JP2001162584A - シート切断装置 - Google Patents

シート切断装置

Info

Publication number
JP2001162584A
JP2001162584A JP34907099A JP34907099A JP2001162584A JP 2001162584 A JP2001162584 A JP 2001162584A JP 34907099 A JP34907099 A JP 34907099A JP 34907099 A JP34907099 A JP 34907099A JP 2001162584 A JP2001162584 A JP 2001162584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording paper
blade
roller
pair
rotary blades
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34907099A
Other languages
English (en)
Inventor
Akemasa Koya
明正 香谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP34907099A priority Critical patent/JP2001162584A/ja
Publication of JP2001162584A publication Critical patent/JP2001162584A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置のコンパクト化及び刃による記録紙への
傷を防止する。 【解決手段】 排出ローラ対35の下ローラ軸105に
下回転刃116,118を固定する。排出ローラ対35
の上ローラ軸105に上回転刃115,117を軸方向
で移動自在に設ける。下回転刃116,118と上回転
刃115,117とによりスリッタを構成する。シフト
機構により、上回転刃115,117を切断位置と退避
位置とに切り替える。切断位置にすると記録紙2を排出
ローラ対35で搬送しながらスリッタで記録紙2の両側
端余白を切り落とす。上回転刃115,117を軸方向
でシフトするので、装置の高さが抑えられる。下回転刃
116,118を下ローラ本体109,110よりも小
径にしたから、刃による記録紙への傷が防止される。ま
た、上ローラ本体106,107を下ローラ本体10
9,110よりも小径にしたから、上回転刃116,1
18の径を小さくでき、これにより退避移動のスペース
を小さくできるから装置がコンパクトになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状シート、又は
カットシート等のシートを搬送方向に切断するシート切
断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーサーマルプリンタには、記録紙を
給紙側から排出側に向けた順方向と排出側から給紙側に
向けた逆方向との間で複数回往復搬送する間に、1つの
サーマルヘッドで3色の画像を面順次に熱記録するもの
がある。
【0003】上記カラーサーマルプリンタは、記録紙を
キャプスタンローラとピンチローラとからなる搬送ロー
ラ対でニップし、キャプスタンローラの回転により記録
紙を順方向と逆方向とに往復搬送する。そして、搬送ロ
ーラ対が何れかの方向に記録紙を搬送する際に、サーマ
ルヘッドによって記録紙に特定の色の画像を熱記録す
る。この熱記録を安定的に行うために、記録紙よりも小
さいサイズの範囲に画像を記録している。したがって、
画像記録エリアの全周には余白が生じる。一方、プリン
ト写真などでは、余白の無い縁無しプリントが一般的で
あり、これとの関係でサーマルプリントでも余白のない
プリントが望まれている。このため、画像記録エリアの
周りの余白を選択的に切断したいという要請がある。
【0004】余白を切断するためには、前後端カッタや
スリッタ等を配置すればよい。例えば、特許第2833
185号公報や特開平8−11087号公報には、上回
転刃を下回転刃に対しカット位置と退避位置との間で変
移させるスリッタが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載のスリッ
タではね上げる方式で、記録紙に傷などを付けないよう
にするために上回転刃を記録紙よりも離して退避位置へ
変移させている。このため、上回転刃のはね上げスペー
スが必要になる。したがって、このはね上げスペースの
分だけ装置が厚くなり、コンパクト化が図れないという
問題がある。また、上回転刃は退避移動するのに対し、
下回転刃は退避移動しない。このため、記録紙を切断し
ない時に、下回転刃が搬送中の記録紙に接触する恐れが
ある。この場合には、記録紙にスジ状の傷等が付く不都
合が生じる。
【0006】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、非切断時に刃を退避させるスペースを少なくし、且
つ刃によって記録紙への傷などを防止することができる
シート切断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のシート切断装置では、シートをニッ
プして搬送する第1及び第2ローラと;第1ローラの軸
にその軸方向に移動自在に配置された第1刃と;第2ロ
ーラの軸に配置された第2刃と;使用時には第1刃の刃
面を第2刃の刃面に接触させたカット位置にセットし、
不使用時には第1刃を第2刃から離反させた退避位置に
移動させるシフト機構とを備え、第2刃を第2ローラに
対して同径又は小径としたものである。
【0008】請求項2記載のシート切断装置では、第2
刃の刃角を略直角にしたものである。請求項3記載のシ
ート切断装置では、第1ローラを第2ローラよりも小径
にしたものである。請求項4記載のシート切断装置で
は、ローラよりも径の大きい弾性自在な複数の羽根片を
もち、何れかの羽根片でシートの後端を排出方向に向け
て蹴飛ばす蹴飛ばし車を第1又は第2ローラに取り付け
たものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を実施したカッタ
付きプリンタの概略を示すものである。このプリンタで
は、シート状のカラー感熱記録紙(以下、「記録紙」と
称す。)2を用い、画像を記録後に余白切断有りと無し
との2つのモードを選択することができる。
【0010】記録紙2は、給紙部3から同図に示す矢印
の逆方向に向けて給紙され、給紙搬送路4を介して記録
部搬送路5に送られ、ここで記録部12により画像記録
が行われた後に順方向に向けて送られてカッタ搬送路6
に分岐した後にカッタユニット14で余白が切断され、
その後に排出口7から排出される。給紙搬送路4とカッ
タ搬送路6とは、プリンタの同じ側(同図に示す右側)
に配置されており、下側が給紙部3、上側が排出口7と
なるように記録部搬送路5からそれぞれ分岐されてい
る。給紙部3には、カセット10が取り付けられる。給
紙部3は、カセット10に複数収納された記録紙2を給
紙ローラ11で給紙する。カッタユニット14は、記録
紙2の画像記録エリアの周りの余白を切断する。
【0011】カセット10には、トレイ部10aとゴミ
受け部10bとが設けられている。トレイ部10aは、
排出口7を通って外部に排出される記録紙2を受ける。
ゴミ受け部10bは、トレイ部10aの下に配置され、
カッタユニット14から出る屑片を受ける。このゴミ受
け部10bは、カセット10をプリンタ内部の記録紙収
納室10cに挿入してセットしたときに一緒にプリンタ
の内部に入り込む。
【0012】記録部12は、3面順次で記録紙にカラー
画像を記録するカラー感熱記録方式となっている。記録
紙搬送路5の順方向送りの上流側には、図2に示すよう
に、サーマルヘッド15とプラテンローラ16とが配置
されている。サーマルヘッド15には、多数の発熱素子
をライン状に配列した発熱素子アレイ15aが設けられ
ている。このサーマルヘッド15は、支持軸15bを支
点にして、プラテンローラ16上の記録紙2を押圧する
プリント位置と、プラテンローラ16から離れた退避位
置との間で揺動する。
【0013】記録紙2は、周知のように、支持体上にシ
アン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー感熱発
色層が順次層設されている。最上層となるイエロー感熱
発色層は熱感度が最も高く、小さな熱エネルギーでイエ
ローに発色する。最下層となるシアン感熱発色層は熱感
度が最も低く、大きな熱エネルギーでシアンに発色す
る。また、イエロー感熱発色層は、420nmの近紫外
線が照射されたときに、発色能力が消失する。マゼンタ
感熱発色層は、イエロー感熱発色層とシアン感熱発色層
との中間程度の熱エネルギーでマゼンタに発色し、36
5nmの紫外線が照射されたときに発色能力が消失す
る。記録紙2に、例えばブラック感熱発色層を設けて4
層構造にしてもよい。
【0014】サーマルヘッド7の順方向送りの下流側に
は、記録紙2を搬送する搬送ローラ対18が配置されて
いる。この搬送ローラ対18は、キャプスタンローラ1
9と、このキャプスタンローラ19の上方で回転自在と
されたピンチローラ20とを備えている。キャプスタン
ローラ19は、記録紙2の下方に配置されており、パル
スモータからなる記録紙送りモータ21により駆動され
る。ピンチローラ20は、キャプスタンローラ19から
離れた位置と圧接した位置との間で移動する。そして、
搬送ローラ対18は、位置センサー22によって記録紙
2の先端を検出すると、ピンチローラ20の圧接によっ
て記録紙2を挟み込み、キャプスタンローラ19の回転
によって記録紙2を給紙側から排紙側へ向けた順方向
(矢印A方向)と、排紙側から給紙側へ向けた逆方向
(矢印B方向)とに交互に搬送する。
【0015】ピンチローラ20の回転軸にはエンコーダ
23が設けられている。エンコーダ23は、ピンチロー
ラ20の回転数を検出して記録紙2の搬送量を計測す
る。
【0016】搬送ローラ対18の順方向送りの下流側に
は、光定着器24が配置されている。この光定着器24
は、発光ピークが420nmの近紫外線を発生するイエ
ロー用紫外線ランプ25と、発光ピークが365nmの
紫外線を発生するマゼンタ用紫外線ランプ26と、これ
らの背後を覆うリフレクタ27とから構成されている。
【0017】カッタユニット14には、図3に示すよう
に、順方向送りの上流側に配置した前後端余白カッタ3
0と、その下流側に配置した両側端余白カッタ31との
他に、これらを単一の駆動源で駆動させるための駆動機
構32がそれぞれ一体的に組み込まれている。カッタユ
ニット14の外観は図4に示す形態となっている。
【0018】前後端余白カッタ30は、図3に示したよ
うに、前端余白カッタ33と後端余白カッタ34とから
なる。前端余白カッタ30は、記録紙2を幅方向に沿っ
て切断して、画像記録エリア周りの順方向送りの下流側
余白(以下、「前端余白」という)を切り離す。後端余
白カッタ34は、記録紙2を幅方向に沿って切断して、
画像記録エリア周りの順方向送りの上流側余白(以下、
「後端余白」という)を切り離す。
【0019】後端余白カッタ34に対して順方向送りの
下流側には、本発明のスリッタに相当する両側端余白カ
ッタ31が配置されている。両側端余白カッタ31に
は、排出ローラ対35が組み込まれている。排出ローラ
対35は、記録紙送りモータ21で駆動され、記録紙2
をニップして順方向に搬送する。両側端余白カッタ31
は、排出ローラ対35によって搬送される記録紙2を搬
送方向に切断して、画像記録エリア周りのうちの幅方向
の左右余白を同時に切り離す。
【0020】駆動機構32は、単一のカッタ用のモータ
38、伝動切換え機構39、駆動変換機構40、及び移
動機構41とで構成されている。
【0021】伝導切換え機構39は、モータ38の駆動
をその回転方向に応じて駆動変換機構40と移動機構4
1との何れか一方に伝達する。駆動変換機構40は、モ
ータ38の一方向の回転駆動を往復直線動に変換する。
前後端余白カッタ30は、その往復直線動を利用して記
録紙2の前後端余白を切断する。移動機構41は、モー
タ38の他方向の回転駆動を両側端余白カッタ31に入
力する。
【0022】前端余白カッタ33は、第1の固定刃44
と第1の円板刃45とから構成されている。また、後端
余白カッタ34は、前端余白カッタ33に対して順方向
送りの下流側に配置されており、第2の固定刃46と第
2の円板刃47とから構成されている。第1及び第2の
円板刃45,47は、刃物台48に一緒に支持されてお
り、駆動変換機構40から得られる往復動により刃物台
48が記録紙2の幅方向に移動することで、この方向に
一緒に移動する。なお、この実施形態では、第1及び第
2の円板刃45,47をカッタ搬送路6の下側に、また
第1及び第2の固定刃44,46を搬送路6の上側にそ
れぞれ配置している。
【0023】搬送路6の上側には、一対の位置センサ5
0,51がそれぞれ配置されている。記録紙2の順方向
送りの上流側の位置センサ50は、記録紙2の後端を検
出する。この位置センサ50が記録紙2の後端を検出し
たときには、記録紙2の後端余白の予定切断位置が第2
の円板刃47のカット位置に合うようになっている。こ
のとき、前端余白をカットする第1の円板刃45のカッ
ト位置には記録紙2が位置していない状態となってい
る。
【0024】下流側の位置センサ51は、記録紙2の前
端を検出する。この位置センサ51が記録紙2の前端を
検出したときには、記録紙2の前端余白の予定切断位置
が第1の円板刃45のカット位置に合う。このとき、後
端余白をカットする第2の円板刃47の切断位置には記
録紙2が位置していない状態となっている。
【0025】制御部52は、前端余白をカットするとき
に、記録紙送りモータ21を駆動して記録紙2を順方向
に搬送しながら、位置センサ51を監視し、位置センサ
51で記録紙2の前端を検出したときに記録紙送りモー
タ11の駆動を停止する。また、その後の後端余白カッ
ト時には、位置センサ50を監視し、位置センサ50で
記録紙2の後端を検出したときに記録紙送りモータ11
の駆動を停止する。
【0026】なお、制御部52には、プリンタの外部に
操作可能に設けたプリントボタン54やカット選択スイ
ッチ55が接続されている。カット選択スイッチ55
は、プリントボタン54を操作する前に画像記録エリア
の全周余白をカットするか否かを選択するためのもので
ある。
【0027】伝導切換え機構39は、図5に示すよう
に、遊星歯車機構57、歯車列やベルト伝達等で構成さ
れる両側端余白カッタ伝動系58、及び前後端余白カッ
タ伝動系59とからなる。遊星歯車機構57には、太陽
歯車60にモータ38の駆動が伝達される。遊星歯車6
1は、太陽歯車60を中心に公転することで、両側端余
白カッタ伝動系58の入力歯車58aと前後端余白カッ
タ伝動系59の入力歯車59aとの何れか一方に噛合さ
れる。これにより、両側端余白カッタ伝動系58と前後
端余白カッタ伝動系59とには、モータ38の回転方向
に応じた駆動が選択的に入力される。以下、前後端余白
カッタ伝動系59に駆動を伝達するモータ38の回転方
向を正転、また、両側端余白カッタ伝動系58に駆動を
伝達する回転方向を逆転として説明する。
【0028】刃物台48は、図6及び図7に示すよう
に、断面U字状の開放側を下に向けた姿勢で配置されて
いる。刃物台48は、ガイド手段により記録紙2の幅方
向に移動自在にガイドされている。ガイド手段は、刃物
台48の両側に取り付けられた断面L字状の一対の片6
5,66と、片65,66に係合する一対の刃物台ガイ
ド67,68とで構成されている。刃物台ガイド67,
68は、記録紙2の搬送方向の両側に配置された一対の
L字板69,70の内壁に取り付けられている。一対の
L字板69,70は、短片が対向した姿勢でベース板7
1にそれぞれ固定されている。この一対のL字板69,
70には、短片の先端縁に一対の固定刃44,46がそ
れぞれ形成されている。一対の固定刃44,45は、刃
先が互いに対向している。
【0029】刃物台48には、カッタ搬送路6の下側に
向けて突出した一対の支持板73,74が一体に形成さ
れている。順方向送りの下流側の支持板73には第2の
円板刃47が、また、上流側の支持板74には第1の円
板刃45がそれぞれ回転自在に取り付けられている。ま
た、一対の支持板73,74には、第1及び第2の円板
刃45,47を下方から覆う保護カバー75,76もそ
れぞれ取り付けらている。
【0030】第1及び第2の円板刃45,47は、それ
ぞれバネ72の付勢により固定刃44,46の刃先に接
触している。一対の支持板73,74及び保護カバー7
5,76には、刃物台48が往動する側に切り欠き7
7,78が設けられている。一対の円板刃45,47
は、切り欠き77,78を通して一対の固定刃44,4
6との間で記録紙2を切断する。
【0031】ベース板71には、刃物台48の上面を露
呈する開口80が形成されている。この開口80は、刃
物台48の移動を許容する長さで形成されており、また
刃物台48の上方への抜け止めの作用も兼ねている。ベ
ース板71には、一対のスイッチ81,82が記録紙2
の幅方向に所定間隔離して取り付けらている。一対のス
イッチ81,82は、スイッチ片が刃物台48の移動路
に入り込んでいる。第1のスイッチ81は、記録紙2の
通過を妨げない待機位置に刃物台48が移動したことを
検出して制御部52にその旨の信号を送る。第2のスイ
ッチ82は、切断完了位置から刃物台48がオーバーラ
ンしたことを検出してモータ38の駆動を緊急に停止さ
せる信号を制御部52に送る。制御部52は、第1及び
第2のスイッチ81,82からの信号に応じてモータ3
8の駆動を制御する。
【0032】駆動変換機構40は、一対のベルト車8
4,85、歯付きベルト86の他に、図8に示すよう
に、一対の弾性爪87,88、セクタ歯車89、ベルト
ガイド板90、及び一対のストッパ80a,80b等か
ら構成されている。一対のベルト車84,85は、記録
紙2の幅方向の両側に配置されている。これらのベルト
車84,85には歯付きベルト86が平行掛けされてい
る。このベルト86は、刃物台48の断面U字状の内部
を通る。一方のベルト車84には、図5で説明した前後
端余白伝動系59の入力歯車59aの駆動が入力され
る。これにより、ベルト車84,85は、歯付きベルト
86を一方向に向けて回転させる。
【0033】セクタ歯車89は、歯部89aが歯付きベ
ルト86の復動側ベルト86aと往動側ベルト86bと
の何れか一方に噛合するように、刃物台48に設けた軸
91に回転自在に取り付けられている。ベルトガイド板
90は、断面コ字状となっており、セクタ歯車89の上
から軸91に圧入されることで、セクタ歯車89の軸抜
け防止の作用と、L字に折り曲げられた両端90a,9
0bで復動側ベルト86a又は往動側ベルト86bがセ
クタ歯車89の歯部89aから逃げないように阻止する
作用とを行う。
【0034】セクタ歯車89には、側面に一対の固定爪
89b,89cが形成されている。一対の固定爪89
b,89cは、軸91を中心とした回転対称位置にそれ
ぞれ設けられており、セクタ歯車89が復動側ベルト8
6a、又は往動側ベルト86bに噛合したときに一対の
弾性爪87,88のうちの何れか一方に係合する。一対
の弾性爪87,88は、刃物台48のの一対の固定爪8
9b,89cに対峙する面に設けられており、セクタ歯
車89の一対の固定爪89b,89cとの協働により復
動側ベルト86a、又は往動側ベルト86bの移動を刃
物台48に伝達する。これにより、刃物台48は、記録
紙2の幅外に設定された待機位置と、他方側の幅外に設
定された切断完了位置との間で往復動する。
【0035】一対の弾性爪87,88は、刃物台48の
移動に負荷が生じた場合に弾性変形して一対の固定爪8
9b,89cとの係合を解除する。これらの係合が解除
されると、図9及び図10に示すように、歯部89aが
噛合した側の歯付きベルト86の移動方向に沿うように
セクタ歯車89が回転する。そして、歯部89aが逆側
の歯付きベルト86に噛合したときに再び一対の弾性爪
87,88と一対の固定爪89b,89cとが係合す
る。これにより、刃物台48が逆方向に向けて移動す
る。
【0036】一対のストッパー80a,80bは、ベー
ス板71の開口80のうちの記録紙2の幅方向に沿った
両縁となっている。刃物台48が待機位置に移動したと
きには、刃物台48がストッパー80aに当接し、また
切断完了位置に移動したときにはストッパー80bに当
接する。刃物台48が一対のストッパー80a,80b
に当接したときにも、一対の弾性爪87,8が弾性変形
して固定爪89b,89cとの係合を解除する。
【0037】一対の弾性爪87,88は、記録紙2を何
れか一方の円板刃45(47)で切断するときの負荷に
は弾性変形せずに、この基準となる負荷を超えたときに
弾性変形する。したがって、基準の負荷よりも大きい負
荷を検出すると、刃物台48は、直ぐに待機位置に戻さ
れる。
【0038】このような駆動変換機構40を組み込んだ
ことで、例えば前端又は後端余白の切断時に記録紙2の
停止位置がずれて円板刃45,47の両方のカット位置
に記録紙2がまたがって停止した場合、一対の円板刃4
5,47の両方が一緒に移動するから、両方の円板刃4
5,47で記録紙2を切断してしまう不都合が生じるの
に対し、この実施形態では両方の円板刃45,47で記
録紙2に切り込んだ場合、刃物台48の移動に、基準の
負荷よりも大きい負荷が生じるから、すぐに刃物台48
が待機位置に戻される。このため、前述したような不都
合を未然に防止することができる。
【0039】また、多枚給紙された記録紙2を切断する
ときや一対の円板刃45,47の何れか一方又は両方が
何らかの原因で欠損したとき等によっても、刃物台48
が直ぐに待機位置に戻されるから、円板刃45,47の
トラブルに起因する記録紙2の詰まり等の不都合も未然
に防止することができる。
【0040】さらに、前端余白切断時に、上記のような
不都合が生じると、刃物台48が正常に往復動したとき
によりも早く待機位置に戻る。この点を利用して制御部
52は、待機位置検出用のスイッチ81の開閉を計時
し、その計時値と予め決められた正常切断時のときの基
準値とを比較することで、切断が正常か又は異常かを特
定することができる。そして、異常と判断したときに
は、その後の両側端余白切断、並びに後端余白切断を中
止して記録紙2を切断せずにそのまま排出するように記
録紙送りモータ21、及びカッタ用のモータ38との駆
動を制御するようにしてもよい。このようにすること
で、プリンタ内部での切断に起因する記録紙2のジャム
を未然に防止することができる。
【0041】両側端余白カッタ31は、図11乃至図1
3に示すように、排出ローラ対35と、記録紙2の両側
縁部を搬送方向に切断する一対のスリッタ100,10
1と、これらスリッタ100,101を記録紙2の幅方
向に移動させるシフト機構102とからなる。シフト機
構102は、記録紙2を切断するカット位置と記録紙2
の搬送を妨げない退避位置との間でスリッタ100、1
01を移動させる。排出ローラ対35は、記録紙2をニ
ップして排出口7に向けて排出する上ローラ103、及
び下ローラ104とからなる。上ローラ103は、記録
紙2の幅方向に平行に配置された上ローラ軸105と、
上ローラ軸105に所定間隔離して固定された2個の上
ローラ本体106,107とからなる。
【0042】下ローラ104は、記録紙2の幅方向と平
行に配置された下ローラ軸108と、前記一対の上ロー
ラ本体106,107に当接するように下ローラ軸10
8に固定された2個の下ローラ本体109,110とか
らなる。上・下ローラ軸105,108の一端には、互
いに噛合するギヤ111,112がそれぞれ固定されて
いる。これらのギヤ111,112は、一方のギヤ11
1に記録紙送りモータ21の駆動が伝達されることで上
・下ローラ軸105,108をそれぞれ回転させる。な
お、スリッタ100,101、及び上・下ローラ本体1
06,107,109,110は、搬送路6の中央を
(記録紙2の幅方向の中央)に対して左右対称の位置に
それぞれ配置されている。
【0043】左スリッタ100は、上回転刃115と下
回転刃116とから構成されている。また、右スリッタ
101も、一対の上回転刃117と下回転刃118とか
ら構成されている。下回転刃116,118は、下ロー
ラ軸108と同軸で、且つ下ローラ本体109,110
の両外側にそれぞれ固定されており、下ローラ軸108
と一緒に回転する。下回転刃116,118の刃先間
隔、すなわち図12に示した間隔L1は、予め決められ
た画像記録エリアの幅、又はそれよりも僅かに狭い幅に
相当する間隔となっている。
【0044】上回転刃115,117は、下回転刃11
6,118に当接するカット位置と記録紙2の幅と同じ
位置又は僅かに外側位置に退避する退避位置との間でシ
フト機構102により移動される。シフト機構102
は、一対の刃スライド部材120,121、一対のガイ
ドブラケット122,123、及びガイドブラケット1
22,123を連係して移動させるカム機構とからな
る。
【0045】刃スライド部材120,121には、上回
転刃115,117が取り付けられている。刃スライド
部材120,121は、左右で構成が同じであるため、
ここでは一方の刃スライド部材120について説明し、
他方の説明を省略する。刃スライド部材120には、図
14に示すように、上ローラ軸105の方向に長い溝1
20aが周方向の180度の回転位置にそれぞれ形成さ
れている。この溝120aには、圧入ピン119がそれ
ぞれ挿入される。ピン119は、溝120aを介して上
ローラ軸105に形成した穴105aに挿通され、その
先端が反対側の溝120aに入り込む。これにより、刃
スライド部材120は、上ローラ軸105の軸方向に沿
って移動自在に、且つ上ローラ軸105と一緒に回転す
るように支持される。
【0046】一対の刃スライド部材120,121に
は、一対のガイドブラケット122,123にそれぞれ
支持されている。刃スライド部材120,121とガイ
ドブラケット122,123との間には、コイルバネ1
29がそれぞれ挿入されている。これらのコイルバネ1
29は、ガイドブラケット122,123と刃スライド
部材120,121とを上ローラ軸105の軸方向のう
ちの離反方向にそれぞれ付勢する。
【0047】左ガイドブラケット122は、一端で左刃
スライド部材120を保持しており、他端に左カムピン
124をもっている。右ガイドブラケット123も、一
端で右刃スライド部材121を保持しており、他端に右
カムピン125をもっている。左右のガイドブラケット
122,123は、刃スライド部材120,121を回
転自在に、且つ上ローラ軸105の軸方向には僅かな遊
びを持って保持している。
【0048】上・下ローラ103,104との両端は、
カッタフレーム126に回転自在に支持されている。カ
ッタフレーム126には、一対の直進ガイド開口12
7,128が形成されている。一対の直進ガイド開口1
27,128は、一対カムピン124,125を記録紙
2の幅方向に移動自在にガイドする。
【0049】シフト機構を構成するカム板130は、楕
円形に形成されており、取付軸131に取り付けられて
いる。このカム板130には、楕円状のカム溝132が
形成されている。カム溝132には、カムピン124,
125が係合している。取付軸131には、ギヤ134
が同軸に取り付けられている。ギヤ134には、図5で
説明した入力ギヤ58aの駆動が伝達される。これによ
り、カム板130は一方向に回転し、カムピン124,
125を介して一対のガイドブラケット122,123
を記録紙2の幅方向に一緒に移動させる。ガイドブラケ
ット122,123は、刃スライド部材120,121
を支持しているので、上回転刃115,117がカット
位置と退避位置との間で移動する。退避位置では、図1
2に示した上回転刃115,117の刃先間隔L2が記
録紙2の幅と同じか、又はこれよりも僅かに広くなって
いる。
【0050】カム溝132は、カム板130の90度ご
との回転位置によって一対の上回転刃115,117を
カット位置と退避位置との順番で交互に移動させる形状
となっている。カム板130の上には、90度ごとの回
転位置を検出するカム板回転位置検出機構が設けられて
いる。この機構は、4つの突起部136と、スイッチ1
35とからなる。突起部136は、カム板130の上
に、90度ごとの回転位置に、カム板130の回転軸か
ら放射方向に突出して形成されており、カム板130の
90度ごとの回転位置でスイッチ135をONする。こ
スイッチ135のの信号は制御部52に送られる。
【0051】制御部52には、カット選択スイッチ55
の操作により、記録紙2の余白を切断するか否かの選択
操作信号が入力される。カット選択スイッチ55により
余白切断が選択された場合に制御部52は、モータ38
を逆転駆動させてカム板130を一方向に回転させる。
このモータ38の駆動中にスイッチ135を監視し、ス
イッチ135から次のON信号が得られた時点でモータ
38の駆動を停止する。
【0052】また、ガイドブラケット122,123に
は、図11に示したように分離ガイド部材が取り付けら
れている。分離ガイド部材150は、スリッタ100,
101で切断した両側端余白の屑片2b,2cをカッタ
搬送路6からゴミ受け部10bに向けてガイドする。
【0053】下回転刃116,118の刃先径D3は、
図15に示すように、下ローラ本体109,110の径
D1と同じか、又はこれよりも小さくなっている。した
がって、上・下回転刃115〜118は、カッタ搬送路
6の記録紙2が通過する位置よりも下側で接触する。こ
のような構成にすると。上回転刃115,117が退避
した状態で記録紙2が通過したときに、退避移動しない
下回転刃116,118で記録紙2に傷を付ける等の不
都合を防止することができる。また、下回転刃116,
118は、記録紙2の搬送面に対して略直角、すなわち
刃角Vが略直角となっている。このように鋭利な刃でな
いため、万一触れたとしても記録紙2に傷を付けること
はない。
【0054】また、下回転刃116,118の刃先径D
3を下ローラ本体109,110の径D1よりも小さく
すると、上回転刃115,117の径D4が大きくな
る。したがって、上回転刃115,117は退避移動す
る回転刃であるため、退避スペースを考慮するとカッタ
ユニット14自体が大型化する。そこで、このような不
都合を解消するために、下ローラ本体109,110の
径D1を、上ローラ本体106,107の径D2よりも
小さくしている。これにより、上回転刃115,117
の径D4を大きくしなくて済み、これにより、カッタユ
ニット14の大型化を防ぐことができる。
【0055】なお、本実施形態では、上回転刃115,
117を下回転刃116,118と同じ径とし、且つ上
ローラ軸105のローラ本体106,107を、下ロー
ラ軸108のローラ本体109,110よりも小径とし
ている。また、別の例としては、上回転刃115,11
7よりも下回転刃116,118を小径とし、且つ上ロ
ーラ軸105のローラ本体106,107と下ローラ軸
108のローラ本体109,110とを同径にしてもよ
い。さらに、上回転刃115,117よりも下回転刃1
16,118を小径とし、且つ上ローラ軸105のロー
ラ本体106,107を、下ローラ軸108のローラ本
体109,110よりも小径としてもよい。
【0056】上ローラ本体106,107は、下ローラ
本体109,110よりも軸方向の長さが短くされてい
る。このスペースに相当する上ローラ軸105には、一
対の蹴飛ばし車113が取り付けられている。蹴飛ばし
車113には、詳しくは図16に示すように、弾性自在
な羽根片113aが複数取り付けられている。羽根片1
13aは、先端が回転方向とは逆の方向に折れ曲がった
断面形状となっており、先端が上ローラ本体106,1
07の外周よりも飛び出している。蹴飛ばし車113
は、上ローラ軸105と一緒に回転する。羽根片113
aは、下ローラ本体109,110に接触したときには
自身の回転方向とは逆向きに折れ曲がり、また、下ロー
ラ本体109,110から脱したときには先端がその回
転方向に沿って飛び出すようにして元の姿勢に戻る。こ
のとき、記録紙2が通過すると、記録紙2の後端を蹴飛
ばす。これにより、安全のためにスリッタ100,10
1を組み込んだ排出ローラ対35を排出口7から奥に離
して配置しても、排出ローラ対35で記録紙2の後端を
排出口7の外まで確実に送り出すことができる。
【0057】次に上記実施形態の作用について説明す
る。プリンタの初期状態は、サーマルヘッド15がプラ
テンローラ16から離れた退避位置にセットされ、ま
た、搬送ローラ対18のピンチローラ20がキャプスタ
ンローラ19から離れた位置にセットされている。前後
端余白カッタ30の第1及び第2の円板刃45,47
は、記録紙2の通過を妨げない待機位置に移動してお
り、また、両側端余白カッタ31の上回転刃115,1
17と分離ガイド150とは、記録紙2の幅と同じか又
は外側にそれぞれ退避した退避位置に位置している。
【0058】プリントを開始する前には、カット選択ス
イッチ55で余白カットの可否を選択的に入力する。そ
して、選択した後にプリントボタン54を操作すると、
まず、制御部52は、給紙を行う。これにより、記録紙
2は、給紙部3から送り出されてサーマルヘッド15に
向けて給紙される。
【0059】送り出された記録紙2は、図2において記
録面を下にした状態で逆方向に向けて送られ、搬送ロー
ラ対18のピンチローラ19とキャプスタンローラ20
との間を通過して、サーマルヘッド15とプラテンロー
ラ16との間を通過する。そして、位置センサ22によ
り、記録紙2の逆方向送りの後端を検出すると、記録紙
送りモータ21の駆動をいったん停止し、その後ピンチ
ローラ20をキャプスタンローラ19に圧接する位置に
移動させ、ピンチローラ20とキャプスタンローラ19
とで記録紙2を挟み込む。
【0060】また、搬送ローラ対10の挟み込み後に、
サーマルヘッド15がプリント位置に移動する。その後
に、記録紙送りモータ21が駆動され、キャプスタンロ
ーラ19を回転させて記録紙2を順方向に向けて搬送す
る。
【0061】この搬送中に、制御部52はエンコーダ2
3から得られる記録紙送り量を監視して、サーマルヘッ
ド15の位置に画像記録エリアの先端が位置することを
検知した時点で、サーマルヘッド15を駆動して記録紙
2の画像記録エリア内にイエロー画像を1ラインずつ熱
記録する。また、この熱記録中には、光定着器24のイ
エロー用紫外線ランプ25が点灯し、熱記録済みのイエ
ロー感熱発色層を光定着する。
【0062】イエロー画像の熱記録が終了すると、サー
マルヘッド15が退避位置に移動され、その後に記録紙
2を逆方向に向けて搬送して、記録紙2の逆方向送りの
後端を位置センサ22で検知するまで搬送を継続する。
その後に、再び記録紙2を順方向に搬送し、この搬送中
にサーマルヘッド15をプリント位置に移動させ、画像
記録エリア内にサーマルヘッド15によるマゼンタ画像
の熱記録を行い、且つマゼンタ用紫外線ランプ26によ
るマゼンタ感熱発色層の光定着が行われる。
【0063】マゼンタ画像の熱記録が終了すると、同様
にしてシアン画像の熱記録が行われる。なお、シアン画
像の熱記録中にマゼンタ用紫外線ランプ26を点灯し、
未記録エリアを漂白する。
【0064】シアン画像の熱記録が終了すると、画像記
録エリア内には、3色面順次によってフルカラー画像が
形成される。そして、シアン画像の記録後には、搬送ロ
ーラ対18により、画像記録後の記録紙2がカッタユニ
ット14に送られる。
【0065】この搬送の前には、制御部52が両側端余
白カッタ31の上回転刃115,117をカット位置に
セットするように制御されている。この制御は、まず、
モータ38を逆転駆動させる。この駆動は、両側端余白
カッタ伝動系58を介して取付軸131に入力され、カ
ム板130に伝達される。カム板130は、一方向に回
転する。この回転により、カム溝132に係合している
カムピン124,125は、カム溝132と直線ガイド
開口127,128との交点の移動に伴なって移動す
る。これにより、ガイドブラケット122,123がシ
フトする。このシフトは、刃スライド部材120,12
1に伝達される。
【0066】制御部52は、モータ38を駆動中に、ス
イッチ135からの信号を監視しており、スイッチ13
5から次のON信号を検出した時点で、モータ38の駆
動を停止する。これにより、一対の刃スライド部材12
2,123がカット位置にそれぞれ移動され、上回転刃
115,117が下回転刃116,118に軸方向の両
端側からそれぞれ当接した状態となる。この状態では、
上回転刃115,117がバネ128により下回転刃1
16,118に押し付けられている。また、ガイドブラ
ケット122,123の移動により一対の分離ガイド1
50も記録紙2の幅内に入り込む。
【0067】記録紙2は、図3に示すカッタユニット1
4に搬送される。そして、記録紙2の先端が第1の位置
センサ51により検出されると、制御部52は、記録紙
送りモータ21の駆動を停止する。これにより、記録紙
2の前端余白の予定切断位置が第1の円板刃45のカッ
ト位置に合う。
【0068】その後、今度はモータ38を正転駆動させ
る。これにより遊星歯車61が前後端余白カッタ伝動系
59に噛合して歯付きベルト86が一方向に向けて回転
する。セクタ歯車89は、図9に示すように、初期状態
が復動側ベルト86aに歯部89aが噛合した状態とな
っており、刃物台48は、最初に復動方向に移動され
る。刃物台48が移動すると、すぐに待機位置側のスト
ッパー80aに当接する。これにより、弾性爪87,8
8が弾性変形して固定爪89b,89cとの係合が解除
され、セクタ歯車89が軸91を中心に反時計方向に回
転する。
【0069】その後、セクタ歯車89の歯部89aは、
図10に示すように、往動側ベルト86bに係合すると
ともに、固定爪89b,89cが弾性爪87,88に係
合する。これにより、往動側ベルト86bと同じ方向、
すなわち往動方向に向けて刃物台48が移動し、一対の
円板刃45,47も一緒に移動する。そして、待機位置
から切断完了位置に向けた往動時に第1の円板刃45が
固定刃44との間で記録紙2を幅方向に切断し、前端余
白を分離する。このとき、第2の円板刃47は、そのカ
ット位置に記録紙2が存在しないから、記録紙2を切断
することはない。
【0070】刃物台48が切断完了位置に達したときに
は前端余白の切断が完了している。刃物台48が切断完
了位置に達すると、反対側のストッパー80bに当接す
る。これにより、刃物台48の移動が阻止されて弾性爪
87,88が弾性変形し、固定爪89b,89cとの係
合が解除される。係合が解除されると、図10に示した
セクタ歯車89が反時計方向に回転し、歯部89aが復
動側ベルト86aに噛合する。このとき、図9に示した
ように固定爪89b,89cが弾性爪87,88に再び
係合し、セクタ歯車89の回転が阻止される。これによ
り、切断完了位置から待機位置に向けた復動方向に刃物
台48が移動する。そして、待機位置に達すると第1の
スイッチ81をONする。この信号を受け取ることで制
御部52がモータ38の駆動を停止する。これにより、
前端余白のカットが完了する。
【0071】前後余白カットが完了した後には、制御部
52が記録紙送りモータ21を駆動し、記録紙2を順方
向に向けて搬送する。この搬送の途中で記録紙2は、先
端が排出ローラ対35でニップされるとともに、記録紙
2の両端余白は、両側端余白カッタ31の上・下回転刃
115〜118で切断されてゆく。その後、記録紙2の
後端を第2の位置センサ50で検出すると、制御部52
が記録紙送りモータ21の駆動を停止する。これによ
り、第2の円板刃47のカット位置に記録紙2の後端余
白の予定切断位置が合う。その後に制御部52は、モー
タ38を正転駆動して前述したと同じに刃物台48を一
往復動させる。これにより、第1及び第2の円板刃4
5,47が刃物台48と一緒に移動し、このうちの往動
時に第2の円板刃47が固定刃46との間で記録紙2の
後端余白を切断する。このとき、第1の円板刃45は記
録紙2を切断することはない。
【0072】後端余白カットが完了した後には、制御部
52が再び記録紙送りモータ21を駆動する。記録紙2
が排出ローラ対35により搬送されると、上・下回転刃
115〜118によって左右余白の切断が継続される。
前後及び左右の余白が切断された記録紙2は、排出ロー
ラ対35により排出口7から外部に排出される。このと
き、蹴飛ばし車113が記録紙2の後端を蹴飛ばすか
ら、排出ローラ対35から排出口7が離れた位置にあっ
ても記録紙2の後端を確実に排出口7の外まで排出する
ことができる。記録紙2が排出された後には、モータ3
8を逆転駆動して上回転刃115,117を退避位置に
移動させる。これにより、次回のプリント動作の準備が
完了する。
【0073】カット選択スイッチ55により余白切断無
しを選択している場合には、画像記録後に記録紙送りモ
ータ21の駆動を継続して記録紙2をそのまま排出ロー
ラ対35によって排出口7から外部に排出する。カッタ
ユニット14を通過するときには、両側端余白カッタ3
1の一対の上回転刃115,117、及び分離ガイド1
50がそれぞれ記録紙2通過を妨げない位置に退避して
いるから、問題はない。また、固定である下回転刃10
9,110は、下ローラ本体108,110と同径又は
僅かに小さな径となっており、且つ、刃が鋭利でない。
このため、記録紙2の通過中に刃Dで記録面を傷付ける
ような不都合を確実に防止することができる。
【0074】前後端余白カッタ30で切断された屑片
は、ゴミ受け部34に落下し、ここで貯められる。両側
端余白カッタ31で切断された屑片2b,2cは、分離
ガイド150によりゴミ受け部34に向けてガイドされ
る。
【0075】複数枚のプリントが指示され、且つ余白カ
ットが選択されている場合には、両側端余白カッタ31
の上回転刃115,117をカット位置にしたまま、次
のプリントが開始される。そして、三色面順次プリント
を終了した後に、前後端余白カッタ30が作動して各余
白を切断する。
【0076】上記実施形態のプリンタでは、記録紙2
を、例えばハガキサイズとし、余白をカットした記録紙
2のサイズを、銀塩方式のプリント写真の例えばLサイ
ズと同じサイズにすると、余白をカットした記録紙2に
対してはプリント写真と同じにアルバム等に入れて記録
画像を楽しめ、またカットしないときにはポストカード
として楽しむとができる。
【0077】上記実施形態では、シートとして1枚にカ
ットされた記録紙2を用いているが、本発明ではこれに
限らず、ロール形態から帯状に引き出したシートを用い
てもよい。さらに、上回転刃115,117をカット位
置と退避位置との間で移動させているが、本発明ではこ
れに限らず、上回転刃115,117を固定にし、一対
の下回転刃116,118をカット位置と退避位置との
間で移動させるようにしてもよい。また、左側の上・下
回転刃(左スリッタ)と右側の上・下回転刃(右スリッ
タ)との対をそれぞれカット位置と退避位置との間で移
動させるように構成してもよい。
【0078】また、上記実施形態では、シフト機構が上
回転刃115,117を記録紙2の幅方向の両端縁から
外側に離れた位置に退避させているが、本発明ではこれ
に限らず、記録紙2の幅方向の両端縁と同じ位置でもよ
い。また、両側端余白の領域内の位置でもよい。この場
合には、記録紙2の両側端余白の領域内の位置を退避位
置とする場合には、記録紙2の幅内に退避位置が設定さ
れる。このため、記録紙2の両端は、上回転刃115,
117によって折れ曲げられる。これにより、記録紙2
を通過させることができる。そして、万一上回転刃11
5,117によって記録紙2に傷等を付けたとしてもこ
の位置が両側端余白の領域であるため、支障はない。
【0079】さらに、上記実施形態では、スリッタに排
出ローラ対35を組み込んでいるが、本発明では、必ず
しも排出ローラ対35を組み込む必要はない。
【0080】上記実施形態では、記録部12を感熱記録
タイプのサーマルプリンタの例として説明したが、本発
明はインクリボンやインクシートを使用する熱転写タイ
プにも適用することができる。また、カラーサーマルプ
リンタの他にモノクロサーマルプリンタに適用すること
もできる。さらにはインクドット方式等の他のプリンタ
に本発明を実施してもよい。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のシ
ート切断装置では、第1刃を第1ローラの軸に移動自在
に設けたから、別個に第1刃の退避移動をガイドする部
材を設ける必要がなく、したがって、ローコスト化及び
省スペース化を図ることができる。また、退避移動しな
い第2刃を第2ローラと同径又は小径にしたから、非切
断時に第2刃によってシートに傷等を付けることを確実
に防止することができる。また、請求項2記載のシート
切断装置では、第2刃を記録紙の搬送面に対して略直角
にしたから、記録紙が触れて記録紙に傷等を付けること
がない。
【0082】請求項3記載のシート切断装置では、第1
ローラを第2ローラよりも小径にしたから、第1刃の径
も小さくすることができ、したがって、第1刃の退避ス
ペースも少なくすることができる。請求項4記載のシー
ト切断装置では、第1又は第2ローラに記録紙の後端を
蹴飛ばす蹴飛ばし車を設けたから、例えば排出口から手
を入れたときに刃が当たって負傷する等の不都合を防止
するためにシート切断装置を排出口の奥に配置しても、
記録紙を排出口の外に確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカッタ付きプリンタの内部構造を示し
た概略図である。
【図2】記録部の要部を示す概略図である。
【図3】カッタユニットの概略図である。
【図4】カッタユニットの外観を示す斜視図である。
【図5】カッタユニットの駆動機構の概略を示した斜視
図である。
【図6】前後端余白カッタの概略を示す斜視図である。
【図7】前後端余白カッタを示す断面図である。
【図8】刃物台を裏面から見た状態を示す分解斜視図で
ある。
【図9】刃物台が復動した状態を示す説明図である。
【図10】刃物台が往動した状態を示す説明図である。
【図11】両側端余白カッタの外観を示す斜視図であ
る。
【図12】上回転刃を退避位置に移動した状態の両側端
余白カッタを示す断面図である。
【図13】上回転刃をカット位置に移動した状態の両側
端余白カッタを示す断面図である。
【図14】刃スライド部材の要部を示す分解斜視図であ
る。
【図15】上・下回転刃の要部を示す拡大断面図であ
る。
【図16】蹴飛ばし車を示した説明図である
【符号の説明】
2 記録紙 14 カッタユニット 15 サーマルヘッド 18 搬送ローラ対 22,50,51 位置センサ 24 光定着器 30 前後端余白カッタ 31 両側端余白カッタ 35 排出ローラ対 106,107 上ローラ本体 109,110 下ローラ本体 113 蹴飛ばし車 115,117 上回転刃 116,118 下回転刃 150 分離ガイド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1刃と第2刃とを有したスリッタによ
    りシートを搬送方向に切断するシート切断装置におい
    て、 前記シートをニップして搬送する第1及び第2ローラ
    と、 前記第1ローラの軸にその軸方向に移動自在に配置され
    た第1刃と、 前記第2ローラの軸に配置された第2刃と、 使用時には第1刃の刃面を第2刃の刃面に接触させたカ
    ット位置にセットし、不使用時には第1刃を第2刃から
    離反させた退避位置に移動させるシフト機構とを備え、
    前記第2刃を第2ローラに対して同径又は小径としたこ
    とを特徴とするシート切断装置。
  2. 【請求項2】 前記第2刃は、刃角が記録紙の搬送面に
    対して略直角となっていることを特徴とする請求項1記
    載のシート切断装置。
  3. 【請求項3】 前記第1ローラを第2ローラよりも小径
    にしたことを特徴とする請求項1又は2記載のシート切
    断装置。
  4. 【請求項4】 第1又は第2ローラには、ローラよりも
    径の大きい弾性自在な複数の羽根片をもち、前記羽根片
    でシートの後端を搬送方向に向けて蹴飛ばす蹴飛ばし車
    が取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3
    何れか記載のシート切断装置。
JP34907099A 1999-12-08 1999-12-08 シート切断装置 Withdrawn JP2001162584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34907099A JP2001162584A (ja) 1999-12-08 1999-12-08 シート切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34907099A JP2001162584A (ja) 1999-12-08 1999-12-08 シート切断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001162584A true JP2001162584A (ja) 2001-06-19

Family

ID=18401295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34907099A Withdrawn JP2001162584A (ja) 1999-12-08 1999-12-08 シート切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001162584A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007338A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Duplo Seiko Corp 裁断装置
JP2009291922A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Shinmaywa Industries Ltd 往復移動装置の位置ずれ検出装置およびそれを備えたカッター装置
KR101494362B1 (ko) 2014-11-17 2015-02-23 이강조 에어로젤 보온 단열재 자동 절단기
CN105171806A (zh) * 2015-08-20 2015-12-23 新乡市豫新风电设备工程有限公司 一种板料切料机构

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006007338A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Duplo Seiko Corp 裁断装置
JP2009291922A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Shinmaywa Industries Ltd 往復移動装置の位置ずれ検出装置およびそれを備えたカッター装置
KR101494362B1 (ko) 2014-11-17 2015-02-23 이강조 에어로젤 보온 단열재 자동 절단기
CN105171806A (zh) * 2015-08-20 2015-12-23 新乡市豫新风电设备工程有限公司 一种板料切料机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3832799B2 (ja) シート切断装置及びカッタ付きプリンタ
US6408750B1 (en) Printer capable of cutting margins
US5041845A (en) Heat transfer recording apparatus with a common drive source for selective plural functions
EP1683643B1 (en) Read/write processing device with paper release on jam detection
JP2001105677A (ja) カッタ付きプリンタ
US8910550B2 (en) Printer
JP3848148B2 (ja) 記録装置
JP2001162584A (ja) シート切断装置
JP2001105383A (ja) シート切断装置
JP3927070B2 (ja) カッタ付きプリンタ
JP2001063166A (ja) カッタ付きプリンタ
JP2001328303A (ja) プリンタ
JP2003231313A (ja) プリンタの記録紙切断装置
JP4025732B2 (ja) 媒体搬送装置
JP2008080649A (ja) 搬送機構及びそれを備えた記録装置
JP2002265138A (ja) カッタ付きプリンタ
JP4115159B2 (ja) カッタ付きプリンタ
JP2001219610A (ja) シート切断装置及びカッタ付きプリンタ
JP2001139213A (ja) カッタ付きプリンタ
JP2002321187A (ja) カッタ装置
JP2000006488A (ja) 熱転写プリンタ用カセット
JP4095378B2 (ja) 給送装置および記録装置
JP2004075277A (ja) 給送装置およびこの給送装置を備えた記録装置、駆動ギア列
JPH08324828A (ja) ファクシミリ装置の駆動装置
JP2000001013A (ja) 熱転写プリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040909

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061201

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061205