JP2001171117A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP2001171117A
JP2001171117A JP35845699A JP35845699A JP2001171117A JP 2001171117 A JP2001171117 A JP 2001171117A JP 35845699 A JP35845699 A JP 35845699A JP 35845699 A JP35845699 A JP 35845699A JP 2001171117 A JP2001171117 A JP 2001171117A
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recording head
jet recording
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ink
liquid chamber
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Shuichi Murakami
修一 村上
Yoshiyuki Azumaya
良行 東家
Ikutomo Watabe
育朋 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、インクジェット記録ヘッドにおける
共通液室の壁面に付着した気泡を剥がすことにより、回
復処理の回数を少なくし、スループットにすぐれ、イン
ク消費量の少ないインクジェット記録ヘッドを提供する
ことを目的としている。 【解決手段】本発明は、液滴を吐出するために用いられ
るエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生素子
と、前記液滴を吐出する吐出口と、複数の吐出エネルギ
ー発生素子に液体を供給する液体供給口を有し該液体供
給口を介して吐出エネルギー発生素子と通じている共通
液室と、を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記共通液室内における気泡が付着しやすい液体供給口
近傍に可動部材が設けられていることを特徴とするもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
インク液滴を形成し、記録を行うインクジェット記録装
置に用いるインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】今日広く一般的に用いられているインク
ジェット記録方式のインク吐出方法にはインク滴を吐出
するために用いられる吐出エネルギー発生素子として電
気熱変換素子(ヒーター)を利用する方法と、圧電素子
(ピエゾ)を利用する方法があり、いずれも電気的な信
号によってインク滴の吐出を制御することが可能であ
る。例えば、電気熱変換素子を用いるインク滴吐出方法
の原理は、電気熱変換素子に電気信号を与えることによ
り、電気熱変換素子近傍のインクを瞬時にして沸騰さ
せ、そのときのインクの相変化により生じる急激な気泡
の成長によってインク滴を高速に吐出させるものであ
る。
【0003】一方、圧電素子を用いるインク滴の吐出方
法の原理は、圧電素子に電気信号を与えることにより、
圧電素子が変位しこの変位時の圧力によってインク滴を
吐出させるものである。ここで、前者の方法は吐出エネ
ルギー発生素子のスペースをそれほど設けなくとも済
み、インクジェット記録ヘッドの構造が単純で、ノズル
の集積化が容易であること等の利点があるが、この方法
固有の短所としては、電気熱変換素子の発生する熱等の
インクジェット記録ヘッド内の畜熱による飛翔インク滴
の体積変動、消泡によるキャビテーションの電気熱変換
素子に与える影響、インク内に溶けこんだ空気によるイ
ンクジェット記録ヘッド内の残留気泡によるインク滴吐
出特性及び画像に与える影響等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例のうち、吐出エネルギー発生素子として電気熱
変換素子を用いたインクジェット記録ヘッドにおいて
は、前述したインク内に溶けこんだ空気によるインクジ
ェット記録ヘッド内の残留気泡によるインク滴吐出特性
および画像に与える影響について、いまだ十分に解決さ
れてはいない。以下に、このインク内に溶けこんだ空気
によるインクジェット記録ヘッド内に残留気泡によるイ
ンク滴吐出特性および画像に与える影響について詳しく
説明する。インクジェット記録ヘッド内のインクには、
通常、空気が飽和状態で溶け込んでいる。この状態で電
気熱変換素子を駆動すると、インクの相変化による発泡
現象時に、発泡室からインク供給口方面に向かって高速
のインク流が発生することによるキャビテーションによ
り泡が発生する。また、インク吐出時に吐出口からの泡
の取り込み等により、インク供給口内に泡が出現する。
このような気泡は、気泡の径、インクの物性値(表面張
力や粘度)、空気の飽和蒸気圧などから決まる時間でイ
ンク中に再溶解することが知られている。例えば、気泡
が1μm以下ならば、溶解にかかる時間は1μs以下の
オーダーである。しかしながら、高周波数で複数の電気
熱変換素子を連続駆動する揚合、このような気泡はイン
ク中に複数出現し、再溶解する前に互いに合体成長して
しまう。気泡の径が大きくなると、再溶解にかかる時間
も断然大きくなることが知られているが、結果としてイ
ンクジェット記録ヘッド内に数10μmから数100μ
mの複数の残留気泡を貯えてしまうことになる。このよ
うになると、これらの残留気泡はほとんどインク中に再
溶解することはなく、インク滴の吐出特性に悪影響を与
えることになる。すなわち、残留気泡がインク流路をふ
さいでしまえば、ノズルに十分なインクが充填されず吐
出不良を生じさせることになる。
【0005】また、インクジェット記録ヘッド内部に巨
大な残留気泡(数100μm程度)が生じ、この残留気
泡がたまたま外気と連通してしまうようなことが起こる
と、ノズル内に外気が入り込んでメニスカスが破壊され
てしまうためインクタンクのインクを吸い上げる負圧力
によって、インクジェット記録ヘッド内部のインクはイ
ンクタンクに吸い上げられてしまい、全ノズルが不吐出
になってしまうということまで生じることがある。この
ような残留気泡のもたらす悪影響を回避する最も有効な
解決手段としては、残留気泡が悪影響を与えるほど成長
する前に吐出口から吸引、加圧等によってインクととも
に残留気泡を外部に排出すること、いわゆる吸引(加
圧)回復処理を行う方法がある。しかしながら、この場
合にはインクの消費量が格段に増え、印字中にこれを行
えば当然スループットは下がってしまう。他の方法とし
ては、インクに溶け込んでいた空気を何らかの方法によ
ってインクから排出させ(脱気)、そのようなインクを
インクジェット記録ヘッド用に使用する方法がある。も
っとも、この解決方法が有効に作用している時間は、イ
ンクを脱気してから数10分程度であり、またインクを
脱気する装置は比較的大がかりなため、この手法は大規
模なプリンティングシステム等に用いることができるも
のである。
【0006】このようなことから、今回泡の溜り具合を
詳細に検討したところ、気泡は、浮力により上に次々に
浮いていくのではなく、主に図7に示すようにヘッド共
通液室の壁面に付着し成長することが分かった。このよ
うに成長する場所がインク吐出部に近いために、インク
液吐出を継続していくと、徐徐にこの残留気泡が吐出口
側に向かっていき、共通液室にはまだインクがあるにも
かかわらず、この残留気泡が外気と連通しインクジェッ
ト記録ヘッド内のインクが空になってしまうという現象
がおきる。また、そのように急激な現象でなくとも、図
8に示すようにヘッド共通液室の2つの壁面に付着する
ようになると、上へ泡が成長しにくくなり、ヘッドの発
泡室内の一部および全体へのインクの供給を阻害して、
吐出できなくなることもある。また、最終的には、この
残留気泡が外気と連通しインクジェット記録ヘッド内の
インクが空になり、完全に吐出できなくなってしまうと
いう問題が生じる。
【0007】そこで、本発明は、上記した従来のものに
おける課題を解決し、インクジェット記録ヘッドにおけ
る共通液室の壁面に付着した気泡を剥がすことにより、
回復処理の回数を少なくし、スループットにすぐれ、イ
ンク消費量の少ないインクジェット記録ヘッドを提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、インクジェット記録ヘッドをつぎのように
構成したことを特徴とするものである。すなわち、本発
明のインクジェット記録ヘッドは、液滴を吐出するため
に用いられるエネルギーを発生する複数の吐出エネルギ
ー発生素子と、前記液滴を吐出する吐出口と、複数の吐
出エネルギー発生素子に液体を供給する液体供給口を有
し該液体供給口を介して吐出エネルギー発生素子と通じ
ている共通液室と、を備えたインクジェット記録ヘッド
において、前記共通液室内における気泡が付着しやすい
液体供給口近傍に可動部材が設けられていることを特徴
としている。また、本発明のインクジェット記録ヘッド
は、前記可動部材が、少なくとも長溝状の貫通口からな
る液体供給口の長手方向端部に配置されていることを特
徴としている。また、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記共通液室が、該共通液室に液体を供給するた
めの流路を備え、前記可動部材が該流路に入らない大き
さで、かつ該流路を塞ぐことのない形状とされているこ
とを特徴としている。また、本発明のインクジェット記
録ヘッドは、前記共通液室が、該共通液室に液体を供給
するための流路を備え、該流路に前記可動部材を通さず
前記液体を通す部材が設けられていることを特徴として
いる。また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、前
記可動部材が、球形または楕円球形をしていることを特
徴としている。また、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記可動部材が複数設けられていることを特徴と
している。また、本発明のインクジェット記録ヘッド
は、前記複数の可動部材は、それぞれ大きさが異なって
いることを特徴としている。また、本発明のインクジェ
ット記録ヘッドは、前記複数の可動部材は、それぞれ形
状が異なっていることを特徴としている。また、本発明
のインクジェット記録ヘッドは、前記可動部材が、SU
S304の材料によって形成されていることを特徴とし
ている。また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、
前記可動部材は、インクジェット記録ヘッドのキャリッ
ジの加減速および振動等によって可動することを特徴と
している。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した共通液室内に
おける気泡が付着しやすい液体供給口近傍に可動部材を
設けた構成により、インクジェット記録ヘッドのキャリ
ッジの加減速および振動等によって可動部材を可動さ
せ、この可動部材によって共通液室の壁面に付着した気
泡を剥がすことにより、回復処理の回数を少なくするこ
とができ、スループットにすぐれた、インク消費量の少
ないインクジェット記録ヘッドを実現することが可能と
なる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]図1,図2,図3は本発明の基本的な形態
を示すインクジェット記録ヘッドの模式図であり、図2
は図1のA−A’断面図である。図3は、正面図であ
り、吐出口プレートを除いた図面である。なお、本図お
よびこれ以下において、電気熱変換素子を駆動するため
の電気的な配線等は図示していない。本態様において
は、例えば図2,図3に示されるような、ガラス、セラ
ミックス、プラスチックあるいは金属等からなる基板4
が用いられる。このような基板の材質は、本発明の本質
ではなく、流路構成部材の一部として機能し、インク吐
出発生素子および、後述するインク流路、インク吐出口
を形成する材料層の支持体として機能し得るものであれ
ば、特に限定されるものではない。そこで、本実施例で
は、Si基板(ウエハー)を用いた場合で説明する。
【0011】図2,図3において4は電気熱変換素子1
およびインク供給口3を備える基板であり、長溝状の貫
通口からなるインク供給口3の長手方向の両側に吐出エ
ネルギー発生素子である電気熱変換素子1がそれぞれ1
列ずつ千鳥状に電気熱変換素子の間隔が300DPIの
ピッチで配列されている。また、インク供給口3の幅は
170μmである。この基板4上にはインク流路を形成
するためのインク流路壁となる被覆樹脂層6が設けられ
ている。この被覆樹脂層6上に更に吐出口2を備える吐
出口プレート5が設けられている。ここで、図2,図3
においては被覆樹脂層6と吐出口プレートとは、別部材
として示されているが、この被覆樹脂層6をスピンコー
ト等の手法によって基板4上に形成することにより被覆
樹脂層6と吐出口プレート5とを同一部材として同時に
形成することも可能である。さらに、基板4を固定して
いる支持部材7を設けている。基板4のインク供給口3
と支持部材7の間が共通液室である。支持部材7には、
共通液室8に向けてインクを供給するために、1mmの
円形の流路が設けられている。また、本実施例のインク
ジェット記録ヘッドを塔載するプリンタ本体において印
字をするときインクジェット記録ヘッドを固定するキャ
リッジの主走査方向は図2,図3のX方向である。
【0012】本実施例においては、図2,図3に示すよ
うに、共通液室内に球形の可動部材9を入れた。本実施
例では、材料としてはSUS304で、直径0.3の球
形の可動部材9を3個入れた。3個入れたのは、インク
供給口の長手方向の端部(図3のC部)に気泡がたまり
やすい傾向にあるために、その部分に対応して2個とイ
ンク供給口の中央部に3個配置するためである。上記の
インクジェット記録ヘッドを吐出周波数10kHzで駆
動し下向き吐出させ、全吐出によるベタ印字を連続記録
した後、吐出口プレート側からインク供給口内を観察し
たところ、インク供給口内の気泡が、インク供給口壁面
から剥がれてインク供給口の奥側に浮いているのが観察
された。可動部材は、プリンタ上にインクジェット記録
ヘッドを固定するキャリッジが動くときの加減速および
振動により動くものである。それにより可動部材は、図
2,図3の矢印の方向に動く。従来例のヘッドにおいて
は、図7,図8に示すようにヘッド共通液室の壁面に付
着し成長することから、球形部材をインク供給口内にい
れることにより、ヘッド共通液室の壁面から気泡を剥が
す効果があることがわかった。そこで、従来例のヘッド
で連続印字した場合に気泡の影響を受けずに連続して印
字することが可能な印字ドット数を計測し、比較評価を
行った。実験は、印字duty100%で、印字媒体の
サイズはA3、主走査解像度は600dpi、駆動周波
数を10kHzの条件で行ったところ、従来ヘッドと比
較して0.3mmの球形の可動部材を入れたヘッドが約
2倍の印字ドット数まで印字が持続するようになった。
また、0.5mmの球形の可動部材を3個入れたヘッド
でも1.8倍の印字ドット数まで持続した。さらに、印
字をより持続させるために、図4に示すように共通液室
容積を増加したところ、球形の部材が、共通液室の壁面
から気泡を剥がし、気泡が溜まるための共通液室の容積
が増加しただけ、図5に示すように共通液室容積を増や
すほど印字が持続した。また、図6に示すような170
μmのインク供給口を共通液室断面において垂直に形成
したヘッドにおいては、150μmの球形部材を3個入
れることにより、気泡を共通液室壁面から剥がす効果が
得られた。連続印字可能なドット数も、前記と同じ条件
で測定し、約2倍になった。
【0013】本実施例では、球形部材の材料としてSU
S304を用いたが、共通液室内に充填される液体に対
して接液性があれば、材料は何でも良い。本実施例で
は、プリンタ本体のキャリッジ方向は、図2,3のx方
向であったが、その方向はどの方向でも可動部材が可動
すれば、効果がある。また、本実施例では球体部材の直
径を0.3mmと0.5mmのものでも検討を行った
が、共通液室に向けてインクを供給する流路幅(本実施
例では1mm)より小さく、流路をふさぐことが無けれ
ば可動部材の直径はいくつでも良く、また楕円体等の別
の形状でもよい。本実施例では、3個の球形部材を入れ
たが、可動部材が共通液室壁面を可動できる範囲でいく
つ入れても良い。
【0014】[実施例2]図1,図9,図10は本発明
の基本的な形態を示すインクジェット記録ヘッドの模式
図であり、図9は図1のA−A’断面図である。図10
は、正面図であり、吐出口プレートを除いた図面であ
る。なお、本図およびこれ以下において、電気熱変換素
子を駆動するための電気的な配線等は図示していない。
本実施例においては、例えば図9,図10に示されるよ
うな、ガラス、セラミックス、プラスチックあるいは金
属等からなる基板4が用いられる。このような基板の材
質は、本発明の本質ではなく、流路構成部材の一部とし
て機能し、インク吐出発生素子および、後述するインク
流路、インク吐出口を形成する材料層の支持体として機
能し得るものであれば、特に限定されるものではない。
そこで、本実施例では、Si基板(ウエハー)を用いた
場合で説明する。
【0015】本実施例では、図6に示すようなインク供
給口を共通液室断面において垂直に形成したヘッドを用
い、そのインク供給口3の幅は、170μmとされ、ま
た、支持部材7には、共通液室に向けてインクを供給す
るために、1辺が0.2mmの正方形の断面形状をもっ
た流路が設けられている。このように、流路を断面積を
小さくすることにより、可動部材が、流路内に進入する
のを防いでいる。
【0016】本実施例においては、図9,図10に示す
ように、共通液室内に球形の可動部材を入れた。本実施
例では、材料としてはSUS304で、直径0.3mm
の球形の可動部材を2個と0.45mmの球形の可動部
材を3個、合計5個入れた。直径の異なる可動部材を入
れたのは、ヘッド共通液室の壁面に付着する泡をはがす
場合に、直径が0.3mmの可動部材でインク供給口端
部から近い部分に付着した泡を剥がし、直径0.6mm
の可動部材でインク供給口の端部からの距離が遠い部分
に付着した泡を剥がすためである。
【0017】上記のインクジェット記録ヘッドを吐出周
波数14kHzで駆動し下向き吐出させ、全吐出による
ベタ印字を連続記録した後、吐出口プレート側からイン
ク供給口内を観察したところ、特に本実施例では、可動
部材の直径が異なるものを入れたことにより、インク供
給口端部からの距離が異なる気泡を剥がすことができ
た。そこで、従来例のヘッドでのその持続する印字ドッ
ト数を計測し、比較評価を行った。実験は、印字dut
y100%で、印字媒体のサイズはA3、主走査解像度
は1200dpi、駆動周波数を14kHzの条件で行
ったところ、従来ヘッドと比較して0.3mmと0.4
5mmの2種類の球形可動部材を入れたヘッドが約2.
5倍の印字ドット数まで印字が持続するようになった。
【0018】本実施例においては、断面が正方形の流路
であるので、球形や、楕円形であれば基本的に塞ぐこと
もなく有効である。また、合計5個の球形部材を入れた
が、可動部材が共通液室壁面を可動できる範囲で効果が
ある範囲でいくつ入れても良い。また、可動部材が共通
液室に向けてインクを供給する流路内に戻ってしまうの
を防ぐために、流路に可動部材を通さずインクを通すフ
ィルタ、障害物を設けても良い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
共通液室内における気泡が付着しやすい液体供給口近傍
に可動部材を設けた構成により、インクジェット記録ヘ
ッドのキャリッジの加減速および振動等によって可動部
材を可動させ、この可動部材によって共通液室の壁面に
付着した気泡を剥がすことにより、このような残留気泡
がインク流路を塞いで吐出不良を生じさせることがな
く、また、残留気泡が外気と連通してメニスカスが破壊
され、インク流路内のインクが空になるという現象をな
くすことができる。したがって、本発明によると、定期
的にインクとともに残留気泡を外部に排出する回復処理
の回数を低減することができるので、スループットにす
ぐれた、インク消費量の少ないインクジェット記録ヘッ
ドを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の基本的な形態を示すインクジェ
ット記録ヘッドの模式的立体断面図である。
【図2】図1に示されたインクジェット記録ヘッドのA
−A’断面図である。
【図3】図1に示されたインクジェット記録ヘッドの正
面図であり、吐出プレートを除いた構成を示す図であ
る。
【図4】インクジェット記録ヘッドにおいて、共通液室
容積を増加した構成を示す図である。
【図5】インクジェット記録ヘッドにおいて、共通液室
容積を増やすほど印字が持続することを説明するための
図である。
【図6】インクジェット記録ヘッドにおいて、インク供
給口を共通液室断面において垂直に形成した構成を示す
図である。
【図7】従来例のインクジェット記録ヘッドにおいて気
泡が共通液室の壁面に付着し成長する状態を示す図であ
る。
【図8】従来例のインクジェット記録ヘッドにおいて気
泡が共通液室の壁面に付着し成長する状態を示す図であ
る。
【図9】図1に示されたインクジェット記録ヘッドのA
−A’断面図である。
【図10】図1に示されたインクジェット記録ヘッドの
正面図であり、吐出プレートを除いた構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1:電気熱変換素子 2:吐出口 3:インク供給口 4:基板 5:吐出口プレート 6:被覆樹脂層 7:支持部材 8:共通液室 9:可動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 育朋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF78 AG15 AG46 AG68 AG99 BA04 BA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液滴を吐出するために用いられるエネルギ
    ーを発生する複数の吐出エネルギー発生素子と、前記液
    滴を吐出する吐出口と、複数の吐出エネルギー発生素子
    に液体を供給する液体供給口を有し該液体供給口を介し
    て吐出エネルギー発生素子と通じている共通液室と、を
    備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記共通液室内における気泡が付着しやすい液体供給口
    近傍に可動部材が設けられていることを特徴とするイン
    クジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記可動部材が、少なくとも長溝状の貫通
    口からなる液体供給口の長手方向端部に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  3. 【請求項3】前記共通液室が、該共通液室に液体を供給
    するための流路を備え、前記可動部材が該流路に入らな
    い大きさで、かつ該流路を塞ぐことのない形状とされて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】前記共通液室が、該共通液室に液体を供給
    するための流路を備え、該流路に前記可動部材を通さず
    前記液体を通す部材が設けられていることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】前記可動部材が、球形または楕円球形をし
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
    1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】前記可動部材が複数設けられていることを
    特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】前記複数の可動部材は、それぞれ大きさが
    異なっていることを特徴とする請求項6に記載のインク
    ジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】前記複数の可動部材は、それぞれ形状が異
    なっていることを特徴とする請求項6に記載のインクジ
    ェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】前記可動部材が、SUS304の材料によ
    って形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    8のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】前記可動部材は、インクジェット記録ヘ
    ッドのキャリッジの加減速および振動等によって可動す
    ることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項
    に記載のインクジェット記録ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098807A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Fujifilm Corp 液体吐出装置及び画像形成装置

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JP4736120B2 (ja) * 2005-10-05 2011-07-27 富士フイルム株式会社 液体吐出装置及び画像形成装置

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