JP2009538225A - 液滴吐出のためのシステムと方法 - Google Patents
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Abstract
液滴吐出装置は、ノズルプレート内に2次元パターンで配置された3つ以上のオリフィスと、3つ以上のオリフィスに結合された流体管と、流体管内の流体を作動させて、3つ以上のオリフィスから分離した液滴を吐出するように構成されたアクチュエータとを含み、飛散中において液滴は分離したままである。別の側面では、液滴吐出装置は、ノズルプレート内の第1のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスが、ノズルプレート内に2次元パターンで分布されるように、第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスに結合される流体管と、流体管内の流体を作動して、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスのうちの少なくとも1つから分離した液滴を吐出するように構成されるアクチュエータとを有し、飛散中において液滴は分離したままである。
Description
(発明の分野)
本願は、流体吐出の分野に関する。
本願は、流体吐出の分野に関する。
インクジェットプリンタ等の流体送達装置は、典型的には、流体供給部からノズル路までの流路を含む。ノズル路は、液滴が吐出されるノズル開口部で終端する。液滴吐出は、例えば、圧電偏向器、サーマルバブルジェット(登録商標)発生装置、または静電偏向素子であってもよい、アクチュエータによって、流路内の流体を加圧することによって制御される。典型的な流体送達ヘッドは、対応するノズル開口部および付随するアクチュエータを備える流路のアレイを有し、各ノズル開口部からの液滴吐出は、独立して制御可能である。ドロップオンデマンド方式インクジェット印刷ヘッドの実施例では、各アクチュエータは、印刷ヘッドと被印刷物との相互移動に伴って、画像の特定の画素位置にインク滴を選択的に吐出するように駆動される。流体送達システムの流体管内の流体は、通常、陰圧に維持され、流体がノズルプレート上に滲出しないようにする。加えて、流体ノズルは、適切な液滴吐出のため、流体によって呼び水を差すことが必要とされる。
一側面では、液滴吐出装置は、ノズルプレート内に2次元パターンで配置された3つ以上のオリフィスと、3つ以上のオリフィスに結合された流体管と、流体管内の流体を作動させて、3つ以上のオリフィスから分離した液滴を吐出するように構成されたアクチュエータとを含み、少なくともレシーバーに衝突するまで、液滴は分離したままである。
別の側面では、液滴吐出装置は、ノズルプレート内の第1のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスが、ノズルプレート内に2次元パターンで分布されるように、第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスに結合される流体管と、流体管内の流体を作動して、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスのうちの少なくとも1つから分離した液滴を吐出するように構成されるアクチュエータとを有し、飛散中において液滴は分離したままである。
さらに別の側面では、液滴吐出装置は、ノズルプレート内の第1のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスが、ノズルプレート内に2次元パターンで分布されるように、第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスと、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスに結合される流体管と、流体管内の流体を作動して、第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスのうちの少なくとも1つから分離液滴を吐出するように構成されるアクチュエータとを有し、少なくとも、レシーバーに衝突するまで、液滴は分離したままである。
システムの実装は、以下のうちの1つ以上を含んでもよい。3つ以上のオリフィスからの分離液滴の吐出は、アクチュエータに受波される単一電子パルスによって作動可能である。アクチュエータは、群内の3つ以上のオリフィスのうちの少なくとも1つから異なる滴容積の液滴を吐出するように構成することが可能である。アクチュエータは、実質的に同時に、3つ以上のオリフィスから分離液滴を吐出するように構成可能である。分離したメニスカスは、3つ以上のオリフィスに形成することが可能である。3つ以上のオリフィスは、実質的に同一の寸法を有することが可能である。3つ以上のオリフィスは、異なる寸法を有することが可能である。3つ以上のオリフィスは、第1のオリフィスと、第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスとを備えることが可能である。第1のオリフィスの開口部は、第2のオリフィスの開口部よりも大きくすることが可能である。アクチュエータは、圧電変換器またはヒータを含むことが可能である。3つ以上のオリフィスは、円形、三角形、または多角形の形状であることが可能である。3つ以上のオリフィスの開口部は、1μm乃至100μmの範囲の幅を有することが可能である。3つ以上のオリフィスは、6インチwgを上回る気泡圧を有することが可能である。
実施形態は、以下の利点のうちの1つ以上を含んでもよい。インクジェット印刷システムは、可変容積を有するインク滴を確実に提供することが可能である。インク滴の滴容積は、制御可能である。本システムは、インク被印刷物上に噴霧可能な霧状エアロゾルインク滴を生成可能である。本システムは、エアロゾル薬剤送達、空気保湿、および塗装等の幅広い用途に好適であることが可能である。本流体送達システムは、シリコンベースの加工技術を使用して加工可能である。本システムおよび方法は、圧電、熱、およびMEMSベースのインクジェット印刷システムに適合可能である。また、本システムおよび方法は、水性インク、溶剤型インク、熱溶融性インク、染料または顔料系インク、溶剤、あるいは水溶液に適用可能である。
1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに請求項から明白となるであろう。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに請求項から明白となるであろう。
種々の図面における同一の参照記号は、同一の素子を示す。
図1は、流体送達システムの実施例を示す。インクジェット印刷システム100は、典型的には、ノズルプレート121上にアレイ状に配列される、複数のインクノズル120を有するインクジェット印刷ヘッドモジュール110と、インクをインクジェット印刷ヘッドモジュール110に供給するための流体管130と、流体管130に供給されるインクを格納するためのインクリザーバ140と、インクリザーバ140と流体管130との間の流体接続を提供するインク通路150とを含む。印刷中、インク滴は、画像データの入力に応じて、電子制御ユニット190の制御下、インクノズル120から吐出され、インク被印刷物180上にインクドットの画像パターンを形成する。インクジェット印刷システム100は、それぞれ、1つ以上のインク吐出アクチュエータに付随する、複数のインクノズル120を含むことが可能である。インク吐出アクチュエータは、圧電変換器、ヒータ、またはMEMS変換器装置を含むことが可能である。インクジェット印刷システム100は、それぞれ、液滴が吐出される1つ以上のインクノズル120に付随する、インク吐出アクチュエータを選択可能な電子セレクタをさらに備えることが可能である。
図2A、2B、3A、3B、および4に示されるように、各インクノズル(例えば、210)は、複数の近接して分布されたオリフィス(例えば、230)を備える。インクノズルは、各インクノズル内の隣接オリフィス間の距離よりも大幅に大きい距離で分離される。流体管130内に含有されるインク流体は、制御ユニット190の制御下、各インクノズル120に対応するオリフィスから吐出される。オリフィスから吐出されるインク流体は、吐出後、少なくともオリフィス230から噴出する間と被印刷物へ飛散中の間は、分離インク滴のままである。吐出されるインク滴は、インク吐出アクチュエータに電子制御ユニット190によって印加される異なる駆動電圧波形に応じて、容積を変更可能である。
インクジェット印刷ヘッドモジュール110は、圧電、熱、およびMEMSベースのインクジェット印刷ヘッド、ならびに他の種類のインク作動機構の形態で存在可能である。例えば、参照することによって、全体として本願に援用される、Hoisingtonらの米国特許第5,265,315号は、半導体印刷ヘッド本体と圧電アクチュエータとを有する印刷ヘッドを記載している。印刷ヘッド本体は、流体管を画定するためにエッチング可能なシリコンから作製可能である。ノズル開口部は、シリコン本体に付着される分離ノズルプレート121によって画定可能である。圧電アクチュエータは、印加された電圧に応じて、形状を変化または屈曲する圧電材料の層を有する。圧電層の屈曲によって、インクをインクオリフィスに供給する流体管内のインクを加圧する。
他のインクジェット印刷ヘッドは、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/189,947号、米国特許公報第US20040004649A1号(名称「Printhead」、2002年7月3日出願)、および米国特許出願第10/962,378号(名称「Printhead with thin membrane」、2004年10月8日出願)に開示されている。これらの関連特許出願および公開の内容は、参照することによって本願に援用される。米国特許出願第10/962,378号は、上面と下面とを備えるモノリシック半導体本体を有する印刷ヘッドを開示している。本体は、流体管を含む流路と、ノズル開口部とを画定する。ノズル開口部は、本体の下面内に画定され、ノズル流路は、アクセラレータ領域を含む。圧電アクチュエータは、流体管に付随する。アクチュエータは、厚さ約50ミクロン以下を有する圧電層を含む。
インクリザーバ140は、インクをインクリザーバ140に供給する、インクフィルタ161を有するインク供給路160を含む。また、インクリザーバ140は、インクレベルをインクリザーバ140内で変化させる、空気フィルタ156を備える空気吸入口155を有する。
記載されたインクジェット印刷システムに適合するインク種は、水性インク、溶剤型インク、および熱溶融性インクを含む。インク流体は、染料または顔料等の着色剤を含んでもよい。また、流体は、着色剤を含んでいなくてもよい。本システムに適合する他の流体は、高分子溶液、ゲル溶液、粒子含有溶液、低分子量分子、香味料、栄養素、生体液、または電子流体を含有する溶液を含んでもよい。
流体管130、インクリザーバ140、およびインク通路150内の静水圧は、適切なインクジェット印刷およびヘッド保守動作のために制御される必要がある。インクジェットノズル120における不十分な静水圧は、ノズルにおけるインクメニスカスをインクジェットノズル120内に後退させる可能性がある。一方、インクジェットノズル120における過剰な静水圧は、インクジェットノズル120からインクを漏出させ、ノズルプレート121上へのインク滲出を生じさせる可能性がある。
インクリザーバ140内の流体上の空間165内の空気の圧力は、典型的には、ノズルにおける圧力が気圧を若干下回って(例えば、−1乃至−4水柱インチで)維持されるように制御される。空間165内の空気圧は、制御ユニット190の制御下において、空間165から空気を圧送可能な空気圧レギュレータ170によって調整される。
また、インクジェット印刷システム100は、方向187に沿って、インク被印刷物180を移動させる機構185を含むことが可能である。一実施形態では、インクジェット印刷ヘッドモジュール110は、エンドレスベルトを介して、モータによって駆動される往復運動で移動可能である。該運動の方向は、高速走査方向と称される場合が多い。第2の機構は、第1の方向に垂直な第2の方向(一般に、低速走査方向と称される)に沿って、インク被印刷物180を輸送可能である。インクジェット印刷動作の際、インクジェット印刷ヘッドモジュール110は、インク滴を配置し、帯状のインクドットをインク被印刷物180上に形成する。別の実施形態では、ページ幅インクジェット印刷ヘッドモジュール110が、印刷ヘッドバーまたは印刷ヘッドモジュールのアセンブリによって形成される。インクジェット印刷ヘッドモジュール110は、印刷の際、静止したままである一方で、インク受液媒体が、インクジェット印刷ヘッドモジュール110の下方を低速走査方向に沿って移動させられる。本インクジェットシステムおよび方法は、当技術分野において周知の異なる印刷ヘッド配列に適合する。例えば、本システムおよび方法は、その内容が参照することによって本願に援用される、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,771,052号に開示される、オフセットインクジェットモジュールを有するシングルパスのインクジェットプリンタに適用可能である。
上述のように、インクジェット印刷システムのインク管内のインク圧力は、特に、インクジェット印刷ヘッドの高加速移動の際、ノズルプレート上にインクが滲出しないように、陰圧に維持される。加えて、インクノズルは、適切な液滴吐出のため、インク流体によって呼び水を差すことが必要とされる。
インクノズル等の開口部に呼び水を差すためのインクの能力は、気泡圧と呼ばれる特性によって決定される。気泡圧は、ノズル直径(または開口部寸法)とインクの表面張力の関数である。表1に示されるように、気泡圧は、ノズル直径の増加に伴って減少する。インク流体内の陰圧の大きさが、ノズルの気泡圧よりも大きい場合、インクは、ノズルから後退することになる。気泡は、流体管130のインクの中に取り込まれ、ノズルに適切に呼び水を差すことを阻止する。言い換えると、インク陰圧の大きさは、気泡圧よりも小さくなければならない。
一実施形態では、図2Aは、インクジェット印刷ヘッドモジュール110に適合する、ノズルプレート121上のインクノズル210の上面図を示す。インクノズル210は、3つ以上のオリフィス230の群を備えるノズル領域220を画定する。オリフィス230は、2次元パターン(すなわち、線形アレイで分布されない)で配置される。2次元パターンは、図2Aに示される六角格子、正方格子等を含む。2次元パターンは、インクノズル210の中心に対し対称であることが可能である。オリフィス230は、ノズル領域220によって画定される実質的に円形の領域内に、密集構成で配置可能である。オリフィス230から吐出されるインク滴が、少なくとも、オリフィス230から噴出する間と、被印刷物へ飛散中の間とは、別個でかつ分離したままであるように、オリフィス230が十分に分離され、かつ駆動電圧波形が選択される。一つの実装において、群内のオリフィス230は、実質的に同一の寸法を有する六角形である。あるいは、オリフィスの群は、三角形、正方形、または円形等の他の形状であってもよい。各群内のオリフィスは、同一または異なる寸法を有することが可能である。ノズル領域220は、典型的には、1μm乃至300μmの範囲に及ぶ。オリフィス開口部寸法は、典型的には、1μm乃至100μmの範囲、好ましくは、3μm乃至50μmの範囲である。
隣接するオリフィス230間の距離は、吐出されるインク滴が分離したままであることが可能なように、典型的には、オリフィス230の開口部寸法よりも小さい、または大きい。
一実施形態では、吐出される液滴は、空気中に霧またはエアロゾルを形成する。インク滴のエアロゾルは、インク被印刷物180上に噴霧可能である。一定の有効時間周期の間、液滴を空気中に浮遊させるために、液滴の重量、したがって、サイズを小さくする必要がある。吐出される液滴のサイズは、オリフィスの開口部寸法およびアクチュエータに印加される電気パルスの波形によって、開示されるシステム内で制御される。
開示されるシステムは、幅広い流体送達用途に適用可能である。一実施形態では、塗料流体が吐出されて、エアロゾルを形成し、自動車の本体等の被印刷物上に噴霧可能である。静電場を印加し、空気中のエアロゾル塗料液滴の自動車本体の表面への移行を補助することが可能である。別の実施形態では、開示されるシステムは、エアロゾル薬剤送達、空気保湿、および塗装に適用可能である。霧状液滴のサイズは、制御ユニットから流体送達ヘッドに伝送される電気パルスの波形によって、正確に制御可能である。
図2Bは、2B−2Bの線に沿った、図2Aのインクノズル210の横断面図を示す。インクノズル210は、ノズルプレート215で形成される。インクノズル210の横断面は、分離壁235によって分離されるオリフィス230の群を含む。インク流体は、方向240に沿って、流体管130から供給される。分離メニスカス250は、オリフィス230で形成される。非吐出状態では、メニスカス250は、インク本体に適用される陰圧によって、流体管130の方向へ湾曲する凹面形状を形成する。インク陰圧は、インクオリフィス230の内端でインクメニスカス250を保持し、インクがノズルプレート215上に滲出するのを防ぐ。
インク吐出前において、制御ユニット190の制御の下で、インクアクチュエータによって、外側への圧力波がインク流体内に生成される。制御ユニット190は、インクアクチュエータに電子的に結合され、電気パルスを伝送し、インクアクチュエータに流体管内の流体を作動させ、オリフィス230から液滴を吐出するように構成される。インク表面270によって囲まれたインク流体は、方向260に沿って外側に押される。
次いで、インク滴は、インクオリフィス230のそれぞれから出射される。インク滴は、エアロゾル形態で空気中に分離したまま、またはインク被印刷物180上に着面する。オリフィス230から吐出される流体が、分離したままであることが可能であるように、分離壁235の幅は、オリフィス230の幅と実質的に等しいか、またはより大きい。個々のオリフィスから吐出されるインク滴の容積は、オリフィス230の寸法、インク流体の粘度および表面張力、制御ユニット190によってアクチュエータに印加される波形等のいくつかの要因に依存し得る。一実施形態では、オリフィス230から吐出されるインク滴は、制御ユニット190からアクチュエータに伝送される単一の電気パルスによって作動される。言い換えると、個々のオリフィス230は、個々に電気的に対処される必要がなく、印刷ヘッドモジュールの設計および加工の複雑性を低減する。インク滴の容積は、制御ユニット190からアクチュエータに伝送される電気パルスの波形の関数として変化し得る。
オリフィス230、ノズルプレート215、および流体管130は、シリコン基板に形成可能である。オリフィスは、エッチング、レーザー切断、および電鋳法のうちの1つ以上を使用して加工される。
インクノズル210内の気泡圧は、オリフィス230のインク表面張力および寸法によって決定される。比較すると、同一のインク滴が、1つの開口部を有する1つのノズルから吐出される場合には、大きな単一の開口部ノズルが必要とされる。したがって、オリフィス230の気泡圧は、単一開口部ノズルの気泡圧よりも大幅に大きくなり得る。オリフィス230の気泡圧は、所定のインク圧力を上回るように設計可能である。例えば、表1に示されるように、どんなに大きなインク滴が吐出されても、直径50μm以下のオリフィスは、表面張力30ダイン/cmのとき、8インチwgを上回る気泡圧を生じ得る。オリフィス230から吐出されるインク滴の全容積は、オリフィス230の数を増加させることによって、柔軟に増大させることが可能である。各オリフィスから吐出されるインク滴の容積は、制御ユニット190からインクアクチュエータに印加される波形を変化させることによって変更することが可能である。
別の実施形態では、図3Aは、インクジェット印刷ヘッドモジュール110に適合する、インクノズル310の別の実装の上面図を示す。インクノズル310は、中心に第1のオリフィス325と、第1のオリフィス325を囲む複数の第2のオリフィス330とを備える、ノズル領域320を画定する。中心の第1のオリフィス325と、第2のオリフィス330は、六角格子、正方格子等を含み得る2次元パターンで配置される。中心の第1のオリフィス325と第2のオリフィス330とは、格子点に配置することが可能であって、より大きい第1のオリフィス325は1より大きい格子周期を占め得る。2次元パターンは、インクノズル310の中心に対し対称であることが可能である。オリフィス325、330は、ノズル領域320によって画定される実質的に円形の領域内に、密集隊形で配置可能である。オリフィス325および330は、六角形、三角形、正方形、円形、または多角形等の形状をとることが可能である。オリフィス330は、実質的に同一の寸法を有し、オリフィス325は、より広い寸法を有することが可能である。ノズル領域220は、典型的には、1μm乃至300μmの範囲に及ぶ。オリフィス開口部寸法は、典型的には、3μm乃至50μm等の1μm乃至100μmの範囲である。
図3Bは、3B−3Bに沿った、図3Aのインクノズル310の横断面図を示す。インクノズル310は、ノズルプレート315に形成される。インクノズル310の横断面は、分離壁335によって分離される、オリフィス325とオリフィス330とを含む。インク流体は、方向340に沿って、流体管130から供給される。非吐出状態では、分離メニスカス350および355は、オリフィス325およびオリフィス330で形成される。メニスカス350および355は、インク本体に適用される陰圧の結果、流体管130の方向へ湾曲する凹面形状をとる。インク陰圧は、インクオリフィス325、330の内側の端でインクメニスカス350、355を保持し、インクがノズルプレート315上に滲出するのを防ぐ。インク吐出前において、制御ユニット190の制御の下で、インクアクチュエータによって、外側への圧力波がインク流体内に生成される。インク流体は、方向360に沿って外側に押動され、インクオリフィス325、330から出射する。吐出されるインク滴は、エアロゾル形態で空気中に分離したまま、またはインク被印刷物180上に着面する。オリフィス325および330から吐出される液滴が、分離したインク滴のままであることが可能なように、分離壁335の幅は十分に広い。
比較的広いオリフィス325は、オリフィスが実質的に同一であるインクノズル210と比較して、いくつかの機能を果たす。第1に、オリフィス325は、ノズル領域320の中心に、より大量のインク流体を吐出させる。第2に、オリフィス325は、オリフィス330よりも低い気泡圧を有する。したがって、インクが、オリフィス325からのみ吐出され、オリフィス330からは吐出されないように、制御ユニット190によってインクアクチュエータに印加される波形は操作可能である。比較的小さなインク滴を吐出する能力は、特に、高分解能インク印刷用途に非常に望ましい。異なる寸法のオリフィス325および330と、ノズルプレート315は、シリコン基板に形成可能である。オリフィスは、エッチング、レーザー切断、および電鋳法のうちの1つ以上を使用して加工される。例えば、加工技術は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,265,315号、米国特許公報第US20040004649A1号(名称「Printhead」、2002年7月3日出願)、および米国特許出願第10/962,378号(名称、「Print head with thin membrane」、2004年10月8日出願)に開示されている。これらの特許出願および公開の内容は、参照することによって本願に援用される。
別の実施形態では、印刷ヘッドは、それぞれ、図4に示されるノズルプレート400上のオリフィス430、470の群を備える、複数のインクノズル410、450を含むことが可能である。インクノズル410は、ノズル領域420内に分布されるインクオリフィス430の群を含む。同様に、インクノズル450は、ノズル領域460内に配置されるインクオリフィス470の群を含む。隣接するインクノズル410、450の間の間隔は、各ノズル群内の隣接インクオリフィス430、470の間の距離よりも大幅に大きくすることが可能である。各ノズル群内のオリフィスから吐出されるインク滴は、ノズル群内のオリフィスに結合される流体管内の流体を作動可能な、1つ以上の共通アクチュエータによって作動される。
インクノズル410、450は、線形アレイ、またはインク滴の有効蒸着のための他のパターンを形成することが可能である。線形アレイ内のノズルは、インク被印刷物180に対し、印刷ヘッドモジュール110の高速走査方向に直交または斜めに整合可能である。それぞれがオリフィス群を備える異なるインクノズルは、異なる容積のインク滴を吐出するために好適であるように最適化されることが可能である。
ある実装では、複数のオリフィスを有するノズルを使用して、エアロゾル噴霧に類似する霧状流体を吐出することが可能である。個々のオリフィスから吐出される流体の容積は、オリフィスの寸法、流体の粘度および表面張力、制御ユニットによってアクチュエータに印加される波形等のいくつかの要因に依存し得る。また、これらの要因は、流体が空中に浮遊する時間の周期に影響を及ぼし得る。
霧状の流体の吐出は、コーティングの塗布、または吸入薬の投与等、いくつかの用途を有し得る。例えば、所定量の薬剤流体を空気中に霧状で吐出し、患者が、霧状の薬剤流体を吸入する。薬剤は、液体、または担体流体内に浮遊する固体の形態であることが可能である。アクチュエータに印加される波形は、単一電気パルスまたはマルチパルスの波形であることが可能である。
開示されるインクジェット印刷システムは、可変容積を有するインク滴を提供するために信頼性のある性能を提供する。インク滴の滴容積は、アクチュエータに印加される電気パルスの波形を変化させることによって制御することが可能である。流体送達システムは、シリコンベースの加工技術を使用して加工することが可能である。開示されるシステムおよび方法は、圧電、熱、およびMEMSベースのインクジェット印刷システムに適合する。また、開示されるシステムおよび方法は、水性インク、溶剤型インク、熱溶融性インク、染料または顔料系インク、溶剤、あるいは水溶液に適用可能である。
Claims (24)
- ノズルプレート内に2次元パターンで配置される3つ以上のオリフィスと、
該3つ以上のオリフィスに結合される流体管と、
該流体管内の流体を作動して、該3つ以上のオリフィスから分離した液滴を吐出するように構成されるアクチュエータであって、該液滴は、飛散中において分離したままである、アクチュエータと
を備える、液滴吐出装置。 - 前記3つ以上のオリフィスからの前記分離した液滴の吐出は、前記アクチュエータに受け取られる単一の電子パルスによって作動される、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、群内の前記3つ以上のオリフィスのうちの少なくとも1つから、異なる滴容積の液滴を吐出するように構成される、請求項2に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、実質的に同時に、前記3つ以上のオリフィスから、前記分離した液滴を吐出するように構成される、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 分離したメニスカスが、前記3つ以上のオリフィスに形成される、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスは、実質的に同一の寸法を有する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスは、異なる寸法を有する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスは、第1のオリフィスと、該第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスとを備える、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記第1のオリフィスの開口部は、第2のオリフィスの開口部よりも大きい、請求項8に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、圧電変換器またはヒータを含む、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスは、円形、三角形、または多角形の形状である、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスの開口部は、1μm乃至100μmの範囲の幅を有する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記3つ以上のオリフィスは、6インチwgを上回る気泡圧を有する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
- ノズルプレート内の複数のオリフィス群であって、少なくとも1つの群は、2次元パターンで配置される3つ以上のオリフィスを含む、オリフィス群と、
該3つ以上のオリフィスの群に結合される流体管と、
該流体管内の流体を作動して、該3つ以上のオリフィスから分離した液滴を吐出するように構成されるアクチュエータであって、該液滴は、少なくともレシーバーに衝突するまで分離したままである、アクチュエータと
を備える、液滴吐出装置。 - 前記3つ以上のオリフィスからの前記分離した液滴の吐出は、前記アクチュエータに受け取られる単一の電子パルスによって作動される、請求項14に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、前記群内の前記3つ以上のオリフィスのうちの少なくとも1つから、異なる滴容積の液滴を吐出するように構成される、請求項14に記載の液滴吐出装置。
- 分離したメニスカスは、前記群内の前記3つ以上のオリフィスに形成される、請求項14に記載の液滴吐出装置。
- ノズルプレート内の第1のオリフィスと、
該第1のオリフィスを囲む複数の第2のオリフィスであって、該第1のオリフィスおよび複数の第2のオリフィスは、該ノズルプレート内に2次元パターンで分布する、複数の第2のオリフィスと、
該第1のオリフィスおよび該複数の第2のオリフィスに結合される流体管と、
該流体管内の流体を作動して、該第1のオリフィスおよび該複数の第2のオリフィスのうちの少なくとも1つから分離した液滴を吐出するように構成されるアクチュエータであって、該液滴は、少なくともレシーバーに衝突するまで分離したままである、アクチュエータと
を備える、液滴吐出装置。 - 前記第1のオリフィスは、第2のオリフィスの開口部よりも大きい開口部を有する、請求項18に記載の液滴吐出装置。
- 分離したメニスカスは、前記第1のオリフィスおよび前記複数の第2のオリフィスに形成される、請求項18に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、前記第1のオリフィスおよび前記複数の第2のオリフィスのうちの1つ以上から、分離した異なる滴容積の液滴を吐出するように構成される、請求項18に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、前記複数の第2のオリフィスから液滴を吐出せずに、前記第1のオリフィスから液滴を吐出するように構成される、請求項18に記載の液滴吐出装置。
- 前記アクチュエータは、前記第1のオリフィスおよび前記複数の第2のオリフィスから分離した液滴を同時に吐出するように構成される、請求項18に記載の液滴吐出装置。
- 前記第1のオリフィスの開口部は、第2のオリフィスの開口部よりも大きい、請求項18に記載の液滴吐出装置。
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