JP2001170065A - 骨手術用腔確保装置 - Google Patents

骨手術用腔確保装置

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JP2001170065A JP36028499A JP36028499A JP2001170065A JP 2001170065 A JP2001170065 A JP 2001170065A JP 36028499 A JP36028499 A JP 36028499A JP 36028499 A JP36028499 A JP 36028499A JP 2001170065 A JP2001170065 A JP 2001170065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内視鏡の先端を腔確保用筒体のスコープ差し込
み孔に手術中に何度でも容易に差し込みし直すことがで
きる骨手術用腔確保装置を提供すること。 【解決手段】トラカール4と腔確保用筒体1とを体壁1
00の外部において連結して両者の相対的な位置関係を
所望の状態に固定する連結具10を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、骨の外科手術を
内視鏡観察下で行うために用いられる骨手術用腔確保装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、体壁に小さな孔を開けて内視鏡観
察下に骨の手術を行う手技が実用化されている。
【0003】その基本的な手技は、体壁に穿設された第
1の孔からトラカールを体腔内に挿入配置すると共に、
内側が骨手術作業空間となる腔確保用筒体を体壁に穿設
された第2の孔から体腔内に挿入配置し、腔確保用筒体
の先端近くの近傍に形成されたスコープ差し込み孔に内
視鏡の先端を外側から差し込んで、手術部位を観察する
ようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのようにして骨の手
術を行っている際に、血液等によって内視鏡先端の観察
窓が汚れる場合があり、そのような時は、内視鏡を一旦
引き出して血液などを拭き取ってから再び挿入し直すこ
とになる。
【0005】しかし、トラカールは体壁に形成された孔
から体腔内の空間に単に差し込まれているだけで、内視
鏡を抜き差しし直す間にトラカールの向きが変わってし
まうので、内視鏡の先端を腔確保用筒体のスコープ差し
込み孔に差し込みし直すには、一々内視鏡でスコープ差
し込み孔を探す必要があり、操作が面倒であると同時に
手術時間を長引かせることになっていた。
【0006】そこで腔確保用筒体に内視鏡を挿通するた
めのガイドチャンネルを形成したものがあるが、そのよ
うな構成をとると腔確保用筒体が太くなるため、患者の
体壁にあける孔が大きくなって術後の回復が遅れること
になってしまう。
【0007】そこで本発明は、内視鏡の先端を腔確保用
筒体のスコープ差し込み孔に手術中に何度でも容易に差
し込みし直すことができる骨手術用腔確保装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の骨手術用腔確保装置は、体壁に穿設された
第1の孔から体腔内に挿入配置されて内視鏡が挿脱され
るトラカールと、体壁に穿設された第2の孔から体腔内
に挿入配置されて内側が骨手術作業空間となり側壁に内
視鏡の先端を外方から差し込むためのスコープ差し込み
孔が形成された腔確保用筒体とを有する骨手術用腔確保
装置において、トラカールと腔確保用筒体とを体壁の外
部において連結して両者の相対的な位置関係を所望の状
態に固定するための連結具を設けたものである。
【0009】なお、連結具がトラカールと腔確保用筒体
の少なくとも一方に対して着脱自在であってもよい。そ
して、連結具に、トラカールと腔確保用筒体との相対的
な位置関係を調整するための位置関係調整手段が設けら
れていてもよく、その場合、連結具に、腔確保用筒体と
トラカールの相対的な向きと位置を任意に変えるための
ヒンジ部とスライド部とが設けられていてもよい。
【0010】また、連結具に対して、トラカールと腔確
保用筒体が各々軸線方向に任意に位置をずらして連結可
能であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図2は連結具10の平面図、図3はその
III−III断面図、図4はIV−IV断面図である。
【0012】連結具10は、各々が略矩形の板状に形成
されたトラカール保持部11と筒体保持部12と中間繋
ぎ部13とを、相対的に可動及び固定自在に連結して構
成されている。
【0013】そして、中間繋ぎ部13を間にしてその両
側に配置されたトラカール保持部11にはトラカール4
を保持するためのトラカール保持溝14が形成され、筒
体保持部12には、腔確保用筒体1を保持するための筒
体保持溝15が形成されている。
【0014】トラカール保持溝14は、トラカール保持
部11の一端側に開口するU字状の溝であり、その溝底
部にトラカール4がちょうど嵌まり込む大きさに形成さ
れている。
【0015】そして、トラカール保持部11に左右両側
から螺合する手動のトラカール止めネジ16の先端がト
ラカール保持溝14内に突出しており、トラカール止め
ネジ16を締め込むことによって、トラカール止めネジ
16の先端がトラカール4の外周面に当接する。トラカ
ール4に当接するトラカール止めネジ16の先端には、
硬質ゴム等によって形成された頭片16aが固着されて
いる。
【0016】このような構成により、トラカール止めネ
ジ16を締め込むことによってトラカール4をトラカー
ル保持溝14の溝底に押圧固定することができ、トラカ
ール止めネジ16を緩めれば、トラカール4をトラカー
ル保持部11から取り外すことができる。
【0017】筒体保持溝15は、筒体保持部12の一端
側(トラカール保持溝14と逆側の端部)に開口するU
字状の溝であり、その溝底部に腔確保用筒体1がちょう
ど嵌まり込む大きさに形成されている。
【0018】そして、筒体保持部12に左右両側から螺
合する手動の筒体止めネジ17の先端が筒体保持溝15
内に突出しており、筒体止めネジ17を締め込むことに
よって、筒体止めネジ17の先端が腔確保用筒体1の外
周面に当接する。腔確保用筒体1に当接する筒体止めネ
ジ17の先端には、トラカール止めネジ16と同様に硬
質ゴム等によって形成された頭片17aが固着されてい
る。
【0019】このような構成により、筒体止めネジ17
を締め込むことによって腔確保用筒体1を筒体保持溝1
5の溝底に押圧固定することができ、筒体止めネジ17
を緩めれば、腔確保用筒体1を筒体保持溝15から取り
外すことができる。
【0020】トラカール保持部11と中間繋ぎ部13と
は、ヒンジ部18によって板面方向に相対的に回転自在
に連結されている。ヒンジ部18は、トラカール保持部
11から突出した凸状部分を中間繋ぎ部13に形成され
た凹状部分内に配置し、両者の間に挟着した摩擦部材2
0と凸状部分と凹状部分とを貫通する手動のヒンジ固定
ネジ19の先端部分を中間繋ぎ部13側に螺合させて構
成されている。
【0021】したがって、ヒンジ固定ネジ19を締め込
むと、中間繋ぎ部13が弾性変形して摩擦部材20を間
に挟んでトラカール保持部11の凸状部分を押圧し、ヒ
ンジ部18が固定状態になってトラカール保持部11と
中間繋ぎ部13とが相対的に移動できない状態になる。
【0022】そして、ヒンジ固定ネジ19を緩めるとヒ
ンジ部18が開放されて、図3に矢印Aで示されるよう
に、ヒンジ部18を中心に中間繋ぎ部13とトラカール
保持部11が相対的に回転自在となる。
【0023】筒体保持部12と中間繋ぎ部13とは、中
間繋ぎ部13から突設されたピン23が筒体保持部12
に形成された長孔22に通されて、長手方向に相対的に
スライド自在に連結されている。
【0024】長孔22は筒体保持部12の長手方向に細
長く形成されており、ピン23の基部は中間繋ぎ部13
側に固着されている。そして、長孔22から突出するピ
ン23の先端部分に形成された雄ネジ部に外方から手動
の固定ナット24が螺合している。
【0025】したがって、固定ナット24を締め込む
と、筒体保持部12が中間繋ぎ部13に押し付けられて
筒体保持部12と中間繋ぎ部13とが相対的に固定され
た状態になり、固定ナット24を緩めると、図3に矢印
Bで示されるように、筒体保持部12と中間繋ぎ部13
とが長手方向に相対的にスライド自在になる。
【0026】次に、上述のように構成された連結具10
を内視鏡観察下の骨手術に用いる際の使用について説明
する。図5において、体壁100に穿設された第1の孔
102から体腔内に挿入配置されたトラカール4には、
硬性の内視鏡5が外側から挿脱される。6は、内視鏡観
察像を撮像するための超小型テレビカメラである。
【0027】1は、内側が骨手術作業空間となる円筒状
の腔確保用筒体であり、先端が手術対象である骨(例え
ば椎体)200に面するように、体壁100に穿設され
た第2の孔101から体腔内に挿入配置されている。
【0028】腔確保用筒体1の先端近傍の側壁には、内
視鏡5の先端を外方から差し込むためのスコープ差し込
み孔2が形成され、その周辺にはパッキン3が取り付け
られている。
【0029】このような装置が用いられ、内視鏡5によ
る内視鏡観察画像を見ながら内視鏡5の先端を体腔内に
挿入していって、腔確保用筒体1のスコープ差し込み孔
2に差し込むことにより、腔確保用筒体1内の手術対象
部位を内視鏡観察できる状態になる。この間、トラカー
ル4の向きは、内視鏡5の向きの変化に追従して変化す
ることになる。
【0030】そして、内視鏡5の先端が腔確保用筒体1
のスコープ差し込み孔2に差し込まれた状態になった
ら、図6に示されるように、体壁100の外部において
腔確保用筒体1とトラカール4を連結具10で連結す
る。
【0031】連結具10を腔確保用筒体1とトラカール
4に取り付ける際には、連結具10は、ヒンジ固定ネジ
19と固定ナット24とを緩めて可動部が自由に動く状
態にしておく。腔確保用筒体1とトラカール4は、連結
具10の筒体保持溝15とトラカール保持溝14に対し
て軸線方向に位置をずらして任意の最も好ましい位置で
固定可能である。
【0032】そして、トラカール止めネジ16と筒体止
めネジ17を締め込んで連結具10がトラカール4と腔
確保用筒体1に対して固定された状態になったら、ヒン
ジ固定ネジ19と固定ナット24を締め込んで、連結具
10の形が変わらない状態に固定する。
【0033】その結果、腔確保用筒体1とトラカール4
との位置関係が固定された状態になると、図1に示され
るように、内視鏡5の先端に血液等が付着して内視鏡5
をトラカール4から抜いても、トラカール4は軸線の延
長線が腔確保用筒体1のスコープ差し込み孔2に向いた
状態を保っている。
【0034】したがって、血液などが拭き取られた内視
鏡5を再度トラカール4に差し込めば、内視鏡5の先端
が真っ直ぐにスコープ差し込み孔2に誘導され、骨20
0の手術対象部位を即座に観察して、手術を続行するこ
とができる状態になる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、トラカールと腔確保用
筒体とを体壁の外部において連結して両者の相対的な位
置関係を所望の状態に固定する連結具を設けたことによ
り、トラカールから内視鏡を抜いても、トラカールの軸
線が腔確保用筒体のスコープ差し込み孔を向いた状態を
保つことができるので、次に内視鏡をトラカールに差し
込めば、内視鏡の先端が真っ直ぐにスコープ差し込み孔
に誘導され、腔確保用筒体内の手術対象部位を即座に観
察して手術時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の骨手術用腔確保装置の使
用状態の略示断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の連結具の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態の連結具の図2におけるII
I−III断面図である。
【図4】本発明の実施の形態の連結具の図3におけるIV
−IV断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の骨手術用腔確保装置の使
用状態の略示断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の骨手術用腔確保装置の使
用状態の略示断面図である。
【符号の説明】
1 腔確保用筒体 2 スコープ差し込み孔 4 トラカール 5 内視鏡 10 連結具 14 トラカール保持溝 15 筒体保持溝 16 トラカール止めネジ 17 筒体止めネジ 18 ヒンジ部(位置関係調整手段) 19 ヒンジ固定ネジ 22 長孔(位置関係調整手段) 24 固定ナット 100 体壁 101,102 孔 200 骨(椎体)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体壁に穿設された第1の孔から体腔内に挿
    入配置されて内視鏡が挿脱されるトラカールと、上記体
    壁に穿設された第2の孔から上記体腔内に挿入配置され
    て内側が骨手術作業空間となり側壁に上記内視鏡の先端
    を外方から差し込むためのスコープ差し込み孔が形成さ
    れた腔確保用筒体とを有する骨手術用腔確保装置におい
    て、 上記トラカールと上記腔確保用筒体とを上記体壁の外部
    において連結して両者の相対的な位置関係を所望の状態
    に固定するための連結具を設けたことを特徴とする骨手
    術用腔確保装置。
  2. 【請求項2】上記連結具が上記トラカールと上記腔確保
    用筒体の少なくとも一方に対して着脱自在である請求項
    1記載の骨手術用腔確保装置。
  3. 【請求項3】上記連結具に、上記トラカールと上記腔確
    保用筒体との相対的な位置関係を調整するための位置関
    係調整手段が設けられている請求項1又は2記載の骨手
    術用腔確保装置。
  4. 【請求項4】上記連結具に、上記腔確保用筒体と上記ト
    ラカールの相対的な向きと位置を任意に変えるためのヒ
    ンジ部とスライド部とが設けられている請求項3記載の
    骨手術用腔確保装置。
  5. 【請求項5】上記連結具に対して、上記トラカールと上
    記腔確保用筒体が各々軸線方向に任意に位置をずらして
    連結可能である請求項1、2、3又は4記載の骨手術用
    腔確保装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011500168A (ja) * 2007-10-10 2011-01-06 バイオメット・マニュファクチャリング・コーポレイション 人工膝関節システム及びインプラント方法関連出願の参照本願は、2008年10月9日に出願された米国特許出願第12/248,509号、2008年10月9日に出願された米国特許出願第12/248,517号に基づき優先権を主張し、2008年1月10日に出願された米国特許出願第11/972,359号の部分継続出願であり、2007年10月10日に出願された米国特許出願第60/978,949号に基づき優先権を主張する。これらの特許出願の開示内容は、この参照によって本願に援用する。
JP2011520492A (ja) * 2008-05-14 2011-07-21 ブランシャール,アレ トロカール
US8936648B2 (en) 2007-01-10 2015-01-20 Biomet Manufacturing, Llc Knee joint prosthesis system and method for implantation
US9763793B2 (en) 2007-10-10 2017-09-19 Biomet Manufacturing, Llc Knee joint prosthesis system and method for implantation

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