JP2011520492A - トロカール - Google Patents

Abstract

本発明は、近端部２と遠端部１３とによって画定される主管部材１を有する、トロカールであって、トロカールは、近端部２と遠端部１３の間に配置されておりかつ一つ以上の低侵襲手術器具８を受け入れるのに適した中央ダクトを備え、主管部材１の側面は、一つ以上の他の低侵襲手術器具９、１０の遠端部が主管部材１の主軸線の延長線上にないように、一つ以上の他の低侵襲手術器具９、１０を主管部材１の主軸線に関して一定角度を形成する方向に沿って主管部材１を横断して配置することができるように寸法決めされている少なくとも一つの開口部を備えている、トロカールに関する。

Description

本発明は、低侵襲手術に関するものであり、特に、腹腔鏡手術、胸腔鏡手術、関節鏡視下手術及び 天然腔横断内視鏡(NOTES)手術に関するものである。本発明は、最も詳細には、上記の目的で使用されるトロカールに関するものである。

腹腔鏡手術により、多くの治療介入を実施することができる。通常、この種の手術は、特に手術器具に関する手術領域の側面像を有するために、外科医が様々なトロカールの間の良好な三角測量を得るべく配置されているいくつかのトロカールによって実施される。患者にとって、いくつかのトロカールを配置すると、痛みを伴いかつ二次感染の対象となるいくつかの傷跡が残る。さらに、多くの傷跡によって患者の美的に障害となる。これらの欠点を取り除くために、現在、技術的進歩により、いくつかのワーキングチャンネルを備えた一つのトロカールを用いて介入を実施することができるようになった。ＮＯＴＥＳ手術では、例えば胃、直腸又は膣の円蓋を通して、腹腔を貫通するために天然の管が使用される。この天然の管では、外科医は、いくつかのワーキングチャンネルを備えた一つのトロカールを使用する。

腹腔鏡、胸腔鏡手術、関節鏡視下手術及びＮＯＴＥＳ手術用のトロカールは、外科産業ではよく知られている。これらのトロカールは、一つ以上のワーキングチャンネルを内部に備えうる主管部材からなる。これらのいくつかのワーキングチャンネルを有するトロカールの欠点は、手術領域の一つの軸線方向視野のみであり、これにより、外科医は、いくつかのトロカールを用いる場合には手術領域の良好な視野を確保することができない。この軸線方向視野では、外科医は、視野の深度を持たない。

本発明は、特に上述の問題を解決することを目的とする。本発明は、近端部及び遠端部によって画定される主管部材を備えているトロカールに関するものである。主管部材は、近端部と遠端部の間に配置されておりかつ一つ以上の低侵襲手術器具を受け入れるのに適した中央ダクトを備えている。さらに、主管部材の側面は、一つ以上の他の低侵襲手術器具の遠端部が主管部材の主軸線の延長線上にないように、一つ以上の他の低侵襲手術器具を主管部材の主軸線に関して一定角度を形成する方向に沿って主管部材を横断して配置することができるように寸法決めされている少なくとも一つのオリフィスを備えている。それゆえ、一つ以上の他の低侵襲手術器具の遠端部は、主管部材の遠端部から出ることができる。

本発明の第一の実施例によれば、主管部材の側面は、主管部材の主軸線に関して一定角度を形成する方向に主管部材の両側に配置されている２つのオリフィスを備えている。これらのオリフィスは、主管部材の主軸線に関して一定角度を形成する方向で一つ以上の他の低侵襲手術器具を主管部材を横断して配置することができるように寸法決められている。この変形例では、一つ以上の他の低侵襲手術器具の遠端部は、主管部材の側壁から出る。

本発明の別の実施例によれば、光学器具がオリフィスを横断して配置されている。この構成により、外科医が手術領域の側面像及び視野の深度を提供し、外科医の操作の確実性が増す。

本発明は、以下の図に示す非制限的例によって以下においてよりよく理解されるであろう。

図１は本発明のトロカールについて示す。 図２は、第一の器具によって長手軸線方向に横断されかつ第二の器具によって斜め方向に横断されている、図１の本発明のトロカールについて示す。

図１及び２に略図的に示す（寸法比は実寸を示すものではない）トロカールは、複数のワーキングチャンネルと、取り外し可能な弁（図示せず）を備えている近端部２とを備えている、主管部材１を備えている。図２に示すように、第一の器具８が主管部材１の主ダクト内に配置されている。主管部材１の遠端部１１は、手術領域１２内に位置決めされている。トロカールは、主管部材１に関して一定角度を形成するさらなるワーキングチャンネル３によって特徴づけられている。さらなるワーキングチャンネルは弁４を備えている。ワーキングチャンネル３の壁は、主管部材１の壁において位置５で止まっている。主管部材１は、位置５の反対の壁に側オリフィス６を備えている。これらのオリフィス５、６、主管部材１の側面により、ワーキングチャンネル３を通して挿入された器具９、１０（図２参照）を通過させることができる。点線で示す水平線７は、患者の内部と外部の間の界面を表している。さらなるワーキングチャンネル３内で例えば角度方向カメラを用いることによって、外科医は手術領域の側面像を有する。主管部材は、さらに、気腹を形成及び維持するために二酸化炭素を通過させるための接続部１４を備えている。

言うまでもなく、本発明は、上記の例に示すトロカールに限定されない。

上述のように、本発明は、第二のオリフィス６を有さない主管部材にも関する。さらなるワーキングチャンネル３内に配置されている光学器具９、１０は、別の低侵襲手術器具によって交換することができる。さらなるワーキングチャンネル内にいくつかの器具を配置することも可能である。最後に、いくつかのさらなる横断ワーキングチャンネルを主管部材に沿って配置することもできるということに留意するであろう。ワーキングチャンネル３がオリフィス５において関節が付けられている場合、主管部材１とワーキングチャンネル３の間の角度を修正することができる。主管部材１が２つのオリフィス５、６を備えている場合、オリフィス６は、主管部材１上の長手軸線方向スロットによって交換され、角度を変えることができる。

Claims (6)

1. 近端部（２）と遠端部（１３）とによって画定される主管部材（１）を備える、トロカールにおいて、
   前記トロカールは、前記近端部（２）と前記遠端部（１３）の間に配置されておりかつ一つ以上の低侵襲手術器具（８）を受け入れるのに適した中央ダクトを備え、
   前記主管部材（１）の側面は、一つ以上の他の低侵襲手術器具（９、１０）の遠端部(１０)が前記主管部材（１）の主軸線の延長線上にないように、前記一つ以上の他の低侵襲手術器具（９、１０）を前記主管部材（１）の前記主軸線に関して一定角度を形成する方向に沿って前記主管部材（１）を横断して配置することができるように寸法決めされている少なくとも一つのオリフィス（５）を備えている、トロカール。
2. 前記主管部材（１）の前記側面は、前記主管部材（１）の主軸線に関して一定角度を形成する方向に前記主管部材（１）の両側に配置されている２つのオリフィス（５、６）を備えており、前記２つのオリフィス（５、６）は、前記主管部材（１）の前記主軸線に関して一定角度を形成する方向で前記一つ以上の他の低侵襲手術器具（９、１０）を前記主管部材（１）を横断して配置することができるように寸法決められている請求項１に記載のトロカール。
3. 前記２つのオリフィス（５、６）は、前記トロカールが予め定めた位置に一旦配置されると患者の外部及び内部のそれぞれと連通するように配置される請求項２に記載のトロカール。
4. 前記オリフィス（５）又は前記２つのオリフィス（５、６）は、光学器具（９、１０）を収容する寸法を有する請求項１又は２に記載のトロカール。
5. 請求項１〜４のいずれか１項に記載のトロカールと、前記主軸線に関して一定角度を形成する方向で前記主管部材（１）を通過する光学器具（９、１０）とによって形成される、アセンブリ。
6. 前記光学器具（９、１０）は、前記主管部材（１）の前記主軸線の延長線上にある手術領域を照明及び／又は表示することができるように、前記光学器具（９、１０）に関して一定角度を形成する遠端部を備えている、請求項５に記載のアセンブリ。

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