JP2001163010A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001163010A
JP2001163010A JP34994799A JP34994799A JP2001163010A JP 2001163010 A JP2001163010 A JP 2001163010A JP 34994799 A JP34994799 A JP 34994799A JP 34994799 A JP34994799 A JP 34994799A JP 2001163010 A JP2001163010 A JP 2001163010A
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grip
pneumatic tire
groove
ribs
sand
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Isao Mitsuyoshi
功 三吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砂地走行性能を向上した空気入りタイヤを得
る。 【解決手段】 トレッド22の周方向にほぼ沿って延び
る6本の周方向溝32により区画されて、このトレッド
22の外表面が7本のリブ34、36に分割される。こ
れら7本のリブ34、36の内のトレッド22の軸方向
の両最外側端に位置するリブが、ショルダーリブ36と
される。ショルダーリブ36にタイヤ中心方向に向かっ
てそれぞれ延びるグリップグルーブ38が、一周にわた
って等間隔で複数配置される。このグリップグルーブ3
8よりも空気入りタイヤ10の内周側寄りの部分に、グ
リップ力を高める為の凹部40が、グリップグルーブ3
8と連結されつつ形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砂地走行性能を向
上した空気入りタイヤに係り、特にリブ基調のトレッド
パターンを有する空気入りタイヤに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に用いられる空気入りタ
イヤのトレッドパターンとして、リブタイプ、ラグタイ
プ、リブラグタイプ、ブロックタイプ等のトレッドパタ
ーンが知られている。そして、砂地を走行する車両に装
着されるバイアス構造の空気入りタイヤとして、例えば
トレッドの周方向に延びる周方向溝により、軸方向にト
レッドの外表面を複数に分割してそれぞれ周方向に7本
のリブが延びるような、リブタイプのものが用いられて
いる。一方、近年野外でのレジャーが盛んになるのに伴
って、砂地上を意のままに車両で走行したいと多くの人
々が願うようになり、種々の人々が砂地上を車両で走行
するようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、砂地において
は夏期に気温が50℃位迄に達することが有るが、この
場合には、砂の水分は完全に無くなって砂が少しの風で
飛び散るように粉末状に変化する。そして、この様な状
況下を車両で走行すると、周方向溝により区画されたリ
ブが単に存在するだけのタイヤでは、運転者の運転能力
に関わらず前進する力が十分に確保出来ずに、タイヤが
空回転し時として砂を掘り下げて脱出が難しくなる状態
であるスタック状態になり易くなる。本発明は上記事実
を考慮し、スタックし難く、砂地走行の経験が少ない人
でも容易に砂地走行を可能とする砂地走行性能を向上し
た空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤは、トレッドの周方向に沿って延びる複数の周
方向溝により区画されてトレッドの周方向に沿ってそれ
ぞれ延びる少なくとも3本のリブを有し、これらリブの
内の少なくとも何れかのリブに、砂を掴んで砂地との間
の滑りを防ぐグリップ手段を備えたことを特徴とする。
【0005】請求項1に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。トレッドの周方向に沿って延びる複数の
周方向溝によりトレッドの外表面が区画されることで、
このトレッドの周方向に沿ってそれぞれ延びる少なくと
も3本のリブを有するようなトレッドパターンをこの空
気入りタイヤが有する。また、これらリブの内の少なく
とも何れかのリブに、砂を掴んで砂地との間の滑りを防
ぐグリップ手段が備えられている。つまり、砂を掴んで
砂地との間の滑りを防ぐ為のグリップ手段がタイヤに備
えられていれば、砂地でもタイヤが空回転しない為、ス
タックし難くなって確実に走行でき、砂地走行性能が向
上する。
【0006】請求項2に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、少なくとも3本のリブの内の最も外側に位
置する外側リブにタイヤ中心方向に向かって延びるグリ
ップ溝が設けられると共に、このグリップ溝に対してタ
イヤ内周側寄りの部分に凹部が形成され、これらグリッ
プ溝及び凹部によりグリップ手段が構成されている。
【0007】つまり、車両の性能が年々向上して、近年
大きな力でタイヤが回転するようになったが、航空機用
のタイヤの如く外周面にのみトレッドパターンが形成さ
れたタイヤを装着した車両で軟らかい砂地上を走行した
場合、タイヤが砂の中に大きく沈んでタイヤの前面や側
面に砂が廻り込み、前進する力が十分に確保出来ずにタ
イヤが空回転し、スタックするおそれが生じる。従っ
て、タイヤが砂の中を走行する時、3本のリブの内の最
も外側に位置する外側リブに設けられてタイヤの側面に
配置された形となるグリップ溝及び凹部によって、タイ
ヤの側面に多量に存在する砂を強固に掴んでグリップ性
を大幅に向上させることで、砂の中に沈む事なく前進す
る力を確保するようにした。
【0008】請求項3に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、トレッドの周方向に沿ってそれぞれ延びる
少なくとも5本のリブを有し、5本のリブの内の最も外
側に位置する外側リブとこの外側リブに隣り合うリブに
それぞれグリップ溝が設けられると共に、外側リブのグ
リップ溝よりもタイヤ内周側寄りの部分に凹部が形成さ
れ、これらグリップ溝及び凹部によりグリップ手段が構
成されている。
【0009】つまり、砂地でタイヤがスタックせずに車
両が前進する為には、タイヤが砂の中に不必要に沈まな
い事と共に、大きなグリップ力を発揮する事が、同時に
要求される。従って、全てのリブにグリップ溝を設けた
場合、グリップ力は著しく向上するものの砂を掘り下げ
る力も大きくなり、スタックし易くなって前進出来なく
なるおそれを有する。この為、中央寄りのリブでタイヤ
を支持して砂の中に不必要に沈まないようにし、外側寄
りのリブで大きなグリップ力を生じさせるのが総合的に
望ましく、本請求項では、請求項2と同様に外側リブに
グリップ溝及び凹部を設けるだけでなく、この外側リブ
に隣り合うリブにもグリップ溝を設けるようにした。
【0010】請求項4に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項2及び請求項3と同
様に作用するが、さらに、グリップ溝の幅を3〜30m
mとし且つ、複数の周方向溝の内の最も外側に位置する
周方向溝の深さに対してグリップ溝の深さを50〜10
0%とする構成を有する。
【0011】つまり、グリップ溝の幅を3mm未満とす
ると、グリップ溝の容積が小さくなり過ぎて十分に砂を
掴めないのに対して、グリップ溝の幅を大きくすれば、
グリップ溝の容積が増えるのに伴ってグリップ力が大幅
に向上する。しかし、砂地を走行する為のタイヤを装着
した車両であっても、砂丘に到るまでは一般道を走行す
ることもあり、グリップ溝の幅が30mmを越えて大き
くなると、一般道の走行中において振動及びタイヤの偏
摩耗が発生するおそれが生じるので、上限値を30mm
とした。
【0012】一方、グリップ溝の深さの値が、最も外側
に位置する周方向溝の深さに対して50%未満となるよ
うな小さな値では、グリップ力が小さくなる。これに対
して、グリップ溝の深さの値が、逆に最も外側に位置す
る周方向溝の深さに対して100%を越えて大きくなる
と、トレッドの剛性が小さくなりトレッドが変形し易く
なるの伴ってグリップ力が低下すると同時に、ハンプ部
のカーカス迄のゴムの厚みが薄くなってカーカスに悪影
響を及ぼすおそれが生じる。
【0013】請求項5及び請求項6に係る空気入りタイ
ヤでも請求項4と同様に作用するが、請求項5及び請求
項6によればより一層望ましい効果が得られる。
【0014】請求項7に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項2から請求項6まで
と同様に作用するが、さらに、凹部が複数形成され、こ
れら凹部のへこみ量をそれぞれ2〜15mmとし且つ、
1ピッチ当たりに占める凹部の大きさの割合を30〜8
0%とする構成を有する。ここで、外側リブの側面に形
成されることになる凹部の断面積がグリップ力を高める
のに重要であり、この断面積を確保する為の凹部のへこ
み量を2〜15mmとした。
【0015】つまり、この凹部のへこみ量の値が2mm
より小さいと、グリップ力が十分に確保できない。この
逆にへこみ量を15mmより大きくすると、グリップ力
は増すと考えられるが、ショルダーリブの剛性が小さく
なるので、車両の荷重が加わる荷重直下からタイヤが回
転して砂から凹部が離れる時、ショルダーリブが変形し
て固めた砂を崩し易くなる。一方、凹部間の1ピッチ当
たりに占める凹部の割合の値が30%より小さいと、凹
部の容積が小さくなってグリップ力が十分に確保できな
い。この比率が逆に80%より大きくなると、トレッド
の剛性が小さくなってトレッドが動き易くなる結果、ト
レッドを変形し易くさせて同様にグリップ力が確保出来
ない。
【0016】請求項8及び請求項9に係る空気入りタイ
ヤでも請求項7と同様に作用するが、請求項8及び請求
項9によればより一層望ましい効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態に係る
空気入りタイヤを図1から図5に示し、これらの図に基
づき説明する。図1は、本実施の形態に係る空気入りタ
イヤ10の例としてバイアス構造のサンド用タイヤを示
し、この空気入りタイヤ10の骨格を構成する図示しな
いカーカスが、ナイロンコードをこの空気入りタイヤ1
0の赤道面PLに対して斜め方向にそれぞれ互い違いに
配列した複数層の部材(図示せず)により、形成されて
いる。
【0018】このカーカスの両端部近傍には、それぞれ
リング状にスチールワイヤーが巻かれて束ねられた一対
のビードコア14(一方のみ示す)が配置されており、
これら一対のビードコア14にそれぞれカーカスの両端
部が巻き付けられている。さらに、このビードコア14
の上部のカーカス間の隙間には、硬質ゴム製で先細り形
状に形成されたビードフィラー16がそれぞれ埋設され
ている。以上より、カーカスが一対のビードコア14に
跨るように配置されることになり、この空気入りタイヤ
10の頂部となるクラウン部18を貫通するようにこの
カーカスがクラウン部18内に埋設されている。
【0019】一方、ビードコア14とクラウン部18と
の間を繋ぐ部分である空気入りタイヤ10のサイドウォ
ール24にもカーカスが配置されており、空気入りタイ
ヤ10の最内層をインナーライナーが形成している。
【0020】そして、このクラウン部18には、ゴム材
により形成されて路面に接地する外皮であるトレッド2
2が配置されている。本実施の形態に係る空気入りタイ
ヤ10のトレッドパターンの典型例を表す図1及び図3
に示すように、このトレッド22の周方向にほぼ沿って
延びる6本の周方向溝32(3本のみ示す)により区画
されて、このトレッド22の外表面が7本の陸部である
リブ34、36(4本のみ示す)に分割されるようなト
レッドパターンをこの空気入りタイヤ10は有してい
る。
【0021】さらに、サイドウォール24とクラウン部
18との間にはショルダー部30がそれぞれ位置してお
り、7本のリブ34、36の内の周方向溝32により区
画されてトレッド22の軸方向の両最外側端であってシ
ョルダー部30上に位置するリブが、外側リブであるシ
ョルダーリブ36とされている。
【0022】図2に示すように、一対のショルダーリブ
36(一方のみ示す)には、空気入りタイヤ10の中心
方向に向かってそれぞれ延びるグリップ溝であるグリッ
プグルーブ38が、空気入りタイヤ10の周方向沿って
一周にわたって複数配置されている。このグリップグル
ーブ38の幅寸法Wは3〜30mmとされており、同じ
くこのグリップグルーブ38の図4に示す深さ寸法H1
は、最も外側に位置する周方向溝32の深さ寸法H2の
50〜100%の大きさとされている。尚、ここで最も
外側に位置する周方向溝32の深さ寸法H2は6〜9m
m程度とされている。また、図5に示すようにタイヤの
表面と垂直に交わる垂線Vに対し、グリップグルーブ3
8を形成する一対の壁面38Aそれぞれの角度θは、0
〜30度の角度とされている。さらに、このグリップグ
ルーブ38のタイヤ周方向に沿った図3に示すピッチP
は、35〜100mmとされている。
【0023】一方、図2及び図3に示すように、グリッ
プグルーブ38よりも空気入りタイヤ10の内周側寄り
の部分とされるショルダーリブ36のハンプ部42から
バットレス部44までの間には、グリップ力を高める為
の凹部40が、グリップグルーブ38と連結されつつ形
成されている。従って、グリップグルーブ38と連結さ
れているので、この空気入りタイヤ10に凹部40はグ
リップグルーブ38と同数設けられることになる。
【0024】そして、図4に示すこの凹部40の断面積
Sを確保する為に凹部40の最も深い部分のへこみ量D
は2〜15mmとされており、グリップグルーブ38の
タイヤ周方向に沿った1ピッチ内における凹部40の部
分が占める比率は、30〜80%とされている。
【0025】次に、本実施の形態に係る空気入りタイヤ
10の作用を以下に説明する。トレッド22の周方向に
沿って延びる複数の周方向溝32によりトレッド22の
外表面が区画されることで、このトレッド22の周方向
に沿ってそれぞれ延びる7本のリブ34、36を有する
ようなトレッドパターンをこの空気入りタイヤ10が有
する。また、これらリブ34、36の内の最も外側に位
置するショルダーリブ36に、タイヤ中心方向に向かっ
て延びるグリップグルーブ38が設けられると共に、こ
のグリップグルーブ38に対してタイヤ内周側寄りの部
分に凹部40が形成され、これらグリップグルーブ38
及び凹部40によって、砂を掴んで砂地との間の滑りを
防ぐグリップ手段が構成されている。
【0026】つまり、車両の性能が年々向上して、近年
大きな力でタイヤが回転するようになったが、航空機用
のタイヤの如く外周面にのみトレッドパターンが形成さ
れたタイヤを装着した車両で軟らかい砂地上を走行した
場合、タイヤが砂の中に大きく沈んでタイヤの前面や側
面に砂が廻り込み、前進する為の力が十分に確保出来ず
にタイヤが空回転し、スタックし易くなる。
【0027】従って、空気入りタイヤ10が砂の中を走
行する時、7本のリブ34、36の内の最も外側に位置
するショルダーリブ36に設けられて空気入りタイヤ1
0の側面に配置された形となるこれらグリップグルーブ
38及び凹部40によって、空気入りタイヤ10の側面
に多量に存在する砂を強固に掴んでグリップ性を大幅に
向上させることで、砂の中に沈む事なく砂地走行におい
ても前進する力を確保するようにした。
【0028】さらに、本実施の形態では、凹部40がグ
リップグルーブ38と連結されつつ形成されているの
で、このグリップグルーブ38から砂が凹部40内に流
れ込み易くなり、凹部40でより多くの砂を掴めるよう
にもなった。以上より、砂を掴んで砂地との間の滑りを
防ぐ為のグリップグルーブ38及び凹部40が空気入り
タイヤ10に備えられていれば、砂地でも空気入りタイ
ヤ10が空回転し難くなる為、スタックし難くなって確
実に走行でき、砂地走行性能が向上することになる。
【0029】本実施の形態では、この空気入りタイヤ1
0の周方向沿って複数配置されたグリップグルーブ38
の幅寸法Wを3〜30mmとした。つまり、グリップグ
ルーブ38の幅寸法Wを3mm未満とすると、グリップ
グルーブ38の容積が小さくなり過ぎて十分に砂を掴め
ないのに対し、幅寸法Wを大きくすればグリップグルー
ブ38の容積が増えるので、グリップ力が大幅に向上す
る。しかし、砂地を走行する為のタイヤを装着した車両
であっても、砂丘に到るまでは一般道を走行することが
多い。この為、グリップグルーブ38の幅寸法Wが30
mmを越えて大きくなると、一般道の走行中において振
動及びタイヤの偏摩耗が発生するおそれが生じるので、
上限値を30mmとした。また、これらの条件を一層満
足させるグリップグルーブ38の幅寸法Wのより好まし
い値の範囲としては、5〜20mmの範囲が考えられ
る。
【0030】一方、グリップ力を確保するには、砂地上
でタイヤが回転する時に、グリップグルーブ38が砂を
掴み易く、グリップグルーブ38内に一度捕らえた砂を
固め易い構造であることが重要であり、この為にグリッ
プグルーブ38の壁面38Aの図5における角度θを0
〜30度としている。つまり、この角度θが30度を越
えて大きくなると砂を固め易くなるが、グリップグルー
ブ38の容積の低下に繋がるので、グリップ性能の確保
が難しくなる。一方、角度θが0度より小さくなると、
グリップグルーブ38の容積が増す利点はあるものの、
タイヤの回転でグリップグルーブ38が砂から離れる時
に、車両の荷重が加わる荷重直下で固めた砂を崩し易く
なるので、結果としてグリップ性が低下する。また、よ
り一層大きなグリップ力を確保する為に、角度θを2〜
20度とすることが望ましい。
【0031】さらに、本実施の形態ではグリップグルー
ブ38のピッチPを35〜100mmとした。つまり、
グリップグルーブ38のピッチPが35mmよりも小さ
くなると、グリップグルーブ38が増える結果としてタ
イヤ全体のグリップグルーブ38の容積が大きくなって
グリップ力は増すはずであるが、トレッド22を構成す
るゴムの剛性が小さくなりトレッド22が動き易くなる
ので、グリップ力は大幅に低下する。逆にピッチPの値
を100mmを越えて大きくすると、タイヤの接地面内
でのグリップグルーブ38の数が少なくなり、グリップ
力が低下する。また、グリップグルーブ38のピッチP
の最適値として、45〜90mmの範囲が考えられる。
【0032】他方、本実施の形態では、グリップグルー
ブ38の深さ寸法H1を複数の周方向溝32の内の最も
外側に位置する周方向溝32の深さ寸法H2の50〜1
00%の深さとした。つまり、6〜9mm程度とされる
最も外側に位置する周方向溝32の深さ寸法H2に対し
て、グリップグルーブ38の深さ寸法H1が50%より
小さいとグリップ力が小さくなる。逆に100%より大
きくなると、トレッド22の剛性が小さくなりトレッド
22が変形し易くなるの伴ってグリップ力が低下すると
同時に、ハンプ部42のカーカス迄のゴムの厚みが薄く
なってカーカスに悪影響を及ぼすおそれが生じる。ま
た、グリップグルーブ38の深さ寸法H1のより一層望
ましい値は、最も外側に位置する周方向溝32の深さ寸
法H2の100%の値が考えられる。
【0033】一方、本実施の形態では、グリップグルー
ブ38よりもタイヤ内周側寄りの部分とされるショルダ
ーリブ36のハンプ部42からバットレス部44までの
間に、グリップ力を高める為の凹部40が、グリップグ
ルーブ38と連結されつつ形成されている。ここで、図
4におけるこの凹部40の断面積Sがグリップ力を高め
るのに重要であり、この断面積Sを確保する為の凹部4
0のへこみ量Dを2〜15mmとした。
【0034】つまり、凹部40のへこみ量Dが2mmよ
り小さいとグリップ力が十分に確保できない。この逆に
へこみ量Dが大きくなると、グリップ力は増すと考えら
れるが、へこみ量Dが15mmを越えると、ショルダー
リブ36の剛性が小さくなりすぎ、結果として、車両の
荷重が加わる荷重直下の位置から空気入りタイヤ10が
回転して砂から凹部40が離れる時に、ショルダーリブ
36が変形して固めた砂を崩し易くなる。また、凹部4
0のへこみ量Dの最適値として、3〜10mmの範囲が
考えられる。
【0035】さらに、本実施の形態では、グリップグル
ーブ38の1ピッチ内における凹部40が占める周方向
の比率を30〜80%とした。つまり、グリップグルー
ブ38の1ピッチ内における凹部40が占める周方向の
比率が30%より小さいと、凹部40の容積が小さくな
ってグリップ力が十分に確保できない。この比率が逆に
80%を越えて大きくなると、トレッド22の剛性が小
さくなり、トレッド22が動き易くなる結果、トレッド
22を変形し易くして同様にグリップ力が確保出来な
い。また、この比率の最適値として、40〜70%の範
囲が考えられる。尚ここで、グリップグルーブ38及び
凹部40は等間隔に形成されていることが多いが、等間
隔で無くとも、タイヤの一周の距離を凹部40の数で割
った値である平均値をピッチとしても良い。さらに、1
ピッチ内における凹部40が占める周方向の比率を計測
する位置としては、凹部40の最も太くなった部分とす
ることができる。
【0036】次に、本実施の形態で説明した空気入りタ
イヤ10の実施例とグリップグルーブ38及び凹部40
の無い従来品の空気入りタイヤとにそれぞれ実車評価テ
ストを実施した結果を、以下の表1に表す。
【0037】
【表1】
【0038】ここで実車評価とは、運転者による感応評
価であり、グリップ感、バウンド感及びスリップ感が含
まれていて、表1より5種類の実施例の何れもが従来品
よりも点数が高く優れていることが理解できる。また、
本実車評価テストでは、最も外側に位置する周方向溝3
2の深さ寸法H2が8.4mmの空気入りタイヤを用い
て試験を行い、5種類の実施例の内でも、グリップグル
ーブ38の深さ寸法H1が深さ寸法H2の50〜100
%の範囲に入る8mmのものが、より優れていることが
判る。尚、表1において幅寸法W、深さ寸法H1、ピッ
チP及びへこみ量Dの単位はそれぞれmmであり、角度
θの単位は度であり、1ピッチの比率の単位は%であ
る。
【0039】次に、本発明の第2の実施の形態に係る空
気入りタイヤを図6及び図7に示し、これらの図に基づ
き本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説
明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複し
た説明を省略する。本実施の形態では、図6及び図7に
示すように、第1の実施の形態と同様の構造を有してい
るが、さらに、ショルダーリブ36に隣り合っている外
側から二番目のリブ34にもグリップグルーブ38が設
けられている。従って、本実施の形態では、空気入りタ
イヤ10の一番外側のリブであるショルダーリブ36及
び、外側から二番目のリブ34にグリップグルーブ38
がそれぞれ設けられることになる。
【0040】つまり、砂の中をタイヤがスタックする事
なく前進する為には、タイヤが砂の中に沈まない事と大
きなグリップ力を発揮する事が同時に要求される。しか
し、全てのリブにグリップグルーブ38を設けた場合に
は、グリップ力は著しく向上するが、砂を掘り下げる力
も大きくなり、スタックし易くなって、前進出来なくな
るおそれを有する。この為、中央寄りのリブでタイヤを
支持して砂の中に不必要に沈まないようにし、外側寄り
のリブで大きなグリップ力を生じさせるのが総合的に望
ましく、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に
ショルダーリブ36にグリップグルーブ38及び凹部4
0を設けるだけでなく、このショルダーリブ36に隣り
合うリブ34にもグリップグルーブ38を設けるように
した。
【0041】尚、本発明が適用されるタイヤとしては種
々のものが考えられるが、タイヤの呼びが9.00−1
5、9.00−16等であって、タイヤの側面にFOR SA
ND SERVICE、SAND TYRE 、DESERT TYRE 等の標示がされ
ているサンド用タイヤにより好適に用いられる。また、
上記実施の形態において、トレッド22の周方向にほぼ
沿って延びる周方向溝32を6本とし、リブ34、36
を7本としたが、周方向溝の数及びリブの数はこれらの
値に限定されるものでなく、他の本数としても良い。
【0042】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは上記構成とし
たので、スタックし難く、砂地走行の経験が少ない人で
も容易に砂地走行を可能とする砂地走行性能を向上する
ことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤを示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤの側面の要部を示す拡大側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤの要部を展開して示す展開図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤの要部を示す拡大断面図であって、図2の4−4矢視
線断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤの要部を周方向に沿って切った拡大断面図であって、
図2の5−5矢視線断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤを示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る空気入りタイ
ヤの要部を展開して示す展開図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 32 周方向溝 34 リブ 36 ショルダーリブ 38 グリップグルーブ 40 凹部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドの周方向に沿って延びる複数の
    周方向溝により区画されてトレッドの周方向に沿ってそ
    れぞれ延びる少なくとも3本のリブを有し、これらリブ
    の内の少なくとも何れかのリブに、砂を掴んで砂地との
    間の滑りを防ぐグリップ手段を備えたことを特徴とする
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 少なくとも3本のリブの内の最も外側に
    位置する外側リブにタイヤ中心方向に向かって延びるグ
    リップ溝が設けられると共に、このグリップ溝よりもタ
    イヤ内周側寄りの部分に凹部が形成され、これらグリッ
    プ溝及び凹部によりグリップ手段が構成されることを特
    徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 トレッドの周方向に沿ってそれぞれ延び
    る少なくとも5本のリブを有し、5本のリブの内の最も
    外側に位置する外側リブとこの外側リブに隣り合うリブ
    にそれぞれグリップ溝が設けられると共に、外側リブの
    グリップ溝よりもタイヤ内周側寄りの部分に凹部が形成
    され、これらグリップ溝及び凹部によりグリップ手段が
    構成されることを特徴とする請求項1記載の空気入りタ
    イヤ。
  4. 【請求項4】 グリップ溝の幅を3〜30mmとし且
    つ、複数の周方向溝の内の最も外側に位置する周方向溝
    の深さに対してグリップ溝の深さを50〜100%とし
    たことを特徴とする請求項2或いは請求項3記載の空気
    入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 グリップ溝の幅を5〜20mmとし且
    つ、複数の周方向溝の内の最も外側に位置する周方向溝
    の深さに対してグリップ溝の深さを50〜100%とし
    たことを特徴とする請求項2或いは請求項3記載の空気
    入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 グリップ溝の幅を3〜30mmとし且
    つ、複数の周方向溝の内の最も外側に位置する周方向溝
    の深さに対してグリップ溝の深さを100%としたこと
    を特徴とする請求項2或いは請求項3記載の空気入りタ
    イヤ。
  7. 【請求項7】 凹部が複数形成され、これら凹部のへこ
    み量をそれぞれ2〜15mmとし且つ、1ピッチ当たり
    に占める凹部の大きさの割合を30〜80%としたこと
    を特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載の空
    気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 凹部が複数形成され、これら凹部のへこ
    み量をそれぞれ3〜10mmとし且つ、1ピッチ当たり
    に占める凹部の大きさの割合を30〜80%としたこと
    を特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載の空
    気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 凹部が複数形成され、これら凹部のへこ
    み量をそれぞれ2〜15mmとし且つ、1ピッチ当たり
    に占める凹部の大きさの割合を40〜70%としたこと
    を特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載の空
    気入りタイヤ。
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WO2014054225A1 (ja) * 2012-10-05 2014-04-10 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

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US9809059B2 (en) 2012-10-05 2017-11-07 Bridgestone Corporation Pneumatic tire

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