JP2001161269A - 製茶中揉機の排気部金網清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、破損しにくく、粉塵を容易に除去
する装置を提供することを課題としている。 【解決手段】 回転胴外に備えられた排気ダクト内に、
排気部金網に向けて高圧空気吹付手段を設ける

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、製茶中揉機の排気部金
網の粉塵、ケバ等の清掃、除去に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】製茶中揉機は、通常円筒型の回転胴であ
り、該回転胴の一端には茶葉投入口と熱風供給部、多端
には略全面に金網を設け、排気部として構成している。
供給した熱風は茶葉の乾燥に供され、他端の排気部金網
から排気される。この熱風の流れは一方通行のため、製
茶中に発生する粉塵、ケバ等は、排気部金網の内面に貼
りつくことが避けられなかった。この粉塵、ケバ等が排
気部金網に貼りついたまま乾燥を行うと、排気が出来な
くなり、乾燥効率が著しく低下する。そのため、従来
は、製茶工程中に折を見て機械を停止させ、人手により
清掃、除去作業を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のように、製茶工
程中に掃除の為に機械を停止させると、製茶工程のライ
ン能力が落ちてしまう。また、製茶ライン運転中に1台
のみ停止させると、誤操作の原因となった。更に、人手
による清掃のため、非常に重労働であった。

【０００４】そこで、近年、特開平９−２７５９０２の
ように、回転胴の排気部金網に金網掃除用ブラシを設置
し、該金網掃除用ブラシにより粉塵を除去するものが発
明されている。特開平９−２７５９０２のような場合、
金網へ粉塵を塗りこむ現象がある。通常、粉塵は金網へ
ふわふわと付着しているが、特開平９−２７５９０２の
ような装置を用いると、粉塵が金網へ固着する。製茶中
揉機を停止させ、人手により清掃を行う場合に、容易に
は粉塵は除去できなくなる。また、金網掃除用ブラシを
金網に押し付けるため、破損を起こすことがある。本発
明は、破損しにくく、粉塵を容易に除去する装置を提供
することを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を解決するため、次のような手段をとる。 （１）回転胴外に備えられた排気ダクト内に、排気部金
網に向けて高圧空気吹付手段を設ける。 （２）上記（１）の高圧空気吹付手段は、幅広のエアノ
ズルを備える。 （３）上記（１）または（２）において、茶葉取出直後
に高圧空気吹付手段を作動する。

【０００６】

【発明の実施の形態】（１）、（２）の手段により、回
転胴外から回転胴内に向けて、高圧空気を吹込む。
（３）の手段により、回転胴内の茶葉がなくなった後に
高圧空気を吹込む。

【０００７】

【実施例】本実施例を図１、図２を参照して、説明す
る。１は回転胴であり、２は茶葉投入口、３は熱風供給
口、４は排気ダクトである。回転胴１には、主軸５が横
架しており、この主軸５には揉手６が備えられている。
主軸は、モータ３２を備えた駆動手段３３により、回転
している。回転胴１は胴駆動アーム（図示しない）によ
り回転し、揉手は主軸と一緒に回転胴１の約２倍の回転
数で同一方向に回転する。７は排気部金網であり、回転
胴１の排気ダクト近傍に張設されていて、回転胴１と同
じ回転数で回転する。８は排気ファンであり、排気ダク
ト４の内部に備えられ、回転胴１内の排気をうながす。
９は熱風供給口３へ熱風発生器（図示しない）で発生し
た熱風を導く熱風供給ダクトである。高圧空気吹付手段
としては、エアノズル１１、エア配管１２、電磁弁１
３、コンプレッサー１４、制御装置１５を備える。

【０００８】前の機械（例えば、製茶揉捻機）からトラ
フコンベヤ２１へ取り出された茶葉は、バケットコンベ
ヤ２２を経由して、茶葉投入口２から回転胴１（揉乾室
１６）へ投入する。このとき、すでに、回転胴１、主軸
５（揉手６）等が回転し、熱風は熱風供給口３から供給
されている。茶葉１０を、回転胴１と揉手３にはさみ込
み、揉みながら、熱風を供給し、排気ダクト４へ排気し
ながら、揉乾する。茶葉１０を揉みながら乾燥すると、
茶葉１０は粉になりやすく、排気と一緒に茶粉が排気フ
ァン８に吸引され、排気部金網７を抜けようとするの
で、茶粉が揉乾室１６側の排気部金網７に付着する。製
茶中揉機では、約３０分ほど揉乾操作を行った後、回転
胴１の一部が開閉する取出扉（図示しない）から、茶葉
１０をトラフコンベヤ２３へ取り出し、次の機械へ搬送
する。

【０００９】本実施例では、制御装置１５に揉乾室１６
内の茶葉１０を取出した直後に、電磁弁１５により高圧
空気の吹付けを開始させ、ある一定時間吹付した後停止
することを設定しておく。すると、茶葉１０が揉乾室１
６から取出された後、コンプレッサー１４から供給され
た高圧空気をエア配管１２を経由して、エアノズル１１
から排気部金網７に吹付ける。高圧空気を吹付けられ、
排気部金網７から離れた茶粉は、揉乾室１６に戻り、取
出扉が開いていれば取出扉から取出される。排気部金網
7は、回転胴1と一緒に回転するため、排気部金網７の全
周に高圧空気を吹付けることが出来る。

【００１０】エアノズル１１の形状について、図３、４
を参照して、説明する。エアノズル１１の吹出口１７
は、回転胴１の半径方向に幅広に形成されている。その
内部は、吹出口１７付近で図４のように直線になってお
り、高圧空気の流れに方向性をもたせている。このよう
に方向性をもたせることにより、高圧空気が広がらず、
高圧を維持したまま、排気部金網7にあたり、茶粉等を
除去する。エアノズル１１は、図５のような形状でもよ
く、孔状吹出口１８を設け、高圧空気を吹き出すように
してもよい。

【００１１】上記、本実施例では、制御装置１５を設け
て、製茶中揉機から茶葉が取り出された直後に、高圧空
気の吹付けを行うようにしたが、このような制御装置１
５の変わりにタイマーを備え、吹付時間や吹付間隔を設
定して、自動的に排気部金網７に吹付けをするようにし
ても良い。また、作業者が必要としたときに、電磁弁１
３を手動で操作し、高圧空気を排気部金網７に吹付けて
も良い。

【００１２】

【発明の効果】本発明のような装置を設けると、排気部
金網がクリーンな状態に保たれるため、乾燥効率がよい
状態を維持でき、安定した製茶品質を保つ。また、製茶
中揉機を停止することがなくなり、ライン能力が計算通
り運行され、誤作動もなくなる。

【００１３】茶葉取出直後に高圧空気吹付手段を作動さ
せると、製茶中揉機の工程時間は大体決まっているの
で、定期的にクリーニングすることが出来て、清掃、除
去作業が大幅に減少した。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の正面図。

【図２】本実施例の一部詳細断面図。

【図３】エアノズルの斜視図。

【図４】エアノズルの平面断面図。

【図５】他のエアノズルの斜視図。

【符号の説明】

１ 回転胴 ２ 茶葉投入口 ３ 熱風供給口 ４ 排気ダクト ５ 主軸 ６ 揉手 ７ 排気部金網 ８ 排気ファン ９ 熱風供給ダクト １０ 茶葉 １１ エアノズル １２ エア配管 １３ 電磁弁 １４ コンプレッサー １５ 制御装置 １６ 揉乾室 １７ 吹出口 １８ 孔状吹出口 ２１ トラフコンベヤ ２２ バケットコンベヤ ２３ トラフコンベヤ ３１ 軸受 ３２ モーター ３３ 駆動手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転胴外に備えられた排気ダクト内に、
   排気部金網に向けて高圧空気吹付手段を設けることを特
   徴とする製茶中揉機の排気部金網清掃装置。
2. 【請求項２】 高圧空気吹付手段は、幅広のエアノズル
   を備えることを特徴とする請求項１記載の製茶中揉機の
   排気部金網清掃装置。
3. 【請求項３】 茶葉取出直後に高圧空気吹付手段を作動
   することを特徴とする請求項１または２記載の製茶中揉
   機の排気部金網清掃装置。