JP2001169838A - 棚におけるネット棚の保持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネット棚の端部を折曲したりすることな
く、簡単な手段で位置ずれや落下を防止する。 【解決手段】棚における前後の支持枠杆６の上面に、互
いに対向する１対の内向きコ字形の保持金具１３を取付
け、そのコ字空間内にネット棚１１の前後端のワイヤ枠
１１ａを挿入することにより、ネット棚１１は位置ずれ
等を起こすことなく保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、物品の保管や陳列
等に用いられる棚における水平をなす枠杆上に、ネット
棚を保持する保持構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】水平の枠杆上にネット棚を掛け渡して使
用される従来の棚としては、例えば特許第２８２２３０
８号公報、登録意匠第９０３５１０号公報等に開示され
ているものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した前者の棚にお
いては、ネット棚は単に枠杆により形成される棚部に掛
け渡すだけであるため、物品の出し入れ時等においてネ
ット棚が位置ずれしたり、落下したりする恐れがある。

【０００４】一方、後者の棚は、ネット棚の前後の端部
を下向きに折曲し、この折曲部を左右の枠杆に掛止する
ようにしているため、位置ずれや落下は防止される。し
かし、ネット棚の製造時において、両端部の曲げ工程が
必要となるため、製造コストが高くなる。また、その形
状のため、在庫や輸送、運搬時のスペース効率が悪いと
いう問題がある。

【０００５】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、ネット棚の端部を折曲したりすることな
く、簡単な手段で位置ずれや落下を防止し得るようにし
た安価な棚におけるネット棚の保持構造を提供すること
を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のネット棚の保持構造は、前後左右に並ぶ各
支柱同士を、左右方向を向く前後１対の支持枠杆と、前
後方向を向く左右１対の側枠杆とにより連結してなる棚
における前記前後の支持枠杆の少なくとも両端部上面
に、互いに対向する１対の内向きコ字形のネット棚保持
手段を設け、この保持手段のコ字空間内に、ネット棚の
前後端の枠杆を挿入したことを特徴としている。上記構
成の本発明によると、ネット棚の前後の枠杆をネット棚
保持手段のコ字空間に挿入するだけの簡単な方法で、ネ
ット棚の位置ずれや落下を防止することができる。

【０００７】上記保持構造において、ネット棚保持手段
を、内向きコ字形の保持片と、その下片の左右端に下向
き突設された左右１対の係止片とからなる保持金具と
し、前記係止片を支持枠杆の上面に穿設した左右１対の
係合孔に着脱可能に嵌合して固定するのが好ましい。こ
のようにすると、保持金具を取付けたり、取外したりす
ることにより、棚を、ネット棚用と棚板用とに使い分け
ることができる。

【０００８】上記保持構造において、係止片の内端部
に、嵌合孔内において支持枠杆の裏面に係止可能な係止
爪を設けるのが好ましい。このようにすると、保持金具
に外向きの力が作用しても、それが係合孔より外れるの
が防止されるので、ネット棚はより安定的に保持され
る。

【０００９】上記保持構造において、前後の支持枠杆の
上面間に、複数の中間枠杆を、その上面が支持枠杆の上
面とほぼ等高をなすように架設し、少なくとも左右の端
部に架設した中間枠杆の前後端に、内向き倒立Ｌ字形の
保持片よりなるネット棚保持手段を設けるのが好まし
い。このようにすると、部品点数が削減され、コスト低
減が可能となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。

【００１１】図１は、本発明の第１の実施形態が適用さ
れた組立式の棚を示すもので、前後左右に並ぶ４本の支
柱１間の下端部には、３枚のベース棚２が取付けられて
いる。

【００１２】後部側の左右１対の支柱１間には、上下長
が支柱１のほぼ半分の長さの３枚のバックボード３が、
２本の支持支柱４と水平支持杆５とにより支持されて立
設されている。

【００１３】前後及び左右に並ぶ各支柱１の対向面の上
端部同士は、左右方向を向く前後１対の上下２本の支持
枠杆と、前後方向を向く左右１対の上下２本の側枠杆７
とにより連結され、支持枠杆６の上面同士は水平状に整
合している。

【００１４】図２及び図３に示すように、上下の支持枠
杆（下部のものは図示略）６は、縦断面形がほぼ内向き
コ字形をなしており、それらの上面間には、下向きコ字
形の複数の中間枠杆８が、前後方向を向いて所定間隔お
きに掛け渡されている。

【００１５】すなわち、中間枠杆８は、その前後端部に
下向きに突設された左右１対の係合片９を、支持枠杆６
の上面に穿設されたスリット状の係合孔１０に嵌合する
ことにより取付けられている。

【００１６】支持枠杆６と各中間枠杆８との上面には、
弾性撓曲可能な金属ワイヤよりなるフラット状のネット
棚１１が、次のようにして載置保持されている。なお、
ネット棚１１の左右長は、左右の支柱１の対向面間の寸
法とほぼ等しく、また前後長は、前後の支持枠杆６の前
後端縁間の離間寸法とほぼ等しくしてある。

【００１７】図２に示すように、支持枠杆６の上面の左
右の端部（右端部側は同一構成につき図示略）に、前後
方向を向くスリット状の左右１対の係合孔１２を穿設
し、この係合孔１２に、保持金具１３における内向きコ
字形をなす保持片１３ａの下片の前後の端縁に下向きに
連設された、側面視が概ね扇形をなす左右１対の係止片
１３ｂを、内向きに傾斜させるようにして挿入し、係止
片１３ｂの内端に形成された係止爪１３ｃの上面を、各
係合孔１２内において支持枠杆６の裏面に係止させる。

【００１８】次いで、図３に示すように、ネット棚１１
を下向きに撓ませ、前後端のワイヤ枠１１ａの左右の端
部を、保持片１３ａのコ字空間内に挿入する。これによ
り、ネット棚１１は、支持枠杆６及び中間枠杆８上にお
いて前後に位置ずれしたり、落下するのが防止されて保
持される。

【００１９】また左右方向への移動は、ネット棚１１の
左右端が左右の支柱１の内側面と当接することにより防
止される。

【００２０】図４及び図５は、本発明の第２の実施形態
を示すもので、上記保持金具１３を省略し、中間枠杆８
にネット棚保持手段を設けてある。

【００２１】すなわち、少なくとも左右両端の２本の中
間枠杆８における前後端に、内向き倒立Ｌ字形の保持片
１４を折曲形成し、この保持片１４の空間内に、図５に
示すように、下向きに撓ませたネット棚１１の前後端の
ワイヤ枠１１ａを挿入して係止するようにしてある。

【００２２】この実施形態においても、ネット棚１１は
前後に位置ずれするのが防止されるとともに、保持金具
１３が不要となるので部品点数を削減し得る効果があ
る。

【００２３】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、種々の実施形態をとり得る。

【００２４】例えば、上記第１の実施形態において、棚
の前後幅が小さいとき、あるいは載置する物品が軽量で
あるときには、中間枠杆８を省略してもよい。

【００２５】保持金具１３の両係止片１３ａの上下寸法
を長寸として、係合孔１２より容易に抜け外れないよう
にすれば、係止爪１３ｃを省略してもよい。

【００２６】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
る。

【００２７】（ａ）請求項１に記載の発明によれば、簡
単な手段でネット棚の位置ずれや落下を防止することが
できる。

【００２８】また、従来のようにネット棚の端部を下向
きに折曲する必要がないので、製造が簡単となってコス
ト低減が図れるとともに、在庫や輸送効率が向上する。

【００２９】（ｂ）請求項２に記載の発明によれば、保
持金具を着脱するだけで、棚を、ネット棚用と棚板用と
に使い分けることができる。

【００３０】（ｃ）請求項３に記載の発明によれば、保
持金具に外向きの力が作用しても、それが係合孔より外
れる恐れはなく、ネット棚をより安定的に保持すること
ができる。

【００３１】（ｄ）請求項４に記載の発明によれば、部
品点数が削減されるので、コスト低減が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態を適用した棚の斜視図
である。

【図２】同じく、保持金具装着部の支持枠杆、中間枠
杆、ネット棚の要部の分解斜視図である。

【図３】同じく、保持金具の取付部とそれにより保持さ
れたネット棚の縦断側面図である。

【図４】本発明の第２の実施形態における支持枠杆、中
間枠杆、ネット棚の要部の分解斜視図である。

【図５】同じく、中間枠杆とそれにより保持されたネッ
ト棚の縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ ベース棚 ３ バックボード ４ 支持支柱 ５ 水平支持杆 ６ 支持枠杆 ７ 側枠杆 ８ 中間枠杆 ９ 係合片 １０ 係合孔 １１ ネット棚 １１ａ ワイヤ枠（枠部材） １２ 係合孔 １３ 保持金具 １３ａ 保持片 １３ｂ 係止片 １３ｃ 係止爪 １４ 保持片

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後左右に並ぶ各支柱同士を、左右方向
   を向く前後１対の支持枠杆と、前後方向を向く左右１対
   の側枠杆とにより連結してなる棚における前記前後の支
   持枠杆の少なくとも両端部上面に、互いに対向する１対
   の内向きコ字形のネット棚保持手段を設け、この保持手
   段のコ字空間内に、ネット棚の前後端の枠杆を挿入した
   ことを特徴とする棚におけるネット棚の保持構造。
2. 【請求項２】 ネット棚保持手段を、内向きコ字形の保
   持片と、その下片の左右端に下向き突設された左右１対
   の係止片とからなる保持金具とし、前記係止片を支持枠
   杆の上面に穿設した左右１対の係合孔に着脱可能に嵌合
   して固定した請求項１に記載の棚におけるネット棚の保
   持構造。
3. 【請求項３】 係止片の内端部に、嵌合孔内において支
   持枠杆の裏面に係止可能な係止爪を設けた請求項２に記
   載の棚におけるネット棚の保持構造。
4. 【請求項４】 前後の支持枠杆の上面間に、複数の中間
   枠杆を、その上面が支持枠杆の上面とほぼ等高をなすよ
   うに架設し、少なくとも左右の端部に架設した中間枠杆
   の前後端に、内向き倒立Ｌ字形の保持片よりなるネット
   棚保持手段を設けた請求項１に記載の棚におけるネット
   棚の保持構造。