部310a,310bを設けている。
すなわち、ワイピング部310aは染料用記録ヘッド専
用のものであり、ワイピング部310bは顔料用記録ヘ
ッド専用のものである。
【0043】二つのワイピング部310a,310b
は、印字領域外の所定の位置に設けられ、キャリッジ移
動方向Yに沿って左側からこの順序に並べて配置されて
いる。ワイピング部310a,310bはそれぞれ、図
9、図10及び図13に示すように、ワイピングブレー
ド35と、ブレードホルダー(ブレード保持手段)36
0と、バネ37a,37bと、レバー部43(係合手
段)とを備える。尚、図9では、一例としてワイピング
部310bを示している。ブレードホルダー360は、
レバー部43の右側に配置されており、本体部360a
と、軸部360bと、突起部360dとを有する。軸部
360bは円筒形状をしており、その中心軸は媒体送り
方向Xを向いている。軸部360bの側部には本体部3
60aが一体的に形成されている。この本体部360a
には、ワイピングブレード35が立てた状態で固定され
ている。軸部360bの内部には軸390が設けられ、
ブレードホルダー360は、この軸390により軸支さ
れると共に、軸390の回りに回動可能に構成されてい
る。また、軸部360bの側部には、突起部360dが
一体的に形成されている。この突起部360dは、本体
部360aと反対側に引き出されている。
【0044】本体部360aの下面と床面との間には、
バネ37aが取り付けられている。このバネ37aによ
り、ブレードホルダー360は、ワイピングブレード3
5が垂直に立っている状態から、図9において軸390
を中心として時計方向に所定の角度だけ傾いた状態のま
ま維持される。
【0045】レバー部43は、本体部45と、軸部46
と、第一係合部47と、第二係合部48とを有する。本
体部45の下部には軸部46が一体的に形成されてい
る。軸部46は円筒形状をしており、その中心軸は媒体
送り方向Xを向いている。軸部46の内部には軸46a
が設けられ、レバー部43は、この軸46aにより軸支
されると共に、軸46aの回りに回動可能に構成されて
いる。
【0046】第一係合部47は、本体部45の上部に一
体的に形成されており、その上部の所定位置から上方に
引き出されている。具体的には、かかる第一係合部47
は、図10に示すように、各ワイピング部310a,3
10b毎に、媒体送り方向Xに沿って異なる位置に設け
られる。各ワイピング部310a,310bは、第一係
合部47を形成する位置だけが異なり、その他の構造は
すべて同じである。また、第一係合部47の先端部は、
ブレードホルダー360の側に約90度だけ折り曲げら
れている。
【0047】尚、二つのワイピング部310a,310
bは、図14及び図15に示すように、キャリッジ移動
方向Yから見たときに、染料用及び顔料用の記録ヘッド
の吐出口とワイピングブレード35とが対向するように
配置されている。
【0048】第二係合部48は、本体部45の側部に一
体的に形成され、ブレードホルダー360の側に引き出
されている。この第二係合部48の下面と床面との間に
は、バネ37bが取り付けられている。このバネ37b
により、レバー部43は、図9において軸46aを中心
として時計方向に付勢され、第二係合部48がブレード
ホルダー360の突起部360dと当接した状態に維持
される。このときのブレードホルダー360の位置が退
避位置となる。
【0049】一方、ワイピング作業を行うときには、レ
バー部43が軸46aを中心に時計方向に回転して、第
二係合部48がブレードホルダー360の突起部360
dを押し下げることにより、ブレードホルダー360が
軸390を中心に反時計方向に回転し、ワイピングブレ
ード35の上面が水平になる。このときのブレードホル
ダー360の位置がワイピング位置となる。
【0050】キャリッジ14の後側の下部には、図11
に示すように、二つのワイピング部310a,310b
のうちいずれか一方についてそのブレードホルダー36
0を退避位置からワイピング位置に切り替えるための位
置切替え手段500が設けられている。位置切替え手段
500は、キャリッジ14がワイピング部310a,3
10bに向かって移動したときに、ワイピング部310
a,310bのいずれか一方の第一係合部47と係合
し、その第一係合部47を押圧する。
【0051】かかる位置切替え手段500は、図11に
示すように、係合部510と、切換レバー部520と、
ストッパー530とを有する。切換レバー部520は、
略円筒形状をしており、その中心軸はキャリッジ移動方
向Yを向いている。この切換レバー部520の側部には
爪部521が形成されている。切換レバー部520はそ
の中心軸の回りに回動可能に構成されている。
【0052】また、係合部510は、略円筒形状の本体
部511と、第一押圧部512と、第二押圧部513と
を有する。この係合部510は、本体部511の中心軸
の回りに回動可能に構成されている。第一押圧部512
と第二押圧部513とは、本体部511の中心軸方向か
ら見たときに、本体部511の側部から略90度だけ異
なる方向に引き出されている。そして、第一押圧部51
2は、それが鉛直下方を向いている状態で本体部511
の中心軸方向から見たときに、本体部511の中心軸に
関して左側にずれた所定位置に形成されている。一方、
第二押圧部513は、それが鉛直下方を向いている状態
で本体部511の中心軸方向から見たときに、本体部5
11の中心軸に関して右側にずれた所定位置に形成され
ている。
【0053】切換レバー部520と係合部510は、そ
れらの側面を互いに接触させ、一方を回転したときに他
方も回転するように構成されている。この切換レバー部
520は、図11の矢印Bの方向にネジリコイルバネ
(不図示)によって付勢されている。このため、係合部
510も切換レバー部520によって図11の矢印Cの
方向に付勢される。また、係合部510近傍の所定位置
には、ストッパー530が設けられている。このストッ
パー530が切換レバー部520で付勢された係合部5
10の第二押圧部513を受け止めることにより、切換
レバー部520及び係合部510が所定の位置に維持さ
れる。この第二押圧部513がストッパー530に保持
された状態は、図11に示すように、第一押圧部512
が鉛直下方を向く状態である。鉛直下方を向いた状態の
第一押圧部512の位置は、図14に示すように、ワイ
ピング部310aの第一係合部47と係合する位置であ
る。また、切換レバー部520の爪部521を図11に
おいて矢印Bの方向と反対方向に回転することにより、
係合部510を矢印Cの方向と反対方向に回転して、第
二押圧部513を鉛直下方を向く状態にすることができ
る。この鉛直下方を向いた状態の第二押圧部513の位
置は、図15に示すように、ワイピング部310bの第
一係合部47と係合する位置である。
【0054】下側を向いた状態の押圧部512,513
の最大位置の高さは、ブレードホルダー360が退避位
置にあるときの第一係合部47の最上点の高さとほぼ同
じである。このため、例えば、位置切替え手段500の
第一押圧部512が下側を向く状態にある場合には、キ
ャリッジ14の移動に伴って、まず、第一押圧部512
がワイピング部310aの第一係合部47と係合するよ
うになる。
【0055】こうして、第一押圧部512と第一係合部
47とが係合状態になると、第一押圧部512が第一係
合部47を下方に押圧すると共に、第二係合部48が突
起部360dを下方に押圧する。これにより、バネ37
aの付勢力に抗して、ワイピング部310aのブレード
ホルダー360が軸390の回りに回転する。そして、
レバー部43の本体部45及びワイピングブレード35
が直立した姿勢をとることにより、ブレードホルダー3
60はワイピング位置に維持される。一方、このとき、
ワイピング部310bの第一係合部47は位置切替え手
段500の第一押圧部512と係合しないため、ワイピ
ング部310bのブレードホルダー360は動作せず、
常に退避位置に位置している。
【0056】ところで、第二実施形態では、位置切替え
手段500における切換レバー部520の爪部521の
位置の切り換えは、記録ヘッドをキャリッジ14に装着
することにより自動的に行われる。すなわち、顔料用記
録ヘッド20bには、図12(b)に示すように、切換
レバー部520の爪部521に対応する位置に突当部2
1を設け、一方、染料用記録ヘッド20aには、図12
(a)に示すように、かかる突当部は設けていない。し
たがって、染料用記録ヘッド20aをキャリッジ14に
搭載すると、図14に示すように、位置切替え手段50
0の切換レバー部520は回転せず、第一押圧部512
はキャリッジ14の下面から引き出された状態のままで
ある。一方、顔料用記録ヘッド20bをキャリッジ14
に搭載すると、図15に示すように、その顔料用記録ヘ
ッド20bの突当部21が切換レバー部520の爪部5
21を押圧し、切換レバー部520を矢印bの方向に回
転させる。これにより、係合部510が連動して矢印c
の方向に回転し、第二押圧部513はキャリッジ14の
下面から引き出された状態に移行する。
【0057】次に、第二実施形態のインクジェット方式
画像形成装置におけるワイピング作業を説明する。図1
6は染料用記録ヘッド20aについてのワイピング作業
中の様子を示す概略正面図、図17は染料用記録ヘッド
20aについてのワイピング作業中の様子を示す概略右
側面図、図18は染料用記録ヘッド20aについてのワ
イピング作業が終了し染料用記録ヘッド20aが印字領
域に戻るときの様子を示す概略正面図である。また、図
19は顔料用記録ヘッド20bについてのワイピング作
業中の様子を示す概略右側面図である。尚、図16及び
図18では、ワイピング部310aのみを示し、もう一
つのワイピング部310bについては省略している。
【0058】最初に、染料用記録ヘッド20aをキャリ
ッジ14に搭載している場合について説明する。この場
合、位置切替え手段500の切換レバー部520は回転
せず、図14に示すように、係合部510の第一係合部
512がキャリッジ14の下面から鉛直下方に突出して
いる。
【0059】装置本体により印字動作を繰り返し行い、
染料用記録ヘッド20aの吐出口からのインク吐出によ
って吐出口面にインクが付着してくると、ユーザは、操
作部(不図示)からワイピング作業を行う旨の指示を入
力する。すると、制御部は、キャリッジ14を、キャリ
ッジ移動方向Yに沿って印字領域外に設置されたワイピ
ング部310a,310bに向かう方向に移動させる。
この時点では、ワイピング部310a,310bのブレ
ードホルダー360はともに退避位置に位置している。
【0060】キャリッジ14がワイピング部310aま
で移動してくると、まず、位置切替え部材500の係合
部510の第一押圧部512がワイピング部310aの
レバー部43の第一係合部47と係合する。この状態か
ら染料用記録ヘッド20aがさらに移動すると、第一押
圧部512がその第一係合部47を下方に押圧し、これ
に伴い、レバー部43の第二係合部48がブレードホル
ダー360の突起部360dを下方に押圧することによ
り、ワイピング部310aのブレードホルダー360は
バネ37aの付勢力に抗して、軸390を中心として回
転する。こうして、図16及び図17に示すように、ワ
イピング部310aのブレードホルダー360の位置が
ワイピング位置に切り替わる。
【0061】係合部510の第一押圧部512とワイピ
ング部310aの第一係合部47とが係合状態にある間
は、ワイピング部310aのブレードホルダー360は
ワイピング位置に維持される。そして、キャリッジ14
がさらに移動すると、ワイピングブレード35が吐出口
面に摺接することにより、吐出口面に付着したインクが
除去される。尚、位置切替え手段500の第一押圧部5
12は、ワイピング部310aのレバー部43とのみ係
合し、キャリッジ14の移動中に、ワイピング部310
bのレバー部43とは係合しない。
【0062】次に、染料用記録ヘッド20aがさらに移
動してワイピング部310aを完全に通過すると、位置
切替え手段500とレバー部43との係合状態が一旦解
除される。これにより、ワイピング部310aのブレー
ドホルダー360は退避位置に戻る。その後、制御部
は、キャリッジ14の移動方向を反転させ、染料用記録
ヘッド20bを印字領域に向って移動させる。キャリッ
ジ14がワイピング部310aに移動してくると、図1
8に示すように、位置切替え手段500がワイピング部
310aの第一係合部47の先端部と係合し、レバー部
43は軸46aを中心に反時計方向に回転する。このと
き、ブレードホルダー360の突起部360dとレバー
部43との係合状態が解かれるので、ブレードホルダー
360は退避位置のまま動かない。そして、染料用記録
ヘッド20aがさらに移動して、位置切替え手段500
がワイピング部310aの第一係合部47と係合しなく
なると、レバー部43はバネ37bの付勢力により軸4
6aを中心に時計方向に回転して、図13に示すように
突起部360dとの係合状態に戻る。最後に、キャリッ
ジ14が所定のホームポジションの位置に戻ることによ
り、染料用記録ヘッド20aについてのワイピング作業
が終了する。
【0063】顔料用記録ヘッド20bについてのワイピ
ング作業も、上述した染料用記録ヘッド20aについて
のワイピング作業と同様にして行われる。このとき、顔
料用記録ヘッド20bについてのワイピング作業は、顔
料用録ヘッド20bが自分専用のワイピング部310b
に移動してきたときに、そのワイピング部310bによ
って行われる。すなわち、顔料用記録ヘッド20bにつ
いては、図19に示すように、位置切替え手段500の
第二押圧部513がワイピング部310bの第一係合部
47と係合することにより、ワイピング作業が行われ
る。
【0064】第二実施形態のインクジェット方式画像形
成装置では、位置切替え手段が一方のレバー部の第一係
合部と係合したときに、キャリッジの移動に伴い位置切
替え手段が当該第一係合部を押圧し、これに伴い、当該
一方のレバー部の第二係合部がブレードホルダーを押圧
することにより、ブレードホルダーをバネの付勢力に抗
して退避位置からワイピング位置に移動させる。このた
め、ワイピングブレードを移動させるための駆動源を必
要としないので、簡易な機構で、ワイピングブレードを
用いて吐出口面を拭き取ることができると共に、装置の
小型化を図ることができる。
【0065】また、キャリッジの移動方向に沿って二つ
のブレードホルダーを配置し、各ブレードホルダーに対
応するレバー部の第一係合部をそれぞれ、キャリッジの
移動方向に直交する方向に沿って異なる位置に設けると
共に、記録ヘッドをキャリッジに装着したときに、当該
記録ヘッドの有するインクの種類に応じて位置切替え手
段の二つの押圧部のうちのいずれか一方が所定のレバー
部の第一係合部と係合する位置に突出するように構成し
たことにより、キャリッジに装着した記録ヘッドに応じ
て一のワイピングブレードが選択され、その選択された
ワイピングブレードによってワイピング作業が行われ
る。このため、各ワイピングブレードは、所定の一の種
類のインクを使用する記録ヘッドの吐出口面だけを拭き
取ることができるので、インクの吐出不良の発生を確実
に防止することができる。尚、本発明は上記の各実施形
態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内におい
て種々の変形が可能である。
【0066】例えば、上記の各実施形態では、キャリッ
ジには一の記録ヘッドのみを装着できる場合について説
明したが、本発明は、キャリッジに、ブラック(K)、
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色
のインクを吐出する合計四つの記録ヘッドが搭載できる
場合にも適用可能である。この場合、各記録ヘッドが装
着されるキャリッジの各部分に位置切替え手段を設ける
と共に、各位置切替え手段毎にワイピング部を設ける。
【0067】図20(a)はかかる四つの位置切替え手
段600K,600C,600M,600Yをキャリッ
ジ移動方向から見たときの概略側面図である。各位置切
替え手段600K,600C,600M,600Yは、
係合部610と、切換レバー部620と、図示しないス
トッパーとを有する。四つの係合部610及び四つの切
換レバー部620はそれぞれ、同一直線上に配置され
る。かかる位置切替え手段600K,600C,600
M,600Yが上記第二実施形態のものと異なる点は、
係合部610には一つの押圧部612のみが形成されて
いる点、押圧部612を鉛直下方に向けたときのその押
圧部612の位置が各位置切替え手段600K,600
C,600M,600Y毎に異なっている点である。ま
た、四つの記録ヘッドにはすべて突当部を設けている。
例えば、キャリッジにイエローインクの記録ヘッドを搭
載すると、その突当部が位置切替え手段600Yの切換
レバー部620の爪部621を押圧し、図20(b)に
示すように、その位置切替え手段600Yの切換レバー
部620が回転する。それに伴い、位置切替え手段60
0Yの係合部610も回転して、当該係合部610の押
圧部612はキャリッジの下面から引き出された状態に
移行する。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット方式画像形成装置によれば、位置切替え手段が係合
手段と係合したときに、キャリッジの移動に伴い位置切
替え手段が係合手段を押圧することにより、ブレード保
持手段を付勢手段の付勢力に抗して退避位置からワイピ
ング位置に又はワイピング位置から退避位置に移動させ
る。このため、ワイピングブレードを移動させるための
駆動源を必要としないので、簡易な機構で、ワイピング
ブレードを用いて吐出口面を拭き取ることができると共
に、装置の小型化を図ることができる。
【0069】また、キャリッジの下部に位置切替え手段
を設け、この位置切替え手段が、複数のブレード保持手
段のうち選択された所定のブレード保持手段を退避位置
からワイピング位置に又はワイピング位置から退避位置
に切り替えることにより、例えば、複数の記録ヘッドを
キャリッジに入れ換えて使用する場合には、各記録ヘッ
ドに対応したワイピングブレードによってワイピング作
業が行われる。このため、ワイピング不良の発生を防止
し、良好な印字を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態であるインクジェット方
式画像形成装置の概略斜視図である。
【図2】そのインクジェット方式画像形成装置における
ワイピング部の概略斜視図である。
【図3】そのインクジェット方式画像形成装置における
キャリッジの概略正面図である。
【図4】そのキャリッジから位置切替え手段を取り外し
たときのキャリッジ及び位置切替え手段の概略正面図で
ある。
【図5】その位置切替え手段の概略斜視図である。
【図6】(a)はその位置切替え手段の概略正面図、
(b)はその位置切替え手段の概略底面図である。
【図7】染料用記録ヘッドをキャリッジに搭載したとき
の位置切替え手段とブレードホルダーの係合部との係合
状態を示す概略右側面図である。
【図8】顔料用記録ヘッドをキャリッジに搭載したとの
位置切替え手段とブレードホルダーの係合部との係合状
態を示す概略右側面図である。
【図9】本発明の第二実施形態であるインクジェット方
式画像形成装置の一のワイピング部の概略正面図であ
る。
【図10】そのインクジェット方式画像形成装置の二つ
のワイピング部の概略右側面図である。
【図11】そのインクジェット方式画像形成装置におけ
るキャリッジの概略右側面図である。
【図12】(a)はそのキャリッジに搭載される染料用
記録ヘッドの概略右側面図、(b)はそのキャリッジに
搭載される顔料用記録ヘッドの概略右側面図である。
【図13】そのインクジェット方式画像形成装置におい
てワイピングブレードが退避位置にあるときの記録ヘッ
ドとそれに対応するワイピング部との概略正面図であ
る。
【図14】そのインクジェット方式画像形成装置におい
てワイピングブレードが退避位置にあるときの染料用記
録ヘッドと二つのワイピング部との概略右側面図であ
る。
【図15】そのインクジェット方式画像形成装置におい
てワイピングブレードが退避位置にあるときの顔料用記
録ヘッドと二つのワイピング部との概略右側面図であ
る。
【図16】染料用記録ヘッドについてのワイピング作業
中の様子を示す概略正面図である。
【図17】染料用記録ヘッドについてのワイピング作業
中の様子を示す概略右側面図である。
【図18】染料用記録ヘッドについてのワイピング作業
が終了し染料用記録ヘッドが印字領域に戻るときの様子
を示す概略正面図である。
【図19】顔料用記録ヘッドについてのワイピング作業
中の様子を示す概略右側面図である。
【図20】本発明の変形例であるインクジェット方式画
像形成装置における四つの位置切替え手段の概略側面図
である。
【符号の説明】
14・・・ キャリッジ、20,20a,20b・・・ 記録ヘ
ッド、21・・・ 突当部、30・・・ 回復装置、31a,3
1b,310a,310b・・・ ワイピング部、35・・・
ワイピングブレード、36,360・・・ ブレードホルダ
ー、36a,360a・・・ 本体部、36b,36b・・・
軸部、36c・・・ 係合部、360d・・・突起部、37
a,37b・・・ バネ、38・・・ ストッパー、39,39
0・・・ 軸、43・・・ レバー部、45・・・ 本体部、46・・
・ 軸部、46a・・・ 軸、47・・・ 第一係合部、48・・・
第二係合部、50,500,600K,600C,60
0M,600Y・・・ 位置切替え手段、510,610・・
・ 係合部、51,511・・・本体部、52,512・・・
第一押圧部、52a・・・ 傾斜部、53,513・・・ 第二
押圧部、612・・・ 押圧部、53a・・・ 傾斜部、54・・
・ 把手部、520,620・・・ 切換レバー部、521,
621・・・ 爪部、530・・・ ストッパー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載された、前記キャリッ
    ジを移動しながらノズルからインクを吐出することによ
    り記録媒体に画像を形成する記録ヘッドと、前記キャリ
    ッジが画像形成領域外の所定位置に移動してきたとき
    に、前記記録ヘッドのインク吐出口面に当接してそのイ
    ンク吐出口面を拭き取るワイピングブレードとを有する
    インクジェット方式画像形成装置において、 前記キャリッジの移動方向に沿って複数設けられた、前
    記ワイピングブレードを保持すると共に前記ワイピング
    ブレードがインク吐出口面に当接するワイピング位置と
    前記ワイピングブレードがインク吐出口面に当接しない
    退避位置との間で移動可能なブレード保持手段と、 前記各ブレード保持手段を前記ワイピング位置又は前記
    退避位置に付勢する付勢手段と、 前記キャリッジの下部に取り付けられた、前記複数のブ
    レード保持手段のうち選択された所定の前記ブレード保
    持手段を前記退避位置から前記ワイピング位置に又は前
    記ワイピング位置から前記退避位置に切り替えるための
    位置切替え手段と、 前記各ブレード保持手段毎に前記キャリッジの移動方向
    に直交する方向に沿って異なる位置に設けられた、前記
    キャリッジが画像形成領域外の所定位置に移動してきた
    ときに前記位置切替え手段と係合する係合手段と、 を具備し、前記位置切替え手段が前記選択された所定の
    前記ブレード保持手段の前記係合手段と係合したとき
    に、前記キャリッジの移動に伴い前記位置切替え手段が
    当該係合手段を押圧することにより、当該係合手段に対
    応する前記ブレード保持手段を前記付勢手段の付勢力に
    抗して前記ワイピング位置又は前記退避位置に移動させ
    ることを特徴とするインクジェット方式画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記位置切替え手段の位置を手動で切り
    換えることにより、前記位置切替え手段と係合する前記
    係合手段を有する前記ブレード保持手段を選択すること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット方式画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドを前記キャリッジに搭載
    したときに、前記記録ヘッドの所定の部位が前記位置切
    替え手段と係合して、前記位置切替え手段の位置を切り
    換えることにより、前記位置切替え手段と係合する前記
    係合手段を有する前記ブレード保持手段を選択すること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット方式画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段はバネであることを特徴と
    する請求項1、2又は3記載のインクジェット方式画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリッジには複数の前記記録ヘッ
    ドが搭載可能であることを特徴とする請求項1、2、3
    又は4記載のインクジェット方式画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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