JP2001164241A - 水系曇り止め剤及びそれを用いるガラスの曇り止め施工方法 - Google Patents

水系曇り止め剤及びそれを用いるガラスの曇り止め施工方法

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JP2001164241A
JP2001164241A JP35158899A JP35158899A JP2001164241A JP 2001164241 A JP2001164241 A JP 2001164241A JP 35158899 A JP35158899 A JP 35158899A JP 35158899 A JP35158899 A JP 35158899A JP 2001164241 A JP2001164241 A JP 2001164241A
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JP
Japan
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silicon
water
glass
antifogging agent
antifogging
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Pending
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JP35158899A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Omori
安廣 大森
Hiroomi Nakanishi
弘臣 仲西
Hironori Omori
弘則 大森
Tsunehiko Omori
恒彦 大森
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Daimaru Tsusho KK
Original Assignee
Daimaru Tsusho KK
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスに均一に塗布することができ、しかも
長期間に亘って良好な曇り止め効果を発揮する水系曇り
止め剤及びそれを用いるガラスの曇り止め施工方法を提
供する。 【解決手段】 脂肪族炭化水素硫酸塩とシリコン系化合
物と水とを主剤とする水系曇り止め剤であり、脂肪族炭
化水素硫酸塩が炭素数1〜20の脂肪族炭化水素硫酸ナト
リウム塩であり、シリコン系化合物が環状シリコン、シ
ラノール末端オリゴマー、混合シリコン加水分解物、シ
リコンアルコキシド、テトラアルコキシシラン、アルキ
ルアルコキシシラン、シロキサンからなる皮膜形成要素
のうちの一種又は2種以上であり、この水系曇り止め剤
を用い、ガラス表面に塗布した後、塗布面を湿潤状態の
拭い具を用いて拭き、ついで前記シリコン系溶液を用い
て未塗布面に修正塗布した後、更に乾いた拭い具で複数
回表面仕上げすることを特徴とするガラスの曇り止め施
工方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風呂、厨房、車窓
等のガラス、鏡が曇ることの多い場所に施工すると長期
にわたり曇り止め効果を発揮する、水系曇り止め剤とそ
れを用いるガラスの曇り止め施工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】風呂、厨房、車内等では窓ガラスや鏡が
過飽和の湿度によって曇る。通常は曇る度に布拭きして
いるが、最近ではスプレー方式の曇り止め具も市販され
ている。布拭きは一時しのぎにすぎなく、短時間で再び
曇る難点がある。また、きれいに磨いているガラスを逆
に汚す要因ともなっている。スプレー方式の曇り止め具
を使用すると、その点は解決されるが、スプレー液の斑
点が生じる難点があり、しかも、噴射中心が濃く周囲が
薄いのでガラス全面に均一に塗布することが困難で斑に
なりやすい。加えて、市販の曇り止め剤は掃除の際に磨
いたり、触れる機会の多い部分では撥水剤が取れるの
で、長期間に亘って曇り止め効果を発揮することができ
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ガラス全面に
均一に塗布することができ、しかも長期間に亘って良好
な曇り止め効果を発揮する水系曇り止め剤及びそれを用
いるガラスの曇り止め施工方法について検討した。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を検討した結
果、本発明者は加水によりガラスとの結合性を増すシリ
コン系溶液を用い、該シリコン系溶液をガラス表面に塗
布した後、塗布面を湿潤状態の拭い具を用いて拭き、つ
いで前記シリコン系溶液を用いて修正塗りした後、更に
乾いた拭い具で複数回表面仕上げすることを特徴とする
ガラスの曇り止め施工方法を開発した。
【0005】本発明でいう加水によりガラスとの結合性
を増すシリコン系溶液には、水が作用することによって
シリコン系化合物の一部が分解して親水性を持つとか、
アルカリ性を有するガラスに対して強く反応して除去を
困難にする性質を有する。すなわち、脂肪族炭化水素硫
酸塩とシリコン系化合物と水とを主剤とする水系曇り止
め剤である。シリコン系化合物にはシロキサンからなる
シリコン樹脂皮膜形成要素が好適である。特に親水性シ
リコンと称されるものは好適である。
【0006】上記脂肪族炭化水素硫酸塩は炭素数1〜20
の脂肪族炭化水素硫酸(スルホン酸)ナトリウム塩(例え
ばテトラデセンスルホン酸ナトリウムやヒドロキシ脂肪
族炭化水素硫酸ナトリウム塩)が適している。また、シ
リコン系化合物は環状シリコン、シラノール末端オリゴ
マー、混合シリコン加水分解物、シリコンアルコキシ
ド、テトラアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラ
ン、シロキサンからなる皮膜形成要素、特に親水性シリ
コンのうちの一種又は2種以上であり、これら脂肪族炭
化水素硫酸塩とシリコン系化合物と水との混合物で水系
曇り止め剤とした。シリコン系化合物を重合させるため
の加熱温度は75℃以上99℃以下が好ましい。加熱時間は
5時間程度でよい。シリコン水中エマルジョンの破壊を
防ぐために3時間以上24時間程度かけて室温まで冷却す
るとよい。
【0007】
【発明の実施の形態】実施例1 加水によりガラスとの結合性を増すシリコン系溶液を得
るために次のような手段で水系曇り止め剤を得た。すな
わち、5リットルのステンレス製容器にテトラデセンス
ルホン酸ナトリウム20%水溶液50ミリリットル、オクタ
メチルシクロテトラシロキサン200グラム、水1リット
ル及び硫酸1.2グラムを加えて激しく振盪した。その後8
5〜88℃の温度で8時間重合させたのち、静置して室温
まで12時間かけて下げた。一部乾燥法によって固体含
有量を測定した結果ほぼ20wt%であった。透明性に優れ
ている液状である。
【0008】実施例2 市販のシロキサンからなる水溶性皮膜形成要素にこれも
市販の脂肪族炭化水素スルホン酸ナトリウムを溶剤に水
を用いて配合した。固形分の合計は10wt%とした。この
水系曇り止め剤を分析した結果は下記のごとくである。
【0009】測定試料はガラスへ本発明の水系曇り止め
剤の原液を薄く塗り、塗布面を濡れたタオルの湿潤状態
の拭い具を用いて拭き、ついで前記シリコン系溶液を用
いて未塗布面に修正塗布した後、更に乾いた布で拭い
た。このガラスの曇り止め施工方法を行った際の本発明
の水系曇り止め剤の赤外線吸収スペクトルを図1に示
す。実線は拭い具で塗布仕上げした初期の段階であり、
破線は複数回表面を拭った後曇り止め剤が少しだけガラ
スに付着したものを削り取ったもののスペクトルであ
る。メチル、エチル、メチレン基 (2930cm-1,2871c
m-1)の他にいずれもスルホン酸基がみられ(1098cm-1,10
49cm-1) 、シラン基もみられる(1200cm-1, 1254c
m -1)。更に、ガラス表面から削り取った試料の電界放
射形電子顕微鏡による定性分析を行った結果を表1,図
2に示す。C,O,Na,Si,Sが認められ、本発明の曇
り止め剤が強固に付着していることが確認された。
【0010】
【表1】
【0011】本発明の水系曇り止め剤はガラスへ塗っ
て、何度も布等の拭い素材を用いて拭くほど表面によく
付着する。拭き過ぎとなることはない。全体に回るよう
に幾度も拭いていると、ガラスの表面には何も付着して
いないような外観を呈する。しかし、そのような状態に
なった時でも曇り止めの効果を発揮する。ミクロな水滴
の付着も許さないし、大粒の水滴が付くこともない。こ
れはシリコン樹脂皮膜形成要素が摩擦熱や光の作用によ
ってより皮膜形成能を与えられ、薄い塗布であってもガ
ラスとの接着力を増すことが考えられる。
【0012】本発明の水系曇り止め剤でガラス表面を処
理したものの耐候試験を行った。試験方法はサンシャイ
ンカーボンアーク灯式耐候性試験機(JIS B 7753 規定)
使用、照射時間;150h、ブラックパネル温度;63±3
℃、水の噴射条件;18min /120minである。その結果、1
50時間における促進耐候性試験において、外観に異状が
認められなかった。長期に亘って曇り止め作用を発揮す
る。
【0013】
【発明の効果】本発明の水系曇り止め剤はガラス全面に
容易に均一に塗布することができ、しかも長期間に亘っ
て良好な曇り止め効果を発揮する。この水系曇り止め剤
は少量を延ばして用いることによって有効に曇り止め効
果を発揮するので安価に施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水系曇り止め剤の赤外線吸収スペクト
ルである。
【図2】電界放射型電子顕微鏡の測定結果を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA01 AC21 FA01 FA05 FB06 4H020 AA03 AB02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族炭化水素硫酸塩とシリコン系化合
    物と水とを主剤とする水系曇り止め剤。
  2. 【請求項2】 脂肪族炭化水素硫酸塩が炭素数1〜20の
    脂肪族炭化水素硫酸ナトリウム塩であり、シリコン系化
    合物が環状シリコン、シラノール末端オリゴマー、混合
    シリコン加水分解物、シリコンアルコキシド、テトラア
    ルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、シロキサ
    ンからなる皮膜形成要素のうちの一種又は2種以上であ
    り、これら脂肪族炭化水素硫酸塩とシリコン系化合物と
    水との混合物から得られた水系曇り止め剤。
  3. 【請求項3】 加水によりガラスとの結合性を増す請求
    項1又は2に記載のシリコン系溶液を用い、該シリコン
    系溶液をガラス表面に塗布した後、塗布面を湿潤状態の
    拭い具を用いて拭き、ついで前記シリコン系溶液を用い
    て未塗布面に修正塗布した後、更に乾いた拭い具で複数
    回表面仕上げすることを特徴とするガラスの曇り止め施
    工方法。
JP35158899A 1999-12-10 1999-12-10 水系曇り止め剤及びそれを用いるガラスの曇り止め施工方法 Pending JP2001164241A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100392433C (zh) * 2004-08-16 2008-06-04 占晖光学股份有限公司 眼镜镜片
CN102876292A (zh) * 2012-10-12 2013-01-16 苏州谷力生物科技有限公司 一种镜面防雾剂
US10316212B2 (en) 2007-12-26 2019-06-11 3M Innovative Properties Company Removable antifogging coatings, articles, coating compositions, and methods

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