JP2001163484A - ウェブ巻取装置及びウェブ巻取方法 - Google Patents

ウェブ巻取装置及びウェブ巻取方法

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JP2001163484A
JP2001163484A JP2000089739A JP2000089739A JP2001163484A JP 2001163484 A JP2001163484 A JP 2001163484A JP 2000089739 A JP2000089739 A JP 2000089739A JP 2000089739 A JP2000089739 A JP 2000089739A JP 2001163484 A JP2001163484 A JP 2001163484A
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winding
nip
rail
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Katsuhiko Michiura
克彦 道浦
Mitsuo Yamamoto
光雄 山本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブ巻取装置及びウェブ巻取方法に関し、
支持ドラムを昇降させることなく巻取ウェブロールの巻
取り時に適正なニップ圧を与えることができるようにし
て、均一な巻取ウェブロールを形成できるようにする。 【解決手段】 支持ドラム80の回転軸線を通る垂直面
に対し下流側の所定位置までリールスプール4を搬送
し、昇降アクチュエータ22によりガイドレール2の支
持面を傾斜させてリールスプール4と支持ドラム80と
をニップ係合させた後、ガイドレール2の支持面の傾斜
角度を水平又は略水平まで戻していきながらリールスプ
ール4にウェブ100を巻き取っていくようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機のライン上
にそなえられ上流から連続供給されるウェブをリールス
プールに巻き取る、ウェブ巻取装置及びウェブ巻取方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】抄紙機では、その最上流において紙繊維
のスラリーと水とをスクリーン上に流すことにより紙繊
維マットを形成し、形成した繊維マットをプレスロール
や真空吸引装置を通して脱水処理し、さらにローラ群に
おいてプレス処理及び乾燥処理することによりウェブを
形成するようになっている。そして、形成されたウェブ
をさらにカレンダを通してロール間で圧縮することによ
り、表面仕上げを行なうとともに厚みを均一にするよう
になっている。上記の処理は全て一連の工程になってお
り、その最終工程において連続生成されるウェブを巻取
ウェブロールに巻き取って抄紙機から取り外すための装
置が、ウェブ巻取装置である。
【0003】ウェブ巻取装置により形成された巻取ウェ
ブロールは、後の工程において巻き戻されたりコーティ
ングを施されたりする。この時ウェブに傷がついている
と、コーティング機や巻き戻し機で処理している時、又
は印刷機で印刷している時に破断してしまう虞がある。
ウェブの傷は、巻き取り時に生じる皺や弛みに起因する
ものが多く、これを防止するためには巻取ウェブロール
を均一に巻き取ることが必要となる。
【0004】ここで、巻取ウェブロールの締まり具合
は、次の3つの要素によって決まる。即ち、巻き取り時
のウェブの張力,巻き取りウェブロールと支持ドラムと
の間のニップ圧,巻取ウェブロールに加えるトルク(巻
取トルク)である。これら3つの要素を如何に的確に制
御できるかにより、巻取ウェブロールの品質が左右され
ることになる。
【0005】従来、上記の3要素を的確に制御できるよ
うにしたウェブ巻取装置として、例えば、特許第263
1419号公報や特許第2805662号公報に開示さ
れたような技術が提案されている。まず、特許2631
419号の技術では、図30に示すように、リールスプ
ール201を水平ガイドレール202により支持し、水
平ガイドレール202の下方に油圧シリンダ203によ
り昇降可能な支持ドラム204を配設している。リール
スプール201は両端をキャリッジ205に把持されて
おり、アクチュエータ206でキャリッジ205を搬送
することにより水平ガイドレール202上を移動できる
ようになっている。また、リールスプール201には図
示しない駆動手段からトルクが加えられるようになって
いる。
【0006】この技術では、巻き取り時には、まず、支
持ドラム204を上昇した状態にしてリールスプール2
01を下流側(図30中、左側)へ移動し、回転駆動さ
れる支持ドラム204にニップ係合させるようになって
いる(この時のリールスプール201の位置を巻取開始
位置と言う)。そして、巻取開始位置にあるリールスプ
ール201にトルクを加えるとともに移動するウェブ2
00を受け渡して新しい巻取ウェブロール207の巻き
取りを開始するとともに、巻取ウェブロール207を下
流の巻取位置まで水平移動させ、この巻取位置において
巻取ウェブロール207が予定の径に達するまで巻き取
りを行なうようになっている。
【0007】以上のウェブ200の巻付けが開始される
巻取開始位置から巻取ウェブロール207が予定の径に
達する時の巻取位置の端までの間、支持ドラム204と
巻取ウェブロール207間のニップ圧は、支持ドラム2
04とフレーム208との間に設けられたロードセル2
09によって検知され、検知されたニップ圧に基づき支
持ドラム204の位置制御が行なわれるようになってい
る。このため、巻取ウェブロール207は、巻き取り開
始から完成直径に達する時まで、トルクとウェブ張力を
受けるとともに、巻き取りの間中断することなく支持ド
ラム204によりニップされるので、ウェブ200に皺
や弛みが生じることなく均一な品質の巻取ウェブロール
207を形成することが可能になっている。
【0008】また、特許第2805662号公報に開示
された技術は、図31に示すように、特許第26314
19号公報に開示された技術と同様にリールスプール2
21を水平ガイドレール222により支持し、水平ガイ
ドレール222の下方に支持ドラム224を配設したも
のであるが、ここでは支持ドラム224は固定されてお
り、その頂面において水平ガイドレール222上のリー
ルスプール221に接するように位置設定が行なわれて
いる。
【0009】この技術では、巻き取り時には、まず、図
示しない駆動手段によりリールスプール221を支持ド
ラム222の頂面まで移動して支持ドラム224にニッ
プ係合させ、リールスプール221にトルクを加えると
ともに、移動するウェブ220を受け渡して新しい巻取
ウェブロール227の巻き取りを開始するようになって
いる。そして、巻取ウェブロール227の径の変化に応
じて巻取ウェブロール227を下流側(図31中、右
側)に移動させることにより、巻取ウェブロール227
と支持ドラム224とのニップ圧を調整しながら巻き取
りを行なうようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術にはそれぞれ次のような課題がある。まず、特
許第2631419号公報に開示された技術の場合、支
持ドラム204よりも上流側となる巻取開始位置から下
流側となる巻取位置まで巻取ウェブロール207が移動
する間、支持ドラム204の昇降制御によって支持ドラ
ム204と巻取ウェブロール207とのニップを制御す
るようになっているが、この昇降制御はロードセル20
9の信号に基づき油圧シリンダ203内の油圧を制御す
ることにより行なう。
【0011】ところが、近年の巻取ウェブロール207
の大径化に伴い支持ドラム204も大径化し、重量も増
大している。このため、場合によっては油圧シリンダ2
03に加わる負荷が大きくなって微妙な位置制御が行な
えず、支持ドラム204の水平度が保てなくなり、巻取
ウエブロール207の端面にずれや皺が生じてしまう虞
がある。特にスーパ掛けされた密度の高い塗工紙は滑り
やすく圧縮性が悪いため、径が大きくなるにつれ幅方向
の直径プロファイルが悪くなり、端面のずれや皺が助長
されてしまう。また、大径の支持ドラム204はニップ
幅を広げてソフトな巻取りを可能にするが、ニップ入り
口において伴流エアーを伴いやすく、支持ドラムの水平
度が保てない場合にはさらにニップ入り口から巻取ウェ
ブロール207の表層部にエアーが入り込んでしまうこ
とになる。
【0012】この点に関し特許第2805662号公報
に開示された技術では、支持ドラム224は固定されて
おり、巻き取り径の変化に応じて巻取ウェブロール22
7を下流側に移動させることによりニップ圧を調整する
ようになっているので、上記の技術(特許第26314
19号)のように支持ドラム224の重量増に伴う昇降
時の水平度の狂いによりニップ圧が保持できなくなると
いった課題は生じない。
【0013】ところが、リールスプール221の表面は
通常ゴム被覆されているが、使用年数が経つにつれ各プ
ロセスで磨耗したり傷付いたりして表面が研磨され、種
々の径のリールスプール221が存在するようになる。
このため、径の変化に伴いリールスプール221が支持
ドラム224の頂面に接触したときのニップ圧(初期ニ
ップ圧)に差が生じてしまう虞がある。巻取り開始時の
初期ニップ圧は均一な巻取ウェブロールを形成する上で
特に重要であるが、この技術では支持ドラム224を固
定しているため支持ドラム224とリールスプール22
1との初期ニップ圧を調整することはできない。
【0014】このように特許第2805662号に開示
された技術では、支持ドラム224を固定することで特
許第2631419号に開示された技術において課題と
なった支持ドラムの重量増に伴う不具合を防止すること
ができるが、逆に均一な巻取ウェブロールを形成する上
で重要な初期ニップ圧を調整できなくなるという新しい
不具合が生じてしまう。
【0015】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、支持ドラムを昇降させることなく巻取ウェブ
ロールの巻取り時に適正なニップ圧を与えることができ
るようにして、均一な巻取ウェブロールを形成できるよ
うにした、ウェブ巻取装置及びウェブ巻取方法を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のウェブ巻取装置は、リールスプールを支持
しその支持面を水平又は略水平な状態から任意の角度に
傾斜可能に構成された平行な一対のガイドレールと、上
記一対のガイドレール間に配設され、少なくとも該リー
ルスプールとのニップ係合中は位置を固定される支持ド
ラムと、該リールスプールを回転自在に支持し上記一対
のガイドレールに沿って該リールスプールを搬送する搬
送手段と、該搬送手段による該リールスプールの搬送時
に該リールスプールと連結し、該リールスプールを回転
駆動して該リールスプールに該ウェブを巻取る回転駆動
手段と、該ガイドレールの支持面を傾斜させ該リールス
プールを該支持ドラムに対して昇降させる昇降アクチュ
エータと、該搬送手段と該回転駆動手段と該昇降アクチ
ュエータとを統合制御する制御手段とをそなえており、
該制御手段により該回転駆動手段による該リールスプー
ルへの該ウェブの巻取時に該昇降アクチュエータにより
該ガイドレールの支持面を傾斜させて該リールスプール
と該支持ドラムとをニップ係合させるようにしたことを
特徴としている。
【0017】好ましい制御内容としては、該搬送手段に
より該支持ドラムの回転軸線を通る垂直面に対し下流側
の所定位置まで該リールスプールを搬送し、該昇降アク
チュエータにより該ガイドレールの支持面を傾斜させて
該リールスプールと該支持ドラムとをニップ係合させた
後、該ガイドレールの支持面の傾斜角度を水平又は略水
平まで戻していきながら該回転駆動手段により該リール
スプールに該ウェブを巻き取っていくように制御する。
【0018】この場合、該リールスプールに該ウェブを
巻取って形成される巻取ウェブロールの周面にブラシを
押し当てて該巻取ウェブロールの表層の弛みを防止する
表層弛み防止手段を該支持ドラムの下流側に配設し、枠
替え時には、次回のリールスプールの該所定位置への搬
入に先立ち、該表層弛み防止手段により該巻取ウェブロ
ールの周面に該ブラシを押し当てながら該巻取ウェブロ
ールを該支持ドラムとのニップを開放して下流側に搬送
するように制御する。
【0019】或いは、他の好ましい制御内容として、該
支持ドラムの回転軸線を通る垂直面に対し上流側の所定
位置で該リールスプールと該支持ドラムとをニップ係合
させた後、該搬送手段により該リールスプールを該支持
ドラム上を通過させて該所定位置から該垂直面に対し下
流側まで搬送していくとともに該昇降アクチュエータに
より該ガイドレールの支持面の傾斜角度を水平又は略水
平まで戻していきながら該回転駆動手段により該リール
スプールに該ウェブを巻き取っていくようにする。
【0020】また、該昇降アクチュエータの制御はニッ
プ係合時における該支持ドラムと該リールスプールとの
ニップ圧を検出又は推定するニップ圧検出手段をそなえ
て、該ニップ圧検出手段の出力に基づき行なうのが好ま
しい。また、より具体的には上記一対のガイドレール
は、該支持ドラムの回転軸線を通る垂直面に対し下流に
配設されかつ、支持面の位置を水平又は略水平に固定さ
れた一対の固定レールと、該固定レールの上流側端部に
回転自在に連結され該固定レールに対して傾斜可能な可
動レールとをそなえて構成するのが好ましく、この場
合、該昇降アクチュエータは、該可動レールを傾斜させ
て該可動レールに支持された該リールスプールを昇降さ
せるよう構成する。
【0021】また、該搬送手段は、該リールスプールを
支持する支持部材と、該ガイドレールに平行に配設され
た走行レールと、該支持部材を該走行レールに沿って移
動させる駆動手段とをそなえて構成するのが好ましく、
該走行レールには、該可動レールの傾斜に連動して該可
動レールと平行を維持したまま傾斜する傾斜レールをそ
なえるようにする。
【0022】そして、この場合には、該傾斜レールと該
可動レールとを連結する連結部材をそなえたり、さら
に、該連結部材の着脱により該傾斜レールと該可動レー
ルとの連結切離しを行なう連結装置をそなえたり、或い
は、該傾斜レールを回動させるアクチュエータをそなえ
るとともに、該可動レールの傾斜量を検出する第1の傾
斜量検出手段と、該傾斜レールの傾斜量を検出する第2
の傾斜量検出手段とをそなえ、該第1の傾斜量検出手段
と該第2の傾斜量検出手段との出力に基づき該アクチュ
エータを制御するようにするのが好ましい。
【0023】また、該支持部材を移動させる該駆動手段
の制御は、該ニップ圧検出手段の出力に基づき行なうの
が好ましい。この場合、より好ましくは、ニップ圧検出
手段を該支持ドラムの回転軸の両軸端部を支持する2つ
の軸受にそれぞれ配設し、一方のニップ圧検出手段によ
り該ニップ圧の垂直方向成分を検出し、他方のニップ圧
検出手段により該ニップ圧の水平方向成分を検出して、
該リールスプールが水平搬送状態に移行するまで上記一
方のニップ圧検出手段の出力に基づき該昇降アクチュエ
ータの昇降制御を行ない、該リールスプールの水平搬送
状態への移行後も、該リールスプールの巻取径が所定値
に達するまでは上記一方のニップ圧検出手段の出力に基
づき該駆動手段による該支持部材の搬送制御を行ない、
該リールスプールの巻取径が所定値を越えると上記他方
のニップ圧検出手段の出力に基づき該駆動手段による該
支持部材の搬送制御を行なうようにする。
【0024】或いは、該ニップ圧検出手段として、該支
持ドラムに作用する力を検出する第1のニップ圧検出手
段と、該駆動手段の駆動軸に作用する力を検出する第2
のニップ圧検出手段とをそなえるようにしてもよい。こ
の場合には、該昇降アクチュエータの昇降制御は該第1
のニップ圧検出手段の出力に基づき行ない、該駆動手段
による該支持部材の搬送制御は該第2のニップ圧検出手
段の出力に基づき行なうのが好ましい。
【0025】また、上記目的を達成するために、本発明
のウェブ巻取方法は、移動するウェブの切断端が巻付け
られたリールスプールを該リールスプールを支持するガ
イドレールの支持面よりも下方で位置固定された支持ド
ラムとニップ係合させながら回転駆動し、該リールスプ
ールを該ガイドレールに沿って搬送しながら該リールス
プールに該ウェブを巻取っていくウェブ巻取方法におい
て、該リールスプールを該支持ドラムの回転軸線を通る
垂直面に対し下流側の所定位置まで搬送する第1工程
と、該リールスプールを該ガイドレール上の該所定位置
で停止させたまま該ガイドレールを上流側下方に向けて
傾斜させ、該リールスプールを該支持ドラムとニップ係
合させる第2工程と、該リールスプールに該ウェブの切
断端を巻付ける第3工程と、該リールスプールを該ガイ
ドレール上の該所定位置で停止させた状態で該リールス
プールに該ウェブを巻取っていくとともに、該リールス
プールと該支持ドラムとのニップ係合を維持しながら該
ガイドレールを水平又は略水平位置まで戻していく第4
工程と、該リールスプールを該ガイドレールに沿って水
平又は略水平に搬送しながら該リールスプールに該ウェ
ブを巻取っていく第5工程とをそなえたことを特徴とし
ている。
【0026】好ましくは、該第4工程において、ニップ
係合時における該支持ドラムと該リールスプールとのニ
ップ圧を検出又は推定し、検出又は推定したニップ圧に
基づき該ガイドレールの傾斜度合いを制御するようにす
る。また、該第5工程において、該支持ドラムとニップ
係合させながら該リールスプールに該ウェブを巻取って
いくとともに、ニップ係合時における該支持ドラムと該
リールスプールとのニップ圧を検出又は推定し、検出又
は推定したニップ圧に基づき該リースプールの搬送状態
を制御するのも好ましい。
【0027】さらに、該第1工程に先立ち、巻取中の前
回のリールスプールを該支持ドラムとのニップを開放し
て下流側に搬送する枠替準備工程をそなえ、該枠替準備
工程では、上記前回のリールスプールに該ウェブを巻取
って形成される巻取ウェブロールの周面にブラシを押し
当てながら該支持ドラムとのニップを開放するのも好ま
しい。
【0028】さらに、上記目的を達成するために、別の
本発明のウェブ巻取方法は、移動するウェブの切断端が
巻付けられたリールスプールを該リールスプールを支持
するガイドレールの支持面よりも下方で位置固定された
支持ドラムとニップ係合させながら回転駆動し、該リー
ルスプールを該ガイドレールに沿って搬送しながら該リ
ールスプールに該ウェブを巻取っていくウェブ巻取方法
において、該リールスプールを該支持ドラムの回転軸線
を通る垂直面に対し上流側の所定位置まで搬送する第1
工程と、該リールスプールを該ガイドレール上の該所定
位置で待機させたまま該ガイドレールを上流側下方に向
けて傾斜させる第2工程と、該リールスプールを傾斜し
た該ガイドレールに沿って移動させ、該支持ドラムとニ
ップ係合させる第3工程と、該リールスプールに該ウェ
ブの切断端を巻付ける第4工程と、該リールスプールを
傾斜した該ガイドレールに沿って該垂直面に対し下流側
まで搬送しながら該リールスプールに該ウェブを巻取っ
ていくとともに、該リールスプールと該支持ドラムとの
ニップ係合を維持しながら該ガイドレールを水平又は略
水平位置まで戻していく第5工程と、該リールスプール
を該ガイドレールに沿って水平又は略水平に搬送しなが
ら該リールスプールに該ウェブを巻取っていく第6工程
とをそなえたことを特徴としている。
【0029】好ましくは、該第5工程において、該ウェ
ブの厚さと巻取速度とから該リールスプールに該ウェブ
を巻取って形成される巻取ウェブロールの径の時間変化
を予測し、予測した径の時間変化に基づき該リールスプ
ールの搬送速度を決定するようにする。また、該第5工
程において、ニップ係合時における該支持ドラムと該リ
ールスプールとのニップ圧を検出又は推定し、検出又は
推定したニップ圧に基づき該ガイドレールの傾斜度合い
を制御するのも好ましい。
【0030】さらに、該第6工程において、該支持ドラ
ムとニップ係合させながら該リールスプールに該ウェブ
を巻取っていくとともに、ニップ係合時における該支持
ドラムと該リールスプールとのニップ圧を検出又は推定
し、検出又は推定したニップ圧に基づき該リースプール
の搬送状態を制御するのも好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。第1実施形態について説明する
と、図1〜図10は本発明の第1実施形態としてのウェ
ブ巻取装置を示すものである。まず、本ウェブ巻取装置
1の構成について説明すると、図1,図8に示すよう
に、本ウェブ巻取装置1は、複数のフレーム9により支
持された一対の水平ガイドレール(ガイドレール)2,
2を装置幅方向に所定間隔をあけて平行に設置してい
る。水平ガイドレール2,2はリールスプール4を支持
するための部材であり、リールスプール4を支持する支
持面を水平若しくは略水平に形成されている。なお、図
7,図8に示すように本ウェブ巻取装置1は左右に略対
称形であり、上述の水平ガイドレール2,2のように左
右一対の部材や装置が多く含まれる。そこで、本明細書
中、左右一対の部材,装置において特に図7,図8中左
側を特定する必要がある場合には符号にLを付け、右側
を特定する必要がある場合には符号にRを付け、特に何
れかを特定する必要のない場合にはR,Lは付けないも
のとする。
【0032】リールスプール4は抄紙機の上流側から連
続供給されてくるウェブ100を巻取るための部材であ
り、支持軸4aの両端部にそなえられた円筒形の軸受ハ
ウジング6,6を介して水平ガイドレール2,2に支持
されるようになっている。軸受ハウジング6の外周には
環状の溝6aが形成されており、リールスプール4を水
平ガイドレール2,2上に載置した時にはこれらの溝6
a,6aに水平ガイドレール2,2がそれぞれ係合し、
各軸受ハウジング6,6が各水平ガイドレール2,2上
を走行できるようになっている。したがって、リールス
プール4は軸受ハウジング6,6内で自在に回転できる
とともに、水平ガイドレール2,2上を水平に、且つ水
平ガイドレール2,2に対して直角をなした姿勢を保ち
ながら軸方向をかえることなく移動することができるよ
うになっている。
【0033】水平ガイドレール2,2の上流側には、リ
ールスプール4を蓄えておくとともにリールスプール4
を巻取開始位置まで搬入するリールスプールストレージ
装置92がそなえられている。リールスプールストレー
ジ装置92は、水平ガイドレール2の外側に配設された
複数(図1中では3つ)の送りローラ98と、各送りロ
ーラ98を連結する連結棒97と、連結棒97を水平ガ
イドレール2,2に沿って往復動させる送りシリンダ9
4とをそなえて構成されている。
【0034】送りローラ98は水平ガイドレール2,2
に支持されたリールスプール4の軸受ハウジング6に係
合するようになっており、各送りローラ98,98間に
リールスプール4が蓄えられるようになっている。そし
て、送りシリンダ94を作動させて送りローラ98を水
平ガイドレール2,2に沿って往復動させることによ
り、リールスプール4を水平ガイドレール2,2の上流
端の搬入位置から順次前方に送り出していくようになっ
ている。なお、水平ガイドレール2の内側には、送りロ
ーラ98に対応して戻りストッパ96がそなえられてお
り、軸受ハウジング6に係合してリールスプール4の逆
戻りを防止するようになっている。
【0035】リールスプールストレージ装置92の下流
側で水平ガイドレール2,2の上方には、クロスステー
104が水平ガイドレール2,2を横切るように配設さ
れている。このクロスステー104には位置決めブラケ
ット102が支持されている。位置決めブラケット10
2は、リールスプールストレージ装置92から搬入され
たリールスプール4の位置決めを行なうための部材であ
り、その下流側端部がリールスプール4の軸受ハウジン
グ6に係合してリールスプール4の下流へのそれ以上の
移動を禁止するようになっている。
【0036】また、位置決めブラケット102には戻り
ストッパ106がそなえられており、位置決めブラケッ
ト102の下流側端部に係合したリールスプール4の上
流側への逆戻りを防止するようになっている。位置決め
ブラケット102により位置決めされた水平ガイドレー
ル2,2上でのリールスプール4の位置(図1中に符号
bで示す位置)を搬送開始位置と呼び、この搬送開始位
置においてリールスプール4に後述するリールスプール
搬送装置のキャリッジが係合するようになっている。ま
た、位置決めブラケット102には、枠替え時に新しい
リールスプール4にウェブ100の切断端を巻付かせる
ためのグースネック装置108も設けられている。
【0037】水平ガイドレール2,2間には、上記リー
ルスプール4の搬送開始位置bのほぼ真下に、支持ドラ
ム80がそなえられている。支持ドラム80はリールス
プール4にウェブ100を巻取って巻取ウェブロール8
を形成している間、巻取ウェブロール8とニップ係合し
ながら巻取ウェブロール8に所定のニップ圧を与える装
置である。支持ドラム80はロール軸82に支持され、
ロール軸82の軸線はリールスプール4の軸線と平行と
なるように配設されている。また、支持ドラム80の頂
部から水平ガイドレール2の支持面までの高さは、リー
ルスプール4と干渉しないように、リールスプール4を
水平ガイドレール2,2に載置した時のリールスプール
4の底部から支持面までの高さよりも高く設定されてい
る。
【0038】支持ドラム80のロール軸82は両端部を
支持台86上に載置された軸受ハウジング88,88に
より軸支されている。一方の端部は軸受ハウジング88
の外側に延設され、フレーム9の外側に配設された第2
駆動モータ90の出力軸93に連結されている。この第
2駆動モータ90からロール軸82へのトルクの入力に
より、支持ドラム80は図1中の矢印の方向に回転駆動
されるようになっている。
【0039】また、軸受ハウジング88と支持台86と
の間には、ロードセル(ニップ圧検出手段)84がそな
えられている。ロードセル84は、支持ドラム80に作
用する力、即ち、支持ドラム80と巻取ウェブロール8
とのニップ圧を検出して、図示しない本ウェブ巻取装置
1のコントローラに出力するようになっている。コント
ローラでは検出されたニップ圧に基づき、後述するニッ
プ用シリンダ22を制御したり、第2アクチュエータ4
0,第1アクチュエータ166を制御したりするように
なっている。
【0040】また、水平ガイドレール2の下方であって
支持ドラム80よりも上流側のウェブ100の供給ライ
ン上には、ウェブ張力制御装置126がそなえられてい
る。ウェブ張力制御装置126は、ウエブ100を搬送
するローラ124の回転速度を制御することにより、上
流側のローラ122と支持ドラム80との間のウェブ1
00の張力を適宜の値に維持制御する装置である。な
お、巻取ウェブロール8の巻取硬さは、支持ドラム80
を駆動する第2駆動モータ90と、後述するリールスプ
ール4を駆動する第1駆動モータ51とのトルク差と、
前述のウエブ100の張力と、巻取りウエブロール8と
支持ドラム80との間のニップ力とにより制御するよう
になっている。
【0041】水平ガイドレール2はリールスプール4の
支持面の位置が固定された固定レール10,12と、支
持面が傾斜するスイングレール(可動レール)11とを
そなえて構成されている。スイングレール11は上述し
た搬送開始位置から支持ドラム80の回転軸線を通る鉛
直面よりも下流側まで延設され、このスイングレール1
1の下流端からさらに下流に向けて固定レール10が延
設されている。固定レール12はスイングレール11の
上流端よりも上流に配設され、前述のリールスプールス
トレージ装置92がそなえられる部分に該当する。
【0042】図1及び図2に示すように、スイングレー
ル11はその下流側端部を固定レール10の上流側端部
に支点24を軸にして回動自在に支持されている。ま
た、スイングレール11の中間部にはニップ用シリンダ
(昇降アクチュエータ)22のロッド23が連結されて
いる。ニップ用シリンダ22はその下端部をフレーム9
に回転自在に支持されており、ロッド23を伸縮するこ
とによって支点24を軸にしてスイングレール11を傾
斜させることが可能になっている。このスイングレール
11の傾斜によりリールスプール4を支持する支持面は
昇降することになる。
【0043】スイングレール11の上流側端部には係止
部26が形成されており、上昇時には固定レール12の
下流側端部に形成された係止部27に係止するようにな
っている。これによりスイングレール11の上限位置は
機械的に定められ、固定レール12からスイングレール
11にかけて、またスイングレール11から固定レール
12にかけて正確に水平に設定できるようになってい
る。
【0044】水平ガイドレール2,2には、リールスプ
ール4を水平ガイドレール2,2に沿って移動させるた
めのリールスプール搬送装置(搬送手段)150が並設
されている。リールスプール搬送装置150は、水平ガ
イドレール2,2の内側にそなえられた第1搬送装置1
60と、水平ガイドレール2,2の外側にそなえられた
第2搬送装置130とから構成される。これらの第1搬
送装置160,第2搬送装置130は各水平ガイドレー
ル2,2の両側にそれぞれ並設されており、一方の側の
第1搬送装置160と他方の側の第2搬送装置130と
が対をなしてリールスプール搬送装置150を構成して
いる。
【0045】ここでは、図7に示すように装置の下流側
を見て左側の第2搬送装置130Lと右側の第1搬送装
置160Rとが互いに連係して作動にするようになって
おり、これらの第2搬送装置130Lと第1搬送装置1
60Rとで構成されるリールスプール搬送装置150を
リールスプール搬送装置150A(160R,130
L)と呼ぶこととする。また、図8に示すように右側の
第2搬送装置130Rと左側の第1搬送装置160Lと
が互いに連係して作動にするようになっており、これら
の第2搬送装置130Rと第1搬送装置160Lとで構
成されるリールスプール搬送装置150をリールスプー
ル搬送装置150B(160L,130R)と呼ぶこと
とする。
【0046】なお、図1,図2は第1搬送装置160,
第2搬送装置130を共に省略して示したウェブ巻取装
置1の側面図である。また、図3,図4は第2搬送装置
130の外側から見たウェブ巻取装置1の側面図であ
り、ここでは第1搬送装置160を図示せずに第2搬送
装置130のみを示している。一方、図5,図6は水平
ガイドレール2の内側から見たウェブ巻取装置1の側面
図であり、ここでは第1搬送装置160のみを示してい
る。
【0047】第1搬送装置160,第2搬送装置130
の各構成について説明する。まず、第2搬送装置130
は、図3,図4,図7,図8に示すように、軸受ハウジ
ング6に係合するキャリッジ(支持部材)48と、キャ
リッジ48を支持するとともにこのキャリッジ48を軸
受ハウジング6に対して昇降させるキャリッジ着脱装置
43と、キャリッジ着脱装置43を水平ガイドレール2
に沿って移動させる第2アクチュエータ(駆動手段)4
0とをそなえて構成されている。キャリッジ48は側面
視で上に凹に形成され各先端部に軸受ハウジング6に直
接接触して軸受ハウジング6を把持するローラ48aが
設けられており、ローラ48a,48a間で軸受ハウジ
ング6を下方から挟むようにして軸受ハウジング6と係
合するようになっている。
【0048】また、キャリッジ着脱装置43は、キャリ
ッジ48を支持する支持アーム45と、支持アーム45
を回動させて軸受ハウジング6に対しキャリッジ48を
着脱させる着脱シリンダ44とをそなえて構成されてい
る。支持アーム45は先端部にキャリッジ48が固設さ
れるとともに後端部はピン46により回転自在に軸支さ
れている。そして、中間部を着脱シリンダ44のロッド
にピン結合されており、着脱シリンダ34のロッドを伸
縮することにより、支持アーム45はピン46を中心に
回動して先端部のキャリッジ48を昇降させ、軸受ハウ
ジング6に対して着脱させるようになっている。
【0049】水平ガイドレール2の外側には水平ガイド
レール2と平行に摺動台31がフレーム58により支持
されて設置されている。キャリッジ着脱装置43は、こ
の摺動台31の上面に設けられたレール(走行レール)
57上に載置されている。そして、キャリッジ着脱装置
43の下面に突設されたネジ受け具42が第2アクチュ
エータ40のネジ軸41の先端に連結されている。第2
アクチュエータ40は摺動台31の下流側に回動自在に
支持されており、ネジ軸41を回転することによってキ
ャリッジ着脱装置43がレール57に沿って移動するよ
うになっている。
【0050】摺動台31の上流側端部には傾斜ガイド台
(傾斜レール)32が支点37を軸にして回動自在に支
持されている。傾斜ガイド台32はその上流側端部を連
結タイ(連結部材)135によりスイングレール11に
一体に連結されており、また、その支点37はスイング
レール11の支点24と同軸上に配設されている。した
がって、ニップ用シリンダ22を伸縮させることより、
図4に示すように傾斜ガイド台32はスイングレール1
1と位置関係を変えることなく平行を保ったまま一体と
なって回動するようになっている。
【0051】また、傾斜ガイド台32の中間部には、フ
レーム9に回転自在に支持されたバランス用シリンダ1
33が連結されている。バランス用シリンダ133は、
ニップ用シリンダ22によりスイングレール11を回動
させる際に、傾斜ガイド台32や後述する第1搬送装置
160の傾斜ガイド台162及びキャリッジ着脱装置4
3等の自重をキャンセルするための装置であり、そのロ
ッド134の先端に傾斜ガイド台32の中間部が回転自
在に連結されている。バランス用シリンダ133では、
リールスプール4の巻取径を演算しながらリールスプー
ル4の位置に応じてロッド134の加圧力(バランス
圧)を刻々とコントロールしていくようになっている。
【0052】摺動台31上に設けられたレール57は傾
斜ガイド台32まで延設され、キャリッジ着脱装置43
は第2アクチュエータ40の駆動により傾斜ガイド台3
2の上流端まで移動可能になっている。なお、第2アク
チュエータ40の回転支点には、軸スラスト用ロードセ
ル(ニップ圧検出手段)149がそなえられている。軸
スラスト用ロードセル149は、キャリッジ着脱装置4
3をレール57に沿って移動させる際にネジ軸41に作
用する軸スラスト力を検出するためのものであり、第2
アクチュエータ40では、この軸スラスト用ロードセル
149の検出信号に基づきニップ係合時のロード制御を
行なうようになっている。制御の詳細については後述す
る。
【0053】さらに、キャリッジ着脱装置43には、リ
ールスプール4にトルクを加えて回転駆動するリールス
プール駆動装置(回転駆動手段)50がそなえられてい
る。リールスプール駆動装置50は、第1駆動モータ5
1,変速装置52,出力軸53,クラッチ54,クラッ
チシフトシリンダ56をそなえて構成され、第1駆動モ
ータ51から出力されたトルクが変速装置52を介して
出力軸53の先端にそなえられたクラッチ54に伝達さ
れるようになっている。
【0054】第1駆動モータ51と変速装置52とは連
結されてキャリッジ着脱装置43上に載置されており、
変速装置52の下部に設けられたシフトレバー55にク
ラッチシフトシリンダ56が連結されている。そして、
クラッチシフトシリンダ56を作動させてシフトレバー
55を移動させることにより、クラッチ54をリールス
プール4の軸端部にそなえられたスプールシュラウド5
に係脱できるようになっている。そして、クラッチ54
がスプールシュラウド5に係合した時には、第1駆動モ
ータ51からリールスプール4にトルクが伝達されるよ
うになっている。
【0055】次に、第1搬送装置160は、図5〜図8
に示すように、リールスプール4の軸受ハウジング6に
係合するキャリッジ(支持部材)170と、水平ガイド
レール2の内側に配設されキャリッジ170を支持する
支持ビーム161と、支持ビーム161の上面に設けら
れたレール(走行レール)161aに沿ってキャリッジ
170を移動させる第1アクチュエータ(駆動手段)1
66とをそなえて構成されている。
【0056】キャリッジ170は、カム173,174
と着脱シリンダ172,171と走行台175とから構
成されている。カム173,174は支点177を中心
に左右対称に配設され、それぞれ支点177を軸にして
走行台175に回動自在に支持されている。カム17
3,174の先端部には、周面を軸受ハウジング6の外
周に直接接触して軸受ハウジング6を把持するローラ1
73a,174aが設けられている。ローラ173a,
174aは支点177を軸にしたカム173,174の
回動により、リールスプール4の走行面内と略垂直な面
内で略水平な状態から略垂直な状態まで昇降可能であ
り、略垂直な状態まで押し上がった時に軸受ハウジング
6に当接して把持するようになっている。
【0057】着脱シリンダ172,171はカム17
3,174を昇降させるための装置であり、走行台17
5上に固定されている。着脱シリンダ172,171の
ロッドの先端金具にはそれぞれ押し上げローラ180,
171がそなえられ、一方の着脱シリンダ172が押し
上げローラ180によりカム173を押し上げて位置決
めし、他方の着脱シリンダ171が押し上げローラ17
9によりカム174を押し上げるようになっている。
【0058】2つの着脱シリンダ172,171は同期
して作動するようになっており、カム173,174を
同時に昇降させて先端のローラ173a,174aを軸
受ハウジング6に装着させるようになっている。なお、
軸受ハウジング6からのローラ173a,174aの開
放は、軸受ハウジング6の把持時とは逆方向に着脱シリ
ンダ172,171を作動させて押し上げローラ18
0,179をカム173,174から開放し、カム17
3,174を自重により下降させることで行われる。
【0059】キャリッジ170の走行台175はレール
161a上に載置されており、その下部に突設されたネ
ジ受け具176に第1アクチュエータ166のネジ軸1
67の先端が連結されている。第1アクチュエータ16
6は支持アーム161の下流側端部に回動自在に支持さ
れている。そして、第1アクチュエータ166を作動さ
せてネジ軸167を伸縮することによってキャリッジ1
70がレール161aに沿って摺動するようになってい
る。
【0060】第1アクチュエータ166の回転支点に
は、軸スラスト用ロードセル(ニップ圧検出手段)16
8がそなえられている。軸スラスト用ロードセル168
は、キャリッジ170をレール161aに沿って移動さ
せる際にネジ軸167に作用する軸スラスト力を検出す
るためのものであり、第1アクチュエータ166では、
この軸スラスト用ロードセル168の検出信号に基づき
ニップ係合時のロード制御を行なうようになっている。
制御の詳細については後述する。
【0061】支持ビーム161は水平ガイドレール2内
側のフレーム9の側面に固設され、その上面に設けられ
たレール161aが水平ガイドレール2と平行を保つよ
うに設置されている。支持ビーム161の上流側には傾
斜ガイド台(傾斜レール)162がそなえられている。
傾斜ガイド台162は下流側端部を支点163を軸にし
て回動自在に支持され、上流側端部は連結タイ(連結部
材)165によりスイングレール11に一体に連結され
ている。傾斜ガイド台162の支点163はスイングレ
ール11の支点24と同軸上に配設されており、ニップ
用シリンダ22を伸縮させることよって、図6に示すよ
うに傾斜ガイド台162はスイングレール11と位置関
係を変えることなく平行を保ったまま一体となって回動
するようになっている。そして、支持ビーム161の上
面に設けられたレール161aは傾斜ガイド台162ま
で延設され、キャリッジ170は第1アクチュエータ1
66の駆動により傾斜ガイド台162の上流端まで移動
可能になっている。なお、キャリッジ170がレール1
61aに沿って移動する際、リールスプール4を搬送し
ている時には、カム173,174を起立させて先端の
ローラにより軸受ハウジング6を把持するようになって
いるが、リールスプール4を搬送していない時には、他
方のキャリッジ170により搬送中のリールスプール4
の軸受ハウジング6との干渉を防止するため、カム17
3,174を下限位置まで下降させた状態で移動するよ
うになっている。
【0062】また、図1,図2に示すように、水平ガイ
ドレール2,2の下方であって支持ドラム80の下流側
には、枠替え後の巻取ウェブロール8の表層が巻ほぐれ
るのを防止するための表層弛み防止装置110がそなえ
られている。なお、図3〜図8においては表層弛み防止
装置110は図示を省略している。表層弛み防止装置1
10は、枠替前、即ち巻取りロールウエブ8と支持ドラ
ム80とのニップ開放時に使用されるもので、図9に示
すように昇降シリンダ116によってブラシ112を支
持するアーム114を揺動させ、巻取ウェブロール8の
表層にブラシ112を押し当てるようになっている。
【0063】アーム114と昇降シリンダ116とは共
に摺動台120上にそなえられており、ロッド117の
伸縮によりアーム114は回転支点115を中心に揺動
するようになっている。ブラシ112は受け金具111
上に設けられており、受け金具111はアーム114,
114に回転可能に支持されている。受け金具111の
両端にはスプロケット118,118が取り付けられ、
摺動台120側のスプロケット119,119とチエン
113,113で連結されている。また、スプロケット
119,119には回り止めストッパ124,124が
設けられており、アーム114が摺動台120に対して
回転すると、その回転分だけブラシ112はアーム11
4に対して逆方向に回転し、これによりブラシ112は
常に水平姿勢を保たれるようになっている。
【0064】また、摺動台120は基台121上に巻取
ウェブロール8の進行方向に対して摺動自在に設けら
れ、基台121内部にそなえられたベルト122,12
2に固定されている。ベルト122は可変速モータ12
6の出力軸とつながるクロスシャフト125と一体のプ
ーリ123に巻回されている。このため、可変速モータ
126の回転によって摺動台120は基台121に沿っ
て水平に巻取ウエブロール8の軸心と平行に移動するよ
うになっている。ここでは、第1,第2アクチュエータ
166,40に設けられた位置センサにより検出された
巻取りウエブロール8の水平ガイドレール上の位置と、
コントローラにより演算された巻取りウエブロール8の
巻径とに基づき可変速モータ126を制御して、ブラシ
112を常に巻取ウエブロール8の真下に押し付けるよ
うにアーム114を回動させ、また、摺動台120を追
従移動させるようになっている。
【0065】なお、アーム114が揺動する際にブラシ
112を水平に保つ機構としては、上記のチエン11
3,スプロケット118,119の代わりに複数個のギ
ア群を各軸心間でかみ合わせることや、平行四辺形のリ
ンク原理を組み込むことでも可能である。またブラシ1
12の磨耗状態や運転条件によっては必ずしも巻取ウェ
ブロール8の真下に当てたくない場合は、回り止めスト
ッパ124の代わりにロータリエンコーダ付回転アクチ
ュエータをアーム114に組み込み、巻取ウエブロール
8の径の増大および水平移動量に合せて、可変適正角を
取るようにすることも可能である。
【0066】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取
装置1は上述のように構成されているので、次に説明す
るような巻取制御(ウェブの巻取方法)によってウェブ
100の巻取りが行なわれる。以下、図10と図1〜図
6を参照しながら本実施形態にかかるウェブ巻取方法に
ついて説明する。なお、図10(c)は図1,図3,図
5に対応し、図10(d)は図2,図4,図6に対応し
ている。また、以下の制御は本ウェブ巻取装置1にそな
えられる図示しないコントローラ(制御手段)により統
合的に行なわれる。
【0067】ここでは、図10(a)に示すようにスイ
ングレール11,11が上限の水平状態にあって、この
スイングレール11,11上で巻取ウェブロール8にウ
ェブ100が巻き取られている状態から説明する。巻取
ウェブロール8は、リールスプール搬送装置150B
(160L,130R)により搬送されているものとす
る。
【0068】水平状態にあるスイングレール11,11
上での巻取ウェブロール8の巻取り中は、軸スラスト用
ロードセル149,168の検出信号に基づき第1アク
チュエータ166L,第2アクチュエータ40Rのロー
ド制御が行なわれる。即ち、、軸スラスト用ロードセル
149,168の検出信号をフィードバックしながら第
1アクチュエータ166L,第2アクチュエータ40R
の駆動量を制御し、これにより支持ドラム80と巻取ウ
ェブロール8とのニップ圧を適正値に保ちながら、固定
レール10,10に向けて巻取ウェブロール8を搬送し
ていく。
【0069】また、この間、支持ドラム80を回転駆動
する第2駆動モータ90とリールスプール4を回転駆動
する第1駆動モータ51Rとのトルク差を制御して、巻
取ウェブロール8の表層のすべり作用により巻硬さをコ
ントロールしたり、ウェブ張力制御装置126により支
持ドラム80の上流側のウェブ100の張力を制御す
る。
【0070】なお、第1アクチュエータ166L,第2
アクチュエータ40Rのロード制御においては、第1ア
クチュエータ166Lのロード制御には軸スラスト用ロ
ードセル168Lの検出信号を用い、第2アクチュエー
タ40Rのロード制御には軸スラスト用ロードセル14
9Rの検出信号を用いて互いに独立した制御を行なうこ
とができる。或いは、左右の軸スラスト用ロードセル1
68L,149Rの検出信号を平均化した信号によって
第1アクチュエータ166L,第2アクチュエータ40
Rを同期させることもできる。
【0071】さらに、軸スラスト用ロードセル168
L,149Rの検出信号の代りに、支持ドラム80のロ
ードセル84の検出信号を用いて第1アクチュエータ1
66L,第2アクチュエータ40Rのロード制御を行な
うことも可能である。この場合、一方のロードセル84
を水平分力の検出専用にし、他方を垂直分力の検出専用
にしてもよい。図10(a)及び図10(b)で示す巻
取り領域では、巻取ウエブロール8のニップ圧の水平分
力が大きく取れるため、水平分力検出専用のロードセル
84の検出信号に基づき第1アクチュエータ166L,
第2アクチュエータ40Rのロード制御を行なうことが
できる。
【0072】そして、上述のような第1アクチュエータ
166L,第2アクチュエータ40Rのロード制御によ
り、巻取ウェブロール8がスイングレール11,11上
の所定位置eまで搬送されたところで、リールスプール
ストレージ装置92を作動させ、固定レール12,12
上の待機位置aからスイングレール11,11上の搬送
開始位置bまで新しいリールスプール4を搬入する。こ
の時、第1搬送装置160Rの傾斜ガイド台162R,
第2搬送装置130Lの傾斜ガイド台32Lは、スイン
グレール11,11にそれぞれ連結タイ165,135
により連結されているので、スイングレール11,11
とともに上限位置まで上昇して待機している。
【0073】新しいリールスプール4が搬送開始位置b
に搬入されると、第2搬送装置130Lでは、キャリッ
ジ着脱装置43Lによりキャリッジ48Lを上昇させて
リールスプール4の軸受ハウジング6Lに係合させる。
また、第1搬送装置160Rでは、キャリッジ170R
の着脱シリンダ172,171を作動させてカム17
3,174を起立させ、キャリッジ170Rを軸受ハウ
ジング6Rに係合させる。そして、軸受ハウジング6,
6に各キャリッジ48L,170Rが係合し、リールス
プール4が回転自在に支持されたところで、クラッチシ
フトシリンダ56Lを作動させてクラッチ54Lをスプ
ールシュラウド5Lに連結しておく。
【0074】一方、スイングレール11,11上で巻き
取られていた巻取ウェブロール8は、巻径の増大に応じ
てスイングレール11上から固定レール10,10側に
移動し、支持ドラム80とのニップ係合を維持しながら
固定レール10上で巻き取りが続行される。そして、図
10(b)に示すように、巻取ウェブロール8が巻取終
了近くの位置fに到達したところで、新しいリールスプ
ール4への枠替えを開始するために、第1駆動モータ5
1Lから変速装置52を介して搬送開始位置bにあるリ
ールスプール4へトルクを入力し、リールスプール4を
ウェブ100の走行速度に同期するまで加速する。ま
た、巻取ウェブロール8の周面に予め巻取ウェブロール
8の下方で追従待機している表層弛み防止装置110の
ブラシを押し当てる。
【0075】リールスプール4が加速したところで、第
1アクチュエータ166L,第2アクチュエータ40R
を作動し、図10(c)(図1,図3,図5)に示すよ
うに、支持ドラム80とのニップを開放して巻取終了位
置fから切離し位置gまで巻取ウェブロール8を搬送す
る。また、併行して、搬送開始位置bにあるリールスプ
ール4を支持ドラム80の回転軸線を通る垂直線よりも
下流の位置(下降開始位置)cまで搬送する。この間も
巻取ウェブロール8へのウェブ100の巻取りを続ける
とともに、第2駆動モータ90と第1駆動モータ51R
とのトルク差を制御してウェブ100の張力を制御し続
け、巻取ウェブロール8の巻硬さをコントロールする。
この巻取終了位置fから後述する停止位置hまでの移動
の間も、表層弛み防止装置110を作動して巻取ウェブ
ロール8の表層にブラシ112を押し当て続ける。
【0076】引き続いて、図10(d)(図2,図4,
図6)に示すように、ニップ用シリンダ22,22を作
動させてスイングレール11,11を傾斜させていく。
このとき、傾斜ガイド台162,162,傾斜ガイド台
32,32は、それぞれ連結タイ165,135により
スイングレール11,11に連結されているので、スイ
ングレール11,11と一体となって傾斜していく。
【0077】このように、スイングレール11,11,
傾斜ガイド台162,162,傾斜ガイド台32,32
が一体となって傾斜することにより、リールスプール4
はスイングレール11,11上に回転自在に支持された
まま下降開始位置cから支持ドラム80の方へ下降して
いく。なお、スイングレール11,11が下限位置まで
傾斜する間、左右のスイングレール11,11が平行を
維持したまま傾斜するように左右のニップ用シリンダ2
2,22を制御する。
【0078】そして、図10(d)中に実線で示すよう
に、リールスプール4が支持ドラム80に当接し、ロー
ドセル84の検出値が適正な初期ニップ圧を示したとこ
ろで、リールスプール4の下降を停止する。この時のリ
ールスプール4の位置をニップ係合位置dと呼ぶ。この
ニップ係合位置dにおいてグーズネック装置108等の
枠替装置により新しいリールスプール4への枠替えを行
なう。
【0079】即ち、リールスプール4がニップ係合位置
dで停止されると、次に、グーズネック装置108を旋
回してリールスプール4の中央部付近に周り込ませる。
そして、上流で加えられたウェブ100の切れこみにエ
アーを拭きつけてウェブ100を切断し、その切断端を
リールスプール4に巻き付かせて新しいリールスプール
4への枠替えを完了する。なお、グーズネック装置10
8は枠替えに用いる公知の装置であり、バルーン式,紐
式,ウエブ100より両端からのエアージェットによる
コブラ式、支持ドラム80下で中央よりエアージェット
にて吹き上げる方法や他の公知の装置及び方法により枠
替えを行なってもよい。
【0080】枠替えの完了により、ウェブ100は新し
いリールスプール4に巻き取られていき、新しく巻取ウ
ェブロール8が形成されていく。この新しい巻取ウェブ
ロール8の巻径はウェブ100の巻き取りにしたがい次
第に大きくなっていくが、このとき、本ウェブ巻取装置
では、巻取ウェブロール8のスイングレール11,11
上での位置は維持したまま、スイングレール11,11
の傾きを変化させていくことで巻取ウェブロール8と支
持ドラム80とのニップ係合状態を適正な状態に維持す
る。
【0081】すなわち、第1アクチュエータ166L,
第2アクチュエータ40Rは停止させたままで、ロード
セル84の検出信号に基づきニップ用シリンダ22のロ
ード制御を行ない、図10(e)に示すように、新しい
巻取ウェブロール8と支持ドラム80とのニップ係合を
維持しながらスイングレール11,11を上限の水平位
置まで上昇させていく。この間、第2駆動モータ90に
よりウェブ100の張力制御を行なうとともに、第1駆
動モータ51Rにより巻取ウェブロール8の巻径に応じ
たトルク制御を行なう。
【0082】このとき、傾斜ガイド台162,162、
傾斜ガイド台32,32及びキャリッジ着脱装置43な
どの自重がリールスプール4と支持ドラム80とのニッ
プ係合時のニップ圧に影響しないように、リールスプー
ル4の巻取径及び搬送位置に応じて、自重分をキャンセ
ルするようにバランス用シリンダ133のバランス圧を
コントロールする。
【0083】なお、ニップ用シリンダ22のロード制御
に用いるロードセル84の検出信号は、左右のロードセ
ル84L,84Rの検出信号を平均化したものを用いる
ようにしてもよく、或いは、左側のニップ用シリンダ2
2Lのロード制御は左側のロードセル84Lの検出信号
を用い、右側のニップ用シリンダ22Rのロード制御は
右側のロードセル84Rの検出信号を用いるようにして
もよい。さらに、前述のように一方のロードセル84を
水平分力の検出専用にし、他方を垂直分力の検出専用に
した場合には、図10(d),図10(e)に示す支持
ドラム80の頂部付近の巻取領域ではニップ圧の垂直分
力が大きく取れるので、垂直分力検出専用のロードセル
84の検出信号に基づきニップ用シリンダ22,22の
ロード制御を行ない制御精度を高めることも可能であ
る。
【0084】そして、図10(e)中の実線に示すよう
に、スイングレール11,11が上限位置の水平まで上
昇し、巻取ウェブロール8が水平巻取位置d′(結果的
には下降開始位置cに同じ)に移行した後は、軸スラス
ト用ロードセル168R,149Lの検出信号に基づき
第1アクチュエータ166R,第2アクチュエータ40
Lのロード制御を行ない、支持ドラム80とのニップ圧
を適正値に維持しながら固定レール10,10に向かっ
てウェブ100を巻取っていく。なお、ここでも、軸ス
ラスト用ロードセル168R,149Lの代わりに支持
ドラム80軸受下のロードセル84の片側をニップの水
平分力検出用として用いることにより、第1アクチュエ
ータ166R,第2アクチュエータ40Lのロード制御
を行なうことも可能である。
【0085】一方、枠替完了による新しいリールスプー
ル4へのウェブ100の巻き取りと併行して、前回の巻
取ウェブロール8の除去を行なうため、リールスプール
搬送装置150Bでは、クラッチ54Rを切り離すとと
もに第1アクチュエータ166L,第2アクチュエータ
40Rを作動させて巻取終了位置gから切離し位置hま
で巻取ウェブロール8を搬送し、キャリッジ170L,
48Rの係合を解除する。固定レール10は上記の切離
し位置h付近から下流に向けてやや下向きに傾斜してい
るので、キャリッジ170L,48Rの係合を解除され
た巻取ウェブロール8は、重力によってさらに下流まで
移動していく。そして、図示しない下流側他端に設けら
れた機械ブレーキにより完全に停止の上、クレーンフッ
ク等により水平ガイドレール2,2上から取り除かれ
る。
【0086】前回の巻取ウェブロール8の除去処理にお
いて係合を解除されたリールスプール搬送装置150B
は、上流側に戻され次回の枠替えにそなえられる。この
とき、第1搬送装置160Lは水平状態にある傾斜ガイ
ド台162Lの上流側先端に向けてキャリッジ170L
を搬送していくが、巻取り途中のリールスプール4との
干渉を防止するため、着脱シリンダ171,172を作
動させカム173,174を下限位置まで回動させた状
態で搬送していく。この復帰動作は通常スイングレール
11が水平にある状態のときに自動的に行われる。この
ように一方のリールスプール搬送装置150A(160
R,130L)が巻取を継続している間に他方のリール
スプール搬送装置150B(160L,130R)が次
回の巻取にそなえることによって、中断することなく連
続してウェブ100を巻取ることが可能になる[以下、
図10(a)からの繰り返し]。
【0087】このように本ウェブ巻取装置1によれば、
支持ドラム80を昇降させることなく、水平ガイドレー
ル2,2を構成するスイングレール11,11の回動に
よってリールスプール4と支持ドラム80とをニップ係
合させることができるので、支持ドラム80の重量増に
関係なく常に適正なニップ圧を与えることができ、均一
な巻取ウェブロール8を形成することができるという利
点がある。
【0088】特に、均一な巻取ウェブロール8の形成に
は巻取初期におけるニップ圧の制御が重要であるが、本
ウェブ巻取装置1では、支持ドラム80の下流側でリー
ルスプール4をニップ係合させ、第1アクチュエータ1
66,第2アクチュエータ40は停止させたままでスイ
ングレール11,11を上昇させることによってリール
スプール4にウェブ100を巻上げていく。したがっ
て、スイングレール11,11を回動させるニップ用シ
リンダ22,22のみを制御すればよく、また、巻取り
中に支持ドラム80の頂部を通過させるという面倒な制
御も必要ないので、巻取初期における正確なニップ圧制
御が可能になるという利点がある。
【0089】また、巻取初期にはニップ係合時における
支持ドラム80とリールスプール4とのニップ圧をロー
ドセル84により検出し、ロードセル84の検出信号に
基づきニップ用シリンダ22,22を制御してスイング
レール11,11を回動させるようになっているので、
さらに正確なニップ圧制御が可能になるという利点もあ
る。
【0090】また、スイングレール11,11は、支持
ドラム80の上方の極短い区間に設定されているので、
スイングレール11,11を回動させるニップ用シリン
ダ22,22の負担が少なく正確なニップ圧制御が可能
であり、特に、下流側端部を固定レール10,10に回
転自在に連結することにより、よりニップ用シリンダ2
2,22の負担が軽減されて正確なニップ圧制御が可能
になるという利点もある。また、傾斜ガイド台162,
32は連結タイ165,135によりスイングレール1
1と常時一体に連結されているが、バランス用シリンダ
133によってその自重分をキャンセルすることができ
るので、ニップ用シリンダ22,22に負担が加わるこ
とはない。
【0091】また、本ウェブ巻取装置1では、キャリッ
ジ170のカム173,174に昇降機能をそなえるこ
とによって、上流側への戻し時におけるキャリッジ17
0と巻取り中のリールスプール4との干渉を防止するこ
とができるので、キャリッジ170を支持する支持ビー
ム161自体には昇降機構等を設ける必要はなく、固定
にして装置構成を簡単にできるという利点がある。
【0092】そして、支持ビーム161が固定されるこ
とから上述のように傾斜ガイド台162,32を連結タ
イ165,135によりスイングレール11と常時一体
に連結することができので、常に傾斜ガイド台162,
32をスイングレール11と完全に平行を維持したまま
回動させることができる。したがって、スイングレール
11の回動時にリールスプール4の搬送状態に変動を生
じることがなく、正確なニップ圧制御が可能になるとい
う利点がある。
【0093】さらに、本ウェブ巻取装置1によれば、巻
取ウェブロール8の水平搬送状態への移行後は、第1ア
クチュエータ166,第2アクチュエータ40は軸スラ
スト用ロードセル168,149の検出信号に基づきキ
ャリッジ170,48を駆動するので、固定レール1
0,10に沿って巻取ウェブロール8を巻取る際に適切
な押し付け力で巻取ウェブロール8を支持ドラム80に
ニップ係合させることができ、より均一な巻取ウェブロ
ール8を形成することができるという利点がある。
【0094】また、枠替えに際して支持ドラム80との
ニップを開放するときには、ブラシ112によって巻取
ウェブロール8の下端部を押さえながらニップを開放す
るので、ニップの開放により空気が巻き込まれるのを抑
制することができるという利点がある。また、軸スラス
ト用ロードセル168,149の他に、軸受ハウジング
88と支持台86との間にもロードセル84をそなえて
いるので、軸スラスト用ロードセル168,149に故
障等が発生した場合にはロードセル84をバックアップ
として用いることができるという利点もある。このと
き、ロードセル84の片側づつをそれぞれニップ圧の垂
直分力検出用,水平分力検出用として用いることによっ
て、巻取初期には垂直分力に基づきロード制御を行な
い、巻取中期,後期には水平分力に基づきロード制御を
行なうことによって、ニップ圧の制御精度を高めること
ができるという利点もある。
【0095】次に、第2実施形態について説明すると、
図11〜図20は本発明の第2実施形態としてのウェブ
巻取装置を示すものである。本ウェブ巻取装置1′は第
1実施形態のウェブ巻取装置1とは水平ガイドレールに
沿って搬送するリールスプール搬送装置の構成に相違が
あり、また、リールスプールの巻取方法に相違がある。
以下、第1実施形態との相違点であるリールスプール搬
送装置を中心にして本ウェブ巻取装置1′の構成につい
て説明する。なお、図11〜図20において、第1実施
形態と同一の要素については同じ符号で示し、その詳細
な説明は省略するものとする。
【0096】図11,図19に示すように、本ウェブ巻
取装置1′は、第1実施形態と同様に複数のフレーム9
により支持された一対の水平ガイドレール2,2をそな
えている。水平ガイドレール2は固定レール10,12
と支持面が傾斜するスイングレール11とからなり、本
ウェブ巻取装置1′では、スイングレール11は支持ド
ラム80の回転軸線を通る鉛直面よりも上流側まで延設
されている。また、本ウェブ巻取装置1′では、スイン
グレール11を傾斜させるニップ用シリンダ22は、フ
レーム9とスイングレール11の上流側端部との間に連
結されている。さらに、スイングレール11の上流側端
部にはピン穴25が穿設されている。このピン穴25の
使用方法については後述する。
【0097】水平ガイドレール2,2には、リールスプ
ール4を水平ガイドレール2,2に沿って移動させるた
めのリールスプール搬送装置20が並設されている。本
ウェブ巻取装置1′にかかるリールスプール搬送装置2
0は、水平ガイドレール2,2の内側にそなえられた第
1搬送装置77と、水平ガイドレール2,2の外側にそ
なえられた第2搬送装置59とから構成される。これら
の第1搬送装置77,第2搬送装置59は各水平ガイド
レール2,2の両側にそれぞれ並設されており、一方の
側の第1搬送装置77と他方の側の第2搬送装置59と
が対をなしてリールスプール搬送装置20を構成してい
る。
【0098】ここでは、図18に示すように装置の下流
側を見て左側の第2搬送装置59Lと右側の第1搬送装
置77Rとが互いに連係して作動にするようになってお
り、これらの第2搬送装置59Lと第1搬送装置77R
とで構成されるリールスプール搬送装置20をリールス
プール搬送装置20A(77R,59L)と呼ぶことと
する。また、図19に示すように右側の第2搬送装置5
9Rと左側の第1搬送装置77Lとが互いに連係して作
動にするようになっており、これらの第2搬送装置59
Rと第1搬送装置77Lとで構成されるリールスプール
搬送装置20をリールスプール搬送装置20B(77
L,59R)と呼ぶこととする。
【0099】なお、図11,図12は第1搬送装置7
7,第2搬送装置59を共に省略して示したウェブ巻取
装置1′の側面図である。また、図13,図14は第2
搬送装置59の外側から見たウェブ巻取装置1の側面図
であり、ここでは第1搬送装置77を図示せずに第2搬
送装置59のみを示している。一方、図15〜図17は
水平ガイドレール2の内側から見たウェブ巻取装置1′
の側面図であり、ここでは第1搬送装置77のみを示し
ている。
【0100】以下、本ウェブ巻取装置1′にかかる第1
搬送装置77,第2搬送装置59の各構成について説明
する。まず、第2搬送装置59は、図13,図14,図
18,図19に示すように、軸受ハウジング6に係合す
るキャリッジ48と、このキャリッジ48を軸受ハウジ
ング6に対して着脱させるキャリッジ着脱装置43と、
キャリッジ着脱装置43を水平ガイドレール2に沿って
移動させる第2アクチュエータ40とをそなえている。
これらキャリッジ48,キャリッジ着脱装置43及び第
2アクチュエータ40の構成は第1実施形態と同様なの
で説明は省略する。なお、第2アクチュエータ40は、
キャリッジ28の位置を制御する位置制御と、キャリッ
ジ28を押し引きする時の加圧力を制御するロード制御
との何れの制御も可能になっている。
【0101】キャリッジ着脱装置43が載置される摺動
台31の上流側端部には傾斜ガイド台32が支点37を
軸にして回動自在に支持されている。傾斜ガイド台32
の上流側端部には昇降シリンダ(アクチュエータ)33
のロッド34が連結されている。昇降シリンダ33はそ
の端部をフレーム9に回転自在に支持されており、図1
4に示すようにロッド34を伸縮することによって支点
37を軸にして傾斜ガイド台32を傾斜させることが可
能になっている。支点37はスイングレール11の支点
24と同軸上にあり、傾斜ガイド台32はスイングレー
ル11との位置関係を変えることなく回動することが可
能になっている。
【0102】また、傾斜ガイド台32の上流側端部には
スイングレール11に穿設されたピン孔25に対応して
挿入ピン(連結部材)36がそなえられている。挿入ピ
ン36は作動シリンダ(連結装置)35によりスイング
レール11側に伸縮可能であり、ピンガイド38を介し
てピン孔25内に挿入されるようになっている。このピ
ン孔25への挿入ピン36の挿入により、傾斜ガイド台
32はスイングレール11と平行を保ったまま完全に同
期して回動することが可能になっている。そして、摺動
台31上に設けられたレール57は傾斜ガイド台32ま
で延設され、キャリッジ着脱装置43は第2アクチュエ
ータ40の駆動により傾斜ガイド台32の上流端まで移
動可能になっている。
【0103】次に、第1搬送装置77は、図15〜図1
9に示すように、リールスプール4の軸受ハウジング6
に係合するキャリッジ(支持部材)75と、水平ガイド
レール2の内側に配設されキャリッジ75を支持する支
持ビーム61と、支持ビーム61の上面に設けられたレ
ール(走行レール)61aに沿ってキャリッジ75を移
動させる第1アクチュエータ(駆動手段)72とをそな
えて構成されている。
【0104】まず、キャリッジ75は側面視で上に凹に
形成されており、各先端部に周面を軸受ハウジング6の
外周に直接接触して軸受ハウジング6を把持するローラ
75aが設けられている。そして、ローラ75a,75
a間で軸受ハウジング6を下方から挟むようにして軸受
ハウジング6と係合するようになっている。また、キャ
リッジ75の下部にはネジ受け具74が突設されてお
り、ネジ受け具74は第1アクチュエータ72のネジ軸
73の先端に連結されている。
【0105】第1アクチュエータ72は支持アーム61
の下流側端部に支点76を軸にして回動自在に支持され
ている。そして、第1アクチュエータ72を作動させて
ネジ軸73を回転することによってキャリッジ75がレ
ール61aに沿って摺動するようになっている。なお、
第1アクチュエータ72は、キャリッジ75の位置を制
御する位置制御と、キャリッジ75を押し引きする時の
加圧力を制御するロード制御との何れの制御も可能にな
っている。
【0106】支持ビーム61は、その上流側先端をフレ
ーム9,9間に掛け渡されたクロスステー69に支点6
8を軸にして回転自在に結合されるとともに、中央部付
近の底部をビーム昇降シリンダ70により支持されてい
る。ビーム昇降シリンダ70のロッド71を伸縮するこ
とによって、支持ビーム61は支点68を中心に揺動
し、これにより支持ビーム61に支持されたキャリッジ
75がリールスプール4の軸受ハウジング6に対して着
脱されるようになっている。
【0107】支持ビーム61の上流側には傾斜ガイド台
(傾斜レール)62がそなえられている。傾斜ガイド台
62は下流側端部を支点63を軸にして回動自在に支持
され、上流側端部を昇降シリンダ(アクチュエータ)6
6のロッド67に連結されている。昇降シリンダ66は
支持ビーム61に回転自在に支持されており、図6に示
すようにロッド67を伸縮することによって支点63を
軸にして傾斜ガイド台62を傾斜させることが可能にな
っている。ビーム昇降シリンダ70のロッド71を伸張
して支持ビーム61が上限位置にある時、支点63はス
イングレール11の支点24と同軸上に位置するように
なっており、傾斜ガイド台62はスイングレール11と
の位置関係を変えることなく回動することも可能になっ
ている。
【0108】また、傾斜ガイド台62の上流側端部には
スイングレール11に穿設されたピン孔25に対応して
挿入ピン(連結部材)65がそなえられている。挿入ピ
ン65は作動シリンダ(連結装置)64によりスイング
レール11側に伸張してピン孔25内に挿入されるよう
になっている。このピン孔25への挿入ピン65の挿入
により、傾斜ガイド台62はスイングレール11と平行
を保ったまま完全に同期して回動することが可能になっ
ている。また、支持アーム61上に設けられたレール6
1aは傾斜ガイド台62まで延設され、キャリッジ75
は第1アクチュエータ72の駆動により傾斜ガイド台6
2の上流端まで移動可能になっている。
【0109】次に、上記構成を有する本発明の第2実施
形態としてのウェブ巻取装置1′を用いたウェブ100
の巻取方法(巻取制御)について、図20(及び図11
〜図17)を参照しながら説明する。なお、図20
(a)は図11,図13,図15に対応し、図20
(b)は図12,図14,図16に対応している。ま
た、以下の巻取制御は本ウェブ巻取装置1にそなえられ
る図示しないコントローラ(制御手段)により統合的に
行なわれる。また、ここでは、まずリールスプール搬送
装置20B(77L,59R)により巻取ウェブロール
8の搬送を行なっているものとする。
【0110】図20(a)(図11,図13,図15参
照)に示すように、固定レール10上での巻取ウェブロ
ール8の巻取り途中の状態から説明すると、本ウェブ巻
取装置1′では、巻取ウェブロール8の巻取り中は、ロ
ードセル84の検出信号に基づき第1アクチュエータ7
2L,第2アクチュエータ40Rのロード制御を行な
い、支持ドラム80と巻取ウェブロール8とのニップ圧
を適正値に保ちながら、水平ガイドレール2(固定レー
ル10)に沿って巻取ウェブロール8を搬送していく。
【0111】なお、第1アクチュエータ72L,第2ア
クチュエータ40Rのロード制御に用いるロードセル8
4の検出信号は、左右のロードセル84L,84Rの検
出信号を平均化したものを用いるようにしてもよく、或
いは、第1アクチュエータ72Lのロード制御は左側の
ロードセル84Lの検出信号を用い、第2アクチュエー
タ40Rのロード制御は右側のロードセル84Rの検出
信号を用いるようにしてもよい。
【0112】また、左右のロードセル84L,84Rの
うちの一方を水平分力の検出専用にし、他方を垂直分力
の検出専用にしてもよい。この場合、図20(a)で示
す巻取領域では巻取ウエブロール8のニップ圧の水平分
力が大きく取れるため、水平分力検出専用のロードセル
84の検出信号に基づき第1アクチュエータ72L,第
2アクチュエータ40Rのロード制御を行なうようにす
る。
【0113】また、この間、支持ドラム80を回転駆動
する第2駆動モータ90とリールスプール4を回転駆動
する第1駆動モータ50Rとのトルク差を制御して、巻
取ウェブロール8の表層のすべり作用により巻硬さをコ
ントロールする。支持ドラム80の上流側におけるウェ
ブ100の張力は、ウェブ張力制御装置126により制
御される。
【0114】そして、巻取ウェブロール8が巻取終了位
置付近fに到達したところで、新しいリールスプール4
への枠替えを開始し、まず、リールスプールストレージ
装置92を作動させ固定レール12,12上の待機位置
aからスイングレール11,11上の搬送開始位置bま
で新しいリールスプール4を搬入する(図11)。この
とき第2搬送装置59Lでは、昇降シリンダ33を作動
させて下限位置に待機していた傾斜ガイド台32Lを上
限位置まで上昇させるとともに、図13に示すようにキ
ャリッジ着脱装置43Lによりキャリッジ48Lを上昇
させ軸受ハウジング6Lに係合させる。また、傾斜ガイ
ド台32Lが上限位置まで上昇すると、作動シリンダ3
5Lを作動させて挿入ピン36Lをスイングレール11
Lに向けて伸張させ、スイングレール11Lのピン孔2
5Lに挿入ピン36Lを挿入して傾斜ガイド台32Lを
スイングレール11Lに連結する。
【0115】一方、図15に示すように第1搬送装置7
7Rでは、新しいリールスプール4が搬送開始位置bに
搬入されたところで昇降シリンダ66Rを作動し、下限
位置に待機していた傾斜ガイド台62Rを上昇させる。
そして、傾斜ガイド台62Rの上流側先端部で待機して
いたキャリッジ75Rを図15に示すように軸受ハウジ
ング6Rに係合させる。また、傾斜ガイド台62Rが上
限位置まで上昇すると、作動シリンダ64Rを作動させ
て挿入ピン65Rをスイングレール11Rに向けて伸張
させ、スイングレール11Rのピン孔25Rに挿入ピン
65Rを挿入して傾斜ガイド台62Rをスイングレール
11Rに連結する。
【0116】そして、軸受ハウジング6,6に各キャリ
ッジ48L,75Rが係合し、リールスプール4が回転
自在に支持されたところで、続いてクラッチシフトシリ
ンダ56Lを作動させてクラッチ54Lをスプールシュ
ラウド5Lに連結する。そして、第1駆動モータ51L
から変速装置52を介してリールスプール4へトルクを
入力して、リールスプール4をウェブ100の走行速度
に同期するまで加速する。
【0117】リールスプール4が加速したところで、図
20(b)(図12,図14,図16)に示すようにニ
ップ用シリンダ22,22を作動させてスイングレール
11,11を傾斜させていく。そして、傾斜ガイド台6
2Rは挿入ピン65Rを介してスイングレール11Rに
連結され、傾斜ガイド台32Lは挿入ピン36Lを介し
てスイングレール11Lに連結されているので、スイン
グレール11,11の傾斜に連動して傾斜ガイド台62
R,傾斜ガイド台32Lも傾斜していく。このとき、左
右のスイングレール11,11が平行を維持したまま傾
斜するようにニップ用シリンダ22,22を制御する。
【0118】このように、スイングレール11,11,
傾斜ガイド台62R,傾斜ガイド台32Lが平行を維持
したまま連動して傾斜することにより、リールスプール
4はスイングレール11,11上に回転自在に支持され
たまま搬送開始位置bから位置cまで下降する。なお、
他方の傾斜ガイド台62L,傾斜ガイド台32Rは、ス
イングレール11,11が傾斜を始める以前に次のリー
ルスプール4の搬入に備えて下限位置で傾斜して待機し
ている。
【0119】次に、第1アクチュエータ72R,第2ア
クチュエータ40Lを作動させてリールスプール4をス
イングレール11,11に沿って位置cから下流側へ搬
送する。この時、傾斜ガイド台62R,傾斜ガイド台3
2Lの自重がリールスプール4と支持ドラム80とのニ
ップ係合時のニップ圧に影響しないように、リールスプ
ール4の搬送位置に応じて自重分をキャンセルするよう
に昇降シリンダ66R,昇降シリンダ33Lの加圧力を
コントロールする。そして、図20(b)中二転鎖線で
示すようにリールスプール4が支持ドラム80に当接
し、ロードセル84の検出値が適正な初期ニップ圧を示
したところで、リールスプール4の搬送を停止する。こ
の時のリールスプール4の位置をニップ係合位置dと呼
ぶ。
【0120】リールスプール4がニップ係合位置dに固
定されると、次に、グーズネック装置108を旋回して
リールスプール4の中央部付近に周り込ませ、上流で加
えられたウェブ100の切れこみにエアーを拭きつけて
ウェブ100を切断し、その切断端をリールスプール4
に巻き付かせ、新しいリールスプール4への枠替えを完
了する。
【0121】枠替えが完了して新しいリールスプール4
にウェブ100が巻取られ始めると、前回の巻取ウェブ
ロール8の除去を行うため、リールスプール搬送装置2
0B(77L,59R)は減速の上クラッチ54Rを切
離し、第1アクチュエータ72L,第2アクチュエータ
40Rを作動させて巻取終了位置付近fから切離し位置
gまで巻取ウェブロール8を搬送し、キャリッジ75
L,48Rの係合を解除する。固定レール10は上記の
切離し位置g付近から下流に向けてやや下向きに傾斜し
ているので、キャリッジ75L,48Rの係合を解除さ
れた巻取ウェブロール8は、重力によってさらに下流ま
で移動していく。そして、図示しない下流側他端に設け
られた機械式ブレーキにより完全に停止の上、クレーン
フック等により水平ガイドレール2,2上から取り除か
れる。
【0122】巻取ウェブロール8との係合を解除された
キャリッジ75L,48Rは、上流側に戻され次回の枠
替えにそなえられる。第2搬送装置59Rでは、新しい
リールスプール4が搬送開始位置bに搬入される前に傾
斜ガイド台32Rとスイングレール11Rとのピン結合
を解除して傾斜ガイド台32Rを下限位置まで傾斜させ
ており、この傾斜した傾斜ガイド台32Rの上流側先端
に向けてキャリッジ48Rを搬送していく。
【0123】第1搬送装置77Lでも、新しいリールス
プール4が搬送開始位置bに搬入される前に傾斜ガイド
台62Lとスイングレール11Lとのピン結合を解除し
て傾斜ガイド台62Lを下限位置まで傾斜させている
が、さらに、キャリッジ75Lと巻取り途中のリールス
プール4との干渉を防止するため、図17に示すように
ビーム昇降シリンダ70を作動させて支持ビーム61を
下限位置まで回動させた状態でキャリッジ75Lを上流
側に搬送していく。
【0124】そして、キャリッジ75Lが傾斜ガイド台
62Lの上流側先端まで達した後、再びビーム昇降シリ
ンダ70を作動させて支持ビーム61を上限位置まで回
動させる。このように一方のリールスプール搬送装置2
0A(77R,59L)が巻取を継続している間に他方
のリールスプール搬送装置20B(77L,59R)が
次回の巻取にそなえることによって、中断することなく
連続してウェブ100を巻取ることが可能になる。
【0125】一方、ウェブ100の巻取りが始まった新
しいリールスプール4に対しては、ウェブ100の厚さ
と巻取速度とからリールスプール4にウェブ100を巻
取って形成される巻取ウェブロール8の径の時間変化を
予測し、巻取ウェブロール8の径が限界値(スイングレ
ール11を上限まで上昇させた時に巻取ウェブロール8
が支持ドラム80の頂部を通過できる最大径)に達する
前に支持ドラム80の頂部を通過するようにリールスプ
ール4の搬送速度を予め算出しておく。
【0126】そして、算出した搬送速度に基づき第1ア
クチュエータ72L,第2アクチュエータ40Rの位置
制御を行なうとともに、上記の算出した搬送速度とロー
ドセル84の検出信号とに基づきニップ用シリンダ22
のロード制御を行ない、リールスプール4と支持ドラム
80とのニップ係合を維持しながらスイングレール1
1,11を上限位置まで上昇させていく。この間、第2
駆動モータ90によりウェブ100の張力制御を行なう
とともに、第1駆動モータ51Rにより巻取ウェブロー
ル8の巻径に応じたトルク制御を行なう。
【0127】なお、ニップ用シリンダ22のロード制御
に用いるロードセル84の検出信号は、左右のロードセ
ル84L,84Rの検出信号を平均化したものを用いる
ようにしてもよく、或いは、左側のニップ用シリンダ2
2Lのロード制御は左側のロードセル84Lの検出信号
を用い、右側のニップ用シリンダ22Rのロード制御は
右側のロードセル84Rの検出信号を用いるようにして
もよい。
【0128】また、前述したように左右のロードセル8
4L,84Rのうちの一方が水平分力の検出専用で、他
方が垂直分力の検出専用である場合には、図20
(a)、(b)に示す巻取領域ではニップ圧の垂直分力
が大きく取れるため、垂直分力検出専用のロードセル8
4の検出信号に基づきニップ用シリンダ22のロード制
御を行ない制御精度を高めるようにする。
【0129】そして、図20(c)に示すように、スイ
ングレール11,11が上限位置まで上昇し、巻取ウェ
ブロール8が水平巻取位置eに移行した後は、ロードセ
ル84の検出信号に基づき第1アクチュエータ72L,
第2アクチュエータ40Rのロード制御を行ない、支持
ドラム80とのニップ圧を適正値に維持しながら固定レ
ール10,10に沿ってウェブ100を巻取っていく。
【0130】なお、巻取ウェブロール8の巻取径が比較
的小さい間は、ニップ圧は水平分力よりも垂直分力のほ
うが大きいので、前述したように左右のロードセル84
L,84Rのうちの一方が水平分力の検出専用で、他方
が垂直分力の検出専用である場合には、巻取ウェブロー
ル8の巻取径が所定値に達するまでは垂直分力検出専用
のロードセル84の検出信号に基づき第1アクチュエー
タ72L,第2アクチュエータ40Rのロード制御を行
なうようにする。そして、巻取ウェブロール8の巻取径
が所定値を越え、ニップ圧の垂直分力よりも水平分力の
ほうが大きくなったときには、水平分力検出専用のロー
ドセル84の検出信号に基づき第1アクチュエータ72
L,第2アクチュエータ40Rのロード制御を行なうよ
うにして制御精度を高めるようにする[以下、図20
(a)からの繰り返し]。
【0131】したがって、本ウェブ巻取装置1′によれ
ば、支持ドラム80を昇降させることなく、水平ガイド
レール2,2を構成するスイングレール11,11の回
動によってリールスプール4と支持ドラム80とをニッ
プ係合させることができるので、支持ドラム80の重量
増に関係なく常に適正なニップ圧を与えることができ、
均一な巻取ウェブロール8を形成することができる等、
第1実施形態と同様の種々の利点がある。
【0132】また、巻取ウェブロール8は巻取開始から
巻取終了まで支持ドラム80とニップ係合しているの
で、第1実施形態のような表層弛み防止装置110を設
ける必要がないという利点もある。また、本ウェブ巻取
装置1′によれば、キャリッジ75,48が走行する傾
斜ガイド台62,32には挿入ピン65,36がそなえ
られており、これをスイングレール11のピン孔25に
挿入することによって、傾斜ガイド台62,32をスイ
ングレール11と機械的に結合して平行を維持したまま
回動させることができるので、スイングレール11,1
1とキャリッジ75,48との位置関係はスイングレー
ル11,11の回動に係わらず常に一定に保たれる。し
たがって、スイングレール11,11が回動した場合で
も、リールスプール4の搬送状態に変動が生じることは
なく、正確なニップ圧制御が可能になるという利点があ
る。
【0133】次に、第3実施形態について説明すると、
図21〜図28は本発明の第3実施形態としてのウェブ
巻取装置を示すものである。本ウェブ巻取装置1″は巻
取制御(ウェブの巻取方法)は第2実施形態のウェブ巻
取装置1′と同様である。ただし、第2実施形態とは構
成上部品および制御系を少なくしている点で若干の相違
部分がある。以下、第2実施形態との相違点を中心にし
て本ウェブ巻取装置1″の構成について説明する。な
お、図21〜図28において、第1,第2実施形態と同
一の要素については同じ符号で示し、その詳細な説明は
省略するものとする。
【0134】図21,図22に示すように、本ウェブ巻
取装置1″にかかる水平ガイドレール2は、第2実施形
態と同様に固定レール10,12と支持面が傾斜するス
イングレール11とから構成され、スイングレール11
は同様に支持ドラム80の回転軸線を通る鉛直面よりも
上流側まで延設されている。また、スイングレール11
を傾斜させるニップ用シリンダ22も、第2実施形態と
同様にフレーム9とスイングレール11の上流側端部と
の間に連結されている。
【0135】図21,図22は第1搬送装置160,第
2搬送装置130を共に省略して示したウェブ巻取装置
1″の側面図である。また、図23,図24は第2搬送
装置130の外側から見たウェブ巻取装置1″の側面図
であり、ここでは第1搬送装置160を図示せずに第2
搬送装置130のみを示している。一方、図25,図2
6は水平ガイドレール2の内側から見たウェブ巻取装置
1″の側面図であり、ここでは第1搬送装置160のみ
を示している。
【0136】リールスプール搬送装置150の構成は第
1実施形態と同様なのでここでは説明を省略する。ただ
し、本実施形態にかかるキャリッジ170では、第1実
施形態で用いたカムの代わりに走行台175に回転自在
に支持されたアーム173′,174′をそなえ、この
アーム173′,174′を着脱シリンダ172,17
1により略水平な状態から略垂直な状態まで回動させ
て、アーム173′,174′の先端のローラ173′
a,174′aにより軸受ハウジング6を把持するよう
にしている。
【0137】次に、本発明の第3実施形態としてのウェ
ブ巻取装置1″におけるウェブ100の巻取制御(ウェ
ブの巻取方法)について、第2実施形態にかかるウェブ
の巻取方法の説明で用いた図20と図21〜図26を参
照しながら説明する。ただし、ここでは、第2実施形態
と制御の異なる部分のみにつき説明する。なお、図20
(a)は図21,図23,図25に対応し、図20
(b)は図22,図24,図26に対応している。
【0138】本ウェブ巻取装置1″では、図27に示す
ように装置の下流側を見て左側の第2搬送装置130L
と右側の第1搬送装置160Rとが互いに連係して作動
にするようになっており、これらの第2搬送装置130
Lと第1搬送装置160Rとで構成されるリールスプー
ル搬送装置150をリールスプール搬送装置150A
(160R,130L)と呼ぶこととする。また、図2
8に示すように左側の第1搬送装置160Lと右側の第
2搬送装置130Rとが互いに連係して作動にするよう
になっており、これらの第2搬送装置130Rと第1搬
送装置160Lとで構成されるリールスプール搬送装置
150をリールスプール搬送装置150B(160L,
130R)と呼ぶこととする。ここでは、まずリールス
プール搬送装置150B(160L,130R)により
巻取ウェブロール8の搬送を行なっているものとする。
【0139】図20(a)(図21,図23,図25参
照)に示すように、固定レール10上での巻取ウェブロ
ール8の巻取り途中の状態から説明すると、巻取ウェブ
ロール8の巻取り中は、第1アクチュエータ166L,
第2アクチュエータ40Rのロード制御を行ない、支持
ドラム80と巻取ウェブロール8とのニップ圧を適正値
に保ちながら、水平ガイドレール2(固定レール10)
に沿って巻取ウェブロール8を搬送していく。
【0140】そして、巻取ウェブロール8が巻取終了位
置fに到達したところで、新しいリールスプール4への
枠替え開始のためリールスプールストレージ装置92に
て搬送開始位置bまで新しいリールスプール4を搬入す
る(図21)。この時、第1搬送装置160Rの傾斜ガ
イド台162R,第2搬送装置130Lの傾斜ガイド台
32Lは、スイングレール11,11にそれぞれ連結タ
イ165,135により連結されているので、スイング
レール11,11とともに上限位置まで上昇して待機し
ている。そして、新しいリールスプール4が搬送開始位
置bに搬入されると、第2搬送装置130Lでは、キャ
リッジ着脱装置43Lによりキャリッジ48Lを上昇さ
せてリールスプール4の軸受ハウジング6Lに係合させ
る(図23)。また、第1搬送装置160Rでは、キャ
リッジ170Rの着脱シリンダ171,172を作動さ
せてアーム173′,174′を上昇させ、キャリッジ
170Rを軸受ハウジング6Rに係合させてクラッチ5
4Lを連結し、リールスプール4をウェブ100の走行
速度に同期するまで加速する(図25)。
【0141】リールスプール4が加速したところで、図
20(b)(図22,図24,図26)に示すようにス
イングレール11,11を傾斜させていく。このとき、
傾斜ガイド台162,162,傾斜ガイド台32,32
は、それぞれ連結タイ165,135によりスイングレ
ール11,11に連結されているので、リールスプール
4はスイングレール11,11上に回0転自在に支持さ
れたまま搬送開始位置bから位置cまで下降する。
【0142】次に、第1アクチュエータ166R,第2
アクチュエータ40Lを作動させてリールスプール4を
スイングレール11,11に沿って位置cから下流側へ
搬送する。そして、図20(b)中二点鎖線で示すよう
に第2実施形態と同様枠替えを完了する。前回の巻取ウ
ェブロール8の除去処理において係合を解除されたキャ
リッジ170L,48Rは、上流側に戻され次回の枠替
えにそなえられる。この時、第2搬送装置130Rはこ
の傾斜する前の傾斜ガイド台32Rが水平状態のときに
上流側先端に向けてキャリッジ48Rを搬送していく。
【0143】また、第1搬送装置160Lも傾斜する前
の傾斜ガイド台162Lが水平状態のときに上流側先端
に向けてキャリッジ170Lを搬送していくが、巻取り
途中のリールスプール4との干渉を防止するため、着脱
シリンダ171,172を作動させアーム173′,1
74′を下限位置まで回動させた状態で搬送していく。
そして第2実施形態と同様中断することなく連続してウ
ェブ100を巻取ることが可能になる。
【0144】以上のように、本ウェブ巻取装置1″によ
れば、より少ない構成部品と制御系にて第2実施形態と
同様の性能を維持することが出来る。以上、本発明のウ
ェブ巻取装置について3つの実施形態を説明したが、本
発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例え
ば、上述の各実施形態では、スイングレール11,11
を傾斜させることによりリールスプール4を昇降させて
いるが、水平ガイドレール2,2の一部又は全体を水平
に維持しながら垂直方向に昇降させるようにしてもよ
い。
【0145】また、第1実施形態では、支持ドラム80
の下流側でリールスプール4をニップ係合させた後、第
1アクチュエータ166,第2アクチュエータ40は停
止させたままでスイングレール11,11を上昇させる
ことによってリールスプール4にウェブ100を巻上げ
ているが、逆にスイングレール11,11の回動を停止
させた状態で第1アクチュエータ166,第2アクチュ
エータ40を駆動し、傾斜したスイングレール11,1
1に沿ってリールスプール4を移動させながらウェブ1
00を巻上げていくようにしてもよい。この場合の第1
アクチュエータ166,第2アクチュエータ40のロー
ド制御は、軸スラスト用ロードセル168,149の検
出信号に基づいて行なってもよく、支持ドラム80のロ
ードセル84,84の検出信号に基づいて行なってもよ
い。
【0146】また、第2実施形態においては、スイング
レール11にロータリンコーダ(第1の傾斜量検出手
段)をそなえ、かつ、傾斜ガイド台62,傾斜ガイド台
32にもそれぞれロータリンコーダ(第2の傾斜量検出
手段)をそなえて、検出した回転角に基づき昇降シリン
ダ66,33を制御して傾斜ガイド台62,傾斜ガイド
台32をスイングレール11に連動させるようにしても
よい。この場合には、機械的結合に頼ることなく完全に
平行を維持したまま回動させることができる。
【0147】また、第1,第3実施形態では、専用のバ
ランス用シリンダ133をそなえて、スイングレール1
1の回動時の傾斜ガイド台32,162及びキャリッジ
着脱装置43等の自重をキャンセルするようになってい
るが、ニップ用シリンダ22のみをそなえて、ロードセ
ル84の検出信号に基づきニップ用シリンダ22のニッ
プ圧を時々刻々とコントロールしていくようにしてもよ
い。
【0148】また、第1,第3実施形態では、スイング
レール11と傾斜ガイド台162,32とを連結タイ1
65,135によりお互いに固定することによって連結
するようになっているが、スイングレール11と傾斜ガ
イド台162,32との連結方法はこのような完全な固
定に限定されない。例えば、図29に示すように連結タ
イ165を連結タイ165A,165Bに分割し、連結
タイ135を連結タイ135A,135Bに分割して、
スイングレール11側の連結タイ165A,135Aを
傾斜ガイド台162,32側の連結タイ165B,13
5Bに対するストッパとして機能させ、スイングレール
11により傾斜ガイド台162,32を引き上げるよう
な構造であってもよい。
【0149】さらに、リールスプール4を水平ガイドレ
ール2,2に沿って搬送するリールスプール搬送装置の
構成も上述の各実施形態の構成には限定されるものでは
なく、種々の構成を用いることが可能である。例えば、
上述の各実施形態では、アクチュエータによりネジ棒を
介してキャリッジを移動させるようになっているが、例
えば、キャリッジ自体に駆動源をそなえた自走式にする
ことも可能である。またニップを与えるニップ用シリン
ダ(昇降アクチュエータ)22もステッピングモータな
どに置きかえることも可能である。
【0150】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のウェブ巻
取装置によれば、一対のガイドレールの支持面の傾斜に
よってリールスプールと支持ドラムとをニップ係合させ
ることができるので、支持ドラムの重量増に関係なく常
に適正なニップ圧を与えることができ、均一な巻取ウェ
ブロールを形成することができるという利点がある(請
求項1)。
【0151】また、支持ドラムの回転軸線を通る垂直面
に対し下流側の所定位置までリールスプールを搬送し、
ガイドレールの支持面を傾斜させてリールスプールと支
持ドラムとをニップ係合させた後、ガイドレールの支持
面の傾斜角度を水平又は略水平まで戻していきながらリ
ールスプールにウェブを巻き取っていく場合には、昇降
アクチュエータのみを制御すればよく、また、巻取り中
に支持ドラムの頂部を通過させるという面倒な制御も必
要ないので、巻取初期における正確なニップ圧制御が可
能になり、より均一な巻取ウェブロールを形成すること
ができるという利点がある(請求項2)。
【0152】さらに、次回のリールスプールの上記所定
位置への搬入に先立ち、表層弛み防止手段により巻取ウ
ェブロールの周面にブラシを押し当てながら巻取ウェブ
ロールを支持ドラムとのニップを開放して下流側に搬送
する場合には、枠替え時のニップ開放に伴う巻取ウェブ
ロールの表層の弛みを防止して均一な巻取ウェブロール
を形成することができるという利点がある(請求項
3)。
【0153】また、支持ドラムの回転軸線を通る垂直面
に対し下流側の所定位置までリールスプールを搬送し、
ガイドレールの支持面を傾斜させてリールスプールと支
持ドラムとをニップ係合させた後、ガイドレールの支持
面の傾斜角度を水平又は略水平まで戻していきながらリ
ールスプールにウェブを巻き取っていく場合には、巻取
開始から巻取終了まで支持ドラムとニップ係合させるこ
とができ、より均一な巻取ウェブロールを形成すること
ができるという利点がある(請求項4)。
【0154】また、ニップ係合時における支持ドラムと
リールスプールとのニップ圧をニップ圧検出手段により
検出し、その出力に基づき昇降アクチエータを制御する
場合には、正確なニップ圧制御が可能になるという利点
がある(請求項5)。また、上記一対のガイドレールを
支持面の位置を固定された一対の固定レールと、固定レ
ールの上流側端部に回転自在に連結され固定レールに対
して傾斜可能な可動レールとに分けて構成した場合に
は、ガイドレール全体を傾斜させるよりも昇降アクチエ
ータの負担が少なくより正確なニップ圧制御が可能にな
るという利点がある(請求項6)。
【0155】また、リールスプールを支持する支持部材
が走行する走行レールに、可動レールと平行を維持した
まま可動レールの傾斜に連動して傾斜する傾斜レールを
そなえた場合には、可動レールと支持部材との位置関係
は可動レールの傾斜に係わらず常に一定に保たれるの
で、可動レールが傾斜した場合でもリールスプールの搬
送状態に変動が生じることはなく、正確なニップ圧制御
が可能になるとともに、連続枠替をする新旧ロール替え
のタイミングを取りやすくなるという利点がある(請求
項7)。
【0156】特に、傾斜レールと可動レールとを連結部
材により連結した場合には、機械的な結合により完全に
平行を維持したまま回動させることができるという利点
があり(請求項8)、連結装置により連結部材を着脱自
在にした場合には、傾斜レールと可動レールとを独立し
て傾斜させるような制御も可能になる(請求項9)。ま
た、可動レールの傾斜量を検出する第1の傾斜量検出手
段と、傾斜レールの傾斜量を検出する第2の傾斜量検出
手段とをそなえて、これらの検出手段の出力に基づき傾
斜レールを回動させるアクチュエータを制御する場合に
は、機械的結合に頼ることなく完全に平行を維持したま
ま回動させることができるという利点がある(請求項1
0)。
【0157】また、ニップ係合時における支持ドラムと
リールスプールとのニップ圧をニップ圧検出手段により
検出し、その検出出力に基づき駆動手段を制御して支持
部材を移動させる場合には、固定レールに沿って巻取ウ
ェブロールを巻取る際に適切な押し付け力で巻取ウェブ
ロールを支持ドラムにニップ係合させることができ、よ
り均一な巻取ウェブロールを形成することができるとい
う利点がある(請求項11)。
【0158】さらに、ニップ圧検出手段を支持ドラムの
回転軸の両軸端部を支持する2つの軸受にそれぞれ配設
して、一方のニップ圧検出手段によりニップ圧の垂直方
向成分を検出し、他方のニップ圧検出手段によりニップ
圧の水平方向成分を検出して、リールスプールが水平搬
送状態に移行するまで上記一方のニップ圧検出手段の出
力に基づき昇降アクチュエータの昇降制御を行ない、リ
ールスプールの水平搬送状態への移行後も、リールスプ
ールの巻取径が所定値に達するまでは上記一方のニップ
圧検出手段の出力に基づき駆動手段による支持部材の搬
送制御を行ない、リールスプールの巻取径が所定値を越
えると上記他方のニップ圧検出手段の出力に基づき駆動
手段による支持部材の搬送制御を行なうようにした場合
には、制御精度をより高めることができるという利点が
ある(請求項12)。
【0159】また、ニップ圧検出手段として支持ドラム
に作用する力を検出する第1のニップ圧検出手段と、駆
動手段の駆動軸に作用する力を検出する第2のニップ圧
検出手段とをそなえた場合には、状況に応じて様々な制
御方法を取ることが可能になり、また、何れかをバック
アップ用として用いたりすることも可能になる(請求項
13)。特に、昇降アクチュエータの昇降制御は第1の
ニップ圧検出手段の出力に基づき行ない、駆動手段によ
る支持部材の搬送制御は第2のニップ圧検出手段の出力
に基づき行なう場合には、より正確なニップ圧制御が可
能になる(請求項14)。
【0160】さらに、本発明のウェブ巻取方法によれ
ば、リールスプールをガイドレール上の所定位置で停止
させた状態でリールスプールにウェブを巻取っていくと
ともに、リールスプールと支持ドラムとのニップ係合を
維持しながらガイドレールを水平又は略水平位置まで戻
していくので、支持ドラムを昇降させることガイドレー
ルの傾斜角度の制御のみによりニップ圧制御を行なうこ
とができ、また、巻取り中に支持ドラムの頂部を通過さ
せるという面倒な制御も必要ないので、巻取初期におけ
る正確なニップ圧制御が可能になり、均一な巻取ウェブ
ロールを形成することができるという利点がある(請求
項15)。
【0161】また、第4工程において支持ドラムとのニ
ップ圧に基づきガイドレールの傾斜度合いを制御したり
(請求項16)、第5工程において支持ドラムとのニッ
プ圧に基づきリースプールの搬送状態を制御する場合に
は(請求項17)、ニップ圧を的確に制御しながらウェ
ブを巻取ることができ、より均一な巻取ウェブロールを
形成することができるという利点がある。
【0162】また、第1工程に先立つ枠替準備工程にお
いて、前回のリールスプールにウェブを巻取って形成さ
れた巻取ウェブロールを支持ドラムとのニップを開放し
て下流側に搬送する際に巻取ウェブロールの周面にブラ
シを押し当てながらニップを開放する場合には、枠替え
時のニップ開放に伴う巻取ウェブロールの表層の弛みを
防止して均一な巻取ウェブロールを形成することができ
るという利点がある(請求項18)。
【0163】さらに、別の本発明のウェブ巻取方法によ
れば、リールスプールを傾斜したガイドレールに沿って
搬送しながらドラム頂部の上流側よりリールスプールに
ウェブを巻取っていくとともに、リールスプールと支持
ドラムとのニップ係合を維持しながらガイドレールを水
平又は略水平位置まで戻していくので、支持ドラムを昇
降させることなくニップ圧制御を行なうことができ、均
一な巻取ウェブロールを形成することができるという利
点がある(請求項19)。
【0164】また、第5工程においてウェブの厚さと巻
取速度とからリールスプールにウェブを巻取って形成さ
れる巻取ウェブロールの径の時間変化を予測し、予測し
た径の時間変化に基づきリールスプールの搬送速度を決
定する場合には、最短時間で水平位置での巻取に移行す
ることができ(請求項20)、さらに、ニップ係合時に
おける支持ドラムとリールスプールとのニップ圧に基づ
きガイドレールの傾斜度合いを制御する場合には、ニッ
プ圧を的確に制御しながら最短時間で水平位置での巻取
に移行することができるという利点がある(請求項2
1)。
【0165】また、第6工程において支持ドラムとのニ
ップ圧に基づきリースプールの搬送状態を制御する場合
には、ニップ圧を的確に制御しながらウェブを巻取るこ
とができ、均一な巻取ウェブロールを形成することがで
きるという利点がある(請求項22)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
の構成を示す側面図であり、リールスプール搬送装置を
除いて示している。
【図2】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
の構成を示す側面図であり、図1においてスイングレー
ルが傾斜した状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図1
に対応する図である。
【図4】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図2
に対応する図である。
【図5】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図1
に対応する図である。
【図6】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図2
に対応する図である。
【図7】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
の構成を示す図2のVII−VII方向矢視図である。
【図8】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
の構成を示す図2のVIII−VIII方向矢視図である。
【図9】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装置
にかかる表層弛み防止装置の構成を示す図であり、
(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図10】本発明の第1実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかるウェブの巻取手順を示す図であり、(a)〜
(e)の順にウェブの巻取手順を示している。
【図11】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す側面図であり、リールスプール搬送装置
を除いて示している。
【図12】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す側面図であり、図1においてスイングレ
ールが傾斜した状態を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図
11に対応する図である。
【図14】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図
12に対応する図である。
【図15】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図
11に対応する図である。
【図16】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図
12に対応する図である。
【図17】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、キ
ャリッジを戻すときの状態を示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す図12のXVIII−XVIII方向矢視図であ
る。
【図19】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す図12のXIX− XIX方向矢視図である。
【図20】本発明の第2実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかるウェブの巻取手順を示す図であり、(a)〜
(c)の順にウェブの巻取手順を示している。
【図21】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す側面図であり、リールスプール搬送装置
を除いて示している。
【図22】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す側面図であり、図21においてスイング
レールが傾斜した状態を示す図である。
【図23】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図
21に対応する図である。
【図24】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第2搬送装置の構成を示す側面図であり、図
22に対応する図である。
【図25】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図
21に対応する図である。
【図26】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかる第1搬送装置の構成を示す側面図であり、図
22に対応する図である。
【図27】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す図22のXXVII−XXVII方向矢視図であ
る。
【図28】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置の構成を示す図22のXXVIII−XXVIII方向矢視図であ
る。
【図29】本発明の第3実施形態としてのウェブ巻取装
置にかかるスイングレールと傾斜ガイド台との連結構造
の変形例を示す模式図である。
【図30】従来のウェブ巻取装置の構成を示す側面図で
ある。
【図31】従来のウェブ巻取装置の構成を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1,1′,1″ ウェブ巻取装置 2 水平ガイドレール(ガイドレール) 4 リールスプール 6 軸受ハウジング 8 巻取ウェブロール 10,12 固定レール 11 スイングレール(可動レール) 20A,20B リールスプール搬送装置(搬送手段) 22 ニップ用シリンダ(昇降アクチュエータ) 24 支点 31 摺動台 32 傾斜ガイド台(傾斜レール) 33 昇降シリンダ(アクチュエータ) 35 作動シリンダ(連結装置) 36 挿入ピン(連結部材) 37 支点 40 第2アクチュエータ(駆動手段) 41 ネジ軸 48 キャリッジ(支持部材) 49 支点 50 リールスプール駆動装置(回転駆動手段) 51 第1駆動モータ 54 クラッチ 57 レール(走行レール) 59 第2搬送装置 63 支点 61 支持ビーム 61a レール(走行レール) 62 傾斜ガイド台(傾斜レール) 64 作動シリンダ(連結部材) 65 挿入ピン(連結部材) 66 昇降シリンダ(アクチュエータ) 68 支点 69 クロスステ− 70 ビーム昇降シリンダ 77 第1搬送装置 72 第1アクチュエータ(駆動手段) 73 ネジ軸 75 キャリッジ(支持部材) 80 支持ドラム 84 ロードセル(第1のニップ圧検出手段) 92 リールスプールストレージ装置 100 ウェブ 108 グースネック装置 110 表層弛み防止装置(表層弛み防止手段) 112 ブラシ 130 第2搬送装置 135 連結タイ(連結部材) 149 軸スラスト用ロードセル(第2のニップ圧検出
手段) 150A,150B リールスプール搬送装置(搬送手
段) 160 第1搬送装置 161 支持ビーム 161a レール(走行レール) 162 傾斜ガイド台(傾斜レール) 163 支点 165 連結タイ(連結部材) 166 第1アクチュエータ(駆動手段) 167 ネジ軸 168 軸スラスト用ロードセル(第2のニップ圧検出
手段) 170 キャリッジ(支持部材) 171,172 着脱シリンダ 173,174 カム 175 走行台 179,180 押し上げローラ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リールスプールを支持しその支持面を水
    平又は略水平な状態から任意の角度に傾斜可能に構成さ
    れた平行な一対のガイドレールと、 上記一対のガイドレール間に配設され、少なくとも該リ
    ールスプールとのニップ係合中は位置を固定される支持
    ドラムと、 該リールスプールを回転自在に支持し上記一対のガイド
    レールに沿って該リールスプールを搬送する搬送手段
    と、 該搬送手段による該リールスプールの搬送時に該リール
    スプールと連結し、該リールスプールを回転駆動して該
    リールスプールに該ウェブを巻取る回転駆動手段と、 該ガイドレールの支持面を傾斜させ該リールスプールを
    該支持ドラムに対して昇降させる昇降アクチュエータ
    と、 該搬送手段と該回転駆動手段と該昇降アクチュエータと
    を統合制御する制御手段とをそなえ、 該制御手段は、該回転駆動手段による該リールスプール
    への該ウェブの巻取時に、該昇降アクチュエータにより
    該ガイドレールの支持面を傾斜させて該リールスプール
    と該支持ドラムとをニップ係合させることを特徴とす
    る、ウェブ巻取装置。
  2. 【請求項2】 該制御手段は、該搬送手段により該支持
    ドラムの回転軸線を通る垂直面に対し下流側の所定位置
    まで該リールスプールを搬送し、該昇降アクチュエータ
    により該ガイドレールの支持面を傾斜させて該リールス
    プールと該支持ドラムとをニップ係合させた後、該ガイ
    ドレールの支持面の傾斜角度を水平又は略水平まで戻し
    ていきながら該回転駆動手段により該リールスプールに
    該ウェブを巻き取っていくことを特徴とする、請求項1
    記載のウェブ巻取装置。
  3. 【請求項3】 該支持ドラムの下流側に配設され該リー
    ルスプールに該ウェブを巻取って形成される巻取ウェブ
    ロールの周面にブラシを押し当てて該巻取ウェブロール
    の表層の弛みを防止する表層弛み防止手段をそなえ、 該制御手段は、次回のリールスプールの該所定位置への
    搬入に先立ち、該表層弛み防止手段により該巻取ウェブ
    ロールの周面に該ブラシを押し当てながら該巻取ウェブ
    ロールを該支持ドラムとのニップを開放して下流側に搬
    送することを特徴とする、請求項2記載のウェブ巻取装
    置。
  4. 【請求項4】 該制御手段は、該支持ドラムの回転軸線
    を通る垂直面に対し上流側の所定位置で該リールスプー
    ルと該支持ドラムとをニップ係合させた後、該搬送手段
    により該リールスプールを該支持ドラム上を通過させて
    該所定位置から該垂直面に対し下流側まで搬送していく
    とともに該昇降アクチュエータにより該ガイドレールの
    支持面の傾斜角度を水平又は略水平まで戻していきなが
    ら該回転駆動手段により該リールスプールに該ウェブを
    巻き取っていくことを特徴とする、請求項1記載のウェ
    ブ巻取装置。
  5. 【請求項5】 ニップ係合時における該支持ドラムと該
    リールスプールとのニップ圧を検出又は推定するニップ
    圧検出手段をそなえ、 該制御手段は、該ニップ圧検出手段の出力に基づき該昇
    降アクチュエータを制御することを特徴とする、請求項
    1〜4の何れかの項に記載のウェブ巻取装置。
  6. 【請求項6】 上記一対のガイドレールが、 該支持ドラムの回転軸線を通る垂直面に対し下流に配設
    され、かつ、支持面の位置を水平又は略水平に固定され
    た一対の固定レールと、 該固定レールの上流側端部に回転自在に連結され該固定
    レールに対して傾斜可能な一対の可動レールとをそなえ
    て構成され、 該昇降アクチュエータは、該可動レールを傾斜させて該
    可動レールに支持された該リールスプールを昇降させる
    よう構成されたことを特徴とする、請求項5記載のウェ
    ブ巻取装置。
  7. 【請求項7】 該搬送手段が、 該リールスプールを支持する支持部材と、 該ガイドレールに平行に配設された走行レールと、 該支持部材を該走行レールに沿って移動させる駆動手段
    とをそなえて構成されるとともに、 該走行レールに、該可動レールの傾斜に連動して該可動
    レールと平行を維持したまま傾斜する傾斜レールをそな
    えたことを特徴とする、請求項6記載のウェブ巻取装
    置。
  8. 【請求項8】 該傾斜レールと該可動レールとを連結す
    る連結部材をそなえたことを特徴とする、請求項7記載
    のウェブ巻取装置。
  9. 【請求項9】 該連結部材の着脱により該傾斜レールと
    該可動レールとの連結切離しを行なう連結装置をそなえ
    たことを特徴とする、請求項8記載のウェブ巻取装置。
  10. 【請求項10】 該傾斜レールを回動させるアクチュエ
    ータをそなえるとともに、 該可動レールの傾斜量を検出する第1の傾斜量検出手段
    と、 該傾斜レールの傾斜量を検出する第2の傾斜量検出手段
    とをそなえ、 該制御手段は、該第1の傾斜量検出手段と該第2の傾斜
    量検出手段との出力に基づき該アクチュエータを制御す
    ることを特徴とする、請求項7記載のウェブ巻取装置。
  11. 【請求項11】 該制御手段は、該ニップ圧検出手段の
    出力に基づき該駆動手段を制御し該支持部材を移動させ
    ることを特徴とする、請求項7〜10の何れかの項に記
    載のウェブ巻取装置。
  12. 【請求項12】 ニップ圧検出手段を該支持ドラムの回
    転軸の両軸端部を支持する2つの軸受にそれぞれ配設
    し、 一方のニップ圧検出手段により該ニップ圧の垂直方向成
    分を検出し、 他方のニップ圧検出手段により該ニップ圧の水平方向成
    分を検出して、 該制御手段は、該リールスプールが水平搬送状態に移行
    するまで上記一方のニップ圧検出手段の出力に基づき該
    昇降アクチュエータの昇降制御を行ない、該リールスプ
    ールの水平搬送状態への移行後も、該リールスプールの
    巻取径が所定値に達するまでは上記一方のニップ圧検出
    手段の出力に基づき該駆動手段による該支持部材の搬送
    制御を行ない、該リールスプールの巻取径が所定値を越
    えると上記他方のニップ圧検出手段の出力に基づき該駆
    動手段による該支持部材の搬送制御を行なうことを特徴
    とする、請求項11記載のウェブ巻取装置。
  13. 【請求項13】 該ニップ圧検出手段として、 該支持ドラムに作用する力を検出する第1のニップ圧検
    出手段と、 該駆動手段の駆動軸に作用する力を検出する第2のニッ
    プ圧検出手段とをそなえたことを特徴とする、請求項1
    1記載のウェブ巻取装置。
  14. 【請求項14】 該制御手段は、該昇降アクチュエータ
    の昇降制御は該第1のニップ圧検出手段の出力に基づき
    行ない、該駆動手段による該支持部材の搬送制御は該第
    2のニップ圧検出手段の出力に基づき行なうことを特徴
    とする、請求項13記載のウェブ巻取装置。
  15. 【請求項15】 移動するウェブの切断端が巻付けられ
    たリールスプールを該リールスプールを支持するガイド
    レールの支持面よりも下方で位置固定された支持ドラム
    とニップ係合させながら回転駆動し、該リールスプール
    を該ガイドレールに沿って搬送しながら該リールスプー
    ルに該ウェブを巻取っていくウェブ巻取方法において、 該リールスプールを該支持ドラムの回転軸線を通る垂直
    面に対し下流側の所定位置まで搬送する第1工程と、 該リールスプールを該ガイドレール上の該所定位置で停
    止させたまま該ガイドレールを上流側下方に向けて傾斜
    させ、該リールスプールを該支持ドラムとニップ係合さ
    せる第2工程と、 該リールスプールに該ウェブの切断端を巻付ける第3工
    程と、 該リールスプールを該ガイドレール上の該所定位置で停
    止させた状態で該リールスプールに該ウェブを巻取って
    いくとともに、該リールスプールと該支持ドラムとのニ
    ップ係合を維持しながら該ガイドレールを水平又は略水
    平位置まで戻していく第4工程と、 該リールスプールを該ガイドレールに沿って水平又は略
    水平に搬送しながら該リールスプールに該ウェブを巻取
    っていく第5工程とをそなえたことを特徴とする、ウェ
    ブ巻取方法。
  16. 【請求項16】 該第4工程において、ニップ係合時に
    おける該支持ドラムと該リールスプールとのニップ圧を
    検出又は推定し、検出又は推定したニップ圧に基づき該
    ガイドレールの傾斜度合いを制御することを特徴とす
    る、請求項15記載のウェブ巻取方法。
  17. 【請求項17】 該第5工程において、該支持ドラムと
    ニップ係合させながら該リールスプールに該ウェブを巻
    取っていくとともに、ニップ係合時における該支持ドラ
    ムと該リールスプールとのニップ圧を検出又は推定し、
    検出又は推定したニップ圧に基づき該リースプールの搬
    送状態を制御することを特徴とする、請求項15又は1
    6記載のウェブ巻取方法。
  18. 【請求項18】 該第1工程に先立ち、巻取中の前回の
    リールスプールを該支持ドラムとのニップを開放して下
    流側に搬送する枠替準備工程をそなえ、 該枠替準備工程では、上記前回のリールスプールに該ウ
    ェブを巻取って形成される巻取ウェブロールの周面にブ
    ラシを押し当てながら該支持ドラムとのニップを開放す
    ることを特徴とする、請求項15〜17の何れかの項に
    記載のウェブ巻取方法。
  19. 【請求項19】 移動するウェブの切断端が巻付けられ
    たリールスプールを該リールスプールを支持するガイド
    レールの支持面よりも下方で位置固定された支持ドラム
    とニップ係合させながら回転駆動し、該リールスプール
    を該ガイドレールに沿って搬送しながら該リールスプー
    ルに該ウェブを巻取っていくウェブ巻取方法において、 該リールスプールを該支持ドラムの回転軸線を通る垂直
    面に対し上流側の所定位置まで搬送する第1工程と、 該リールスプールを該ガイドレール上の該所定位置で待
    機させたまま該ガイドレールを上流側下方に向けて傾斜
    させる第2工程と、 該リールスプールを傾斜した該ガイドレールに沿って移
    動させ、該支持ドラムとニップ係合させる第3工程と、 該リールスプールに該ウェブの切断端を巻付ける第4工
    程と、 該リールスプールを傾斜した該ガイドレールに沿って該
    垂直面に対し下流側まで搬送しながら該リールスプール
    に該ウェブを巻取っていくとともに、該リールスプール
    と該支持ドラムとのニップ係合を維持しながら該ガイド
    レールを水平又は略水平位置まで戻していく第5工程
    と、 該リールスプールを該ガイドレールに沿って水平又は略
    水平に搬送しながら該リールスプールに該ウェブを巻取
    っていく第6工程とをそなえたことを特徴とする、ウェ
    ブ巻取方法。
  20. 【請求項20】 該第5工程において、該ウェブの厚さ
    と巻取速度とから該リールスプールに該ウェブを巻取っ
    て形成される巻取ウェブロールの径の時間変化を予測
    し、予測した径の時間変化に基づき該リールスプールの
    搬送速度を決定することを特徴とする、請求項19記載
    のウェブ巻取方法。
  21. 【請求項21】 該第5工程において、ニップ係合時に
    おける該支持ドラムと該リールスプールとのニップ圧を
    検出又は推定し、検出又は推定したニップ圧に基づき該
    ガイドレールの傾斜度合いを制御することを特徴とす
    る、請求項19又は20記載のウェブ巻取方法。
  22. 【請求項22】 該第6工程において、該支持ドラムと
    ニップ係合させながら該リールスプールに該ウェブを巻
    取っていくとともに、ニップ係合時における該支持ドラ
    ムと該リールスプールとのニップ圧を検出又は推定し、
    検出又は推定したニップ圧に基づき該リースプールの搬
    送状態を制御することを特徴とする、請求項19〜21
    の何れかの項に記載のウェブ巻取方法。
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