JP2001162577A - アクチュエータ、バルブ装置、関節機構装置及びロボット装置 - Google Patents

アクチュエータ、バルブ装置、関節機構装置及びロボット装置

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JP2001162577A
JP2001162577A JP2000251481A JP2000251481A JP2001162577A JP 2001162577 A JP2001162577 A JP 2001162577A JP 2000251481 A JP2000251481 A JP 2000251481A JP 2000251481 A JP2000251481 A JP 2000251481A JP 2001162577 A JP2001162577 A JP 2001162577A
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actuator
bellows
hinge
internal pressure
robot
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Yoshio Kondo
嘉男 近藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で且つ格段と軽量化を実現したア
クチュエータを提供する。 【解決手段】 蛇腹式アクチュエータは、蝶番状に互い
に接続された2枚の薄板と、それらの間に配置された伸
縮手段を備え、伸縮手段の伸縮に応じた蝶番の開閉動作
を駆動力として取り出す。バルブ装置は、側面に穴が穿
設された第1のバルブと、その内部を長手方向に摺動自
在に嵌め込まれた第2のバルブと、第2のバルブを第1
のバルブに対して移動させる駆動手段とを備える。関節
駆動機構は、回転可能に接続された第1及び第2の腕
を、蝶番の角度変化を利用して各腕の角度を変化させて
関節の駆動力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧駆動式のア
クチュエータ、空気圧制御装置、関節機構装置及びロボ
ット装置に係り、例えば、関節型の複数の脚部を有する
歩行ロボットに好適に適用することができる空気圧駆動
式のアクチュエータ、空気圧制御装置、関節機構装置及
びロボット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語のROBOT
A(奴隷機械)に由来すると言われている。わが国では、
ロボットが普及し始めたのは1960年代末からである
が、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人
化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなど
の産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0003】最近では、イヌやネコのように4足歩行の
動物の身体メカニズムやその動作を模したペット型ロボ
ット、あるいは、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う
動物の身体メカニズムや動作を模した「人間形」若しく
は「人間型」のロボットなど、脚式移動ロボットやその
安定歩行制御に関する研究開発が進展し、実用化への期
待も高まってきている。これら脚式移動ロボットは、ク
ローラ式ロボットに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が
難しくなるが、階段の昇降や障害物の乗り越え等、柔軟
な歩行・走行動作を実現できるという点で優れている。
【0004】アーム式ロボットのように、ある特定の場
所に植設して用いるような据置きタイプのロボットは、
部品の組立・選別作業など固定的・局所的な作業空間で
のみ活動する。これに対し、移動式のロボットは、作業
空間は非限定的であり、所定の経路上または無経路上を
自在に移動して、所定の若しくは任意の人的作業を代行
したり、ヒトやイヌあるいはその他の生命体に置き換わ
る種々のサービスを提供することができる。
【0005】脚式移動ロボットは、産業活動・生産活動
等における各種の難作業の代行に適用することができ
る。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラント、
石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造工場
における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける清
掃、火災現場その他における救助といったような危険作
業・難作業の代行である。
【0006】また、脚式移動ロボットの他の用途とし
て、アミューズメント目的など、人間の生活に密着し共
生するという用途が挙げられる。この種のロボットは、
ヒトやイヌなどの歩行を行う動物が本来持つ、全身協調
型の動作メカニズムを忠実に再現し、その自然に円滑な
動作を実現することを至上の目的とする。また、比較的
知性の高い直立動物をエミュレートする以上、四肢を用
いた動作が生体として自然であり、且つ、動作が持つ表
現力が豊かであることが望ましい。さらに、予め入力さ
れた動作パターンを単に忠実に実行するだけではなく、
対話する相手の言葉や態度(「褒める」とか「叱る」、
「叩く」など)に呼応した、生き生きとした動作表現を
実現することも要求される。
【0007】従来、これら脚式歩行ロボットとしては、
ロボット本体内に組み込まれたアクチュエータの出力段
に各脚部が間接的に係合された構成のものが提案されて
おり、当該アクチュエータの駆動力を各脚部の推力とし
て伝えることによって歩行ロボットを歩行動作させるよ
うになされている。
【0008】かかるアクチュエータとしては、電動モー
タに減速機構やリンク機構を組み合わせたもの、空気圧
シリンダや油圧シリンダにリンク機構を組み合わせたも
の、ゴム等の袋状の物を内圧の変化に応じて伸縮させて
駆動力を取り出すようになされたものなどが用いられて
いる。
【0009】ところが、上述のような構成からなるアク
チュエータは比較的構成が複雑で且つ重量が重いため、
当該アクチュエータを家庭内で人間の傍らで動作するア
ミューズメント用のロボットに組み込んだ場合には、当
該ロボット自体も構成が煩雑で且つ高重量化するため
に、実用上未だ不充分な問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡易
な構成で且つ格段と軽量化を図ることができる、優れた
アクチュエータ、空気圧制御装置関節機構装置及びロボ
ット装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、前記伸
縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部と、を具
備することを特徴とするアクチュエータである。
【0012】本発明の第1の側面に係るアクチュエータ
構成によれば、伸縮部内に供給される空気の圧力変化に
応じて蝶番の角度を決定しながら、駆動力を得ることが
できる。したがって、モータや油圧シリンダのような従
来から用いられているアクチュエータと比較して、簡易
な構成で且つ格段と軽量化を図ることができる。
【0013】前記伸縮部は蛇腹を用いて構成することが
できる。また、前記蝶番部は、可撓性部材を折り曲げた
断面略コの字形状の構造体を用いることができ、該コの
字の内側に前記蛇腹を収容してその開放部分を塞いで気
密を保つように接着するようにしてもよい。
【0014】また、前記蝶番部の略コの字の上下の各板
部には、外部の構成ユニットを取り付けるための取り付
け部が形成されていてもよい。
【0015】また、前記蝶番部の略コの字の上下少なく
とも一方の板部には、前記伸縮部の内圧を変化させるた
めの吸気穴及び/又は排気穴が形設されていてもよい。
【0016】また、本発明の第2の側面は、側面に排気
穴を含んだ導電部材と絶縁部材の組合せからなるシリン
ダと、前記シリンダ内部を摺動自在に嵌め込まれ、該摺
動位置に応じて前記排気穴を開閉する導電部材からなる
ピストンと、前記ピストンを前記シリンダ内で移動させ
る駆動手段と、で構成され、前記駆動手段は、前記シリ
ンダ及び前記ピストンを経由して供給される電流によっ
て駆動するとともに、前記ピストンが前記シリンダの絶
縁部材に到達した時点で電流が立たれて作動を停止する
ことを特徴とするバルブ装置である。
【0017】本発明の第2の側面に係るバルブ装置は、
例えば空気圧制御バルブとして適用することができる
が、側面に穴が穿設されて一端を閉じたシリンダの内部
をピストンが移動可能に構成した。この結果、従来のバ
ルブと比較して、小さな駆動力で空気の流路を開閉操作
することができるので、簡易な構成で且つ格段と小型軽
量化を図ることができる。
【0018】前記駆動手段は高温で記憶した形状に復元
可能な形状記憶合金を用いて製作することができる。こ
のような場合、駆動手段に対する通電に伴う抵抗発熱に
より前記ピストンを所定方向に付勢することができる。
【0019】また、前記絶縁部材は透明材質で構成する
ようにしてもよい。このような場合、該絶縁部材を介し
て内部が観察可能となる。
【0020】また、前記シリンダの外周の少なくとも一
部に弾性体チューブを嵌めるようにしてもよい。弾性体
チューブにより、シリンダの固定と気密性を得ることが
でき、構造の簡素化に役立つ。
【0021】また、本発明の第3の側面は、第1の構成
ユニットと第2の構成ユニットの間に設けられ、前記第
1の構成ユニットを前記第2の構成ユニットに対して回
動可能に支持する関節機構装置であって、内部の圧力変
化に応じて伸縮する伸縮部と、前記伸縮部の伸縮動作に
応答して開閉動作する蝶番部と、前記蝶番部の一端を前
記第1の構成ユニットに固定する第1の固定部と、前記
蝶番部の他端を前記第2の構成ユニットに固定する第2
の固定部と、を具備することを特徴とする関節機構装置
である。
【0022】本発明の第3の側面に係る関節機構装置に
よれば、伸縮部内に供給される空気の圧力変化に応じて
蝶番の角度を決定しながら、第1の構成ユニットに対す
る第2の構成ユニットの駆動力を得ることができる。し
たがって、モータや油圧シリンダのような従来から用い
られている関節アクチュエータと比較して、簡易な構成
で且つ格段と軽量化を図ることができる。
【0023】また、本発明の第4の側面は、内圧変化に
応じて駆動する第1のアクチュエータ及び第2のアクチ
ュエータと、前記第1のアクチュエータの内圧変化に対
して時間的に遅れて前記第2のアクチュエータの内圧変
化を生ぜしめる伝達手段と、を具備することを特徴とす
る関節機構装置である。
【0024】この結果、外部に特別な機構を設けること
なしに、供給される空気の圧力変化に応じた各伸縮部の
伸縮動作に時間差を付与し、動作制御することができ
る。従来のアクチュエータと比較して、簡易な構成で且
つ格段と軽量化を図ることができる。
【0025】本発明の第4の側面に係る関節機構装置に
おいて、前記第1及び第2のアクチュエータは、内部の
圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、前記伸縮部の伸縮
動作に応答して開閉動作する蝶番部とで構成することが
できる。
【0026】また、前記伸縮部は蛇腹で構成するように
してもよい。また、前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げ
た断面略コの字形状の構造体であり、該コの字の内側に
前記蛇腹を収容してその開放部分を塞いで気密を保つよ
うに接着するようにしてもよい。
【0027】また、前記伝達手段は、第1及び第2のア
クチュエータ間を結ぶ細い配管を用いて流体抵抗により
内圧変化の時間差を生ぜしめるようにしてもよい。
【0028】また、本発明の第5の側面は、第1の構成
ユニットと第2の構成ユニットの間に設けられ、前記第
1の構成ユニットを前記第2の構成ユニットに対して回
動可能に支持する関節機構部によって少なくとも1つの
関節が構成されたロボット装置であって、該関節機構部
は、内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、前記伸
縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部と、前記
蝶番部の一端を前記第1の構成ユニットに固定する第1
の固定部と、前記蝶番部の他端を前記第2の構成ユニッ
トに固定する第2の固定部と、を具備することを特徴と
するロボット装置である。
【0029】本発明の第5の側面に係るロボット装置に
おいて、前記伸縮部は蛇腹で構成するようにしてもよ
い。また、前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げた断面略
コの字形状の構造体であり、該コの字の内側に前記蛇腹
を収容してその開放部分を塞いで気密を保つように接着
するようにしてもよい。
【0030】また、本発明の第5の側面に係るロボット
装置は、さらに、前記蛇腹に供給する空気圧を発生する
空気圧発生装置と、前記空気圧発生装置により発生した
空気圧の前記蛇腹への供給/遮断を行うバルブ装置と、
前記バルブ装置及び/又は空気圧発生装置の動作を制御
する制御装置とを備えていてもよい。
【0031】また、本発明の第6の側面に係るロボット
装置は、第1の構成ユニットと第2の構成ユニットの間
に設けられ、前記第1の構成ユニットを前記第2の構成
ユニットに対して回動可能に支持する関節機構部によっ
て少なくとも1つの関節が構成されたロボット装置であ
って、該関節機構部は、内圧変化に応じて駆動する第1
のアクチュエータ及び第2のアクチュエータと、前記第
1のアクチュエータの内圧変化に対して時間的に遅れて
前記第2のアクチュエータの内圧変化を生ぜしめる伝達
手段と、を具備することを特徴とするロボット装置であ
る。
【0032】本発明の第6の側面に係るロボット装置に
おいて、前記第1及び第2のアクチュエータは、内部の
圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、前記伸縮部の伸縮
動作に応答して開閉動作する蝶番部とで構成することが
できる。
【0033】また、前記伸縮部は蛇腹で構成するように
してもよい。また、前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げ
た断面略コの字形状の構造体であり、該コの字の内側に
前記蛇腹を収容してその開放部分を塞いで気密を保つよ
うに接着するようにしてもよい。
【0034】また、前記伝達手段は、第1及び第2のア
クチュエータ間を結ぶ細い配管を用いて流体抵抗により
内圧変化の時間差を生ぜしめるようにしてもよい。
【0035】また、本発明の第6の側面に係るロボット
装置は、さらに、前記蛇腹に供給する空気圧を発生する
空気圧発生装置と、前記空気圧発生装置により発生した
空気圧の前記蛇腹への供給/遮断を行うバルブ装置と、
前記バルブ装置及び/又は空気圧発生装置の動作を制御
する制御装置とを備えていてもよい。
【0036】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0038】[実施例1] (1)歩行ロボットの全体構成 図1には、本発明の第1の実施例に係る脚式歩行ロボッ
ト1の外観を示している。この歩行ロボットは、アミュ
ーズメント用のロボットであるが、本発明に係るアクチ
ュエータを適用し、胴体フレーム2の上面2Aの前端に
首部3を介して頭部4が配設されると共に、胴体フレー
ム2の下面2Bの前後左右の4隅にそれぞれ太股部5、
脛部6及び足部7からなる左前脚部8A、右前脚部8
B、左後脚部8C及び右後脚部8D(以下、これらをま
とめて各脚部8A〜8Dと呼ぶ)が配設されることによ
り構成されている。この場合、各脚部8A〜8Dにおけ
る各足部7の先端にはそれぞれ路面に対する着床などを
検知するための接触センサ(図示しない)が取り付けら
れている。
【0039】また胴体フレーム2の上面2Aの中央部及
び後端部には電源部9及び受信部10が対応して配設さ
れると共に、胴体フレーム2の下面2Bの中央部には制
御部11が配設されている。電源部9は、制御部11の
制御に基づいて、各構成ユニット(頭部4、首部3、胴
体フレーム2、各太股部5、各脛部6及び各足部7)を
連結する各関節機構部12(後述する図2)内のアクチ
ュエータ13に対して所定の駆動電圧を供給する。
【0040】例えば、歩行ロボット1を操縦するオペレ
ータは、遠隔操作装置(図示しない)を用いて外部から
遠隔操作することにより、歩行ロボット1に対して所望
の動作及び姿勢を行わせ得るようになされている。この
とき遠隔操作装置から発信される遠隔指令信号が、受信
部10を介して制御部11に入力されると、当該制御部
11は遠隔指令信号に基づいて、各構成ユニット2〜7
を連結する各関節機構部12(図2)内のアクチュエー
タ13を必要に応じて駆動させる。
【0041】歩行ロボット1は、このような遠隔操作装
置を介したオペレータの遠隔指令に応じて各脚部8A〜
8Dを自在に駆動し得ることから、オペレータが所望す
る動作(歩行動作)や姿勢(伏臥姿勢、座り姿勢、作業
姿勢及び立ち姿勢等)を自由に行うことができる。
【0042】(2)関節機構部の構成 ここで、図2〜図4を参照しながら、太股部5及び脛部
6間を連結する関節機構部12の構成について説明す
る。本実施例に係る関節機構部12は、その他の構成ユ
ニット2〜7間を連結する関節機構部(図示せず)と共
に全て同様に構成されている。
【0043】この関節機構部12は、太股部5及び脛部
6間を支持する支持軸14と、当該支持軸14に係合す
るように設けられたアクチュエータ13とで構成されて
いる(図2(A)及び図2(B)を参照のこと)。
【0044】このアクチュエータ13は、例えばプラス
チック材等の可撓材からなる薄板を略コ字状に折り曲げ
て加工した部材(以下、これを「可撓部」と呼ぶ)15
の内側面15Aに伸縮自在な蛇腹16が接着されると共
に、当該可撓部15における太股部5側の一端に形成さ
れた貫通穴15Hを介して合成ゴム材からなるチューブ
20の一端が当該蛇腹16内に連通して挿入されること
により構成されている(図3(A)〜図3(C)を参照
のこと)。
【0045】このチューブ20の他端は、太股部5の外
壁を貫通して外部に引き出されており、当該チューブ2
0を介して空気を蛇腹16内に供給し、並びに蛇腹16
外に排出し得るようになされている。
【0046】これによりアクチュエータ13は、通常時
(すなわち無圧時)には蛇腹16の内部が大気圧と等し
いため(以下、これを通常状態と呼ぶ)、可撓部15が
成形時と同じ状態にある(図4(A)を参照のこと)。
また加圧時には、チューブ20を介して空気が蛇腹16
の内部に印加されることによって当該蛇腹16が膨張す
るため(以下、これを膨張状態と呼ぶ)、可撓部15が
外側に反り返るように湾曲する(図4(B)を参照のこ
と)。さらに減圧時には、チューブ20を介して蛇腹1
6の内部から空気が抜き取られることによって当該蛇腹
16が収縮するため(以下、これを収縮状態と呼ぶ)、
可撓部15が内側に反り返るように湾曲する(図4
(C)を参照のこと)。
【0047】この関節機構部12では、アクチュエータ
13の可撓部15の外側面15Bにおける中央部及び両
端部に、同一形状の軸受け17A〜17Cがそれぞれ固
着されている。このうち中央部の軸受け17Aには上述
した支持軸14によって回転自在に支持されており、ま
た両端部の軸受けにはそれぞれ構成ユニット5、6の内
部に支持軸14と軸方向が平行となるように固定された
固定軸18A、18Bが回転自在に支持されている。こ
れら軸受け17A〜17Cは、それぞれ板状のプラスチ
ック材を略コ字状に折り曲げて両側の立上り部分に同軸
中心となるように穴空け加工を施したものである。
【0048】また、支持軸14は、脛部6にのみ固定さ
れ、太股部5に対して回転自在に取り付けられている。
さらに、支持軸14の一端には、当該支持軸14の回転
方向に応じた回転量を検出するためのポテンショメータ
19が設けられており、当該ポテンショメータ19は太
股部5に固定されている。
【0049】かくして、太股部5及び脛部6が支持軸1
4を回転中心として開閉動作したとき、脛部6の開閉動
作に連動して支持軸14が一体となって回転することに
より、当該回転方向に応じた支持軸14の回転量を、太
股部5に固定されたポテンショメータ19によって検出
し得るようになされている。
【0050】このような関節機構部12は、実際には、
図1に示す歩行ロボット1の各脚部8A〜8Dにおける
太股部5と脛部6との連結部位に設けられており、歩行
動作時に、アクチュエータ13の駆動に応じて、太股部
5に対して脛部6を開閉自在に可動し得るようになされ
ている。
【0051】まず通常時(すなわち無圧時)には、図5
(A)及び(B)に示すように、アクチュエータ13内
の蛇腹16が通常状態にあり、可撓部15は成形時とほ
ぼ同じ状態に保っている。このとき可撓部15の両端に
支持された脛部6及び太股部5は互いに閉じた状態にあ
る。
【0052】蛇腹16は、実際には、図6(A)に示す
ようなプラスチック材からなるフィルムを、点線に沿っ
て谷折り且つ2点鎖線に沿って山折りする折り畳み作業
を順次繰り返すことにより、図6(B)に示すような長
手方向に沿って伸縮自在な断面が略U字形状のものとし
て容易に作製し得るようになされている。
【0053】ここで、図7(A)及び(B)に示すよう
に、太股部5に対して脛部6を開く場合には、図示しな
いエア・タンクから電磁弁(図示しない)及びチューブ
20を介してアクチュエータ13内の蛇腹16に空気を
流入しながら、当該蛇腹16の内部を加圧させることに
より、当該蛇腹16が次第に膨張状態になるに連れて、
成形時とほぼ同じ状態にある可撓部15が支持軸14を
中心として外側に反り返るように湾曲して、脛部6が支
持軸14と一体となって太股部5に対して開く方向に回
転駆動される。
【0054】このとき、太股部5に固定されたポテンシ
ョメータ19が、脛部6と一体となって回転する支持軸
14の回転方向及び回転量を検出することにより、当該
ポテンショメータ19による検出結果に基づいて、蛇腹
16の内部の圧力をフィードバック制御することがで
き、かくして太股部5に対する脛部6の開き状態を所望
の状態に制御し得るようになされている。
【0055】一方、太股部5に対して開いた状態にある
脛部6を元の閉じた状態に戻す場合には、アクチュエー
タ13内の蛇腹16からチューブ20及び電磁弁(図示
しない)を介して空気が抜き出しながら、当該蛇腹16
の内部を減圧させることにより、当該蛇腹16が次第に
収縮状態となるに連れて、外側に反り返るような湾曲状
態にある可撓部15が成形時と同じ状態に戻ろうと付勢
して、脛部6が支持軸14と一体となって太股部5に対
して閉じる方向に回転駆動される(図5(A)及び図5
(B)を参照のこと)。
【0056】このとき、太股部5に固定されたポテンシ
ョメータ19が、脛部6と一体となって回転する支持軸
14の回転方向及び回転量を検出することにより、当該
ポテンショメータ19による検出結果に基づいて、蛇腹
16の内部の圧力をフィードバック制御することがで
き、かくして太股部5に対して脛部6が開閉状態を所望
の状態に制御し得るようになされている。
【0057】因みに、この状態において、さらにアクチ
ュエータ13内の蛇腹16からチューブ20及び電磁弁
(図示しない)を介して空気が抜き出しながら、当該蛇
腹16の内部を減圧させた場合には、成形時と同じ状態
にある可撓部15は、支持軸14を中心として内側に縮
むように湾曲して、脛部6が支持軸14と一体となって
太股部5に対して閉じる方向に回転駆動される。この結
果、図8(A)及び図8(B)に示すように太股部5に
対して脛部6は交差するような閉じた状態となる。
【0058】(3)アクチュエータ駆動部の構成 実際上、図9に示すように、各構成ユニット2〜7を連
結する関節機構部13を駆動するアクチュエータ駆動部
30は、空気が充填されたエア・タンク31を有し、当
該エアタンク31から引き出された配管32が、歩行ロ
ボット1内の関節機構部12の数(N)分だけ分岐さ
れ、それぞれ個別駆動部33X1 〜33XN を介して対
応する関節機構部12から引き出されたチューブ20と
連通接続されている。
【0059】このエア・タンク31は、圧力センサ34
による測定結果に基づいてモータ35をフィードバック
制御することにより、当該モータ35の駆動に応じて作
動するポンプ36によって、内部に充填された空気の圧
力を所定の状態に保ち得るようになされている。
【0060】各個別駆動部33X1 〜33XN は、エア
・タンク31から分岐して引き出された配管32が加圧
用電磁弁37を介してアクチュエータ13内の蛇腹16
から引き出されたチューブ20と連通接続されており、
当該加圧用電磁弁37の出力段の配管38から分岐して
減圧用電磁弁39の入力段に連通接続されている。
【0061】加圧用電磁弁37及び減圧用電磁弁39
は、制御部11(図1を参照のこと)からI/O(Inpu
t and Output)ポート40を介して与えられる制御信号
S1に基づいて開閉動作して、エア・タンク31から供
給される空気の流入出量を制御することにより、アクチ
ュエータ13内の蛇腹16内部の圧力を所望の状態にフ
ィードバック制御し得るようになされている。
【0062】また、各関節機構部12のアクチュエータ
13内にポテンショメータ19から引き出された配線4
1は、それぞれ個別駆動部33X1 〜33XN 内のA/
D(アナログ/ディジタル)変換器42を介して制御部
11と導通接続されている。制御部11は、ポテンショ
メータ19から得られる支持軸14の回転方向及び回転
量を検出して、当該検出結果に基づいて上述の制御信号
S1を生成するようになされている。
【0063】(4)本実施の形態による動作及び効果 以上詳解した構成において、この歩行ロボット1では、
各構成ユニット2〜7を上述のようなアクチュエータ1
3を含む関節機構部12を用いて連結しておき、オペレ
ータが所望する動作や姿勢に応じて、当該各アクチュエ
ータ13の蛇腹16内に供給する空気圧をそれぞれ変化
(加圧又は減圧)させることにより、当該蛇腹16を可
撓部15の湾曲状態に沿った方向に所望状態に膨張又は
伸縮させる。
【0064】このとき、各関節機構部12では、供給さ
れる空気の圧力変化に応じて蛇腹16が膨張又は収縮す
る伸縮力を、その伸縮方向が可撓部15によって一方の
構成ユニットに対する他方の構成ユニットの回転方向と
なるように規制しながら、駆動力として得ることができ
るアクチュエータ13を構築することができる。
【0065】この結果、アクチュエータ13を蛇腹16
の一部にその伸縮方向に沿って可撓自在な可撓部15を
固着するようにして構築した分だけ比較的構成を簡易に
し得ることができる。また、当該蛇腹16及び可撓部1
5をプラスチック材から形成した分だけ比較的軽量化を
図ることができる。
【0066】以上詳解したように、歩行ロボット1にお
いて、各構成ユニット2〜7を連結する関節機構部12
を、供給される空気の圧力変化に応じて膨張又は収縮す
る蛇腹16と、当該蛇腹16の伸縮方向を決定する可撓
部15とからなるアクチュエータ13を用いて構成する
ようにしたことにより、従来のような電動モータや油圧
シリンダ等からなるアクチュエータを用いた場合と比較
して、構成を簡易に且つ格段と軽量化を図ることができ
る。
【0067】[実施例2]上述した実施例1において
は、関節機構部12に設けられたアクチュエータ13
を、内部の圧力変化に応じて伸縮する蛇腹(伸縮手段)
16と、当該蛇腹16が膨張又は収縮する方向(伸縮方
向)を決定する可撓部(方向決定手段又は回転伝達手
段)15とから構成するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、要は、供給される流体の圧
力変化に応じた伸縮力を、その伸縮方向を決定しながら
駆動力として得ることができれば、この他種々の構成か
らなるアクチュエータに広く適用することができる。
【0068】また上述の実施例1にように、歩行ロボッ
ト1のそれぞれの脚部8A〜8Dが体重を支えている場
合など常に関節を閉じる方向に外力が加わっている場合
には必要ないが、各構成ユニット2〜7を閉じる際にア
クチュエータ13の駆動力だけでは駆動力が不足する場
合には、例えば図10に示すように、関節機構部50に
ついて、アクチュエータ(図示しない)内の可撓部15
の外側面15Bの両端部に固着された軸受18A、18
B同士を架け渡すようにコイルばね(弾性部材)51の
一端及び他端を取り付けるようにしてもよい(但し、図
10では、図5(A)との対応部分に同一符号を付して
いる)。この結果、各構成ユニット2〜7をコイルばね
51の付勢力に応じて支持軸14を回転中心として閉じ
る方向に付勢させることができる。
【0069】さらに、弾性部材としては、蛇腹16の伸
縮方向に沿った一端及び他端間に弾力性を以って架け渡
し、又は、第1及び第2の構成ユニット間に弾力性を以
って架け渡すことができれば、コイルばね51以外にも
ゴム材などこの他種々の構造及び材質からなる部材を広
く適用することができる。
【0070】また、上述の実施例1においては、図6
(B)のような蛇腹状に折り畳んで形成されたプラスチ
ック材のフィルムからなる蛇腹16を伸縮手段として適
用すると共に、蛇腹状のフィルム材に形成された開口部
16Aを閉塞し、且つ当該フィルム材の伸縮に応じて所
定方向に湾曲するプラスチック材の薄板からなる可撓部
15を方向決定手段又は回転伝達手段として適用した場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばブ
ロー成型法(すなわち金型の中で樹脂等を風船のように
膨らませる成型法)を用いて伸縮手段と方向決定手段と
を一体に成形するようにしてアクチュエータを構成する
ようにしてもよい。
【0071】さらに、上述の実施の形態においては、ア
クチュエータ13を構成する蛇腹16の素材としてプラ
スチック材を適用した場合について述べたが、本発明は
これに限らず、プラスチック材以外を適用してもよい。
例えば、金属薄板をプレスしたものを適用した場合に
は、蛇腹16内の耐圧力が向上する分だけ伸縮力を格段
と向上させることができ、この結果、アクチュエータ1
3の駆動力を格段と向上させることができる。さらに蛇
腹16の断面形状としては図6(B)に示す形状以外に
も、例えば半月状や長方形状など種々の形状に広く適用
してもよく、この他種々の構造からなる蛇腹を広く適用
することができる。
【0072】さらに、上述の実施例1においては、アク
チュエータ13の蛇腹16内に空気を供給するようにし
て当該蛇腹16内の空気圧を変化させるようにした場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、蛇腹16内
に水又は油のような液体を供給して当該蛇腹16内の水
圧又は油圧を変化させるようにしてもよい。この場合、
空気圧よりも水圧又は油圧の方が、外部環境(温度や大
気圧等)の影響を受けずに済む分だけ、蛇腹16内の圧
力を正確且つ確実にフィードバック制御することができ
る。
【0073】さらに、上述の実施例1においては、各関
節機構部12を駆動するアクチュエータ駆動部30内に
設けられた二方弁でなる加圧用電磁弁37及び減圧用電
磁弁39を用いて、エアタンク31から供給される空気
の流入出量を調整するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、三方弁でなる単一の加減圧
用電磁弁(図示しない)を用いて、同様にエアタンク3
1から供給される空気の流入出量を調整するようにして
もよい。
【0074】さらに、上述の実施例1においては、歩行
ロボット1の脚部8A〜8Dとしてそれぞれ第1及び第
2の構成ユニットを適用すると共に、当該第1及び第2
の構成ユニット間を連結する関節機構部(関節機構装
置)12内にアクチュエータ13を設けるようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他の
例えば首部及び頭部からなる頭部機構の関節機構部や、
腕部を有するロボットであれば腕機構の関節機構部にも
それぞれアクチュエータ13を設けるようにしてもよ
い。要は、アクチュエータ13を有する関節機構部(関
節機構装置)12は、ロボット装置の第1及び第2の構
成ユニット間に設けられ、第1の構成ユニットを第2の
構成ユニットに対して回転自在に支持するこの他種々の
機構部(膝機構部及び腕機構部等)に広く適用すること
ができる。
【0075】[実施例3] (1)脚式歩行ロボットの全体構成 図11には、本発明の第3の実施例に係る脚式歩行ロボ
ット50の外観構成を示している。この歩行ロボット
は、アミューズメント用のロボットであるが、本発明に
係るアクチュエータを適用し、胴体フレーム52の前後
左右の四隅にそれぞれ大腿部54、脛部55、足部56
からなる脚部53A〜53Dが配設されることにより構
成されている。さらに、各足部56の接地部分(足裏)
には、図示しない接触センサが取り付けられており、路
面に対する着床を検出できるようになっている。
【0076】また、胴体フレーム52の前方上面には、
首部57を介して頭部58が、後上面には尾部59が取
り付けられている。
【0077】また、胴体フレーム52内には、マイクロ
コンピュータやその他の電子部品で実装される制御回路
60、並びに、図示のロボット・システム全体に駆動電
力を供給するためのバッテリ61が搭載されている。こ
れにより、歩行ロボット50は、後述するアクチュエー
タを必要に応じて駆動することによって、あらかじめプ
ログラムされた動作を実現することができる。
【0078】(2)アクチュエータの構成 図12には、本実施例に係る蛇腹式アクチュエータ本体
の構成を、3面図で図解している。
【0079】蛇腹62は、例えばプラスチック材からな
るフィルムを幾度も折り畳むことで伸縮自在に構成され
ていて、蛇腹62内部の圧力が外部に対して変化するこ
とに応じて、長手方向に伸縮するようになっている。
【0080】蝶番63は、例えばプラスチック材からな
る薄板を略コの字型に折り曲げて構成されている。上側
の板部64の2辺は駆動力を取り出すために折り曲げ穴
を穿設した腕側取り付け部65が形設されている。下側
の板部66も同様である。
【0081】蛇腹62は、上下及び側面の開放部分を塞
ぐ形で蝶番63の内側に内部の気密を保つように接着さ
れている。
【0082】蝶番63の上側の板部64には、内圧を変
化させるための吸気穴67と排気穴68が穿設されてい
る。
【0083】図13には、本実施例に係る蛇腹式アクチ
ュエータが変形する様子を段階的に示している。
【0084】図12に示した例では、蛇腹62内部の圧
力が外部(大気)と等しい状態で蛇腹62と蝶番63が
持つバネ性すなわち復元力により、蝶番63が閉じた状
態である。
【0085】これに対し、図13(a)〜(c)では、
蛇腹62内部の圧力が外部(大気)に対して徐々に高く
なっていき、蛇腹62が長手方向に伸張するとともに、
蝶番63が開成していく状態が示されている。
【0086】蛇腹62が伸びようとすると、蝶番63の
上側の板部64と下側の板部66の間は押し広げられる
が、上下の板部の連結部分は伸びることができないの
で、外側に向かって撓むような恰好で変形する。この結
果、腕取り付け部65の角度が開くことになる。
【0087】図13(b)は、図13(a)と図13
(c)に示す状態のほぼ中間的な開成状態である。蝶番
63が開く角度は、蛇腹62の内圧に対する蛇腹62及
び蝶番63のバネ性(弾性)に応じて外力が釣り合った
状態になるが、蛇腹62の内圧を調節することにより、
任意の角度に設定し維持することができる。
【0088】蛇腹62は、図6を参照しながら既に説明
したように、プラスチックのフィルム材16を図中の点
線に沿って谷折り且つ2点鎖線に沿って山折りする折り
畳み作業を順次繰り返すことで、長手方向に対して容易
に伸張自在な、断面が略U字形状の蛇腹20を製作する
ことができる。
【0089】(3)アクチュエータ駆動部の構成 図14には、本実施例に係る蛇腹アクチュエータの動作
をコントロールするために使用されるバルブの基本型の
外観を示している。
【0090】また、図15には、このバルブの内部構造
を説明するための断面構成図を示している。同図に示す
ように、シリンダ71は例えば真鍮パイプの片端を塞ぐ
とともに側面に排気穴72を穿設した構造体であり、そ
の内部にはやはり真鍮パイプで作られたピストン73が
シリンダ71内部を摺動自在に挿入されている。
【0091】非動作時には、図15(a)に示すよう
に、ピストン73はリターン・スプリング74によって
図中左端まで移動させられているので、シリンダ71の
側面の排気穴72はピストン73により塞がれ、この結
果、バルブの右端に接続されたゴム管75より流入した
空気はバルブ内部を通過することはない。
【0092】さらに、ピストン73は、例えば高温で記
憶した形状に復元可能な形状記憶合金で構成されるスプ
リング(以下では、「SMAスプリング」とする)76
により図中右方向に引張られている。SMAスプリング
76には、図15(a)に示すよりも短い長さを記憶さ
せているが、常温下では軟らかいのでリターン・スプリ
ング74のバネ力の方が勝るので、同図に示すように伸
張している。
【0093】このSMAスプリング76は、両端に固定
手段と電極とを兼ねたハトメ77,78が嵌設されてい
る。これらハトメ77,78を介してSMAスプリング
76に電流を流すと、SMAスプリング76は、抵抗発
熱により加熱されて、あらかじめ記憶しておいた短い長
さに復元しようとする。
【0094】SMAスプリング76が元の長さに復元す
るときに発生する力は、リターン・スプリング74が作
用する力よりも大きいので、図15(b)に示すよう
に、ピストン73は図中右方に移動する。この結果、シ
リンダ71の側面の排気穴72が開放されて、空気がバ
ルブ内を通過することができるようになる。
【0095】この際に電流の流れる経路は、端子79か
らシリンダ71、ピストン73を経て、SMAスプリン
グ76、さらに入り側パイプ80の端子81へと続く。
あるいはその逆の経路で電流を流してもよい。
【0096】前述したように、SMAスプリング76に
電流を流す際に使用する端子79,81は、電子部品の
ように配線基板などへの取り付け具を兼ねている。
【0097】シリンダ71と入り側パイプ80は、樹脂
製の絶縁パイプ82によって接続されている。SMAス
プリング76に通電すると、ピストン73は、図15
(b)に示すように図中右方に移動するが、さらに右方
に移動してピストン73がシリンダ71よりも右側に突
き出て絶縁パイプ82の中に入り込むまで移動したとこ
ろで、電流の流れる経路がピストン73とシリンダ71
の間で立たれ、それ以上SMAスプリングは縮まなくな
る。すなわち、ピストン73はシリンダ71から突き出
た位置で制止される。この結果、SMAスプリング76
に必要以上の電流が流れて形状記憶特性が劣化すること
を防止するとともに、消費電力の削減にもつながる。
【0098】また、絶縁パイプ82は、透明の樹脂で構
成することにより、内部の動作状態を外部から容易に観
察・確認することができるので、トラブルの発見に役立
てることができる。
【0099】SMAスプリング76は、大きな電流を流
せば大きく収縮するので、短時間でバルブを開成するこ
とができる。また、小さな電流を流せは動作が緩慢とな
るので、ピストン73を途中で止めて流量をコントロー
ルすることもできる。バルブ内を流れる空気は、SMA
スプリング76に沿って流れるので、加熱時の冷却効果
を期待できる。一般に形状記憶合金の冷却方向の温度変
化は遅いが、かかる冷却効果により、応答速度を速め、
短時間でバルブを閉成することができる。
【0100】かくして、入り側パイプ80に配管75を
接続すれば、バルブに電流を流すだけで蛇腹62の排気
のコントロールを行うことができる。
【0101】蛇腹アクチュエータの駆動をコントロール
する場合には、1つの蛇腹に対して加圧及び減圧それぞ
れのバルブが必要である。そこで、本実施例では、図1
6に示すように、小型化や配管の簡略化を目的として、
2つのバルブを蝶番の板部分と一体化するように構成し
た。また、図17には、このバルブを蛇腹式アクチュエ
ータに搭載した様子を図解している(但し、内部構造を
明らかにするため、蛇腹を透明にして描いている)。
【0102】前述したバルブの外周の一部に固定と気密
性のための合成ゴム製チューブ83をはめ、さらに蝶番
の板部64の吸気穴67及び排気穴68に挿入固定す
る。このような構造により、アクチュエータへの配管と
バルブの固定を同時に行う構成が実現され、装置の簡素
化に役立つ。図14に示した端子79は蛇腹の内部に入
ってしまうので、チューブ83の内側を隙間ができない
ような薄い銅線84を介して外部から通電するようにし
ておく必要がある。
【0103】(4)関節機構部及び制御部の構成 図18には、前述した蛇腹式アクチュエータとバルブを
組み合わせてロボットの関節を構成した例を示してい
る。但し、説明の便宜上、一部を透明にして描いてい
る。
【0104】回転軸85を介して接続された第1の腕8
6と第2の腕87の内側に、図示の通り、蛇腹式アクチ
ュエータの蝶番の腕取り付け部65を以って固定する。
【0105】また、図19には、この第1の腕86と第
2の腕87で構成されるロボットの関節が作動する様子
を示している。
【0106】図19(b)には、蛇腹式アクチュエータ
内部の圧力が上昇して、蝶番の角度が開くとともに関節
が開く様子を示している。逆にアクチュエータ内部の圧
力が降下すると、図19(a)に示すように、アクチュ
エータ自身すなわち蛇腹のバネ性により関節が閉じる。
【0107】図20には、本実施例に係る蛇腹式アクチ
ュエータの制御系統の構成を示している。
【0108】エア・タンク88内には、図示しないポン
プや圧力制御装置によって常時一定圧力の空気が充填さ
れている。この空気圧は、配管89、加圧側のバルブ9
0を通してアクチュエータ91内に供給される。また、
減圧側のバルブ92には、配管を接続せず、減圧時には
内部の空気圧を大気に解放することで減圧を実現する。
【0109】マイクロコンピュータ93は、あらかじめ
プログラムされた動作パターンに従ってバルブ91,9
2をオン/オフする信号を出力する。パワー・トランジ
スタ(FET)94は、この信号に応答してバルブに対
して電源95を断続することによってオン/オフ動作が
実現する。
【0110】複数の関節を組み合わせて脚を構成して歩
行などを実現する際には、第1の関節に対して第2の関
節が時間的に遅れて動作すると都合がよいことが多い。
図21には、このような関節動作を実現した構成例を示
している。図示の例では、加圧バルブ96と減圧バルブ
97を備えた第1のアクチュエータ98と、バルブを備
えていない第2のアクチュエータ99を細かい配管50
を介して接続して構成される。
【0111】図22には、図21に示した関節が動作す
る様子を示している。アクチュエータを加圧して関節を
開く場合、図22(a)に示すアクチュエータが加圧さ
れていない状態で、加圧バルブ96を開成して、第1の
アクチュエータ98内部を加圧すると、図22(b)に
示すように第1の関節101が開く。
【0112】このとき印加された空気は、細い配管10
0を通って第2のアクチュエータ99内に流入し、この
結果、図22(c)に示すように第2の関節102が開
く。細い配管100を空気が通過するときの空気抵抗に
より、第2の関節102は第1の関節101よりも時間
的に遅れて動作することになる。
【0113】他方、図22(d)に示すようにアクチュ
エータが加圧されている状態からアクチュエータを減圧
して関節を閉じる場合、減圧バルブ97を開成して、第
1のアクチュエータ98内部を減圧すると、図22
(e)に示すように第1の関節101が閉じる。さら
に、第2のアクチュエータ99内の空気は、細い配管1
00を通って第1のアクチュエータ98内に流入して、
図22(f)に示すように第2の関節102が閉じる。
このとき、細い配管100を通過する空気抵抗により、
第2の関節102は第1の関節101に対して時間的に
遅れて動作することになる。
【0114】図23には、図22を参照しながら説明し
た複数の関節が時間的な遅れを持ち等がら動作するロボ
ットの脚の一連の動作を図解している。
【0115】図示の通り、第1のアクチュエータ98の
加圧・減圧に対して、第2のアクチュエータ99が時間
的に遅れて動作する。図23に示すような足先103の
軌跡は、加圧時には図中矢印AからBへ、減圧時はCか
らDへ移動し、円弧を描くような軌跡を描くことがで
き、後方に向かって蹴る動作を実現することができる。
【0116】要するに、1組のバルブで2つのアクチュ
エータをコントロールすることにより、システムを簡素
化することができる。
【0117】(5)エンタテイメント・ロボット装置へ
の応用 図24には、本実施例に係るアクチュエータやバルブを
エンタテイメント・ロボット装置に適用した例を3面図
の形式で示している。また、図25には、このエンタテ
イメント用にデザインされたロボット装置の全体構成を
斜視した様子を示している。
【0118】各図に示すように、このエンタテイメント
・ロボット装置は、4足歩行型の脚式ロボットである。
エア・タンクを兼ねた胴体104の左右の各側面には2
本ずつ前述した構成を備えたロボットの脚105が取り
付けられている。
【0119】胴体104は、ボトルなどの中空の容器を
適用することができない。各アクチュエータのバルブに
は、図示しない配管がエア・タンクから接続されてい
る。
【0120】エア・ポンプ106は、そのエア出力管が
胴体104に挿入されるとともに固定されている。圧力
センサも同様に固定されている。
【0121】制御回路107は、胴体104内の圧力を
制御するとともに、あらかじめプログラムされた動作に
従って4本の脚105のアクチュエータに取り付けられ
ているバルブにバッテリ108からの電流を供給する。
【0122】このようなロボット・システムの動作がス
タートした後、エア・ポンプを作動させ、胴体104内
部の圧力が所定の最大値に到達するのを待ってから歩行
動作を開始することができる。また、胴体104内部の
圧力が所定の最小値に降下するまで、歩行動作を継続す
ることができる。その後、再びエア・ポンプ106を作
動させることで、歩行動作をさらに継続することができ
るが、圧力が充分に上昇しないときには、歩行動作を一
時中断するしかない。
【0123】歩行の基本パターンは、後方に向かって蹴
る動作(前述)を対角に位置する各2本の脚、すなわち
左前脚と右後脚、右前脚と左後脚の組で交互に行うこと
で実現する。
【0124】本実施例に係るアクチュエータを頭部(図
示しない)及び尾部(図示しない)の駆動に適用するこ
ともできるが、上述と同様の構成及び動作特性でよいの
でここでは説明を省略する。
【0125】(6)その他の実施の形態 上述した各実施形態では、図6に示したような蛇腹状に
折り畳んで形成されたプラスチック材のフィルムからな
る蛇腹を伸縮手段として適用するとともに、プラスチッ
ク材の薄板からなる蝶番と接着により構成する場合につ
いて述べたが、本発明の要旨はこれに限定されず、例え
ばブロー成形法を用いたり合成ゴムなどによる一体成
形、又は一部一体成形するようにして、アクチュエータ
を構成するようにしてもよい。
【0126】さらに、上述した各実施形態では、アクチ
ュエータを構成する蛇腹の素材としてプラスチック材を
適用した場合について述べたが、本発明の要旨はこれに
限定されず、例えば金属の薄板をプレス成形したもので
もよい。
【0127】さらに、アクチュエータを構成する蛇腹の
断面形状についても、本発明の要旨はこれに限定され
ず、長方形、円形、半円形などを適用することもでき
る。要はアクチュエータ内部の圧力変化に従って長手方
向に伸縮自在な蛇腹を構成することができればよい訳で
ある。
【0128】さらに、上述した各実施形態では、形状記
憶合金で駆動される小型の空気バルブを用いてアクチュ
エータの内部圧力を制御する場合について述べたが、本
発明の要旨はこれに限定されず、既存の様々な形式の制
御バルブを適用することができる。
【0129】さらに、バルブの制御回路についても、既
存の様々な制御回路を本発明に適用することができるこ
とは言うまでもない。
【0130】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0131】上述した各実施例では4足の脚式歩行ロボ
ットに対して本発明を適用した場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、この他種々の構成のロボット装
置に広く適用することができる。
【0132】また、本発明の要旨は、必ずしも「ロボッ
ト」と称される製品には限定されない。すなわち、電気
的若しくは磁気的な作用を用いてヒトやイヌなどの動物
の動作に似せた運動を行う機械装置であるならば、例え
ば玩具等のような他の産業分野に属する製品であって
も、同様に本発明を適用することができる。
【0133】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許
請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0134】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明に係る蛇腹
式アクチュエータは、蝶番状に互いに接続された2枚の
薄板と、それらの間に配置された伸縮手段を備え、伸縮
手段の伸縮に応じた蝶番の開閉動作を駆動力として取り
出すようにした。このようなアクチュエータの構成によ
り、従来から用いられているアクチュエータと比較し
て、簡易で且つ格段と軽量化を図ることができる。
【0135】また、本発明に係る蛇腹式アクチュエータ
に適用されるバルブ装置は、側面に穴が穿設された第1
のバルブと、第1のバルブ内部を長手方向に摺動自在に
嵌め込まれた第2のバルブと、第2のバルブを第1のバ
ルブに対して移動させる駆動手段とを備えることで、空
気の流れを制御できるように構成した。このような構成
により、従来から用いられている制御バルブと比較し
て、簡易な構成で且つ格段と軽量化を図ることができ
る。
【0136】また、本発明に係る蛇腹式アクチュエータ
を適用して構成されるロボットの関節駆動機構は、回転
軸を以って接続された第1及び第2の腕を有し、蝶番の
角度変化を利用して第1の腕に対する第2の腕の角度を
変化させることで関節の駆動力を得るように構成した。
このような構成により、従来から用いられている関節駆
動機構と比較して、簡易な構成で且つ格段と軽量化を図
ることができる。
【0137】また、本発明に係る関節駆動機構は、第1
及び第2のアクチュエータと、それぞれのアクチュエー
タを接続する細いチューブを有し、第1のアクチュエー
タにおける内部圧力の変化に対してチューブの流体抵抗
で時間的に遅れて第2のアクチュエータの内部圧力が変
化するように構成したことで、簡易な構成で且つ格段と
軽量化を図ることができる。
【0138】また、本発明に係る関節駆動機構と、バル
ブ装置と、空気圧発生装置と、制御回路を備えること
で、従来から用いられているアクチュエータを用いた場
合と比較して、簡易で且つ格段と軽量化を図ることがで
きるだけでなく、安全で低コストなロボット装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による歩行ロボットの構成を示す
略線図である。
【図2】図2(A)は本実施形態による関節機構部の構
成を示す斜視図、図2(B)は当該関節機構部の内部構
成を部分的に断面をとって示す斜視図である。
【図3】図3(A)はアクチュエータの構成を示す正面
図、図3(B)は当該アクチュエータの構成を示す側面
図、図3(C)は当該アクチュエータの構成を示す端面
図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、アクチュエータの構成
を示す斜視図である。
【図5】図5(A)は通常時の関節機構部の構成を示す
斜視図、図5(B)は当該関節機構部の内部構成を部分
的に断面をとって示す斜視図である。
【図6】図6(A)は作製前の蛇腹の元になるフィルム
材を示す平面図、図6(B)は作製後の蛇腹の構成を示
す略線的な斜視図である。
【図7】図7(A)はアクチュエータの加圧時の関節機
構部の構成を示す斜視図、図7(B)は当該関節機構部
の内部構成を部分的に断面をとって示す斜視図である。
【図8】図8(A)はアクチュエータの過度の減圧時の
関節機構部の構成を示す斜視図、図8(B)は当該関節
機構部の内部構成を部分的に断面をとって示す斜視図で
ある。
【図9】アクチュエータ駆動部の構成を示すブロック図
である。
【図10】他の実施の形態による関節機構部の構成を示
す斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係る脚式歩行ロボッ
ト1の外観構成を示した図である。
【図12】本発明の第3の実施例に係る蛇腹式アクチュ
エータ本体の構成を示した3面図である。
【図13】本発明の第3の実施例に係る蛇腹式アクチュ
エータが変形する様子を段階的に示した図である。
【図14】本実施例に係る蛇腹アクチュエータの動作を
コントロールするために使用されるバルブの基本型の外
観を示した斜視図である。
【図15】基本型のバルブの内部構造を説明するための
断面構成図である。
【図16】2つのバルブを蛇腹式アクチュエータの蝶番
の板部分と一体化して構成した例を示した図である。
【図17】図16に示すバルブを蛇腹式アクチュエータ
に搭載した様子を示した図である(但し、内部構造を明
らかにするため、蛇腹を透明にして描いている)。
【図18】本発明の第3の実施例に係る蛇腹式アクチュ
エータとバルブを組み合わせてロボットの関節を構成し
た例を示した図である。
【図19】第1の腕86と第2の腕87で構成されるロ
ボットの関節が作動する様子を示した図である。
【図20】本発明の第3の実施例に係る蛇腹式アクチュ
エータの制御系統の構成を示したブロック図である。
【図21】第1の関節に対して第2の関節が時間的に遅
れて動作するように構成した脚の構造を示した図であ
る。
【図22】図21に示した関節が動作する様子を示した
図である。
【図23】複数の関節が時間的な遅れを持ち等がら動作
するロボットの脚の一連の動作を示した図である。
【図24】本発明の第3の実施例に係るアクチュエータ
やバルブをエンタテイメント・ロボット装置に適用した
例を3面図の形式で示した図である。
【図25】本発明の第3の実施例に係るアクチュエータ
やバルブを適用したエンタテイメント・ロボット装置の
斜視図である。
【符号の説明】
1…歩行ロボット 2〜7…構成ユニット,8A〜8D…脚部,9…電源部 10…受信部,11…制御部 12,50…関節機構部 13…アクチュエータ 14…支持軸,15…可撓部,16…蛇腹 17A〜17C…軸受け 18A,18B…固定軸 19…ポテンショメータ,20…チューブ 30…アクチュエータ駆動部,31…エア・タンク 32,38…配管 33X1 〜33XN…個別駆動部 34…圧力センサ,35…モータ,36…ポンプ 37…加圧用電磁弁,39…減圧用電磁弁 40…I/Oポート,42…A/D変換器 50…脚式歩行ロボット 52…胴体フレーム 53A〜53D…脚部 54…大腿部,55…脛部,56…足部 57…首部,58…頭部,59…尾部 60…制御回路,61…バッテリ,62…蛇腹,63…
蝶番 64…板部(上側),65…腕側取り付け部,66…板
部(下側) 67…吸気穴,68…排気穴 71…シリンダ,72…排気穴,73…ピストン 74…リターン・スプリング,75…ゴム管,76…S
MAスプリング 77,78…ハトメ 79,81…端子 80…入り側パイプ,82…絶縁パイプ 85…回転軸,86…第1の腕,87…第2の腕 88…エア・タンク,89…配管,90…バルブ(加圧
側) 91…アクチュエータ,92…バルブ(減圧側) 93…マイクロコンピュータ,94…パワー・トランジ
スタ,95…電源 96…加圧バルブ,97…減圧バルブ 98…第1のアクチュエータ,99…第2のアクチュエ
ータ 100…細い配管,101…第1の関節,102…第2
の関節,103…足先 104…胴体,105…脚,106…エア・ポンプ 107…制御回路,108…バッテリ

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部
    と、 前記伸縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部
    と、を具備することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記伸縮部は蛇腹でなり、 前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げた断面略コの字形状
    の構造体であり、該コの字の内側に前記蛇腹を収容して
    その開放部分を塞いで気密を保つように接着しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記蝶番部の略コの字の上下の各板部に
    は、外部の構成ユニットを取り付けるための取り付け部
    が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のア
    クチュエータ。
  4. 【請求項4】前記蝶番部の略コの字の上下少なくとも一
    方の板部には、前記伸縮部の内圧を変化させるための吸
    気穴及び/又は排気穴が形設されていることを特徴とす
    る請求項2に記載のアクチュエータ。
  5. 【請求項5】側面に排気穴を含んだ導電部材と絶縁部材
    の組合せからなるシリンダと、 前記シリンダ内部を摺動自在に嵌め込まれ、該摺動位置
    に応じて前記排気穴を開閉する導電部材からなるピスト
    ンと、 前記ピストンを前記シリンダ内で移動させる駆動手段
    と、で構成され、 前記駆動手段は、前記シリンダ及び前記ピストンを経由
    して供給される電流によって駆動するとともに、前記ピ
    ストンが前記シリンダの絶縁部材に到達した時点で電流
    が立たれて作動を停止することを特徴とするバルブ装
    置。
  6. 【請求項6】前記駆動手段は高温で記憶した形状に復元
    可能な形状記憶合金で形成され、通電に伴う抵抗発熱に
    より前記ピストンを所定方向に付勢する、ことを特徴と
    する請求項5に記載のバルブ装置。
  7. 【請求項7】前記絶縁部材は透明材質で構成され、該絶
    縁部材を介して内部が観察可能であることを特徴とする
    請求項5に記載のバルブ装置。
  8. 【請求項8】前記シリンダの外周の少なくとも一部に弾
    性体チューブを嵌めたことを特徴とする請求項5に記載
    のバルブ装置。
  9. 【請求項9】第1の構成ユニットと第2の構成ユニット
    の間に設けられ、前記第1の構成ユニットを前記第2の
    構成ユニットに対して回動可能に支持する関節機構装置
    であって、 内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、 前記伸縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部
    と、 前記蝶番部の一端を前記第1の構成ユニットに固定する
    第1の固定部と、 前記蝶番部の他端を前記第2の構成ユニットに固定する
    第2の固定部と、を具備することを特徴とする関節機構
    装置。
  10. 【請求項10】内圧変化に応じて駆動する第1のアクチ
    ュエータ及び第2のアクチュエータと、 前記第1のアクチュエータの内圧変化に対して時間的に
    遅れて前記第2のアクチュエータの内圧変化を生ぜしめ
    る伝達手段と、を具備することを特徴とする関節機構装
    置。
  11. 【請求項11】前記第1及び第2のアクチュエータは、 内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、 前記伸縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部
    と、を具備することを特徴とする請求項10に記載の関
    節機構装置。
  12. 【請求項12】前記伸縮部は蛇腹でなり、 前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げた断面略コの字形状
    の構造体であり、該コの字の内側に前記蛇腹を収容して
    その開放部分を塞いで気密を保つように接着しているこ
    とを特徴とする請求項10に記載の関節機構装置。
  13. 【請求項13】前記伝達手段は、細い配管を用いて流体
    抵抗により内圧変化の時間差を生ぜしめることを特徴と
    する請求項10に記載の関節機構装置。
  14. 【請求項14】第1の構成ユニットと第2の構成ユニッ
    トの間に設けられ、前記第1の構成ユニットを前記第2
    の構成ユニットに対して回動可能に支持する関節機構部
    によって少なくとも1つの関節が構成されたロボット装
    置であって、該関節機構部は、 内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、 前記伸縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部
    と、 前記蝶番部の一端を前記第1の構成ユニットに固定する
    第1の固定部と、 前記蝶番部の他端を前記第2の構成ユニットに固定する
    第2の固定部と、を具備することを特徴とするロボット
    装置。
  15. 【請求項15】前記伸縮部は蛇腹でなり、 前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げた断面略コの字形状
    の構造体であり、該コの字の内側に前記蛇腹を収容して
    その開放部分を塞いで気密を保つように接着しているこ
    とを特徴とする請求項14に記載のロボット装置。
  16. 【請求項16】さらに、前記蛇腹に供給する空気圧を発
    生する空気圧発生装置と、前記空気圧発生装置により発
    生した空気圧の前記蛇腹への供給/遮断を行うバルブ装
    置と、前記バルブ装置及び/又は空気圧発生装置の動作
    を制御する制御装置とを備えることを特徴とする請求項
    15に記載のロボット装置。
  17. 【請求項17】第1の構成ユニットと第2の構成ユニッ
    トの間に設けられ、前記第1の構成ユニットを前記第2
    の構成ユニットに対して回動可能に支持する関節機構部
    によって少なくとも1つの関節が構成されたロボット装
    置であって、該関節機構部は、 内圧変化に応じて駆動する第1のアクチュエータ及び第
    2のアクチュエータと、 前記第1のアクチュエータの内圧変化に対して時間的に
    遅れて前記第2のアクチュエータの内圧変化を生ぜしめ
    る伝達手段と、を具備することを特徴とするロボット装
    置。
  18. 【請求項18】前記第1及び第2のアクチュエータは、 内部の圧力変化に応じて伸縮する伸縮部と、 前記伸縮部の伸縮動作に応答して開閉動作する蝶番部
    と、を具備することを特徴とする請求項17に記載のロ
    ボット装置。
  19. 【請求項19】前記伸縮部は蛇腹でなり、 前記蝶番部は可撓性部材を折り曲げた断面略コの字形状
    の構造体であり、該コの字の内側に前記蛇腹を収容して
    その開放部分を塞いで気密を保つように接着しているこ
    とを特徴とする請求項18に記載のロボット装置。
  20. 【請求項20】前記伝達手段は、細い配管を用いて流体
    抵抗により内圧変化の時間差を生ぜしめることを特徴と
    する請求項17に記載のロボット装置。
  21. 【請求項21】さらに、前記蛇腹に供給する空気圧を発
    生する空気圧発生装置と、前記空気圧発生装置により発
    生した空気圧の前記蛇腹への供給/遮断を行うバルブ装
    置と、前記バルブ装置及び/又は空気圧発生装置の動作
    を制御する制御装置とを備えることを特徴とする請求項
    19に記載のロボット装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113954061A (zh) * 2021-10-14 2022-01-21 天津大学 一种双作用直线柔性气动驱动器及其制备和使用方法

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